JP6806709B2 - ウイルス感染症の治療と予防のための新規置換アミノチアゾロピリミジンジオン - Google Patents

ウイルス感染症の治療と予防のための新規置換アミノチアゾロピリミジンジオン Download PDF

Info

Publication number
JP6806709B2
JP6806709B2 JP2017558958A JP2017558958A JP6806709B2 JP 6806709 B2 JP6806709 B2 JP 6806709B2 JP 2017558958 A JP2017558958 A JP 2017558958A JP 2017558958 A JP2017558958 A JP 2017558958A JP 6806709 B2 JP6806709 B2 JP 6806709B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tetrahydrofuran
amino
thiazolo
alkyl
phenyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017558958A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018515521A (ja
Inventor
ワーン,バオシア
ワーン,リーシャ
ユイン,ホーンイーン
ジュヨン,シウファーン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
F Hoffmann La Roche AG
Original Assignee
F Hoffmann La Roche AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by F Hoffmann La Roche AG filed Critical F Hoffmann La Roche AG
Publication of JP2018515521A publication Critical patent/JP2018515521A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6806709B2 publication Critical patent/JP6806709B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D513/00Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for in groups C07D463/00, C07D477/00 or C07D499/00 - C07D507/00
    • C07D513/02Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for in groups C07D463/00, C07D477/00 or C07D499/00 - C07D507/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D513/04Ortho-condensed systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • A61P31/20Antivirals for DNA viruses

