JP6803587B2 - 水分解光電気化学セル、並びにそれを用いた水素製造装置及び過酸化水素製造装置 - Google Patents
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Description
白金、ロジウム(Rh)、酸化ニッケル(NiO)、二酸化ルテニウム(RuO2)などの触媒を半導体粉末に担持した光触媒系は、長時間の水素及び酸素の同時発生が可能である。例えば、グレッツェル(Graetzel)らは、白金触媒及び二酸化ルテニウム触媒をコロイダルチタニア(TiO2)担体に担持させ、(Ru(bipy)3)2+のようなルテニウム錯体を増感色素として用いた光触媒系による水の分解反応を報告している(非特許文献1参照)。しかしながら、この光触媒系は、生成した水素及び酸素が白金触媒上で触媒的に水に戻る反応(表面逆反応(surface back reaction;SBR)が起こるという欠点がある。
半導体を光電極として水の分解に成功した例は本多・藤島効果である(非特許文献4)。酸化チタン半導体電極を光電極(負極)、白金を対極とした光電極系において、酸化チタン半導体電極に410nm以下の波長の光を照射したときに、光電極の表面から酸素が発生し、対極から水素が発生することが見出された。
本発明の水分解光電気化学セルは、化合物半導体微粒子と、該化合物半導体微粒子上に担持された増感色素とを含む光電極を備えた水分解光電気化学セルであって、前記増感色素が、炭素を含む少なくとも1種の半金属元素と水素を含む少なくとも1種の非金属元素とからなる有機色素化合物又はその塩である。したがって、化合物半導体微粒子上に担持された増感色素は、中心金属を必須とする金属錯体色素と異なり、場合によって塩の対イオンとして含まれる金属イオン(例えばナトリウムイオン)を除いて金属フリーである。なお、本願出願書類中において、「半金属元素」とは、金属元素と非金属元素との中間の性質を示す元素を意味し、具体的には、ホウ素、炭素、アルミニウム、ケイ素、ゲルマニウム、ヒ素、セレン、アンチモン、テルル、ポロニウム、及びアスタチンの11元素を意味するものとする。
前記有機色素化合物は、酸性基や塩基性基を有する場合には、その塩であってもよい。前記有機色素化合物の塩としては、(1)少なくとも1つの酸性基(カルボキシ基、リン酸基、スルホ基、芳香環上のヒドロキシ基等)を有する有機色素化合物を、酸性基の少なくとも1つを脱プロトン化して共役塩基とし、この共役塩基(アニオン)と対カチオンとの間で塩を形成させたもの、(2)少なくとも1つの塩基性基(例えば、アミノ基)を有する有機色素化合物を、塩基性基の少なくとも1つをプロトン化してカチオンとし、このカチオンと対アニオン(例えば、塩化物イオン)との間で塩を形成させたものなどが挙げられる。上記対カチオンとしては、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンなどのアルカリ金属イオン;マグネシウムイオン、カルシウムイオンなどのアルカリ土類金属イオン;テトラメチルアンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン、ピリジニウムイオン、イミダゾリウムイオン、ピペラジニウムイオン、ピペリジニウムイオンなどの4級アンモニウムイオンのような有機カチオンを挙げることができる。
前記一般式(2)中におけるm2は2乃至3の整数を表し、
前記一般式(1)及び(2)中におけるrは0又は1を表し、
前記一般式(1)及び(2)中におけるAは、カルボキシ基、リン酸基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、ニトロ基、アルコキシシリル基、ヒドロキシ基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、又は下記式(A−1)乃至(A−5)の何れか1つで表される置換基を表し、
前記一般式(1)及び(2)中におけるBは、下記式(B−1)乃至(B−4)の何れか1つで表される置換基を表し、
前記一般式(1)及び(2)中におけるCは、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、又は下記式(C−1)若しくは式(C−2)で表される置換基を表す。
r、A、及びBの組み合わせが、
