JP6807427B2 - 既設配管の漏洩試験治具 - Google Patents

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Description

本発明は、既設配管の漏洩試験治具、特に既設配管における継手と管との段付き状の接続部で施工不良により漏水の起こる可能性の有無を、空気圧変化によって検査する際に使用することのできる既設配管の漏洩試験治具に関する。
図10は高層建造物の水回り箇所から延び出た下水配管系の一例を示した説明図である。この下水配管系は、ユニットバスなどの浴槽100のトラップ101と立て管200とが、引出し配管110、連結配管120及び合流配管210によって接続されていて、トラップ101から排出された水が、引出し配管110、連結配管120及び合流配管210を経て立て管200に排出される。このような下水配管系において、図中符号Z1で示したトラップ101と浴室壁(不図示)との範囲での引出し配管110の施工は浴室施工業者(ユニットバス施工業者)によって浴室設置時に行われる。また、図中符号Z3で示した範囲での立て管200や合流配管210の施工は浴室設置に先立って行われる。さらに、図中符号Z2で示した範囲での連結配管120の施工は、上記した合流配管210の施工や引出し配管110の施工が行われた後に行われる。
一方、図10に示した下水配管系において、符号Z3で示した範囲での立て管200や合流配管210については、継手と配管との接続部での施工不良の有無が検査される。この施工不良の有無の検査に採用されている試験方法の1つに満空試験がある(たとえば、特許文献1参照)。この満空試験では、配管系についての施工不良の有無を、管路の空気圧変化によって検査する。そして、従来の満空試験では、管路の所定箇所を、管路に挿入した、ストップバルーンなどで気密に封止することによって管路内に密閉空間を形成し、その密閉空間に閉じこめた空気の一定時間後の圧力変化を検査するというものであった。したがって、従来の満空試験は、配管施工途中でその都度順次実施することが余儀なくされていた。また、ストップバルーンを管路に挿入することのできる比較的大形の掃除口付きの継手が用いられている立て管200が対象になっていた。このため、従来の満空試験を、施工が完了している既設配管に適用することはできず、また、掃除口付きの継手が用いられていない配管に適用することができなかった。
この点に関し、図10に示した下水配管系において、符号Z2で示した範囲での連結配管120は比較的小口径の管路によって形成されるため、この連結配管120に介在される継手も小形であって掃除口などを有していない。また、符号Z1で示した範囲でのユニットバスなどの浴槽100のトラップ101の形状は複雑なために密閉やストップバルーンを挿入することができない。しかも、この連結配管120の施工は、上記した合流配管210の施工や引出し配管110の施工が完了した後に行われる。したがって、連結配管120に従来の満空試験を適用することができなかった。
実用新案登録第3215482号公報
上記のように、従来の満空試験は、施工が完了している既設配管には適用することができず、また、掃除口付きの継手が用いられていないなどストップバルーンを挿入できない配管にも適用することができなかった。
本発明は以上の状況に鑑みてなされたものであり、管路の所定箇所をストップバルーンなどで気密に封止する必要がなく、施工が完了した既設配管に対して管路の外側から配管の段付き状の接続部での施工不良の有無を検査することのできる新規な既設配管の漏洩試験治具を提供することを目的とする。
本発明に係る漏洩試験治具は、樹脂継手でなる外周径が大である第1管要素と、この第1管要素に挿入されて接着剤により接合されて接続された樹脂管でなる外周径が小である第2管要素との段付き状の接続部での施工不良の有無を空気圧変化によって検査する際に、上記接続部を跨いで第1管要素と第2管要素とに装着される。
