JP6805905B2 - クレーン - Google Patents

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Description

本発明は、クレーンに関する。詳しくは、クレーンの地切り制御に関する。
従来、クレーンにおいて、搬送物を地面から吊り上げる地切りを行う際、搬送物の横引きや揺れの発生を防止するために搬送物を重心位置で鉛直上向きに吊り上げなければならない。従って、クレーンは、伸縮ブームの先端を搬送物の重心を通る鉛直線上に配置する必要がある。一方、クレーンは、ワイヤロープを繰り入れて搬送物を吊り上げることで伸縮ブームに撓みが生じて伸縮ブームの先端位置が移動する。そこで、伸縮ブームの先端の移動量に応じて伸縮ブームを起立させて伸縮ブームの先端位置を搬送物の重心を通る鉛直線上に保持するクレーンが知られている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1に記載のクレーンは、伸縮ブームの状態とワイヤロープの繰り入れトルクとから伸縮ブームのたわみによる先端位置の移動量が予め測定されている。クレーンは、地切り制御において、伸縮ブームの状態とワイヤロープの繰り入れトルクから伸縮ブームの先端の移動量を決定する。そして、クレーンは、伸縮ブームの移動量を打ち消すように起伏シリンダで伸縮ブームを起立させる。このように制御することで、クレーンは、伸縮ブームのたわみを起因とする搬送物の横引きや揺れの発生を防止することができる。
特許文献1に記載の技術は、搬送物を玉掛けワイヤロープによってクレーンのフックに連結した際の伸縮ブームの先端位置を基準として制御される。すなわち、クレーンは、地切り時の搬送物の横引きや揺れの発生を防止するために伸縮ブームの先端を搬送物の重心を通る鉛直線上に配置しなければならない。しかし、クレーンは、操縦者が目視で伸縮ブームの先端を搬送物の重心を通る鉛直線上に配置するには熟練した操作技術が求められる。さらに、クレーンは、操縦者から搬送物が視認できない場合、玉掛け作業者の指示のみに従って伸縮ブームの先端を適切な位置に移動させるため熟練した技術が求められる。
特開2012−131586号公報
本発明の目的は、操縦者の熟練した技術に頼ることなく、また、玉掛けワイヤロープが視認できない状況でも適切にブームの先端を搬送物の重心を通る鉛直線上に配置することができるクレーンの提供を目的とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、クレーンは、旋回台に起伏自在の伸縮ブームが設けられ、前記伸縮ブームの先端または前記伸縮ブームの先端部に設けられるジブの先端に繰り入れおよび繰り出されるワイヤロープが掛けられるクレーンにおいて、複数の玉掛けワイヤロープにそれぞれ設けられる張力検出器の検出値取得手段と、前記伸縮ブームに対する前記複数の張力検出器の位置取得手段と、を備え、前記複数の玉掛けワイヤロープを介して搬送物がワイヤロープに接続された状態で、前記検出値取得手段が取得する前記複数の張力検出器の検出値と、前記位置検出手段が取得する前記複数の張力検出器の位置と、に基づいて、前記複数の張力検出器の検出値間の差が全て所定範囲内に収まるように前記旋回台の旋回方向と旋回角度、または前記伸縮ブームの起伏方向と起伏角度のうち少なくとも一つを制御するものである。
クレーンは、前記伸縮ブームを基準として前記旋回台の旋回方向一側に配置される張力検出器の検出値と旋回方向他側に配置される張力検出器の検出値との差から前記旋回台の旋回方向と旋回角度とが算出され、前記旋回台の旋回径方向に配置される前記複数の張力検出器のうち、旋回径方向外側に配置される張力検出器の検出値と径方向内側に配置される張力検出器の検出値との差から前記伸縮ブームの起伏方向と起伏角度、および前記ワイヤロープの出し入れ方向と出し入れ量が算出されるものである。
クレーンは、前記位置取得手段が、カメラによって前記複数の張力検出器の画像を取得し、前記伸縮ブームに対する前記複数の張力検出器の位置を算出する画像認識装置である。
クレーンは、前記検出値取得手段が、前記複数の張力検出器の検出値についての信号を無線または有線で取得する受信装置である。
本発明は、以下に示すような効果を奏する。
クレーンにおいては、各玉掛けワイヤロープの伸縮ブームに対する位置と張力とに基づいて伸縮ブームの先端位置が制御される。これにより、操縦者の熟練した技術に頼ることなく、また、玉掛けワイヤロープが視認できない状況でも適切に伸縮ブームの先端を搬送物の重心を通る鉛直線上に配置することができる。
クレーンにおいては、各玉掛けワイヤロープの旋回方向の張力バランスと旋回径方向の張力バランスとを保つようにブーム先端の位置が制御される。これにより、操縦者の熟練した技術に頼ることなく、また、玉掛けワイヤロープが視認できない状況でも適切に伸縮ブームの先端を搬送物の重心を通る鉛直線上に配置することができる。
クレーンにおいては、玉掛け時にブームに対する張力検出器の位置を把握する必要がない。これにより、操縦者の熟練した技術に頼ることなく、また、玉掛けワイヤロープが視認できない状況でも適切に伸縮ブームの先端を搬送物の重心を通る鉛直線上に配置することができる。
クレーンにおいては、操縦者が玉掛けワイヤロープの張力を目視で確認する必要がない。これにより、操縦者の熟練した技術に頼ることなく、また、玉掛けワイヤロープが視認できない状況でも適切に伸縮ブームの先端を搬送物の重心を通る鉛直線上に配置することができる。
本発明の一実施形態に係るクレーンの全体構成を示す側面図。 本発明の一実施形態に係るクレーンの旋回用油圧回路を示す図。 本発明の一実施形態に係るクレーンの起伏用油圧回路を示す図。 本発明の一実施形態に係るクレーンのサブ用油圧回路を示す図。 本発明の一実施形態に係るクレーンの制御装置の構成を示す図。 (a)本発明の一実施形態に係るクレーンに搬送物を連結する玉掛けワイヤロープの状態を示す側面図、(b)同じく搬送物を連結する玉掛けワイヤロープの状態を示す平面図。 (a)本発明の一実施形態に係るクレーンの地切り制御により旋回径方向の張力バランスを保つための伸縮ブームの旋回動作を示す平面図、(b)同じく旋回方向の張力バランスを保つための伸縮ブームの起伏動作を示す側面図。 本発明の一実施形態にかかるクレーンにおいて地切り制御の制御態様を表すフローチャートを示す図。 本発明の一実施形態にかかるクレーンの地切り制御における旋回制御の制御態様を表すフローチャートを示す図。 本発明の一実施形態にかかるクレーンの地切り制御における起伏制御の制御態様を表すフローチャートを示す図。
