JP2008247997A - 色素、それを用いた光電変換素子およびその光電変換素子の製造方法 - Google Patents

色素、それを用いた光電変換素子およびその光電変換素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐久性を向上させることができる光電変換素子を提供する。
【解決手段】光電極10および対向電極20と共に電解質含有体30を備えた色素増感型の光電変換素子において、光電極10の金属酸化物半導体層12に色素14が担持されている。この色素14は、(ペンタハプト−シクロペンタジエニル){1−フェニル−2−(3,4−ジカルボキシフェニルアンヒドライド)−1,2−エチレンジチオレート}コバルト(III)を含んでいる。これにより、変換効率の低下が抑制される。
【選択図】図1

Description

本発明は、色素、それを用いた光電変換素子、およびその光電変換素子の製造方法に関する。
従来、多様な技術分野において、色素が広く使用されている。一例を挙げると、太陽電池などの光電変換素子の分野では、酸化物半導体電極に色素を担持させ増感させる色素増感型光電変換素子に用いられている。
この色素増感型光電変換素子は、理論的に高い効率が期待でき、従来のシリコン半導体を用いた光電変換素子より、コスト的に非常に有利であると考えられている。このため、次世代の光電変換素子として注目されており、実用化に向けて開発が進められている。
この色素増感型光電変換素子に用いられる色素に関しては、変換効率などの向上を目的として、金属錯体色素や有機色素などを用いる技術が知られている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
特開平01−220380号公報 特開平05−504023号公報 特表2002−512729号公報
しかしながら、従来の色素は、安定性の面において十分とは言えないため、この色素を用いた光電変換素子では、耐久性に問題が残る。具体的には、従来の色素は、高温多湿な環境にさらされると、色相や光増感能などの色素としての機能が低下しやすい。また、従来の色素を用いた光電変換素子では、その内部に水が侵入すると、水の影響を受けて光電変換効率が低下し、素子として機能しなくなるおそれがある。よって、安定性の高い色素、光電変換素子の耐久性の向上が望まれている。
本発明はかかる問題点を鑑みてなされたもので、その第1の目的は、安定性の高い色素を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、耐久性を向上させることができる光電変換素子およびその製造方法を提供することにある。
本発明の色素は、化1に示した構造を含むものである。また、例えば、化1に示したAは、五員環または六員環としてもよい。また、色素は、化1に示した構造を含む基本骨格を有し、その基本骨格を金属錯体としてもよく、その金属錯体の中心金属を遷移元素としてもよい。
Figure 2008247997
(Aは環状構造である。)
本発明の色素では、水と反応する場合において、化1に示した構造を含むため、色素としての機能を維持しつつ、化1に示した構造と水とが反応し、2つのカルボン酸基を有する構造となる。
本発明の色素では、上記した金属錯体が化2で表される構造を有する、またはフタロシアニン構造を有するのが好ましい。これにより、水と反応する場合において、色素としての機能を高く維持しつつ、化1に示した構造と水とが反応し、2つのカルボン酸基を有する構造を含む色素となる。また、例えば、上記した金属錯体は、ポルフィリン構造を有してもよい。
Figure 2008247997
ここで、Cpはシクロペンタジエン環である。Mは金属原子である。R1およびR2は水素原子または1価の置換基であり、それぞれは互いに同一でもよいし異なってもよく、互いに結合して環状構造を形成してもよい。tは0以上5以下の整数である。R3は1価の置換基であり、tが2以上の場合、それぞれは互いに同一でもよいし異なってもよく、隣接するR3が互いに結合して環状構造を形成してもよい。XおよびYは硫黄(S)、酸素(O)、セレン(Se)または基としてR4を有する窒素(NR4)であり、それぞれは互いに同一でもよいし異なってもよい。R4は水素原子または1価の置換基である。nは1または2である。
本発明の光電変換素子は、化1に示した構造を含む色素および化3で表される構造を含む色素を混在して含む色素と、その色素を担持する担持体とを有する電極を備えるものである。また、例えば、担持体は、酸化亜鉛および酸化チタンのうちの少なくとも1種を含んでいてもよい。
Figure 2008247997
(Aは環状構造である。)
本発明の光電変換素子では、化1に示した構造を含む色素および化3に示した構造を含む色素を混在して含む色素を有しているため、光電変換素子の内部に水が侵入すると、色素としての機能を維持しつつ化1に示した構造と水とが反応し化3に示した構造となる。これにより、侵入した水を吸収すると共に、化3に示した構造の2つのカルボン酸基が担持体と結合する。よって、変換効率の低下が抑制される。