(a)rが0又は1であり、Aが前記式(A−1)で表される置換基であり、前記式(A−1)中のX1及びY1がそれぞれ独立に、水素原子、カルボキシ基、シアノ基、リン酸基、又はスルホン酸基であり、前記式(A−1)中のR1が、水素原子、脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、又はアルコキシ基であり、Bが前記式(B−1)で表される置換基であり、前記式(B−1)中のn1が1乃至5の整数であり、前記式(B−1)中のR101及びR102がそれぞれ独立に、水素原子、脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、又はアルコキシ基である組み合わせ、
(b)rが1であり、Aが前記式(A−1)で表される置換基であり、前記式(A−1)中のX1及びY1がそれぞれ独立に、水素原子、カルボキシ基、シアノ基、リン酸基、又はスルホン酸基であり、前記式(A−1)中のR1が、水素原子、脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、又はアルコキシ基であり、Bが前記式(B−2)で表される置換基であり、前記式(B−2)中のn2が1乃至5の整数であり、前記式(B−2)中のR103及びR104がそれぞれ独立に、水素原子、脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、又はアルコキシ基であり、前記式(B−2)中のZ101が、酸素原子、硫黄原子、又はセレン原子である組み合わせ、
(c)rが0又は1であり、Aがホルミル基であり、Bが前記式(B−2)で表される置換基であり、前記式(B−2)中のn2が1乃至5の整数であり、前記式(B−2)中のR103及びR104がそれぞれ独立に、水素原子、脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、又はアルコキシ基であり、前記式(B−2)中のZ101が、酸素原子、硫黄原子、又はセレン原子である組み合わせ、
の何れか1つであるものである。
m1が1であり、
Aが、
(a)前記式(A−1)で表され、X1及びY1がカルボキシ基である置換基、
(b)前記式(A−1)で表され、X1及びY1の一方がカルボキシ基であり、他方がシアノ基である置換基、
(c)前記式(A−3)で表され、R5がカルボキシメチル基であり、R6が水素原子であり、Z2が酸素原子であり、Z3及びZ4が硫黄原子である置換基、
(d)前記式(A−3)で表され、R5がエチル基であり、R6が水素原子であり、Z2が酸素原子であり、Z3が下記式
(e)前記式(A−3)で表され、R5がエチル基であり、R6が水素原子であり、Z2が酸素原子であり、Z3が−C(CN)(COOH)−基であり、Z4が硫黄原子である置換基、
(f)前記式(A−3)で表され、R5がエチル基であり、R6が水素原子であり、Z2が酸素原子であり、Z3が−C(COOH)2−基であり、Z4が硫黄原子である置換基、
(g)前記式(A−3)で表され、R5がカルボキシメチル基であり、R6が4−(ジフェニルアミノ)フェニル基であり、Z2及びZ3が酸素原子であり、Z4が硫黄原子である置換基、
(h)前記式(A−3)で表され、R5がカルボキシメチル基であり、R6がp−トリル基であり、Z2が酸素原子であり、Z3及びZ4が硫黄原子である置換基、
の何れか1つであり、
Bが、前記式(B−1)で表され、R101及びR102が水素原子であり、
Cが、下記式(C−1−1)
(i)R16及びR17がメチル基である組み合わせ、
(ii)R16が水素原子、R17がフェニル基である組み合わせ、
(iii)R16及びR17がフェニル基である組み合わせ、
(iv)R16及びR17がp−トリル基である組み合わせ、
(v)R16が2−チエニル基、R17が水素原子である組み合わせ、
(vi)R16及びR17が2,4−キシリル基である組み合わせ、
(vii)R16が1−ナフチル基、R17が水素原子である組み合わせ、
の何れか1つであり、R18は水素原子又はフェニル基を表し、R19及びR20は水素原子を表し、X3は、アミノ基と共に下記式(106)〜(110)
で表される置換基であるものである。
前記一般式(1)又は下記一般式(2)で表される化合物又はその塩の第3の好ましい形態は、前記一般式(1)で表される化合物又はその塩であり、
m1が1であり、rが1であり、
Aが、前記式(A−1)で表される置換基であり、
前記式(A−1)中のX1及びY1がそれぞれ独立に、水素原子、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基、脂肪族炭化水素基、カルボキシ基、リン酸基、スルホ基、シアノ基、アシル基、アミド基、アルコキシカルボニル基、又はフェニルスルホニル基であり、
