JP6803065B2 - 光触媒およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光触媒およびその製造方法に関する。
近年、二酸化チタン(TiO)の光触媒作用は、水および空気浄化の分野で非常に注目されている。二酸化チタン光触媒は、室温付近にて、紫外光を利用して、有機物を二酸化炭素へ酸化分解できる。
しかしながら、二酸化チタン光触媒は、室内灯や太陽光に多く含まれる可視光には応答しないため、窒素をドープした二酸化チタン、表面修飾型の酸化タングステン(WO)、タングステン酸ビスマス(BiWO)(例えば、特許文献1参照)等の可視光によって活性を示す光触媒が考案されている。
国際公開第2012/111709号
タングステン酸ビスマスは、可視光によって活性を示すものの、可視光によってより高い活性を示す光触媒が求められていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、可視光によってより高い活性を示す光触媒およびその製造方法を提供することを目的とする。
[1]タングステン酸ビスマス(BiWO)と、リン酸塩と、金属(M)およびその酸化物の少なくとも一方と、を含んでなることを特徴とする光触媒。
[2]ビスマス(Bi)と前記金属(M)とのモル比であるBi/Mが、5/1〜10/1であることを特徴とする[1]に記載の光触媒。
[3]リン酸イオン(PO 3−)の含有量が、0.3at%〜1.8at%であることを特徴とする[1]または[2]に記載の光触媒。
[4]前記金属(M)が、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、銅(Cu)およびNi(ニッケル)からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の光触媒。
[5]タングステン酸ビスマス(BiWO)に、金属源およびその酸化物源の少なくとも一方と、リン酸塩とを加えて水熱合成する工程を備えることを特徴とする光触媒の製造方法。
[6]前記水熱合成の温度が、110℃〜130℃であることを特徴とする[5]に記載の光触媒の製造方法。
[7]前記水熱合成の時間が、5時間以下であることを特徴とする[5]または[6]に記載の光触媒の製造方法。
本発明によれば、可視光によってより高い活性を示す光触媒およびその製造方法を提供することができる。
実験例1〜4において、光触媒の光触媒活性を評価した結果を示す図である。 実験例1〜4において、光触媒の光触媒活性を評価した結果を示す図である。 実験例1〜4において、光触媒の紫外可視吸収スペクトルを測定した結果を示す図である。 実験例5〜7において、光触媒の光触媒活性を評価した結果を示す図である。 実験例5〜7において、光触媒の光触媒活性を評価した結果を示す図である。 実験例5〜7において、光触媒の紫外可視吸収スペクトルを測定した結果を示す図である。 実験例5〜7において、光触媒のX線回折を示す図である。 実験例8〜11において、光触媒の光触媒活性を評価した結果を示す図である。 実験例8〜11において、光触媒の光触媒活性を評価した結果を示す図である。 実験例8〜11において、光触媒の紫外可視吸収スペクトルを測定した結果を示す図である。 実験例8〜11において、光触媒のX線回折を示す図である。 実験例12〜14において、光触媒の光触媒活性を評価した結果を示す図である。 実験例12〜14において、光触媒の光触媒活性を評価した結果を示す図である。 実験例15〜19において、光触媒の光触媒活性を評価した結果を示す図である。 実験例15〜19において、光触媒の光触媒活性を評価した結果を示す図である。 実験例15〜19において、光触媒の紫外可視吸収スペクトルを測定した結果を示す図である。 実験例15の光触媒の透過型電子顕微鏡像である。 実験例16の光触媒の透過型電子顕微鏡像である。 実験例17の光触媒の透過型電子顕微鏡像である。 実験例18の光触媒の透過型電子顕微鏡像である。 実験例20において、光触媒を用いて水を分解した場合、酸素(O)と水素(H)の発生量(累積)を測定した結果を示す図である。
本発明の光触媒およびその製造方法の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
[光触媒]
本実施形態の光触媒は、タングステン酸ビスマス(BiWO)と、リン酸塩と、金属(M)およびその酸化物の少なくとも一方と、を含んでなる。
本実施形態の光触媒は、タングステン酸ビスマス(BiWO)の結晶子構造の一部が、リン酸塩に置き換わった結晶子構造(ヘテロ構造)をなしている。タングステン酸ビスマス(BiWO)の結晶子構造の一部と置き換わったリン酸塩の結晶子は、その一部がタングステン酸ビスマス(BiWO)の結晶子に層状に重なっている場合もある。また、タングステン酸ビスマス(BiWO)の結晶子構造の一部が、リン酸塩に置き換わるとは、詳細には、タングステン酸ビスマス(BiWO)のWOとリン酸イオン(PO 3−)が置き換わって、タングステン酸ビスマス(BiWO)の結晶子構造の一部に、リン酸ビスマス(BiPO)の結晶子が形成していることを示す。
リン酸塩としては、リン酸ビスマス(BiPO)以外に、リン酸銀(AgPO)、MiPO(Miは金属元素)等が挙げられる。
本実施形態の光触媒において、金属(M)は、金属状態で、タングステン酸ビスマス(BiWO)の結晶子構造の中に分布している状態で存在する。例えば、金属(M)は、タングステン酸ビスマス(BiWO)の結晶子の表面に、化学反応により張り付いた状態で存在している。
また、金属(M)の酸化物は、金属イオン(M)状態で、タングステン酸ビスマス(BiWO)の結晶子構造の中に分布している状態で存在する。例えば、金属イオン(M)は、タングステン酸ビスマス(BiWO)の結晶子の表面に、化学反応により張り付いた状態で存在している。
本実施形態における光触媒の粒子(タングステン酸ビスマス(BiWO)/リン酸塩/金属(M)粒子)の結晶子サイズは、50nm以上800nm以下であることが好ましく、100nm以上500nm以下であることがより好ましい。
