JP2004340865A - インサーション式流体計測器の設置装置及び設置方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】インサーション式流体計測器を不断水状態で設置することを前提に、その施工時間を短縮し、しかも設置高さを抑えることで他の機器や配管系との干渉を回避しつつ作業スペースをも確保して使用条件の制約をなくす上、施工後のメンテナンス性にも優れた設置装置および当該設置方法を提供する。
【解決手段】既設配管に挟持固定されるサドルと、該サドルに取付けられ、さらにその二次側にインサーション式流体計測器が取付け可能な止水機構とからなり、前記止水機構は既設配管から分岐される流路方向に対して垂直方向にスライドする板状弁体と、前記流路と同心状に連通する通水口を貫設してなる弁座とを有し、且つ、板状弁体は前記通水口を閉塞するようにその片面を前記弁座に密着可能とした。また、弁座は流路の二次側に設けられ、且つ、板状弁体を一次側からの流水圧によって前記弁座に密着可能とした。
【選択図】 図1
【解決手段】既設配管に挟持固定されるサドルと、該サドルに取付けられ、さらにその二次側にインサーション式流体計測器が取付け可能な止水機構とからなり、前記止水機構は既設配管から分岐される流路方向に対して垂直方向にスライドする板状弁体と、前記流路と同心状に連通する通水口を貫設してなる弁座とを有し、且つ、板状弁体は前記通水口を閉塞するようにその片面を前記弁座に密着可能とした。また、弁座は流路の二次側に設けられ、且つ、板状弁体を一次側からの流水圧によって前記弁座に密着可能とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、既設配管中にインサーション式流体計測器を不断水状態で設置するための装置およびその工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インサーション式の流量計、圧力計、温度計または分析系のセンサなどの流体計測器(これらを総称して「インサーション式流体計測器」という。)は、その計測部を管内に位置させ、磁界、超音波等の信号を得て流体の流量や圧力、温度等を測定するが、これを既設配管に増設する場合、通常、一旦断水等の処置を行う必要がある。
【0003】
しかし、これでは二次側が全て断水状態となって不便であるため、例えば特許文献1には、陽極電極を不断水下で既設配管に取付ける方法について開示がある。即ち、当該方法は、水道管に器具取付け用の分岐口を穿孔するに当たり、その穿孔器具にボール弁をマウントし、該ボール弁によって分岐口を開閉可能としたものである。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−241975号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来技術は嵩の大きいボール弁を用いるものであるため、分岐口の止水機構および該機構に取付けた器具全体が大型化し、また装置の大型化に伴ってコスト高にもなるといった課題がある。
【0006】
そこで、本発明は、インサーション式流体計測器を不断水状態で設置することを前提に、その施工時間を短縮し、しかも設置高さを抑えることで他の機器や配管系との干渉を回避しつつ作業スペースをも確保して使用条件の制約をなくす上、施工後のメンテナンス性にも優れた設置装置および当該設置方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために本発明では、既設配管に挟持固定されるサドルと、該サドルに取付けられ、さらにその二次側にインサーション式流体計測器が取付け可能な止水機構とからなり、前記止水機構は既設配管から分岐される流路方向に対して垂直方向にスライドする板状弁体と、前記流路と同心状に連通する通水口を貫設してなる弁座を有し、且つ、板状弁体は前記通水口を閉塞するようにその片面を前記弁座に密着可能とするという手段を用いた。この手段によれば、弁座に板状弁体を面密着させることによって通水口を閉塞、即ち止水作用を行うものである。このため、従来技術で説明したボール弁に比べて、止水機構の全体の嵩を小さくすることができる。
【0008】
また請求項2では、弁座は流路の二次側に設けられ、且つ、板状弁体を一次側からの流水圧によって前記弁座に密着可能とする手段を用いた。
【0009】
