JP6806184B2 - 電気光学装置用基板、電気光学装置、および電子機器 - Google Patents

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本発明は、画素電極に対して平面視で重なるレンズが形成された電気光学装置用基板、電気光学装置、および電子機器に関するものである。
投射型表示装置のライトバルブ等として用いられる電気光学装置では、画素電極およびスイッチング素子が形成された素子基板と、共通電極が形成された対向基板との間に電気光学層が配置されている。かかる電気光学装置では、素子基板および対向基板のうちの一方側から入射した光を電気光学層で変調して画像を表示する。その際、素子基板では、配線等によって囲まれた透光領域(画素開口領域)に到達した光のみが表示に寄与する。そこで、素子基板の側から光が入射する電気光学装置において、素子基板の基板本体とスイッチング素子との間に画素電極に平面視で重なる第1レンズを設けた構成が提案されており、かかる構成によれば、明るい画像を表示することができる(特許文献1参照)。また、特許文献1に記載の電気光学装置では、電気光学層に入射する光線の傾きを適正化するために、スイッチング素子と画素電極との間に第2レンズを設けることが提案されている。
特開2015−34860号公報
特許文献1に記載の電気光学装置においては、第2レンズを構成する際、画素電極の側に向けて凸曲面を備えたSiON等のレンズ層を形成した後、中継電極を形成し、その後、レンズ層を覆うようにSiO2等の透光層を形成する。このため、中継電極と画素電極との間では、レンズ層の凸曲面が中継電極より画素電極に向けて突出し、さらに凸曲面に対して画素電極の側の透光層が積層されている。従って、画素電極と中継電極との間に介在する膜が厚い。それ故、画素電極と中継電極とを電気的に接続するために最も画素電極側に層間絶縁膜に形成したコンタクトホールのアスペクト比が大きくなってしまい、画素電極と中継電極との電気的な接続の信頼性が低下するという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、スイッチング素子と画素電極との間にレンズを設けた場合でも、画素電極と中継電極とを適正に電気的に接続することのできる電気光学装置用基板、電気光学装置、および電子機器を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の電気光学装置用基板の一態様は、第1基板と、前記第1基板の一方面側に設けられた画素電極と、前記第1基板と前記画素電極との間に積層された複数の層間絶縁膜と、前記第1基板と前記複数の層間絶縁膜との間に設けられ、前記画素電極に電気的に接続されたスイッチング素子と、前記第1基板と前記スイッチング素子との間に設けられ、平面視で前記画素電極と重なる第1レンズと、前記スイッチング素子と前記画素電極との間に設けられ、平面視で前記画素電極と重なる第2レンズと、を有し、前記第2レンズは、前記複数の層間絶縁膜のうち、最も前記画素電極側に位置する第1層間絶縁膜の前記画素電極側の面から前記第1基板に向けて凹むように形成された第2レンズ用凹面と、前記第2レンズ用凹面の内側に充填され、前記第1層間絶縁膜と異なる屈折率の第2レンズ用レンズ層と、を備え、前記第1層間絶縁膜には、前記第2レンズ用凹面と平面視で重ならない位置に前記画素電極と前記スイッチング素子とを電気的に接続するためのコンタクトホールが設けられていることを特徴とする。
本発明では、第1基板とスイッチング素子との間に第1レンズが設けられ、スイッチング素子と画素電極との間に第2レンズが設けられている。このため、配線等の遮光部分に向かおうとする光を透光領域(画素開口領域)に向かわせることができるとともに、電気光学装置用基板から出射される光線の傾き等を是正することができる。また、第2レンズは、第1層間絶縁膜の画素電極側の面から第1基板に向けて凹む第2レンズ用凹面の内側に第2レンズ用レンズ層を充填した構成になっている。このため、画素電極とスイッチング素子とを電気的に接続するために第1層間絶縁膜にコンタクトホールの深さは、概ね、第1層間絶縁膜の厚さ、あるいは第1層間絶縁膜の厚さと第2レンズ用凹面の外側で第1層間絶縁膜に重なる第2レンズ用レンズ層の厚さとの和である。従って、コンタクトホールのアスペクト比が小さいので、スイッチング素子と画素電極との間に第2レンズを設けた場合でも、画素電極と中継電極とを適正に電気的に接続することができる。
本発明において、前記画素電極の平面形状は略四角形状であり、前記コンタクトホールは、平面視で前記画素電極の角部と重なっている態様を採用することができる。本発明における「画素電極の平面形状は略四角形状である」とは、画素電極が全体的に略四角形状であることを意味し、画素電極の外縁に切り欠きや凸部が形成されている場合を含み意味である。かかる態様によれば、対角に位置する2つの画素電極の角部の間は、第2レンズ用凹面が形成されない領域であることから、第2レンズ用凹面で重ならない位置にコンタクトホールを容易に設けることができる。
本発明において、前記第2レンズ用レンズ層の前記画素電極側の面と前記第1層間絶縁膜の前記画素電極側の面とは、連続した平面を構成している態様を採用することができる。かかる態様によれば、第2レンズ用凹面の外側には第2レンズ用レンズ層が形成されないので、コンタクトホールの深さには、第2レンズ用レンズ層の厚さが加わらない。従って、コンタクトホールのアスペクト比が小さいので、画素電極と中継電極とを適正に電気的に接続することができる。