本発明の光電変換素子の製造方法は、色素と、この色素を担持する担持体とを有する電極を備えた光電変換素子を製造するものであって、金属酸化物を含む担持体を電解析出により形成する工程と、その担持体に化1に示した構造を含む色素を担持させる工程とを含むものである。
本発明の光電変換素子の製造方法では、金属酸化物を含む担持体を電解析出により形成するため、担持体に水が残存する。化1に示した構造を含む色素を担持させる工程において、残存した水と化1に示した構造とが反応し化3に示した構造となることで、残存した水を吸収すると共に、担持体に担持される。これにより、変換効率の低下が抑制される。
本発明の色素によれば、化1に示した構造を含むので、水と反応した場合においても、色素としての機能が維持される。よって、高い安定性が得られる。また、化1に示した構造を含む基本骨格を有し、その基本骨格が化2に示した構造を有する金属錯体であれば、より高い効果が得られる。また、上記の基本骨格がフタロシアニン構造を有する金属錯体であれば、その基本骨格が化2に示した構造を有する金属錯体である場合と同様の効果が得られる。
本発明の光電変換素子によれば、化1に示した構造を含む色素および化3に示した構造を含む色素を混在して含む色素を有するので、水の影響による変換効率の低下が抑制され、耐久性を向上させることができる。
本発明の光電変換素子の製造方法によれば、金属酸化物を含む担持体を電解析出により形成する際に残存する水を化1に示した構造を含む色素が吸収すると共に、担持体に担持されるので、素子内の水を減少させることができる。よって、耐久性を向上させることができる。
以下、本発明の実施のための最良の形態(以下、単に実施の形態という。)について図面を参照して詳細に説明する。
本発明の一実施の形態に係る色素は、化1に示した構造を含んでいる。これにより水と反応した場合であっても、化1に示した構造が水を吸収し、他の部分(本来色素として機能する構造部)の色素としての機能を損なわれ難くする。よって高い安定性が得られるからである。
化1に示したAとしては、例えば、五員環または六員環が挙げられる。五員環としては、例えば、シクロペンタジエン環(Cp環)などが挙げられる。また、六員環としては、例えば、ベンゼン環などが挙げられる。
また、色素は、化1に示した構造を含む基本骨格を有してもよく、その基本骨格が金属錯体であってもよい。また、この金属錯体の中心金属は、遷移元素としてもよい。この化1に示した構造を含む金属錯体としては、例えば、化1に示した構造を含む上記した化2に示した構造を有する金属錯体(以下、単に「化2に示した金属錯体」と呼ぶ。)や、化1に示した構造を含むフタロシアニン構造を有する金属錯体(以下、単に「フタロシアニン構造を有する金属錯体」と呼ぶ。)や、化1に示した構造を含むポルフィリン構造を有する金属錯体(以下、単に「ポルフィリン構造を有する金属錯体」と呼ぶ。)などが挙げられる。中でも、化2に示した金属錯体、またはフタロシアニン構造を有する金属錯体が好ましい。色素としての機能を高く維持することができ、高い安定性が得られるからである。特に化2に示した金属錯体が好ましい。高い効果が得られると共に、収率よく合成できるからである。
化2に示した中心金属(M)は、コバルト(Co)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、亜鉛(Zn)、ロジウム(Rh)およびルテニウム(Ru)からなる群のうちのいずれか1種であるのが好ましく、中でも、コバルトであるのが好ましい。高い効果が得られると共に合成が容易であるからである。
化2に示した金属錯体としては、例えば、表1〜表3で表される配位子および中心元素を有する金属錯体などが挙げられる。
Figure 2008247997
Figure 2008247997
Figure 2008247997
フタロシアニン構造を有する金属錯体としては、例えば、化4で表される金属錯体が挙げられ、ポルフィリン構造を有する金属錯体としては、例えば、化5で表される金属錯体が挙げられる。なお、化4に示した金属錯体および化5に示した金属錯体が化1に示した構造を含むことは、言うまでもない。
Figure 2008247997
(M2は金属原子である。R11、R12、R13およびR14は水素原子、1価の置換基、または2価の置換基である。)
Figure 2008247997
(M3は金属原子である。R21〜R32は水素原子または1価の置換基である。)
化4に示した金属錯体としては、例えば、表4で表される置換基(R11〜R14)を有する配位子および中心元素(M2)を有する金属錯体などが挙げられる。なお、化4に示したR11〜R14は、表4のR11〜R14に相当し、化4に示したM2は表4に示したM2に相当する。