この漏洩試験治具は、第1管要素の外周面に接触する内周径が大である第1シール面と第2管要素の外周面に接触する内周径が小である第2シール面とを軸方向2箇所に各別に具備し、これらの第1シール面と第2シール面との相互間に、上記第1管要素と上記第2管要素との段付き状の上記接続部の周囲に空気溜め空間を形成するための凹所が設けられていると共に、周方向等間隔おきの2箇所で正面視半円状の第1及び第2の2つのパッキン要素に分割されていることによって上記接続部を覆う位置で第1管要素及び第2管要素の外側に装着可能な円筒状パッキンと、上記第1パッキン要素が内周面に接合された第1ハウジング要素及び上記第2パッキン要素が内周面に接合された第2ハウジング要素との2つのハウジング要素によって構成されて上記円筒状パッキンの径方向に拡縮変形可能なハウジングと、上記ハウジングを上記円筒状パッキンの径方向に縮径変形させることにより、上記円筒状パッキンの第1シール面と第2シール面とを上記第1管要素及び上記第2管要素の各外周面に気密に密着させると共に、上記円筒状パッキンの分割箇所の端面同士を気密に密着させることによって上記空気溜め空間を密封させるための締付け機構と、を有している。
また、上記凹所が、上記第1管要素の外周径よりも大きな内周径を有し、かつ、第1シール面と第2シール面の各幅よりも狭い幅を有すると共に、段付き状の上記接続部の周囲で第1管要素の端面に臨んで配備される環状の角溝形に形成されている。
さらに、上記第1ハウジング要素又は上記第2ハウジング要素の周方向端面に位置決めマークが施され、この位置決めマーク及び角溝形の上記凹所の溝壁面の両方が軸方向で同一位置に位置していて、これらの位置決めマーク又は溝壁面のいずれかを第1管要素の端面に軸方向で合わせることによって上記凹所に上記第1管要素と上記第2管要素との接続部が臨むようになっていると共に、上記ハウジング及び上記円筒状パッキンに、上記凹所に通じる空気通路が設けられている、というものである。
本発明において、樹脂継手にはポリ塩化ビニル製やポリエチレン製の継手が含まれ、樹脂管にはポリ塩化ビニル管やポリエチレン管が含まれる。この構成は、図10を参照して説明した連結配管120の構成に相当している。
上記の構成を有する漏洩試験治具において、漏洩試験を実施するときには、第1ハウジング要素の内周面に接合されている第1パッキン要素と第2ハウジング要素の内周面に接合されている第2パッキン要素とを段付き状の接続部を覆う位置で既設配管の外側に装着し、締付け機構により円筒状パッキングを径方向に縮径変形させることによって、円筒状パッキンの第1シール面と第2シール面とを第1管要素及び第2管要素の各外周面に気密に密着させ、かつ、円筒状パッキンの分割箇所の端面同士を気密に密着させ、かつ、円筒状パッキンの空気溜め空間を形成する凹所に第1管要素と第2管要素との段付き状の接続部を臨ませる。そして、ハウジング及び円筒状パッキンに設けられた空気通路を利用して凹所に給気した後、この凹所に正圧の空気を閉じこめて一定時間後の圧力変化を検査する。こうすると上記接続部での施工不良の有無を検査することができる。なお、上記の構成を有する漏洩試験治具では、前記のように凹所に正圧の空気を閉じこめて一定時間後の圧力変化を検査する漏洩試験の方法に代えて、ハウジング及び円筒状パッキンに設けられた空気通路を利用して凹所から吸引した後、この凹所に負圧の空気を閉じこめて一定時間後の圧力変化を検査する方法を採用することができる。
この発明では、正面視半円状の第1及び第2の2つのパッキン要素のそれぞれが、第1及び第2のそれぞれのパッキン要素の内周面に接合されているので、既設配管の外側に円筒状パッキンを容易に装着することが可能になる。また、この発明では、第1ハウジング要素又は第2ハウジング要素の周方向端面に位置決めマークが施され、この位置決めマーク及び角溝形の凹所の溝壁面の両方が軸方向で同一位置に位置していて、これらの位置決めマーク又は溝壁面のいずれかを第1管要素の端面に軸方向で合わせることによって上記凹所に上記第1管要素と上記第2管要素との接続部が臨むようになっている。この構成により、第1管要素と第2管要素との段付き状の接続部に円筒状パッキンの凹所を正確に臨ませることが可能になる。
本発明では、上記第1パッキン要素の周方向の一端部及び他端部が、上記第1ハウジング要素の周方向の一端部及び他端部から突出し上記第2パッキン要素の周方向の一端部及び他端部が、上記第2ハウジング要素の周方向の一端部及び他端部から突出している、という構成を採用することが望ましい。この構成を採用すると、第1パッキン要素と第1ハウジング要素、及び、第2パッキン要素と第2ハウジング要素とを、それぞれ一部品として取り扱うことができるため、第1管要素と第2管要素との接続部にそれらを迅速に容易に装着しやすくなる。