Description

本発明は、Toll様受容体アゴニズム活性(Toll-like receptor agonism activity)を有する新規置換アミノチアゾロピリミジンジオンとそれらの対応する誘導体、およびそれらのプロドラッグ、ならびに該化合物の製造、該化合物を含有する医薬組成物、および該化合物質の医薬品としての潜在的使用に関する。
発明の分野
本発明は、式(I)と(Ia)
Figure 0006806709
および
Figure 0006806709
の化合物とそれらのプロドラッグである式(II)と(IIa)
Figure 0006806709
および
Figure 0006806709
の化合物(式中、R1〜R10は後述)、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマーに関する。
Toll様受容体(TLR)は、広範囲の保存病原体関連分子パターン(PAMP)を検出する。Toll様受容体は、侵入病原体を感知し、引き続き先天性免疫反応を開始する、という重要な役割を果たす。ヒトのTLR系列には10の構成員があることが知られており、これらは細胞外ロイシンリッチ領域を特徴とするI型膜貫通タンパク質、および保存Toll/インターロイキン(IL)-1受容体(TIR)領域を含有する細胞質尾部である。この系列のうち、TLR3、TLR7、TLR8、およびTLR9はエンドソーム内に位置している。TLR7は、特定の小分子リガンド(すなわちTLR7アゴニスト)もしくはそのネイティブリガンド(すなわち一本鎖RNA、ssRNA)に結合することによって活性化させることができる。ssRNAがTLR7に結合した後、二量化した形の受容体は、骨髄分化一次応答遺伝子88(MyD88)を含めて、引き続きその細胞質領域でのアダプタータンパク質の動員につながる構造変化を受けると考えられる。MyD88経路を介する受容体シグナル伝達カスケードの開始後、インターフェロン制御因子(IRF-7)や核因子カッパB(NF-κB)等の細胞質転写因子が活性化される。これらの転写因子が核に転座し、種々の遺伝子(例えば、IFN-α遺伝子や他の抗ウイルス性サイトカイン遺伝子)の転写を開始する。TLR7は、主として形質球様細胞上に、そしてさらにB細胞上に発現される。免疫細胞の応答変化は、慢性ウイルス感染時の先天性免疫応答の低下に寄与する可能性がある。従ってTLR7のアゴニスト誘導性活性化により、慢性ウイルス感染症の治療に対する新規アプローチがもたらされる可能性がある(D.J Connolly and L.AJ O'Neill, Current Opinion in Pharmacology 2012, 12: 510-518,P.A.Roethle et al, J. Med. Chem. 2013, 56, 7324-7333)。
慢性HBV感染症の最新治療法は、2つの異なるタイプの薬物〔従来の抗ウイルス性ヌクレオシ(チ)ド類似体、およびより最近のペグIFN-α(PEG-IFN-α)〕をベースにしている。経口ヌクレオシド類似体は、HBVの複製を抑制することによって作用する。これは生涯にわたる治療コースであり、この間に薬物耐性が生じることが多い。別のオプションとして、一部の慢性HBV感染患者を限られた治療期間内で治療するためにペグIFN-α(PEG-IFN-α)が使用されている。ペグIFN-α(PEG-IFN-α)は、少なくともわずかな割合のHBV患者に対してHBeAgのセロコンバージョンを達成したけれども、副作用があるために許容しにくい。特に、HBsAgセロコンバージョンと定義される機能的治癒は、この2つの最新治療法の場合には極めてまれである。従って、機能的治癒がなされるようHBV患者を治療するための新世代の治療オプションが緊急に必要である。経口TLR7アゴニストを使用する治療法は、より許容しやすくてより高い効力をもたらすために期待できる解決法になる。ペグIFN-α(PEG-IFN-α)は現在、慢性HBVを治療するために使用されており、抗ウイルス性ヌクレオシ(チ)ド類似体による生涯にわたる可能性のある治療に対する、他の選択可能な手段である。慢性HBV患者のサブセットでは、ペグIFN-α治療法は、限定された治療期間の後に、ウイルスの持続的な免疫学的制御を起こさせることがある。しかしながら、インターフェロン治療法によってセロコンバージョンを達成するHBV患者の割合は低く(HbeAg陽性患者に対しては最高で27%)、この治療法は一般には容認しにくい。さらに、ペグIFN-α治療法とヌクレオシ(チ)ド治療法の両方とも、機能的治癒(HBsAgの消失およびセロコンバージョンと定義される)はめったに起こらない。こうした制約があることから、慢性HBVを治療し、慢性HBVに対する機能的治癒を起こさせるための改良された治療オプションが緊急に必要である。経口小分子TLR7アゴニストによる治療法は、より高い効力と許容性をもたらす可能性をもつ有望なアプローチである(T. Asselah et al, Clin Liver Dis 2007, 11, 839-849)。
実際、幾つかの特定のTLR7アゴニストが治療目的に検討されている。これまでのところ、イミキモド〔ALDARA(商標)〕が、ヒトパピローマウイルスによる皮膚損傷を治療すべく局所使用するための米国FDA認可のTLR7アゴニスト薬物である。TLR7/8デュアルアゴニストであるレシキモド(R-848)とTLR7アゴニスト852Aがそれぞれ、ヒト性器ヘルペスと化学療法難治性の転移性黒色腫を治療するために評価されている。ANA773は経口プロドラッグTLR7アゴニストであり、慢性C型肝炎ウイルス(HCV)感染症および慢性B型肝炎感染症の患者を治療するために開発された。GS-9620は、経口で使用できるTLR7アゴニストである。第Ib相研究により、GS-9620による治療が安全で十分に許容されるものであり、慢性B型肝炎の患者に対し、結果として用量依存性のISG15mRNA誘導を生じる、ということが実証された〔E. J. Gane et al, Annu Meet Am Assoc Study Liver Dis (November 1-5, Washington, D.C.) 2013, Abst 946〕。従って、より多くの治療解決策を提供するために、あるいは現時点においてある程度は有効な治療法に取って代わるために、効力が高くて安全なTLR7アゴニストを新たなHBV治療法として開発することが臨床的に強く求められている。
D.J Connolly and L.AJ O'Neill,Current Opinion in Pharmacology 2012,12:510-518,P.A.Roethle et al,J.Med.Chem.2013,56,7324-7333 T.Asselah et al,Clin Liver Dis 2007,11,839-849 E.J.Gane et al,Annu Meet Am Assoc Study Liver Dis(November 1-5,Washington,D.C.)2013,Abst 946
本発明は、Toll様受容体アゴニズム活性を有する一連の新規3-置換-5-アミノ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン化合物とそれらのプロドラッグを提供する。本発明はさらに、Toll様受容体(例えばTLR7受容体)を活性化することによってSEAPレベルの上昇を引き起こすためにこのような化合物の生物活性を、ヒト肝細胞の存在下でのプロドラッグの親化合物への代謝的変換を、ならびにHBVやHCVのような感染症を治療もしくは予防するために、このような化合物の、そしてこれらの化合物とそれらのプロドラッグを含む医薬組成物の治療的もしくは予防的使用を提供する。本発明はさらに、優れた活性を有する化合物を提供する。
本発明は、式(I)と(Ia)
Figure 0006806709
および
Figure 0006806709
(式中、
R1は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、フェニルC1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、またはフェニルカルボニルであり;
R2とR3は独立していて、H、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、フェニル、およびピリジニルから選ばれ、前記のフェニルとピリジニルは、非置換であるか又はC1-6アルキル、ハロゲン、およびC1-6アルコキシから独立して選ばれる1〜3個の置換基で置換されており;
R4は、HまたはC1-6アルキルであり;
R5は、HまたはC1-6アルキルカルボニルである)
で示される新規化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマーに関する。
本発明はさらに、式(II)と(IIa)
Figure 0006806709
および
Figure 0006806709
(式中、
R6は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、フェニルC1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、またはフェニルカルボニルであり;
R7とR8は独立していて、H、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、フェニル、およびピリジニルから選ばれ、前記のフェニルとピリジニルは、非置換であるか又はC1-6アルキル、ハロゲン、およびC1-6アルコキシから独立して選ばれる1〜3個の置換基で置換されており;
R9は、HまたはC1-6アルキルであり;
R10は、HまたはC1-6アルキルカルボニルである)
で示されるプロドラッグ、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマーに関する。
本発明はさらに、それらの製造、本発明に従った化合物をベースとする医薬、それらの生産、ならびに式(I)もしくは(Ia)の化合物、または式(II)もしくは(IIa)のプロドラッグのTLR7アゴニストとしての使用に関する。従って、式(I)と(Ia)で示される化合物、または式(II)と(IIa)で示されるそれらのプロドラッグは、Toll様受容体アゴニズムによる、HBV感染症及び/又はHCV感染症の治療と予防に有用である。
発明の詳細な説明
特に明記しない限り、本明細書で使用されている技術・科学用語は全て、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されているのと同じ意味を有する。さらに、下記の定義は、本発明を説明する上で使用される種々の用語の意味と範囲を明らかにするために説明されている。
定義
本明細書で使用されている“C1-6アルキル”という用語は、1〜6個(特に1〜4個)の炭素原子を含有する、飽和の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、およびtert-ブチル等)を意味する。特定の“C1-6アルキル”基は、メチル、エチル、およびn-プロピルである。
“C2-6アルケニル”という用語は、2〜6個(特に2〜4個)の炭素原子を含有する、不飽和の直鎖もしくは分岐鎖アルケニル基(例えば、ビニル、プロペニル、アリル、およびブテニル等)を意味する。特定の“C2-6アルケニル”はアリルとビニルである。
“C3-7シクロアルキル”という用語は、単独でも組み合わせでも、3〜7個(特に3〜6個)の炭素原子を含有する飽和炭素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロヘプチル等)を意味する。特定の“C3-7シクロアルキル”基はシクロプロピルである。
“C1-6アルコキシ”という用語は、基C1-6アルキル-O-を意味し、ここで“C1-6アルキル”は上記にて定義したとおりである。特定の“C1-6アルコキシ”基はメトキシまたはエトキシである。
“カルボニル”という用語は、単独でも組み合わせでも、-C(O)-という基を意味する。
“C1-6アルキルカルボニル”という用語は、基C1-6アルキル-C(O)-を意味し、ここで“C1-6アルキル”は上記にて定義したとおりである。特定の“C1-6アルキルカルボニル”基はアセチルである。
“エナンチオマー”という用語は、互いに重ね合わせることができない鏡像である、化合物の立体異性体を意味する。
“ジアステレオマー”という用語は、2つ以上のキラリティー中心をもっていて、その分子が互いに鏡像ではない立体異性体である。ジアステレオマーは、異なる物理的特性(例えば、融点、沸点、スペクトル特性、および反応性等)を有する。
“医薬的に許容しうる塩”という用語は、生物学的にあるいはさもなければ容認できないことはない塩を意味する。医薬的に許容しうる塩は、酸付加塩と塩基付加塩の両方を含む。
“医薬的に許容しうる酸付加塩”という用語は、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、炭酸、およびリン酸等)、ならびに脂肪族有機酸、脂環式有機酸、芳香族有機酸、アリール脂肪族有機酸、複素環式有機酸、カルボン酸、およびスルホン酸から選ばれる有機酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸、グルタミン酸、アントラニル酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、エンボン酸、フェニル酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、およびサリチル酸等)と一緒になって形成される医薬的に許容しうる塩を意味する。
“医薬的に許容しうる塩基付加塩”という用語は、有機塩基もしくは無機塩基と一緒になって形成される医薬的に許容しうる塩を意味する。許容しうる無機塩基の例としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、マンガン塩、およびアルミニウム塩などが挙げられる。医薬的に許容しうる有機非毒性塩基から誘導される塩としては、第一アミン、第二アミン、第三アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、および塩基性イオン交換樹脂(例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、2-ジエチルアミノエタノール、トリメタミン、ジシクロヘキシルアミン、リシン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン類、ピペラジン、ピペリジン、N-エチルピペリジン、およびポリアミン樹脂等)の塩がある。
一般式(I)または(Ia)の化合物、および1つまたは幾つかのキラル中心を有するそれらのプロドラッグは、ラセミ化合物としても、ジアステレオマー混合物としても、あるいは必要に応じて活性の単独異性体としても存在できる。ラセミ化合物は、既知の方法に従ってエナンチオマーに分離することができる。特に、結晶化によって分離することができるジアステレオマー塩は、ラセミ混合物から、光学活性酸(例えば、D-酒石酸、L-酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、乳酸、またはカンファースルホン酸等)との反応によって形成される。
本発明の化合物は、互変異性の現象を示すことがある。存在しうる全ての互変異性型を式で明確に示すことはできないが、記載化合物の任意の互変異性型を示すように意図されており、式で示された特定の化合物型のみに限定すべきではない、という点を理解しておかねばならない。例えば、式(III)の場合、置換基がエノール型またはケト型中に示されているかいないかに関係なく、それらは同じ化合物を表わしている、ということがわかる。
Figure 0006806709
Rxは、任意の可能な置換基を表わしている。
本発明の化合物の幾つかは、単一の立体異性体(すなわち、本質的に他の立体異性体が存在しない)、ラセミ化合物、及び/又はエナンチオマー及び/又はジアステレオマーの混合物として存在することがある。このような単一の立体異性体、ラセミ化合物、およびその混合物は、本発明の範囲内に含まれるものとする。光学活性である本発明の化合物は、光学的に純粋な形で使用するのが好ましい。当業者によって一般的に理解されているように、1つのキラル中心(すなわち1つの不斉炭素原子)を有する光学的に純粋な化合物は、本質的に2つの可能なエナンチオマーのうちの1つからなる化合物(すなわち、エナンチオマー的に純粋な化合物)であり、2つ以上のキラル中心を有する光学的に純粋な化合物は、ジアステレオマー的に純粋で且つエナンチオマー的に純粋な化合物である。本発明の化合物は、少なくとも90%は光学的に純粋な形で、すなわち単一の異性体を少なくとも90%〔80%のエナンチオマー過剰率("e.e.")もしくはジアステレオマー過剰率("d.e.")〕含有する形で使用するのが好ましく、少なくとも95%(90%e.e.もしくはd.e.)含有する形で使用するのがさらに好ましく、少なくとも97.5%(95%e.e.もしくはd.e.)含有する形で使用するのがさらに好ましく、そして少なくとも99%(98%e.e.もしくはd.e.)含有する形で使用するのが最も好ましい。さらに、式(I)と(Ia)の化合物、それらのプロドラッグである式(II)と(IIa)の化合物、および本発明の他の化合物は、特定された構造の溶媒和形と非溶媒和形を含むものとする。例えば、式(I)または(Ia)の化合物は、示されている構造の、水和形および非水和形での化合物を含む。溶媒和物の他の例としては、イソプロパノール、エタノール、メタノール、DMSO、酢酸エチル、酢酸、またはエタノールアミンと組み合わさった構造の化合物がある。
“プロドラッグ”という用語は、所望の薬理学的作用を生じるために、インビボで(例えば、投与後に患者による生体液または酵素によって)代謝されて薬理学的に活性な化合物形になる、ある化合物形もしくは化合物誘導体を意味する。プロドラッグについては、Richard B.Silvermanによる「“The Organic Chemistry of Drug Design and Drug Action”,Academic Press,San Diego,2004,Chapter 8 Prodrug and Drug Delivery Systems,pp.497-558」に説明されている。
“医薬的に活性な代謝産物”とは、特定の化合物もしくはその塩の生体内の代謝作用を介して産生される、薬理学的に活性な生成物を意味するように意図されている。ほとんどの薬物は、体内に入った後、薬物の物理的特性や生物学的作用を変えることのある化学反応のための基質となる。これらの代謝的変換(通常は、本発明の化合物の極性に影響を及ぼす)は、体内に分配されて体から排出される仕方を変える。しかしながら、場合によっては、治療効果を得るために薬物の代謝が必要とされる。
“治療有効量”という用語は、患者に投与されたときに、(i)本明細書に記載の特定の疾患、病気、もしくは障害を治療または予防する;(ii)本明細書に記載の特定の疾患、病気、もしくは障害の1つ以上の兆候を軽減、改善、または除去する;あるいは(iii)本明細書に記載の特定の疾患、病気、もしくは障害の1つ以上の兆候の始まりを妨げるか又は遅らせる、本発明の化合物または分子の量を意味する。治療有効量は、化合物、治療を受ける病状、治療を受ける疾患の深刻さ、患者の年齢と相対的健康度、投与経路と投与形態、世話している開業医もしくは獣医の判断、および他のファクターに応じて変わる。
“医薬組成物”という用語は、投与を必要とする哺乳動物(例えばヒト)に投与される、治療有効量の活性医薬成分を医薬的に許容しうる賦形剤と一緒に含む混合物もしくは溶液を意味する。
TLR7アゴニストとプロドラッグ
本発明は、式(I)
Figure 0006806709
(式中、
R1は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、フェニルC1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、またはフェニルカルボニルであり;
R2とR3は独立していて、H、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、フェニル、およびピリジニルから選ばれ、前記のフェニルとピリジニルは、非置換であるか又はC1-6アルキル、ハロゲン、およびC1-6アルコキシから独立して選ばれる1〜3個の置換基で置換されており;
R4は、HまたはC1-6アルキルであり;
R5は、HまたはC1-6アルキルカルボニルである)
で示される化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマーに関する。
本発明の他の実施態様は、(ii) 以下の式(Ia) の化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、またはジアステレオマーである:
Figure 0006806709
式中、
R1がH、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、フェニルC1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、またはフェニルカルボニルであり;
R2とR3が独立していて、H、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、フェニル、およびピリジニルから選ばれ、前記のフェニルとピリジニルは、非置換であるか又はC1-6アルキル、ハロゲン、およびC1-6アルコキシから独立して選ばれる1〜3個の置換基で置換されており;
R4がHまたはC1-6アルキルであり;
R5がHまたはC1-6アルキルカルボニルである。
本発明のさらなる実施態様は、(iii)R1がH、C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、またはフェニルカルボニルである場合の式(I)もしくは(Ia)の化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマーである。
本発明のさらなる実施態様は、(iv)R1がH、メチル、アセチル、エトキシカルボニル、またはフェニルカルボニルである場合の式(I)もしくは(Ia)の化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマーである。
本発明のさらなる実施態様は、(v)R2とR3が独立していて、H、C1-6アルキル、およびフェニルから選ばれ、前記フェニルが、非置換であるか又はC1-6アルキル、ハロゲン、およびC1-6アルコキシから独立して選ばれる1〜3個の置換基で置換されており;但しR2とR3が同時にHではない;という場合の式(I)もしくは(Ia)の化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマーである。
本発明のさらなる実施態様は、(vi)R2とR3が独立していて、H、メチル、エチル、フェニル、クロロフェニル、およびメトキシフェニルから選ばれ;但しR2とR3が同時にHではない;という場合の式(I)もしくは(Ia)の化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマーである。
本発明のさらなる実施態様は、
(vii)R1がHであり;
R2とR3が独立していて、H、C1-6アルキル、およびフェニルから選ばれ、但しR2とR3が同時にHではなく;
R4がHまたはC1-6アルキルであり;
R5がHまたはC1-6アルキルカルボニルである;
という場合の式(I)もしくは(Ia)の化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマーである。
本発明のさらなる実施態様は、
(viii)R1がHであり;
R2とR3が独立していて、H、メチル、およびフェニルから選ばれ、但しR2とR3が同時にHではなく;
R4がHまたはエチルであり;
R5がHまたはアセチルである;
という場合の式(I)もしくは(Ia)の化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマーである。
本発明の他の実施態様は、
(ix)式(I)もしくは(Ia)の特定の化合物が以下のとおりである態様である:
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-(1-ヒドロキシエチル)-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン;
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン;
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-3-(1-ヒドロキシプロピル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン;
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-3-[ヒドロキシ(フェニル)メチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン;
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[ヒドロキシ-(2-メトキシフェニル)メチル]-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン;
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[(2-クロロフェニル)-ヒドロキシ-メチル]-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン;
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-3-[(S)-ヒドロキシ(2-ピリジル)メチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン;
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-3-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン;
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート;
[(1S)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート;
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン;
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[(1S)-1-ヒドロキシエチル]-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン;
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]エチルカーボネート;
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]ベンゾエート;
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]-3-[(1R)-1-メトキシエチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン;