Figure 2008247997
なお、化2に示した金属錯体であれば、表1〜表3に示した配位子および中心金属を有する金属錯体に限定されないことは、言うまでもない。同様に、化4に示した金属錯体であれば、表4に示した置換基および中心金属を有する金属錯体に限定されないことは、言うまでもない。さらに、色素は、化1に示した構造を含んでいれば、化2に示した金属錯体、化4に示した金属錯体またはフタロシアニン構造を有する金属錯体に限定されないことも、同様である。
この色素では、水と反応する場合において、化1に示した構造を含むため、他の部分の色素としての機能を維持しつつ、化1に示した構造と水とが反応し、その水を吸収することにより、2つのカルボン酸基を有する構造(化3に示した構造)となる。
また、この色素では、化1に示した構造を含む基本骨格を有し、その基本骨格が金属錯体とする場合、その金属錯体が化2に示した構造を有する、またはフタロシアニン構造を有するのが好ましい。これにより、水と反応する場合において、化2に示した構造あるいはフタロシアニン構造が有する色素としての機能を高く維持しつつ、化1に示した構造と水とが反応し、2つのカルボン酸基を有する構造を含む色素となる。
この色素によれば、化1に示した構造を含むので、水と反応した場合においても、化1に示した構造を含まない色素と比較して、色素としての機能(色相や光増感特性など)が維持される。よって、高い安定性が得られる。これにより、色素増感型太陽電池などの光電変換素子に用いた場合においても、水の影響による変換効率の低下が抑制され、耐久性の向上に寄与することができる。
また、化1に示した構造を含む基本骨格を有し、その基本骨格が化2に示した構造を有する金属錯体であれば、より高い効果が得られる。また、その基本骨格がフタロシアニン構造を有する金属錯体であれば、基本骨格が化2に示した構造を有する金属錯体である場合と同様の効果が得られる。
なお、化1に示した構造を含む基本骨格を有する色素の一例として、上記では基本骨格が金属錯体である色素を挙げたが、その基本骨格は、金属錯体に限定されず、例えば、化6で表される化合物などの色素でもよい。
Figure 2008247997
次に、本実施の形態に係る色素の使用例について説明する。ここで色素を担持した担持体を有する電極を備えた光電変換素子を例に挙げると、本実施の形態の色素は、以下のようにして光電変換素子に用いられる。
図1は、光電変換素子の断面構成を模式的に表すものであり、図2は、図1に示した光電変換素子の主要部を抜粋および拡大して表すものである。図1および図2に示した光電変換素子は、いわゆる色素増感型太陽電池の主要部である。この光電変換素子は、光電極10と対向電極20とが電解質含有体30を介して対向配置されたものであり、光電極10と対向電極20との少なくとも一方は、光透過性を有する電極である。
光電極10は、例えば、導電性基板11に金属酸化物半導体層12が設けられ、この金属酸化物半導体層12を担持体として色素14が担持されている構造を有している。この光電極10は、外部回路に対して、負極として機能するものである。導電性基板11は、例えば、絶縁性の基板11Aの表面に導電層11Bを設けたものである。
基板11Aの材料としては、例えば、ガラス、プラスチック、透明ポリマーフィルムなどの絶縁性材料が挙げられる。透明ポリマーフィルムとしては、例えば、テトラアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シンジオクタチックポリステレン(SPS)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート(PAr)、ポリスルフォン(PSF)、ポリエステルスルフォン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、環状ポリオレフィンまたはブロム化フェノキシなどが挙げられる。
導電層11Bとしては、例えば、酸化インジウム、酸化スズ、インジウム−スズ複合酸化物(ITO)あるいは酸化スズにフッ素をドープしたもの(FTO)などの導電性金属酸化物薄膜や、金(Au)、銀(Ag)あるいは白金などの金属薄膜や、導電性高分子などで形成されたものなどが挙げられる。
なお、導電性基板11は、例えば、導電性を有する材料によって単層構造となるように構成されていてもよく、その場合、導電性基板11の材料としては、例えば、酸化インジウム、酸化スズ、インジウム−スズ複合酸化物あるいは酸化スズにフッ素をドープしたものなどの導電性金属酸化物や、金、銀あるいは白金などの金属や、導電性高分子などが挙げられる。
金属酸化物半導体層12は、例えば、緻密層12Aと多孔質層12Bとから形成されている。導電性基板11との界面においては、緻密層12Aが形成され、この緻密層12Aは、緻密で空隙が少ないことが好ましく、膜状であることがより好ましい。電解質含有体30と接する表面においては、多孔質層12Bが形成され、この多孔質層12Bは、空隙が多く、表面積が大きくなる構造が好ましく、特に、多孔質の微粒子が付着している構造がより好ましい。