本発明において、前記複数の層間絶縁膜のうち、前記第1層間絶縁膜に対して前記第1基板側で重なる第2層間絶縁膜と前記第1層間絶縁膜との間には、前記スイッチング素子に電気的に接続された中継電極が設けられ、前記画素電極と前記中継電極とは、前記コンタクトホールを介して電気的に接続されている態様を採用することができる。この場合、前記第2レンズ用凹面は、前記第1層間絶縁膜の前記画素電極側の面から前記第2層間絶縁膜まで到達している態様を採用することができる。かかる態様によれば、第2レンズ用凹面を設計する際、第2レンズ用凹面の深さ等に対する設計の自由度が高い。それ故、第2レンズのレンズ特性を適正に設計することができる。
本発明において、前記第1レンズは、前記第2レンズより平面サイズが大である態様を採用することができる。かかる態様によれば、電気光学装置用基板に対して第1基板の側から入射した光を画素電極に効率よく導くことができる。
本発明において、前記第2レンズ用レンズ層と前記画素電極との間に絶縁性の保護層が形成されている態様を採用することができる。
本発明において、前記第1レンズは、前記第1基板の前記スイッチング素子側の面に形成された第1レンズ用凹面と、前記第1レンズ用凹面の内側に充填された第1レンズ用レンズ層と、を有する態様を採用することができる。
本発明において、前記スイッチング素子と前記第1基板との間には、前記第1レンズと平面視を重なる開口部を備えた遮光層が設けられ、前記遮光層は、前記スイッチング素子に平面視で重なっている態様を採用することができる。かかる態様によれば、電気光学装置用基板に対して第1基板の側から入射した光のうち、スイッチング素子に向かおうとする光を遮光層によって遮断することができる。
本発明を適用した電気光学装置用基板を備えた電気光学装置は、前記電気光学装置用基板に対向する第2基板、および前記第2基板の前記電気光学装置用基板の面に形成された共通電極を備えた対向基板と、前記電気光学装置用基板と前記対向基板との間に配置された電気光学層と、を有している態様を採用することができる。
本発明に係る電気光学装置では、前記電気光学装置用基板の側から電気光学層に向けて光が入射する態様を採用することができる。
本発明に係る電気光学装置では、前記第2基板にレンズが設けられていない態様を採用することができる。かかる態様によれば、第1基板と第2基板とを貼り合せて電気光学装置を組み立てる際、第1基板側のレンズと第2基板側のレンズとの位置がずれるという事態が発生しない。
本発明に係る電気光学装置は、各種電子機器に用いられる。本発明では、電子機器のうち、投射型表示装置に電気光学装置を用いる場合、投射型表示装置には、電気光学装置に供給される光を出射する光源部と、電気光学装置によって変調された光を投射する投射光学系と、が設けられる。
本発明を適用した電気光学装置の平面図である。 図1に示す電気光学装置の断面図である。 図1に示す電気光学装置において隣り合う複数の画素の平面図である。 図3に示す構成要素のうち、走査線、データ線、中継電極、および画素電極等のレイアウトを示す平面図である。 図3から画素電極および中継電極の図示を省略した状態の平面図である。 図1に示す電気光学装置のF−F′断面図である。 図2に示す素子基板の第1レンズおよび第2レンズの断面構成を模式的に示す説明図である。 図7に示す第2レンズとコンタクトホールとの平面的な位置関係等を示す説明図である。 図7等に示す第1レンズの製造方法を示す工程断面図である。 図7等に示す第2レンズの製造方法を示す工程断面図である。 本発明の別の実施形態に係る電気光学装置の断面構成を模式的に示す説明図である。 本発明を適用した電気光学装置を用いた投射型表示装置(電子機器)の概略構成図である。
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明で参照する図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。また、以下の説明において、素子基板に形成される層を説明する際、上層側あるいは表面側とは基板が位置する側とは反対側(対向基板が位置する側)を意味し、下層側とは基板が位置する側を意味する。
(電気光学装置の構成)
図1は、本発明を適用した電気光学装置100の平面図である。図2は、図1に示す電気光学装置100の断面図である。図1および図2に示すように、電気光学装置100では、素子基板10と対向基板20とが所定の隙間を介してシール材107によって貼り合わされており、素子基板10と対向基板20とが対向している。シール材107は対向基板20の外縁に沿うように枠状に設けられており、素子基板10と対向基板20との間でシール材107によって囲まれた領域に液晶層等の電気光学層80が配置されている。従って、電気光学装置100は液晶装置として構成されている。シール材107は、光硬化性を備えた接着剤、あるいは光硬化性および熱硬化性を備えた接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー、あるいはガラスビーズ等のギャップ材が配合されている。素子基板10および対向基板20はいずれも四角形であり、電気光学装置100の略中央には、表示領域10aが四角形の領域として設けられている。かかる形状に対応して、シール材107も略四角形に設けられ、シール材107の内周縁と表示領域10aの外周縁との間には、矩形枠状の周辺領域10bが設けられている。