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[(1R)-1-ベンジルオキシエチル]-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン;
3-[(2R,3S,5S)-3-[(1R)-1-アリルオキシエチル]-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-5-アミノ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン;
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]-3-[(1S)-1-メトキシエチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン;
[(1S)-1-[(2S,4S,5R)-5-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-4-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]テトラヒドロフラン-2-イル]プロピル]アセテート;
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[ヒドロキシ(フェニル)メチル]-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン;
[1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]-1-メチル-エチル]アセテート;
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン;
またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー。
本発明の他の実施態様は、(x)式(I)もしくは(Ia)のさらに特定の化合物が以下のとおりである態様である:
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-(1-ヒドロキシエチル)-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン;
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-3-(1-ヒドロキ-1-メチル-エチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン;
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン;
[(1S)-1-[(2S,4S,5R)-5-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-4-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]テトラヒドロフラン-2-イル]プロピル]アセテート;
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[ヒドロキシ(フェニル)メチル]-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン;
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン;
またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー。
本発明の他の実施態様は、 (xi) 以下の式(II)の化合物であって
Figure 0006806709
式中、R6がH、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、フェニルC1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、またはフェニルカルボニルであり;
R7とR8が独立していて、H、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、フェニル、およびピリジニルから選ばれ、前記のフェニルとピリジニルは、非置換であるか又はC1-6アルキル、ハロゲン、およびC1-6アルコキシから独立して選ばれる1〜3個の置換基で置換されており;
R9がHまたはC1-6アルキルであり;
R10がHまたはC1-6アルキルカルボニルである;
化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマーである。
本発明の他の実施態様は、(xii)以下の式(IIa) の化合物であって
Figure 0006806709
R6がH、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、フェニルC1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、またはフェニルカルボニルであり;
R7とR8が独立していて、H、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、フェニル、およびピリジニルから選ばれ、前記のフェニルとピリジニルは、非置換であるか又はC1-6アルキル、ハロゲン、およびC1-6アルコキシから独立して選ばれる1〜3個の置換基で置換されており;
R9がHまたはC1-6アルキルであり;
R10がHまたはC1-6アルキルカルボニルである;
化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマーである。
本発明のさらなる実施態様は、(xiii)R6がH、C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、またはフェニネカルボニルである、という場合の式(II)または(IIa)の化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマーである。
本発明のさらなる実施態様は、(xiv)R6がH、メチル、アセチル、イソプロピルカルボニル、tert-ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、エトキシカルボニル、またはフェニルカルボニルである、という場合の式(II)または(IIa)の化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマーである。
本発明のさらなる実施態様は、(xv)R7とR8が独立していて、H、C1-6アルキル、およびフェニルから選ばれ、前記フェニルは、非置換であるか又はC1-6アルキル、ハロゲン、およびC1-6アルコキシから独立して選ばれる1〜3個の置換基で置換されていて、但しR7とR8が同時にHではない、という場合の式(II)または(IIa)の化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマーである。
本発明のさらなる実施態様は、(xvi)R7とR8が独立していて、H、メチル、エチル、フェニル、クロロフェニル、およびメトキシフェニルから選ばれ、但しR7とR8が同時にHではない、という場合の式(II)または(IIa)の化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマーである。
本発明のさらなる実施態様は、(xvii) 以下の場合の式(II)または(IIa)であって、
式中、
R6がH、C1-6アルキルカルボニル、またはC1-6アルコキシカルボニルであり;
R7とR8が独立していて、HとC1-6アルキルから選ばれ、但しR2とR3が同時にHではなく;
R9がC1-6アルキルであり;
R10がHまたはC1-6アルキルカルボニルである;
の化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマーである。
本発明のさらなる実施態様は、(xviii) 以下の場合の式(II)または(IIa)の化合物であって、
式中、
R6がH、アセチル、イソプロピルカルボニル、tert-ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、またはエトキシカルボニルであり;
R7とR8が独立していて、Hとメチルから選ばれ、但しR7とR8が同時にHではなく;
R9がエチルであり;
R10がHまたはアセチルである;
化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマーである。
本発明の他の実施態様は、(xix)式(II)または(IIa)の特定の化合物が、
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2-オキソ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート;
[(1S)-1-[(2S,4S,5R)-5-(5-アミノ-2-オキソ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-4-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]テトラヒドロフラン-2-イル]プロピル]アセテート;
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2-オキソ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]2-メチルプロパノエート;
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2-オキソ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]2,2-ジメチルプロパノエート;
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2-オキソ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]3-メチルブタノエート;
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2-オキソ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]エチルカーボネート;
またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマーである態様である。
合成
本発明の化合物は、従来の任意の方法によって製造することができる。これらの化合物とその出発物質を合成するための適切なプロセスを、下記のスキームと実施例に示す。置換基(特にR1〜R10)はいずれも、特に明記しない限り、上記にて定義したとおりである。さらに、特に明記しない限り、反応、反応条件、略語、および記号はいずれも、有機化学分野の当業者によく知られている意味を有する。
スキーム1:
Figure 0006806709
Raは、C1-6アルキルカルボニル、フェニルカルボニル、またはトリメチルシリルであり;Rbは、R2またはR7であり;Rcは、R3またはR8であり;Rdは、R4またはR9であり;Reは、HまたはOHである。
化合物IViは、スキーム1に従って合成することができる。ラクトンIVaとアルデヒドもしくはケトンおよび適切な塩基とのアルドール縮合により化合物IVbが得られ、この反応は、ルイス酸添加物〔例えば、臭化亜鉛や塩化セリウム(III)等〕の存在下でも行うことができる。化合物IVcは、ヒドロキシル基を保護試薬(例えば、塩化アセチル、無水酢酸、塩化ベンゾイル、および塩化トリメチルシリル等)で保護することによって合成することができる。化合物IVcを、還元剤(例えば水素化ジイソブチルアルミニウム等)による還元によって化合物IVdに転化させることができ、次いで新たに生成したヒドロキシル基を保護試薬(例えば、塩化アセチルや無水酢酸等)で保護することによって重要な中間体IVeを得ることができる。化合物IVeと化合物Ivgとを、適切なケイ素含有エーテル化剤(silicon etherification agent)〔例えば、N,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミドやヘキサメチルジシラザン等〕と適切なルイス酸〔例えば、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート、ヨウ化トリメチルシリル、塩化チタン(IV)、および四塩化チタン等〕の存在下でカップリング反応させることにより、化合物IVfが得られる。適切なフッ化物試薬(例えば、フッ化テトラブチルアンモニウムやフッ化アンモニウム等)の存在下での脱保護によって、化合物IVfをヌクレオシド類似体IVhに転化させることができる。塩基(例えば、炭酸カリウムやナトリウムメトキシド等)による脱保護によって、化合物IVhを最終化合物IViに転化させることができる。
スキーム2:
Figure 0006806709
Raは、C1-6アルキルカルボニル、フェニルカルボニル、またはトリメチルシリルであり;Rbは、R2またはR7であり;Rcは、R3またはR8であり;Rdは、R4またはR9であり;Reは、HまたはOHであり;Rfは、R5またはR10である。
重要な化合物Veは、スキーム2に従って合成することができる。適切な塩基(例えば、炭酸カリウムやナトリウムメトキシド等)の存在下でのIVfの選択的脱保護により化合物Vaが得られ、4-メトキシトリフェニルメチル保護基を導入することによって化合物Vaを化合物Vbに転化させることができ、次いで適切なフッ化物試薬(例えば、フッ化テトラブチルアンモニウムやフッ化アンモニウム等)の存在下でのtert-ブチルジフェニルシリルの選択的脱保護により化合物Vcが得られる。Rf基(例えばアセチル基)を導入することによって化合物Vdを合成することができ、次いで適切な酸(例えばギ酸等)で化合物Vdの4-メトキシトリフェニルメチル基を脱保護することにより最終化合物Veが得られる。
スキーム3:
Figure 0006806709
Rbは、R2またはR7であり;Rcは、R3またはR8であり;Rdは、R4またはR9であり;Reは、HまたはOHであり;Rgは、R1またはR6である。
重要な化合物VIfは、スキーム3に従って合成することができる。化合物VIaは、スキーム1における化合物IVfの合成と同様に合成することができる。化合物VIaのアミノ基を塩化4-メトキシトリフェニルメチルで保護することにより化合物VIbが得られ、塩基(例えば、炭酸カリウムやナトリウムメトキシド等)でアセチル基を除去することによって化合物VIbをさらに化合物VIcに転化させることができる。対応する反応条件にて化合物VIcにRgを導入して化合物VIdを得ることができ、次いで適切なフッ化物試薬(例えば、フッ化テトラブチルアンモニウムやフッ化アンモニウム等)の存在下でのtert-ブチルジフェニルシランの脱保護により化合物VIeが得られる。適切な酸(例えばギ酸等)で脱保護することによって、化合物VIeを最終化合物VIfに転化させることができる。
本発明はさらに、式(I)、(Ia)、(II)、または(IIa)の化合物の製造方法に関し、該方法は、以下の反応を含む:
(a)式(IVh)
Figure 0006806709
の化合物と
塩基と、を反応させる工程(式中、Raは、C1-6アルキルカルボニル、フェニルカルボニル、またはトリメチルシリルであり;Rbは、R2またはR7であり;Rcは、R3またはR8であり;Rdは、R4またはR9であり;Reは、HまたはOHである);
(b)式(Vd)
Figure 0006806709
の化合物と
酸と、を反応させる工程(式中、Rbは、R2またはR7であり;Rcは、R3またはR8であり;Rdは、R4またはR9であり;Reは、HまたはOHであり;Rfは、R5またはR10である);
(c)式(VIe)
Figure 0006806709
の化合物と
酸と、を反応させる工程(式中、Rbは、R2またはR7であり;Rcは、R3またはR8であり;Rdは、R4またはR9であり;Reは、HまたはOHであり;Rgは、R1またはR6である);
または、ここでRa、Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、R1〜R10は上記にて定義したとおりである。
工程(a)において、塩基は、例えば炭酸カリウムやナトリウムメトキシドであってよい。
工程(b)と(c)において、酸は、例えばギ酸であってよい。
上記の製造方法に従って製造されるときの式(I)、(Ia)、(II)、および(IIa)の化合物も本発明の目的である。
医薬組成物と投与
他の実施態様は、本発明の化合物と治療学的に不活性なキャリヤー、希釈剤、もしくは賦形剤とを含有する医薬組成物または医薬品、ならびにこのような組成物や医薬品を調製する上での本発明の化合物の使用方法を提供する。一例では、式(I)もしくは(Ia)の化合物またはそれらのプロドラッグは、周囲温度にて、適切なpHにて、そして所望の純度にて、生理学的に許容しうるキャリヤー(すなわち、生薬投与形中に使用される用量と濃度にて、受容者に対して無毒性であるキャリヤー)と混合することによって製剤することができる。製剤時のpHは、主として化合物の使途と濃度に依存するが、いずれにしても約3〜約8の範囲であるのが好ましい。一例では、式(I)もしくは(Ia)の化合物またはそれらのプロドラッグは、緩衝酢酸溶液中にてpH5で製剤される。他の実施態様では、式(I)もしくは(Ia)の化合物またはそれらのプロドラッグは無菌である。化合物は、例えば、固体もしくは無定形の組成物として、凍結乾燥された配合物として、あるいは水溶液として保存することができる。
組成物は、好適な医療行為と調和したやり方で製剤され、調薬され、そして投与される。この状況にて考慮すべき要因としては、処置される特定の障害、処置される特定の哺乳動物、個別の患者の臨床症状、障害の原因、薬剤の送達部位、投与方法、投与スケジュールの設定、および医師に公知の他の要因などがある。投与しようとする化合物の“有効量”は、このような考慮要因によって決定され、TLR7受容体を活性化させるのに必要な、そしてINF-αや他のサイトカインを生成するよう導くのに必要な最少量であり、これは、B型肝炎及び/又はC型肝炎ウイルス感染患者の治療または予防のために(これに限らないが)使用することができる。
一例では、非経口的に投与される本発明の化合物の、投与1回当たりの医薬的に有効な量は約0.1〜50mg/kg(言い換えれば、1日当たり、患者の体重1kg当たり約0.1〜30mg/kg)の範囲であり、使用される化合物の典型的な初期範囲は0.3〜15mg/kg/日である。他の実施例では、経口単位剤形(例えば、錠剤やカプセル等)は、本発明の化合物を約20〜1000mg含有するのが好ましい。
本発明の化合物は、経口投与、局所投与(口腔投与と舌下投与を含めて)、直腸投与、膣内投与、経皮投与、非経口投与、皮下投与、腹腔内投与、肺内投与、皮内投与、くも膜下腔投与、硬膜外投与、経鼻投与、および局所治療に必要であれば病巣内投与、を含む任意の適切な方法によって投与することができる。非経口注入としては、筋内投与、静脈内投与、動脈内投与、腹腔内投与、および皮下投与などがある。
本発明の化合物は、任意の適切な投与形(例えば、錠剤、粉末、カプセル、溶液、分散液、懸濁液、シロップ、噴霧液、坐剤、ゲル、乳濁液、またはパッチ等)にて投与することができる。このような組成物は、医薬品中に通常使用される成分(例えば、希釈剤、キャリヤー、pH調整剤、甘味剤、増量剤、およびさらなる活性薬剤)を含有してよい。
典型的な製剤は、本発明の化合物とキャリヤーもしくは賦形剤とを混合することによって造られる。適切なキャリヤーと賦形剤は、当業者にはよく知られており、例えば、Ansel, Howard C., et al., Ansel's Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems. Philadelphia: Lippincott, Williams & Wilkins, 2004; Gennaro, Alfonso R., Et al., Remington: The Science and Practice of Pharmacy. Philadelphia: Lippincott, Williams & Wilkins,2000;およびRowe, Raymond C. Handbook of Pharmaceutical Excipients. Chicago, Pharmaceutical Press,2005;に詳細に説明されている。製剤はさらに、1種以上の緩衝剤、安定剤、界面活性剤、湿潤剤、滑剤、乳化剤、懸濁剤、保存料、酸化防止剤、不透明化剤、流動促進剤、加工助剤、着色剤、甘味料、芳香剤、香味剤、希釈剤、ならびに薬物(すなわち、本発明の化合物やそれを含有する医薬組成物)にすっきりした見栄えをもたらすための、あるいは薬物製品(すなわち医薬品)を製造しやすくするための他の公知の添加剤も含んでよい。
適切な経口剤形の1つの例は、約20〜1000mgの本発明の化合物を、約30〜90mgの無水ラクトース、約5〜40mgのクロスカルメロースナトリウム、約5〜30mgのポリビニルピロリドン(PVP)K30、および約1〜10mgのステアリン酸マグネシウムと共に含有する錠剤である。最初に粉末状成分を一緒に混合し、次いでPVPの溶液と混合する。得られる組成物を乾燥し、粒状にし、ステアリン酸マグネシウムと混合し、従来の装置を使用して圧縮して錠剤形にする。エアロゾル製剤の一例は、本発明の化合物(例えば20〜1000mg)を適切な緩衝液(例えばリン酸緩衝液)中に溶解し、必要に応じて等張化剤(例えば塩化ナトリウム等の塩)を加えることによって製造することができる。例えば0.2ミクロンのフィルターを使用して溶液を濾過して、不純物と汚染物質を取り除くことができる。
従って、一実施態様は、式(I)もしくは式(Ia)の化合物、それらのプロドラッグである式(II)もしくは式(IIa)の化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー、を含んだ医薬組成物を含む。
さらなる実施態様は、式(I)もしくは(Ia)の化合物、それらのプロドラッグである式(II)もしくは式(IIa)の化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマーを、医薬的に許容しうるキャリヤーもしくは賦形剤と共に含んだ医薬組成物を含む。
他の実施態様は、B型肝炎ウイルス感染症の治療に使用するための、式(I)もしくは式(Ia)の化合物、それらのプロドラッグである式(II)の化合物もしくは式(IIa)の化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマーを含んだ医薬組成物を含む。
治療指示と治療方法
本発明は、B型及び/又はC型肝炎ウイルス感染症の治療もしくは予防を必要とする患者において、該感染症を治療もしくは予防するための方法を提供する。
本発明はさらに、B型及び/又はC型肝炎ウイルス感染症の治療及び/又は予防において、治療有効量の式(I)もしくは(Ia)の化合物、それらのプロドラッグ、または本発明の他の化合物を患者の血流中に導入するための方法を提供する。
本発明の方法は、ヒト患者に対して特によく適している。本発明の方法と用量は特に、HBV及び/又はHCV感染患者(これに限定されない)に対して有用となりうる。本発明の方法と用量はさらに、他の抗ウイルス薬治療を受けている患者に対しても有用である。本発明の予防法は、ウイルス感染の危険性がある患者に対して特に有用である。こうした患者としては、ヘルスケア就労者(例えば、医者、看護師、ホスピスケアを与える人);軍人;教師;保育就労者;外国の土地(特に第三世界の土地)に旅行しているか又は居住している患者(社会的支援就労者、布教者、および外交官を含む);などが挙げられるが、これらに限定されない。
最後に、本発明の方法と組成物は、難治性の患者、すなわち治療に対して耐性を示す(例えば、逆転写酵素阻害剤やプロテアーゼ阻害剤に耐性を示す)患者を治療することも含む。
他の実施態様は、B型肝炎ウイルス感染症及び/又はC型肝炎ウイルス感染症に対する処置を必要とする哺乳動物に対し、該ウイルス感染症を治療もしくは予防する方法を含み、該方法は、治療有効量の式(I)もしくは(Ia)の化合物、それらのプロドラッグ、またはこれらのエナンチオマー、ジアステレオマー、プロドラッグ、もしくは医薬的に許容しうる塩を前記哺乳動物に投与することを含む。
実施例
本発明は、下記の実施例を参照することでより深く理解できるであろう。しかしながら、下記の実施例によって本発明が限定されることはない。
略語
ACN:アセトニトリル;
BSA:N,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド;
DIBAL-H:水素化ジイソブチルアルミニウム;
DMAP:4-ジメチルアミノピリジン;
DCM:ジクロロメタン;
EC50:アゴニストに対する最大可能応答のうちの50%を生成するアゴニストのモル濃度;
EtOAc:酢酸エチル;
FBS:ウシ胎仔血清;
HPLC:高速液体クロマトグラフィー;
LDA:リチウムジイソプロピルアミド;
MMTrCl:塩化4-メトキシトリフェニルメチル;
MS(ESI):質量分析(エレクトロンスプレーイオン化);
obsd.:実測値;
SFC:超臨界流体クロマトグラフィー;
TBAF:フッ化テトラブチルアンモニウム;
THF:テトラヒドロフラン;
TBDPSCl:tert-ブチルクロロジフェニルシラン;
TMSOTf:トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート;
v/v:容積比
一般的な実験条件
中間体と最終化合物は、下記の機器の1つを使用してフラッシュクロマトグラフィーにより精製した:i)Biotage SP1システムとQuad 12/25 Cartridgeモジュール;ii)ISCO コンビフラッシュクロマトグラフィー機器。シリカゲルのブランドと細孔径:i)KP-SIL 60Å,粒径:40〜60μm;ii)CAS登録番号:Silica Gel:63231-67-4,粒径:47〜60ミクロンシリカゲル;iii)Qingdao Haiyang Chemical社から市販のZCX,細孔径:200〜300または300〜400。
中間体と最終化合物は、X Bridge(商標)Perp C18〔5μm,OBD(商標)30×100mm〕カラムまたはSunFire(商標)Perp C18〔5μm,OBD(商標)30×100mm〕カラムを使用して逆相カラムで分取HPLCにより精製した。
キラル分離は、CO2に対しては移動相Aを、そしてエタノールに対しては移動相Bを使用し、ChiralPak AD-10μ(200×50mm内径)を使用してThar350分取SFCにより行った。LC/MSスペクトルは、Waters UPLC-SQD Massを使用して得た。標準的なLC/MS条件は以下の通りであった(実施時間:3分):酸性条件: A:H2O中0.1%ギ酸および1%アセトニトリル;B:アセトニトリル中0.1%ギ酸,塩基性条件: A:H2O中0.05%NH3・H2O;B:アセトニトリル。
質量スペクトル(MS): 一般には、親質量を示すイオンのみが記録され、特に明記しない限り、引用される質量イオンは陽性質量イオン(M+H)+である。
NMRスペクトルは、Bruker Avance 400MHzを使用して得た。