さらに請求項3では、インサーション式流体計測器は止水機構に取付けられるマウント部材を介して固定され、前記インサーション式流体計測器はナットと該ナットの内部に位置してキーを備え、前記マウント部材はその上端に前記ナットとの螺合部およびインサーション式流体計測が非回転の状態で前記キーが係合する切欠を設けるという手段を用いた。
【0010】
またインサーション式流体計測器の不断水設置方法として、請求項4では、既設配管に挟持固定されるサドルに前記既設配管から分岐される流路方向に対して垂直方向にスライドする板状弁体を備えた止水機構を設け、該止水機構に穿孔装置を取付けて前記既設配管に分岐孔を穿設した後、該止水機構にインサーション式流体計測器を取付け、該流体計測器を前記分岐孔に非回転、且つ、有圧の状態で挿入するまでの作業を、前記止水機構による開閉弁操作のみによって行うこととした。
【0011】
また、この設置方法において、請求項5では、穿孔装置による分岐孔の穿孔後、該分岐孔に対して防錆リングを挿入する工程を付加した。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を添付した図面に従って説明する。図1、2は、本発明の一実施形態に係る設置装置を示したもので、既設配管Pへの設置完了後の状態を示したものである。図中、Sは既設配管Pに挟持固定されるサドル、Vは該サドルSの上部バンドS1に取付けられる止水機構、Dは止水機構Vに取付けられたインサーション式流量計である。ここで本発明の設置装置は、主として止水機構VとサドルSとにより構成されている。なお、サドルSは上下バンドS1・S2をボルトナットS3によって固定する構造であり、従来のサドル分水栓におけるサドルと同じ構成を採用することができる。また、サドルSと既設配管P間の水密性を高めるために裁断円錐状のパッキンP4を設けたり、既設配管Pに穿設した分岐孔に防錆リングP5を設けることも、サドル分水栓の従来設置方法と同じである。
【0013】
止水機構Vについて詳述すると、1は弁箱、2・3は弁箱1に形成された上下方向の通水口、4は二次側流路側の通水口2周囲に設けた弁座、5は断面L字状の板状弁体、6は外周面に雄ねじを形成したステムであって、ステム6を回動させることによって、そのネジ作用により板状弁体5を流路方向に対して垂直方向に移動させるようにしたものである。また、二次側の通水口2には雌ねじ2aを形成した接続部2bが、一次側の通水口3には雄ねじ3aを形成した接続部3bが弁箱1に一体的に設けられ、二次側接続部2bには弁座4が螺合され、一次側接続部3bを上部サドルS1の分岐口に螺合可能としている。さらに、弁箱1には、図2から明らかなように、流量計Dを本器に接続するためのマウント部材MがボルトBにより固定されている。
【0014】
上記構造の止水機構Vによれば、ステム6を操作することによって板状弁体5を通水口2を閉塞する方向(図中、矢印方向)に移動させるものであるが、このとき板状弁体5と弁箱1との間には板状弁体5を移動させるためのクリアランスがある。このため板状弁体5によって通水口2を閉塞しても、前記クリアランスから漏水する可能性がある。しかしながら、この実施形態では弁座4を二次側流路側に設けたので、板状弁体5には一次側の流水圧が作用し、板状弁体5を弁座4に着座させることができる。
【0015】
続いて、図3〜7に従って本発明に係るインサーション式流体計測器の設置方法を説明し、上記設置装置の具体的構成も合わせて詳述する。
【0016】
先ず、図3は本設置装置を既設配管Pに設置したところを示すもので、上部バンドS1に予め止水機構Vを固定したサドルSを既設配管Pに取付ける。このとき上部バンドS1内には上述した裁断円錐状のパッキンP4を内蔵しておく。また止水機構Vにおける板状弁体5は開いた状態にしておく。
【0017】
図4は、止水機構Vに穿孔装置10を取付けた状態を示すもので、止水機構Vにアタッチメント11を取付けた後、該アタッチメント11に穿孔装置10を取付けている。なお、穿孔装置10そのものは、従来からサドル分水栓の設置に使用されているものが使用され、カッタやホルソなどで既設配管Pに止水機構Vと連通する分岐孔を穿設する。このとき既設配管Pは不断水の状態にあることはもちろんである。当該穿孔が完了したなら、図5に示したように、止水機構Vを上述した要領に従って閉弁し、その後、止水機構Vからアタッチメント11および穿孔装置10を取り外す。即ち、ステム6を回動操作することによって、板状弁体5が分岐孔からの流路を横断する方向にスライドし、弁座4と着座して、機構内を止水状態とすることができる。