前記式(A−1)中のR1が、水素原子、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基、脂肪族炭化水素基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボンアミド基、アミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールカルボニル基、又はアシル基であり、
Bが、下記式(B−11)
jは0乃至3の整数を表し、kは1乃至3の整数を表し、qは1乃至5の整数(ただし、qはj+k+q≦7を満たす)を表し、
Z11乃至Z13はそれぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、又は−NR''−基(式中、R''はそれぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族複素環基、又は置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表す。)を表し、
A4は、水素原子、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボンアミド基、アルコキシ基、アミド基、アルコキシカルボニル基、又はアシル基を表し、
A7乃至A10はそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボンアミド基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、又はアシル基を表し、
R301は、下記式(302)
X4及びY4はそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族複素環基、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基、カルボキシ基、リン酸基、スルホ基、シアノ基、アシル基、アミド基、アルコキシカルボニル基、又は置換基を有していてもよいベンゼンスルホニル基を表し、
Z14は酸素原子、硫黄原子、セレン原子、又は−NR12−基(R12は水素原子、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族複素環基、又は置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表す)を表し、
A11及びA12はそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボンアミド基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、又はアシル基を表し、
A13乃至A15はそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族複素環基、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボンアミド基、アミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールカルボニル基、又はアシル基を表す。)
で表される置換基を表し、
Cが、前記式(C−1)で表される置換基であり、前記式(C−1)中の1個又は複数個の置換基R201は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族複素環基、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基、シアノ基、アシル基、アミド基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、又は置換基を有していてもよいベンゼンスルホニル基であり、前記式(C−1)中のR202及びR203はそれぞれ独立に、下記式(301)
で表される置換基であるものである。
本発明の水分解光電気化学セルは、化合物半導体微粒子と、該化合物半導体微粒子上に担持された増感色素(前記有機色素化合物)とを含む光電極を備えている。