空気の影響を受けやすい試剤を含む反応は全て、アルゴン雰囲気下にて行った。特に明記しない限り、試剤は、供給業者から受け入れたまま、さらなる精製を行うことなく使用した。
製造例
実施例1
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-(1-ヒドロキシエチル)-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン
Figure 0006806709
(2S)-2-(ヒドロキシメチル)-2H-フラン-5-オンの製造
Figure 0006806709
エチル(Z)-3-[(4S)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル]プロプ-2-エノエート(CAS#:91926-90-8、PharmaBlock(Nanjing)R&D社から市販、4.0g,20.0ミリモル)をメタノール中に溶解して得た溶液に、触媒量の濃硫酸(メタノール中10%濃硫酸25μl)を加えた。本混合物を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧にて濃縮し、残留物をフラッシュカラムによって精製して(ジクロロメタン中0〜10%メタノールで溶離)、2.25gの(2S)-2-(ヒドロキシメチル)-2H-フラン-5-オンを粘性油状物として得た。
(2S)-2-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-2H-フラン-5-オンの製造
Figure 0006806709
2.25gの(2S)-2-(ヒドロキシメチル)-2H-フラン-5-オン(2.11g,16.0ミリモル)とイミダゾール(1.63g,24.0ミリモル)をジクロロメタン中に溶解して得た溶液に、tert-ブチル-クロロ-ジフェニル-シラン(5.2ml,20.0ミリモル)を滴下した。室温で2時間撹拌した後、得られた混合物をブラインで洗浄した。水性層をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせて1N塩酸で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧にて濃縮した。残留物をフラッシュカラムによって精製して(石油エーテル中0〜30%EtOAcで溶離)、4.6gの(2S)-2-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-2H-フラン-5-オンを白色固体として得た。
(5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]テトラヒドロフラン-2-オンの製造
Figure 0006806709
(2S)-2-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-2H-フラン-5-オン(2.8g,8.0ミリモル)をEtOAc(40ml)中に溶解して得た溶液と10%炭素担持パラジウム(280mg)とを水素雰囲気下で一晩撹拌した。得られた混合物を濾過し、濾液を減圧にて濃縮して2.7gの(5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]テトラヒドロフラン-2-オンを粘性油状物として得た。
(5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-3-(1-ヒドロキシエチル)テトラヒドロフラン-2-オンの製造
Figure 0006806709
(5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]テトラヒドロフラン-2-オン(10g,28ミリモル)をTHF(150ml)中に溶解して得た溶液に、LDA(42ml,84ミリモル)を−78℃で徐々に加え、N2雰囲気下で2時間撹拌した後にCH3CHO(2.46g,56ミリモル)を加え、さらに2時間撹拌した。NH4Clの飽和水溶液(200ml)を加えることによって反応混合物をクエンチし、次いでEtOAc(500ml)で抽出した。有機層をブライン(200ml)で洗浄し、減圧にて濃縮した。残留物をフラッシュカラムによって精製して(石油エーテル中0〜6%EtOAcで溶離)、4gの(5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-3-(1-ヒドロキシエチル)テトラヒドロフラン-2-オンを黄色固体として得た。
1-[(5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-2-オキソ-テトラヒドロフラン-3-イル]エチルベンゼンの製造
Figure 0006806709
(5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-3-(1-ヒドロキシエチル)テトラヒドロフラン-2-オン(7g,17.5ミリモル)をピリジン(50ml)中に溶解して得た溶液にDMAP(100mg,0.82ミリモル)を0℃で加え、次いで塩化ベンゾイル(3.7g,26.3ミリモル)を加えた。得られた混合物をN2雰囲気下にて20℃で12時間撹拌し、EtOAc(500ml)で希釈し、ブライン(300ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥し、減圧にて濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して(石油エーテル中0〜5%EtOAcで溶離)、8gの1-[(5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-2-オキソ-テトラヒドロフラン-3-イル]エチルベンゾエートを油状物として得た。
1-[(5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-2-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-3-イル]エチルベンゾエートの製造
Figure 0006806709
1-[(5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-2-オキソ-テトラヒドロフラン-3-イル]エチルベンゾエート(3g,6ミリモル)をトルエン(50ml)中に溶解して得た溶液にDIBAL-H(7.8ml,7.8ミリモル)を−78℃で徐々に加えた。N2雰囲気下にて−78℃で2時間撹拌した後、反応混合物を1N塩酸溶液(20ml)でクエンチし、EtOAc(300ml)で抽出した。有機層をNaHCO3飽和水溶液(100ml)とブライン(100ml)で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を減圧にて濃縮して、2.8gの1-[(5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-2-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-3-イル]エチルベンゾエートを粗生成物として得た。この粗生成物を、直接次の工程に使用した。
1-[(5S)-2-アセトキシ-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチルベンゾエートの製造
Figure 0006806709
1-[(5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-2-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-3-イル]エチルベンゾエート(2.8g,5.5ミリモル)をピリジン(20ml)中に溶解して得た溶液に、Ac2O(1.7g,16.5ミリモル)とDMAP(130mg,1.1ミリモル)を加えた。N2雰囲気下にて25℃で12時間撹拌した後、反応混合物をEtOAc(300ml)で希釈し、ブライン(100ml)で洗浄した。溶媒を減圧にて濃縮して残留物を得、この残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して(石油エーテル中0〜5%EtOAcで溶離)、2.4gの1-[(5S)-2-アセトキシ-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチルベンゾエートを油状物として得た。
1-[(5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチルベンゾエートの製造
Figure 0006806709
5-アミノ-3,6-ジヒドロチアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン(0.9g,4.94ミリモル,CAS:30161-97-8,WuXi App Tec社)をCH3CN(60ml)中に混合して得た懸濁液に、BSA(1.67g,8.25ミリモル)を加えた。N2雰囲気下にて90℃で3時間撹拌した後、1-[(5S)-2-アセトキシ-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチルベンゾエート(0.9g,1.65ミリモル)を加え、次いでN2雰囲気下にて0℃でTMSOTf(3g,13.2ミリモル)を加えた。0〜20℃で2時間撹拌した後、反応混合物をNaHCO3の飽和水溶液でクエンチし、EtOAc(300ml)で抽出した。有機層をブライン(100ml)で洗浄し、減圧にて濃縮して残留物を得、この残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して(DCM中1:50メタノールで溶離)、0.9gの1-[(5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチルベンゾエートを白色固体として得た。
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-(1-ヒドロキシエチル)-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオンの製造
Figure 0006806709
1-[(5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチルベンゾエート(1g,1.5ミリモル)をMeOH(60ml)中に溶解して得た溶液にNH4F(0.55g,15ミリモル)を加え、本混合物をN2雰囲気下にて80℃で3時間撹拌した。反応混合物をエバポレートしてからEtOAc(100ml)中に溶解し、ブライン(50ml)で洗浄し、減圧にて溶媒を濃縮して残留物を得た。この残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して(DCM中1:100メタノールで溶離)、0.5gの粗生成物を得た。分取HPLCによってさらに精製すると、2種の中間体(150mgの中間体Aと120mgの中間体B)が得られた。メタノール(15ml)中K2CO3(中間体Aに対しては:97mg,0.7ミリモル、中間体Bに対しては:77mg,0.56ミリモル)を使用して、これら2種の中間体をN2雰囲気下にて40℃で12時間処理した。メタノールを減圧にてエバポレートし、残留物を分取HPLCによって精製して実施例1-Aと実施例1-Bを得た。
リボース環に関する実施例1の立体化学は、2D NMR NOESY実験によって立証された。下記に示すように、C5'HとC3'Haとの、C4'HとC3'Hbとの、C2'HとC3'Haとの、C1'HとC4'Hとの、そしてC3'HbとC6'Hとの相関性が確認された。
Figure 0006806709
実施例1-A: 白色固体として35.3mg。MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:328.9。
Figure 0006806709
実施例1-B: 白色固体として30.2mg。MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:329.0。
Figure 0006806709
実施例2
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン
Figure 0006806709
表記化合物は、アセトアルデヒドの代わりにシクロプロパンカルボアルデヒドを使用することによって、実施例1と同様に製造した。実施例2を分取HPLCとSFCによって精製して、実施例2-Aと実施例2-Bを白色固体として得た。
実施例2-A: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:355.0。
Figure 0006806709
実施例2-B: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:354.9。
Figure 0006806709
実施例3
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-3-(1-ヒドロキシプロピル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン
Figure 0006806709
表記化合物は、アセトアルデヒドの代わりにプロピオンアルデヒド使用することによって、実施例1と同様に製造した。実施例3を分取HPLCによって精製して、実施例3-Aと実施例3-Bを白色固体として得た。
実施例3-A: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:355.0。
Figure 0006806709
実施例3-B: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:355.0。
Figure 0006806709
実施例4
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-3-[ヒドロキシ(フェニル)メチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン
Figure 0006806709
表記化合物は、アセトアルデヒドの代わりにベンズアルデヒドを使用することによって、実施例1と同様に製造した。実施例4を分取HPLCによって精製して、実施例4-Aと実施例4-Bを白色固体として得た。
実施例4-A: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:391.1。
Figure 0006806709
実施例4-B: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:391.0。
Figure 0006806709
実施例5
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[ヒドロキシ-(2-メトキシフェニル)メチル]-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン
Figure 0006806709
表記化合物は、アセトアルデヒドの代わりに2-メトキシベンズアルデヒドを使用することによって、実施例1と同様に製造した。実施例5を分取HPLCによって精製して、実施例5-Aと実施例5-Bを白色固体として得た。
実施例5-A: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:421.1。
Figure 0006806709
実施例5-B: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:421.1。
Figure 0006806709
実施例6
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[(2-クロロフェニル)-ヒドロキシ-メチル]-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン
Figure 0006806709
表記化合物は、アセトアルデヒドの代わりに2-クロロベンズアルデヒドを使用することによって、実施例1と同様に製造した。実施例6を分取HPLCによって精製して、実施例6-Aと実施例6-Bを白色固体として得た。
実施例6-A: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:425.1。
Figure 0006806709
実施例6-B: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:425.1。
Figure 0006806709
実施例7
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-3-[(S)-ヒドロキシ(2-ピリジル)メチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン
Figure 0006806709
表記化合物は、アセトアルデヒドの代わりにピリジン-2-カルボアルデヒドを使用することによって、実施例1と同様に製造した。実施例7を分取HPLCによって精製して、実施例7を白色固体として得た。
実施例7: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:391.9。
Figure 0006806709
実施例8
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-3-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン
Figure 0006806709
(3S,5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-3-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)テトラヒドロフラン-2-オン(化合物8a)の製造
Figure 0006806709
(5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]テトラヒドロフラン-2-オン(化合物1d,5.00g,14.0ミリモル)を乾燥テトラヒドロフラン(28ml)中に溶解して冷却した溶液に、リチウムビス(トリメチルシリル)アザニド(11.8ml,1.3M,15.4ミリモル)のテトラヒドロフラン溶液を、アルゴン雰囲気下にて78℃で滴下した。得られた混合物を−78℃で1時間撹拌した。蒸留アセトン(1.23ml,15.4ミリモル)を混合物に滴下し、得られた混合物を−78℃でさらに2時間撹拌した。NH4Clの飽和水溶液を加えることによって反応混合物をクエンチし、EtOAc(30ml)で3回抽出した。有機層を合わせてNa2SO4で乾燥し、減圧にて濃縮した。残留物をフラッシュカラムによって精製して(石油エーテル中0〜30%酢酸エチルで溶離)、5.70gの(3S,5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-3-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)テトラヒドロフラン-2-オンを淡黄色固体として得た。
(3S,5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-3-(1-メチル-1-トリメチルシリルオキシ-エチル)テトラヒドロフラン-2-オン(化合物8b)の製造
Figure 0006806709
(3S,5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-3-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)テトラヒドロフラン-2-オン(化合物8a,1.65g,4.0ミリモル)とN-エチル-N-プロパン-2-イルプロパン-2-アミン(1.25ml,7.2ミリモル)をジクロロメタン(20ml)中に溶解して得た溶液に、塩化トリメチルシリル(0.76ml,6.0ミリモル)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌し、減圧にて濃縮した。残留物をフラッシュカラムによって精製して(石油エーテル中0〜20%酢酸エチルで溶離)、950mgの(3S,5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-3-(1-メチル-1-トリメチルシリルオキシ-エチル)テトラヒドロフラン-2-オンを得た。
(3S,5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-3-(1-メチル-1-トリメチルシリルオキシ-エチル)テトラヒドロフラン-2-イル]アセテート(化合物8c)の製造
Figure 0006806709
表記化合物は、1-[(5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-2-オキソ-テトラヒドロフラン-3-イル]エチル(化合物1e)の代わりに(3S,5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-3-(1-メチル-1-トリメチルシリルオキシ-エチル)テトラヒドロフラン-2-オンを使用することによって、実施例1における化合物1jと同様に製造した。
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-3-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン(化合物8d)の製造
Figure 0006806709
5-アミノ-3,6-ジヒドロチアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン(276mg,1.50ミリモル)とビス(トリメチルシリル)アセトアミド(1.11ml,4.5ミリモル)との混合物を、混合物が透明になるまで、アルゴン雰囲気下にて75℃で撹拌しながら加熱した。本混合物を室温に冷却し、本混合物に(3S,5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-3-(1-メチル-1-トリメチルシリルオキシ-エチル)テトラヒドロフラン-2-イル]アセテート(化合物8c,396mg,0.75ミリモル)とトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート(500μl,2.25ミリモル)を導入した。得られた混合物を、アルゴン雰囲気下にて75℃で3時間加熱した。得られた混合物を減圧にて濃縮して溶媒を除去し、残留物をフラッシュカラムによって精製して(ジクロロメタン中0〜5%メタノールで溶離)、58mgの5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-3-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオンを褐色固体として得た。
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-3-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン(実施例8)の製造
Figure 0006806709
表記化合物は、1-[(5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチルベンゾエートの代わりに5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-3-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン(化合物8d)を使用することによって、実施例1と同様に製造した。
実施例8: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:343.0。
Figure 0006806709
実施例9
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート(実施例9-A)と[(1S)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート(実施例9-B)
Figure 0006806709
Figure 0006806709
(2S)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸の製造
Figure 0006806709
(2S)-2-アミノペンタンジオン酸(2.50kg,16.99モル)をH2O(6リットル)中に溶解し、この溶液に濃塩酸(3.5リットル)を、次いでNaNO2(1.76kg,25.49モル)をH2O(5リットル)中に溶解して得た溶液を−5℃〜0℃にて徐々に加えた。28℃で16時間撹拌した後、反応混合物を50℃未満で濃縮して残留物を得、これをEtOAc(5リットル)で処理した。濾過した後、濾液をNa2SO4で乾燥し、減圧にて濃縮して1.5kgの(2S)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸を無色油状物として得、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。
塩化(2S)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボニルの製造
Figure 0006806709
(2S)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボン酸(1.00kg,7.69モル)をDCM(10.00リットル)とDMF(10.00ml)中に混合して得た混合物に、(COCl)2(2.93kg,23.06モル)をN2雰囲気下にて0℃で徐々に滴下した。反応混合物を0℃で30分撹拌し、次いで25℃に加熱してさらに2時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を減圧にて40℃で濃縮して、1.0kgの塩化(2S)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボニルを黄色油状物として得、これをそのまま次の工程に使用した。
(5S)-5-プロパノイルテトラヒドロフラン-2-オンの製造
Figure 0006806709
塩化(2S)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-カルボニル(1.00kg,6.73モル)をTHF(5.00リットル)中に溶解して得た溶液に、ブロモ(エチル)マグネシウム(2243ml,6.73モル)をN2雰囲気下にて−78℃で滴下した。滴下終了後、混合物を−78℃で3時間撹拌した。本混合物をNH4Cl飽和水溶液(100ml)中に注ぎ込み、EtOAcで抽出し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、そして減圧にて濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して(石油エーテル中10〜50EtOAcで溶離)、500gの(5S)-5-プロパノイルテトラヒドロフラン-2-オンを淡黄色油状物として得た。