【0018】
図6は、本発明方法に好ましくは適用される防錆リング20の取付工程を示したもので、上述した穿孔装置10の取付工程とほぼ同じ構成により達成される。即ち、止水機構Vにアタッチメント21を取付けた後、該アタッチメント21に防錆リング20の取付装置22を取付け、先端に防錆リング20を取付けた挿入棒23を降下させて、既設配管Pに穿設した分岐孔に防錆リング20を嵌入するものである。なお、このとき止水機構Vは開弁する一方、アタッチメント21のドレン部21aは閉塞しておく。
【0019】
以上の準備工程が完了したなら、続いて図7に示したように、流量計Dの設置に移る。この工程では、先ず止水機構Vの上部に流量計Dを取付けるためのマウント部材30を設置する。該マウント部材30は流量計Dを取付けるための従来品と同一構成である。即ち、その上端には雄ねじ31と後述する流量計Dのキーが嵌合する切欠32が形成されている。これに対して、流量計Dの計測部D1中途には、マウント部材30の雄ねじ31と螺合するナット部材D2が設けられ、且つ、内部には前記切欠32と係合するキーD3が固定されている。なお、マウント部材30は止水機構Vに対してOリング等の適宜パッキンを介して、止水機構Vの上部に嵌入され、固定される。
【0020】
そして、止水機構Vを外装する筐体40内において、メータ部D4を被包しつつ、該メータ部D4と棒状の計測部D1を結合するナット部材D5に係合するアクチュエータ部41をハンドル42によって操作することによって、流量計Dを非回転、且つ、有圧の状態で降下させる。このとき、計測部D1が既設配管P中、所定位置に挿入されるまで流量計Dを降下させる。この挿入深さおよび向きは、正確な計測を行うために、常に一定でなければならないが、本発明によれば、止水機構Vとマウント部材30の合計高さを決めておき、且つ、マウント部材30に上述した切欠32を設けているため、流量計Dの計測部D1を適切な深さおよび向きに設置することができる。
【0021】
つまり、流量計DのキーD3がマウント部材30の切欠32に係合されれば、そのとき流量計Dの設置位置が決定される。そして、この状態で、流量計Dのナット部材D2をマウント部材30の雄ねじ31に螺合させることによって、流量計Dの固定作業が完了する。なお、この工程では筐体40を設置後、流量計Dの挿入直前に、止水機構Vを開弁する。即ち、止水機構Vの開弁と可及的同時に流量計Dを挿入することによって、既設配管Pの分岐孔からの漏水が防止され、ここからの漏水は筐体40によっても防止される。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、板状弁体をスライドさせて通水口を閉塞するようにしたので、ボール弁等の止水機構に比べて、全体の嵩を大幅に小さくすることができ、結果、インサーション式流体計測器の設置高さを低く抑えることができる。つまり、取付け後の配管上の計測器の設置高さは最小限に抑えられ、他の配管その他の機器との干渉が回避され、施工時の作業スペースの削減も可能で、使用条件の制約が大幅に解消される。さらに、インサーション式流体計測器の具体的結合構造として、キーと切欠との係合構造を採用したので、該計測器のセンサ突き出し距離を常に一定に保つことができると共に、計測器を非回転の状態で挿入できるから、その向きも担保され、正確な計測に資することができる。さらにまた精密機器に属するインサーション式流体計測器は定期的な点検等が必要とされるが、本発明装置によれば設置後も流体計測器の取り外しが簡単にでき、点検、修理、交換等のメンテナンス性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る本発明設置装置の断面図(側面視)
【図2】実施形態に係る本発明設置装置の断面図(正面視)
【図3】実施形態に係る本発明設置方法の第一工程図
【図4】同方法の第二工程図
【図5】同方法の第三工程図
【図6】同方法の第四工程図
【図7】同方法の第五工程図
【符号の説明】
P 既設配管
D 流量計
V 止水機構
S サドル
1 弁箱
2・3 通水口
4 弁座
5 板状弁体
6 ステム
【発明の属する技術分野】