本発明では、上記締付け機構が、第1及び第2のそれぞれの上記ハウジング要素の周方向の一端部及び他端部に各別に設けられた二股第1フランジ及び第2フランジと、上記第2フランジに起倒可能に取り付けられて、倒伏姿勢から起立姿勢に立ち上げることによって上記第2フランジに対向している上記二股第1フランジの股部に挿入されるねじ軸と、起立状態の上記ねじ軸にねじ込まれて上記第2フランジに対向している上記第1フランジを締め付けるナットと、を有する、という構成を採用することが望ましい。この構成を採用すると、締付け機構によってハウジングを縮径変形させるための操作を迅速にかつ正確に行いやすくなる。
以上説明したように、本発明に係る漏洩試験治具は、従来の漏洩試験治具を適用することが不可能であった既設配管に適用することができる。また、比較的大形の掃除口付きの継手が用いられていない配管にも適用することができる。したがって、施工が完了した既設配管の接続部の1つ1つに対して漏洩試験を容易に実施することが可能になる。たとえば、図10に示した下水配管系のように、合流配管の施工や引出し配管施工が完了した後に施工された連結配管に対しても、その施工不良の有無をも検査することができるようになる。
本発明の実施形態に係る漏洩試験治具の正面図である。 第1ハウジング要素の正面図である。 図2Aのa矢視図である。 第2ハウジング要素の正面図である。 図3Aのb矢視図である。 第1ハウジング要素と組み合わされた第1パッキン要素の正面図である。 図4Aの第1パッキン要素のa矢視図である。 第2ハウジング要素と組み合わされた第2パッキン要素の正面図である。 図5Aの第2パッキン要素のb矢視図である。 ねじ軸の正面図である。 図6のねじ軸の取付け構造を示した平面図である。 第2ハウジング要素を既設配管に装着した状態の平面図である。 図1のIX−IX線に沿う部分に相応する断面図である。 図9AのIXB部拡大図である。 下水配管系の一例を示した説明図である。
図1は本発明の実施形態に係る漏洩試験治具Tの正面図である。この漏洩試験治具Tは、ゴムなどの弾性材でなる円筒状パッキン10と、金属製のハウジング40と、締付け機構70とを備えている。図1によって類推できるように、円筒状パッキン10は、周方向等間隔おきの2箇所(180度置きの2箇所)で分割されて略対称形状に形成された正面視半円状の第1パッキン要素20と第2パッキン要素30とによって構成されている。同様に、ハウジング40も、略対称形状に形成された円弧状の第1ハウジング要素50と第2ハウジング要素60とによって構成されている。ここで、第1ハウジング要素50及び第2ハウジング要素60の2部材によって構成されたハウジング40が円筒状パッキン10の外側に装着された状態では、当然に、円筒状パッキン10の径方向に拡径変形させることができる。
図2Aは第1ハウジング要素50の正面図、図2Bは図2Aのa矢視図であり、図3Aは第2ハウジング要素60の正面図、図3Bは図3Aのb矢視図である。図2A及び図2Bに示した第1ハウジング要素50には、周方向の一端部及び他端部に各別に、外向きに突出した二股第1フランジ51が設けられている。符号52はそれらの二股第1フランジ51の股部を示している。また、第1ハウジング要素50の周方向及び軸方向の中央部に空気通路53が開設されている。これに対し、図3A及び図3Bに示した第2ハウジング要素60は、周方向の一端部及び他端部に各別に、外向きに突出した二股第2フランジ61が設けられていて、この二股第2フランジ61に、当該第2ハウジング要素60の軸方向に並んだ2つのねじ孔63が備わっている。符号62は二股第2フランジ61の股部を示している。
図4Aは第1ハウジング要素50と組み合わされた第1パッキン要素20の正面図、図4Bは図4Aの第1パッキン要素20のa矢視図であり、図5Aは第2ハウジング要素60と組み合わされた第2パッキン要素30の正面図、図5Bは図5Aの第2パッキン要素30のb矢視図である。第1パッキン要素20と第2パッキン要素30とは略対称形状に形成されている。そして、第1パッキン要素20の周方向の一端部及び他端部の端面21,22と第2パッキン要素30の周方向の一端部及び他端部の端面31,32とを合わせることによって図1に示した円筒状パッキン10が形作られる。したがって、第1パッキン要素20及び第2パッキン要素30には、円筒状パッキン10に備わっている部位が具備されている。すなわち、図4B及び図5Bに示したように、第1パッキン要素20及び第2パッキン要素30は、それらの内面側に、内周径が大である第1シール面23,33と内周径が小である第2シール面24,34とを軸方向2箇所に各別に具備し、これらの第1シール面23,33と第2シール面24,34との相互間に凹所25,35が設けられている。これらの第1シール面23,33及び第2シール面24,34、凹所25,35の作用については後述する。さらに、図4Bに示したように、第1パッキン要素20の周方向及び軸方向の中央部に、上記凹所25に通じる空気通路26が開設されている。