金属(M)は、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、銅(Cu)およびNi(ニッケル)からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましく、優れた光触媒活性を示すことから、銀(Ag)がより好ましい。
また、金属(M)の酸化物としては酸化金(Au23、酸化銀からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい
本実施形態の光触媒において、ビスマス(Bi)と前記金属(M)とのモル比であるBi/Mが、5/1〜10/1であることが好ましく、4/1〜8/1であることがより好ましい。
Bi/Mが上記の範囲内であれば、タングステン酸ビスマス(BiWO)/リン酸塩/金属(M)粒子からなる光触媒は、優れた光触媒活性を示す。Bi/Mが10/1を超えると、タングステン酸ビスマス(BiWO)/リン酸塩/金属(M)粒子における金属(M)の含有量が少なすぎるため、タングステン酸ビスマス(BiWO)の光反応によって、電子とホールの再結合を防がないことによって、タングステン酸ビスマス(BiWO)/リン酸塩/金属(M)粒子からなる光触媒は、充分な光触媒活性を示さない。一方、Bi/Mが5/1未満では、タングステン酸ビスマス(BiWO)/リン酸塩/金属(M)粒子における金属(M)の含有量が多いため、金属(M)が結晶子構造の中に充満し、電子とホールの再結合のポイントが多くなり、タングステン酸ビスマス(BiWO)/リン酸塩/金属(M)粒子からなる光触媒は、充分な光触媒活性を示さない。
なお、本実施形態の光触媒において、Bi/M(モル比)におけるビスマス(Bi)の量(モル質量)は、タングステン酸ビスマス(BiWO)に由来するビスマス(Bi)の量(モル質量)と、リン酸ビスマス(BiPO)に由来するビスマス(Bi)の量(モル質量)とを合わせた量である。
また、本実施形態の光触媒において、リン酸イオン(PO 3−)の含有量が、0.3at%(原子パーセント)〜1.8at%(原子パーセント)であることが好ましく、0.5at%〜1.5at%であることがより好ましく、1.0at%であることが最も好ましい。
リン酸イオン(PO 3−)の含有量が上記の範囲内であれば、タングステン酸ビスマス(BiWO)/リン酸塩/金属(M)粒子からなる光触媒は、優れた光触媒活性を示す。リン酸イオン(PO 3−)の含有量が0.3at%未満では、タングステン酸ビスマス(BiWO)/リン酸塩/金属(M)粒子におけるリン酸ビスマス(BiPO)の含有量が少な過ぎるため、リン酸ビスマス(BiPO)から流れる電子が少なくなり、タングステン酸ビスマス(BiWO)/リン酸塩/金属(M)粒子からなる光触媒は、充分な光触媒活性を示さない。また、この光触媒は水を分解して、酸素(O)と水素(H)を発生する作用を充分に示さない。一方、リン酸イオン(PO 3−)の含有量が1.8at%を超えると、タングステン酸ビスマス(BiWO)/リン酸塩/金属(M)粒子におけるリン酸ビスマス(BiPO)の含有量が多過ぎるため、リン酸イオン(PO 3−)が過剰量存在することによる電子の流動が妨げられ、タングステン酸ビスマス(BiWO)/リン酸塩/金属(M)粒子からなる光触媒は、充分な光触媒活性を示さない。また、この光触媒は水を分解して、酸素(O)と水素(H)を発生する作用を充分に示さない。
本実施形態の光触媒によれば、タングステン酸ビスマス(BiWO)と、リン酸塩と、金属(M)およびその酸化物の少なくとも一方と、を含んでなるため、二酸化チタン(TiO)が使用できない場所(屋内等)において、可視光によって、従来の光触媒よりも高い光触媒活性を示ことがきる。また、本実施形態の光触媒によれば、可視光によって、水を分解して、酸素(O)と水素(H)を発生することができる。
[光触媒の製造方法]
本実施形態の光触媒の製造方法は、タングステン酸ビスマス(BiWO)に、金属源およびその酸化物源の少なくとも一方と、リン酸塩とを加えて水熱合成する工程を備える。
本実施形態の光触媒の製造方法において、タングステン酸ビスマス(BiWO)としては、市販のものを用いてもよいし、後述する方法により水熱合成したものを用いてもよい。
タングステン酸ビスマス(BiWO)の製造方法について説明する。
所定量のタングステン酸ナトリウムの二水和物(NaWO・2HO)を、所定量のイオン交換水に溶解し、室温にて所定時間攪拌して、タングステン酸ナトリウムの水溶液を調製する。
また、所定量の硝酸ビスマスの五水和物(Bi(NO・5HO)を、所定量かつ所定濃度の硝酸に溶解し、室温にて所定時間攪拌して、硝酸ビスマスを含む硝酸溶液を調製する。
次いで、この硝酸ビスマスの硝酸溶液に、上記のタングステン酸ナトリウムの水溶液を添加して、室温にて所定時間攪拌して、これら2つの混合溶液を調製する。
次いで、この混合溶液を3時間撹拌しながら、この溶液に、pH調整剤としてアンモニア水(NH・HO)を添加して、この混合溶液のpHを7に調整する。
pHを調整した混合溶液を、ポリテトラフルオロエチレンを内張したオートクレーブに容れて、150℃〜200℃にて、16時間〜20時間、反応させる(水熱合成する)。
次いで、反応後の溶液を遠心分離した後、得られた固形分を水とエタノールで洗浄する。
これにより、タングステン酸ビスマス(BiWO)の粒子が得られる。
本実施形態の光触媒の製造方法をより詳しく説明する。
次いで、エタノール中にタングステン酸ビスマス(BiWO)の粒子を懸濁させて、所定量かつ所定濃度のタングステン酸ビスマス(BiWO)を含むエタノール懸濁液を調製する。
次いで、所定量の金属源およびその酸化物源の少なくとも一方を、所定量かつ所定濃度の硝酸に溶解し、室温にて所定時間攪拌して、金属源およびその酸化物源の少なくとも一方を含む硝酸溶液を調製する。
次いで、上記のタングステン酸ビスマス(BiWO)を含むエタノール懸濁液に、この金属源およびその酸化物源の少なくとも一方を含む硝酸溶液を添加する。
金属源およびその酸化物源としては、リン酸銀(AgPO)、酸化金(Au)、白金酸(HPt(OH))、リン酸銅(Cu(PO・3HO)、リン酸ニッケル(Ni(PO)等が用いられる。
次いで、上記の懸濁液と硝酸溶液の混合溶液を、ポリテトラフルオロエチレンを内張したオートクレーブに容れて、所定温度にて、所定時間、反応させる(水熱合成する)。
次いで、反応後の溶液を遠心分離した後、得られた固形分を水で洗浄する。
