JP6806363B2 - サドル型超音波流速計 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波送信子と超音波受信子とを用いて被計測流体の流速の計測を行うサドル型超音波流速計に関する。
水道管等の有圧管路内を流れる水道水等の流体の流速を超音波により計測する超音波流速計には、管路内に挿入される整流器に超音波式の流速検知手段を備えたものがある。
このような超音波流速計を示す従来技術として、下記特許文献1がある。
特許第5086704号
上記特許文献1の技術は、本願発明者が開発した超音波流速計に関する発明で、漏液等による圧力変化の他、気泡の混入、振動を容易且つ確実に検知できるメリットがある。
しかし、上記従来の超音波流速計は、管路に分岐管を設ける必要があると共に、接続フランジや台座等の複数部材を用いて管路に取り付ける(固定させる)構成であることから、容易に設置することができず、また特に既設の管路に新たに設置することが困難であるという課題があった。
また、上記従来の超音波流速計は、上側の横整流板に設けた超音波送信子の信号を、下側の横整流板に設けた超音波受信子で受信する構成であることから、被計測流体内に浮遊物が多く含まれる場合には、上側の横整流板に設けた超音波送信子に浮遊物が付着し、流速を精度良く計測することができないという課題があった。
そこで本発明は上記従来における課題を解決し、設置が容易で、特に既設の管路にも容易に設置可能なサドル型超音波流速計の提供を課題とする。また被計測流体の流速を精度良く計測可能なサドル型超音波流速計の提供を課題とする
上記課題を達成するため、本発明のサドル型超音波流速計は、超音波送信子と超音波受信子とを備える流速検知手段を用いて、管路内の被計測流体の流速の計測を行う超音波流速計であって、前記流速検知手段を備える流速検知部を支持すると共に、管路に設ける孔から前記流速検知部を管路内に挿入或いは露出させるための支持棒と、該支持棒を管路に水密に固定する支持棒固定部とを備え、前記支持棒固定部が、管路の孔の位置に配置される第1のサドルと、該第1のサドルから管路の径方向に筒状に延出されて前記流速検知部を支持する前記支持棒の挿通路を構成する筒状挿通部と、前記第1のサドルと対向する管路の外面に配置される第2のサドルとを備え、固定部材を介して前記第1のサドルと前記第2のサドルとを管路を挟んで締結させて、前記支持棒を管路に固定し、
状挿通部は、第1のサドルから管路の径方向に延出されると共に、仕切弁を備える仕切弁室と、該仕切弁室から管路の径方向に延出されて、流速検知部の待機空間を構成する流速検知部待機室とを備え
速検知部は、上下一対の横整流板と、該上下一対の横整流板を連結する一対の縦整流板とで構成される整流室を備える整流器に、超音波送信子と超音波受信子とを装着させてなり、
側の横整流板と、下側の横整流板とのそれぞれに、超音波送信子と超音波受信子とを少なくとも一対備え、上側の横整流板に備える超音波送信子と超音波受信子とで構成される上側超音波送受信子の間においては、下側の横整流板を介して計測信号の送受信を行い、下側の横整流板に備える超音波送信子と超音波受信子とで構成される下側超音波送受信子の間においては、上側の横整流板を介して計測信号の送受信を行うことを第1の特徴としている。
また本発明のサドル型超音波流速計は、上記第1の特徴に加えて、整流器は複数の整流室を備えると共に、各整流室に、上側超音波送受信子と下側超音波送受信子との少なくとも何れか一方を備えることを第2の特徴としている。
また本発明のサドル型超音波流速計は、上記第1又は第2の特徴に加えて、整流室の内面が、矩形状で、且つ凹凸のない平坦面であることを第3の特徴としている。
また本発明のサドル型超音波流速計は、上記第1又は第2の特徴に加えて、整流室の内面が、ベルマウス形状であることを第4の特徴としている。
また本発明のサドル型超音波流速計は、上記第1〜第4の何れか1つの特徴に加えて、超音波送信子と、超音波受信子とを着脱自在に備えることを第5の特徴としている
上記第1の特徴によるサドル型超音波流速計によれば、固定部材を介して第1のサドルと第2のサドルとを管路を挟んで締結させて、支持棒を管路に固定する構成とすることで、設置が容易で、特に既設の管路にも容易に設置可能な超音波流速計とすることができる。よって、設置作業の短縮化が可能で省コスト化が可能な超音波流速計とすることができる。
た仕切弁室と、流速検知部待機室とを筒状挿通部に備える構成とすることで、流速検知部を流速検知部待機室に一時的に収容することが可能となる。よって、サドル型超音波流速計から流速検知部を取り外すことなく、また管路の被計測流体を止水させることなく、例えば、流速検知部を構成する超音波送信子と超音波受信子との校正を行うことができる。更に、流速検知部を交換する際等には、仕切弁室に備える仕切弁により、確実に止水させた状態で、流速検知部の交換作業を行うことができる。よって、一段と作業性に優れた超音波流速計とすることができる。
た超音波送信子と超音波受信子とを整流器に装着させる構成とすることで、計測時の乱流を効果的に防止でき、被計測流体の流速を精度良く計測可能な超音波流速計とすることができる。
特に上側の横整流板と、下側の横整流板とのそれぞれに、超音波送信子と超音波受信子とを少なくとも一対備え、上側の横整流板に備える超音波送信子と超音波受信子とで構成される上側超音波送受信子の間においては、下側の横整流板を介して計測信号の送受信を行い、下側の横整流板に備える超音波送信子と超音波受信子とで構成される下側超音波送受信子の間においては、上側の横整流板を介して計測信号の送受信を行う構成とすることで、被計測流体内に例えば浮遊物が多く含まれる場合には、上側超音波送受信子間の動作を停止させ、下側超音波送受信子間の動作だけを作動させることで、被計測流体の流速を精度良く計測することができる。一方、被計測流体内に例えば沈殿物が多く含まれる場合には、下側超音波送受信子間の動作を停止させ、上側超音波送受信子間だけの動作を作動させることで、被計測流体の流速を精度良く計測することができる。つまり、計測環境に合わせて、作動させる超音波送受信子を適宜変更することができる。従って、被計測流体の流速の計測を持続的に行うことができる超音波流速計とすることができる。また、被計測流体の流速を精度良く計測することができる超音波流速計とすることができる。