以下に、図1から図4を用いて、クレーンの一実施形態に係るクレーン1について説明する。なお、本実施形態においては、クレーン1として移動式クレーンについて説明を行うが、アクチュエータによって起伏される伸縮ブーム8と旋回台7とウインチとを具備するクレーン1であればよい。
図1に示すように、クレーン1は、不特定の場所に移動可能な移動式クレーンである。クレーン1は、車両2、クレーン装置6を有する。
車両2は、クレーン装置6を搬送するものである。車両2は、複数の車輪3を有し、エンジン4(図2参照)を動力源として走行する。車両2には、アウトリガ5が設けられている。アウトリガ5は、車両2の幅方向両側に油圧によって延伸可能な張り出しビームと地面に垂直な方向に延伸可能な油圧式のジャッキシリンダとから構成されている。車両2は、アウトリガ5を車両2の幅方向に延伸させるとともにジャッキシリンダを接地させることにより、クレーン1の作業可能範囲を広げることができる。
クレーン装置6は、搬送物Wをワイヤロープによって吊り上げるものである。クレーン装置6は、旋回台7、伸縮ブーム8、ジブ9、メインフックブロック10、サブフックブロック11、起伏シリンダ12、メインウインチ13、メインワイヤロープ14、サブウインチ15、サブワイヤロープ16、位置取得手段を構成するカメラ17、検出値取得手段である受信装置18、キャビン19、制御装置39(図3参照)等を具備する。
旋回台7は、クレーン装置6を旋回可能に構成するものである。旋回台7は、円環状の軸受を介して車両2のフレーム上に設けられる。円環状の軸受は、その回転中心が車両2の設置面に対して垂直になるように配置されている。旋回台7は、円環状の軸受の中心を回転中心として一方向と他方向とに回転自在に構成されている。また、旋回台7は、油圧式の旋回モータ7a(図2参照)によって回転されるように構成されている。旋回台7には、その旋回位置を検出する旋回位置検出センサ40(図2参照)が設けられている。
伸縮ブーム8は、搬送物Wを吊り上げ可能な状態にワイヤロープを支持するものである。伸縮ブーム8は、複数のブーム部材であるベースブーム部材8a、セカンドブーム部材8b、サードブーム部材8c、フォースブーム部材8d、フィフスブーム部材8e、トップブーム部材8fから構成されている。各ブーム部材は、断面積の大きさの順に入れ子式に挿入されている。伸縮ブーム8は、各ブーム部材を図示しない伸縮シリンダで移動させることで軸方向に伸縮自在に構成されている。伸縮ブーム8は、ベースブーム部材8aの基端が旋回台7上に搖動可能に設けられている。これにより、伸縮ブーム8は、車両2のフレーム上で水平回転可能かつ揺動自在に構成されている。伸縮ブーム8には、その伸縮ブーム長さを検出する伸縮ブーム長さ検出センサ41と起伏角度を検出する起伏角度検出センサ42(図3参照)とが設けられている。
図1に示すように、ジブ9は、クレーン装置6の揚程や作業半径を拡大するものである。ジブ9は、伸縮ブーム8のベースブーム部材8aに設けられたジブ支持部8gによってベースブーム部材8aに沿った姿勢で保持されている。ジブ9の基端は、トップブーム部材8fのジブ支持部8gに連結可能に構成されている。ジブ9は、ジブ支持部8gに図示しないピンを打ち込むことによりトップブーム部材8fの先端に連結可能に構成されている。
メインフックブロック10は、搬送物Wを吊るものである。メインフックブロック10には、メインワイヤロープ14が巻き掛けられる複数のフックシーブと、搬送物Wを吊るメインフックとが設けられている。サブフックブロック11は、搬送物Wを吊るものである。サブフックブロック11には、搬送物Wを吊るサブフックが設けられている。
起伏シリンダ12は、伸縮ブーム8を起立および倒伏させ、伸縮ブーム8の姿勢を保持するものである。起伏シリンダ12はシリンダ部とロッド部とからなる油圧シリンダから構成されている。起伏シリンダ12は、シリンダ部の端部が旋回台7に搖動自在に連結され、ロッド部の端部が伸縮ブーム8のベースブーム部材8aに搖動自在に連結されている。起伏シリンダ12は、ロッド部がシリンダ部から押し出されるように作動油が供給されることでベースブーム部材8aを起立させ、ロッド部がシリンダ部に押し戻されるように作動油が供給されることでベースブーム部材8aを倒伏させるように構成されている。
油圧ウインチであるメインウインチ13は、メインワイヤロープ14の繰り入れ(巻き上げ)および繰り出し(巻き下げ)を行うものである。メインウインチ13は、メインワイヤロープ14が巻きつけられるメインドラムがメイン用油圧モータによって回転されるように構成されている。メインウインチ13は、メイン用油圧モータが一方向へ回転するように作動油が供給されることでメインドラムに巻きつけられているメインワイヤロープ14を繰り出し、メイン用油圧モータが他方向へ回転するように作動油が供給されることでメインワイヤロープ14をメインドラムに巻きつけて繰り入れるように構成されている。
油圧ウインチであるサブウインチ15は、サブワイヤロープ16の繰り入れおよび繰り出しを行うものである。サブウインチ15は、サブワイヤロープ16が巻きつけられるサブドラムがサブ用油圧モータ15a(図4参照)によって回転されるように構成されている。サブウインチ15は、サブ用油圧モータ15aが一方向へ回転するように作動油が供給されることでサブドラムに巻きつけられているサブワイヤロープ16を繰り出し、サブ用油圧モータ15aが他方向へ回転するように作動油が供給されることでサブワイヤロープ16をサブドラムに巻きつけて繰り入れるように構成されている。