金属酸化物半導体層12に含まれる金属酸化物半導体の材料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ニオブ、酸化インジウム、酸化ジルコニウム、酸化タンタル、酸化バナジウム、酸化イットリウム、酸化アルミニウムまたは酸化マグネシウムなどが挙げられる。これら金属酸化物半導体は、いずれか1種を単独で用いてもよいが、2種以上を複合(混合、混晶、固溶体など)させて用いてもよく、例えば、酸化亜鉛と酸化スズ、酸化チタンと酸化ニオブなどの組み合わせで使用することもできる。金属酸化物半導体の材料としては、中でも、酸化チタンまたは酸化亜鉛が好ましい。高い変換効率が得られるからである。
金属酸化半導体12は、例えば、焼成法または電解析出などにより形成されてもよい。中でも、電解析出が好ましい。高温で加熱処理せずに形成できるので、基板11Aの材料として、耐熱性の低い材料を用いて薄くフレキシブルな光電極10を作製することができるからである。また、上記した色素が色素14に含まれるので、電解析出により金属酸化物半導体層12を形成した場合、金属酸化物半導体層12に残存する水を上記した色素が吸収しながら担持できるからである。電解析出により金属酸化物半導体層12を形成する場合、金属酸化物半導体の材料としては、酸化チタンや酸化亜鉛が挙げられる。
なお、焼成法では、金属酸化物半導体層12は、例えば、金属酸化物半導体の粉末を金属酸化物半導体のゾル液に分散させた金属酸化物スラリーを導電性基板11に塗布し、それを乾燥させたのち、焼成することにより形成される。
色素14は、化1に示した構造を含む色素および化3に示した構造を含む色素を混在して含有している。この化1に示した構造を含む色素は、上記した色素と同様の構成である。化3に示した構造を含む色素は、化1に示した構造が水と反応し、加水分解により生成されたものであり、化3に示した構造を除いては、化1に示した構造を含む色素(上記した色素)と同様の構成である。この色素を含有しているのは、水の影響による変換効率の低下を抑えることができるからである。したがって耐久性を向上さえることができる。なお、化3に示した構造を有する色素の2つのカルボン酸基は、金属酸化物半導体層12と化学的に結合する機能も有する、いわゆるアンカー基でもある。なお、アンカー基とは、金属酸化物半導体層12と化学的に結合することができる電子吸引性の置換基である。
また、色素14は、上記した色素の他に、他の色素を含んでいてもよい。他の色素は、金属酸化物半導体層12と化学的に結合することができる電子吸引性の置換基を有する色素が好ましい。他の色素としては、例えば、エオシンY、ジブロモフルオレセイン、フルオレセイン、ローダミンB、ピロガロール、ジクロロフルオレセイン、エリスロシンB(エリスロシンは登録商標)、フルオレシン、マーキュロクロム、シアニン系色素、メロシアニンジスアゾ系色素、トリスアゾ系色素、アントラキノン系色素、多環キノン系色素、インジゴ系色素、ジフェニルメタン系色素、トリメチルメタン系色素、キノリン系色素、ベンゾフェノン系色素、ナフトキノン系色素、ペリレン系色素、フルオレノン系色素、スクワリリウム系色素、アズレニウム系色素、ペリノン系色素、キナクリドン系色素、無金属フタロシアニン系色素または無金属ポルフィリン系色素などの有機色素などが挙げられる。
また、他の色素としては、例えば、有機金属錯体化合物も挙げられ、一例としては、芳香族複素環内にある窒素アニオンと金属カチオンとで形成されるイオン性の配位結合と、窒素原子またはカルコゲン原子と金属カチオンとの間に形成される非イオン性配位結合の両方を有する有機金属錯体化合物や、酸素アニオンもしくは硫黄アニオンと金属カチオンとで形成されるイオン性の配位結合と、窒素原子またはカルコゲン原子と金属カチオンとの間に形成される非イオン性配位結合の両方を有する有機金属錯体化合物などが挙げられる。具体的には、銅フタロシアニン、チタニルフタロシアニンなどの金属フタロシアニン系色素、金属ナフタロシアニン系色素、金属ポルフィリン系色素、ならびにビピリジルルテニウム錯体、ターピリジルルテニウム錯体、フェナントロリンルテニウム錯体、ビシンコニン酸ルテニウム錯体、アゾルテニウム錯体あるいはキノリノールルテニウム錯体などのルテニウム錯体などが挙げられる。