また上記第2の特徴によるサドル型超音波流速計によれば、上記第1の特徴による作用効果に加えて、整流器は複数の整流室を備えると共に、各整流室に、上側超音波送受信子と下側超音波送受信子との少なくとも何れか一方を備えることで、被計測流体の計測範囲を効果的に増大させることができ、被計測流体の流速を一段と精度良く計測可能な超音波流速計とすることができる。
また上記第3の特徴によるサドル型超音波流速計によれば、上記第1又は第2の特徴による作用効果に加えて、整流室の内面を、矩形状で、且つ凹凸のない平坦面とすることで、被計測流体が整流器を通過する際に、一段と乱流が生じることを防止することができる。よって、被計測流体の流速を一段と精度よく計測可能な超音波流速計とすることができる。
また上記第4の特徴によるサドル型超音波流速計によれば、上記第1又は第2の特徴による作用効果に加えて、整流室の内面をベルマウス形状とすることで、整流効果の一段と高い整流器とすることができる。よって、被計測流体の流速を一段と精度よく計測可能な超音波流速計とすることができる。
また上記第5の特徴によるサドル型超音波流速計によれば、上記第1〜第4の何れか1つの特徴による作用効果に加えて、超音波送信子と、超音波受信子とを着脱自在に備えることで、超音波送信子と超音波受信子とを容易に交換可能な超音波流量計とすることができる。よって、製造効率と維持管理の利便性を向上させることができる。
本発明の第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計を管路に設置した状態を示す一部破断正面図である。 本発明の第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計を示す図で、図1のA−A線方向における断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計の分解図である。 本発明の第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計を構成する整流器の断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計を管路に設置した状態において、流速検知部を流速検知部待機室に収容した状態を示す正面図である。 本発明の第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計のシステム構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計を構成する整流器の変形例1を示す図である。 本発明の第1施形態に係るサドル型超音波流速計を構成する整流器の変形例2を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計を構成する整流器の変形例3を示す図で、(a)は断面図、(b)は側面図である。 本発明の第2の実施形態に係るサドル型超音波流速計を示す図で、(a)は、支持棒の要部を示す図、(b)は本発明の第2の実施形態に係るサドル型超音波流速計を管路に設置した状態を示す正面図である。 本発明の第3の実施形態に係るサドル型超音波流速計を管路に設置した状態を示す正面図である。
以下、各図面を参照して、本発明の実施形態に係るサドル型超音波流速計を説明し、本発明の理解に供する。しかし、以下の説明は特許請求の範囲に記載の本発明を限定するものではない。
先ず図1〜図6を参照して、本発明の第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計1を説明する。
本発明の第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計1は、超音波送信子と超音波受信子とを用いて管路内を流れる被計測流体の流速の計測を行うものである。より具体的には、本発明の第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計1は、有圧管路である水道管2内に挿入して用いる、いわゆる挿入型の超音波流速計である。
このサドル型超音波流速計1は、流速検知部10と、支持棒20と、調整用ハンドル30と、ケーブル40と、支持棒固定部50と、固定部材60と、計測部70とで構成される。
前記流速検知部10は、超音波送信子と超音波受信子とを備える流速検知手段を構成するものである。
本実施形態においては、流速検知部10として、超音波送信子と超音波受信子とを装着させてなる整流器10aを用いる構成としてある。
前記整流器10aは図4に示すように、上下方向に所定の間隔を空けて略平行に配置された上下一対の横整流板11a、11bと、この一対の横整流板11a、11bを上下に連結する一対の縦整流板12a、12bとで構成される。そして、横整流板11a、11bの内面と、縦整流板12a、12bの内面とで水道水の整流を行う整流室13が形成されている。なお、横整流板11a、11bと、縦整流板12a、12bとは、水道管2の水道水の流れ方向と略平行に配置されている。
また図4においては、説明の便宜上、横整流板11aを実際の厚みよりも厚肉に図示するものとする。
また一対の横整流板11a、11bと、一対の縦整流板12a、12bとは、平坦な板状部材で形成されている。これにより、整流室13の内面は、矩形状で、且つ凹凸のない平坦面となっている。
また本実施形態においては図4に示すように、上側の横整流板11aの内部に一対の超音波送受信子14a、14bを設ける構成としてある。
より具体的には図4に示すように、上側の横整流板11aに設ける空洞部E内に超音波送受信子14a、14bを配置する構成としてある。更に具体的には、空洞部E内に設ける、超音波送受信子を嵌合させるための空間である超音波送受信子嵌合用凹部E1に、超音波送受信子14a、14bを嵌合させて固定する構成としてある。