次いで、固形分を、所定温度にて、所定時間、乾燥する。
これにより、タングステン酸ビスマス(BiWO)/リン酸塩/金属(M)粒子が得られる。
水熱合成の温度は、110℃〜130℃であることが好ましく、120℃であることが最も好ましい。
水熱合成の温度が110℃未満では、金属源由来の金属イオンが充分に還元されず、必要が金属(M)の量が不足するため、タングステン酸ビスマス(BiWO)/リン酸塩/金属(M)粒子からなる光触媒は、充分な光触媒活性を示さない。また、この光触媒は水を分解して、酸素(O)と水素(H)を発生する作用を充分に示さない。一方、水熱合成の温度が130℃超えると、タングステン酸ビスマス(BiWO)/リン酸塩/金属(M)粒子における金属(M)の含有量が多いため、金属(M)が結晶子構造の中に充満し、電子とホールの再結合のポイントが多くなり、タングステン酸ビスマス(BiWO)が充分に光反応を行わなくなり、タングステン酸ビスマス(BiWO)/リン酸塩/金属(M)粒子からなる光触媒は、充分な光触媒活性を示さない。
水熱合成の時間は、5時間以下であることが好ましく、3時間〜5時間であることがより好ましく、4時間であることが最も好ましい。
水熱合成の時間が5時間を超えると、酸化金属が過剰となるとともに、金属(M)の量が不足になり、タングステン酸ビスマス(BiWO)/リン酸塩/金属(M)粒子からなる光触媒は、充分な光触媒活性を示さない。
本実施形態の光触媒の製造方法によれば、タングステン酸ビスマス(BiWO)に、金属源およびその酸化物源の少なくとも一方と、リン酸塩とを加えて水熱合成する工程を備えるため、二酸化チタン(TiO)が使用できない場所(屋内等)において、可視光によって、従来の光触媒よりも高い光触媒活性を示す光触媒が得られる。また、本実施形態の光触媒の製造方法によれば、可視光によって、水を分解して、酸素(O)と水素(H)を発生することができる光触媒が得られる。
本実施形態の光触媒は、粉末、分散液、塗膜等の形態で用いられる。
以下、本実施形態の光触媒を用いて形成された塗膜および殺菌デバイスについて説明する。
[塗膜]
本実施形態の塗膜は、本実施形態の光触媒を用いて形成されてなる。
この塗膜の膜厚は、用途に応じて適宜調整されるが、200nm以上かつ500nm以下であることが好ましい。
本実施形態の塗膜の製造方法は、被塗布物上に上記の光触媒を含むエタノール溶液を塗工することで塗膜前駆体を形成する工程と、この塗膜前駆体を仮焼する工程とを有する。
被塗布物上に光触媒を含むエタノール溶液を塗工する塗工方法は、被塗布物に応じて適宜選択されるが、例えば、バーコート法、フローコート法、ディップコート法、スピンコート法、ロールコート法、スプレーコート法、メニスカスコート法、グラビアコート法、吸上げ塗工法、はけ塗り法、回転コーティング法等、通常のウェットコート法が用いられる。
例えば、被塗布物がガラス管であり、その内面に光触媒を含むエタノール溶液を塗布する場合、回転コーティング法が用いられる。回転コーティング法により、ガラス管の内面に光触媒を含むエタノール溶液を塗布する場合、ガラス管内に光触媒を含むエタノール溶液を注入し、ガラス管を、その長手方向に沿う中心軸の回りに回転させる。これにより、ガラス管の内面に光触媒を含むエタノール溶液からなる塗膜前駆体を形成する。
塗膜前駆体を形成した被塗布物を、60℃にて12時間乾燥することにより、本実施形態の塗膜が得られる。
本実施形態の塗膜は、2層以上4層以下であることが好ましく、3層が最も好ましい。
本実施形態の塗膜が、2層以上4層以下であることにより、より優れた光触媒活性を示す。
本実施形態の塗膜によれば、本実施形態の光触媒を用いて形成されてなるので、可視光によって酸化還元作用(光触媒活性)を示すことができる。また、本実施形態の塗膜によれば、可視光によって、水を分解して、酸素(O)と水素(H)を発生することができる。
[殺菌デバイス]
本実施形態の殺菌デバイスは、本実施形態の塗膜を備えてなる。本実施形態の殺菌デバイスは、ガラス等からなる基体と、基体の少なくとも一面に設けられた本実施形態の塗膜と、を有する。
本実施形態の殺菌デバイスは、上記の光触媒を含むエタノール溶液を、公知の塗工法を用いて基体上に塗工することで塗膜前駆体を形成し、その塗膜前駆体を硬化(仮焼)させることにより得られる。
基体としては、塗膜をなす光触媒による還元反応によって分解(破壊)されないものであれば特に限定されず、例えば、ガラス、セラミックス、金属等からなる任意の形状のものが用いられる。例えば、基体が管状のものであり、その内面に光触媒からなる塗膜を設ける場合、塗膜が酸化還元作用を示すためには、光触媒が光を受光する必要がある。そのため、管状の基体としては、光を透過するガラス製のものが用いられる。
本発明の殺菌デバイスによれば、本実施形態の塗膜が設けられているため、酸化還元作用(光触媒活性)を示すことができる。また、本発明の殺菌デバイスによれば、可視光によって、水を分解して、酸素(O)と水素(H)を発生することができる。
以下、実験例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実験例に限定されるものではない。
[実験例1]
「光触媒の作製」
10μmolのタングステン酸ナトリウムの二水和物(NaWO・2HO)を、45mLのイオン交換水に溶解し、室温にて3時間攪拌して、タングステン酸ナトリウムの水溶液を調製した。
また、20μmolの硝酸ビスマスの五水和物(Bi(NO・5HO)を、15mLの1mol/Lの硝酸に溶解し、室温にて0.5時間攪拌して、硝酸ビスマスを含む硝酸溶液を調製した。
次いで、この硝酸ビスマスの硝酸溶液に、上記のタングステン酸ナトリウムの水溶液を添加して、室温にて3時間攪拌して、これら2つの混合溶液を調製した。
次いで、この混合溶液を3時間撹拌しながら、この溶液に、pH調整剤としてアンモニア水(NH・HO)を添加して、この混合溶液のpHを7に調整した。
pHを調整した混合溶液を、ポリテトラフルオロエチレンを内張したオートクレーブに容れて、160℃にて、18時間、反応させた(水熱合成した)。
次いで、反応後の溶液を遠心分離した後、得られた固形分を水とエタノールで洗浄した。
これにより、タングステン酸ビスマス(BiWO)の粒子を得た。