対向電極20は、例えば、導電性基板21に導電層22を設けたものである。この対向電極20は、外部回路に対して、正極として機能するものである。導電性基板21の材料としては、例えば、光電極10の導電性基板11と同様の材料が挙げられる。導電層22に用いる導電材としては、例えば、白金、金、銀、銅、ロジウム、ルテニウム、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)あるいはインジウム(In)などの金属、炭素(C)、または導電性高分子などが挙げられる。これらの導電材は、単独で用いてもよく、複数混合して用いてもよい。また必要に応じて、結着材として、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、セルロース、メラミン樹脂、フロロエラストマーまたはポリイミド樹脂などを用いてもよい。なお、対向電極20は、例えば、導電層22の単層構造でもよい。
電解質含有体30としては、例えば、レドックス電解質を含むものなどが挙げられる。レドックス電解質としては、例えば、I/I 系、Br/Br 系またはキノン/ハイドロキノン系などが挙げられる。このようなレドックス電解質としては、例えば、ハロゲン化セシウム、ハロゲン化四級アルキルアンモニウム類、ハロゲン化イミダゾリウム類、ハロゲン化チアゾリウム類、ハロゲン化オキサゾリウム類、ハロゲン化キノリニウム類、ハロゲン化ピリジニウム類から選択される1種以上とハロゲン単体との組み合わせなどを用いることができる。具体的には、ヨウ化セシウムや、四級アルキルアンモニウムヨージド類としてテトラエチルアンモニウムヨージド、テトラプロピルアンモニウムヨージド、テトラブチルアンモニウムヨージド、テトラペンチルアンモニウムヨージド、テトラヘキシルアンモニウムヨージド、テトラへプチルアンモニウムヨージドあるいはトリメチルフェニルアンモニウムヨージドや、イミダゾリウムヨージド類として3−メチルイミダゾリウムヨージドあるいは1−プロピル−2,3−ジメチルイミダゾリウムヨージドや、チアゾリウムヨージド類として3−エチル−2−メチル−2−チアゾリウムヨージド、3−エチル−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルチアゾリウムヨージドあるいは3−エチル−2−メチルベンゾチアゾリウムヨージドや、オキサゾリウムヨージド類として3−エチル−2−メチル−ベンゾオキサゾリウムヨージドや、キノリニウムヨージド類として1−エチル−2−メチルキノリニウムヨージドや、ピリジニウムヨージド類から選択される1種以上とヨウ素との組み合わせ、または四級アルキルアンモニウムブロミドと臭素との組み合わせなどを用いることができる。電解質含有体30は、液体電解質でもよく、これを高分子物質中に含有させた固体高分子電解質でもよい。液体電解質の溶媒としては、電気化学的に不活性なものが用いられ、例えば、アセトニトリル、プロピレンカーボネートまたはエチレンカーボネートなどが挙げられる。
また、電解質含有体30としては、例えば、レドックス電解質に代えて、固体電解質などの固体電荷移動層を設けてもよい。固体電荷移動層は、例えば、固体中のキャリアー移動が電気伝導にかかわる材料を有している。この材料としては、電子輸送材料や正孔(ホール)輸送材料などが好ましい。
正孔輸送材料としては、芳香族アミン類や、トリフェニレン誘導体類などが好ましく、例えば、オリゴチオフェン化合物、ポリピロール、ポリアセチレンあるいはその誘導体、ポリ(p−フェニレン)あるいはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)あるいはその誘導体、ポリチエニレンビニレンあるいはその誘導体、ポリチオフェンあるいはその誘導体、ポリアニリンあるいはその誘導体、ポリトルイジンあるいはその誘導体などの有機導電性高分子などが挙げられる。
また、正孔輸送材料としては、例えば、p型無機化合物半導体を用いてもよい。このp型無機化合物半導体は、バンドギャップが2eV以上であることが好ましく、さらに、2.5eV以上であることがより好ましい。また、p型無機化合物半導体のイオン化ポテンシャルは、色素の正孔を還元できる条件から、光電極10のイオン化ポテンシャルより小さいことが必要である。使用する色素によってp型無機化合物半導体のイオン化ポテンシャルの好ましい範囲は異なってくるが、一般に4.5eV以上5.5eV以下の範囲内であることが好ましく、さらに、4.7eV以上5.3eV以下の範囲内であることがより好ましい。
p型無機化合物半導体としては、例えば、一価の銅を含む化合物半導体などが挙げられる。一価の銅を含む化合物半導体の一例としては、CuI、CuSCN、CuInSe、Cu(In,Ga)Se、CuGaSe、CuO、CuS、CuGaS、CuInS、CuAlSeなどがある。このほかのp型無機化合物半導体としては、例えば、GaP、NiO、CoO、FeO、Bi、MoOまたはCrなどが挙げられる。
このような固体電荷移動層の形成方法としては、例えば、光電極10の上に直接、固体電荷移動層を形成する方法があり、そののち対向電極20を形成付与してもよい。