なお、超音波送受信子嵌合用凹部E1に超音波送受信子を嵌合させた状態において、超音波送受信子は、ぐらつくことなく嵌合されているものであるが、図4、図7〜図10においては説明の便宜上、超音波送受信子嵌合用凹部E1と超音波送受信子との間に隙間を設けて図示するものとする。
また超音波送受信子14a、14bは、接続配線H、コネクタKと接続されており、このコネクタKを接続部21に備えるコネクタ(図示しない)に接続することで、計測信号の送受信を行う。
なお本実施形態においては、超音波送信子と、超音波受信子との2つの機能を1つの超音波素子に備える構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、1つの超音波素子に、超音波送信子と、超音波受信子との機能を分けて備える構成としてもよい。
また上側の横整流板11aの上面には、ねじ部(図示しない。)が設けられており、このねじ部が支持棒20の下端に取り付けられている接続部21に設けるねじ部(図示しない。)に着脱自在に螺合されている。これによって、支持棒20に整流器10aが着脱自在に取り付けられている。
更に、図示していないが、本実施形態においては、横整流板11a、11bと、縦整流板12a、12bとは、着脱自在に連結されている。
このような構成からなる本実施形態のサドル型超音波流速計1においては、横整流板11aの着脱に伴って、超音波送受信子が着脱自在となる構成である。
つまり本実施形態においては、横整流板11aと、超音波送受信子14a、14bと、接続配線Hと、コネクタKとで、着脱自在な超音波送受信子ユニットUが構成されている。
なお、超音波送受信子を着脱自在とする構成は、既述した構成に限るものではなく、支持棒20から整流器10a自体を着脱することで、超音波送受信子を着脱自在とする構成としてもよい。
なお、支持棒20に整流器10aを着脱自在に取り付ける構成は本実施形態の構成に限るものではなく、支持棒20に整流器10aを着脱自在に取り付けることができるものであれば、如何なる構成としてもよい。
また、上記一対の超音波送受信子14a、14bは、一方が超音波送信子の役割を果たす場合は、他方は超音波受信子の役割を果たす。具体的は、水道水の流れと順方向に計測信号を発信する場合には、超音波送受信子14aが送信側となり、超音波送受信子14bが受信側となる。一方、水道水の流れと逆方向に計測信号を発信する場合には、超音波送受信子14bが送信側となり、超音波送受信子14aが受信側となる。
また図4に示すように、超音波送受信子14aと超音波送受信子14bとは、下側の横整流板11bの整流面S2を介して(整流面13bで計測信号を反射させて)信号の送受を行う。
更に図4に示すように、超音波送信子14a、14bは、水道水の流れに対して斜め方向に計測信号を送受信できる角度をもって、それぞれ空洞部Eに配置されている。
前記支持棒20は、図1、図2に示すように、流速検知部10(整流器10a)を支持すると共に、水道管2に設ける孔2aから支持棒20に支持される流速検知部10を管路内に挿入或いは露出させるためものである。
図1、図2に簡略化して示すように、支持棒20の一端には整流器10aを備えると共に、他端には支持棒20を上下動させるための調整用ハンドル30を備えている。
なお図示していないが、支持棒20の内部と調整用ハンドル30の内部には、ケーブル40と接続される配線が配設されている。前記ケーブル40は、後述する計測部70と接続されて、超音波送受信子14a、14bと計測部70との間で計測信号の送受を行う。
また図示していないが、この支持棒20は、水平断面が楕円形状の筒状体で構成されている。より具体的には、長手方向が水道水の流れの向きと同一方向となる水平断面が楕円形状の筒状体で構成されている。
このような支持棒20は、支持棒固定部50を介して水道管2に水密に固定される。
前記調整用ハンドル30は、支持棒20を上下動させるためのいわゆる把持部となるものである。
本実施形態においては、細長い円柱状部材で調整用ハンドル30を形成する構成としてある。勿論、調整用ハンドル30は本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。
前記ケーブル40は、超音波送受信子14a、14bと計測部70との間で計測信号の送受を行うためのいわゆる電線である。
前記支持棒固定部50は、支持棒20を水道管2に水密に固定するためのものである。本実施形態においては、この支持棒固定部50は、第1のサドル51と、筒状挿通部52と、密閉部53と、第2のサドル54とで構成される。
前記第1のサドル51は、水道管2に設けられる孔2aの位置に配置されて、固定部材60を介して、第2のサドル54と締結されるサドルである。
図2に示すように、この第1のサドル51には、流速検知部10を備える支持棒20を挿通させるための孔51aを設けてある。そして、孔51aと水道管2の孔2aとが重なり合うように、第1のサドル51が水道管2の外面に配置される。
また、図2、図3に示すように、水道管2と第1のサドル51との間には、封水用の封水用ゴム55を配置してある。
更に図1、図2に示すように、本実施形態においては、固定部材60を構成する4本のボルト61と、8個のナット62を用いて第1のサドル51と第2のサドル52とを水道管2を挟んで締結させる構成としてある。勿論、このような構成に限るものではなく、ボルト61とナット62の数や配置位置は、サドルや管路の大きさ、形状に合わせて適宜変更可能である。
前記筒状挿通部52は、第1のサドル51から水道管2の径方向に筒状に延出されて流速検知部10を支持する支持棒20の挿通路を構成するためのものである。
この筒状挿通部52は、図1、図2に示すように、連結室52aと、仕切弁室52bと、流速検知部待機室52cとから構成される。
前記連結室52aは、第1のサドル51から水道管2の径方向上方に延出されて、第1のサドル51と仕切弁室52bとを連結するとともに、流速検知部10(整流器10a)を支持する支持棒20を挿通させる挿通空間を構成するためのものである。