この発明は、既設配管中にインサーション式流体計測器を不断水状態で設置するための装置およびその工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インサーション式の流量計、圧力計、温度計または分析系のセンサなどの流体計測器(これらを総称して「インサーション式流体計測器」という。)は、その計測部を管内に位置させ、磁界、超音波等の信号を得て流体の流量や圧力、温度等を測定するが、これを既設配管に増設する場合、通常、一旦断水等の処置を行う必要がある。
【0003】
しかし、これでは二次側が全て断水状態となって不便であるため、例えば特許文献1には、陽極電極を不断水下で既設配管に取付ける方法について開示がある。即ち、当該方法は、水道管に器具取付け用の分岐口を穿孔するに当たり、その穿孔器具にボール弁をマウントし、該ボール弁によって分岐口を開閉可能としたものである。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−241975号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来技術は嵩の大きいボール弁を用いるものであるため、分岐口の止水機構および該機構に取付けた器具全体が大型化し、また装置の大型化に伴ってコスト高にもなるといった課題がある。
【0006】
そこで、本発明は、インサーション式流体計測器を不断水状態で設置することを前提に、その施工時間を短縮し、しかも設置高さを抑えることで他の機器や配管系との干渉を回避しつつ作業スペースをも確保して使用条件の制約をなくす上、施工後のメンテナンス性にも優れた設置装置および当該設置方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために本発明では、既設配管に挟持固定されるサドルと、該サドルに取付けられ、さらにその二次側にインサーション式流体計測器が取付け可能な止水機構とからなり、前記止水機構は既設配管から分岐される流路方向に対して垂直方向にスライドする板状弁体と、前記流路と同心状に連通する通水口を貫設してなる弁座を有し、且つ、板状弁体は前記通水口を閉塞するようにその片面を前記弁座に密着可能とするという手段を用いた。この手段によれば、弁座に板状弁体を面密着させることによって通水口を閉塞、即ち止水作用を行うものである。このため、従来技術で説明したボール弁に比べて、止水機構の全体の嵩を小さくすることができる。
【0008】
また請求項2では、弁座は流路の二次側に設けられ、且つ、板状弁体を一次側からの流水圧によって前記弁座に密着可能とする手段を用いた。
【0009】
さらに請求項3では、インサーション式流体計測器は止水機構に取付けられるマウント部材を介して固定され、前記インサーション式流体計測器はナットと該ナットの内部に位置してキーを備え、前記マウント部材はその上端に前記ナットとの螺合部およびインサーション式流体計測が非回転の状態で前記キーが係合する切欠を設けるという手段を用いた。
【0010】
またインサーション式流体計測器の不断水設置方法として、請求項4では、既設配管に挟持固定されるサドルに前記既設配管から分岐される流路方向に対して垂直方向にスライドする板状弁体を備えた止水機構を設け、該止水機構に穿孔装置を取付けて前記既設配管に分岐孔を穿設した後、該止水機構にインサーション式流体計測器を取付け、該流体計測器を前記分岐孔に非回転、且つ、有圧の状態で挿入するまでの作業を、前記止水機構による開閉弁操作のみによって行うこととした。
【0011】
また、この設置方法において、請求項5では、穿孔装置による分岐孔の穿孔後、該分岐孔に対して防錆リングを挿入する工程を付加した。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を添付した図面に従って説明する。図1、2は、本発明の一実施形態に係る設置装置を示したもので、既設配管Pへの設置完了後の状態を示したものである。図中、Sは既設配管Pに挟持固定されるサドル、Vは該サドルSの上部バンドS1に取付けられる止水機構、Dは止水機構Vに取付けられたインサーション式流量計である。ここで本発明の設置装置は、主として止水機構VとサドルSとにより構成されている。なお、サドルSは上下バンドS1・S2をボルトナットS3によって固定する構造であり、従来のサドル分水栓におけるサドルと同じ構成を採用することができる。また、サドルSと既設配管P間の水密性を高めるために裁断円錐状のパッキンP4を設けたり、既設配管Pに穿設した分岐孔に防錆リングP5を設けることも、サドル分水栓の従来設置方法と同じである。
