JP6805735B2 - 再現色プロファイル補正システム、再現色プロファイル補正方法及びプログラム - Google Patents

再現色プロファイル補正システム、再現色プロファイル補正方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、特色DDCP用の再現色プロファイル補正システム、再現色プロファイル補正方法及びプログラムに関する。
一般に、プリンタや印刷機などの出力装置に対応させ、出力装置毎の色空間での色管理をするため、出力装置が出力する印刷物における色の再現色プロファイルが作成される(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。この再現色プロファイルの作成の際、予め決められた各インキの制御値の組合せからなるカラーチャートを、プロファイル生成対象の出力装置から出力させる。
そして、カラーチャートにおいて、インキの制御値の組合せ毎のチャートの各々を測色し、この測定した測色値である測定測色値とこの測色値に対応するインキの制御値の組み合わせとの対応関係を取得し、再現色プロファイルを作成する。
通常、プロセスインキに対応した再現色プロファイルは、通常用いられるプロセスインキ、例えばC(Cyan)M(Magenta)Y(Yellow)K(Black)の色成分のインキの掛け合わせによる再現色を管理する。このプロセスインキに対応した再現色プロファイルは、予め各色成分のプロセスインキの制御値の組み合わせのカラーチャートが印刷され、測定測色値が測定されて生成されている。
特表2007−516663号公報 特開2006−329753号公報
しかしながら、印刷に用いる用紙の種類が多岐にわたる場合、そのすべての用紙に対して、プロセスインキの制御値の組み合わせのカラーチャートを印刷し、再現色プロファイルを生成することは困難である。さらに、プロセスインキに加えて、特色インキも印刷において使用する場合、特色インキの色は、印刷の度に異なる色を使用するため、予め決められた制御値のカラーチャートを印刷して再現色プロファイルを生成することは、基準用紙においても困難である。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、基準となる用紙(基準用紙)のプロセスインキの組合せのカラーチャートから求めた測定測色値により、基準用紙だけでなく他の用紙における再現色の整合性がとれた補正を、予測測色値から作成した再現色プロファイルに対して行うことが可能な再現色プロファイル補正システム、再現色プロファイル補正方法及びプログラムを提供する。
本発明の再現色プロファイル補正システムは、再現色プロファイルにおける、プロセスインキの制御値の組合せであるプロセスインキ組合せによる再現色の予測測色値を補正する再現色プロファイル補正システムであり、基準用紙におけるインキ組合せにおけるプロセスインキ組合せに対応して予測した再現色の測色値である予測測色値と、当該プロセスインキ組合せに対応する、前記基準用紙におけるカラーチャートの再現色を測定した測色値である測定測色値との差分である差分測色値を算出する差分測色値算出部と、前記差分測色値により、前記基準用紙及び当該基準用紙と異なる種類の他の用紙の各々の前記インキ組合せにおける再現色の予測測色値を補正する測色値補正部とを備えることを特徴とする。
本発明の再現色プロファイル補正システムは、前記基準用紙と前記他の用紙との色域の差を示すパラメータに基づいて、前記差分測色値を前記他の用紙の色域に対応した変換差分測色値(実施形態においては差分予測値)に変換する差分予測値変換部をさらに備えることを特徴とする。
本発明の再現色プロファイル補正システムは、前記パラメータが前記基準用紙と前記他の用紙との明度の比であることを特徴とする。
本発明の再現色プロファイル補正システムは、前記パラメータが、単色のプロセスインキの各々の色成分がベタで、前記基準用紙と前記他の用紙との各々に印刷されたチャートの色空間における測色値の座標点それぞれを、2次元平面に投影し、前記基準用紙と前記他の用紙との各々の前記2次元平面上に投影された前記座標点が形成する多角形それぞれの面積比であることを特徴とする。
本発明の再現色プロファイル補正システムは、前記パラメータが、単色のプロセスインキの各々の色成分がベタで、前記基準用紙と前記他の用紙との各々に印刷されたチャートの色空間における測色値の座標点が形成する多面体の表面の面積比であることを特徴とする。
本発明の再現色プロファイル補正システムは、前記パラメータが、単色のプロセスインキの各々の色成分がベタで、前記基準用紙と前記他の用紙との各々に印刷されたチャートの色空間における測色値の座標点が形成する多面体それぞれの体積比であることを特徴とする。
本発明の再現色プロファイル補正システムは、前記パラメータが、単色のプロセスインキの各々の色成分が複数の制御値の濃度で、前記基準用紙と前記他の用紙との各々に印刷されたチャートの色空間における予測測色値の座標点を包含する3次元形状それぞれの体積比であることを特徴とする。
本発明の再現色プロファイル補正システムは、前記測色値補正部が、前記プロセスインキの制御値の組合せであるプロセスインキ組合せと特色インキの制御値の組合せである特色インキ組合せとからなるインキ組合せによる再現色の測色値を補正することを特徴とする。
本発明の再現色プロファイル補正システムは、前記インキ組合せにおいて、特色インキの網点面積率毎に、所定の色空間に分布する、プロセスインキ組合せのプロセスインキそれぞれの制御値が異なる組合せの測色値を包含する包含領域を抽出する包含領域抽出部と、前記特色インキの制御値毎に、前記差分測色値に乗ずる調整係数を、前記包含領域の大きさに基づいて算出する調整係数算出部とを備えることを特徴とする。
本発明の再現色プロファイル補正システムは、前記測色値補正部が、前記特色インキ組合せに対応した前記調整係数を、前記差分測色値に対して乗じて、前記特色インキ組合せを有する特色インキの前記予測測色値を補正することを特徴とする。
本発明の再現色プロファイル補正システムは、調整係数算出部が、前記包含領域の大きさが特色インキの網点面積率が「0」の場合における、所定の色空間に分布する、プロセスインキそれぞれの網点面積率が異なる組合せの測色値を包含する前記包含領域の大きさを基準値とし、当該基準値により前記特色インキの網点面積率毎の包含領域の大きさを除算して前記調整係数を算出することを特徴とする。
本発明の再現色プロファイル補正システムは、前記包含領域の大きさが、前記所定の色空間における前記包含領域の体積であることを特徴とする。
本発明の再現色プロファイル補正システムは、前記包含領域の大きさが、前記所定の色空間における前記包含領域を2次元平面に投影した際の投影面の面積であることを特徴とする。
本発明の再現色プロファイル補正システムは、前記包含領域の大きさが、前記所定の色空間における前記測色値の分布を包含する直方体の対角線の長さであることを特徴とする。
本発明の再現色プロファイル補正方法は、再現色プロファイルにおける、プロセスインキの制御値の組合せであるプロセスインキ組合せによる再現色の予測測色値を補正する再現色プロファイル補正方法であり、差分測色値算出部が、基準用紙におけるインキ組合せにおけるプロセスインキ組合せに対応して予測した再現色の測色値である予測測色値と、当該プロセスインキ組合せに対応する、前記基準用紙におけるカラーチャートの再現色を測定した測色値である測定測色値との差分である差分測色値を算出する差分測色値算出過程と、測色値補正部が、前記差分測色値により、前記基準用紙及び当該基準用紙と異なる種類の他の用紙の各々の前記インキ組合せにおける再現色の予測測色値を補正する測色値補正過程とを含むことを特徴とする。