前記仕切弁室52bは、連結室52aから水道管2の径方向上方に延出されて、流速検知部10(整流器10a)を備える支持棒20を挿通させる挿通空間を構成するためのものである。また、開閉バルブBで開閉可能な仕切弁(図示しない)を備えて、孔2a、孔51aから流出する水道水の通水状態と止水状態とを切り替えるための空間を構成するためのものである。
前記流速検知部待機室52cは、仕切弁室52bから水道管2の径方向上方に延出されて、流速検知部10(整流器10a)を支持する支持棒20を挿通させる挿通空間を構成すると共に、流速検知部10(整流器10a)の一次的な待機空間を構成するためのものである。
より具体的には図5に示すように、例えば、超音波送受信子14a、14bの校正が必要となった場合、調整用ハンドル30を用いて、支持棒20の先端に支持されている流速検知部10(整流器10a)を上昇させる。そして、流速検知部待機室52cに流速検知部10(整流器10a)を一次的に収容させた状態で、超音波送受信子14a、14bの校正を行う。
なお図1に示すように、流速検知部待機室52cの外面には、他の電気機器等を接続可能なプラグPを備えている。
前記密閉部53は、流速検知部10(整流器10a)を支持する支持棒20を筒状挿通部52に水密に固定するためのものである。図示していないが、この密閉部51は、封水用のパッキンと、支持棒20の筒状挿通部52への挿入長さを固定するための固定機構とを備えている。
なお、図1、図2に示すようにこの密閉部53は、ボルト53aとナット53bとを用いて筒状挿通部52に固定される。
既述した第1のサドル51と、筒状挿通部52と、密閉部53とは、例えば、鋳鉄等を用いて一体成形で形成することができる。
前記第2のサドル54は、第1のサドル51と対向する水道管2の外面に配置されて、固定部材60を介して、第1のサドル51と締結されるサドルである。
前記固定部材60は、第1のサドル51と第2のサドル54とを水道管2を挟んで締結させるための部材である。
本実施形態においては、既述したように、固定部材60として、4本のボルト61と8個のナット62とを用いる構成としてある。
前記計測部70は、被計測流体の流速の計測処理を行う部である。この計測部70は図6に示すように、送受信制御部71と、流速演算部72と、流量演算部73と、異常値判定部74と、計測制御部75と、記憶部76と、表示部77とで構成される。なお、計測部70は、図示しないコンピュータで構成されている。
前記送受信制御部71は、超音波送受信子14a、14bからの超音波の送信処理、受信処理を行うためのものであり、例えば、送信側の超音波送受信子が所定時間間隔で間欠的に超音波を送信し、受信側の超音波送受信子が受信した反射波の受信信号を後段に送るようになっている。
前記流速演算部72は、水道水の流速Vを演算するものである。本実施形態においては、送信側の超音波送受信子が水道水の流れと順方向に超音波を送信してから、受信側の超音波送受信子がその超音波を受信するまでの到達時間と、その逆方向の到達時との差に基づいて流速V1、V2をもとめ、その両流速V1、V2の平均値(V1+V2/2)を算出することにより、その時点の水道水の流速Vを演算する構成(いわゆる時間差方式)としてある。
水道水の流れがない場合には、水道水の流れに対して順方向と逆方向との二つの超音波信号の到達時間は同じであるが、水道水に順方向(図1の白塗り矢印方向)の流れがあると、二つの超音波信号の到達時間に流速に比例した差が生じるため、この到達時間差から水道水の流速を演算する。
前記流量演算部73は、流速Vと水道管1の断面積とから流量を演算し積算するものである。
前記異常値判定部74は、計測した流速の値が異常値であるか否かを判定するものである。具体的には、計測を行った流速の値と、記憶部76に記憶させてある過去の計測値とを比較し、所定値以上若しくは所定値以下の差が生じた場合、その計測値を異常値と判定するものである。
このように計測を行った流速の値が異常値判定部74で異常値と判定された場合、計測制御部75は、流速の計測を一定時間停止して流速演算部72の流速値、流量演算部73の流量値をその停止前の計測値で固定する。そして、一定時間経過後、計測制御部75は流速の計測を再開する。
なお、異常値が解消されない場合、故障等が想定されるため、異常である旨の信号を表示部77に出力する。
前記計測制御部75は、既述したように、超音波送受信子14a、14bでの計測や計測の停止を制御するためのものである。
前記記憶部76は、流速演算部72、流量演算部73、異常値判定部74の各データを個別に記憶するものである。
前記表示部77は、流速演算部72、流量演算部73で演算された各データ、記憶部76で記憶する各データを必要に応じて画像表示するためのものである。
次にこのような構成からなるサドル型超音波流速計1の水道管2への固定方法を説明する。図1、図2を参照して、まず、支持棒固定部50を備える第1のサドル51と第2のサドル54とを固定部材60を介して水道管2の所定位置に固定する。その後、支持棒固定部50に、水道管2に孔を設けるための穿孔機(図示しない)を取り付ける。そして、穿孔機を用いて水道管2に孔2aをあける。その後、仕切弁(図示しない)を用いて止水させた後、穿孔機を取り外し、支持棒固定部50に流速検知部10を備える支持棒20を取り付ける。そして、仕切弁(図示しない)を用いて通水状態とした後、筒状挿通部52に対する流速検知部10の挿入長さを調整し、支持棒20を密閉部に固定させる。
以上により、サドル型超音波流速計1が、水道管2に取り付けられる。
以上のような構成からなる本発明の第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計1は、以下の効果を奏する。