次いで、エタノール中にタングステン酸ビスマス(BiWO)の粒子を懸濁させて、45mLのタングステン酸ビスマス(BiWO)を含むエタノール懸濁液を調製した。
次いで、1μmolの銀イオン(Ag)となるように、リン酸銀(AgPO)と硝酸銀(AgNO)を、5mLの1mol/Lの硝酸に溶解し、室温にて1時間攪拌して、リン酸銀(AgPO)と硝酸銀(AgNO)を含む硝酸溶液を調製した。
次いで、上記のタングステン酸ビスマス(BiWO)を含むエタノール懸濁液に、このリン酸銀(AgPO)と硝酸銀(AgNO)を含む硝酸溶液を添加した。さらに、そのエタノール懸濁液にリン酸水素二カリウム(KHPO)を加えて、エタノール懸濁液におけるリン酸イオン(PO 3−)の含有量を調整した。
次いで、上記の懸濁液と硝酸溶液の混合溶液を、ポリテトラフルオロエチレンを内張したオートクレーブに容れて、120℃にて、4時間、反応させた(水熱合成した)。
次いで、反応後の溶液を遠心分離した後、得られた固形分を水で洗浄した。
次いで、固形分を、80℃にて、16時間、乾燥した。
これにより、実験例1の銀(Ag)/酸化銀(AgO)/リン酸ビスマス(BiPO)/タングステン酸ビスマス(BiWO)粒子(粉末)が得られた。
なお、実験例1では、ビスマス(Bi)と銀(Ag)とのモル比であるBi/Agが20/1となるように、リン酸銀(AgPO)と硝酸銀(AgNO)の添加量を調整した。
[光触媒活性の評価]
オービタルシェイカー、マグネチックスターラーおよび人工太陽光照明灯を備えた光化学反応装置を用いて、Ag/AgO/BiPO/BiWO粒子について、光触媒活性を評価した。
上記の粉末と、ローダミンBの初期濃度が5ppmの50mLの水溶液(ローダミンB水溶液)とを容れたビーカーをマグネチックスターラーの上に設置した。
ビーカー内のローダミンB水溶液に含まれる上記の粉末の量を0.05gとした。
ローダミンB水溶液を含むビーカーに、照明灯を備えた光照射ユニット内で、600W/mの一定の強度で可視光(波長200nm〜1500nm)を照射した。照明灯とビーカーの距離を10cmとした。
ビーカーに可視光を照射している間、マグネチックスターラーでローダミンB水溶液の攪拌を継続した。
ローダミンB水溶液から、5分間隔でサンプルを採集し、分光光度計(商品名:UV−1600、島津製作所社製)を用いて、波長554nmに調整して光吸収を測定し、所定時間毎にローダミンBの分解率を調査した。
結果を表1、並びに、図1および図2に示す。
なお、表1におけるKappはローダミンBの分解反応の反応速度定数を示す。また、図1および図2におけるCはローダミンB水溶液の濃度を示し、CはローダミンB水溶液の初期濃度を示す。
[紫外可視分光分析]
紫外可視分光光度計(商品名:UV−3100PC、島津製作所社製)を用いて、0.5nm間隔で波長200nm〜800nmにおいて、Ag/AgO/BiPO/BiWO粒子について、タングステン酸ビスマス(BiWO)粉末を参照物として、紫外可視分光分析を行った。結果を図3に示す。なお、図3は紫外可視(波長200nm〜800nm)吸収スペクトルを測定した結果を示す図である。
[実験例2]
ビスマス(Bi)と銀(Ag)とのモル比であるBi/Agが10/1となるように、リン酸銀(AgPO)と硝酸銀(AgNO)の添加量を調整したこと以外は実験例1と同様にして、実験例2のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を得た。
得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を用いて、実験例1と同様にして、実験例2のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子の光触媒活性を評価した。
結果を表1、並びに、図1および図2に示す。
また、得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子について、実験例1と同様にして、実験例2のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子の紫外可視分光分析を行った。
結果を図3に示す。
[実験例3]
ビスマス(Bi)と銀(Ag)とのモル比であるBi/Agが5/1となるように、リン酸銀(AgPO)と硝酸銀(AgNO)の添加量を調整したこと以外は実験例1と同様にして、実験例3のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を得た。
得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を用いて、実験例1と同様にして、実験例3のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子の光触媒活性を評価した。
結果を表1、並びに、図1および図2に示す。
また、得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子について、実験例1と同様にして、実験例2のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子の紫外可視分光分析を行った。
結果を図3に示す。
[実験例4]
実験例1で得られたタングステン酸ビスマス(BiWO)粒子を用いて、実験例1と同様にして、実験例4のタングステン酸ビスマス(BiWO)粒子の光触媒活性を評価した。
結果を表1、並びに、図1および図2に示す。
また、得られたBiWO粒子について、実験例1と同様にして、実験例4のBiWO粒子の紫外可視分光分析を行った。
結果を図3に示す。
表1、並びに、図1および図2の結果から、Ag/AgO/BiPO/BiWO粒子は、Bi/Agが5/1〜10/1の範囲であれば、BiWO粒子よりも光触媒活性に優れることが分かった。
また、図3の結果から、Ag/AgO/BiPO/BiWO粒子は、BiWO粒子よりも、波長400nm〜800nmにおいて、光の吸収強度が高いことが分かった。
[実験例5]
ビスマス(Bi)と銀(Ag)とのモル比であるBi/Agが10/1となるように、リン酸銀(AgPO)と硝酸銀(AgNO)の添加量を調整し、上記の懸濁液と硝酸溶液の混合溶液を、ポリテトラフルオロエチレンを内張したオートクレーブに容れて、100℃にて、4時間、反応させたこと以外は実験例1と同様にして、実験例5のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を得た。