(5S)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-オンの製造
Figure 0006806709
(5S)-5-プロパノイルテトラヒドロフラン-2-オン(1.50kg,10.55モル)をTHF(15.00リットル)中に溶解して得た溶液に、K-selectride(2.34kg,10.55モル)をN2雰囲気下にて−78℃で滴下した。反応混合物を、TLCにより反応の完了が示されるまで−78℃で3時間撹拌した。得られた反応混合物をNaHCO3低温水溶液(15リットル)中に注ぎ込み、12時間撹拌した。水相をEtOAc(10リットル)で4回抽出した。有機相を合わせてブライン(5リットル)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、そして減圧にて濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して(石油エーテル中0〜30%EtOAcで溶離)、500gの(5S)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-オンを黄色油状物として得た(Eur.J.Med.Chem.1997,32,617-623を参照)。
(5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-オンの製造
Figure 0006806709
(5S)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-オン(500.00g,3.47モル)とイミダゾール(708g,10.4モル)をDMF(8.0リットル)中に混合して得た混合物にTBDPSCl(1.43kg,5.2モル)をN2雰囲気下にて0℃で滴下した。25℃で12時間撹拌した後、混合物を水(120ml)で希釈し、EtOAc(50ml)で3回抽出した。有機相を合わせてブライン(30ml)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、そして減圧にて濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して(石油エーテル中30〜50%EtOAcで溶離)、860gの(5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-オンを白色固体として得た。
化合物9e:
Figure 0006806709
(3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-3-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]テトラヒドロフラン-2-オン(化合物9f-A)と(3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-3-[(1S)-1-ヒドロキシエチル]テトラヒドロフラン-2-オン(化合物9f-B)の製造
Figure 0006806709
Figure 0006806709
(5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-オン(200g,520ミリモル)をTHF(500ml)中に溶解して得た溶液にLDA(390ml,780ミリモル)を−78℃で徐々に加え、N2雰囲気下にてさらに2時間撹拌した。この混合物にCH3CHO(34.4g,780ミリモル)を−78℃で徐々に加え、さらに1時間撹拌した。反応混合物をNH4Cl(2リットル)でクエンチし、EtOAc(2リットル)で希釈した。有機層をブライン(1リットル)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、有機溶媒を減圧にて濃縮して残留物を得た。この残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して(石油エーテル中0〜10%EtOAcで溶離)、42gの(3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-3-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]テトラヒドロフラン-2-オン(化合物9f-A)と46gの(3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-3-[(1S)-1-ヒドロキシエチル]テトラヒドロフラン-2-オン(化合物9f-B)を得た。
5員環に関する立体化学は、2D NMR NOESY実験によって確認された。化合物9f-Aと化合物9f-Bに対し、C3HとC5Hとの相関性は観察されなかった。
Figure 0006806709
Figure 0006806709
化合物9f-A: [α]25+21.8°(c1.03,MeOH);
Figure 0006806709
化合物9f-B: [α]25+21.4°(c0.97,MeOH);
Figure 0006806709
[(1R)-1-[(3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-2-オキソ-テトラヒドロフラン-3-イル]エチル](2S)-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ-2-フェニル-プロパノエート(化合物9g-A)と[(1R)-1-[(3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-2-オキソ-テトラヒドロフラン-3-イル]エチル](2R)-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ-2-フェニル-プロパノエート(化合物9g-B)の製造
Figure 0006806709
Figure 0006806709
(3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-3-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]テトラヒドロフラン-2-オン(化合物9f-A)(20mg,0.047ミリモル)、DMAP(0.6mg,0.005ミリモル)、およびEt3N(9.5mg,0.094ミリモル)をDCM(2ml)中に溶解して得た溶液に、塩化(2R)-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ-2-フェニル-プロパノイル(24mg,0.094ミリモル)を0℃で徐々に加え、N2雰囲気下にて25〜28℃で12時間撹拌した。反応溶液を水(3ml)でクエンチし、DCM(2ml)で2回抽出し、Na2SO4で乾燥した。減圧にて濃縮した後、残留物を分取TLCによって精製して(石油エーテル中1:8EtOAcで溶離)、[(1R)-1-[(3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-2-オキソ-テトラヒドロフラン-3-イル]エチル](2S)-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ-2-フェニル-プロパノエート(化合物9g-A)を得た。
塩化(2R)-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ-2-フェニル-プロパノイルの代わりに塩化(2S)-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ-2-フェニル-プロパノイルを使用することによって、化合物9g-Aの場合と同様に[(1R)-1-[(3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-2-オキソ-テトラヒドロフラン-3-イル]エチル](2R)-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ-2-フェニル-プロパノエート(化合物9g-B)を製造した。
化合物9g-A:
Figure 0006806709
化合物9g-B:
Figure 0006806709
Mosher法による構造決定(Chem.Rev.2004,104,17-117)および1H-NMRの結果によれば、化合物9g-Aと化合物9g-Bの絶対配置は上記のように示される。
(3S,5S)-3-[(1R)-1-アセトキシエチル]-5-[(1S)-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]アセテート(化合物9h-A)と(3S,5S)-3-[(1S)-1-アセトキシエチル]-5-[(1S)-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]アセテート(化合物9h-B)の製造
Figure 0006806709
Figure 0006806709
(3S,5S)-3-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-3-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]テトラヒドロフラン-2-オン(化合物9f-A)(17g,40ミリモル)をトルエン(200ml)中に溶解して得た溶液にDIBAL-H(1M,120ml)を−78℃で滴下し、混合物をN2雰囲気下にて−78℃で1時間撹拌した。反応混合物をNH4Clの飽和溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥し、そして濃縮して粗生成物を得、これを再びピリジン(100ml)中に溶解した。この混合物に、DMAP(500mg,4ミリモル)とAc2O(30g,300ミリモル)を0℃で加えた。25℃で16時間撹拌した後、反応混合物をNaHCO3の飽和溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥し、そして濃縮して粗生成物を得、これをシリカゲルカラムによって精製して(石油エーテル中0〜10%EtOAcで溶離)、13gの(3S,5S)-3-[(1R)-1-アセトキシエチル]-5-[(1S)-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]アセテート(化合物9h-A)を無色油状物として得た。
化合物9f-Aの代わりに(3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-3-[(1S)-1-ヒドロキシエチル]テトラヒドロフラン-2-オン(化合物9f-B)を使用することによって、化合物9h-Aの場合と同様に(3S,5S)-3-[(1S)-1-アセトキシエチル]-5-[(1S)-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]アセテート(化合物9h-B)を製造した。
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート(化合物9i-A)と[(1S)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート(化合物9i-B)の製造
Figure 0006806709
Figure 0006806709
5-アミノ-3,6-ジヒドロチアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン(3.6g,20ミリモル)をMeCN(100ml)中に溶解して得た溶液にBSA(16g,80ミリモル)を25℃で加え、透明な溶液が形成されるまで85℃で1時間加熱した。本混合物を0℃に冷却した後、(3S,5S)-3-[(1R)-1-アセトキシエチル]-5-[(1S)-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]アセテート(化合物9h-A,5.2g,10ミリモル)を加え、次いでTMSOTf(4.4g,20ミリモル)を加えた。25℃で16時間撹拌した後、反応混合物をNaHCO3の飽和溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥し、そして濃縮して粗生成物を得、これをシリカゲルカラムによって精製して(DCM中0〜2%メタノールで溶離)、6gの[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート(化合物9i-A)を黄色泡状物として得た。
化合物9h-Aの代わりに(3S,5S)-3-[(1S)-1-アセトキシエチル]-5-[(1S)-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]アセテート(化合物9h-B)を使用することによって、化合物9i-Aの場合と同様に[(1S)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート(化合物9i-B)を製造した。
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート(実施例9-A)と[(1S)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート(実施例9-B)の製造
Figure 0006806709
Figure 0006806709
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート(化合物9i-A,5g,8ミリモル)をMeOH(100ml)中に溶解して得た溶液にNH4F(7g,189ミリモル)を25℃で加え、混合物を90℃で5日間撹拌した。本混合物を減圧にて濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムによって精製して(DCM中0〜3%メタノールで溶離)、2gの[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート(実施例9-A)を黄色泡状物として得た。SFCによってさらに精製して実施例9-Aを白色固体として得た。
化合物9i-Aの代わりに[(1S)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート(化合物9i-B)を使用することによって、実施例9-Aの場合と同様に[(1S)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート(実施例9-B)を製造した。
実施例9-A: [α]25−10.8°(c0.44,MeOH);MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:399.2;
Figure 0006806709
実施例9-B: [α]25+20.1°(c0.51,MeOH);MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:399.1;
Figure 0006806709
実施例10
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン(実施例10-A)と5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[(1S)-1-ヒドロキシエチル]-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン(実施例10-B)の製造
Figure 0006806709
Figure 0006806709
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート(実施例9-A,1.5g,4ミリモル)をMeOH(50ml)中に溶解して得た溶液にK2CO3(1.1g,8ミリモル)を加え、混合物を25℃で16時間撹拌した。本混合物を減圧にて濃縮し、分取HPLCとSFCによって精製して117.4mgの5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン(実施例10-A)を白色固体として得た。
実施例9-Aの代わりに[(1S)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート(実施例9-B)を使用することによって、実施例10-Aの場合と同様に5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[(1S)-1-ヒドロキシエチル]-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン(実施例10-B)を製造した。
実施例10-A: [α]25−17.8°(c0.57,MeOH);MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:357.1;
Figure 0006806709
実施例10-B: [α]25+7.1°(c0.61,MeOH);MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:357.0;
Figure 0006806709
実施例11
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]エチルカーボネート
Figure 0006806709
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-2-[5-[[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メチル]アミノ]-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテートの製造
Figure 0006806709
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート(化合物9i-A,3.7g,5.8リモル)をDCM(100ml)中に溶解して得た溶液に、コリジン(2.1g,17.4ミリモル)、AgNO3(2.9g,17.4ミリモル)、およびMMTrCl(5.4g,17.4ミリモル)を0℃で加え、本混合物を20℃で2時間撹拌した。反応溶液を水(80ml)でクエンチし、濾過し、EtOAc(100ml)で3回抽出した。有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、得られた残留物をシリカカラムによって精製して(DCM中1〜5%メタノールで溶離)、5gの[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-2-[5-[[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メチル]アミノ]-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテートを黄色固体として得た。MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:909.3。
3-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-3-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-5-[[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メチル]アミノ]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオンの製造
Figure 0006806709
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-2-[5-[[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メチル]アミノ]-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート(5.0g,5.5ミリモル)をメタノール(60.0ml)中に溶解して得た溶液にK2CO3(4.5g,33.0ミリモル)を加えた。本混合物を25℃で12時間撹拌した。固体を濾過により取り除き、濾液を減圧にて濃縮した。得られた残留物をシリカカラムによって精製して(DCM中2〜5%メタノールで溶離)、3.8gの3-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-3-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-5-[[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メチル]アミノ]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオンを白色固体として得た。
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-2-[5-[[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メチル]アミノ]-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]エチルカーボネートの製造
Figure 0006806709
3-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-3-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-5-[[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メチル]アミノ]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン(1.0g,1.15ミリモル)とDMAP(140.3mg,1.15ミリモル)をピリジン(10.0ml)中に溶解して得た溶液にエチルクロロホルメート(3.73g,34.6ミリモル)を25℃で加えた。本混合物を110℃で12時間撹拌した。本混合物をNa2CO3溶液(50.0ml)中に注ぎ込み、EtOAc(50.0ml)で3回抽出した。有機層を合わせてNa2SO4で乾燥した。濾過後、濾液を減圧にて濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して(DCM中0.5〜1%メタノールで溶離)、0.6gの[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-2-[5-[[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メチル]アミノ]-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]エチルカーボネートを無色泡状物として得た。MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:940.4。
エチル[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]-2-[5-[[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メチル]アミノ]-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]カーボネートの製造
Figure 0006806709
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-2-[5-[[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メチル]アミノ]-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]エチルカーボネート(600.0mg,0.64ミリモル)をTBAF/THF(3M,10.0ml)中に溶解して得た溶液を、N2雰囲気下にて50℃で16時間撹拌した。本混合物を水(100.0ml)で希釈し、EtOAc(50.0ml)で3回抽出した。有機層をブライン(50.0ml)で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。濾過後、濾液を減圧にて濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して(DCM中0.5〜1%メタノールで溶離)、350mgのエチル[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]-2-[5-[[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メチル]アミノ]-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]カーボネートを無色泡状物として得た。MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:701.2。
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]エチルカーボネートの製造
Figure 0006806709
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]-2-[5-[[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メチル]アミノ]-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]カーボネート(330.0mg,0.47ミリモル)をHCO2H(10.0ml)中に溶解して得た溶液を、N2雰囲気下にて20〜25℃で0.5時間撹拌した。本混合物を減圧にて濃縮し、残留物を分取HPLCとSFCによって精製して、72mgの[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]エチルカーボネートを白色固体として得た。
実施例11: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:429.2;
Figure 0006806709
実施例12
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]ベンゾエート
Figure 0006806709
エチルクロロホルメートの代わりに塩化ベンゾイルを使用することによって、表記化合物を実施例11と同様に製造した。最終生成物を分取HPLCとSFCによって精製して実施例12を白色固体として得た。
実施例12: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:461.0;
Figure 0006806709
実施例13
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]-3-[(1R)-1-メトキシエチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン
Figure 0006806709
エチルクロロホルメートの代わりにヨードメタンを使用することによって、表記化合物を実施例11と同様に製造した。最終生成物を分取HPLCとSFCによって精製して、実施例13を白色泡状物として得た。