図6は締付け機構70の構成要素の1つであるねじ軸71の正面図、図7は図6のねじ軸71の取付け構造を示した平面図である。図6のように、ねじ軸71は、一端部にリング部72を有している。また、図7に示したように、ねじ軸71の取付け箇所では、ねじ軸71のリング部72を起倒可能に嵌合した取付け軸73の一端部と他端部とが、取付けボルト74によって第2ハウジング要素60の二股第2フランジ61にねじ止めされていて、上記リング部72が二股第2フランジ61の股部62に配備されている。さらに具体的には、取付け軸73の一端部と他端部に設けられたボルト挿通孔に各別に挿通された2本の取付けボルト74が、二股第2フランジ61の2つのねじ孔63,63に各別にねじ込まれている。また、取付け軸73の中央部にねじ軸71のリング部72が嵌合されていて、このリング部72が二股第2フランジ61の股部62に配備されている。図7のように、ねじ軸71にはナット75が螺合されている。
この実施形態において、締付け機構70は、第1ハウジング要素50の二股第1フランジ51と、第2ハウジング要素60の二股第2フランジ61に起倒可能に取り付けられたねじ軸71と、ナット75とを有している。そして、ねじ軸71を倒伏姿勢から起立姿勢に立ち上げると、このねじ軸71が、二股第2フランジ61に対向している第1フランジ要素50の二股第1フランジ51の股部52に挿入されるようになっている。したがって、ねじ軸71が二股第1フランジ51の股部52に挿入された後にナット75を締め付けると、図1のように二股第2フランジ61に対向している二股第1フランジ51が締め付けられる。
図4A又は図5Aによって明らかなように、この実施形態では、第1パッキン要素20の周方向長さが、第1ハウジング要素50の正面視半円状の内周面の周方向長さよりも長く、第2パッキン要素30の周方向長さが、第2ハウジング要素60の正面視半円状の内周面の周方向長さよりも長くなっている。また、第1パッキン要素20は、第1ハウジング要素50の内周面に接着剤で接合されていて、その周方向の一端部及び他端部が第1ハウジング要素50の周方向の一端部及び他端部から突出している。また、第1パッキン要素20の空気通路26と第1ハウジング要素50の空気通路53とは連通している。同様に、第2パッキン要素30は、第2ハウジング要素60の内周面に接着剤で接合されていて、その周方向の一端部及び他端部が第2ハウジング要素60の周方向の一端部及び他端部から突出している。
次に、既設配管に対する当該漏洩試験治具Tの装着手順及び漏洩試験手順を説明する。
図8は第2パッキン要素30が接着された第2ハウジング要素60を既設配管に装着した状態を示した平面図である。図例の既設配管は、ポリ塩化ビニル製の樹脂継手でなる径大な第1管要素80に、ポリ塩化ビニル製の樹脂管でなる第2管要素90を差し込んで接着剤で接合した段付き状の接続部Cを有している。このような既設配管に対しては、図8のように、第2パッキン要素30の凹所35を上記接続部Cに位置合わせした状態で第2ハウジング要素60を既設配管の下側に嵌め込む。この後、第1パッキン要素20が接合された第1ハウジング要素50を、第2ハウジング要素60に位置合わせして既設配管の上側に嵌め込む。次に、上記したように締付け機構70のねじ軸71を倒伏姿勢から起立姿勢に立ち上げて二股第1フランジ51の股部52に挿入した後、ナット75を締め付けると、図1のように二股第2フランジ61に対向している二股第1フランジ51が締め付けられ、第1ハウジング要素50と第2ハウジング要素60とが互いに近付くことを通じてハウジング40が縮径変形する。
図9Aは図1のIX−IX線に沿う部分に相応する断面図、図9Bは図9AのIXB部拡大図である。図8を参照して説明した上記装着手順を行うと、図9Aのように、円筒状パッキン10を形成している第1パッキン要素20の凹所25と第2パッキン要素30の凹所35に既設配管の段付き状の接続部Cが臨む。また、円筒状パッキン10を形成している第1パッキン要素20及び第2パッキン要素30の第1シール面23,33が第1管要素80の外周面に気密に密着し、それらの第2シール面24,34が第2管要素90の外周面に気密に密着する。さらに、円筒状パッキン10の分割箇所に相当する第1パッキン要素20の一端側及び他端側の各端面21,22と第2パッキン要素30の一端側及び他端側の各端面31,32とがそれぞれ気密に密着する(図1参照)。