位置取得手段を構成するカメラ17は、玉掛けワイヤロープ100に設けられている張力検出器の画像を撮影するものである。カメラ17は、伸縮ブーム8のトップブーム部材8fの先端または、ジブ9の先端にもうけられている。カメラ17は、その姿勢を変更するためのアクチュエータ17aを介してトップブーム部材8fに配置されている。カメラ17は、伸縮ブーム8の揺動軸と平行な軸を揺動中心として揺動可能に構成されている。これにより、カメラ17は、伸縮ブーム8の倒伏角度またはジブ9の倒伏角度に関わらず設置位置から鉛直下向きの画像を撮影可能に構成されている。
検出値取得手段である受信装置18は、玉掛けワイヤロープ100に設けられている張力検出器から玉掛けワイヤロープ100の張力の検出値を取得するものである。受信装置18は、キャビン19の外部に設けられている。受信装置18は、後述する4本の玉掛けワイヤロープ100のうち3本の玉掛けワイヤロープ100に設けられている第1張力検出器101、第2張力検出器102および第3張力検出器103(図5参照)の検出値を取得するように構成されている。受信装置18は、無線式であり、張力検出器からの検出値に関する信号を受信するように構成されている。なお、本実施形態において、受信装置18は、無線式として構成されているがこれに限定されるものではなく、有線式の受信装置18でもよい。また、受信装置18の通信方式は特に限定しない。
キャビン19は、操縦席を覆うものである。キャビン19は、旋回台7における伸縮ブーム8の側方に設けられている。キャビン19の内部には、操縦席が設けられている。操縦席には、メインウインチ13を操作するためのメイン用操作弁、サブウインチ15を操作するためのサブ用操作具、伸縮ブーム8を操作するための起伏用操作具、クレーン1を移動させるためのハンドル、地切り制御を実施するための地切り制御スイッチ20(図5参照)等が設けられている。
このように構成されるクレーン1は、車両2を走行させることで任意の位置にクレーン装置6を移動させることができる。また、クレーン1は、起伏シリンダ12で伸縮ブーム8を任意の起伏角度に起立させて、伸縮ブーム8を任意の伸縮ブーム長さに延伸させたりジブ9を連結させたりすることでクレーン装置6の揚程や作業半径を拡大することができる。
以下に、図2から図4を用いて、クレーン1が具備する旋回モータ7a、起伏シリンダ12、サブ用油圧モータ15aに関する油圧回路について説明する。
油圧回路は、エンジン4からの駆動力が伝導されている油圧ポンプ21、旋回用油圧回路23(図2参照)、起伏用油圧回路28(図3参照)、サブ用油圧回路34(図4参照)および制御装置39を具備する。
図2から図4に示すように、油圧ポンプ21は、作動油を吐出するものである。油圧ポンプ21は、エンジン4によって駆動されている。油圧ポンプ21から吐出された作動油は、吐出油路22を介して旋回用油圧回路23、サブ用油圧回路34および起伏用油圧回路28に供給される。油圧ポンプ21の吐出油路22には、リリーフ弁22aが設けられている。
図2に示すように、旋回用油圧回路23は、旋回モータ7aを作動させるものである。旋回用油圧回路23は、旋回モータ7a、旋回用操作弁24、旋回用パイロット式切換弁25、旋回位置検出センサ40を備える。
旋回モータ7aは、旋回台7を回転させるものである。旋回モータ7aは、旋回台7と連動連結するように構成されている。旋回モータ7aは、作動油が供給されると旋回台7一側方向または他側方向に回転させる。
旋回用操作弁24は、旋回モータ7aの動作を制御するものである。旋回用操作弁24は、旋回用パイロット式切換弁25に付加されるパイロット圧を電磁石でスプールを移動させることで切り換え可能な電磁切換弁から構成されている。また、旋回用操作弁24は、制御装置39からの制御信号によって電磁石を励起可能に構成されている。旋回用操作弁24には、油圧ポンプ21からパイロット圧が供給されている。
旋回用操作弁24は、制御装置39から操作信号を受けていない場合、スプールが停止位置Sに保持される。旋回用操作弁24は、制御装置39から旋回台7を一側に回転させる操作信号を受けた場合、電磁石によってスプールが一側旋回位置Rに移動される。旋回用操作弁24は、制御装置39から旋回台7を他側に回転させる操作信号を受けた場合、電磁石によってスプールが他側旋回位置Lに移動される。
旋回用パイロット式切換弁25は、旋回モータ7aに供給される作動油の方向を切り換えるものである。旋回用パイロット式切換弁25の供給ポートには、吐出油路22を介して油圧ポンプ21が接続されている。旋回用パイロット式切換弁25の一方のポートには、一側旋回用油路26を介して旋回モータ7aの一側が接続されている。旋回用パイロット式切換弁25の他方のポートには他側旋回用油路27を介して旋回モータ7aの他側が接続されている。
旋回用パイロット式切換弁25は、旋回用操作弁24のスプールが停止位置Sに保持されている場合、一側旋回用油路26と他側旋回用油路27とを閉鎖する。これにより、旋回モータ7aは、その回転位置が保持される。旋回用パイロット式切換弁25は、旋回用操作弁24のスプールが一側旋回位置Rに移動された場合、油圧ポンプ21からの作動油が一側旋回用油路26を介して旋回モータ7aの一側に供給されるように切り換る。これにより、旋回モータ7aは、旋回台7を一側方向に回転させる方向に作動される。旋回用パイロット式切換弁25は、旋回用操作弁24のスプールが他側旋回位置Lに移動された場合、油圧ポンプ21からの作動油が他側旋回用油路27を介して旋回モータ7aの他側に供給されるように切り換る。これにより、旋回モータ7aは、旋回台7を他側方向に回転させる方向に作動される。
このように構成される旋回用油圧回路23を備えるクレーン1は、制御装置39からの操作信号に基づいて旋回用操作弁24を操作することで旋回用パイロット式切換弁25を切り換える。つまり、クレーン1は、制御装置39からの操作信号によって旋回モータ7aに供給される作動油の流れを切り換えて旋回台7の旋回を自在に行うことができる。
図3に示すように、起伏用油圧回路28は、起伏シリンダ12を作動させるものである。起伏用油圧回路28は、起伏シリンダ12、起伏用操作弁29、起伏用パイロット式切換弁30、起伏用カウンタバランス弁33、伸縮ブーム長さ検出センサ41と起伏角度検出センサ42を備える。