【0013】
止水機構Vについて詳述すると、1は弁箱、2・3は弁箱1に形成された上下方向の通水口、4は二次側流路側の通水口2周囲に設けた弁座、5は断面L字状の板状弁体、6は外周面に雄ねじを形成したステムであって、ステム6を回動させることによって、そのネジ作用により板状弁体5を流路方向に対して垂直方向に移動させるようにしたものである。また、二次側の通水口2には雌ねじ2aを形成した接続部2bが、一次側の通水口3には雄ねじ3aを形成した接続部3bが弁箱1に一体的に設けられ、二次側接続部2bには弁座4が螺合され、一次側接続部3bを上部サドルS1の分岐口に螺合可能としている。さらに、弁箱1には、図2から明らかなように、流量計Dを本器に接続するためのマウント部材MがボルトBにより固定されている。
【0014】
上記構造の止水機構Vによれば、ステム6を操作することによって板状弁体5を通水口2を閉塞する方向(図中、矢印方向)に移動させるものであるが、このとき板状弁体5と弁箱1との間には板状弁体5を移動させるためのクリアランスがある。このため板状弁体5によって通水口2を閉塞しても、前記クリアランスから漏水する可能性がある。しかしながら、この実施形態では弁座4を二次側流路側に設けたので、板状弁体5には一次側の流水圧が作用し、板状弁体5を弁座4に着座させることができる。
【0015】
続いて、図3〜7に従って本発明に係るインサーション式流体計測器の設置方法を説明し、上記設置装置の具体的構成も合わせて詳述する。
【0016】
先ず、図3は本設置装置を既設配管Pに設置したところを示すもので、上部バンドS1に予め止水機構Vを固定したサドルSを既設配管Pに取付ける。このとき上部バンドS1内には上述した裁断円錐状のパッキンP4を内蔵しておく。また止水機構Vにおける板状弁体5は開いた状態にしておく。
【0017】
図4は、止水機構Vに穿孔装置10を取付けた状態を示すもので、止水機構Vにアタッチメント11を取付けた後、該アタッチメント11に穿孔装置10を取付けている。なお、穿孔装置10そのものは、従来からサドル分水栓の設置に使用されているものが使用され、カッタやホルソなどで既設配管Pに止水機構Vと連通する分岐孔を穿設する。このとき既設配管Pは不断水の状態にあることはもちろんである。当該穿孔が完了したなら、図5に示したように、止水機構Vを上述した要領に従って閉弁し、その後、止水機構Vからアタッチメント11および穿孔装置10を取り外す。即ち、ステム6を回動操作することによって、板状弁体5が分岐孔からの流路を横断する方向にスライドし、弁座4と着座して、機構内を止水状態とすることができる。
【0018】
図6は、本発明方法に好ましくは適用される防錆リング20の取付工程を示したもので、上述した穿孔装置10の取付工程とほぼ同じ構成により達成される。即ち、止水機構Vにアタッチメント21を取付けた後、該アタッチメント21に防錆リング20の取付装置22を取付け、先端に防錆リング20を取付けた挿入棒23を降下させて、既設配管Pに穿設した分岐孔に防錆リング20を嵌入するものである。なお、このとき止水機構Vは開弁する一方、アタッチメント21のドレン部21aは閉塞しておく。
【0019】
以上の準備工程が完了したなら、続いて図7に示したように、流量計Dの設置に移る。この工程では、先ず止水機構Vの上部に流量計Dを取付けるためのマウント部材30を設置する。該マウント部材30は流量計Dを取付けるための従来品と同一構成である。即ち、その上端には雄ねじ31と後述する流量計Dのキーが嵌合する切欠32が形成されている。これに対して、流量計Dの計測部D1中途には、マウント部材30の雄ねじ31と螺合するナット部材D2が設けられ、且つ、内部には前記切欠32と係合するキーD3が固定されている。なお、マウント部材30は止水機構Vに対してOリング等の適宜パッキンを介して、止水機構Vの上部に嵌入され、固定される。
【0020】
そして、止水機構Vを外装する筐体40内において、メータ部D4を被包しつつ、該メータ部D4と棒状の計測部D1を結合するナット部材D5に係合するアクチュエータ部41をハンドル42によって操作することによって、流量計Dを非回転、且つ、有圧の状態で降下させる。このとき、計測部D1が既設配管P中、所定位置に挿入されるまで流量計Dを降下させる。この挿入深さおよび向きは、正確な計測を行うために、常に一定でなければならないが、本発明によれば、止水機構Vとマウント部材30の合計高さを決めておき、且つ、マウント部材30に上述した切欠32を設けているため、流量計Dの計測部D1を適切な深さおよび向きに設置することができる。