有機導電性高分子を含む正孔輸送材料は、例えば、真空蒸着法、キャスト法、塗布法、スピンコート法、浸漬法、電解重合法または光電解重合法などの手法により電極内部に導入することができる。無機固体化合物の場合も、例えば、キャスト法、塗布法、スピンコート法、浸漬法または電解メッキ法などの手法により電極内部に導入することができる。
このように形成される固体電荷移動層(特に、正孔輸送材料を有するもの)の一部は、金属酸化物半導体層12の多孔質構造の隙間に部分的に浸透し、直接接触する形態となることが好ましい。
この光電変換素子は、例えば、以下のように製造することができる。
まず、例えば、導電性基板11の導電層11Bが形成されている面に電解析出により金属酸化物半導体層12を形成する。金属酸化物半導体層12を形成する際には、例えば、亜鉛塩などの金属塩を含む電解浴を酸素や空気によるバブリングを行いながら、所定の温度とし、その中に導電性基板11を浸漬し対極との間で一定の電圧を印可することにより行う。その場合、対極は、電解浴中において適宜運動させるようにしてもよい。次に、この金属酸化物半導体層12が形成された導電性基板11を、色素14が有機溶媒に溶解した色素溶液に浸漬し、色素14を担持させる。これにより光電極10を作製する。
次に、例えば、導電性基板21の片面に導電層22を形成することにより、対向電極20を作製する。導電層22は、例えば、導電材をスパッタリングすることで形成する。
続いて、光電極10の色素14を担持した面と、対向電極20の導電層22を形成した面とが所定の間隔を保つと共に、対向するように配置する。その光電極10と対向電極20との間に、電解質含有体30を注入し、全体を封止する。これにより図1および図2に示した光電変換素子が完成する。
この光電変換素子では、光電極10に担持された色素14に光(太陽光または、太陽光と同等の可視光)があたると、光を吸収して励起した色素14が電子を金属酸化物半導体層12へ注入することで、対向電極20との間に電位差が生じ、両極間に電流が流れ、光電変換する。
また、この光電変換素子では、色素14が化1に示した構造を含む色素および化3で示した構造を含む色素を混在して含有しているため、光電変換素子の内部に水が侵入すると、光増感特性を維持しつつ化1に示した構造と水とが反応し、化3に示した構造となることで、水を吸収する。これにより、変換効率の低下が抑制される。また、化3に示した構造を含む色素は、化3に示した構造が有する2つのカルボン酸基により、金属酸化物半導体層12と結合し担持される。
この光電変換素子によれば、色素14が化1に示した構造を含む色素および化3に示した構造を含む色素を混在して含有するので、化1に示した構造を含まない色素が含有されている場合と比較して、水の影響による変換効率の低下が抑制され、耐久性を向上させることができる。また、化1に示した構造を含む基本骨格を有し、その基本骨格が化2に示した構造を有する金属錯体であれば、より高い効果が得られる。また、上記した基本骨格がフタロシアニン構造を有する金属錯体であれば、基本骨格が化2に示した構造を有する金属錯体の場合と同様の効果が得られる。
この光電変換素子の製造方法では、金属酸化物半導体層12を電解析出により形成するため、金属酸化物半導体層12に水が残存する。化1に示した構造を含む色素を金属酸化物半導体層12に担持させる工程において、この残存した水と化1に示した構造とが反応し化3に示した構造となることで、残存した水を吸収すると共に、金属酸化物半導体層12に担持される。なお、水と反応しなかった化1に示した構造を含む色素は、化1に示した構造を保持したまま金属酸化物半導体層12に担持される、あるいは担持された色素と会合体を形成する。これにより、変換効率の低下が抑制される。
この光電変換素子の製造方法によれば、金属酸化物半導体層12を電解析出により形成する際に残存する水を化1に示した構造を含む色素が吸収すると共に、担持体に担持されるので、素子内の水を減少させることができる。よって、耐久性を向上させることができる。
本発明の具体的な実施例について詳細に説明する。
まず、本発明の色素を代表して、以下の手順により、表1に示した錯体NO.1−1の(ペンタハプト−シクロペンタジエニル){1−フェニル−2−(3,4−ジカルボキシフェニルアンヒドライド)−1,2−エチレンジチオレート}コバルト(III)を熱反応により合成した。まず、アルゴン雰囲気下で乾燥させた反応容器(例えば、50ml三ツ口フラスコ)に、アルゴンを通気しながら、硫黄0.18g(0.70mmol)と、4−フェニルエチニルフタル酸無水物0.175g(0.6mmol)とを入れたのち脱気した。続いて、脱気した反応容器に再度アルゴンを通気しながら、エチレングリコール10mlと、ジカルボニル(ペンタハプト−シクロペンタジエニル)コバルト(I)0.4ml(2.2mmol)とをこの順で加え、5時間加熱還流した。次に、この還流した混合物から未反応な試薬を除き、反応物をカラムクロマトグラフィーにより分離精製した。精製物を減圧乾燥させることにより、最終合成化合物を得た。その際、収率は33%であった。