起伏用操作弁29は、起伏シリンダ12の動作を制御するものである。起伏用操作弁29は、起伏用パイロット式切換弁30に付加されるパイロット圧を電磁石でスプールを移動させることで切り換え可能な電磁切換弁から構成されている。起伏用操作弁29には、油圧ポンプ21からパイロット圧が供給されている。
起伏用操作弁29は、制御装置39から操作信号を受けていない場合、スプールが停止位置Sに保持される。起伏用操作弁29は、制御装置39から伸縮ブーム8を起立させる操作信号を受けた場合、電磁石によってスプールが起立位置Uに移動される。起伏用操作弁29は、制御装置39から伸縮ブーム8を倒伏させる操作信号を受けた場合、電磁石によってスプールが倒伏位置Dに移動される。
起伏用パイロット式切換弁30は、起伏シリンダ12に供給される作動油の方向を切り換えるものである。起伏用パイロット式切換弁30の供給ポートには、吐出油路22を介して油圧ポンプ21が接続されている。起伏用パイロット式切換弁30の一方のポートには、起立用油路31を介して起伏シリンダ12のヘッド側油室16aが接続されている。起伏用パイロット式切換弁30の他方のポートには、倒伏用油路32を介して起伏シリンダ12のロッド部側油室16bが接続されている。
起伏用パイロット式切換弁30は、起伏用操作弁29のスプールが停止位置Sに保持されている場合、起立用油路31と倒伏用油路32とを閉鎖する。これにより、起伏シリンダ12は、そのロッド部位置が保持される。起伏用パイロット式切換弁30は、起伏用操作弁29のスプールが起立位置Uに移動された場合、油圧ポンプ21からの作動油が起立用油路31を介して起伏シリンダ12のヘッド側油室16aに供給されるように切り換る。これにより、起伏シリンダ12は、伸縮ブーム8を起立させるようにロッド部がシリンダ部から押し出される。起伏用パイロット式切換弁30は、起伏用操作弁29のスプールが倒伏位置Dに移動された場合、油圧ポンプ21からの作動油が倒伏用油路32を介して起伏シリンダ12のロッド部側油室16bに供給されるように切り換る。これにより、起伏シリンダ12は、伸縮ブーム8を倒伏させるようにロッド部がシリンダ部に押し戻される。
起伏用カウンタバランス弁33は、起伏シリンダ12のロッド部が伸縮ブーム8に加わる荷重によって押し戻されないようにするものである。起伏用カウンタバランス弁33は、起立用油路31に設けられている。起伏用カウンタバランス弁33は、起伏シリンダ12のロッド部側油室16bに作動油が供給された場合に限り、起伏シリンダ12のヘッド側油室16aから排出される作動油の流れを許容する。
このように構成される起伏用油圧回路28を備えるクレーン1は、起伏用操作弁29によって起伏用パイロット式切換弁30を操作して、起伏シリンダ12に供給される作動油の流れを切り換える。これにより、クレーン1は、起伏用操作弁29の操作によって起伏シリンダ12による伸縮ブーム8の起立および倒伏を自在に行うことができる。
図4に示すように、サブ用油圧回路34は、サブウインチ15を作動させるものである。サブ用油圧回路34は、サブ用油圧モータ15a、サブ用操作弁35、サブ用パイロット式切換弁36、サブ用カウンタバランス弁43、サブドラム回転数検出器44を備える。なお、サブ用油圧回路34の構成およびその動作態様は、起伏用油圧回路28において起立操作をサブワイヤロープ16の繰り上げ操作とし、倒伏動作をサブワイヤロープ16の繰り下げ操作とした場合と同一であるため詳細な説明を省略する。
サブ用パイロット式切換弁36は、サブ用操作弁35のスプールが停止位置Sに保持されている場合、繰り入れ用油路37と繰り出し用油路38とが閉鎖される。これにより、サブ用油圧モータ15aは、その回転位置が保持される。サブ用パイロット式切換弁36は、サブ用操作弁35のスプールが繰り入れ位置Uに移動された場合、油圧ポンプ21からの作動油が繰り入れ用油路37を介してサブ用油圧モータ15aの一側に供給されるように切り換る。これにより、サブ用油圧モータ15aは、サブワイヤロープ16を繰り入れるように作動される。サブ用パイロット式切換弁36は、サブ用操作弁35のスプールが繰り出し位置Dに移動された場合、油圧ポンプ21からの作動油が繰り出し用油路38を介してサブ用油圧モータ15aの他側に供給されるように切り換る。これにより、サブ用油圧モータ15aは、サブワイヤロープ16を繰り出すように作動される。
このように構成されるサブ用油圧回路34を備えるクレーン1は、制御装置39からの操作信号に基づいてサブ用操作弁35を操作することでサブ用パイロット式切換弁36を切り換える。つまり、クレーン1は、サブ用油圧モータ15aに供給される作動油の流れを切り換える。これにより、クレーン1は、制御装置39からの操作信号によってサブ用油圧モータ15aに供給される作動油の流れを切り換えてサブワイヤロープ16の繰り入れおよび繰り出しを自在に行うことができる。
制御装置39は、伸縮ブーム8の先端位置を搬送物Wの重心Gを通る鉛直線上に配置させる地切り制御を行うものである。制御装置39は、張力検出器から取得した各玉掛けワイヤロープ100の張力の検出値に基づいて、旋回用油圧回路23の旋回用操作弁24、起伏用油圧回路28の起伏用操作弁29およびサブ用油圧回路34のサブ用操作弁35の動作を制御する。制御装置39は、実体的には、CPU、ROM、RAM、HDD等がバスで接続される構成であってもよく、あるいはワンチップのLSI等からなる構成であってもよい。制御装置39は、旋回用操作弁24、起伏用操作弁29およびサブ用操作弁35の動作を制御するために種々のプログラムやデータが格納されている。制御装置39は、車両2に設けられている。
図5に示すように、制御装置39は、カメラ17に接続され、カメラ17によって画像を撮影するとともに、カメラ17が撮影した画像を取得することができる。また、制御装置39は、カメラ17から取得した画像において、画像認識装置として予め登録されている特定の形状を認識し、伸縮ブーム8の先端位置から認識した形状の位置を算出することができる。
制御装置39は、受信装置18に接続され、受信装置18が受信した第1張力検出器101の張力T1、第2張力検出器102の張力T2および第3張力検出器103の張力T3を取得することができる。