以上説明した装着状態では、第1パッキン要素20の凹所25と第2パッキン要素30の凹所35とが円筒状パッキン10の空気溜め空間を形成する。したがって、漏洩試験を実施するときには、第1パッキン要素20及び第1ハウジング要素50に設けられて互いに連通している空気通路26,53を利用して空気溜め空間としての凹所25,35に図9Aの下側矢印のように給気した後、この凹所25,35に正圧の空気を閉じこめて一定時間後の圧力変化を検査する。これにより、接続部Cでの施工不良の有無を検査することが可能である。ここで、本発明の実施形態に係る前記漏洩試験では、凹所25,35に正圧の空気を閉じこめて一定時間後の圧力変化を検査する漏洩試験を実施したが、この漏洩試験方法に代えて、凹所25,35に図9Aの上側矢印のように吸引した後、この凹所25,35に負圧の空気を閉じこめて一定時間後の圧力変化を検査する方法で検査してもよい。なお、図1では、漏洩試験時に給気又は吸引のためのホース等の配管を接続するためのカップリング継手300を、上記した第1ハウジング要素50の空気通路53(図9A参照)に装備させたものを示している。
図9Aでは、樹脂継手でなる第1管要素80の一端部と樹脂管でなる第2管要素90との段付き状の接続部Cを覆う位置に漏洩試験治具Tを装着して漏洩試験を実施する状態を示しているけれども、第1管要素80の他端部と樹脂管でなる他の管要素95との段付き状の接続部C1の漏洩試験については、接続部C1を覆う位置に漏洩試験治具Tを装着することによって実施することができる。
また、漏洩試験治具Tを既設配管に装着するときには、図8のように、第2パッキン要素30の凹所35を既設配管の接続部Cに位置合わせすることが必要になる。そこで、この実施形態では、そのような位置合わせ作業を容易にかつ確実に行うことができるようにするために、第2パッキン要素30が組み合わされた第2ハウジング60の周方向の両端面に、第1管要素80の端面に合わせる位置決めマーク64をそれぞれ施している(図8、図3A、図3B参照)。こうしておくと、作業者が目で見ながら第1管要素80の端面に位置決めマーク64を合わせることができるので、第2パッキン要素30の凹所35を既設配管の接続部Cに位置合わせすることが容易にかつ確実に行うことができるようになる。なお、漏洩試験治具Tを既設配管に装着するときには、図8のように、必ずしも第2パッキン要素30の凹所35を既設配管の接続部Cに位置合わせするとは限らず、第1パッキン要素20の凹所25を既設配管の接続部Cに位置合わせすることもあり得る。そこで、第1パッキン要素20の凹所25を既設配管の接続部Cに位置合わせすることをも考慮して、この実施形態では、第1パッキン要素20が組み合わされた第1ハウジング50の周方向の両端面にも、第1管要素80の端面に合わせる位置決めマーク54をそれぞれ施している(図2A及び図2B参照)。
上記では、位置決めマーク54,64を利用して第1又は第2のパッキン要素20,30の凹所25,35を既設配管の接続部Cに位置合わせする場合を説明した。この点に関して、この実施形態では、図9A又は図9Bに明示されているように、上記凹所25,35が、上記第1管要素80の外周径よりも大きな内周径を有し、かつ、第1シール面23,33と第2シール面24,34の各幅よりも狭い幅を有すると共に、段付き状の接続部Cの周囲で第1管要素80の端面に臨んで配備される環状の角溝形に形成されているという構成を採用している。また、位置決めマーク54,64及び角溝形の上記凹所25,35の溝壁面の両方が軸方向で同一位置に位置していて、これらの位置決めマーク54,64又は溝壁面のいずれかを第1管要素80の端面に軸方向で合わせることによって上記凹所25,35に上記第1管要素80と上記第2管要素90との接続部Cが臨むようになっている。そして、上記した空気通路26が、上記凹所25に通じている、という構成を採用している。
本発明に係る漏洩試験治具の適用対象である樹脂継手でなる第1管要素には、ソケット型、エルボ型、T型、十字型といった各種の継手も含まれる。