化合物半導体微粒子に増感色素を担持させる方法としては、増感色素を溶解しうる溶媒にて増感色素を溶解して得た増感色素の溶液、又は溶解性の低い増感色素の場合にはにあっては増感色素を分散せしめて得た増感色素の分散液に、化合物半導体微粒子の薄膜を浸漬する方法が挙げられる。半導体粒子の薄膜を基板上に設けることによって光電極を構成する場合、この方法では、基板上に設けられた半導体粒子の薄膜を増感色素の溶液又は分散液に浸漬すればよい。浸漬温度は、おおむね常温から溶媒の沸点迄であり、また、浸漬時間は1分間から48時間程度である。増感色素を溶解させるのに使用しうる溶媒の具体例として、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、テトラヒドロフラン(THF)、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトン、n−ブタノール、t−ブタノール、水、n−ヘキサン、クロロホルム、ジクロロメタン、トルエン等が挙げられ、増感色素の溶解度等に合わせて、単独又は複数を混合して用いることができる。溶液中の増感色素濃度は、通常1×10-6M〜1Mであり、好ましくは1×10-5M〜1×10-1Mである。浸漬が終わった後、風乾するか、必要であれば加熱することにより、溶媒を除去する。
次に、水分解光電気化学セルの実施の一形態について、図1及び図2に基づいて説明する。
本実施例に係る実験用の水分解光電気化学セル10Aは、図3に示すように、図1の水分解光電気化学セル10とほぼ同様であるが、図1の水分解光電気化学セル10が備える各構成要素に加えて、光電流を測定するために光透過性容器2内に挿入され外部回路5に接続されたAg/AgClからなる参照電極7と、光透過性容器2の内部を光電極(負極)3を含む負極室と還元電極(正極)4を含む正極室とに仕切るイオン交換膜8とを備えている。
本実施例では、増感色素3cとして、BODIPYに代えて、下記構造式
増感色素3cを使用しないこと以外は、実施例1と同様における水分解光電気化学セル10Aの作製と同様にして、対照のセルを作製した。
実施例1の水分解光電気化学セル、実施例2の水分解光電気化学セル、及び対照のセルのそれぞれについて、光源6として300Wのキセノンランプ(朝日分光株式会社製)を用いて、このキセノンランプからの光を、400nmロングパスフィルタ9を通して光電極3に照射し、印加電圧(バイアス電圧)0Vにおける光電流波形を測定した。実施例1の水分解光電気化学セル、実施例2の水分解光電気化学セル、及び対照のセルの測定結果をそれぞれ、破線、実線、及び一点鎖線で図4に示す。
対照のセル(FTO/TiO2)、実施例1の水分解光電気化学セル(FTO/TiO2/BODIPY)、及び実施例2の水分解光電気化学セル(FTO/TiO2/D102)のそれぞれについて、光電流の定電位測定と同様にして光照射を行ったときのガス(水素、酸素、及び過酸化水素)の分析を行った。水溶液中に溶存している酸素の量を溶存酸素計(デルタオーム社製の溶存酸素・温度計、型番「HD 2109.2」)を用いて測定し、正極室における水素ガスの量を水素ガス検知器(新コスモス電機株式会社製の高感度可燃性ガス検知器、型番「XP−3160」)を用いて測定し、過酸化水素の存在を過マンガン酸カリウムの酸性溶液を用いて検出した。得られた結果を表1に示す。
増感色素として、下記構造式
氷浴下、2−[1−(5−ブロモ−2−ヒドロキシフェニル)エチリデン]ヒドラジド(化合物(1);C. Z. Zheng, L. Wang, J. Liu, Adv. Mater. Res., 2011, 239-242, p.2153-2157参照)10.4g(31.5mmol)を溶解させたテトラヒドロフラン(THF)540mLへ酢酸鉛(IV)(Pb(OAc)4)16.8g(37.8mmol)を滴下し、室温で2時間攪拌した。反応液からPb(OAc)4を除いた後、溶媒を留去した。これにより、8.97gの化合物(2)を得た(収率93%)。
FAB−MS:m/z=301[M]+
化合物(2)8.97g(29.6mmol)のエタノール(EtOH)溶液385mLへ酢酸77mLを室温で加えた。その後、酢酸アンモニウム13.7g(178mmol)及び塩化アンモニウム1.58g(29.6mmol)を65℃で加えた。その混合溶液を90℃で5時間攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液へ注いだ。生じた沈殿物をジクロロメタンとメタノールとを用いて再結晶し、4.91gの化合物(3)を得た(収率60%)。
FAB−MS:m/z=553[M]+
窒素雰囲気下、化合物(3)1.91g(3.45mmol)を乾燥トルエン140mLに溶解させ、得られた溶液へトリエチルアミン(NEt3)0.70mL(0.505mmol)を加えた。さらに、その溶液へ三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(BF3・EtO2)4.5mL(35.8mmol)を80℃で加えた後、その混合溶液を100℃で3時間攪拌した。反応溶液を水に注いだあと、塩化メチレンで抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去した後、固体の化合物(4)0.806gを得た(収率39%)。