制御装置39は、地切り制御スイッチ20に接続され、地切り制御スイッチ20から信号を取得することで地切り制御を開始することができる。
制御装置39は、旋回用操作弁24に接続され、旋回用操作弁24の電磁石を選択的に励磁させて旋回用パイロット式切換弁25のスプールの位置を変更することができる。
制御装置39は、起伏用操作弁29に接続され、起伏用操作弁29の電磁石を選択的に励磁させて起伏用パイロット式切換弁30のスプールの位置を変更することができる。
制御装置39は、サブ用操作弁35に接続され、サブ用操作弁35の電磁石を選択的に励磁させてサブ用パイロット式切換弁36のスプールの位置を変更することができる。
制御装置39は、旋回台7の旋回位置検出センサ40に接続され、旋回位置検出センサ40が検出した旋回台7の旋回方向および旋回角度を取得することができる。
制御装置39は、伸縮ブーム8の伸縮ブーム長さ検出センサ41と起伏角度検出センサ42とに接続され、伸縮ブーム長さ検出センサ41が検出した伸縮ブーム8の伸縮ブーム長さおよび起伏角度検出センサ42が検出した伸縮ブーム8の起伏角度を取得することができる。
制御装置39は、サブウインチ15のサブドラム回転数検出器44に接続され、サブドラム回転数検出器44が検出したサブウインチ15の回転数を取得することができる。
次に、図6と図7とを用いて、クレーン1のサブフックブロック11で搬送物Wを釣り上げるために用いられる玉掛けワイヤロープ100の構成、および玉掛けワイヤロープ100の張力に基づく地切り制御について説明する。なお、玉掛けには、同一の長さの玉掛けワイヤロープ100が3本以上用いられるものとし、本実施形態において4本の玉掛けワイヤロープ100が用いられている。
図6(a)に示すように、玉掛けワイヤロープ100は、搬送物Wをクレーン1のサブフックに吊り下げるものである。玉掛けワイヤロープ100は、ワイヤロープの両端を環状に形成して構成されている。4本の玉掛けワイヤロープ100うち3本の玉掛けワイヤロープ100の途中部には、第1張力検出器101、第2張力検出器102、第3張力検出器103がそれぞれ設けられている。第1張力検出器101、第2張力検出器102および第3張力検出器103は、玉掛けワイヤロープ100の軸方向に働く力、すなわち玉掛けワイヤロープ100の張力を検出するものである。第1張力検出器101、第2張力検出器102および第3張力検出器103には、画像処理によって各張力検出器の別とその位置とを判別可能なマーカーがそれぞれ描かれている。各張力検出器が検出した張力値は、算出通信信号に変換されてクレーン1の受信装置18に送信される。
クレーン1は、伸縮ブーム8の先端が搬送物Wの上方に配置され、サブフックブロック11に4本の玉掛けワイヤロープ100を介して搬送物Wが連結されている。また、全ての玉掛けワイヤロープ100は、サブフックブロック11が搬送物Wの重心Gを通る鉛直線上に配置された状態においてたるみが生じないように搬送物Wに配置されている。
図6(b)に示すように、第1張力検出器101は、伸縮ブーム8の先端を基準として旋回方向一側に配置されている玉掛けワイヤロープ100に設けられている。第2張力検出器102は、伸縮ブーム8の先端を基準として旋回方向他側に配置されている玉掛けワイヤロープ100に設けられている。本実施形態において、第1張力検出器101と第3張力検出器103とは、旋回台7上から見て伸縮ブーム8の左側(図6(b)におけるx軸方向のL側)に配置され、第2張力検出器102は、旋回台7上から見て伸縮ブーム8の右側(図6(b)におけるx軸方向のR側)に配置されている。また、第1張力検出器101と第2張力検出器102とは、旋回台7上から見て伸縮ブーム8の倒伏側(図6(b)におけるy軸方向のD側)に配置され、第3張力検出器103は、旋回台7上から見て伸縮ブーム8の起立側(図6(b)におけるy軸方向のU側)に配置されている。第3張力検出器103は、第1張力検出器101と第2張力検出器102よりも旋回台7の旋回中心C側に配置されている。すなわち、第3張力検出器103は、第1張力検出器101よりも旋回径方向内側に配置されている。
クレーン1の制御装置39(図5参照)は、伸縮ブーム8の先端を搬送物Wの重心Gを通る鉛直線上に配置する地切り制御が開始されると、伸縮ブーム8の先端からカメラ17によって第1張力検出器101、第2張力検出器102および第3張力検出器103を撮影し、その映像を取得する。制御装置39は、カメラ17から取得した画像とあらかじめ登録されている第1張力検出器101、第2張力検出器102および第3張力検出器103のマーカーとを比較して、伸縮ブーム8に対する第1張力検出器101、第2張力検出器102および第3張力検出器103の位置を算出する。
次に、制御装置39は、玉掛けワイヤロープ100に所定の張力を加えるためにサブ用操作弁35のスプール位置を繰り入れ位置Uに移動させて、所定のトルクでサブワイヤロープ16をサブウインチ15に繰り入れる。そして、制御装置39は、受信装置18(図1参照)を介して第1張力検出器101の張力T1、第2張力検出器102の張力T2および第3張力検出器103の張力T3を取得する。
制御装置39は、取得した第1張力検出器101の張力T1から旋回方向の張力であるx方向張力T1x、起伏方向の張力であるy方向張力T1yを算出する。同様に、制御装置39は、取得した第2張力検出器102の張力T2から、旋回方向の張力であるx方向張力T2x、起伏方向の張力であるy方向張力T2yを算出し、取得した第3張力検出器103の張力T3から、x方向張力T3x、y方向張力T3yを算出する。
図7(a)に示すように、制御装置39(図5参照)は、伸縮ブーム8に対して、旋回方向であるx方向L側に配置されている第1張力検出器101のx方向張力T1xおよび第3張力検出器103のx方向張力T3xの合計張力と、旋回方向であるx方向R側に配置されている第2張力検出器102のx方向張力T2xとを比較する。制御装置39は、x方向張力T1xおよびx方向張力T3xの合計張力とx方向張力T2xとのうち大きい値を検出している方が配置されている方向に所定旋回角度θrだけ旋回台7を旋回させる。クレーン1は、張力が大きい方の玉掛けワイヤロープ100がたるむ方向に伸縮ブーム8が回転移動される。これにより、制御装置39は、伸縮ブーム8のx方向L側に配置されている玉掛けワイヤロープ100の張力とx方向R側に配置されている玉掛けワイヤロープ100の張力との差が小さくなるように旋回台7の旋回角度を制御する。