得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を用いて、実験例1と同様にして、実験例5のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子の光触媒活性を評価した。
結果を表2、並びに、図4および図5に示す。
また、得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子について、実験例1と同様にして、実験例5のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子の紫外可視分光分析を行った。
結果を図6に示す。
また、得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を、X線回折装置(商品名:Altima III Rint−2000 X−ray、Rigaku)を用いて同定した。
結果を図7に示す。
[実験例6]
実験例6のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子として、実験例2と同じAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を得た。
得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を用いて、実験例1と同様にして、実験例6のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子の光触媒活性を評価した。
結果を表2、並びに、図4および図5に示す。
また、得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子について、実験例1と同様にして、実験例5のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子の紫外可視分光分析を行った。
結果を図6に示す。
また、得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を、実験例5と同様にして同定した。
結果を図7に示す。
[実験例7]
ビスマス(Bi)と銀(Ag)とのモル比であるBi/Agが10/1となるように、リン酸銀(AgPO)と硝酸銀(AgNO)の添加量を調整し、上記の懸濁液と硝酸溶液の混合溶液を、ポリテトラフルオロエチレンを内張したオートクレーブに容れて、140℃にて、4時間、反応させたこと以外は実験例1と同様にして、実験例7のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を得た。
得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を用いて、実験例1と同様にして、実験例7のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子の光触媒活性を評価した。
結果を表2、並びに、図4および図5に示す。
また、得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子について、実験例1と同様にして、実験例5のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子の紫外可視分光分析を行った。
結果を図6に示す。
また、得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を、実験例5と同様にして同定した。
結果を図7に示す。
表2、並びに、図4および図5の結果から、水熱合成の温度が120℃〜140℃の範囲であれば、得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子は、光触媒活性に優れることが分かった。
また、図6の結果から、水熱合成の温度が120℃〜140℃の範囲では、温度が上がるに従って、波長400nm〜800nmにおいて、光の吸収強度が高くなることが分かった。
また、図7の結果から、実験例5〜実験例7では、Ag/AgO/BiPO/BiWO粒子が生成していることが分かった。
なお、図7において、28.18°、46.75°、55.45°および58.26°はBiWOのピークである。また、32.77°もBiWOのピークであるが、このピークは、AgおよびAgOのピークと重なっている。
[実験例8]
ビスマス(Bi)と銀(Ag)とのモル比であるBi/Agが10/1となるように、リン酸銀(AgPO)と硝酸銀(AgNO)の添加量を調整し、上記の懸濁液と硝酸溶液の混合溶液を、ポリテトラフルオロエチレンを内張したオートクレーブに容れて、120℃にて、3時間、反応させたこと以外は実験例1と同様にして、実験例8のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を得た。
得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を用いて、実験例1と同様にして、実験例8のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子の光触媒活性を評価した。
結果を表3、並びに、図8および図9に示す。
また、得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子について、実験例1と同様にして、実験例8のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子の紫外可視分光分析を行った。
結果を図10に示す。
また、得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を、実験例5と同様にして同定した。
結果を図11に示す。
[実験例9]
実験例9のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子として、実験例2と同じAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を得た。