本発明のプログラムは、再現色プロファイルにおける、プロセスインキの制御値の組合せであるプロセスインキ組合せによる再現色の予測測色値を補正する再現色プロファイル補正システムとして、コンピュータを機能させるためのプログラムであり、前記コンピュータを、基準用紙におけるインキ組合せにおけるプロセスインキ組合せに対応して予測した再現色の測色値である予測測色値と、当該プロセスインキ組合せに対応する、前記基準用紙におけるカラーチャートの再現色を測定した測色値である測定測色値との差分である差分測色値を算出する差分測色値算出手段、前記差分測色値により、前記基準用紙及び当該基準用紙と異なる種類の他の用紙の各々の前記インキ組合せにおける再現色の予測測色値を補正する測色値補正手段として機能させるためのプログラムである。
以上説明したように、本発明によれば、基準用紙のプロセスインキの組合せのカラーチャートから求めた測定測色値により、基準用紙だけでなく他の用紙における再現色の整合性がとれた補正を、予測測色値から作成した再現色プロファイルに対して行うことが可能な再現色プロファイル補正システム、再現色プロファイル補正方法及びプログラムを提供することが可能となる。
本発明の第1の実施形態による再現色プロファイル補正システム1の構成例を示すブロック図である。 差分測色値記憶部16に記憶されているプロセス補正値テーブルの構成例を示す図である。 本実施形態におけるL色空間での予測測色値の補正を説明する図である。 第1の実施形態における再現色プロファイルの補正の動作例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態による再現色プロファイル補正システム1Aの構成例を示すブロック図である。 パラメータの説明を行なうためのL色空間における測定測色値の座標点を示す概念図である。 特色インキとプロセスインキとの再現色の比較を行う評価チャートを示す図である。 本発明の第3の実施形態による再現色プロファイル補正システム1Bの構成例を示すブロック図である。 プロセスインキ組合せと特色インキとして黄緑色を用いた特色インキ組合せとのインキ組合せによる予測測色値の分布を示す図である。 プロセスインキ組合せと特色インキとして茶色を用いた特色インキ組合せとのインキ組合せによる予測測色値の分布を示す図である。 特色インキの制御値毎の調整係数を示す調整係数テーブルの構成例を示す図である。
本発明において、再現色プロファイルを構成する色予測テーブルには、プロセスインキ及び特色インキ各々のチャンネルの各々のインキの階調を制御する制御値(例えば、網点面積率など)を一定の間隔で区切った格子点上に、この格子点に対応する組合せによる印刷において再現される測色値が示されている。以下、プロセスインキ組合せは、プロセスインキにおける各色成分(CMYK)のインキの制御値の組合せを示している。特色インキ組合せは、1個あるいは2個以上の複数の特色インキの制御値の組合せを示している。
ここで、基準用紙のプロセスインキ組み合わせに対しては、多数のカラーチャート(以下、チャートとも言う)を実測した測定測色値(を元に生成した実測プロファイル)と、ベタの測定測色値およびドットゲインなどのパラメータを色予測モデルに適用して求めた予測測色値を元に生成した予測プロファイルが生成されている。これら測定測色値および予測測色値の差分を求めることにより、プロセスインキの任意の組み合わせに対して、予測測色値と測定測色値の差分測色値(すなわちプロセス補正値)を計算することができる。
しかしながら、再現色プロファイルを作成する際、プロセスインキに限定したとしても、使用する印刷用紙が多岐にわたる場合には、そのすべての用紙の各々に対してカラーチャートを印刷し、再現色プロファイルを生成することが現実的ではない場合もある。例えば、余り使用しない種類の紙である場合、枚数あたりのコストが高くなり、印刷物の単価が上昇してしまう。このため、本発明においては、多数のカラーチャートを印刷してプロファイルを作成する作業は、ある限定された用紙である基準用紙に対してのみ行い、他の用紙(他用紙)については、より少ない(例えば、以下の説明においてはベタ色のみ)数のパッチの印刷結果を用いる。すなわち、本発明においては、より少ないパッチの印刷結果と、ドットゲインなどのパラメータから、再現色予測モデルを用いて予測測色値を算出して予測プロファイルを作成し、この 予測プロファイルを基準用紙のプロセス補正値(差分測色値)を適用して補正し、他用紙の再現色プロファイルを作成する。
このとき、基準用紙においては、多数のチャートを測定して生成した実測プロファイルと、再現色予測モデルを用いて予測測色値を算出して生成した予測プロファイルの両方を生成しておく。これら実測プロファイルの実測測色値と予測プロファイルの予測測色値との差分を求めることにより、CMYKのすべての組み合わせに対して、予測プロファイルを補正するためのプロセス補正値である差分測色値を求める。この基準用紙の差分測色値を他用紙用のプロセス補正値である差分予測値として、他用紙で求めた予測プロファイルにおける予測測色値の補正に適用することにより、プロセス印刷に関しては、多数のチャートを印刷しない他用紙についても、再現色プロファイルの精度を向上することが可能となる。
一方、特色インキをプロセスインキと組み合わせて用いる場合、特色に関しては印刷物毎に用いる特色の色が決定される。このため、プロセスインキの組合せに対して特色インキを組み合わせる場合、プロセスインキの組み合わせのみの場合のように、予めカラーチャートを印刷し、印刷されたカラーチャートから測定測色値を得ることができない。すなわち、プロセスインキのみの組合せの場合と異なり、特色インキを組み合わせる場合には、実際に印刷されたカラーチャートから測定測色値を求めて再現色プロファイルを作成することが現実的に行えない。これは、先に述べた基準用紙についても同様である。
したがって、プロセスインキと特色インキとを組み合わせて用いる場合、この組み合わせにおける再現色の測色値の予測を行い、予測結果の予測測色値が再現色プロファイルの生成に用いられる。この再現色の予測は、例えば、特色のベタの測定測色値、網点のドットゲインなどのパラメータを、色予測システムの再現色予測モデル(あるいは色予測モデル)に対して入力し、特色インキ同士、もしくはプロセスインキと特色インキとを組み合わせた再現色の予測測色値を求めている。
そして、色予測システムが予測した予測測色値に基づいた予測プロファイルを、基準用紙で求めた差分測色値に基づく差分予測値により補正し、プロセスインキと特色インキとの組み合わせによる、他用紙の印刷物に対応した再現色プロファイルが予測プロファイルから生成される。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による再現色プロファイル補正システム1の構成例を示すブロック図である。
図1において、再現色プロファイル補正システム1は、入出力部11、差分測色値算出部12、測色値補正部13、再現色プロファイル記憶部14、基準用紙プロファイル記憶部15及び差分測色値記憶部16の各々を備えている。以下、本実施形態においては、測色値を示す空間をL色空間として説明する。本実施形態においては、他用紙のCMYKのプロセスインキのベタの測定測色値が測定されている。
入出力部11は、外部装置から供給される予測測色値により求められた、再現色プロファイルを読み込み、再現色プロファイル記憶部14に対して書き込んで記憶させる。ここで読み込まれる再現色プロファイルは、基準用紙及び基準用紙とは異なる用紙である他用紙の各々の再現色プロファイルである。本実施形態において、再現色プロファイルは、例えば、再現色予測モデルによるシミュレーションにより求めた予測測色値により生成されており、CMYKによるプロセスインキ組合せ及び特色インキの組合せからなるインキ組合せと、このインキ組合せによる再現色の予測測色値とが対応したテーブル構成(再現色プロファイルテーブル)となっている。再現色予測モデルは、本実施形態において、上記インキ組合せの予測測色値をシミュレーションにより得られるものであれば、いずれでも良い。