図7(b)に示すように、制御装置39(図5参照)は、起伏方向であるy方向D側に配置されている第1張力検出器101のy方向張力T1yおよび第2張力検出器102のy方向張力T2yの合計張力と、起伏方向であるy方向U側に配置されている第3張力検出器103のy方向張力T3yとを比較する。制御装置39は、y方向張力T1yおよびy方向張力T2yの合計張力とy方向張力T3yとのうち大きい値を検出している方が配置されている方向に伸縮ブーム8の先端が移動するように所定起伏角度θlだけ伸縮ブーム8を起立または倒伏させる。クレーン1は、張力が大きい方の玉掛けワイヤロープ100がたるむ方向に伸縮ブーム8が回転移動される。これにより、制御装置39は、伸縮ブーム8のy方向D側に配置されている玉掛けワイヤロープ100の張力とy方向U側に配置されている玉掛けワイヤロープ100の張力との差が小さくなるように伸縮ブーム8の起伏角度を制御する。
この際、制御装置39は、旋回台7の旋回角度と伸縮ブーム8の起伏角度とを変更してもサブワイヤロープ16に生じている張力が変動しないようにサブワイヤロープ16の繰り出し長さを調整する。つまり、制御装置39は、旋回台7の旋回角度と伸縮ブーム8の起伏角度とを制御することによりサブワイヤロープ16の張りがゆるくなった場合、サブ用操作弁35のスプールを繰り入れ位置Uに移動させてサブ用油圧モータ15aがサブワイヤロープ16を繰り入れるようにサブ用パイロット式切換弁36を作動させる。このように構成することで、クレーン1は、地切り制御時に4本の玉掛けワイヤロープ100に加えている張力の総力を一定に維持することができる。
次に、図8から図10を用いて、クレーン1の制御装置39における地切り制御の制御態様について具体的に説明する。なお、本実施形態において、制御装置39には、第1張力検出器101、第2張力検出器102および第3張力検出器103に描かれているマーカーが予め登録されているものとする。さらに、制御装置39は、地切り制御が開始されると、伸縮ブーム8の先端からカメラ17によって第1張力検出器101、第2張力検出器102および第3張力検出器103を撮影するとともに、伸縮ブーム8に対する第1張力検出器101、第2張力検出器102および第3張力検出器103の位置を算出しているものとする。また、制御装置39は、旋回位置検出センサ40、伸縮ブーム長さ検出センサ41、起伏角度検出センサ42、サブドラム回転数検出器44および図示しないサブ用油圧モータ15aの圧力センサから旋回台7と伸縮ブーム8との状態およびサブワイヤロープ16の張力を算出しているものとする。
ステップS110において、制御装置39は、地切り制御スイッチ20(図5参照)が操作され、地切り制御が実施されているか否か判断する。
その結果、地切り制御スイッチ20が操作され、地切り制御が実施されていると判定された場合、制御装置39はステップをステップS120に移行させる。
一方、地切り制御スイッチ20が操作されず、地切り制御が実施されていないと判定された場合、制御装置39はステップをステップS110に移行させる。
ステップS120において、制御装置39は、受信装置18(図5参照)を介して第1張力検出器101の張力T1、第2張力検出器102の張力T2および第3張力検出器103の張力T3を取得し、ステップをステップS130に移行させる。
ステップS130において、制御装置39は、取得した第1張力検出器101の張力T1、第2張力検出器102の張力T2および第3張力検出器103の張力T3のうち少なくとも1つが張力Tt1以上であるか否か、すなわち、玉掛けワイヤロープ100に張力が発生していると判断するための基準張力である張力Tt1以上の張力が少なくとも一つの玉掛けワイヤロープ100に発生しているか否か判断する。
その結果、張力T1、張力T2および張力T3のうち少なくとも1つが張力Tt1以上であると判定された場合、制御装置39はステップをステップS140に移行させる。
一方、張力T1、張力T2および張力T3が張力Tt1以上でないと判定された場合、すなわち、玉掛けワイヤロープ100に張力が発生していと判定された場合、制御装置39はステップをステップS170に移行させる。
ステップS140において、制御装置39は、取得した張力T1から旋回方向の張力であるx方向張力T1x、起伏方向の張力であるy方向張力T1yを算出し、取得した張力T2から、旋回方向の張力であるx方向張力T2x、起伏方向の張力であるy方向張力T2yを算出し、取得した張力T3から、x方向張力T3x、y方向張力T3yを算出し、ステップをステップS200に移行させる。
ステップS200において、制御装置39は、旋回制御Aを開始し、ステップをステップS210に移行させる(図9参照)。そして、旋回制御Aが終了するとステップをステップS300に移行させる(図8参照)。
ステップS300において、制御装置39は、起伏制御Bを開始し、ステップをステップS310に移行させる(図10参照)。そして、起伏制御Bが終了するとステップをステップS130に移行させる(図8参照)。
ステップS150において、制御装置39は、地切り制御を完了し、ステップをステップS160に移行させる。
ステップS160において、制御装置39は、通常制御を開始し、ステップをステップS110に移行させる。
ステップS170において、制御装置39は、所定量だけサブウインチ15を巻き上げ、ステップをステップS110に移行させる。
図9に示すように、ステップS210において、制御装置39は、旋回制御Aにおいてx方向張力T1xおよびx方向張力T3xの合計張力とx方向張力T2xとの差の絶対値が許容値Tt2以上か否か、すなわち、第1張力検出器101および第3張力検出器103が設けられている玉掛けワイヤロープ100と第2張力検出器102が設けられている玉掛けワイヤロープ100とに発生している張力が均等に発生しているとみなせないか否か判断する。
