JPS5827184Y2 - 輸送管 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は内部に合成樹脂シートのチューブを嵌挿した輸
送管であって、優れた水蜜性と防蝕性を確保するために
考案し７たものである。

従来より、多数の管体が接続配管されてなる各種の輸送
管においては、管継手部にバッキング材としてゴム輪を
介在せしめ、そのゴム輪の圧着力により水密性を確保し
ている。

オた管体内面にはモルタルライニングその他のライニン
グを施して管体内面を防蝕するようにしている。

しかし、管体内面に対するライニングは手数がかかり面
倒である上、管継手部など構造的にライニングできない
部分があるとともに、ライニング材が配管時の衝撃等に
よって剥落することもあり、これらの点が管体内面の防
蝕効果上大きな欠点となっていた。

特にライニングされない管継手部の腐蝕が進むとゴム輪
による水密性にも悪影響を与えることになる。

本考案は、上記従来の欠点に鑑み、内部に合成樹脂シー
トのチューブを嵌挿して非常に優れた水密性および管体
内面の防蝕性を確保し得るようにしたもので、特に管内
に人が入って作業することのできない小口径管において
好適に実施できるよう考案したものである。

次に本考案の実施例を図面に基いて説明すると、鋳鉄管
、鋼管等の複数の管体１が接続されてなる輸送管におい
て、ポリエチレンシート等の柔軟性のある合成樹脂シー
トよりなりかつ管体１の内径にほぼ等しい連続状のチュ
ーブ２を、輸送管の全長に亘って管体１の内部に嵌挿し
てなり、さらにチューブ２の外周には管継手部３と対応
する個所にチューブ２と一体化した受口端面に昔で回し
得る長さのスカート状の耳４を有し、この耳４を管継手
部３から受口端面に沿わせ外へ回すように引出して両管
体１，１の受口内周と挿口外周との間に挾み込んでなる
ものである。

そして、上記構成の輸送管を得るには、第２図ａ、ｂ、
ｃのように、連続状のチューブ２を構成するチューブ単
体２ａを管体１よりやや長く形成しておき、管体１にチ
ューブ単体２ａを嵌挿するとともに、管体１ＶＣ対する
次の管体の接続に先行してチューブ単体２’ａを接着剤
等により端部で内周面同士一体的に接合し、接合端部を
外部に出してスカート状の耳４となし、この耳４を管継
手部３に挾み込むようにして管体１を接続し、さらにチ
ューブ単体２ａを上記と同様に接合することを順次繰返
して配管すればよいものである。

連続状チューブの端部は継手管との接続部に挾み込むよ
うにする。

なお、上記の場合チューブ単体２ ａ ｓ ２’ａ同士
の接合端部を耳４として形成しているが、チューブと同
系の合成樹脂シートにて別に輪状に形成したものをチュ
ーブ外周に一体的に接合して実施することもできる。

捷た、チューブを予め連続状に形成するとともに、その
チューブの所定間隔（管体の長さ）おきにこれとは別に
合成樹脂シートにて形成した耳を一体的に接合しておき
、この耳を配管施工の際に管継手部に挾み込むようにし
て実施することもできる。

本考案は上記のように接続された複数の管体の内部に合
成樹脂シートのチューブを嵌挿しであるので、輸送され
る水等の流通部分であるチューブ内と管体内面とがチュ
ーブによって完全に遮断され、特にライニング不可能で
あった管継手部をも水等の流体から遮断でき、非常に優
れた水密性および防蝕効果が得られる。

このようにチューブによって優れた水密性を有するので
、管継手部には従来のゴム輪のごときバッキング材は不
要である。

そして本考案の場合、チューブには管継手部と対応する
個所の外周にスカート状の耳を有しこの耳を管継手部か
ら引出して特に管体同士の嵌合摺接面である受口内周と
挿口外周との間に挾み込んであるので、万が−チューブ
に穴があき漏水が生じても、耳がパツキン作用を果して
管体外部への直接的な漏洩を防ぎ水密性を保ち得るとと
もに、漏水が管体とチューブ間の他部分に伝わるのを耳
により遮断し得て、漏水を局在化できる。

殊に本考案の場合、配管施工の際はチューブ外周に有す
るスカート状の耳を管継手部から引出して受口内周と挿
口外周との間に挾み込むだけでよく、管外部での簡単な
作業でもって容易に施工でき、チューブを嵌挿する方式
のものにおいて管体とチューブとを接着したり、管内に
入って作業する必要のある場合に比し施工性に優れる。

しかも上記のように管内に入って作業する必要がないの
で、管内に人が入ることのできない小口径管においても
何等不都合なく特に好適に実施できるものである。

さらにスカート状の耳は、受口端面に捷で回し得る充分
な長さを持ち、柔軟性があって管継手部の形に沿わせ易
く図示のように受口端所に回して係合させておくことも
可能であって、受口内周と挿口外周とで確実に接着止定
でき、しかも管体が温度変化等によって細心方向に沖縄
したりしても前記接着作用には何の影響もなく、従って
耳が管継手部から抜けたり外れたりするおそれがなく、
この耳の接着によってチューブを所定位置に確実に保持
できる。

そして施工した段階ではチューブが管体の中央部でたれ
下っていても、水等の流体が満ちてくると管体の内径娑
はぼ等しいチューブは管体内面に密接することになり、
輸送物の流通に何等支障が生じないばかりか、チューブ
が内圧に充分耐え得ることになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す縦断面図、第２図ａ、ｂ
、ｃは施工順序を示す断面図である。 １・・・・・・Ｗ体、２・・・・・・合成樹脂シートの
チューブ、３・・・・・・管継手部、４・・・・・・耳
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 接続された複数の管体の内部にほぼ内径に等しい柔軟性
   のある合成樹脂シートのチューブを嵌挿してなり、チュ
   ーブ外周の管継手部と対応する個所に受口端面に１で回
   し得る長さのスカート状の耳を有し、この耳を管継手部
   から外部に引出して受口内周と挿口外周との間に挾み込
   んでなる輸送管。