入出力部11は、外部装置から供給される基準用紙プロファイルを読み込み、基準用紙プロファイル記憶部15に対して書き込んで記憶させる。本実施形態における基準用紙プロファイルは、基準となる基準用紙で多数のチャートを印刷し測定した実測の測定測色値から生成される基準実測プロファイルと、ベタの測定値及びドットゲインなどのパラメータを色予測モデルに適用し、モデルにより算出される予測測色値から生成される基準予測プロファイルとを含んで構成される。また、入出力部11は、外部から供給される制御指令を、再現色プロファイル補正システム1の各部に出力する。
差分測色値算出部12は、基準用紙プロファイル記憶部15から、基準用紙の基準実測プロファイルと基準予測プロファイルとの各々を読み出す。そして、差分測色値算出部12は、プロセスインキ組合せ(プロセスインキ各々の制御値の組合せ)に対して、基準実測プロファイルと基準予測プロファイルのそれぞれから算出される測色値の差分である差分測色値を求める。この差分測色値は、基準予測プロファイルを基準実測プロファイルに近づけるために、基準予測プロファイルに適用するプロセス補正値と考えることができる。
本実施形態においては、上記差分測色値を、他用紙の再現色プロファイルにおける予測値を補正するプロセス補正値である差分予測値として用いる。
差分測色値(ΔL,Δa,Δb)=差分予測値(ΔL’,Δa’,Δb’)
そして、差分測色値算出部12は、以下の式により、差分測色値を各プロセスインキ組合せに対して算出する。
差分測色値(ΔL,Δa,Δb
=測定測色値(L,a,b)−予測測色値(L1−0,a1−0,b1−0
ここで、ΔL=L−L1−0、Δa=a−a1−0、Δb=b−b1−0である。
すなわち、他用紙に対して擬似的な測定測色値として疑似測定測色値を仮想的に設け、以下の式に示すように、この疑似測定測色値と予測プロファイルにおける予測測色値との差分を差分予測値とし、この差分予測値として差分測色値を用いている。
差分予測値(ΔL’,Δa’,Δb’)
=疑似測定測色値(Lp,ap,bp)−予測測色値(L1_0,a1_0,b1_0
ここで、ΔL’=Lp−Lp1_0、Δa’=ap−a1_0、Δb’=bp−b1_0である。
そして、差分測色値算出部12は、求めた差分測色値及び予測測色値の各々を、プロセスインキ組合せに対応させ、それぞれ差分測色値記憶部16の差分測色値テーブルに書き込んで記憶させる。
図2は、差分測色値記憶部16に記憶されているプロセス補正値テーブルの構成例を示す図である。図2(a)は、プロセス補正値テーブルにおける差分測色値テーブルを示し、基準用紙のプロセスインキ組合せと、このプロセスインキ組合せに対応する差分測色値が記憶されている。図2(b)は、プロセス補正値テーブルにおける差分予測値テーブルを示し、他用紙のプロセスインキ組合せと、このプロセスインキ組合せに対応する差分予測値が記憶されている。すなわち、プロセスインキ組合せ、すなわちCMYKの各々のプロセスインキの制御値の組合せ毎に、差分測色値テーブルにおいて差分測色値、差分予測値テーブルにおいて差分予測値の各々が求められて記憶されている。
図1に戻り、測色値補正部13は、差分測色値記憶部16の差分測色値テーブルから、順次、プロセスインキ組合せ及びこのプロセスインキ組合せに対応する差分予測値(ΔL’,Δa’,Δb’)あるいは差分測色値(ΔL,Δa,Δb)の各々を読み出す。そして、測色値補正部13は、読み出したプロセスインキ組合せと同一のプロセスインキの組合せを有するインキ組合せを、再現色プロファイル記憶部14の再現色プロファイルテーブルから検出する。測色値補正部13は、検出されたインキ組合せ各々の予測測色値(L1_n,a1_n,b1_n)を読み出し、読み出した予測測色値(L1_n,a1_n,b1_n)に対して、基準用紙の再現色プロファイルであればプロセスインキ組合せの差分測色値を加算し、他用紙の再現色プロファイルであればプロセスインキ組合せの差分予測値を加算する。
測色値補正部13は、加算して求めた補正測色値(L1C_n,a1C_n,b1C_n)を、再現色プロファイルテーブルの加算対象の予測測色値(L1_n,a1_n,b1_n)に対して上書きし(変更し)、予測測色値の補正を行う。ここで、他用紙の場合、L1C_n=L1_n+ΔL’、a1C_n=a1_n+Δa’、b1C_n=b1_n+Δb’であり、基準用紙の場合、L1C_n=L1_n+ΔL、a1C_n=a1_n+Δa、b1C_n=b1_n+Δbである。また、nは、1〜mの整数であり、mは、同一のプロセスインキ組合せを有するインキ組合せの数である。
図3は、本実施形態におけるL色空間での予測測色値の補正を説明する図である。図3において、疑似測定測色値(Lp,ap,bp)と、予測測色値(L1_0,a1_0,b1_0)との差分である差分予測値(ΔL’,Δa’,Δb’)が求められる。言い換えると、補正測色値(L1C,a1C,b1C)は、予測測色値(L1_0,a1_0,b1_0)に対して、差分測色値(ΔL,Δa,Δb)から求めた差分測色値(ΔL’,Δa’,Δb’)を加算した結果として求められる。したがって、この差分測色値(ΔL,Δa,Δb)は、L色空間における予測測色値(L1_0,a1_0,b1_0)の座標点と、補正測色値(L1C,a1C,b1C)の座標点との差分ベクトルを表す。ここで、予測測色値(L1_0,a1_0,b1_0)は、インキ組合せにおける特色インキ組合せの特色インキの制御値が「0」である予測測色値を示している。
これにより、測色値補正部13は、上記差分予測値(ΔL’,Δa’,Δb’)を用いて、他用紙におけるプロセスインキ組合せと同一のプロセスインキ組合せを有するインキ組合せの予測測色値を、実測の測定測色値に近い補正測色値に補正する。すなわち、測色値補正部13は、プロセスインキ組合せが同一であれば、他用紙における特色インキの制御値が「0」でないインキ組合せ各々の予測測色値も含めて、差分予測値(ΔL’,Δa’,Δb’)により補正する。また、上述したアルゴリズムにより、測色値補正部13は、差分測色値(ΔL,Δa,Δb)により、標準用紙の再現色プロファイルにおける予測測色値も同様に、プロセスインキ組合せが同一であれば、特色インキの制御値が「0」でないインキ組合せ各々の予測測色値も含めて、実測の測定測色値に近い補正測色値に補正する。
図4は、第1の実施形態における再現色プロファイルの補正の動作例を示すフローチャートである。以下、他用紙の予測測色値の補正の処理を例として説明する。
ステップS11:
入出力部11は、外部から供給される他用紙の再現色プロファイル(再現色プロファイルテーブル)を、再現色プロファイル記憶部14に対して書き込んで記憶させる。
ステップS12:
入出力部11は、外部から供給される、基準用紙の基準実測プロファイル、基準予測プロファイルのそれぞれを、基準用紙プロファイル記憶部15に対して書き込んで記憶させる。
ステップS13:
差分測色値算出部12は、基準用紙プロファイル記憶部15から、基準実測プロファイル及び基準予測プロファイルの各々を読み出す。なお、本実施形態において、再現色プロファイル、基準用紙の基準実測プロファイル及び基準予測プロファイルの各々は、それぞれ10%間隔の制御値の全てのプロセスインキ組み合わせに対応する測色値(測定予測値、予測測定値)が記述されたテーブルを持つプロファイルである。
差分測色値算出部12は、読み込んだ基準実測プロファイルと基準予測プロファイルから、同一のプロセスインキ組み合わせに対応する測色値を読み出す。