素子基板10は、基板本体として、石英基板やガラス基板等の透光性の第1基板19を有している。第1基板19の対向基板20側の一方面19s側において、表示領域10aの外側には、素子基板10の一辺に沿ってデータ線駆動回路101および複数の端子102が形成され、この一辺に隣接する他の辺に沿って走査線駆動回路104が形成されている。端子102には、フレキシブル配線基板(図示せず)が接続されており、素子基板10には、フレキシブル配線基板を介して各種電位や各種信号が入力される。また、第1基板19の一方面19sにおいて、表示領域10aには、ITO(Indium Tin Oxide)膜等からなる透光性の複数の画素電極9a、および複数の画素電極9aの各々に電気的に接続するスイッチング素子(図2には図示せず)がマトリクス状に形成されている。画素電極9aに対して対向基板20側には第1配向膜16が形成されており、画素電極9aは、第1配向膜16によって覆われている。
対向基板20は、基板本体として、石英基板やガラス基板等の透光性の第2基板29を有している。第2基板29おいて素子基板10と対向する一方面29s側には、ITO膜等からなる透光性の共通電極21が形成されており、共通電極21に対して素子基板10側には第2配向膜26が形成されている。共通電極21は、第2基板29の略全面に形成されており、第2配向膜26によって覆われている。第2基板29の一方面29s側には、共通電極21に対して素子基板10とは反対側に、樹脂、金属または金属化合物からなる遮光性の遮光層27が形成されている。遮光層27は、例えば、表示領域10aの外周縁に沿って延在する額縁状の見切り27aとして形成されている。遮光層27は、隣り合う画素電極9aにより挟まれた領域と平面視で重なる領域に遮光層27bとしても形成されている。本形態において、素子基板10の周辺領域10bのうち、見切り27aと平面視で重なるダミー画素領域10cには、画素電極9aと同時形成されたダミー画素電極9bが形成されている。
第1配向膜16および第2配向膜26は、SiOx(x<2)、SiO2、TiO2、MgO、Al23等の斜方蒸着膜からなる無機配向膜(垂直配向膜)であり、電気光学層80に用いた負の誘電率異方性を備えた液晶分子を傾斜配向させている。このため、液晶分子は、素子基板10および対向基板20に対して所定の角度を成している。このようにして、電気光学装置100は、VA(Vertical Alignment)モードの液晶装置として構成されている。
素子基板10には、シール材107より外側において対向基板20の角部分と重なる領域に、素子基板10と対向基板20との間で電気的導通をとるための基板間導通用電極109が形成されている。基板間導通用電極109には、導電粒子を含んだ基板間導通材109aが配置されており、対向基板20の共通電極21は、基板間導通材109aおよび基板間導通用電極109を介して、素子基板10側に電気的に接続されている。このため、共通電極21は、素子基板10の側から共通電位が印加されている。
本形態の電気光学装置100において、画素電極9aおよび共通電極21がITO膜(透光性導電膜)により形成されており、電気光学装置100は、透過型液晶装置として構成されている。かかる電気光学装置100では、素子基板10および対向基板20のうち、一方側の基板から電気光学層80に入射した光が他方側の基板を透過して出射される間に変調されて画像を表示する。本形態では、矢印Lで示すように、素子基板10から入射した光が対向基板20を透過して出射される間に電気光学層80によって画素毎に変調され、画像を表示する。
(画素の具体的構成)
図3は、図1に示す電気光学装置100において隣り合う複数の画素の平面図である。図4は、図3に示す構成要素のうち、走査線3a、データ線6a、中継電極7b、および画素電極9a等のレイアウトを示す平面図である。図5は、図3から画素電極9aおよび中継電極7bの図示を省略した状態の平面図である。図6は、図1に示す電気光学装置100のF−F′断面図である。なお、図3、図4および図5では、各層を以下の線で表してある。また、図3、図4および図5では、互いの端部が平面視で重なり合う層については、層の形状等が分かりやすいように、端部の位置をずらしてある。また、図6では、コンタクトホール43aの位置をずらして示してある。
遮光層8a=細くて長い破線
半導体層1a=細くて短い点線
走査線3a=太い実線
ドレイン電極4a=細い実線
データ線6aおよび中継電極6b=細い一点鎖線
容量線5a=太い一点鎖線
中継電極7b=細い二点鎖線
画素電極9a=太い破線
図3、図4および図5に示すように、素子基板10において対向基板20と対向する面には、複数の画素の各々に画素電極9aが形成されており、隣り合う画素電極9aにより挟まれた画素間領域に沿ってデータ線6aおよび走査線3aが形成されている。画素間領域は縦横に延在しており、走査線3aは画素間領域のうち、X方向に延在する第1画素間領域に沿って直線的に延在し、データ線6aは、Y方向に延在する第2画素間領域に沿って直線的に延在している。データ線6aと走査線3aとの交差に対応してスイッチング素子30が形成されており、本形態において、スイッチング素子30は、データ線6aと走査線3aとの交差領域17およびその付近を利用して形成されている。素子基板10には容量線5aが形成されており、かかる容量線5aには共通電位が印加されている。容量線5aは、走査線3aおよびデータ線6aに重なるように延在して格子状に形成されている。スイッチング素子30の下層側には遮光層8aが形成されており、かかる遮光層8aは、走査線3aおよびデータ線6aと重なるように格子状に延在している。