さらに、本発明に係る漏洩試験治具Tにおいて、第1パッキン要素20及び第2パッキン要素30の第1シール面23,33や第2シール面24,34の内周径は、第1管要素80や第2管要素90の外周径に応じて適切に定められる。したがって、第1管要素80及び第2管要素90の外周径が相違している場合には、第1シール面23,33や第2シール面24,34の内周径も、それに見合って異なる径に定められる。
T 漏洩試験治具
C,C1 接続部
10 円筒状パッキン
20 第1パッキン要素
30 第2パッキン要素
21,22,31,32 円筒状パッキンの分割箇所の端面
23,33 第1シール面
25,35 凹所(空気溜め空間)
26,53 空気通路
24,34 第2シール面
40 ハウジング
50 第1ハウジング要素
51 二股第1フランジ
52 二股第1フランジの股部
54 位置決めマーク
60 第2ハウジング要素
61 二股第2フランジ
62 二股第2フランジの股部
71 ねじ軸
75 ナット
70 締付け機構
80 第1管要素
90 第2管要素

Claims (3)

  1. 樹脂継手でなる外周径が大である第1管要素と、この第1管要素に挿入されて接着剤により接合されて接続された樹脂管でなる外周径が小である第2管要素との段付き状の接続部での施工不良の有無を空気圧変化によって検査する際に、上記接続部を跨いで第1管要素と第2管要素とに装着される既設配管の漏洩試験治具であって、
    第1管要素の外周面に接触する内周径が大である第1シール面と第2管要素の外周面に接触する内周径が小である第2シール面とを軸方向2箇所に各別に具備し、これらの第1シール面と第2シール面との相互間に、上記第1管要素と上記第2管要素との段付き状の上記接続部の周囲に空気溜め空間を形成するための凹所が設けられていると共に、周方向等間隔おきの2箇所で正面視半円状の第1及び第2の2つのパッキン要素に分割されていることによって上記接続部を覆う位置で第1管要素及び第2管要素の外側に装着可能な円筒状パッキンと、
    上記第1パッキン要素が内周面に接合された第1ハウジング要素及び上記第2パッキン要素が内周面に接合された第2ハウジング要素との2つのハウジング要素によって構成されて上記円筒状パッキンの径方向に拡縮変形可能なハウジングと、
    上記ハウジングを上記円筒状パッキンの径方向に縮径変形させることにより、上記円筒状パッキンの第1シール面と第2シール面とを上記第1管要素及び上記第2管要素の各外周面に気密に密着させると共に、上記円筒状パッキンの分割箇所の端面同士を気密に密着させることによって上記空気溜め空間を密封させるための締付け機構と、を有し、
    上記凹所が、上記第1管要素の外周径よりも大きな内周径を有し、かつ、第1シール面と第2シール面の各幅よりも狭い幅を有すると共に、段付き状の上記接続部の周囲で第1管要素の端面に臨んで配備される環状の角溝形に形成され、
    上記第1ハウジング要素又は上記第2ハウジング要素の周方向端面に位置決めマークが施され、この位置決めマーク及び角溝形の上記凹所の溝壁面の両方が軸方向で同一位置に位置していて、これらの位置決めマーク又は溝壁面のいずれかを第1管要素の端面に軸方向で合わせることによって上記凹所に上記第1管要素と上記第2管要素との接続部が臨むようになっていると共に、上記ハウジング及び上記円筒状パッキンに、上記凹所に通じる空気通路が設けられていることを特徴とする既設配管の漏洩試験治具。
  2. 記第1パッキン要素の周方向の一端部及び他端部が、上記第1ハウジング要素の周方向の一端部及び他端部から突出し上記第2パッキン要素の周方向の一端部及び他端部が、上記第2ハウジング要素の周方向の一端部及び他端部から突出している請求項1に記載した既設配管の漏洩試験治具。
  3. 上記締付け機構が、第1及び第2のそれぞれの上記ハウジング要素の周方向の一端部及び他端部に各別に設けられた二股第1フランジ及び第2フランジと、上記第2フランジに起倒可能に取り付けられて、倒伏姿勢から起立姿勢に立ち上げることによって上記第2フランジに対向している上記二股第1フランジの股部に挿入されるねじ軸と、起立状態の上記ねじ軸にねじ込まれて上記第2フランジに対向している上記第1フランジを締め付けるナットと、を有する請求項1又は請求項2に記載した既設配管の漏洩試験治具。
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