実施例13: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:371.0;
Figure 0006806709
実施例14
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[(1R)-1-ベンジルオキシエチル]-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン
Figure 0006806709
エチルクロロホルメートの代わりに臭化ベンジルを使用することによって、表記化合物を実施例11と同様に製造した。最終生成物を分取HPLCによって精製して、実施例14を白色固体として得た。
実施例14: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:447.0;
Figure 0006806709
実施例15
3-[(2R,3S,5S)-3-[(1R)-1-アリルオキシエチル]-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-5-アミノ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン
Figure 0006806709
エチルクロロホルメートの代わりに3-ブロモプロプ-1-エンを使用することによって、表記化合物を実施例11と同様に製造した。最終生成物を分取HPLCとSFCによって精製して、実施例15を白色固体として得た。
実施例15: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:397.1;
Figure 0006806709
実施例16
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]-3-[(1S)-1-メトキシエチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン
Figure 0006806709
化合物9i-Aの代わりに[(1S)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート(化合物9i-B)を、そしてエチルクロロホルメートの代わりにヨードメタンを使用することによって、表記化合物を実施例11と同様に製造した。最終生成物を分取HPLCによって精製して、実施例16を白色固体として得た。
実施例16: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:371.1;
Figure 0006806709
実施例17
[(1S)-1-[(2S,4S,5R)-5-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-4-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]テトラヒドロフラン-2-イル]プロピル]アセテート
Figure 0006806709
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-3-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオンの製造
Figure 0006806709
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート(化合物9i-A,3.9g,6.1ミリモル)をMeOH(50ml)中に溶解して得た溶液にK2CO3(3.4g,24.6ミリモル)を加え、反応混合物を20℃で4時間撹拌した。反応混合物をCO2のバブリングでクエンチし、溶媒を蒸発除去した。残留物を再び水(60ml)中に溶解し、EtOAc(50ml)で3回抽出した。有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、得られた残留物をさらに精製することなく次の工程に使用した。
3-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-3-[(1R)-1-[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メトキシ]エチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-5-[[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メチル]アミノ]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオンの製造
Figure 0006806709
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-3-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン(3.6g,6.1ミリモル)をDCM(75ml)中に溶解して得た溶液に、コリジン(8.0g,66ミリモル)、AgNO3(4.4g,26ミリモル)、およびMMTrCl(8.0g,26ミリル)を0℃で加え、反応混合物を20℃で2時間撹拌した。反応溶液を水(80ml)でクエンチし、濾過し、EtOAc(40ml)で3回抽出した。有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、得られた残留物をシリカカラムによって精製して(石油エーテル中2〜10%EtOAcで、次いでDCM中2%メタノールで溶離)、5.1gの3-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-3-[(1R)-1-[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メトキシ]エチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-5-[[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メチル]アミノ]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオンを黄色固体として得た。
3-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]-3-[(1R)-1-[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メトキシ]エチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-5-[[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メチル]アミノ]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオンの製造
Figure 0006806709
3-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシプロピル]-3-[(1R)-1-[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メトキシ]エチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-5-[[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メチル]アミノ]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン(5.1g,4.5ミリモル)をTBAF/THF(1M,75ml)中に溶解して得た溶液を50℃で72時間撹拌した。反応溶液を水(200ml)で希釈し、EtOAc(100ml)で3回抽出した。有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、得られた残留物をシリカカラムによって精製して(石油エーテル中10〜30%EtOAcで溶離)、2gの3-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]-3-[(1R)-1-[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メトキシ]エチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-5-[[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メチル]アミノ]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオンを黄色固体として得た。
[(1S)-1-[(2S,4S,5R)-4-[(1R)-1-[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メトキシ]エチル]-5-[5-[[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メチル]アミノ]-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル]テトラヒドロフラン-2-イル]プロピル]アセテートの製造
Figure 0006806709
3-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]-3-[(1R)-1-[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メトキシ]エチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-5-[[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メチル]アミノ]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン(1.9g,2.1ミリモル)をピリジン(20ml)中に溶解して得た溶液にDMAP(25.6mg,0.21ミリモル)と塩化アセチル(494mg,6.3ミリモル)を0℃にて加え、反応混合物を20℃で3時間撹拌した。反応溶液をEtOAc(60ml)で希釈し、NaHCO3水溶液(50ml)とブライン(10ml)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、得られた残留物をシリカカラムによって精製して(石油エーテル中20%EtOAcで、次いでDCM中1%メタノールで溶離)、1.5gの[(1S)-1-[(2S,4S,5R)-4-[(1R)-1-[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メトキシ]エチル]-5-[5-[[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メチル]アミノ]-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル]テトラヒドロフラン-2-イル]プロピル]アセテートを白色固体として得た。
[(1S)-1-[(2S,4S,5R)-5-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-4-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]テトラヒドロフラン-2-イル]プロピル]アセテートの製造
Figure 0006806709
[(1S)-1-[(2S,4S,5R)-4-[(1R)-1-[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メトキシ]エチル]-5-[5-[[(4-メトキシフェニル)-ジフェニル-メチル]アミノ]-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル]テトラヒドロフラン-2-イル]プロピル]アセテート(1.4g,1.48ミリモル)をHCO2H/H2O(8ml/2ml)中に溶解して得た溶液を25℃で1時間撹拌した。反応溶液をEtOAc(100ml)で希釈し、NaHCO3飽和水溶液(50ml)で中和し、分離した。分離した有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して残留物を得た。この残留物を、シリカカラム(石油エーテル中20〜50%EtOAcで溶離)、SFC、および分取HPLCによって精製して、202.6mgの[(1S)-1-[(2S,4S,5R)-5-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-4-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]テトラヒドロフラン-2-イル]プロピル]アセテートを白色固体として得た。
実施例17: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:399.0;
Figure 0006806709
実施例18
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[ヒドロキシ(フェニル)メチル]-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン
Figure 0006806709
アセトアルデヒドの代わりにベンズアルデヒドを使用することによって、表記化合物を実施例10と同様に製造した。実施例18を分取HPLCとSFCによって精製して、実施例18-Aと実施例18-Bを白色固体として得た。
実施例18-A: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:491.1;
Figure 0006806709
実施例18-B: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:491.1;
Figure 0006806709
実施例19
[1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]-1-メチル-エチル]アセテート
Figure 0006806709
アセトアルデヒドの代わりにアセトンを使用することによって、表記化合物を実施例9と同様に製造した。最終生成物をSFCによって精製して、実施例19を白色固体として得た。
実施例19: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:413.0;
Figure 0006806709
実施例20
5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン
Figure 0006806709
アセトアルデヒドの代わりにアセトンを使用することによって、表記化合物を実施例10と同様に製造した。最終生成物をSFCによって精製して、実施例20を白色固体として得た。
実施例20: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:371.0;
Figure 0006806709
実施例21
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2-オキソ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート
Figure 0006806709
5-アミノ-3,6-ジヒドロチアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオンの代わりに5-アミノ-3H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(CAS:848691-22-5,WuXi AppTec)を使用することによって、表記化合物を実施例9と同様に製造した。最終生成物をSFCによって精製して、実施例21を白色固体として得た。
実施例21: [α]25−11.0°(c0.62,MeOH);MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:383.1;
Figure 0006806709
実施例22
[(1S)-1-[(2S,4S,5R)-5-(5-アミノ-2-オキソ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-4-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]テトラヒドロフラン-2-イル]プロピル]アセテート
Figure 0006806709
5-アミノ-3,6-ジヒドロチアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオンの代わりに5-アミノ-3H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2-オンを使用することによって、表記化合物を実施例17と同様に製造した。最終生成物をSFCと分取HPLCによって精製して、実施例22を白色固体として得た。
実施例22: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:383.1;
Figure 0006806709
実施例23
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2-オキソ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]2-メチルプロパノエート
Figure 0006806709
5-アミノ-3,6-ジヒドロチアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオンの代わりに5-アミノ-3H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2-オンを、そしてエチルクロロホルメートの代わりに塩化イソブチルを使用することによって、表記化合物を実施例11と同様に製造した。最終生成物をSFCによって精製して、実施例23を白色固体として得た。
実施例23: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:411.0;
Figure 0006806709
実施例24
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2-オキソ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]2,2-ジメチルプロパノエート
Figure 0006806709
5-アミノ-3,6-ジヒドロチアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオンの代わりに5-アミノ-3H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2-オンを、そしてエチルクロロホルメートの代わりに塩化ピバロイルを使用することによって、表記化合物を実施例11と同様に製造した。最終生成物をSFCによって精製して、実施例24を白色固体として得た。
実施例24: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:425.0;
Figure 0006806709
実施例25
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2-オキソ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]3-メチルブタノエート
Figure 0006806709
5-アミノ-3,6-ジヒドロチアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオンの代わりに5-アミノ-3H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2-オンを、そしてエチルクロロホルメートの代わりに塩化3-メチルブタノイルを使用することによって、表記化合物を実施例11と同様に製造した。最終生成物をSFCによって精製して、実施例25を白色固体として得た。
実施例25: MS実測値(ESI+)[(M+H)+]:425.1;
Figure 0006806709
実施例26
[(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2-オキソ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]エチルカーボネート
Figure 0006806709
5-アミノ-3,6-ジヒドロチアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオンの代わりに5-アミノ-3H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2-オンを使用することによって、表記化合物を実施例11と同様に製造した。最終生成物をSFCによって精製して、実施例26を白色固体として得た。
実施例26: MS実測値(ESI+)[(M+Na)+]:435.1;
Figure 0006806709
実施例27
HEK293-Blue-hTLR-7細胞アッセイ:
安定なHEK293-Blue-hTLR-7細胞株をInvivoGen(Cat.#:hkb-htlr7,米国カリフォルニア州サンディエゴ)から購入した。これらの細胞を、NF-κBの活性化をモニターすることによってヒトTLR7の刺激が調べられるようデザインした。SEAP(分泌型胚性アルカリホスファターゼ)レポーター遺伝子を、5つのNF-κB結合部位とAP-1結合部位に結合したIFN-β最小プロモーターの制御下となるよう配置した。TLR7リガンドによるHEK-Blue-hTLR-7細胞の刺激を介してNF-κBとAP-1を活性化させることによりSEAPを誘導した。従って、ヒトTLR7を刺激してNF-κBプロモーターによってレポーターの発現を制御した。細胞培養上清中のSEAPレポーターの活性は、QUANTI-Blue(商標)キット(Cat.#:rep-qbl,Invivogen,米国カリフォルニア州サンディエゴ)(アルカリホスファターゼの存在下で紫色を青色に変える検出培地)を640nmの波長で使用して決定した。
4.5g/リットルのグルコース、50U/mlのペニシリン、50mg/mlのストレプトマイシン、100mg/mlのNormocin、2mMのL-グルタミン、および10%(v/v)の加熱不活性化したウシ胎仔血清を含有するダルベッコ変性イーグル培地(DMEM)にて、96ウェルプレート中180μlの体積で250,000〜450,000細胞/mlの密度で、HEK293-Blue-hTLR7細胞を24時間インキュベートした。Blue-hTLR-7細胞を、最終DMSO濃度1%の存在下にて20μlの試験化合物を連続希釈で加えてインキュベートし、CO2インキュベーター中にて34℃で20時間インキュベーションを行った。次いで、各ウェルからの上澄み20μlを、180μlのQuanti-blue基質溶液と共に37℃で1〜3時間インキュベートし、分光光度計を使用して620〜655nmにて吸光度を読み取った。TLR7の活性化が下流のNF-κB活性化につながるシグナル伝達経路は広く受け入れられており、従って類似のレポーターアッセイも、TLR7アゴニストを評価するのに広く使用されている〔Tsuneyasu Kaisho and Takashi Tanaka,Trend in Immunology,Volume29,Issue7.July2008,Pages329.sci;Hiroaki Hemmi et al,Nature Immunology3,196-200(2002)〕。
本発明の化合物を、ここに記載のようなTLR7アゴニズム活性に関して上記アッセイにより試験した。得られた結果を表1に示す。実施例は、約3μM〜約500μMのEC50を有することがわかった。式(I)または(Ia)の特定の化合物は、約3μM〜約200μMのEC50を有することがわかった。
Figure 0006806709
実施例28
プロドラッグの代謝作用: 式(II)の化合物
プロドラッグである式(II)または(IIa)の化合物から本発明の式(I)または(II)の化合物への代謝的変換を評価すべく研究を行った。プロドラッグである式(II)または(IIa)の化合物は、プロドラッグとして供給されれば、体内にて本発明の式(I)または(Ia)の活性化合物と他の化合物に代謝させることができる。動物やヒトの体内におけるプロドラッグの代謝的変換の程度を評価するのに肝細胞がしばしば使用される。
ヒト肝細胞の存在下での、プロドラッグである実施例21、実施例22、実施例23、実施例24、実施例25、および実施例26から対応する活性形である実施例10-Aへの代謝的変換を評価すべく研究を行った。本研究では活性形10-Aの形成を観察した。比較のため、ファムシクロビルからペンシクロビルへの代謝的変換も評価した。
肝細胞懸濁液
凍結保存肝細胞プレート培地(Cat.#:PY-HMD-03)は、RILD Research Institute for Liver Diseases(上海)株式会社から購入した。凍結保存ヒト肝細胞(Cat.#:X008005,Lot#:VRR)は、BioreclamationIVT(メリーランド州ボルティモア)から購入した。
ストック肝細胞懸濁液は、プレート培地中の凍結保存肝細胞から1.8×106細胞/mlの濃度にて調製した。
化合物の希釈標準溶液
化合物をDMSO中に溶解して10mMの原液を作製した。10μlの原液を990μlのプレート培地に希釈して100μMの希釈標準溶液を得た。
インキュベーション
反応懸濁液は、200μlの肝細胞懸濁液(ヒト)と200μlの希釈標準溶液をミキシングすることによって、24ウェル培養皿にて調製した。最終インキュベーションは、0.9×106細胞/mlと50μMの化合物を含有した。上記混合物を、加湿5%CO2雰囲気中で、900rpmのシェイキングにて37℃でインキュベートした。
分析用サンプルの作製
180分のインキュベーションの後、200μlのインキュベーション混合物を1.5mlのチューブに移し、400μlの停止液(0.2μMのトルブタミドを内部標準として含む氷冷アセトニトリル)でクエンチした。サンプルを14000rpmで10分遠心分離し、得られた上澄みをLC-MS/MS分析にかけた。
較正曲線は下記のように作成した。200μlの細胞懸濁液(180万細胞/mlの細胞密度)に、肝細胞プレート培地198μlと適切な化合物濃度のDMSO溶液2μlを加えた。サンプルを十分に混合し、200μlの混合物を400μlの停止液(上記参照)に移した。標準曲線の範囲は1μM〜25μMである。
生物分析
化合物は、API5500LC-MS/MC機器によりESI-ポジティブMRMモードにて定量化した。プロドラッグ変換と代謝産物生成の結果を表2に示す。
Figure 0006806709
ヒト肝細胞において、実施例21、実施例22、実施例23、実施例24、実施例25、および実施例26の化合物、ならびにファムシクロビルは代謝されて、それぞれ対応する活性代謝産物である実施例10-Aとペンシクロビルを生成した。