そして、差分測色値算出部12は、基準実測プロファイルにおける測定測色値と、基準予測プロファイルにおける予測測色値との差分を計算することにより、基準用紙に対するプロセス補正値である差分測色値を算出する。本実施形態においては、この差分測色値を基準用紙と異なる他用紙にもそのまま、差分予測値として適用するため、すでに述べたように、差分測色値がそのまま差分予測値として、他用紙における再現色プロファイルにおける予測測色値の補正に用いられる。
差分測色値算出部12は、算出した差分測色値(ΔL,Δa,Δb)をプロセスインキ組合せと対応させ、差分測色値記憶部16の差分測色値テーブルに書き込んで記憶させる。また、差分測色値算出部12は、差分測色値と同様に、算出した差分予測値(ΔL’,Δa’,Δb’)をプロセスインキ組合せと対応させ、差分測色値記憶部16の差分予測値テーブルに書き込んで記憶させる。
ステップS14:
差分測色値算出部12は、読み込んだ基準用紙プロファイルのテーブルの全てのプロセスインキ組合せに対応する差分測色値の算出が終了したか否かの判定を行う。このとき、差分測色値算出部12は、読み込んだ基準用紙プロファイルのテーブルに記載されている全てのプロセスインキ組合せに対応する差分測色値(差分予測値)の算出が終了した場合、処理をステップS15へ進める。一方、差分測色値算出部12は、読み込んだ基準用紙プロファイルのテーブルに記載されている全てのプロセスインキ組合せに対応する差分測色値(差分予測値)の算出が終了していない場合、処理をステップS13へ進める。
ステップS15:
測色値補正部13は、差分測色値記憶部16の差分予測値テーブルから、記載された順番に、プロセスインキ組合せと、このプロセスインキ組合せに対応する差分予測値との各々を読み出す。
ステップS16:
次に、測色値補正部13は、対象プロセスインキ組合せと同一のプロセスインキ組合せを有するインキ組合せを、再現色プロファイル記憶部14の再現色プロファイルテーブルから検出する。ここで、対象プロセスインキ組合せは、差分測色値記憶部16の差分予測値テーブルから、記載された順番に読み出したプロセスインキ組合せを指している。
測色値補正部13は、対象プロセスインキ組合せと同一のプロセスインキ組合せを有するインキ組合せを、再現色プロファイルテーブルに記載された順番に検出する。
そして、測色値補正部13は、検出されたインキ組合せに対応する予測測色値(L1_n,a1_n,b1_n)を、他用紙の再現色プロファイルテーブルから読み出す。
測色値補正部13は、読み出した予測測色値(L1_n,a1_n,b1_n)に対して、差分予測値(ΔL’,Δa’,Δb’)を加算し、補正測色値(L1_n’,a1_n’,b1_n’)を算出する。ここで、測色値補正部13は、補正測色値(L1_n’,a1_n’,b1_n’)を、再現色プロファイルテーブルの予測測色値(L1_n,a1_n,b1_n)に上書きすることにより、他用紙の再現色プロファイルテーブルの補正を行う。
ステップS17:
測色値補正部13は、他用紙の再現色プロファイルテーブルにおいて、対象プロセスインキ組合せと同一のプロセスインキ組合せを有するインキ組合せの全ての予測測色値(L1_n,a1_n,b1_n)の補正が終了したか否かの判定を行う。
このとき、測色値補正部13は、対象プロセスインキ組合せと同一のプロセスインキ組合せを有するインキ組合せの全ての予測測色値(L1_n,a1_n,b1_n)の補正が終了した場合、処理をステップS18へ進める。一方、測色値補正部13は、対象プロセスインキ組合せと同一のプロセスインキ組合せを有するインキ組合せの全ての予測測色値(L1_n,a1_n,b1_n)の補正が終了していない場合、処理をステップS16へ進め、再現色プロファイルテーブルにおける残りのインキ組み合わせの予測測色値(L1_n,a1_n,b1_n)の補正を行う。
ステップS18:
測色値補正部13は、差分測色値記憶部16の差分測色値テーブルにおける全てのプロセスインキ組合せの差分予測値(ΔL’,Δa’,Δb’)の読み出しが終了したか否かの判定を行う。
そして、測色値補正部13は、差分測色値テーブルにおける全てのプロセスインキ組合せの差分予測値(ΔL’,Δa’,Δb’)の読み出しが終了した場合、再現色プロファイルの補正処理を終了する。一方、測色値補正部13は、差分測色値テーブルにおける全てのプロセスインキ組合せの差分予測値(ΔL’,Δa’,Δb’)の読み出しが終了していない場合、処理をステップS15へ進め、次のプロセスインキ組合せの差分予測値(ΔL’,Δa’,Δb’)を用い、予測測色値(L1_n,a1_n,b1_n)の補正の処理を行う。
上述した処理において、すでに述べたように、測色値補正部13は、基準用紙の再現色プロファイルにも同様に補正を適用でき、基準用紙の再現色プロファイルの予測測色値を、差分測色値を用いて補正測色値に補正する。
上述したように、本実施形態においては、プロセスインキ組合せに対し、基準用紙のプロファイルから算出したプロセス補正値である差分測色値を、他用紙のプロセス補正値である差分予測値として適用し、この差分予測値のプロセスインキ組合せと同一のプロセスインキ組合せを有するインキ組合せの予測測色値を補正するため、差分予測値によるインキ組合せにおける予測測色値の補正を、制御値が「0」でない特色インキ組合せを含むインキ組合せにも適用させることができ、プロセスインキのみの場合とプロセスインキと特色インキとの組合せの場合とで整合性がとれた補正を行うことが可能となる。
なお、本実施形態において、再現色プロファイル、基準用紙の基準実測プロファイル、基準用紙の基準予測プロファイルの各々は、共通の(10%刻みの)制御値の組み合わせに対する測色値が記述されたテーブルを保持するとしたが、これに限定されるものではない。例えば、再現色プロファイルが異なる制御値の幅(例えば5%刻み)に対応するテーブルを持つ場合には、ステップS13における差分測色値の計算は、5%刻みなどの任意の割合の刻み幅の全ての制御値の組み合わせに対して、基準用紙プロファイルのそれぞれのテーブルを補間計算して求めた測色値から、差分測色値、差分予測値の計算を行うようにしても良い。
<第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態による再現色プロファイル補正システム1Aの構成例を示すブロック図である。
図5において、再現色プロファイル補正システム1Aは、入出力部11、差分測色値算出部12、測色値補正部13、再現色プロファイル記憶部14、基準用紙プロファイル記憶部15、差分測色値記憶部16及び差分予測値変換部17の各々を備えている。以下、第1の実施形態と同様な構成については、同一の符号を付し、説明を省略する。以下、第1の実施形態と異なる構成及び動作について説明する。
第1の実施形態においては、他用紙の再現色プロファイルにおける予測測色値の補正に用いる差分予測値として、基準用紙の差分測色値をそのまま適用していた。しかしながら、用紙の種類(マット紙や、上質紙など)によっては、基準用紙の差分測色値をそのまま、他用紙の差分予測値として適用すると、他用紙の再現プロファイルにおける予測測色値に対して精度の高い補正を行なうことができない。
第2の実施形態において、差分予測値変換部17は、基準用紙と他用紙との色域の広がりの違いを考慮した、色域の差を調整するパラメータαを差分測色値に乗算し、この乗算結果を他用紙で用いる差分予測値とする。
すなわち、差分予測値変換部17は、以下の演算を行ない、基準用紙の差分測色値から、この差分測色値を適用する他用紙の差分予測値への変換処理を行なう。
差分予測値(ΔL’,Δa’,Δb’)
=α・差分測色値(ΔL,Δa,Δb
このとき、差分予測値変換部17は、差分測色値算出部12が差分測色値記憶部16の差分測色値テーブルに記憶した差分測色値の各々を順次読み出し、それぞれにパラメータαを乗算し、乗算結果を差分予測値として、差分予測値テーブルに対して、インキ組合せに対応して書き込むことにより、基準用紙のプロセス補正値である差分測色値から、他用紙のプロセス補正値である差分予測値への変換処理を行なう。また、差分予測値変換部17は、上述したパラメータαを以下のように求める。