得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を用いて、実験例1と同様にして、実験例9のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子の光触媒活性を評価した。
結果を表3、並びに、図8および図9に示す。
また、得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子について、実験例1と同様にして、実験例9のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子の紫外可視分光分析を行った。
結果を図10に示す。
また、得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を、実験例5と同様にして同定した。
結果を図11に示す。
[実験例10]
ビスマス(Bi)と銀(Ag)とのモル比であるBi/Agが10/1となるように、リン酸銀(AgPO)と硝酸銀(AgNO)の添加量を調整し、上記の懸濁液と硝酸溶液の混合溶液を、ポリテトラフルオロエチレンを内張したオートクレーブに容れて、120℃にて、5時間、反応させたこと以外は実験例1と同様にして、実験例10のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を得た。
得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を用いて、実験例1と同様にして、実験例10のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子の光触媒活性を評価した。
結果を表3、並びに、図8および図9に示す。
また、得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子について、実験例1と同様にして、実験例10のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子の紫外可視分光分析を行った。
結果を図10に示す。
また、得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を、実験例5と同様にして同定した。
結果を図11に示す。
[実験例11]
ビスマス(Bi)と銀(Ag)とのモル比であるBi/Agが10/1となるように、リン酸銀(AgPO)と硝酸銀(AgNO)の添加量を調整し、上記の懸濁液と硝酸溶液の混合溶液を、ポリテトラフルオロエチレンを内張したオートクレーブに容れて、120℃にて、6時間、反応させたこと以外は実験例1と同様にして、実験例11のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を得た。
得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を用いて、実験例1と同様にして、実験例11のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子の光触媒活性を評価した。
結果を表3、並びに、図8および図9に示す。
また、得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子について、実験例1と同様にして、実験例11のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子の紫外可視分光分析を行った。
結果を図10に示す。
また、得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を、実験例5と同様にして同定した。
結果を図11に示す。
表3、並びに、図8および図9の結果から、水熱合成の時間が4時間の場合に、得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子は、光触媒活性に優れることが分かった。
また、図10の結果から、水熱合成の時間が4時間の場合に、波長400nm〜800nmにおいて、光の吸収強度が高くなることが分かった。
また、図11の結果から、実験例8〜実験例11では、Ag/AgO/BiPO/BiWO粒子が生成していることが分かった。
なお、図11において、28.18°、46.75°、55.45°および58.26°はBiWOのピークである。また、32.77°もBiWOのピークであるが、このピークは、AgおよびAgOのピークと重なっている。
[実験例12]
ビスマス(Bi)と銀(Ag)とのモル比であるBi/Agが10/1となるように、リン酸銀(AgPO)と硝酸銀(AgNO)の添加量を調整し、リン酸イオン(PO 3−)の含有量を0.5at%としたこと以外は実験例1と同様にして、実験例12のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を得た。
得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を用いて、実験例1と同様にして、実験例12のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子の光触媒活性を評価した。
結果を表4、並びに、図12および図13に示す。
[実験例13]
ビスマス(Bi)と銀(Ag)とのモル比であるBi/Agが10/1となるように、リン酸銀(AgPO)と硝酸銀(AgNO)の添加量を調整し、リン酸イオン(PO 3−)の含有量を1.0at%としたこと以外は実験例1と同様にして、実験例13のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を得た。
得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を用いて、実験例1と同様にして、実験例13のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子の光触媒活性を評価した。
結果を表4、並びに、図12および図13に示す。
[実験例14]