Claims (28)

  1. 式(I)
    Figure 0006806709
    (式中、
    R1は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、フェニルC1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、またはフェニルカルボニルであり;
    R2とR3は独立していて、H、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、フェニル、およびピリジニルから選ばれ、前記のフェニルとピリジニルは、非置換であるか又はC1-6アルキル、ハロゲン、およびC1-6アルコキシから独立して選ばれる1〜3個の置換基で置換されており;
    R4は、HまたはC1-6アルキルであり;
    R5は、HまたはC1-6アルキルカルボニルである)
    で示される化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー。
  2. 請求項1に記載の式(Ia)
    Figure 0006806709
    (式中、
    R1は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、フェニルC1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、またはフェニルカルボニルであり;
    R2とR3は独立していて、H、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、フェニル、およびピリジニルから選ばれ、前記のフェニルとピリジニルは、非置換であるか又はC1-6アルキル、ハロゲン、およびC1-6アルコキシから独立して選ばれる1〜3個の置換基で置換されており;
    R4は、HまたはC1-6アルキルであり;
    R5は、HまたはC1-6アルキルカルボニルである)
    の化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー。
  3. R1が、H、C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、またはフェニルカルボニルである請求項1または2に記載の化合物;またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー。
  4. R1が、H、メチル、アセチル、エトキシカルボニル、またはフェニルカルボニルである請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物;またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー。
  5. R2とR3が独立していて、H、C1-6アルキル、およびフェニルから選ばれ、前記フェニルが、非置換であるか又はC1-6アルキル、ハロゲン、およびC1-6アルコキシから独立して選ばれる1〜3個の置換基で置換されており;但しR2とR3が同時にHではない;請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物;またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー。
  6. R2とR3が独立していて、H、メチル、エチル、フェニル、クロロフェニル、およびメトキシフェニルから選ばれ;但しR2とR3が同時にHではない;請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物;またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物であって、
    R1がHであり;
    R2とR3が独立して、H、C1-6アルキル、およびフェニルから選ばれ、但しR2とR3が同時にHではなく;
    R4がHまたはC1-6アルキルであり;そして
    R5がHまたはC1-6アルキルカルボニルである;
    化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物であって、
    R1がHであり;
    R2とR3が独立して、H、メチル、およびフェニルから選ばれ、但しR2とR3が同時にHではなく;
    R4がHまたはエチルであり;そして
    R5がHまたはアセチルである;
    化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物であって、
    5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-(1-ヒドロキシエチル)-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン、
    5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン、
    5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-3-(1-ヒドロキシプロピル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン、
    5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-3-[ヒドロキシ(フェニル)メチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン、
    5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[ヒドロキシ-(2-メトキシフェニル)メチル]-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン、
    5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[(2-クロロフェニル)-ヒドロキシ-メチル]-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン、
    5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-3-[(S)-ヒドロキシ(2-ピリジル)メチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン、
    5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-3-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン、
    [(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート、
    [(1S)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート、
    5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン、
    5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[(1S)-1-ヒドロキシエチル]-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン、
    [(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]エチルカーボネート、
    [(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]ベンゾエート、
    5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]-3-[(1R)-1-メトキシエチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン、
    5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[(1R)-1-ベンジルオキシエチル]-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン、
    3-[(2R,3S,5S)-3-[(1R)-1-アリルオキシエチル]-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-5-アミノ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン、
    5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]-3-[(1S)-1-メトキシエチル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン、
    [(1S)-1-[(2S,4S,5R)-5-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-4-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]テトラヒドロフラン-2-イル]プロピル]アセテート、
    5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[ヒドロキシ(フェニル)メチル]-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン、
    [1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]-1-メチル-エチル]アセテート、および
    5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン
    から選ばれる化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物であって、
    5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-(1-ヒドロキシエチル)-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン、
    5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-3-(1-ヒドロキ-1-メチル-エチル)テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン、
    5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン、
    [(1S)-1-[(2S,4S,5R)-5-(5-アミノ-2,7-ジオキソ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-4-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]テトラヒドロフラン-2-イル]プロピル]アセテート、
    5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-[ヒドロキシ(フェニル)メチル]-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン、および
    5-アミノ-3-[(2R,3S,5S)-3-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン
    から選ばれる化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー。
  11. 式(II)
    Figure 0006806709
    (式中、
    R6がH、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、フェニルC1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、またはフェニルカルボニルであり;
    R7とR8が独立していて、H、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、フェニル、およびピリジニルから選ばれ、前記のフェニルとピリジニルは、非置換であるか又はC1-6アルキル、ハロゲン、およびC1-6アルコキシから独立して選ばれる1〜3個の置換基で置換されており;
    R9がHまたはC1-6アルキルであり;そして
    R10がHまたはC1-6アルキルカルボニルである)
    の化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー。
  12. 請求項11に記載の式(IIa)
    Figure 0006806709
    (式中、
    R6がH、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、フェニルC1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、またはフェニルカルボニルであり;
    R7とR8が独立していて、H、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、フェニル、およびピリジニルから選ばれ、前記のフェニルとピリジニルは、非置換であるか又はC1-6アルキル、ハロゲン、およびC1-6アルコキシから独立して選ばれる1〜3個の置換基で置換されており;
    R9がHまたはC1-6アルキルであり;そして
    R10がHまたはC1-6アルキルカルボニルである)
    の化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー。
  13. R6が、H、C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、またはフェニルカルボニルである;請求項11または12に記載の化合物;またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー。
  14. R6が、H、メチル、アセチル、イソプロピルカルボニル、tert-ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、エトキシカルボニル、またはフェニルカルボニルである;請求項11〜13のいずれか一項に記載の化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー。
  15. R7とR8が独立していて、H、C1-6アルキル、およびフェニルから選ばれ、前記フェニルは、非置換であるか又はC1-6アルキル、ハロゲン、およびC1-6アルコキシから独立して選ばれる1〜3個の置換基で置換されており;但しR7とR8が同時にHではない;請求項11〜14のいずれか一項に記載の化合物;またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー。
  16. R7とR8が独立して、H、メチル、エチル、フェニル、クロロフェニル、およびメトキシフェニルから選ばれ;但しR7とR8が同時にHではない;請求項11〜15のいずれか一項に記載の化合物;またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー。
  17. 請求項11〜16のいずれか一項に記載の化合物であって、
    R6が、H、C1-6アルキルカルボニル、またはC1-6アルコキシカルボニルであり、
    R7とR8が独立して、HとC1-6アルキルから選ばれ、但しR 7 とR 8 が同時にHではなく、
    R9がC1-6アルキルであり、そして
    R10がHまたはC1-6アルキルカルボニルである、
    化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー。
  18. 請求項11〜17のいずれか一項に記載の化合物であって、
    R6が、H、アセチル、イソプロピルカルボニル、tert-ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、またはエトキシカルボニルであり、
    R7とR8が独立して、Hとメチルから選ばれ、但しR7とR8が同時にHではなく、
    R9がエチルであり、そして
    R10がHまたはアセチルである、
    化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー。
  19. 請求項11〜18のいずれか一項に記載の化合物であって、
    [(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2-オキソ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]アセテート、
    [(1S)-1-[(2S,4S,5R)-5-(5-アミノ-2-オキソ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-4-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]テトラヒドロフラン-2-イル]プロピル]アセテート、
    [(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2-オキソ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]2-メチルプロパノエート、
    [(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2-オキソ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]2,2-ジメチルプロパノエート、
    [(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2-オキソ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]3-メチルブタノエート、
    [(1R)-1-[(2R,3S,5S)-2-(5-アミノ-2-オキソ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-3-イル]エチル]エチルカーボネート、
    から選ばれる化合物、またはこれらの医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー。
  20. 以下の工程(a)〜(c)のいずれか1つを含む、請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物の製造方法:
    (a)式(IVh)の化合物
    Figure 0006806709
    と、塩基とを反応させる工程(式中、Raは、C1-6アルキルカルボニル、フェニルカルボニル、またはトリメチルシリルであり;Rbは、R2またはR7であり;Rcは、R3またはR8であり;Rdは、R4またはR9であり;Reは、HまたはOHである);
    (b)式(Vd)の化合物
    Figure 0006806709
    と、酸とを反応させる工程(式中、Rbは、R2またはR7であり;Rcは、R3またはR8であり;Rdは、R4またはR9であり;Reは、HまたはOHであり;Rfは、R5またはR10である);
    (c)式(VIe)の化合物
    Figure 0006806709
    と、酸とを反応させる工程(式中、Rbは、R2またはR7であり;Rcは、R3またはR8であり;Rdは、R4またはR9であり;Reは、HまたはOHであり;Rgは、R1またはR6である);
    あるいはRa、Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、およびR1〜R10は、請求項1〜19のいずれか一項において定義されている。
  21. 治療学的に活性な物質として使用するための、請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物または医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー。
  22. 請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物と治療学的に不活性なキャリヤーとを含む医薬組成物。
  23. B型肝炎ウイルス感染治療もしくは予防に用いるための、請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物を含む医薬組成物
  24. B型肝炎ウイルス感染を治療もしくは予防するための医薬を製造するための、請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  25. 請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物TLR7アゴニストとして使用される、請求項22または23に記載の医薬組成物
  26. 請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物インターフェロン-αの生成を引き起こす、請求項22または23に記載の医薬組成物
  27. B型肝炎ウイルス感染症を治療もしくは予防するための、請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物または医薬的に許容しうる塩、エナンチオマー、もしくはジアステレオマー。
  28. 請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物を含む、B型肝炎ウイルス感染の治療または予防に用いるための医薬組成物であって、治療学的に有効な量の該化合物が投与される前記医薬組成物
JP2017558958A 2015-05-12 2016-05-09 ウイルス感染症の治療と予防のための新規置換アミノチアゾロピリミジンジオン Active JP6806709B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CNPCT/CN2015/078752 2015-05-12
CN2015078752 2015-05-12
PCT/EP2016/060251 WO2016180743A1 (en) 2015-05-12 2016-05-09 Novel substituted aminothiazolopyrimidinedione for the treatment and prophylaxis of virus infection