第1のサドル51と第2のサドル54とを水道管2を挟んで締結させて、超音波送受信子14a、14bを備える流速検知部10を支持する支持棒20を水道管2に固定する構成とすることで、設置が容易で、特に既設の管路にも容易に設置可能な超音波流速計とすることができる。よって、設置作業の効率化、短縮化が可能で省コスト化が可能な超音波流速計を実現することができる。このように、既設の管路に容易に設置可能であるという効果は、従来技術にはない、本発明のサドル型超音波流速計1の重要且つ特異な効果である。
また、筒状挿通部52に、仕切弁室52bと、流速検知部待機室52cとを備える構成とすることで、例えば、流速検知部10を構成する超音波送信子14a、14bの校正が必要となった場合には、流速検知部10を流速検知部待機室52cに一時的に収容することができる。従って、流速検知部10を取り外すことなく、また水道管2の被計測流体を止水させることなく、流速検知部10を構成する超音波送信子14a、14bの校正を行うことができる。更に、流速検知部10を交換する場合には、仕切弁室52bに備える仕切弁により、確実に止水させた状態で、流速検知部10の交換作業を行うことができる。よって、一段と作業性に優れた超音波流速計とすることができる。
このように、流速検知部10を一時的に待機させる空間を別途設けたという点は、従来技術にはなかった、本発明のサドル型超音波流速計1の重要且つ特異な構成である。
また、超音波送受信子14a、14bを整流器10aに装着させる構成とすることで、計測時の乱流を効果的に防止でき、被計測流体の流速を精度良く計測可能な超音波流速計とすることができる。
更に清流室13の内面を、矩形状で、且つ凹凸のない平坦面とすることで、被計測流体が整流器10aを通過する際に、一段と乱流が生じることを防止することができる。よって被計測流体の流速を一段と精度良く計測可能な超音波流速計とすることできる。
また、超音波送受信子14a、14bを、着脱自在な超音波送受信子ユニットU内に設ける構成とすることで、超音波送受信子を容易に交換可能な超音波流速計とすることができ、維持管理の利便性を向上させることができる。
また、支持棒20の構成を、水平方向の断面が楕円形状の筒状体とする構成とすることで、流路内の障害物でもある支持棒20の形状による抵抗を効果的に軽減させることができる。よって、水道水の流れによる支持棒20の揺らぎを効果的に抑えることができることで、整流器10aの揺らぎを軽減でき、計測に対する安定性及び超音波流速計の耐久性を効果的に向上させることができる。
また異常値判定部74を備えることで、被計測流体の流速を一段と精度良く計測することができる超音波流速計とすることができる。
次に図7〜図9を参照して、本発明の第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計1の変形例1〜変形例3を説明する。
まず図7を参照して、本変形例1は、既述した本発明の第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計1に対して、流速検知手段(整流器)の構成を変形させたものである。その他の構成は既述した本発明に第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計1と同様であることから、同一部材、同一機能を果たすものには同一番号、同一符号を付し、以下詳細な説明は省略するものとする。
なお図7においては、説明の便宜上、横整流板11a、11bを実際の厚みよりも厚肉に図示するものとする。
図7を参照して、本変形例1は、整流器10aを構成する横整流板11a、11bのそれぞれに、一対の超音波送受信子を備える構成とするものである。
より具体的には、上側に備える横整流板11aに一対の超音波送受信子14c、14dを設け、下側に備える横整流板11bに一対の超音波送受信子14e、14fを設ける構成とするものである。
言い換えれば、上側の横整流板11aに設ける一対の超音波送受信子14c、14dで上側超音波送受信子を構成し、下側の横整流板11bに設ける一対の超音波送受信子14e、14fで下側超音波送受信子を構成するものである。
このように、一つの整流室13に、上側超音波送受信子と下側超音波送受信子との一組の超音波送受信子を設ける構成(一つの整流室13の上側と下側とにそれぞれ一対の超音波送受信子を備える構成と)とすることで、被計測流体内に例えば浮遊物が多く含まれる場合には、上側超音波送受信子の動作を停止させ、下側超音波送受信子だけを作動させることで、被計測流体の流速を精度良く計測することができる。一方、被計測流体内に例えば沈殿物が多く含まれる場合には、下側超音波送受信子の動作を停止させ、上側超音波送受信子だけを作動させることで、被計測流体の流速を精度良く計測することができる。つまり、計測環境に合わせて、作動させる超音波送受信子を適宜変更することができる。従って、被計測流体の流速の計測を持続的に行うことができる超音波流速計とすることができる。また、被計測流体の流速を精度良く計測することができる超音波流速計とすることができる。
次に図8を参照して、本発明の実施形態に係るサドル型超音波流速計1の変形例2を説明する。
本変形例2は、既述した本発明の第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計1に対して、流速検知手段(整流器)の構成を変形させたものである。その他の構成は既述した本発明に第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計1と同様であることから、同一部材、同一機能を果たすものには同一番号、同一符号を付し、以下詳細な説明は省略するものとする。
なお図8においては、説明の便宜上、横整流板11a、11d、11eを実際の厚みよりも厚肉に図示するものとする。
図8を参照して、本変形例2は、整流器10aに複数の整流室を多段階に設け、各整流室に超音波送受信子を備える構成とするものである。
具体的には図8を参照して、第1の整流室13aと、第2の整流室13bと、第3の整流室13cとの3つの整流室を鉛直方向に配置する構成とするものである。