ビスマス(Bi)と銀(Ag)とのモル比であるBi/Agが10/1となるように、リン酸銀(AgPO)と硝酸銀(AgNO)の添加量を調整し、リン酸イオン(PO 3−)の含有量を1.5at%としたこと以外は実験例1と同様にして、実験例14のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を得た。
得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を用いて、実験例1と同様にして、実験例14のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子の光触媒活性を評価した。
結果を表4、並びに、図12および図13に示す。
表4、並びに、図12および図13の結果から、リン酸イオン(PO 3−)の含有量が0.5at%〜1.5at%の範囲であれば、得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子は、光触媒活性に優れることが分かった。
[実験例15]
実験例1で得られたタングステン酸ビスマス(BiWO)粒子を用いて、実験例1と同様にして、実験例15のタングステン酸ビスマス(BiWO)粒子の光触媒活性を評価した。
結果を表5、並びに、図14および図15に示す。
また、得られたBiWO粒子について、実験例1と同様にして、実験例15のBiWO粒子の紫外可視分光分析を行った。
結果を図16に示す。
透過型電子顕微鏡(TEM)(商品名:JEM2100F、日本電子社製)を用いて、得られたBiWO粒子の透過型電子顕微鏡を得た。
結果を図17に示す。
[実験例16]
「光触媒の作製」
10μmolのタングステン酸ナトリウムの二水和物(NaWO・2HO)を、45mLのイオン交換水に溶解し、室温にて0.5時間攪拌して、タングステン酸ナトリウムの水溶液を調製した。
また、20μmolの硝酸ビスマスの五水和物(Bi(NO・5HO)を、15mLの1mol/Lの硝酸に溶解し、室温にて0.5時間攪拌して、硝酸ビスマスを含む硝酸溶液を調製した。
次いで、この硝酸ビスマスの硝酸溶液に、上記のタングステン酸ナトリウムの水溶液を添加して、室温にて3時間攪拌して、これら2つの混合溶液を調製した。
次いで、この混合溶液を3時間撹拌しながら、この溶液に、pH調整剤としてアンモニア水(NH・HO)を添加して、この混合溶液のpHを7に調整した。
pHを調整した混合溶液を、ポリテトラフルオロエチレンを内張したオートクレーブに容れて、160℃にて、18時間、反応させた(水熱合成した)。
次いで、反応後の溶液を遠心分離した後、得られた固形分を水とエタノールで洗浄した。
これにより、タングステン酸ビスマス(BiWO)の粒子を得た。
次いで、エタノール中にタングステン酸ビスマス(BiWO)の粒子を懸濁させて、45mLのタングステン酸ビスマス(BiWO)を含むエタノール懸濁液を調製した。
次いで、1μmolの銀イオン(Ag)となるように、リン酸銀(AgPO)を、5mLの1mol/Lの硝酸に溶解し、室温にて1時間攪拌して、リン酸銀(AgPO)を含む硝酸溶液を調製した。
次いで、上記のタングステン酸ビスマス(BiWO)を含むエタノール懸濁液に、このリン酸銀(AgPO)を含む硝酸溶液を添加した。
次いで、上記の懸濁液と硝酸溶液の混合溶液を、ポリテトラフルオロエチレンを内張したオートクレーブに容れて、120℃にて、4時間、反応させた(水熱合成した)。
次いで、反応後の溶液を遠心分離した後、得られた固形分を水で洗浄した。
次いで、固形分を、80℃にて、16時間、乾燥した。
これにより、実験例16のリン酸ビスマス(BiPO)/タングステン酸ビスマス(BiWO)粒子(粉末)が得られた。
「評価」
得られたBiPO/BiWO粒子を用いて、実験例1と同様にして、実験例16のBiPO/BiWO粒子の光触媒活性を評価した。
結果を表5、並びに、図14および図15に示す。
また、得られたBiPO/BiWO粒子について、実験例1と同様にして、実験例16のBiPO/BiWO粒子の紫外可視分光分析を行った。
結果を図16に示す。
実験例15と同様にして、得られたBiPO/BiWO粒子の透過型電子顕微鏡を得た。
結果を図18に示す。
[実験例17]
「光触媒の作製」
10μmolのタングステン酸ナトリウムの二水和物(NaWO・2HO)を、45mLのイオン交換水に溶解し、室温にて0.5時間攪拌して、タングステン酸ナトリウムの水溶液を調製した。
また、20μmolの硝酸ビスマスの五水和物(Bi(NO・5HO)を、15mLの1mol/Lの硝酸に溶解し、室温にて0.5時間攪拌して、硝酸ビスマスを含む硝酸溶液を調製した。
次いで、この硝酸ビスマスの硝酸溶液に、上記のタングステン酸ナトリウムの水溶液を添加して、室温にて3時間攪拌して、これら2つの混合溶液を調製した。
次いで、この混合溶液を3時間撹拌しながら、この溶液に、pH調整剤としてアンモニア水(NH・HO)を添加して、この混合溶液のpHを7に調整した。
pHを調整した混合溶液を、ポリテトラフルオロエチレンを内張したオートクレーブに容れて、160℃にて、18時間、反応させた(水熱合成した)。
次いで、反応後の溶液を遠心分離した後、得られた固形分を水とエタノールで洗浄した。
これにより、タングステン酸ビスマス(BiWO)の粒子を得た。
次いで、エタノール中にタングステン酸ビスマス(BiWO)の粒子を懸濁させて、45mLのタングステン酸ビスマス(BiWO)を含むエタノール懸濁液を調製した。
次いで、1μmolの銀イオン(Ag)となるように、硝酸銀(AgNO)を、5mLの1mol/Lの硝酸に溶解し、室温にて1時間攪拌して、硝酸銀(AgNO)を含む硝酸溶液を調製した。
次いで、上記のタングステン酸ビスマス(BiWO)を含むエタノール懸濁液に、この硝酸銀(AgNO)を含む硝酸溶液を添加した。
次いで、上記の懸濁液と硝酸溶液の混合溶液を、ポリテトラフルオロエチレンを内張したオートクレーブに容れて、120℃にて、4時間、反応させた(水熱合成した)。
次いで、反応後の溶液を遠心分離した後、得られた固形分を水で洗浄した。
次いで、固形分を、80℃にて、16時間、乾燥した。
これにより、実験例16のリン酸ビスマス(BiPO)/タングステン酸ビスマス(BiWO)粒子(粉末)が得られた。