図6に示すように、素子基板10において、第1基板19の一方面19s側には、後述する第1レンズ14が形成され、第1レンズ14に対して上層側(第1基板19とは反対側)に、シリコン酸化膜等からなる透光性の絶縁膜11が形成されている。絶縁膜11の上層には、導電性のポリシリコン膜、金属シリサイド膜、金属膜あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる遮光層8aが形成されている。遮光層8aは、第1基板19とスイッチング素子30との間において、走査線3aおよびデータ線6aに沿うように延在しており、画素電極9aと平面視で重なる領域が第1開口部8cになっている。遮光層8aは、タングステンシリサイド(WSi)、タングステン、窒化チタン等の遮光膜からなり、素子基板10から入射した光が、後述する半導体層1aに入射してスイッチング素子30で光電流に起因する誤動作が発生することを防止する。遮光層8aを走査線として構成する場合もあり、この場合、後述するゲート電極3bと遮光層8aを導通させた構成とする。
第1基板19の一方面19s側において、遮光層8aの上層側には、シリコン酸化膜からなる透光性の絶縁膜12が形成され、絶縁膜12の上層側に、半導体層1aを備えたスイッチング素子30が形成されている。スイッチング素子30は、データ線6aの延在方向に長辺方向を向けた半導体層1aと、半導体層1aの長さ方向と直交する方向に延在して半導体層1aの長さ方向の中央部分に重なるゲート電極3bとを備えている。本形態において、ゲート電極3bは走査線3aの一部からなる。スイッチング素子30は、半導体層1aとゲート電極3bとの間に透光性のゲート絶縁層2を有している。半導体層1aは、ゲート電極3bに対してゲート絶縁層2を介して対向するチャネル領域1gを備えているとともに、チャネル領域1gの両側にソース領域1bおよびドレイン領域1cを備えている。本形態において、スイッチング素子30は、LDD構造を有している。従って、ソース領域1bおよびドレイン領域1cは各々、チャネル領域1gの両側に低濃度領域を備え、低濃度領域に対してチャネル領域1gとは反対側で隣接する領域に高濃度領域を備えている。
半導体層1aは、ポリシリコン膜(多結晶シリコン膜)等によって構成されている。ゲート絶縁層2は、半導体層1aを熱酸化したシリコン酸化膜からなる第1ゲート絶縁層2aと、減圧CVD法等により形成されたシリコン酸化膜からなる第2ゲート絶縁層2bとの2層構造からなる。ゲート電極3bおよび走査線3aは、導電性のポリシリコン膜、金属シリサイド膜、金属膜あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる。
ゲート電極3bの上層側にはシリコン酸化膜等からなる透光性の層間絶縁膜41が形成され、層間絶縁膜41の上層には、ドレイン電極4aが形成されている。ドレイン電極4aは、導電性のポリシリコン膜、金属シリサイド膜、金属膜あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる。ドレイン電極4aは、半導体層1aのドレイン領域1cと一部が重なるように形成されており、層間絶縁膜41およびゲート絶縁層2を貫通するコンタクトホール41aを介してドレイン領域1cに導通している。
ドレイン電極4aの上層側には、シリコン酸化膜等からなる透光性のエッチングストッパー層49、および透光性の誘電体層48が形成されており、かかる誘電体層48の上層側には容量線5aが形成されている。誘電体層48としては、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜等のシリコン化合物を用いることができる。容量線5aは、導電性のポリシリコン膜、金属シリサイド膜、金属膜あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる。容量線5aは、誘電体層48を介してドレイン電極4aと重なっており、保持容量55を構成している。
容量線5aの上層側には、シリコン酸化膜等からなる透光性の層間絶縁膜42が形成されており、かかる層間絶縁膜42の上層側には、データ線6aと中継電極6bとが同一の導電膜により形成されている。データ線6aおよび中継電極6bは、導電性のポリシリコン膜、金属シリサイド膜、金属膜あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる。データ線6aは、層間絶縁膜42、エッチングストッパー層49、層間絶縁膜41およびゲート絶縁層2を貫通するコンタクトホール42aを介してソース領域1bに導通している。中継電極6bは、層間絶縁膜42およびエッチングストッパー層49を貫通するコンタクトホール42bを介してドレイン電極4aに導通している。
データ線6aおよび中継電極6bの上層側にはシリコン酸化膜等からなる透光性の層間絶縁膜43が形成されており、かかる層間絶縁膜43の上層側に中継電極7bが形成されている。中継電極7bは、導電性のポリシリコン膜、金属シリサイド膜、金属膜あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる。中継電極7bは、層間絶縁膜43を貫通するコンタクトホール43aを介して中継電極6bに導通している。
中継電極7bの上層側には、シリコン酸化膜等からなる透光性の層間絶縁膜44が形成されており、かかる層間絶縁膜44の上層側にはITO膜等からなる画素電極9aが形成されている。層間絶縁膜44には、中継電極7bまで到達したコンタクトホール44aが形成されており、画素電極9aは、コンタクトホール44aを介して中継電極7bに電気的に接続している。その結果、画素電極9aは、中継電極7b、中継電極6bおよびドレイン電極4aを介してスイッチング素子30のドレイン領域1cに電気的に接続している。層間絶縁膜44の表面は平坦化されている。画素電極9aの表面側には、ポリイミドや無機配向膜からなる透光性の第1配向膜16が形成されている。