より具体的には、上側の横整流板11aと下側の横整流板11bとで第1の整流室13aを構成してある。そして、この第1の整流室13aには、上側の横整流板11aにのみ、一対の超音波送受信子14g、14hを装着させてある。つまり、第1の整流室13aには、上側超音波送受信子を1つ設けてある。
また、第1の整流室13aの下段に、上側の横整流板11cと下側の横整流板11dとで第2の整流室13bを構成してある。なお、第1の整流室13aを構成する下側の整流板11bと第2の整流室13bを構成する上側の整流板11cとは、同一部材で兼用させる構成としてある。
そして、この第2の整流室13bには、下側の横整流板11dにのみ、一対の超音波送受信子14i、14jを装着させてある。つまり、第2の整流室13bには、下側送受信子を1つ設けてある。
更に、第2の整流室13bの下段に、上側の横整流板11eと下側の横整流板11fとで第3の整流室13cを構成してある。そして、この第3の整流室13cには、上側の整流板11eにのみ、一対の超音波送受信子14k、14mを装着させてある。つまり、第3の整流室13cには、上側送受信子を1つ設けてある。
また、第2の整流室13bと、第3の整流室13cとの間には、コネクタ(図示しない)を備える接続板21を設けてある。
このように、流速検知部10(整流器10a)に複数の整流室を多段に設けると共に、各整流室に上側超音波送受信子と下側超音波送受信子との少なくとも何れか一方を備える構成とすることで、水道水の流速の計測範囲を効果的に増大させることができ、水道水の流速を一段と精度良く計測可能な超音波流速計とすることができる。
次に図9を参照して、本発明の実施形態に係るサドル型超音波流速計1の変形例3を説明する。
本変形例3は、既述した本発明の第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計1に対して、流速検知手段(整流器)の構成を変形させたものである。その他の構成は既述した本発明に第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計1と同様であることから、同一部材、同一機能を果たすものには同一番号、同一符号を付し、以下詳細な説明は省略するものとする。
図9を参照して、本変形例3は、整流器10aの整流室13の内面の形状を、ベルマウス形状とするものである。
このような構成とすることで、整流効果の一段と高い整流器とすることができる。よって、被計測流体の流速を一段と精度良く計測可能な超音波流速計とすることができる。
次に、図10を参照して本発明の第2の実施形態に係るサドル型超音波流速計3と、サドル型超音波流速計3を用いて行う水道管2の水道水の流速計測方法を説明する。
本発明の第2の実施形態に係るサドル型超音波流速計3は、既述した本発明の第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計1に対して、流速検知部の構成を異なる構成としたものである。その他の構成は既述した本発明に第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計1と同様であることから、同一部材、同一機能を果たすものには同一番号、同一符号を付し、以下詳細な説明は省略するものとする。
図10を参照して、本発明の第2の実施形態に係るサドル型超音波流速計3においては、流速検知手段として、支持棒20に内蔵させた超音波送受信子を用いる構成としてある。
具体的には、支持棒20の先端に嵌合用凹部20aを形成すると共に、この嵌合用凹部20aに超音波送受信子14r(14s、14t、14u)を着脱自在に設ける構成としてある。
更に具体的には、空洞部Eを備える枠部15と、枠部15の内部に配置する超音波送受信子14r(14s、14t、14u)と、接続配線Hと、コネクタKとで、超音波送受信子ユニットUを形成し、この超音波送受信子ユニットUを、嵌合用凹部20aにねじ部(図示しない。)を介して着脱自在に螺合する構成としてある。
また、支持棒20に超音波送受信子ユニットUを取り付けた状態において、支持棒20の先端の端面20bと、超音波送受信子ユニットUの端面U1とが面一となるような構成としてある。加えて、端面20b及び端面U1と、水道管2の内面2bとが面一となるように、支持棒20を水道管2に固定する構成としてある。つまり、超音波送受信子ユニットUを水道管2の内面2bと面一に露出させる構成としてある。
そしてこのような構成からなるサドル型超音波流速計3を水道管2の軸方向に間隔を設けて複数個配置して水道水の流速の計測を行う。
具体的には図10(b)を参照して、隣接するサドル型超音波流速計3が一定の間隔を空けて水道管2の中心軸に対して対称となる位置に、3つのサドル型超音波流速計3a、3b、3cを配置する。
なお、図10(b)に示すように、サドル型超音波流速計3aには1つの超音波送受信子14rを設け、サドル型超音波流速計3bには2つの超音波送受信子14s、14tを設け、サドル型超音波流速計3bには1つの超音波送受信子14uを設ける構成としてある。
そして、超音波送受信子14rと超音波送受信子14sとの間で計測信号の送受を行う。また、超音波送受信子14tと超音波送受信子14uとの間で計測信号の送受を行う。
このように支持棒20に超音波送受信子を内蔵する構成とすることで、流速検知部が水道水の流れの影響を受けることを効果的に防止することができる。よって、一段と精度良く計測可能な超音波流速計とすることができる。更に、端面20b及び端面U1と、水道管2の内面2bとが面一となるように、支持棒20を水道管2に固定する構成とすることで、流速検知部が水道水の流れの影響を受けることを一段と効果的に防止することができる。よって、一段と精度良く計測可能な超音波流速計とすることができる。
また、複数個のサドル型超音波流速計3を水道管2の軸方向に配置させて水道水の流速の計測を行う構成とすることで、水道管2の管径が大きい場合であっても、複数地点での水道水の平均流速を容易に計測することができる。従って、水道管2の管径が大きい場合であっても、水道水の流速を精度良く計測可能な流速計測方法とすることができる。