なお、リン酸ビスマス(BiPO)/タングステン酸ビスマス(BiWO)粒子におけるリン酸イオン(PO 3−)の含有量は0.5at%であった。
「評価」
得られたAg/AgO/BiWO粒子を用いて、実験例1と同様にして、実験例17のAg/AgO/BiWO粒子の光触媒活性を評価した。
結果を表5、並びに、図14および図15に示す。
また、得られたAg/AgO/BiWO粒子について、実験例1と同様にして、実験例17のAg/AgO/BiWO粒子の紫外可視分光分析を行った。
結果を図16に示す。
実験例15と同様にして、得られたAg/AgO/BiWO粒子の透過型電子顕微鏡を得た。
結果を図19に示す。
[実験例18]
実験例18のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子として、実験例12と同じAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を得た。
得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を用いて、実験例1と同様にして、実験例18のAg/AgO/BiWO粒子の光触媒活性を評価した。
結果を表5、並びに、図14および図15に示す。
また、得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子について、実験例1と同様にして、実験例18のAg/AgO/BiWO粒子の紫外可視分光分析を行った。
結果を図16に示す。
実験例15と同様にして、得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子の透過型電子顕微鏡を得た。
結果を図20に示す。
[実験例19]
実験例19のAg/AgO/BiPO/BiWO粒子として、実験例13と同じAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を得た。
得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を用いて、実験例1と同様にして、実験例19のAg/AgO/BiWO粒子の光触媒活性を評価した。
結果を表5、並びに、図14および図15に示す。
また、得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子について、実験例1と同様にして、実験例19のAg/AgO/BiWO粒子の紫外可視分光分析を行った。
結果を図16に示す。
表5、並びに、図14および図15の結果から、Ag/AgO/BiWO粒子も光触媒活性に優れるが、Ag/AgO/BiPO/BiWO粒子は、より光触媒活性に優れることが分かった。
また、図16の結果から、Ag/AgO/BiPO/BiWO粒子は、波長400nm〜800nmにおいて、光の吸収強度が高くなることが分かった。
[実験例20]
実験例19で得られたAg/AgO/BiPO/BiWO粒子を用いて、以下の方法に従って、水の分解を行い、ガスクロマトグラフ(商品名:GC−8A、島津製作所社製)により、30分毎に、酸素(O)と水素(H)の発生量(累積)を測定した。
メタノール30mLと水120mLの混合溶液に、Ag/AgO/BiPO/BiWO粒子0.0075gを溶解して、Ag/AgO/BiPO/BiWO粒子を含むメタノール水溶液を調製した。
このメタノール水溶液を、300mLの透明ガラスリアクターに注入した。
メタノール水溶液を容れた透明ガラスリアクターを、照明灯を備えた太陽光照射ユニット内に配置して、その透明ガラスリアクターに、600W/mの一定の強度で可視光(波長200nm〜1500nm)を照射した。照明灯の発光部と透明ガラスリアクターの距離を5cmとした。
透明ガラスリアクターに可視光を照射している間、マグネチックスターラーでメタノール水溶液の攪拌を継続した。
メタノール水溶液から、30分毎に試料を採取し、ガスクロマトグラフにより、サンプル中の酸素(O)と水素(H)の濃度を測定した。
結果を図21に示す。
図21の結果から、水の分解開始から3時間の酸素(O)の累積発生量は305μmol、水素(H)の累積発生量は11μmolであった。
また、図21の結果から、Ag/AgO/BiPO/BiWO粒子を用いて水を分解し、酸素と水素を発生できることが分かった。また、本実験例の光触媒は、少ない光触媒量と弱い光照射強度条件においても、従来の光触媒に比べて、酸素(O)の発生量が数倍から数十倍であり、水素(H)の発生量が数倍であることが分かった。
本発明の光触媒は、水および空気浄化の分野や、水を分解して水素と酸素を発生させてエネルギーとして利用するエネルギー分野等に適用することができる。

Claims (7)

  1. タングステン酸ビスマス(Bi2WO)と、リン酸塩と、銀およびその酸化物の少なくとも一方と、を含んでなる光触媒であって、前記光触媒が、タングステン酸ビスマスよりも高い光触媒活性を与える量の銀を含む、ことを特徴とする光触媒。
  2. 前記リン酸塩が、リン酸ビスマスを含む、請求項1に記載の光触媒。
  3. ビスマス(Bi)と前記銀(Ag)とのモル比であるBi/Agが、5/1〜10/1であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光触媒。
  4. リン(P)の含有量が、0.3at%〜1.8at%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光触媒。
  5. タングステン酸ビスマス(Bi2WO6)に、硝酸銀及びリン酸銀と、リン酸塩とを加えて水熱合成する工程を備え、前記水熱合成の温度が、110℃〜130℃であり、ビスマス(Bi)と前記硝酸銀及びリン酸銀の銀(Ag)とのモル比であるBi/Agが、5/1〜10/1であり、さらに前記水熱合成の時間が4時間であることを特徴とする光触媒の製造方法。
  6. リン酸塩が、リン酸水素二カリウムである、請求項5に記載の製造方法。
  7. 請求項5又は6に記載の製造方法により製造された光触媒であって、タングステン酸ビスマス(Bi2WO)と、リン酸塩と、銀およびその酸化物の少なくとも一方とを含む、前記光触媒。
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