・第1のパラメータα
基準用紙の表面を色差計により測定して得られた明度を表すL値であるL _rと、他用紙の表面を色差計により測定して得られた明度を表すL値であるL _tとの比、すなわち、パラメータαとして、
α=L _t/L _r
を用いる。
・第2のパラメータα
基準用紙及び他用紙の各々のプロセスインキのCMYKの各々のベタの測定測色値のL色空間における座標点それぞれを、a軸及びb軸の各々からなる2次元a座標系(2次元平面)に投影する。そして、基準用紙における測定測色値の座標点を頂点とする多角形の面積Sと、他用紙における測定測色値の座標点を頂点とする多角形の面積Sとの比、すなわち、パラメータαとして、
α=S/S
を用いる。
図6は、パラメータの説明を行なうためのL色空間における測定測色値の座標点を示す概念図である。図6において、CMYKの各々のベタの測定測色値のL色空間における座標点601、座標点602、座標点603、座標点604それぞれを、2次元a座標系に投影し、座標点701、座標点702、座標点703、座標点704を得る。そして、座標点701、座標点702及び座標点703の各々を頂点とした三角形の面積を求める。そして、差分予測値変換部17は、この処理を、基準用紙及び他用紙の各々のプロセスインキのCMYKの各々のベタの測定測色値のL色空間における座標点それぞれで行なうことにより、上記第2のパラメータを求める式に用いる面積S及び面積Sの各々を得る。
また、図6のL色空間において測定測色値の座標点が形成する多面体の表面積Sを用いてパラメータαを求めても良い。
・第3のパラメータα
基準用紙及び他用紙の各々のプロセスインキのCMYKの各々のベタの測定測色値のL色空間における座標点それぞれが形成する3次元形状の体積の比を用いる。すなわち、L色空間における基準用紙の測定測色値の座標点を頂点として形成される3次元形状の体積Vと、基準用紙の測定測色値の座標点を頂点として形成される3次元形状の体積Vとの比、すなわち、パラメータαとして、
α=V/V
を用いる。
例えば、図6において、CMYKの各々のベタの測定測色値のL色空間における座標点601、座標点602、座標点603、座標点604の各々を頂点として形成される三角錐の体積を求める。そして、差分予測値変換部17は、この処理を、基準用紙及び他用紙の各々のプロセスインキのCMYKの各々のベタの測定測色値のL色空間における座標点それぞれで行なうことにより、上記第3のパラメータを求める式に用いる体積V及び体積Vの各々を得る。
・第4のパラメータα
基準用紙及び他用紙の各々のプロセスインキのCMYKWの各々のベタの測定測色値のL色空間における座標点それぞれを頂点とする3次元形状の多面体の体積の比を用いる。ここで、W(white)は、本実施形態において、用紙(基準用紙、他用紙)にいずれのインキも印刷されていない状態において、用紙の印刷面における測定測色値を示している。すなわち、L色空間における基準用紙の測定測色値の座標点を頂点として形成される3次元形状の多面体の体積Vと、基準用紙の測定測色値の座標点を頂点として形成される3次元形状の多面体の体積Vとの比、すなわち、パラメータαとして、
α=V/V
を用いる。
・第5のパラメータα
基準用紙及び他用紙の各々のプロセスインキのCMYKの各々の10%刻みの制御値(網点面積率0%〜100%)の測定測色値のL色空間における座標点それぞれを包含する3次元形状の体積の比を用いる。ここで、他用紙においては、プロセスインキのCMYKの各々の10%刻みの制御値に対応する予測測色値を座標点として用いる。すなわち、L色空間において、基準用紙の測定測色値及び他用紙の予測測色値の各々の分布を囲む最小の多面体形状の包含領域の体積Vを用いてパラメータαを求める。
基準用紙の測定測色値の分布を包含する包含領域の体積Vと、他用紙の推定測色値の分布を包含する最小の包含領域の体積Vとの比、すなわち、パラメータαとして、
α=V/V
を用いる。
本実施形態において、差分予測値変換部17は、第1の実施形態の図4のステップS15で差分予測値の読み出しが行なわれる前の過程で、パラメータαを求める。そして、差分予測値変換部17は、差分測色値記憶部16の差分測色値テーブルから、インキ組合せ毎の差分測色値を順次読み出す。差分予測値変換部17は、読み出した差分測色値に対してパラメータαを乗算し、差分予測値を算出し、差分予測値テーブルにおける対応するインキ組合せに対し、算出した差分予測値を書き込んで記憶させる。
上述したように、本実施形態によれば、他用紙における予測測色値の補正に対して基準用紙の差分測色値を適用する際、基準用紙と他用紙との紙の特性による色域の広がりの違いを調整するパラメータαを差分測色値に乗算し、乗算結果として他用紙のプロセス補正値である差分予測値を求め、他用紙の予測測色値の補正に用いている。このため、本実施形態によれば、用紙の種類(マット紙や、上質紙など)の色域の広がりに対応した予測測色値の補正が行え、基準用紙の差分測色値を用いて、他用紙の予測プロファイルを精度の高い再現色プロファイルとして求めることができる。
また、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、プロセスインキ組合せに対し、基準用紙のプロファイルから算出したプロセス補正値である差分測色値を、他用紙のプロセス補正値である差分予測値として適用し、この差分予測値のプロセスインキ組合せと同一のプロセスインキ組合せを有するインキ組合せの予測測色値を補正するため、差分予測値によるインキ組合せにおける予測測色値の補正を、制御値が「0」でない特色インキ組合せを含むインキ組合せにも適用させることができ、プロセスインキのみの場合とプロセスインキと特色インキとの組み合わせの場合とで整合性がとれた補正を行うことが可能となる。
<第3の実施形態>
すでに述べた第1の実施形態及び第2の実施形態の場合、プロセスインキと特色インキとを組み合わせた再現色の予測測色値は、上述したプロセス補正値である差分予測値あるいは差分測色値による補正を反映させていないため、再現色予測モデルにより予測された予測測色値がそのまま用いられている状態である。
したがって、再現色予測モデルで予測した予測測色値と、基準用紙で求めた差分測色値に基づく差分予測値(プロセス補正値)を適用して補正されたプロセス補正測色値(プロセスインキの補正測色値)とが同一の再現色プロファイルにて混在する。このため、特色インキの種類あるいは制御値によっては、再現色プロファイルにおける測色値の整合性がくずれてしまう場合がある。すなわち、インキの組み合わせと測色値との対応関係において、特色インキとプロセスインキとの組合せによる再現色が、プロセス補正測色値が反映されないため、プロセスインキのみの組合せのみの再現色と比較すると不自然な色となり整合性が崩れてしまう。
図7は、特色インキとプロセスインキとの再現色の比較を行う評価チャートを示す図である。図7においては、色成分C、色成分M及び色成分Yの各々のプロセスインキを、同一の制御値(平網、例えば網点面積率がC=M=Y=30%)の組合せで印刷した際の測色値を再現した画像を示す図である。図9におけるチャートの上半分の領域Aは、特色インキ(例えば、黄緑色、茶色など)を、順次、1%→5%→10%→20%→30%→40%→50%→70%→80%→100%と増加させて、プロセスインキの平網の組合せに含めた場合の測色値を再現している。領域Bは、プロセスインキの平網の組合せのままの測色値が再現されている。
図7に示したチャートに対して基準用紙で求めたプロセス補正値による補正を行った場合、領域Bは、プロセスインキの組合せのみであるため、測色値を予測測色値からプロセス補正測色値に補正することができ、プロセスインキの組合せにより再現される測色値をより正確に表現する。