次に、図11を参照して本発明の第3の実施形態に係るサドル型超音波流速計4と、サドル型超音波流速計4を用いて行う被計測流体の流速計測方法を説明する。
本発明の第3の実施形態に係るサドル型超音波流速計4は、既述した本発明の第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計1に対して、流速検知部の構成を異なる構成としたものである。その他の構成は既述した本発明に第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計1と同様であることから、同一部材、同一機能を果たすものには同一番号、同一符号を付し、以下詳細な説明は省略するものとする。
図11を参照して、本発明の第3の実施形態に係るサドル型超音波流速計4においては、流速検知手段として、支持棒20に内蔵させた超音波送受信子を用いる構成としてある。
具体的には図11を参照して、1本の支持棒20の先端側に一つの超音波送受信子1414vを着脱自在に内蔵させると共に、超音波送受信子14vから一定の間隔をあけて、もう一つの超音波送受信14wを支持棒20に着脱自在に内蔵させる構成としてある。つまり、支持棒20に一対の超音波送受信子14v、14wを一定の間隔を空けて内蔵させる構成としてある。そして、これら一対の超音波送受信子14v、14wが水道管2内に挿入される位置に支持棒20を固定する構成としてある。
なお、超音波送受信子14v、14wを支持棒20に内蔵させる方法は、既述した本発明の第2の実施形態に係るサドル型超音波流速計3と同様の方法を用いることができる。
また支持棒20に内蔵させる一対の超音波送受信子の間隔は、図11に示すように、支持棒20を水道管2に固定した状態において、一対の超音波送受信子が水道管2の内面2bの近傍にそれぞれ配置されるような間隔とすることが望ましい。
更に図11に示すように、本発明の第3の実施形態に係るサドル型超音波流速計4においては、支持棒20の先端にシリコン等の弾性部材で形成される緩衝部16を設けると共に、この緩衝部16を水道管2の内面2bに圧接させる構成としてある。
なお図11は、説明の便宜上、緩衝部16を水道管2の内面2bに接触させていない状態で図示するものである。
そしてこのような構成からなるサドル型超音波流速計4を水道管2の管路の軸方向に間隔を設けて複数個配置して水道水の流速の計測を行う。
具体的には図12を参照して、2個のサドル型超音波流速計4a、4bを水道管2の軸方向に間隔を設けて並列配置させる。この際、2個のサドル型超音波流速計4a、4bにそれぞれ備える支持棒20が、水道管2に対して同一方向から挿入される位置に、2個のサドル型超音波流速計4a、4bを配置してある。
そして、超音波送受信子14vと超音波送受信子14xとの間で計測信号の送受を行う。また、超音波送受信子14wと超音波送受信子14yとの間で計測信号の送受を行う。
このように支持棒20に超音波送受信子を内蔵する構成とすることで、流速検知部が水道水の流れの影響を受けることを効果的に防止することができる。よって、一段と精度良く計測可能な超音波流速計とすることができる。
また、1本の支持棒20に間隔を空けて一対の超音波送受信子を内蔵させると共に、内蔵される一対の超音波送受信子が水道管2内に挿入される位置に支持棒20を固定する構成とすることで、複数のサドル型超音波流速計4を水道管2に設置する場合において、それぞれの支持棒20を、水道管2の同一方向から挿入させる構成とすることができる。よって、複数のサドル型超音波流速計4を、水道管2の同一方向に並列配置させることが可能となる。従って、複数のサドル型超音波流速計4の設置作業の簡略化と設置スペースの狭小化を実現することができる。
また、二つのサドル型超音波流速計4a、4bを水道管2の軸方向に並列配置させて水道水の流速の計測を行う構成とすることで、水道管2の管径が大きい場合であっても、複数地点での水道水の平均流速を容易に計測することができる。従って、水道管2の管径が大きい場合であっても、水道水の流速を精度良く計測可能な流速計測方法とすることができる。
更に、支持棒20の先端に緩衝部16を設けると共に、水道管2の内面2bに緩衝部16を圧接させる構成とすることで、水道水の流速による支持棒20の揺れを効果的に防止することができる。よって、水道水の流速を精度良く計測可能な超音波流速計及び流速計測方法とすることができる。
なお、既述した本発明の実施形態及び変形例においては、空洞部Eに超音波送受信子を嵌合させて固定する構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、空洞部Eにポリエチレン樹脂等の樹脂を充填することで、超音波送受信子を固定する構成としてもよい。このような構成とすることで、超音波送受信子のぐらつきを一段と効果的に防止することができる。
また、図8に示す、本発明の第1の実施形態に係るサドル型超音波流速計1の変形例2においては、3つの整流室を鉛直方向(上下方向)に三段に設ける構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、複数の整流室の配置構成(多段化の構成)は適宜変更可能である。例えば、複数の整流室を左右に設ける構成であってもよいし、複数の整流室を上下と左右とに組み合わせて設ける構成としてもよい。つまり、本発明における「多段」とは、上下方向と左右方向との何れの方向も含む概念である。
また、本発明の第1の実施形態及び変形例に係るサドル型超音波流速計においては、一対の超音波送受信子において、整流面で計測信号を反射させて計測信号の送受を行う構成としたが、本発明におけるサドル型流速計は、このような計測方法に限るものではない。例えば、図7に示す構成と同様に複数の超音波送受信子を配置する場合において、斜めに対向する一対の超音波送受信子の間で計測信号の送受を行う構成としてもよい。このような構成も本発明の範囲内に含まれるものである。