13C NMR(125MHz,CDCl3):δ(ppm)152.3,135.2,130.0,129.9,129.1,128.8,128.3,126.8,125.2,124.3,121.8,115.2,77.6
FAB−MS:m/z=600[M+H]+,602[M+2+ H]+,604[M+4+H]+
HRMS(FAB):m/z[M]+ C29H17BBr2F2N2としての計算値599.9820;分析値599.9810
化合物(4)1.20g(1.99mmol)及び2−(5−(5,5−ジメチル−1,3−ジオキサン−2−イル)−3−ヘキシルチオフェン−2−イル)−4,4,5,5−トリメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(化合物(5);Y. Kubo, D. Eguchi, A. Matsumoto, R. Nishiyabu, H. Yakushiji, K. Shigaki, M. Kaneko, J. Mater. Chem. A, 2014, 2, p.5204-5211参照)2.50g(6.12mmol)をTHF96mLに溶解させ、そこへ2M炭酸カリウム水溶液19.7mLを添加した。その溶液を凍結脱気した後、窒素雰囲気下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(Pd(PPh3)4)0.5g(0.433mmol)を加え、70℃で一晩攪拌した。反応溶液を水に注いだ後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン(CH2Cl2)/ヘキサン=1/1(v/v))で精製した。こうして、1.34gの化合物(6)を得た(収率67%)。
13C NMR(125MHz,CDCl3):δ(ppm)=151.7,140.0,139.1,137.9,135.8,134.7,131.0,130.2,129.6,128.3,128.0,127.7,127.0,123.7,119.4,114.4,98.4,77.6,31.6,30.9,30.3,29.7,29.2,29.0,23.0,22.6,21.9,14.1
FAB−MS:m/z=1004[M]+
化合物(6)1.34g(1.33mmol)をTHF172mLに溶解させ、得られた溶液にp−トルエンスルホン酸一水和物0.512g(2.69mmol)の水溶液35.5mLを添加した。その混合溶液を40℃で7時間攪拌し、水へ注いだ後、酢酸エチルで抽出した。その有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:CH2Cl2/ヘキサン=3/2(v/v))で精製した。こうして、0.498gの化合物(7)を得た(収率45%)。
13C NMR(125MHz,CDCl3):δ(ppm)=182.8,152.2,148.1,141.8,141.1,138.4,134.5,134.2,130.6,130.2,129.9,128.4,128.1,126.5,124.2,119.8,114.8,77.6,31.6,30.7,29.0,28.8,22.6,14.0
FAB−MS:m/z=832[M]+
HRMS(FAB):m/z[M]+ C51H47BF2N2O2S2としての計算値 832.3140;分析値832.3145
窒素雰囲気下、化合物(7)0.288g(0.346mmol)、ロダニン−3−酢酸0.225g(1.18mmol)、及び酢酸アンモニウム0.138g(1.80mmol)を酢酸10mLに溶解させ、120℃で一晩攪拌した。その反応溶液を水100mLに注ぎ、固体物を濾別して得た。固体物をpH7になるまで水で洗浄した後、その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:CH2Cl2/メタノール(MeOH)(0〜100%))で精製した。こうして、化合物(8)を0.130gの化合物(8)・2H2Oとして得た(収率31%)。
13C NMR(125MHz,THF−d8):δ(ppm)=204.8,192.9,167.3,152.7,147.2,142.8,138.7,137.6,135.6,135.4,131.9,131.1,130.4,129.4,129.0,126.9,126.1,124.8,121.5,121.1,45.7,32.5,31.5,30.6,30.4,30.0,29.6,23.5,14.4.
19F NMR(470MHz,THF−d8):δ(ppm)=−129.6(quartet,JBF=31.1Hz).
11B NMR(160MHz,THF−d8):δ(ppm)=3.98(t,JFB=31.2Hz).