一方、領域Aは、プロセスインキと特色インキとの組合せによる再現色の測色値であるため、上述の補正が行えず、元々の再現色予測モデルにより得られる予測測色値のままとなる。
この結果、すでに述べたように、領域Aにおいて特色インキの制御値が低い場合、例えば1%の場合には、ほぼプロセスインキのみの組合せの再現色の測色値であって領域Bと同様の測色値である。しかしながら、領域Aがプロセスインキと特色インキとの組合せの再現色であるため、上記補正がなされず、予測測色値のままのプロセスインキの組合せに対応している。このため、領域Aの制御値が1%の測色値と領域Bの測色値とは、ほぼ同様であるはずの測色値が異なり、比較すると不自然な再現色となる。
第3の実施形態は、上述した特色インキの種類あるいは制御値によって不自然な再現色となることを抑制し、プロセスインキといずれの種類あるいは制御値の特色インキと組合せにおいても、整合性を有する再現色プロファイルを作成する。
以下、本発明の第3の実施形態について、図面を参照して説明する。
図8は、本発明の第3の実施形態による再現色プロファイル補正システム1Bの構成例を示すブロック図である。
図8において、再現色プロファイル補正システム1Bは、入出力部11、差分測色値算出部12、測色値補正部13A、再現色プロファイル記憶部14、基準用紙プロファイル記憶部15、差分測色値記憶部16、包含領域抽出部18、調整係数算出部19及び調整係数記憶部20の各々を備えている。第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。以下、第1の実施形態と異なる構成及び動作について説明する。
また、本実施形態においては、第1の実施形態と同様に、測色値を示す空間をL色空間として説明する。
包含領域抽出部18は、インキ組合せにおける特色インキ組合せ毎に、L色空間において、プロセスインキ組合せによる測色値の座標値の分布を生成する。本実施形態において、特色インキ組合せは、例えば1種類の特色インキを用いており、この1種類の特色インキの異なる制御値となる。制御値としては網点面積率を用いており、特色インキ組合せとしては、1種類の特色インキの網点面積率を0%、40%、70%及び100%の各々とした組合せである。包含領域抽出部18は、再現色プロファイル記憶部14の再現色プロファイルテーブルから、特色インキ組合せが同一のインキ組合せを抽出し、抽出した特色インキ組合せの測色値を、L色空間に対して分布させる。本実施形態においては、特色インキ組合せが同一である全てのインキ組合せを抽出するのではなく、このインキ組合せにおけるプロセスインキ組合せにおける色成分CMYの各々のプロセスインキの網点面積率が0%、50%、100%のいずれかである組合せを抽出して分布させる。
図9は、プロセスインキ組合せと特色インキとして黄緑色を用いた特色インキ組合せとのインキ組合せによる予測測色値の分布を示す図である。ここで、黄緑色は、特色インキのなかで比較的に薄い分類の色に属している。
図9(a)は、黄緑色の特色インキの網点面積率が「0%」の場合において、CMYの色成分のプロセスインキの各々の網点面積率を、それぞれ0%、50%、100%の網点面積率のいずれかを掛け合わせて組み合わせた予測測色値が用いられている。そして、この図9(a)は、L色空間における予測測色値の分布を、a軸及びb軸からなる2次元a座標系に投影した分布図を示している。
図9(b)は、黄緑色の特色インキの網点面積率が「40%」の場合において、CMYの色成分のプロセスインキの各々の網点面積率を、それぞれ0%、50%、100%の網点面積率のいずれかを掛け合わせて組み合わせた予測測色値が用いられている。そして、この図9(b)は、図9(a)と同様に、L色空間における予測測色値の分布を、2次元a座標系に投影した分布図を示している。
図9(c)は、黄緑色の特色インキの網点面積率が「70%」の場合において、CMYの色成分のプロセスインキの各々の網点面積率を、それぞれ0%、50%、100%の網点面積率のいずれかを掛け合わせて組み合わせた予測測色値が用いられている。そして、この図9(c)は、L色空間における予測測色値の分布を、2次元a座標系に投影した分布図を示している。
図9(d)は、黄緑色の特色インキの網点面積率が「100%」の場合において、CMYの色成分のプロセスインキの各々の網点面積率を、それぞれ0%、50%、100%の網点面積率のいずれかを掛け合わせて組み合わせた予測測色値が用いられている。そして、この図9(d)は、L色空間における予測測色値の分布を、2次元a座標系に投影した分布図を示している。
上記図9(a)から図9(d)の各々により、特色インキの制御値の特色インキ組合せ毎に、プロセスインキ組合せにおけるプロセスインキの網点面積率の掛け合わせによるインキ組合せの予測測色値のバラツキの度合いを検出することができる。すなわち、黄緑色の特色インキ組合せにおける網点面積率の変化が、プロセスインキ組合せ毎の測色値の分布のバラツキの大きさに対して与える影響度合いを検出する。
図9において、上記影響度合いは、投影された測色値の分布を囲む最小の矩形状の包含領域を形成し、この包含領域(101、102、103、104)の対角線の長さに基づいて求められる。
本実施形態において、調整係数算出部19は、特色インキ組合せの網点面積率が「0%」の場合の包含領域101の対角線の長さにより、特色インキ組合せの網点面積率が「0%」の包含領域101、「40%」の包含領域102、「70%」の包含領域103、「100%」の包含領域104それぞれの対角線の長さを除算して、特色インキが黄緑色の場合における特色インキの網点面積率の変化によるプロセスインキ組合せ毎の測色値の分布のバラツキに対する影響度合いを示す調整係数を求める。
図10は、プロセスインキ組合せと特色インキとして茶色を用いた特色インキ組合せとのインキ組合せによる予測測色値の分布を示す図である。ここで、茶色は、特色インキのなかで比較的に濃い分類の色に属している。
図10(a)は、茶色の特色インキの網点面積率が「0%」の場合において、CMYの色成分のプロセスインキの各々の網点面積率を、それぞれ0%、50%、100%の網点面積率のいずれかを掛け合わせて組み合わせた予測測色値が用いられている。そして、この図10(a)は、L色空間における予測測色値の分布を、2次元a座標系に投影した分布図を示している。
図10(b)は、茶色の特色インキの網点面積率が「40%」の場合において、CMYの色成分のプロセスインキの各々の網点面積率を、それぞれ0%、50%、100%の網点面積率のいずれかを掛け合わせて組み合わせた予測測色値が用いられている。そして、この図10(b)は、L色空間における予測測色値の分布を、2次元a座標系に投影した分布図を示している。
図10(c)は、茶色の特色インキの網点面積率が「70%」の場合において、CMYの色成分のプロセスインキの各々の網点面積率を、それぞれ0%、50%、100%の網点面積率のいずれかを掛け合わせて組み合わせた予測測色値が用いられている。そして、この図10(c)は、L色空間における予測測色値の分布を、2次元a座標系に投影した分布図を示している。
図10(d)は、茶色の特色インキの網点面積率が「100%」の場合において、CMYの色成分のプロセスインキの各々の網点面積率を、それぞれ0%、50%、100%の網点面積率のいずれかを掛け合わせて組み合わせた予測測色値が用いられている。そして、この図10(d)は、L色空間における予測測色値の分布を、2次元a座標系に投影した分布図を示している。
上記図10(a)から図10(d)の各々により、特色インキの制御値の特色インキ組合せ毎に、プロセスインキ組合せにおけるプロセスインキの網点面積率の掛け合わせによるインキ組合せの予測測色値のバラツキの度合いを検出することができる。すなわち、茶色の特色インキ組合せにおける網点面積率の変化が、プロセスインキ組合せ毎の測色値の分布のバラツキの大きさに対して与える影響度合いを検出する。