本形態では、層間絶縁膜44と画素電極9aとの間に、ボロンドープドシリケートガラス(BSG膜)からなる保護層46が形成されている。従って、コンタクトホール44aは、保護層46および層間絶縁膜44を貫通して中継電極7bまで到達している。なお、コンタクトホール44aの内部では、画素電極9aがコンタクトホール44aの底部で中継電極7bと電気的に接続しているが、コンタクトホール44aの内部をタングステン等の金属膜をプラグとして充填し、画素電極9aがコンタクトホール44aの内部のプラグを介して中継電極7bと電気的に接続している構成を採用してもよい。
このように構成した素子基板10において、走査線3a、容量線5a、およびデータ線6aは、スイッチング素子30と画素電極9aの間において、画素電極9aおよび第1開口部8cと平面視で重なる領域を第2開口部13cとする遮光層13aを構成している。
(素子基板10のレンズの構成)
図7は、図2に示す素子基板10の第1レンズ14および第2レンズ15の断面構成を模式的に示す説明図である。図8は、図7に示す第2レンズ15とコンタクトホール43a、44aとの平面的な位置関係等を示す説明図である。
図6および図7に示すように、素子基板10は、第1レンズ14および第2レンズ15が設けられた電気光学装置用基板として構成されている。本形態では、図6等を参照して説明したように、素子基板10では、第1基板19と画素電極9aとの間に複数の層間絶縁膜40(層間絶縁膜41、42、43、44)が形成されており、第1基板19と複数の層間絶縁膜40との間にスイッチング素子30が形成されている。第1基板19とスイッチング素子30との間には、平面視で第1開口部8c、第2開口部13c、および画素電極9aと重なる第1レンズ14が形成されている。また、スイッチング素子30と画素電極9aとの間には、平面視で第1開口部8c、第2開口部13c、および画素電極9aと重なる第2レンズ15が形成されている。従って、第1レンズ14と第2レンズ15とは平面視で重なっている。ここで、第1レンズ14は正のパワー(正の屈折力)を有しており、第1レンズ14の焦点が第2レンズ15よりも第1基板19側に位置する。従って、第2レンズ15は正のパワー(正の屈折力)を有している。
第1レンズ14は、第1基板19のスイッチング素子30側の面(一方面19s)に形成された凹状の曲面からなる第1レンズ用凹面191と、第1レンズ用凹面191の内側に充填された第1レンズ用レンズ層140とを有しており、第1レンズ用レンズ層140は、第1基板19と異なる屈折率を有している。本形態において、第1レンズ用レンズ層140の屈折率は、第1基板19の屈折率より大である。例えば、第1基板19は石英基板(シリコン酸化物、SiO2)からなり、屈折率が1.48であるのに対して、第1レンズ用レンズ層140は、シリコン酸窒化膜(SiON)からなり、屈折率が1.58〜1.68である。それ故、第1レンズ14は、光を収束させるパワーを有している。第1レンズ用レンズ層140は、第1レンズ用凹面191の外側にも形成されており、第1レンズ用レンズ層140の第1基板19とは反対側の面141は平面になっている。
第2レンズ15は、複数の層間絶縁膜40のうち、最も画素電極9a側に位置する層間絶縁膜44(第1層間絶縁膜)の画素電極9a側の面から第1基板19に向けて凹むように形成された凹状の曲面からなる第2レンズ用凹面441と、第2レンズ用凹面441の内側に充填された第2レンズ用レンズ層150とを備えており、第2レンズ用レンズ層150は、層間絶縁膜44(第1層間絶縁膜)と異なる屈折率を有している。本形態において、第2レンズ用レンズ層150の屈折率は、層間絶縁膜44の屈折率より大である。例えば、層間絶縁膜44は、シリコン酸化物(SiO2)からなり、屈折率が1.48であるのに対して、第2レンズ用レンズ層150は、シリコン酸窒化膜(SiON)からなり、屈折率が1.58〜1.68である。それ故、第2レンズ15は、光を収束させるパワーを有している。
第2レンズ用レンズ層150は、第2レンズ用凹面441の内側のみに形成されており、第2レンズ用レンズ層150の画素電極9a側の面151と層間絶縁膜44の画素電極9a側の面とは、連続した平面を構成している。従って、BSG膜からなる保護層46は、第2レンズ用レンズ層150の画素電極9a側の面151と層間絶縁膜44の画素電極9a側の面とが形成する平面と、画素電極9aとの間に積層されている。
本形態において、第2レンズ用凹面441は、層間絶縁膜44の画素電極9a側の面から、層間絶縁膜44に第1基板19側で重なる層間絶縁膜43(第2層間絶縁膜)まで到達しており、第2レンズ用凹面441の底部は、中継電極7bより第1基板19の側に位置する。
図8に示すように、第1レンズ14(第1レンズ用凹面191)、および第2レンズ15(第2レンズ用凹面441)は、平面視において画素電極9aの中心と重なる位置を頂部として円形に形成されており、隣り合う画素に形成された第1レンズ14および第2レンズ15はいずれも、X方向(走査線3aの延在方向)、およびY方向(データ線6aの延在方向)で直線的に接している。また、第1レンズ14(第1レンズ用凹面191)、および第2レンズ15(第2レンズ用凹面441)はいずれも、走査線3aとデータ線6aとの交差領域17までは形成されていない。従って、第1レンズ14および第2レンズ15は、平面サイズが等しい。
本形態において、画素電極9aとスイッチング素子30とを電気的に接続するためのコンタクトホール44aは、第2レンズ用凹面441と平面視で重ならない位置に設けられている。より具体的には、第2レンズ15は、平面視において、走査線3aとデータ線6aとの交差領域17までは形成されておらず、コンタクトホール44aは、走査線3aとデータ線6aとの交差領域17に形成されている。