FAB−MS:m/z=1179[M]+
元素分析:C61H53BF2N4O6S6・2H2Oとしての計算値C,60.28%;H,4.73%;N,4.61%、分析値C,60.13%;H,4.41%;N,4.61%
〔光電極3の作成〕
溶媒としてアセトンを用い、NK003をアセトンに溶解させて色素溶液を調製した。この色素溶液をBODIPYのメタノール溶液に代えて用いたこと以外は実施例1と同様にして、光電極3を作成した。
得られた光電極3上の色素吸着量を、FTO/TiO2電極を色素溶液へ浸漬する前後の吸収スペクトルデータから計算した。色素吸着量を後段の表2に示す。
得られた光電極3を作用電極として使用し、電解質として硫酸ナトリウム水溶液に代えてpH7.0のリン酸緩衝液を使用したこと以外は実施例1と同様にして、水分解光電気化学セル10Aを作製した。
電解質としてpH7.0のリン酸緩衝液に代えてpH5.8のリン酸緩衝液を使用したこと以外は実施例3と同様にして、水分解光電気化学セル10Aを作製した。
〔光電極3の作成〕
溶媒としてTHFとアセトンとの混合溶媒(THF/アセトン=1/9(v/v))を用い、Rho−BODIPYをこの混合溶媒に溶解させて色素溶液を調製した。この色素溶液をBODIPYのメタノール溶液に代えて用いたこと以外は実施例1と同様にして、光電極3を作成した。
得られた光電極3上の色素吸着量を、FTO/TiO2電極を色素溶液へ浸漬する前後の吸収スペクトルデータから計算した。色素吸着量を表2に示す。
得られた光電極3を作用電極として使用し、電解質として硫酸ナトリウム水溶液に代えてpH7.3のフッ化ナトリウム(NaF)水溶液を使用したこと以外は実施例1と同様にして、水分解光電気化学セル10Aを作製した。
電解質としてpH7.3のNaF水溶液に代えてpH5.8のリン酸緩衝液を使用したこと以外は実施例5と同様にして、水分解光電気化学セル10Aを作製した。
実施例3〜6の水分解光電気化学セルのそれぞれについて、光源6として300Wのキセノンランプを用いて、このキセノンランプからの光を、400nmロングパスフィルタ9を通して光電極3に2000秒間、照射し、このときの水素(H2)の発生量をガスクロマトグラフィーで定量した。一方、このときの過酸化水素(H2O2)の発生量は、Fe2+の酸化にともなうFe3+の吸収スペクトル変化を測定することにより定量した。また、「Faraday係数(%)」を測定した。これらの測定結果を表3にまとめて示す。
2 光透過性容器
3 光電極
3a 基板
3b 化合物半導体微粒子
3c 増感色素
4 還元電極
5 外部回路
6 光源
10 水分解光電気化学セル
Claims (9)
- 化合物半導体微粒子と、該化合物半導体微粒子上に担持された増感色素とを含む光電極を備えた水分解光電気化学セルであって、
前記増感色素が、炭素を含む少なくとも1種の半金属元素と水素を含む少なくとも1種の非金属元素とからなる有機色素化合物又はその塩であり、
前記有機色素化合物が、下記一般式(1)又は下記一般式(2)で表される化合物であり、
酸化触媒として機能する金属化合物触媒、及び酸化触媒として機能する金属錯体触媒を含有しないことを特徴とする水分解光電気化学セル。
前記一般式(2)中におけるm2は2乃至3の整数を表し、
前記一般式(1)及び(2)中におけるrは0又は1を表し、
前記一般式(1)及び(2)中におけるAは、カルボキシ基、リン酸基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、ニトロ基、アルコキシシリル基、ヒドロキシ基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、又は下記式(A−1)乃至(A−5)の何れか1つで表される置換基を表し、
前記一般式(1)及び(2)中におけるBは、下記式(B−1)乃至(B−4)の何れか1つで表される置換基を表し、
前記一般式(1)及び(2)中におけるCは、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、又は下記式(C−1)若しくは式(C−2)で表される置換基を表す。
- 前記有機色素化合物又はその塩が、前記一般式(1)で表される化合物又はその塩であり、
r、A、及びBの組み合わせが、
(a)rが0又は1であり、Aが前記式(A−1)で表される置換基であり、前記式(A−1)中のX1及びY1がそれぞれ独立に、水素原子、カルボキシ基、シアノ基、リン酸基、又はスルホン酸基であり、前記式(A−1)中のR1が、水素原子、脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、又はアルコキシ基であり、Bが前記式(B−1)で表される置換基であり、前記式(B−1)中のn1が1乃至5の整数であり、前記式(B−1)中のR101及びR102がそれぞれ独立に、水素原子、脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、又はアルコキシ基である組み合わせ、