この最終合成化合物について、重水素化溶媒としてクロロホルム−d1を用いて核磁気共鳴法(nuclear magnetic resonance;NMR)により同定した。その結果、1H−NMRスペクトルが7.53〜7.56ppm(m,5H)、7.74ppm(dd,1H,J=1.5Hz,8.0Hz)、7.84ppm(d,1H,J=8.0Hz)、および7.89ppm(d,1H,J=1.5Hz)に見られた。また、質量分析の測定を行った。その結果、マススペクトルが436m/z(M,16)、124m/z(CpCO,32)、および248m/z(PhC ,100)に見られた。この測定結果から得られた最終合成化合物が(ペンタハプト−シクロペンタジエニル){1−フェニル−2−(3,4−ジカルボキシフェニルアンヒドライド)−1,2−エチレンジチオレート}コバルト(III)であることを確認することができた。
次に、上記実施の形態で説明した光電変換素子の具体例として、色素増感型太陽電池を以下の手順で作製した。
(実施例1)
まず、光電極10を作製した。チタンイソプロポキシド125mlを、0.1M硝酸水溶液750mlに攪拌しながら添加し、80℃で8時間激しく攪拌した。得られた液体をテフロン(登録商標)製の圧力容器内で230℃、16時間オ−トクレ−ブにて処理した。そののち沈殿物を含むゾル液を攪拌により再懸濁させた。次に、吸引濾過により、再懸濁しなかった沈殿物を除き、エバポレ−タ−で酸化チタン濃度が11質量%になるまでゾル液を濃縮した。基板への塗れ性を高めるため、Triton X-100(Tritonは登録商標)を1滴添加した。次に、酸化チタンの粉末P−25をこの酸化チタンゾル液に、酸化チタンの含有率が全体として33質量%となるように加え、自転公転を利用した遠心撹拌を1時間行い分散させ、酸化チタンゾル液を調整し、金属酸化物スラリーとした。
次に、縦2.0cm×横1.5cm×厚さ1.1mmの導電性ガラス基板(F−SnO)よりなる導電性基板11に、縦0.5cm×横0.5cmの四角形を囲むように厚さ70μmのマスキングテープを貼り、この部分に金属酸化物スラリー3mlを一様の厚さとなるように塗布して乾燥させたのち、マスキングテープを剥がし取った。次に、この基板を電気炉により500℃で焼成し、厚さ約10μmの金属酸化物半導体層12を形成した。この金属酸化物半導体層12として酸化チタン半導体層が形成された導電性基板11を、表1に示した錯体色素NO.1−1の無水エタノール溶液(3×10−4mol/l)に浸漬し、色素14を担持させた。
次に、縦2.0cm×横1.5cm×厚さ1.1mm導電性ガラス基板(F−SnO)よりなる導電性基板21の片面に、スパッタリングにより白金よりなる100nmの厚さの導電層22を形成することにより、対向電極20を作製した。予め、導電性基板21には、電解質含有体30注入用の穴(φ1mm)を2つ開けておいた。電解質含有体30は、アセトニトリルに対して、ジメチルヘキシルイミダゾリウムヨージド(0.6mol/l)、ヨウ化リチウム(0.1mol/l)、ヨウ素(0.05mol/l)、水(1mol/l)の濃度になるように調製した。
次に、光電極10の色素14を担持した面と、対向電極20の導電性層22を形成した面とが所定の間隔を保つために厚さ50μmのスペーサを介して貼り合わせた。このときスペーサは金属酸化物半導体層12の周りを囲むように配置した。次に、対向電極20に開けておいた穴から調整した電解質含有体13を注入したのち、全体を封止し色素増感型太陽電池を得た。
(実施例2〜4)
色素として錯体色素NO.1−1に代えて表1に示した錯体色素NO.1−2(実施例2)、錯体色素NO.1−3(実施例3)、および表4に示した錯体色素NO.2−1(実施例4)をそれぞれ用いたことを除き、実施例1−1と同様の手順を経た。
(比較例1,2)
色素として錯体色素NO.1−1に代えて化7(1)に示した化合物(比較例1)または化7(2)に示した化合物(比較例2)を用いたことを除き、実施例1と同様の手順を経た。
Figure 2008247997
これらの実施例1〜4および比較例1,2の色素増感型太陽電池について耐久性試験を行ったところ、表5に示した結果を得た。
耐久性試験は、高温高湿度雰囲気下で以下の手順によりダウン率を求めた。具体的には、色素増感型太陽電池を60℃,90%RHで200時間保存し、変換効率の経時的変化を測定することにより、保存前の変換効率に対する200時間保存後の変換効率のダウン率(%)を求めた。すなわち、ダウン率は、[(保存前の変換効率−200時間保存後の変換効率)/保存前の変換効率]×100で表される。なお、変換効率は、光源にAM1.5(1000W/m)のソーラーシュミレータを用いて、色素増感型太陽電池の電圧をソースメータにて掃引し、応答電流を測定することより、電圧と電流との積である最大出力を1cmあたりの光強度で除した値に100を乗じてパーセント表示した値を変換効率(η:%)とした。すなわち、変換効率は、(最大出力/1cmあたりの光強度)×100で表される。