かかる構成を実現するために、本形態では、図4に示すように、中継電極7bは、走査線3aとデータ線6aとの交差領域17と平面視で重なるように四角形に形成されている。また、画素電極9aの平面形状は略四角形状であり、画素電極9aの4つの角部はいずれも、走査線3aとデータ線6aとの交差領域17と平面視で重なる領域に位置しており、コンタクトホール44aは、走査線3aとデータ線6aとの交差領域17において、画素電極9aの4つの角部のうちの1つの角部9a1、および中継電極7bの双方に平面視で重なる位置に形成されている。本形態では、画素電極9aの角部9a1には、交差領域17の中央に向けて突出した凸部9a2が形成されており、画素電極9aの角部9a1(凸部9a2)がコンタクトホール44aを介して中継電極7bに電気的に接続されている。
(第1レンズ14の製造方法)
図9は、図7等に示す第1レンズ14の製造方法を示す工程断面図である。なお、素子基板10を製造するには、第1基板19より大型の石英基板からなるマザー基板を用いる。但し、以下の説明では、マザー基板についても第1基板19として説明する。素子基板10の製造工程において、第1レンズ14を形成するには、まず、図9に示すマスク形成工程ST1において、第1基板19の一方面19sにエッチングマスク61を形成する。エッチングマスク61では、第1レンズ14の形成領域と重なる領域が開口部610になっている。次に、エッチング工程ST2では、エッチングマスク61の開口部610から第1基板19の一方面19sをエッチングし、第1レンズ用凹面191を形成し、その後、エッチングマスク61を除去する。エッチング工程ST2では、ウエットエッチングおよびドライエッチングのいずれを利用してもよい。本形態では、エッチング工程ST2において、ふっ酸を含むエッチング液を用いてウエットエッチングを行う。
次に、レンズ層形成工程ST3では、第1基板19の一方面19sに第1レンズ用凹面191の内側を埋めるように透光性の第1レンズ用レンズ層140を形成する。本形態において、第1レンズ用レンズ層140は、プラズマCVD等により形成されたシリコン酸窒化膜(SiON)からなる。
次に、平坦化工程ST4では、第1レンズ用レンズ層140を第1基板19とは反対側から平坦化し、第1レンズ用レンズ層140の第1基板19とは反対側の面141を平面とする。その結果、第1レンズ14が形成される。本形態では、平坦化処理として、CMP(Chemical Mechanical Polishing)処理等を利用する。なお、平坦化工程ST4では、第1レンズ用レンズ層140の第1基板19とは反対側の面141と第1基板19の一方面19sとが連続した平面を構成するまで平坦化を行ってもよい。その場合、第1レンズ用レンズ層140は、第1レンズ用凹面191の内側のみに形成され、複数の第1レンズ14が各々、独立した状態に形成される。
しかる後には、図6を参照して説明したように、絶縁膜11、遮光層8a、絶縁膜12、およびスイッチング素子30等を順次形成する。
(第2レンズ15の製造方法)
図10は、図7等に示す第2レンズ15の製造方法を示す工程断面図である。素子基板10の製造工程において、第2レンズ15を形成するには、まず、中継電極7bおよび層間絶縁膜44を形成した後、図10に示す凹曲面形成工程ST11において、第2レンズ用凹面441を形成する。かかる工程では、図9を参照して説明したマスク形成工程ST1およびエッチング工程ST2と同様な工程を行う。
次に、レンズ層形成工程ST12では、層間絶縁膜44の第1基板19と反対側に第2レンズ用凹面441の内側を埋めるように透光性の第2レンズ用レンズ層150を形成する。本形態において、第2レンズ用レンズ層150は、第1レンズ用レンズ層140と同様、プラズマCVD等により形成されたシリコン酸窒化膜(SiON)からなる。
次に、平坦化工程ST13では、第2レンズ用レンズ層150を第1基板19とは反対側から平坦化し、第2レンズ用レンズ層150の第1基板19とは反対側の面151を平面とする。その際、第2レンズ用レンズ層150の第1基板19とは反対側の面151と層間絶縁膜44の第1基板19とは反対側の画素電極9a側の面とが連続した平面を構成するまで平坦化を行う。その結果、第2レンズ用レンズ層150は、第2レンズ用凹面441の内側のみに形成され、複数の第2レンズ15が各々、独立した状態に形成される。本形態では、平坦化処理として、CMP処理等を利用する。
しかる後には、図6を参照して説明したように、保護層46、コンタクトホール44a、および画素電極9aを順次形成する。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態の素子基板10(電気光学装置用基板)および電気光学装置100では、光源などから発せられた光は、素子基板10側から入射する。その際、入射した光のうち、第1レンズ14に入射した光は、遮光層8aの第1開口部8cの中央側に向けて屈折する。従って、遮光層8aや遮光層13aによって遮られる光量を低減することができるので、明るい表示を行うことができる。また、第1レンズ14に入射した光は、遮光層8aの第1開口部8cに向けて屈折するので、スイッチング素子30のチャネル領域1gへの入射が抑制される。それ故、スイッチング素子30で光電流に起因する誤動作が発生しにくい。
また、第1レンズ14で集光された光は、放射状に広がるように第2レンズ15に入射するが、第2レンズ15から出射される光は、中心側へ屈折する。この屈折により、電気光学層80に入射する光の傾斜角度が小さくなるため、電気光学層80での位相ずれが低減される。従って、コントラストを向上させることができる。また、対向基板20から出射される光の光軸の垂直方向に対する傾斜を小さくできるので、後述する投射型表示装置において、投射レンズ群(投射光学系)でのケラレを抑制することができる。