(b)rが1であり、Aが前記式(A−1)で表される置換基であり、前記式(A−1)中のX1及びY1がそれぞれ独立に、水素原子、カルボキシ基、シアノ基、リン酸基、又はスルホン酸基であり、前記式(A−1)中のR1が、水素原子、脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、又はアルコキシ基であり、Bが前記式(B−2)で表される置換基であり、前記式(B−2)中のn2が1乃至5の整数であり、前記式(B−2)中のR103及びR104がそれぞれ独立に、水素原子、脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、又はアルコキシ基であり、前記式(B−2)中のZ101が、酸素原子、硫黄原子、又はセレン原子である組み合わせ、
(c)rが0又は1であり、Aがホルミル基であり、Bが前記式(B−2)で表される置換基であり、前記式(B−2)中のn2が1乃至5の整数であり、前記式(B−2)中のR103及びR104がそれぞれ独立に、水素原子、脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、又はアルコキシ基であり、前記式(B−2)中のZ101が、酸素原子、硫黄原子、又はセレン原子である組み合わせ、
の何れか1つであることを特徴とする請求項1に記載の水分解光電気化学セル。 - 前記有機色素化合物又はその塩が、前記一般式(1)で表される化合物又はその塩であり、
m1が1であり、
Aが、
(a)前記式(A−1)で表され、X1及びY1がカルボキシ基である置換基、
(b)前記式(A−1)で表され、X1及びY1の一方がカルボキシ基であり、他方がシアノ基である置換基、
(c)前記式(A−3)で表され、R5がカルボキシメチル基であり、R6が水素原子であり、Z2が酸素原子であり、Z3及びZ4が硫黄原子である置換基、
(d)前記式(A−3)で表され、R5がエチル基であり、R6が水素原子であり、Z2が酸素原子であり、Z3が下記式
(e)前記式(A−3)で表され、R5がエチル基であり、R6が水素原子であり、Z2が酸素原子であり、Z3が−C(CN)(COOH)−基であり、Z4が硫黄原子である置換基、
(f)前記式(A−3)で表され、R5がエチル基であり、R6が水素原子であり、Z2が酸素原子であり、Z3が−C(COOH)2−基であり、Z4が硫黄原子である置換基、
(g)前記式(A−3)で表され、R5がカルボキシメチル基であり、R6が4−(ジフェニルアミノ)フェニル基であり、Z2及びZ3が酸素原子であり、Z4が硫黄原子である置換基、
(h)前記式(A−3)で表され、R5がカルボキシメチル基であり、R6がp−トリル基であり、Z2が酸素原子であり、Z3及びZ4が硫黄原子である置換基、
の何れか1つであり、
Bが、前記式(B−1)で表され、R101及びR102が水素原子であり、
Cが、下記式(C−1−1)
(i)R16及びR17がメチル基である組み合わせ、
(ii)R16が水素原子、R17がフェニル基である組み合わせ、
(iii)R16及びR17がフェニル基である組み合わせ、
(iv)R16及びR17がp−トリル基である組み合わせ、
(v)R16が2−チエニル基、R17が水素原子である組み合わせ、
(vi)R16及びR17が2,4−キシリル基である組み合わせ、
(vii)R16が1−ナフチル基、R17が水素原子である組み合わせ、
の何れか1つであり、R18は水素原子又はフェニル基を表し、R19及びR20は水素原子を表し、X3は、アミノ基と共に下記式(106)〜(110)
で表される置換基であることを特徴とする請求項1に記載の水分解光電気化学セル。 - 前記有機色素化合物又はその塩が、前記一般式(1)で表される化合物又はその塩であり、
m1が1であり、rが1であり、
Aが、前記式(A−1)で表される置換基であり、
前記式(A−1)中のX1及びY1がそれぞれ独立に、水素原子、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基、脂肪族炭化水素基、カルボキシ基、リン酸基、スルホ基、シアノ基、アシル基、アミド基、アルコキシカルボニル基、又はフェニルスルホニル基であり、
前記式(A−1)中のR1が、水素原子、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基、脂肪族炭化水素基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボンアミド基、アミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールカルボニル基、又はアシル基であり、
Bが、下記式(B−11)
jは0乃至3の整数を表し、kは1乃至3の整数を表し、qは1乃至5の整数(ただし、qはj+k+q≦7を満たす)を表し、