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018515521A JP2018515521A (ja) 2018-06-14
JP6806709B2 true JP6806709B2 (ja) 2021-01-06

Family

ID=55948835

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017558958A Active JP6806709B2 (ja) 2015-05-12 2016-05-09 ウイルス感染症の治療と予防のための新規置換アミノチアゾロピリミジンジオン

Country Status (6)

Country Link
US (1) US10065973B2 (ja)
EP (2) EP3294746B1 (ja)
JP (1) JP6806709B2 (ja)
CN (1) CN107592864B (ja)
HK (1) HK1248711A1 (ja)
WO (1) WO2016180743A1 (ja)

Families Citing this family (36)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2963717C (en) 2014-12-08 2023-10-10 F. Hoffmann-La Roche Ag 3-substituted 5-amino-6h-thiazolo[4,5-d]pyrimidine-2,7-dione compounds for the treatment and prophylaxis of virus infection
PE20191353A1 (es) 2016-10-14 2019-10-01 Prec Biosciences Inc Meganucleasas disenadas especificamente para el reconocimiento de secuencias en el genoma del virus de la hepatitis b
WO2018127525A1 (en) 2017-01-06 2018-07-12 F. Hoffmann-La Roche Ag PROCESS FOR THE PREPARATION OF 3-SUBSTITUTED 5-AMINO-6H-THIAZOLO[4,5-d]PYRIMIDINE-2,7-DIONE COMPOUNDS
WO2018233648A1 (zh) * 2017-06-21 2018-12-27 南京明德新药研发股份有限公司 作为TLR8激动剂的异噻唑并[4,3-d]嘧啶-5,7-二胺衍生物
AU2018392213B2 (en) 2017-12-20 2021-03-04 Institute Of Organic Chemistry And Biochemistry Ascr, V.V.I. 3'3' cyclic dinucleotides with phosphonate bond activating the STING adaptor protein
CA3084582A1 (en) 2017-12-20 2019-06-27 Institute Of Organic Chemistry And Biochemistry Ascr, V.V.I. 2'3' cyclic dinucleotides with phosphonate bond activating the sting adaptor protein
PL3759109T3 (pl) 2018-02-26 2024-03-04 Gilead Sciences, Inc. Podstawione związki pirolizyny jako inhibitory replikacji hbv
US10870691B2 (en) 2018-04-05 2020-12-22 Gilead Sciences, Inc. Antibodies and fragments thereof that bind hepatitis B virus protein X
CN111954675A (zh) 2018-04-06 2020-11-17 捷克共和国有机化学与生物化学研究所 3’3’-环二核苷酸
TW202005654A (zh) 2018-04-06 2020-02-01 捷克科學院有機化學與生物化學研究所 2,2,─環二核苷酸
TWI818007B (zh) 2018-04-06 2023-10-11 捷克科學院有機化學與生物化學研究所 2'3'-環二核苷酸
TW201945388A (zh) 2018-04-12 2019-12-01 美商精密生物科學公司 對b型肝炎病毒基因體中之識別序列具有特異性之最佳化之經工程化巨核酸酶
WO2019211799A1 (en) 2018-05-03 2019-11-07 Institute Of Organic Chemistry And Biochemistry Ascr, V.V.I. 2'3'-cyclic dinucleotide analogue comprising a cyclopentanyl modified nucleotide
WO2020028097A1 (en) 2018-08-01 2020-02-06 Gilead Sciences, Inc. Solid forms of (r)-11-(methoxymethyl)-12-(3-methoxypropoxy)-3,3-dimethyl-8-0x0-2,3,8,13b-tetrahydro-1h-pyrido[2,1-a]pyrrolo[1,2-c] phthalazine-7-c arboxylic acid
TWI721623B (zh) 2018-10-31 2021-03-11 美商基利科學股份有限公司 經取代之6-氮雜苯并咪唑化合物
CA3116347A1 (en) 2018-10-31 2020-05-07 Gilead Sciences, Inc. Substituted 6-azabenzimidazole compounds having hpk1 inhibitory activity
BR112021015577A2 (pt) 2019-02-08 2021-10-05 Research & Business Foundation Sungkyunkwan University Complexo-colesterol agonista do receptor toll-like 7 ou 8 e uso do mesmo
WO2020178768A1 (en) 2019-03-07 2020-09-10 Institute Of Organic Chemistry And Biochemistry Ascr, V.V.I. 3'3'-cyclic dinucleotide analogue comprising a cyclopentanyl modified nucleotide as sting modulator
CN113543851A (zh) 2019-03-07 2021-10-22 捷克共和国有机化学与生物化学研究所 2’3’-环二核苷酸及其前药
KR20210137518A (ko) 2019-03-07 2021-11-17 인스티튜트 오브 오가닉 케미스트리 앤드 바이오케미스트리 에이에스 씨알 브이.브이.아이. 3'3'-사이클릭 다이뉴클레오티드 및 이의 프로드럭
TWI751517B (zh) 2019-04-17 2022-01-01 美商基利科學股份有限公司 類鐸受體調節劑之固體形式
TWI751516B (zh) 2019-04-17 2022-01-01 美商基利科學股份有限公司 類鐸受體調節劑之固體形式
EP3972695A1 (en) 2019-05-23 2022-03-30 Gilead Sciences, Inc. Substituted exo-methylene-oxindoles which are hpk1/map4k1 inhibitors
EP4017476A1 (en) 2019-08-19 2022-06-29 Gilead Sciences, Inc. Pharmaceutical formulations of tenofovir alafenamide
AR120096A1 (es) 2019-09-30 2022-02-02 Gilead Sciences Inc Vacunas para vhb y métodos de tratamiento de vhb
US20230031465A1 (en) 2019-12-06 2023-02-02 Precision Biosciences, Inc. Optimized engineered meganucleases having specificity for a recognition sequence in the hepatitis b virus genome
WO2021177679A1 (ko) 2020-03-02 2021-09-10 성균관대학교산학협력단 병원균 외벽 성분 기반 생병원체 모방 나노 입자 및 그 제조 방법
AU2021237718B2 (en) 2020-03-20 2023-09-21 Gilead Sciences, Inc. Prodrugs of 4'-C-substituted-2-halo-2'-deoxyadenosine nucleosides and methods of making and using the same
JP2023536954A (ja) 2020-08-04 2023-08-30 プロジェニア インコーポレイテッド 活性化部位が一時的に不活性化したトール様受容体7または8作用薬と機能性薬物の結合体およびその用途
US20230355750A1 (en) 2020-08-04 2023-11-09 Progeneer Inc. Kinetically acting adjuvant ensemble
WO2022031021A1 (ko) 2020-08-04 2022-02-10 성균관대학교산학협력단 동력학적 제어가 가능한 아주번트를 포함하는 mrna 백신
KR20240006683A (ko) 2021-05-13 2024-01-15 길리애드 사이언시즈, 인코포레이티드 TLR8 조절 화합물과 항-HBV siRNA 치료제의 조합물
US11926628B2 (en) 2021-06-23 2024-03-12 Gilead Sciences, Inc. Diacylglyercol kinase modulating compounds
CA3222439A1 (en) 2021-06-23 2022-12-29 Gilead Sciences, Inc. Diacylglyercol kinase modulating compounds
WO2022271684A1 (en) 2021-06-23 2022-12-29 Gilead Sciences, Inc. Diacylglyercol kinase modulating compounds
US11932634B2 (en) 2021-06-23 2024-03-19 Gilead Sciences, Inc. Diacylglycerol kinase modulating compounds

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5476659A (en) 1982-11-09 1995-12-19 The Scripps Research Institute Cancerous B cell treatment using substituted nucleoside derivatives
US5166141A (en) 1983-11-01 1992-11-24 Scripps Clinic And Research Foundation Immunostimulating 7-deaza-7-oxa- and 7-deaza-7-oxo-analogs of 8-substituted-guanine-9-(1'-beta-D-aldoglycosidyl) derivatives and methods of treating test animals
US5041426A (en) 1987-12-21 1991-08-20 Brigham Young University Immune system enhancing 3-β-d-ribofuranosylthiazolo[4,5-d]pyridimine nucleosides and nucleotides
SE9003151D0 (sv) * 1990-10-02 1990-10-02 Medivir Ab Nucleoside derivatives
KR100412480B1 (ko) 1996-10-16 2003-12-31 아이씨엔 파마슈티컬스, 인코포레이티드 푸린 l-누클레오시드, 이의 유사체 및 이들의 용도
EP1072607A3 (en) 1996-10-16 2001-09-12 ICN Pharmaceuticals, Inc. Purine L-nucleosides, analogs and uses therof
WO2005016235A2 (en) 2003-04-14 2005-02-24 The Regents Of The University Of California Combined use of impdh inhibitors with toll-like receptor agonists
OA13310A (en) 2003-09-05 2007-04-13 Anadys Pharmaceuticals Inc TLR7 ligands for the treatment of hepatitis C.
ES2525567T3 (es) 2004-12-17 2014-12-26 Anadys Pharmaceuticals, Inc. Compuestos de 3H-oxazolo y 3H-tiazolo[4,5-d]pirimidin-2-ona 3,5-disustituidos y 3,5,7-trisustituidos y profármacos de los mismos
CN101212968B (zh) * 2004-12-17 2011-11-16 安那迪斯药品股份有限公司 3,5-二取代的和3,5,7-三取代的-3H-噁唑并以及3H-噻唑并[4,5-d]嘧啶-2-酮化合物及其前药
AR061024A1 (es) 2006-05-22 2008-07-30 Novartis Ag Maleato de 5-amino-3- (2'3'-di-o-acetil-beta-d-ribofuranosil)-3h-tiazolo[4,5-d] pirimidin-2-ona.
CA2655904C (en) * 2006-06-22 2014-11-18 Anadys Pharmaceuticals, Inc. Prodrugs of 5-amino-3-(3'-deoxy-.beta.-d-ribofuranosyl)-thiazolo[4,5-d]pyrimidin-2,7-dione
EP2040712B1 (en) 2006-07-18 2011-03-02 Anadys Pharmaceuticals, Inc. Carbonate and carbamate prodrugs of thiazolo [4,5-d] pyrimidines
BRPI0717741A2 (pt) 2006-10-17 2014-04-08 Anadys Pharmaceuticals Inc Compostos e respectivos método de preparação, método de redução de composto de sulfonil substituído, composição farmacêutica método de tratamento ou prevenção de doença
WO2009026292A1 (en) * 2007-08-20 2009-02-26 Anadys Pharmaceuticals, Inc. Dosing methods for treating disease
KR101645742B1 (ko) * 2008-04-23 2016-08-04 길리애드 사이언시즈, 인코포레이티드 항바이러스 치료를 위한 카바-뉴클레오사이드 유사체
MX2011006891A (es) * 2008-12-23 2011-10-06 Pharmasset Inc Fosforamidatos de nucleosidos.
EP2776438A4 (en) * 2011-11-10 2015-04-29 Inhibitex Inc SUBSTITUTED PURIN NUCLEOSIDES, PHOSPHORAMIDATE AND PHOSPHORDIAMIDATE DERIVATIVES FOR THE TREATMENT OF VIRUS INFECTIONS
CA2963717C (en) * 2014-12-08 2023-10-10 F. Hoffmann-La Roche Ag 3-substituted 5-amino-6h-thiazolo[4,5-d]pyrimidine-2,7-dione compounds for the treatment and prophylaxis of virus infection
US9676793B2 (en) * 2014-12-23 2017-06-13 Hoffmann-Laroche Inc. Co-crystals of 5-amino-2-oxothiazolo[4,5-d]pyrimidin-3(2H)-yl-5-hydroxymethyl tetrahydrofuran-3-yl acetate and methods for preparing and using the same
CN107427514B (zh) * 2015-03-16 2021-07-13 豪夫迈·罗氏有限公司 使用tlr7激动剂和hbv衣壳装配抑制剂的组合治疗
WO2017001307A1 (en) * 2015-06-30 2017-01-05 F. Hoffmann-La Roche Ag Novel substituted aminothiazolopyrimidinedione for the treatment and prophylaxis of virus infection

Also Published As

Publication number Publication date
EP4001283A1 (en) 2022-05-25
CN107592864B (zh) 2021-04-16
US10065973B2 (en) 2018-09-04
JP2018515521A (ja) 2018-06-14
EP3294746B1 (en) 2021-10-06
CN107592864A (zh) 2018-01-16
US20180093999A1 (en) 2018-04-05
WO2016180743A1 (en) 2016-11-17
HK1248711A1 (zh) 2018-10-19
EP3294746A1 (en) 2018-03-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6806709B2 (ja) ウイルス感染症の治療と予防のための新規置換アミノチアゾロピリミジンジオン
US10975098B2 (en) Substituted aminothiazolopyrimidinediones for the treatment of virus infection
JP6859468B2 (ja) Tlr7作動薬およびhbvカプシド集合阻害剤を用いた併用処置
US11180525B2 (en) Process for making 3-substituted 5-amino-6H-thiazolo[4,5-d]pyrimidine-2, 7-dione compounds useful for the treatment of virus infection
US10000512B2 (en) Compounds for the treatment of infectious diseases
JP2019516714A (ja) 感染症の治療のための酸素、硫黄および窒素リンカーを有する新規ピラジン化合物
JP6427599B2 (ja) チロシンキナーゼ阻害剤としての置換エチニルヘテロ二環式化合物
US10183954B2 (en) Oxathiolane carboxylic acids and derivatives for the treatment and prophylaxis of virus infection
KR20080002963A (ko) Dna-pk 억제제
WO2018214812A1 (zh) 用作自噬调节剂的化合物及其制备方法和用途
TW202233632A (zh) 噻吩并嘧啶衍生物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190404

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200213

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200513

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200813

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201125

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201204

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6806709

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250