その結果、旋回制御Aにおいてx方向張力T1xおよびx方向張力T3xの合計張力とx方向張力T2xとの差の絶対値が許容値Tt2以上であると判定された場合、すなわち、第1張力検出器101および第3張力検出器103が設けられている玉掛けワイヤロープ100と第2張力検出器102が設けられている玉掛けワイヤロープ100とに発生している張力が所定範囲内に収まっておらず、張力が均等に発生していないとみなせる場合、制御装置39はステップをステップS220に移行させる。
一方、旋回制御Aにおいてx方向張力T1xおよびx方向張力T3xの合計張力とx方向張力T2xとの差の絶対値が許容値Tt2以上でないと判定された場合、すなわち、第1張力検出器101および第3張力検出器103が設けられている玉掛けワイヤロープ100と第2張力検出器102が設けられている玉掛けワイヤロープ100とに発生している張力が所定範囲内に収まっており、張力が均等に発生しているとみなせる場合、制御装置39は旋回制御Aを終了し、ステップ200を経てステップをステップS300に移行させる(図8参照)。
ステップS220において、制御装置39は、x方向張力T1xおよびx方向張力T3xの合計張力がx方向張力T2xよりも大きいか否か、すなわち、第1張力検出器101および第3張力検出器103が設けられている玉掛けワイヤロープ100が、第2張力検出器102が設けられている玉掛けワイヤロープ100よりも張られているか(張力が大きいか)否か判断する。
その結果、x方向張力T1xおよびx方向張力T3xの合計張力がx方向張力T2xよりも大きいと判定された場合、制御装置39はステップをステップS230に移行させる。
一方、x方向張力T1xおよびx方向張力T3xの合計張力がx方向張力T2xよりも大きくないと判定された場合、制御装置39はステップをステップS270に移行させる。
ステップS230において、制御装置39は、旋回台7上から見て伸縮ブーム8の左側に配置されている第1張力検出器101と第3張力検出器103(図6(b)参照)の旋回方向であるx方向L側に向かって旋回台7を所定旋回角度θrだけ左旋回させて、ステップをステップS240に移行させる。
ステップS240において、制御装置39は、張力T1、張力T2および張力T3を再び取得し、ステップをステップS250に移行させる。
ステップS250において、制御装置39は、取得した張力T1から旋回方向の張力であるx方向張力T1xを算出し、取得した張力T2から、旋回方向の張力であるx方向張力T2xを算出し、取得した張力T3から、旋回方向の張力であるx方向張力T3xを算出し、ステップをステップS260に移行させる。
ステップS260において、制御装置39は、x方向張力T1xおよびx方向張力T3xの合計張力とx方向張力T2xとの差の絶対値が許容値Tt2以上か否か、すなわち、第1張力検出器101および第3張力検出器103が設けられている玉掛けワイヤロープ100と第2張力検出器102が設けられている玉掛けワイヤロープ100とに発生している張力が均等に発生しているとみなせないか否か判断する。
その結果、旋回制御Aにおいてx方向張力T1xおよびx方向張力T3xの合計張力とx方向張力T2xとの差の絶対値が許容値Tt2未満であると判定された場合、制御装置39は旋回制御Aを終了し、ステップ200を経てステップをステップS300に移行させる(図8参照)。
一方、x方向張力T1xおよびx方向張力T3xの合計張力とx方向張力T2xとの差の絶対値が許容値Tt2未満でないと判定された場合、制御装置39はステップをステップS220に移行させる。
ステップS270において、制御装置39は、旋回台7上から見て伸縮ブーム8の右側に配置されている第2張力検出器102(図6(b)参照)の方向である旋回方向右側に向かって旋回台7を所定旋回角度θrだけ右旋回させて、ステップをステップS240に移行させる。
図10に示すように、ステップS310において、制御装置39は、起伏制御Bにおいてy方向張力T1yおよびy方向張力T2yの合計張力とy方向張力T3yとの差の絶対値が許容値Tt2以上か否か、すなわち、第1張力検出器101および第2張力検出器102が設けられている玉掛けワイヤロープ100と第3張力検出器103が設けられている玉掛けワイヤロープ100とに張力が均等に発生しているとみなせないか否か判断する。
その結果、起伏制御Bにおいてy方向張力T1yおよびy方向張力T2yの合計張力とy方向張力T3yとの差の絶対値が許容値Tt2以上であると判定された場合、すなわち、第1張力検出器101および第2張力検出器102が設けられている玉掛けワイヤロープ100と第3張力検出器103が設けられている玉掛けワイヤロープ100とに張力が均等に発生していないとみなせる場合、制御装置39はステップをステップS320に移行させる。
一方、起伏制御Bにおいてy方向張力T1yおよびy方向張力T2yの合計張力とy方向張力T3yとの差の絶対値が許容値Tt2以上でないと判定された場合、すなわち、第1張力検出器101および第2張力検出器102が設けられている玉掛けワイヤロープ100と第3張力検出器103が設けられている玉掛けワイヤロープ100とに張力が均等に発生しているとみなせる場合、制御装置39は起伏制御Bを終了し、ステップ300を経てステップをステップS130に移行させる(図8参照)。
ステップS320において、制御装置39は、y方向張力T1yおよびy方向張力T2yの合計張力がy方向張力T3yよりも大きいか否か、すなわち、第1張力検出器101および第2張力検出器102が設けられている玉掛けワイヤロープ100が、第3張力検出器103が設けられている玉掛けワイヤロープ100よりも張られているか(張力が大きいか)否か判断する。
その結果、y方向張力T1yおよびy方向張力T2yの合計張力がy方向張力T3yよりも大きいと判定された場合、制御装置39はステップをステップS330に移行させる。
一方、y方向張力T1yおよびy方向張力T2yの合計張力がy方向張力T3yよりも大きくないと判定された場合、制御装置39はステップをステップS370に移行させる。