Z11乃至Z13はそれぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、又は−NR''−基(式中、R''はそれぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族複素環基、又は置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表す。)を表し、
A4は、水素原子、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボンアミド基、アルコキシ基、アミド基、アルコキシカルボニル基、又はアシル基を表し、
A7乃至A10はそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボンアミド基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、又はアシル基を表し、
R301は、下記式(302)
X4及びY4はそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族複素環基、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基、カルボキシ基、リン酸基、スルホ基、シアノ基、アシル基、アミド基、アルコキシカルボニル基、又は置換基を有していてもよいベンゼンスルホニル基を表し、
Z14は酸素原子、硫黄原子、セレン原子、又は−NR12−基(R12は水素原子、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族複素環基、又は置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表す)を表し、
A11及びA12はそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボンアミド基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、又はアシル基を表し、
A13乃至A15はそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族複素環基、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボンアミド基、アミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールカルボニル基、又はアシル基を表す。)
で表される置換基を表し、
Cが、前記式(C−1)で表される置換基であり、前記式(C−1)中の1個又は複数個の置換基R201は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族複素環基、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基、シアノ基、アシル基、アミド基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、又は置換基を有していてもよいベンゼンスルホニル基であり、前記式(C−1)中のR202及びR203はそれぞれ独立に、下記式(301)
で表される置換基であることを特徴とする請求項1に記載の水分解光電気化学セル。 - 前記光電極に対向する還元電極と、
電解質を含有する水溶液を収容するためのものであって、前記水分解光電気化学セルの外部から前記水分解光電気化学セルに照射された光を前記光電極へ透過させることが可能な光透過性容器とをさらに備え、
前記光電極及び還元電極は、前記光透過性容器内に配設され、互いに電気的に接続されており、
前記光電極は、前記化合物半導体微粒子で構成された化合物半導体薄膜を備えていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の水分解光電気化学セル。 - 請求項1乃至5の何れか1項に記載の水分解光電気化学セルを備えることを特徴とする水素製造装置。
- 請求項5に記載の水分解光電気化学セルを備える水素製造装置であって、
前記光透過性容器内に電解質を含有する水溶液が収容されて、その水溶液に前記光電極及び前記還元電極が浸されており、
前記水分解光電気化学セルの外部から前記水分解光電気化学セルに光が照射されたときに、前記還元電極で水素を発生させることを特徴とする水素製造装置。 - 請求項1乃至5の何れか1項に記載の水分解光電気化学セルを備えることを特徴とする過酸化水素製造装置。
- 請求項5に記載の水分解光電気化学セルを備える過酸化水素製造装置であって、
前記光透過性容器内に電解質を含有する水溶液が収容されて、その水溶液に前記光電極及び前記還元電極が浸されており、
前記水分解光電気化学セルの外部から前記水分解光電気化学セルに光が照射されたときに、前記光電極で過酸化水素を発生させることを特徴とする過酸化水素製造装置。
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