また、第2レンズ15は、層間絶縁膜44(第1層間絶縁膜)の画素電極9a側の面から第1基板19に向けて凹む第2レンズ用凹面441の内側に第2レンズ用レンズ層150を充填した構成になっている。このため、層間絶縁膜44に対して画素電極9aとスイッチング素子30とを電気的に接続するために形成したコンタクトホール44aの深さは、概ね、層間絶縁膜44の厚さ、あるいは層間絶縁膜44の厚さと第2レンズ用凹面441の外側に積層された第2レンズ用レンズ層150の厚さとの和である。従って、コンタクトホール44aのアスペクト比が小さいので、スイッチング素子30と画素電極9aとの間に第2レンズを設けた場合でも、画素電極9aと中継電極7bとを適正に電気的に接続することができる。特に本形態では、第2レンズ用レンズ層150の画素電極9a側の面と層間絶縁膜44の画素電極9a側の面とは、連続した平面を構成しており、第2レンズ用凹面441の外側には第2レンズ用レンズ層150が形成されていない。このため、コンタクトホール44aの深さには、第2レンズ用レンズ層150の厚さが加わらない。従って、コンタクトホール44aのアスペクト比が小さいので、画素電極9aと中継電極7bとを適正に電気的に接続することができる。
また、画素電極9aの平面形状は略四角形状であり、コンタクトホール44aは、平面視で画素電極9aの角部9a1の凸部9a2と重なっている。ここで、対角に位置する2つの画素電極9aの角部の間は、第2レンズ用凹面441が形成されない領域であることから、第2レンズ用凹面441で重ならない位置にコンタクトホール44aを容易に設けることができる。
また、第2レンズ用凹面441は、層間絶縁膜44の画素電極9a側の面から層間絶縁膜43(第2層間絶縁膜43)まで到達している。従って、第2レンズ用凹面441を設計する際、第2レンズ用凹面441の深さ等に対する設計の自由度が高い。それ故、第2レンズ15のレンズ特性を適正に設計することができる。
また、第2レンズ用レンズ層150と画素電極9aとの間にBSG膜からなる絶縁性の保護層46が形成されており、BSG膜(保護層46)は吸湿性が高い。それ故、電気光学層80に混入した水分を保護層46によって吸着することができる。
また、素子基板10(第1基板19)側に第1レンズ14および第2レンズ15を設けたため、対向基板20(第2基板29)側にレンズを設けることが必須ではなくなる。それ故、素子基板10と対向基板20とを貼り合せる際に生じる位置ずれによって、複数のレンズの位置関係が最適化されないという問題が発生することを防止することができる。
[別の実施形態]
図11は、本発明の別の実施形態に係る電気光学装置100の断面構成を模式的に示す説明図である。なお、本形態の基本的な構成は、図7等を参照して説明した構成と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。図11に示すように、本形態でも、図7に示す構成と同様、素子基板10は、第1レンズ14および第2レンズ15が設けられた電気光学装置用基板として構成されている。本形態において、対向基板20には、第1レンズ14および第2レンズ15と重なる第3レンズ24が形成されている。ここで、第3レンズ24は正のパワーを有している。従って、対向基板20から出射される光の光軸の垂直方向に対する傾斜を小さくできるので、後述する投射型表示装置2100において、投射レンズ群2114(投射光学系)でのケラレを抑制することができる。
本形態では、第3レンズ24を形成するにあたって、第2基板29の素子基板10側の面(一方面29s)に形成された第3レンズ用凹面291と、第3レンズ用凹面291の内側に充填された第3レンズ用レンズ層240とが形成されており、第3レンズ用レンズ層240は、第2基板29と異なる屈折率を有している。本形態において、第3レンズ用レンズ層240の屈折率は、第2基板29の屈折率より大である。例えば、第2基板29は石英基板(シリコン酸化物、SiO2)からなり、屈折率が1.48であるのに対して、第3レンズ用レンズ層240は、シリコン酸窒化膜(SiON)からなり、屈折率が1.58〜1.68である。それ故、第3レンズ24は、光を収束させるパワーを有している。
また、本形態によれば、第2基板29側に第3レンズ24を設けることで、第2基板29側から入射した光のうち、配線層等の遮光部分に当たる光を抑制できる。従って、電気光学装置100を第2基板29側(対向基板20)から光が入射する液晶装置として用いた場合でも、光の利用効率が高い。また、対向基板20の側から素子基板10に入射した光は、素子基板10において第2レンズ15で屈折されて第2開口部13cおよび第1開口部8cを通過するため、光の利用効率を向上させることができる。また、第1レンズ14によって、素子基板10から出射される光の光軸の傾斜を小さくすることができる。
[他の実施形態]
上記実施形態では、第1レンズ14および第2レンズ15の平面サイズが等しかったが、第1レンズ14は、第2レンズ15より平面サイズが大きいことが好ましい。かかる態様によれば、素子基板10側から入射する光の利用効率を高めることができる。
上記実施形態では、第2レンズ15が正のパワーを有していたが、第1レンズ14の焦点位置等によっては、第2レンズ15が負のパワーを有している態様であってもよい。この場合、第2レンズ用レンズ層150の屈折率を層間絶縁膜44の屈折率より小さくすればよい。上記実施形態では、第1レンズ用凹面191および第2レンズ用凹面441の双方において全体が曲面であったが、第1レンズ用凹面191および第2レンズ用凹面441の少なくとも一方において底部が平面になっている場合に本発明を適用してもよい。
[電子機器への搭載例]