ステップS330において、制御装置39は、旋回台7上から見て旋回径方向外側に配置されている第1張力検出器101および第2張力検出器102(図6(b)参照)の倒伏方向であるy方向D側に向かって伸縮ブーム8を所定起伏角度θlだけ倒伏させ、ステップをステップS340に移行させる。
ステップS340において、制御装置39は、張力T1、張力T2および張力T3を再び取得し、ステップをステップS350に移行させる。
ステップS350において、制御装置39は、取得した張力T1から、起伏方向の張力であるy方向張力T1yを算出し、取得した張力T2から、起伏方向の張力であるy方向張力T2yを算出し、取得した張力T3から、起伏方向の張力であるy方向張力T3yを算出し、ステップをステップS360に移行させる。
ステップS360において、制御装置39は、y方向張力T1yおよびy方向張力T2yの合計張力とy方向張力T3yとの差の絶対値が許容値Tt2未満か否か、すなわち、第1張力検出器101および第2張力検出器102が設けられている玉掛けワイヤロープ100と第3張力検出器103が設けられている玉掛けワイヤロープ100とに張力が均等に発生しているとみなせるか否か判断する。
その結果、y方向張力T1yおよびy方向張力T2yの合計張力とy方向張力T3yとの差の絶対値が許容値Tt2未満であると判定された場合、制御装置39は起伏制御Bを終了し、ステップ300を経てステップをステップS150に移行させる(図8参照)。
一方、y方向張力T1yおよびy方向張力T2yの合計張力とy方向張力T3yとの差の絶対値が許容値Tt2未満でないと判定された場合、制御装置39はステップをステップS320に移行させる。
ステップS370において、制御装置39は、旋回台7上から見て旋回径方向内側に配置されている第3張力検出器103(図6(b)参照)の起立方向であるy方向U側に向かって伸縮ブーム8を所定起伏角度θlだけ起立させ、ステップをステップS340に移行させる。
このように構成することで、クレーン1は、各玉掛けワイヤロープ100の伸縮ブーム8に対する位置とその張力とに基づいて伸縮ブーム8先端位置が制御される。具体的には、クレーン1は、各玉掛けワイヤロープ100の旋回方向の張力バランスと旋回径方向の張力バランスとを保つように伸縮ブーム8先端位置が制御される。この結果、クレーン1は、各玉掛けワイヤロープ100に張力が均等に発生する位置に伸縮ブーム8の先端位置が移動される。各玉掛けワイヤロープ100が同一の長さに構成されている場合、伸縮ブーム8の先端は、搬送物Wの重心G(図7(b)参照)を通る鉛直線上に配置されている。また、クレーン1は、カメラ17によって玉掛けワイヤロープ100の位置を取得し、各玉掛けワイヤロープ100の張力を張力検出器から取得している。従って、クレーン1の操縦者は、玉掛けワイヤロープ100の位置や張り具合を目視で確認する必要がない。これにより、操縦者の目視と経験とに頼ることなく、玉掛けワイヤロープ100が視認できない状況でも適切に伸縮ブーム8先端を搬送物Wの重心Gを通る鉛直線上に配置することができる。
以上、クレーン1は、メインウインチ13とサブウインチ15を備える構成について説明したがこれに限定されるものではなく、一つ以上のウインチを備えるクレーンであればよい。また、クレーン1は、伸縮ブーム8に装着されたジブ9に搬送物Wが吊られている場合でもよい。また、搬送物Wは、3本以上の玉掛けワイヤロープ100でクレーン1に連結されていればよい。また、クレーン1は、第1張力検出器101の張力T1、第2張力検出器102の張力T2および第3張力検出器103の張力T3の差の大きさに応じて所定旋回角度θr、所定起伏角度θlを算出する構成でもよい。
上述の実施形態は、代表的な形態を示したに過ぎず、一実施形態の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
1 クレーン
7 旋回台
8 伸縮ブーム
9 ジブ
16 サブワイヤロープ
17 カメラ
18 受信機
W 搬送物
θr 所定旋回角度
θl 所定起伏確度
100 玉掛けワイヤロープ

Claims (4)

  1. 旋回台に起伏自在の伸縮ブームが設けられ、前記伸縮ブームの先端または前記伸縮ブームの先端部に設けられるジブの先端に繰り入れおよび繰り出されるワイヤロープが掛けられるクレーンにおいて、
    複数の玉掛けワイヤロープにそれぞれ設けられる張力検出器の検出値取得手段と、
    前記伸縮ブームに対する前記複数の張力検出器の位置取得手段と、を備え、
    前記複数の玉掛けワイヤロープを介して搬送物がワイヤロープに接続された状態で、前記検出値取得手段が取得する前記複数の張力検出器の検出値と、前記位置検出手段が取得する前記複数の張力検出器の位置と、に基づいて、前記複数の張力検出器の検出値間の差が全て所定範囲内に収まるように前記旋回台の旋回方向と旋回角度、または前記伸縮ブームの起伏方向と起伏角度のうち少なくとも一つを制御するクレーン。
  2. 前記伸縮ブームを基準として前記旋回台の旋回方向一側に配置される張力検出器の検出値と旋回方向他側に配置される張力検出器の検出値との差から前記旋回台の旋回方向と旋回角度とが算出され、
    前記旋回台の旋回径方向に配置される前記複数の張力検出器のうち、旋回径方向外側に配置される張力検出器の検出値と径方向内側に配置される張力検出器の検出値との差から前記伸縮ブームの起伏方向と起伏角度、および前記ワイヤロープの出し入れ方向と出し入れ量が算出される請求項1に記載のクレーン。
  3. 前記位置取得手段が、カメラによって前記複数の張力検出器の画像を取得し、前記伸縮ブームに対する前記複数の張力検出器の位置を算出する画像認識装置である請求項1または請求項2に記載のクレーン。
  4. 前記検出値取得手段が、前記複数の張力検出器の検出値についての信号を無線または有線で取得する受信装置である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のクレーン。
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