また、本実施形態及び変形例においては、超音波素子として、いわゆる時間差方式の超音波素子を用いる構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、例えば、ドップラー方式の超音波素子等、他の方式の超音波送素子を用いる構成としてもよい。
また、整流器や支持棒に、防水式の光学レンズを装着或いは内蔵させ、管路内の内面状況を画像認識できるような構成を付加するものであってもよい。このような構成とすることで、管路内の状況を視覚的に把握可能な超音波流速計とすることができる。
また、本発明の第2、第3の実施形態において、超音波送受信子を支持棒20へ内蔵させる構成は、既述した構成に限るものではなく、超音波送受信子を支持棒20へ内蔵させることができるものであれば、如何なる構成であってもよい。
また、本発明の第3の実施形態においては、複数のサドル型超音波流速計4を水道管2に設置する場合において、それぞれの支持棒20を、水道管2の同一方向から挿入させる構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、複数の支持棒20を水道管2の多方向から挿入させる構成としてもよい。
また、本実施形態及び変形例においては、管路として、水道管を用いる構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、石油パイプライン等、被計測流体が流れる他の如何なる管路に適用する構成としてもよい。
本発明によれば、被計測流体の流速を精度良く計測することができることから、超音波送受信子を用いて被計測流体の流速を計測する流速計の分野における産業上の利用性が高い。
1 サドル型超音波流速計
2 水道管
2a 孔
2b 内面
3 サドル型超音波流速計
3a サドル型超音波流速計
3b サドル型超音波流速計
3c サドル型超音波流速計
4 サドル型超音波流速計
4a サドル型超音波流速計
4b サドル型超音波流速計
10 流速検知部
10a 整流器
11a 横整流板
11b 横整流板
11c 横整流板
11d 横整流板
11e 横整流板
11f 横整流板
12a 縦整流板
12b 縦整流板
13 整流室
14a 超音波送受信子
14b 超音波送受信子
14c 超音波送受信子
14d 超音波送受信子
14e 超音波送受信子
14f 超音波送受信子
14g 超音波送受信子
14h 超音波送受信子
14i 超音波送受信子
14j 超音波送受信子
14k 超音波送受信子
14m 超音波送受信子
14p 超音波送受信子
14q 超音波送受信子
14r 超音波送受信子
14s 超音波送受信子
14t 超音波送受信子
14u 超音波送受信子
14v 超音波送受信子
14w 超音波送受信子
14x 超音波送受信子
14y 超音波送受信子
15 枠部
16 緩衝部
20 支持棒
20a 嵌合用凹部
30 調整用ハンドル
40 ケーブル
50 支持棒固定部
51 第1のサドル
51a 孔
52 筒状挿通部
52a 連結室
52b 仕切弁室
52c 流速検知部待機室
53 密閉部
53a ボルト
53b ナット
54 第2のサドル
55 封水用ゴム
60 固定部材
61 ボルト
62 ナット
70 計測部
71 送受信制御部
72 流速演算部
73 流量演算部
74 異常値判定部
75 計測制御部
76 記憶部
77 表示部
B 開閉バルブ
E 空洞部
E1 超音波送受信子嵌合用凹部
H 接続配線
K コネクタ
P プラグ
S1 整流面
S2 整流面
S3 整流面
S4 整流面
S5 整流面
U 超音波送受信子ユニット
U1 端面

Claims (5)

  1. 超音波送信子と超音波受信子とを備える流速検知手段を用いて、管路内の被計測流体の流速の計測を行う超音波流速計であって、前記流速検知手段を備える流速検知部を支持すると共に、管路に設ける孔から前記流速検知部を管路内に挿入或いは露出させるための支持棒と、該支持棒を管路に水密に固定する支持棒固定部とを備え、前記支持棒固定部が、管路の孔の位置に配置される第1のサドルと、該第1のサドルから管路の径方向に筒状に延出されて前記流速検知部を支持する前記支持棒の挿通路を構成する筒状挿通部と、前記第1のサドルと対向する管路の外面に配置される第2のサドルとを備え、固定部材を介して前記第1のサドルと前記第2のサドルとを管路を挟んで締結させて、前記支持棒を管路に固定し、
    筒状挿通部は、第1のサドルから管路の径方向に延出されると共に、仕切弁を備える仕切弁室と、該仕切弁室から管路の径方向に延出されて、流速検知部の待機空間を構成する流速検知部待機室とを備え、
    流速検知部は、上下一対の横整流板と、該上下一対の横整流板を連結する一対の縦整流板とで構成される整流室を備える整流器に、超音波送信子と超音波受信子とを装着させてなり、
    上側の横整流板と、下側の横整流板とのそれぞれに、超音波送信子と超音波受信子とを少なくとも一対備え、上側の横整流板に備える超音波送信子と超音波受信子とで構成される上側超音波送受信子の間においては、下側の横整流板を介して計測信号の送受信を行い、下側の横整流板に備える超音波送信子と超音波受信子とで構成される下側超音波送受信子の間においては、上側の横整流板を介して計測信号の送受信を行うことを特徴とするサドル型超音波流速計。
  2. 整流器は複数の整流室を備えると共に、各整流室に、上側超音波送受信子と下側超音波送受信子との少なくとも何れか一方を備えることを特徴とする請求項1に記載のサドル型超音波流速計。
  3. 整流室の内面が、矩形状で、且つ凹凸のない平坦面であることを特徴とする請求項1又は2に記載のサドル型超音波流速計。
  4. 整流室の内面が、ベルマウス形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のサドル型超音波流速計。
  5. 超音波送信子と、超音波受信子とを着脱自在に備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のサドル型超音波流速計。
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