図10において、上記影響度合いは、投影された分布を囲む矩形状の包含領域を形成し、この包含領域(201、202、203、204)の対角線の長さに基づいて求められる。
本実施形態において、調整係数算出部19は、特色インキ組合せの網点面積率が「0%」の場合の包含領域201の対角線の長さにより、特色インキ組合せの網点面積率が「0%」の包含領域201、「40%」の包含領域202、「70%」の包含領域203、「100%」の包含領域204それぞれの対角線の長さを除算して、特色インキが茶色の場合におけるプロセスインキの網点面積率の変化による測色値のバラツキに対する影響度合いを示す調整係数を求める。
図11は、特色インキの制御値毎の調整係数を示す調整係数テーブルの構成例を示す図である。調整係数テーブルは、調整係数記憶部20に書き込まれて記憶されている。図11(a)は、特色インキが黄緑色の際に、図9で述べたように、網点面積率(特色インキ制御値)を0%、20%、40%、60%、80%、100%としたときの調整係数を求めた場合の調整係数テーブルを示している。図11(a)においては、黄緑色の網点面積率0%、20%、40%、60%、80%、100%の各々に対し、それぞれの調整係数が1.00、0.98、0.96、0.94、0.91、0.88である。特色インキの制御値が増加するに従って調整係数が低くなっており、プロセスインキの制御値の変化がインキ組合せのバラツキの大きさに与える影響度合い(反映度合い)が低下していることが解る。すなわち、プロセスインキを予測測色値からプロセス補正測色値に起き換える際、特色インキの制御値毎に、予測測色値を変化させる差分予測値(ΔL’,Δa’,Δb’)及び差分測色値(ΔL,Δa,Δb)を変化させる必要があることが解る。
また、図11(b)は、特色インキが茶色の際に、図10で述べたように、網点面積率(特色インキ制御値)を0%、20%、40%、60%、80%、100%としたときの調整係数を求めた場合の調整係数テーブルを示している。図11(b)においては、茶色の網点面積率0%、20%、40%、60%、80%、100%の各々に対し、それぞれの調整係数が1.00、0.88、0.75、0.60、0.33、0.03である。黄緑色の場合と同様に、特色インキの制御値が増加するに従って調整係数が低くなっており、プロセスインキの制御値の変化がインキ組合せのバラツキの大きさに与える影響度合いが低下していることが解る。すなわち、プロセスインキを予測測色値からプロセス補正測色値に起き換える際、特色インキの制御値毎に、予測測色値を変化させる差分予測値(ΔL’,Δa’,Δb’)及び差分測色値(ΔL,Δa,Δb)を変化させる必要があることが解る。
図11において、特色インキが黄緑色と茶色との場合の各々の調整係数テーブルを比較すると、黄緑色に比較して茶色の網点面積率各々の調整係数が低い。
これにより、調整係数は、制御値毎のみでなく、特色インキ毎に求める必要があることが解る。また、基準用紙及び他用紙の特性による色域の違いにより調整係数変化することが考えられ、基準用紙及び他用紙についても、調整係数をそれぞれ求める必要がある。
このため、本実施形態においては、特色インキ毎に、特色インキ組合せにおける制御値の組合せに応じた調整係数を求めている。また、本実施形態においては、特色インキを一種類のみ使用する例で説明したが、複数の異なる種類を掛け合わせる場合、掛け合わせる特色インキの各々の制御値の組合せ毎に調整係数を求める。例えば、黄緑色及び茶色の各々を掛け合わせる場合、黄緑色の網点面積率が0%、40%、70%、100%のいずれかと、茶色の網点面積率が0%、40%、70%、100%のいずれかとの特色インキ組合せ毎に、調整係数を求める。
図8に戻り、調整係数算出部19は、掛け合わせる特色インキの各々の制御値の組合せである特色インキ組合せ毎に、特色インキの制御値の組合せである特色インキ組合せに対応する調整値を求め、特色インキ組合せ毎の調整係数テーブルを生成する。そして、調整係数算出部19は、生成した調整係数テーブルを、特色インキ毎あるいは特色インキの掛け合わせ毎に、調整係数記憶部20に対して書き込んで記憶させる。
測色値補正部13Aは、予測測色値を、差分測色値を用いて補正する際、補正対象の予測測色値のインキ組合せにおける特色インキ組合せに対応する調整係数を、調整係数記憶部20の調整係数テーブルから読み出す。
そして、測色値補正部13Aは、補正対象の予測測色値に対応する差分予測値(ΔL’,Δa’,Δb’)を読み出し、この差分予測値(ΔL’,Δa’,Δb’)に対して上記調整係数を乗じ、調整差分予測値(ΔL1C’,Δa1C’,Δb1C’)を生成する。測色値補正部13Aは、生成した調整差分予測値を補正対象の他用紙の予測測色値に対して加算する。ここで、ΔL1C’、Δa1C’及びΔb1C’の各々は、ΔL’、Δa’、Δb’それぞれに対して調整係数を乗じた乗算結果である。測色値補正部13Aは、加算して求めた補正測色値(L1C−n’,a1C−n’,b1C−n’)を、再現色プロファイル記憶部14の再現色プロファイルテーブルの補正対象の予測測色値(L1−n,a1−n,b1−n)に対して上書きし、予測測色値の補正を行う。
同様に、測色値補正部13Aは、補正対象の予測測色値に対応する差分測色値(ΔL,Δa,Δb)を読み出し、この差分測色値(ΔL,Δa,Δb)に対して上記調整係数を乗じ、調整差分測色値(ΔL1C,Δa1C,Δb1C)を生成する。測色値補正部13Aは、生成した調整差分測色値を補正対象の基準用紙の予測測色値に対して加算する。ここで、ΔL1C、Δa1C及びΔb1Cの各々は、ΔL、Δa、Δbそれぞれに対して調整係数を乗じた乗算結果である。測色値補正部13Aは、加算して求めた補正測色値(L1C−n,a1C−n,b1C−n)を、再現色プロファイル記憶部14の再現色プロファイルテーブルの補正対象の予測測色値(L1−n,a1−n,b1−n)に対して上書きし、予測測色値の補正を行う。
上述したように、本実施形態においては、インキ組合せの各予測測色値を、差分予測値あるいは差分測色値により補正する場合、予め特色インキ組合せ毎に調整係数を求め、このインキ組合せの特色インキ組合せに対応する調整係数を、プロセスインキ組合せに対応する差分予測値及び差分測色値の各々に乗じ、調整差分予測値、調整差分測色値それぞれを生成している。これより、本実施形態によれば、算出した差分予測値及び調整差分測色値の各々によって予測測色値を補正するため、特色インキの組合せに対応したプロセスインキの変化の影響度を、他用紙及び基準用紙の各々の補正測色値に対して反映させることができ、第1の実施形態に比較して、プロセスインキのみの場合とプロセスインキと特色インキとの組み合わせの場合とで、より高い整合性がとれた再現色プロファイルの補正を行うことが可能となる。
また、本実施形態において、調整係数算出部19は、調整係数を求める際、特色インキの網点面積率におけるプロセスインキ組合せ毎のL色空間における予測測色値の分布を、2次元a座標系に投影した分布を包含する矩形状の包含領域の対角線の長さを用いている。
しかしながら、調整係数算出部19は、上記矩形状の包含領域の面積、あるいは包含領域の周囲の長さを用いて調整係数を求めるように構成しても良い。
また、調整係数算出部19は、L色空間における予測測色値の分布を包含する最小の直方体形状を包含領域として、この包含領域の体積、表面積あるいは対角線の長さを用いて調整係数を求めるように構成しても良い。
また、調整係数算出部19は、L色空間に分布した予測測色値が全て包含される最小の3次元曲面を包含領域として、この包含領域の体積、表面積あるいは長径の長さ(主軸の長さ)を用いて調整係数を求めるように構成しても良い。