上述した実施形態に係る電気光学装置100を用いた電子機器について説明する。図12は、本発明を適用した電気光学装置100を用いた投射型表示装置(電子機器)の概略構成図である。図12に示す投射型表示装置2100は、電気光学装置100を用いた電子機器の一例である。投射型表示装置2100において、電気光学装置100がライトバルブとして用いられ、装置を大きくすることなく高精細で明るい表示が可能である。この図に示されるように、投射型表示装置2100の内部には、ハロゲンランプ等の白色光源を有するランプユニット2102(光源部)が設けられている。ランプユニット2102から射出された投射光は、内部に配置された3枚のミラー2106および2枚のダイクロイックミラー2108によってR(赤)色、G(緑)色、B(青)色の3原色に分離される。分離された投射光は、各原色に対応するライトバルブ100R、100Gおよび100Bにそれぞれ導かれ、変調される。なお、B色の光は、他のR色やG色と比較すると光路が長いので、その損失を防ぐために、入射レンズ2122、リレーレンズ2123および出射レンズ2124を有するリレーレンズ系2121を介して導かれる。
ライトバルブ100R、100G、100Bによってそれぞれ変調された光は、ダイクロイックプリズム2112に3方向から入射する。そして、ダイクロイックプリズム2112において、R色およびB色の光は90度に反射し、G色の光は透過する。したがって、各原色の画像が合成された後、スクリーン2120には、投射レンズ群2114(投射光学系)によってカラー画像が投射される。
(他の投射型表示装置)
なお、投射型表示装置については、光源部として、各色の光を出射するLED光源等を用い、かかるLED光源から出射された色光を各々、別の液晶装置に供給するように構成してもよい。
(他の電子機器)
本発明を適用した電気光学装置100を備えた電子機器は、上記実施形態の投射型表示装置2100に限定されない。例えば、投射型のHUD(ヘッドアップディスプレイ)や直視型のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)、パーソナルコンピューター、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ等の電子機器に用いてもよい。
1a…半導体層、2…ゲート絶縁層、3a…走査線、3b…ゲート電極、4a…ドレイン電極、5a…容量線、6a…データ線、7b…中継電極、8a、13a…遮光層、8c…第1開口部、9a…画素電極、9a1…角部、9a2…凸部、10…素子基板(電気光学装置用基板)、10a…表示領域、13c…第2開口部、14…第1レンズ、15…第2レンズ、17…交差領域、19…第1基板、20…対向基板、21…共通電極、24…第3レンズ、29…第2基板、30…スイッチング素子、40、41、42、43、44…層間絶縁膜、44a…コンタクトホール、46…保護層、80…電気光学層、100…電気光学装置、100B、100G、100R…ライトバルブ、140…第1レンズ用レンズ層、150…第2レンズ用レンズ層、191…第1レンズ用凹面、240…第3レンズ用レンズ層、291…第3レンズ用凹面、441…第2レンズ用凹面、2100…投射型表示装置、2102…ランプユニット(光源部)、2114…投射レンズ群(投射レンズ系)。

Claims (5)

  1. 基板と、
    前記基板の一方面側に配置された画素電極と、
    前記基板と前記画素電極との間に配置された層間絶縁膜と、
    前記層間絶縁膜と前記基板との間に配置され、コンタクトホールを介して前記画素電極に電気的に接続されたスイッチング素子と、
    平面視で前記画素電極と重なり、前記層間絶縁膜の前記画素電極側の面から前記基板に向けて凹んだレンズ用凹面に配置されたレンズ層と、
    を有し、
    前記コンタクトホールは、前記層間絶縁膜において、平面視で前記レンズ用凹面と重ならない位置に配置され、
    記レンズ層の前記画素電極側の面と前記層間絶縁膜の前記画素電極側の面とは、連続した平面を構成していることを特徴とする電気光学装置用基板。
  2. 基板と、
    前記基板の一方面側に配置された画素電極と、
    前記基板と前記画素電極との間に配置された層間絶縁膜と、
    前記層間絶縁膜と前記基板との間に配置され、コンタクトホールを介して前記画素電極に電気的に接続されたスイッチング素子と、
    平面視で前記画素電極と重なり、前記層間絶縁膜の前記画素電極側の面から前記基板に向けて凹んだレンズ用凹面に配置されたレンズ層と、
    を有し、
    前記コンタクトホールは、前記層間絶縁膜において、平面視で前記レンズ用凹面と重ならない位置に配置され、
    前記層間絶縁膜と前記画素電極との間に絶縁性の保護層が配置されていることを特徴とする電気光学装置用基板。
  3. 請求項1または2に記載の電気光学装置用基板において、
    前記画素電極の平面形状は略四角形状であり、
    前記コンタクトホールは、前記平面視で前記画素電極の角部と重なっていることを特徴とする電気光学装置用基板。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載の電気光学装置用基板を備えた電気光学装置であって、
    前記電気光学装置用基板に対向する第2基板、および前記第2基板の前記電気光学装置用基板側の面に配置された共通電極を備えた対向基板と、
    前記電気光学装置用基板と前記対向基板との間に配置された電気光学層と、
    を有していることを特徴とする電気光学装置。
  5. 請求項4に記載の電気光学装置を備えていることを特徴とする電子機器。
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