【0021】
つまり、流量計DのキーD3がマウント部材30の切欠32に係合されれば、そのとき流量計Dの設置位置が決定される。そして、この状態で、流量計Dのナット部材D2をマウント部材30の雄ねじ31に螺合させることによって、流量計Dの固定作業が完了する。なお、この工程では筐体40を設置後、流量計Dの挿入直前に、止水機構Vを開弁する。即ち、止水機構Vの開弁と可及的同時に流量計Dを挿入することによって、既設配管Pの分岐孔からの漏水が防止され、ここからの漏水は筐体40によっても防止される。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、板状弁体をスライドさせて通水口を閉塞するようにしたので、ボール弁等の止水機構に比べて、全体の嵩を大幅に小さくすることができ、結果、インサーション式流体計測器の設置高さを低く抑えることができる。つまり、取付け後の配管上の計測器の設置高さは最小限に抑えられ、他の配管その他の機器との干渉が回避され、施工時の作業スペースの削減も可能で、使用条件の制約が大幅に解消される。さらに、インサーション式流体計測器の具体的結合構造として、キーと切欠との係合構造を採用したので、該計測器のセンサ突き出し距離を常に一定に保つことができると共に、計測器を非回転の状態で挿入できるから、その向きも担保され、正確な計測に資することができる。さらにまた精密機器に属するインサーション式流体計測器は定期的な点検等が必要とされるが、本発明装置によれば設置後も流体計測器の取り外しが簡単にでき、点検、修理、交換等のメンテナンス性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る本発明設置装置の断面図(側面視)
【図2】実施形態に係る本発明設置装置の断面図(正面視)
【図3】実施形態に係る本発明設置方法の第一工程図
【図4】同方法の第二工程図
【図5】同方法の第三工程図
【図6】同方法の第四工程図
【図7】同方法の第五工程図
【符号の説明】
P 既設配管
D 流量計
V 止水機構
S サドル
1 弁箱
2・3 通水口
4 弁座
5 板状弁体
6 ステム
Claims (5)
- 既設配管に挟持固定されるサドルと、該サドルに取付けられ、さらにその二次側にインサーション式流体計測器が取付け可能な止水機構とからなり、前記止水機構は既設配管から分岐される流路方向に対して垂直方向にスライドする板状弁体と、前記流路と同心状に連通する通水口を貫設してなる弁座とを有し、且つ、板状弁体は前記通水口を閉塞するようにその片面を前記弁座に密着可能としたことを特徴とするインサーション式流体計測器の設置装置。
- 弁座は流路の二次側に設けられ、且つ、板状弁体を一次側からの流水圧によって前記弁座に密着可能とした請求項1記載のインサーション式流体計測器の設置装置。
- インサーション式流体計測器は止水機構に取付けられるマウント部材を介して固定され、前記インサーション式流体計測器はナットと該ナットの内部に位置してキーを備え、前記マウント部材はその上端に前記ナットとの螺合部およびインサーション式流体計測が非回転の状態で前記キーが係合する切欠を設けてなる請求項1または2記載のインサーション式流体計測器の設置装置。
- 既設配管に挟持固定されるサドルに前記既設配管から分岐される流路方向に対して垂直方向にスライドする板状弁体を備えた止水機構を設け、該止水機構に穿孔装置を取付けて前記既設配管に分岐孔を穿設した後、該止水機構にインサーション式流体計測器を取付け、該流体計測器を前記分岐孔に非回転、且つ、有圧の状態で挿入するまでの作業を、前記止水機構による開閉弁操作のみによって行うことを特徴としたインサーション式流体計測器の設置方法。
- 穿孔装置による分岐孔の穿孔後、該分岐孔に対して防錆リングを挿入する工程を付加した請求項4記載のインサーション式流体計測器の設置方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003140410A JP2004340865A (ja) | 2003-05-19 | 2003-05-19 | インサーション式流体計測器の設置装置及び設置方法 |
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