また、調整係数算出部19は、L色空間に分布した予測測色値が全て包含される最小の3次元曲面を2次元a座標系に投影し、投影された2次元形状を包含領域として、この包含領域の面積、周囲の長さあるいは長径の長さを用いて調整係数を求めるように構成しても良い。
なお、本発明における図1の再現色プロファイル補正システム1、図5の再現色プロファイル補正システム1A及び図8の再現色プロファイル補正システム1Bの各々の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより再現色プロファイルにおける測色値の補正の制御を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
1,1A,1B…再現色プロファイル補正システム
11…入出力部
12…差分測色値算出部
13,13A…測色値補正部
14…再現色プロファイル記憶部
15…基準用紙プロファイル記憶部
16…差分測色値記憶部
17…差分予測値変換部
18…包含領域抽出部
19…調整係数算出部
20…調整係数記憶部
101,102,103,104,201,202,203,204…包含領域

Claims (16)

  1. 再現色プロファイルにおける、プロセスインキの制御値の組合せであるプロセスインキ組合せによる再現色の予測測色値を補正する再現色プロファイル補正システムであり、
    基準用紙におけるインキ組合せにおけるプロセスインキ組合せに対応して予測した再現色の測色値である予測測色値と、当該プロセスインキ組合せに対応する、前記基準用紙におけるカラーチャートの再現色を測定した測色値である測定測色値との差分である差分測色値を算出する差分測色値算出部と、
    前記差分測色値により、前記基準用紙及び当該基準用紙と異なる種類の他の用紙の各々の前記インキ組合せにおける再現色の予測測色値を補正する測色値補正部と
    を備えることを特徴とする再現色プロファイル補正システム。
  2. 前記基準用紙と前記他の用紙との色域の差を示すパラメータに基づいて、前記差分測色値を前記他の用紙の色域に対応した変換差分測色値に変換する差分予測値変換部
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の再現色プロファイル補正システム。
  3. 前記パラメータが前記基準用紙と前記他の用紙との明度の比である
    ことを特徴とする請求項2に記載の再現色プロファイル補正システム。
  4. 前記パラメータが、単色のプロセスインキの各々の色成分がベタで、前記基準用紙と前記他の用紙との各々に印刷されたチャートの色空間における測色値の座標点それぞれを、2次元平面に投影し、前記基準用紙と前記他の用紙との各々の前記2次元平面上に投影された前記座標点が形成する多角形それぞれの面積比である
    ことを特徴とする請求項2に記載の再現色プロファイル補正システム。
  5. 前記パラメータが、単色のプロセスインキの各々の色成分がベタで、前記基準用紙と前記他の用紙との各々に印刷されたチャートの色空間における測色値の座標点が形成する多面体の表面の面積比である
    ことを特徴とする請求項2に記載の再現色プロファイル補正システム。
  6. 前記パラメータが、単色のプロセスインキの各々の色成分がベタで、前記基準用紙と前記他の用紙との各々に印刷されたチャートの色空間における測色値の座標点が形成する多面体それぞれの体積比である
    ことを特徴とする請求項2に記載の再現色プロファイル補正システム。
  7. 前記パラメータが、単色のプロセスインキの各々の色成分が複数の制御値の濃度で、前記基準用紙と前記他の用紙との各々に印刷されたチャートの色空間における予測測色値の座標点を包含する3次元形状それぞれの体積比である
    ことを特徴とする請求項2に記載の再現色プロファイル補正システム。
  8. 前記測色値補正部が、
    前記プロセスインキの制御値の組合せであるプロセスインキ組合せと特色インキの制御値の組合せである特色インキ組合せとからなるインキ組合せによる再現色の測色値を補正する
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の再現色プロファイル補正システム。
  9. 前記インキ組合せにおいて、特色インキの網点面積率毎に、所定の色空間に分布する、プロセスインキ組合せのプロセスインキそれぞれの制御値が異なる組合せの測色値を包含する包含領域を抽出する包含領域抽出部と、
    前記特色インキの制御値毎に、前記差分測色値に乗ずる調整係数を、前記包含領域の大きさに基づいて算出する調整係数算出部と
    を備えることを特徴とする請求項8に記載の再現色プロファイル補正システム。
  10. 前記測色値補正部が、
    前記特色インキ組合せに対応した前記調整係数を、前記差分測色値に対して乗じて、前記特色インキ組合せを有する特色インキの前記予測測色値を補正する
    ことを特徴とする請求項9に記載の再現色プロファイル補正システム。
  11. 調整係数算出部が、
    前記包含領域の大きさが特色インキ組合せにおける制御値が「0」の場合における、所定の色空間に分布する、プロセスインキそれぞれの制御値が異なる組合せの測色値を包含する前記包含領域の大きさを基準値とし、当該基準値により前記特色インキの網点面積率毎の包含領域の大きさを除算して前記調整係数を算出する
    ことを特徴とする請求項9に記載の再現色プロファイル補正システム。
  12. 前記包含領域の大きさが、前記所定の色空間における前記包含領域の体積である
    ことを特徴とする請求項9から請求項11のいずれか一項に記載の再現色プロファイル補正システム。
  13. 前記包含領域の大きさが、前記所定の色空間における前記包含領域を2次元平面に投影した際の投影面の面積である
    ことを特徴とする請求項9から請求項11のいずれか一項に記載の再現色プロファイル補正システム。
  14. 前記包含領域の大きさが、前記所定の色空間における前記測色値の分布を包含する直方体の対角線の長さである
    ことを特徴とする請求項9から請求項11のいずれか一項に記載の再現色プロファイル補正システム。
  15. 再現色プロファイルにおける、プロセスインキの制御値の組合せであるプロセスインキ組合せによる再現色の予測測色値を補正する再現色プロファイル補正方法であり、
    差分測色値算出部が、基準用紙におけるインキ組合せにおけるプロセスインキ組合せに対応して予測した再現色の測色値である予測測色値と、当該プロセスインキ組合せに対応する、前記基準用紙におけるカラーチャートの再現色を測定した測色値である測定測色値との差分である差分測色値を算出する差分測色値算出過程と、
    測色値補正部が、前記差分測色値により、前記基準用紙及び当該基準用紙と異なる種類の他の用紙の各々の前記インキ組合せにおける再現色の予測測色値を補正する測色値補正過程と
    を含むことを特徴とする再現色プロファイル補正方法。
  16. 再現色プロファイルにおける、プロセスインキの制御値の組合せであるプロセスインキ組合せによる再現色の予測測色値を補正する再現色プロファイル補正システムとして、コンピュータを機能させるためのプログラムであり、
    前記コンピュータを、
    基準用紙におけるインキ組合せにおけるプロセスインキ組合せに対応して予測した再現色の測色値である予測測色値と、当該プロセスインキ組合せに対応する、前記基準用紙におけるカラーチャートの再現色を測定した測色値である測定測色値との差分である差分測色値を算出する差分測色値算出手段、
    前記差分測色値により、前記基準用紙及び当該基準用紙と異なる種類の他の用紙の各々の前記インキ組合せにおける再現色の予測測色値を補正する測色値補正手段
    として機能させるためのプログラム。
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