Figure 2008247997
表5に示したように、ダウン率は、実施例1〜4において比較例1,2の半分以下に抑えられた。すなわち、色素14が化1に示した構造を含む色素および化3に示した構造を含む色素を混在して含む色素を含有する色素増感型太陽電池では、化1に示した構造を含む色素が高い安定性を有するので、耐久性を向上させることができることを確認した。
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記した実施の形態および実施例において説明した態様に限定されず、種々の変形が可能である。本発明の色素および光電変換素子の使用用途は、必ずしも既に説明した用途に限らず、他の用途であってもよい。本発明の色素の他の用途としては、例えば、液晶表示装置用カラーフィルタなどが挙げられる。また、本発明の光電変換素子の他の用途としては、例えば、光センサなどが挙げられる。
本発明の一実施の形態に係る色素を担持させた電極を用いた光電変換素子の構成を表す断面図である。 図1に示した光電変換素子の主要部を抜粋および拡大して表す断面図である。
符号の説明
10…光電極、11,21…導電性基板、11A…基板、11B…導電層、12…金属酸化物半導体層、12A…緻密層、12B…多孔質層、14…色素、20…対向電極、22…導電層、30…電解質含有体。

Claims (10)

  1. 化1で表される構造を含む
    ことを特徴とする色素。
    Figure 2008247997
    (Aは環状構造である。)
  2. 前記化1に示したAは、五員環または六員環である
    ことを特徴とする請求項1記載の色素。
  3. 前記化1に示した構造を含む基本骨格を有し、
    前記基本骨格は、金属錯体である
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の色素。
  4. 前記金属錯体の中心金属は、遷移元素であることを特徴とする請求項3記載の色素。
  5. 前記金属錯体は、化2で表される構造を有することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の色素。
    Figure 2008247997
    (Cpはシクロペンタジエン環である。Mは金属原子である。R1およびR2は水素原子または1価の置換基である。tは0以上5以下の整数である。R3は1価の置換基である。XおよびYは硫黄(S)、酸素(O)、セレン(Se)または基としてR4を有する窒素(NR4)である。R4は水素原子または1価の置換基である。nは1または2である。)
  6. 前記金属錯体は、フタロシアニン構造を有することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の色素。
  7. 前記金属錯体は、ポルフィリン構造を有することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の色素。
  8. 化1に示した構造を含む色素および化3で表される構造を含む色素を混在して含む色素と、この色素を担持する担持体とを有する電極を備える
    ことを特徴とする光電変換素子。
    Figure 2008247997
    (Aは環状構造を表す。)
  9. 前記担持体は、酸化亜鉛および酸化チタンのうちの少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項8記載の光電変換素子。
  10. 色素と、この色素を担持する担持体とを有する電極を備えた光電変換素子を製造する方法であって、
    金属酸化物を含む前記担持体を電解析出により形成する工程と、
    前記担持体に化1に示した構造を含む色素を担持させる工程と
    を含むことを特徴とする光電変換素子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012131906A (ja) * 2010-12-22 2012-07-12 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 色素および色素増感太陽電池
JP2013237633A (ja) * 2012-05-14 2013-11-28 Shinshu Univ フタロシアニン誘導体、これを用いた色素増感太陽電池、有機薄膜太陽電池、および有機薄膜トランジスタ
JP2017041355A (ja) * 2015-08-19 2017-02-23 株式会社Gsユアサ 非水電解質二次電池用非水電解質、非水電解質二次電池、及び非水電解質二次電池の製造方法

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