JP6801363B2 - 搬送車システム - Google Patents
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Description
半導体製造工場等では、例えば半導体ウエハの搬送容器(FOUP)やレチクル搬送用のビークルなどの物品を搬送するため、天井に敷設されたレールに沿って搬送用の有軌道台車が走行する有軌道台車システムが用いられている(例えば、特許文献1を参照)。
ところで、台車の数が将来さらに増える場合、カーブ部における台車の制御が複雑になることが予想される。しかし、特許文献1には、台車の数がさらに増えた場合を想定してのカーブ部における有軌道台車の制御については何も開示されていない。実際は台車の数がさらに増えた場合は、有軌道台車のカーブ部における制御は、複雑になりすぎて実現が難しい可能性がある。
軌道は、曲線部と直線部を有する。
走行台車は、走行方向に並んで配置され軌道を走行する複数の駆動台車と、複数の駆動台車をボギー連結するボギー連結部とを有する。
走行台車が曲線部を走行する場合は、駆動台車は曲線部移動中に駆動制御されていない。
このシステムでは、曲線部に存在する駆動台車が駆動制御されていないことで、走行制御を簡単につまり実用可能なものにできる。
この場合、軌道の直線部は磁石を有しており、軌道の曲線部は磁石を有していない。
このシステムでは、軌道の曲線部に磁石を配置しないことにより、駆動台車は曲線部では駆動力を発生しない。したがって、走行台車の曲線部で走行制御がさらに簡単になり、実用可能になる。
コントローラは、複数の駆動台車が曲線部を走行する場合は、少なく1台の基準となる駆動台車に対して速度制御を実行し、基準となる駆動台車に追従するように他の駆動台車に対してトルク制御を行ってもよい。
このシステムでは、少なくとも1台の駆動台車を基準となる駆動台車に追従するようにトルク制御を行うので、走行台車全体として曲線部をスムーズに走行できる。
この場合、直線部はトロリー線を有しているが、曲線部はトロリー線を有していない。
このシステムでは、走行台車の曲線部で走行制御がさらに簡単になり、実用可能になる。
このシステムでは、給電シューとトロリー線との接触が確実になる。
(1)自動倉庫
図1及び図2を用いて、自動倉庫1を説明する。図1は、本発明の一実施形態が採用された自動倉庫の概略平面図である。図2は、自動倉庫の概略正面図である。
集品棚部材25は、複数段の支持部を有する棚構造を有しており、複数の容器23及び段ボール箱28を収納可能である。容器23は、商品を収納可能な部材である。なお、集品棚部材25の底面はパレットPの底面と同様の構造を有しており、それによりスタッカクレーン11によって支持及び搬送される。また、図1においてはアルファベットが付されているのは、ラック5に収納されたパレットPである。また、図示しない別のラック5には容器23や段ボール箱28が収納されている。
自動倉庫1は、ラック5に沿って設けられた下部ガイドレール9を有している。具体的には、下部ガイドレール9は、ラック5の間の通路5bの床面に配置されている。
なお、スタッカクレーン11の走行方向を「走行方向」として、図では矢印Xで表す。さらに、走行方向に直交する水平方向を「左右方向」として、図では矢印Yで表す。
スタッカクレーン11は、複数の駆動台車13に対して昇降可能に吊り下げられた移載装置15を有している。移載装置15は、集品棚部材25又はパレットPを移載可能である。移載装置15は、例えば、スライドフォーク式の装置である。
なお、図2に示すように、スタッカクレーン11は、下部走行台車17を有している。下部走行台車17は、下部ガイドレール9に沿って案内される。
図4及び図5を用いて、スタッカクレーン11を詳細に説明する。図4は、スタッカクレーンの斜視図である。図5は、スタッカクレーンの上部の斜視図である。
図4及び図5に示すように、8台の駆動台車13は、走行方向に並んで配置されている。さらに、駆動台車13は、図3及び図7に示すように、ボギー構造29(ボギー連結部の一例)を有している。
ボギー構造29によって、スタッカクレーン11は、周回軌道のカーブを安定して走行できる。ボギー構造29の詳細は後述する。
スタッカクレーン11は、走行方向に延びて一対のマスト31の上端同士を連結する上側ベース部材33を有している。具体的には、一対のマスト31の上端には昇降フレーム45(後述)が固定されており、上側ベース部材33は昇降フレーム45同士を連結している。
一対のマスト31の上下両端は、図8に示すように、ピン47、49によって他の部材に支持されている。具体的には、一対のマスト31の上端は、昇降フレーム45(後述)に対して、ピン47によって支持されている。また、一対のマスト31の下端は、下側ベース部材34に対して、ピン49によって支持されている。ピン47、49は左右方向に延びており、そのため一対のマスト31は走行方向に揺動可能になっている。以上に述べた構造によって、制振制御と機体重量低減が実現される。
移載装置15は、昇降台37に設けられている。移載装置15は、左右方向に荷物を移動させて荷物を棚との間で移載する。
一対のマスト31の一方の下部には、制御盤43が設けられている。
なお、この実施形態では、4台の駆動台車13が走行方向前側のマスト31に対応して配置されており、4台の駆動台車13が走行方向後側のマスト31に対応して配置されている。特に、4台の駆動台車13の走行方向中心がスプロケット46の中心に対応するように、4台の駆動台車13が配置されている。以上の構成により、昇降台37及びマスト31から作用する荷重を駆動台車13が均等に支持できる。
図6を用いて、駆動台車13を説明する。図6は、駆動台車の斜視図である。
駆動台車13は、車軸シャフト51を有している。車軸シャフト51は、左右方向に延びている。
駆動台車13は、ブラケット(図示せず)を有している。ブラケットは、車軸シャフト51の中央部つまり一対の走行車輪53の間に配置されて、固定されている。これにより車軸シャフト51はブラケットに対して回転不能に支持される。
駆動台車13は、磁極センサ101を有している。磁極センサ101は駆動台車13の走行位置を検出するためのセンサである。
駆動台車13は、サイドガイドローラ59を有している。サイドガイドローラ59は、天井レール7の側壁の内側面によってガイドされる。サイドガイドローラ59は、ブラケットに装着されている。この実施形態ではサイドガイドローラ59は、走行方向に並んで一対ずつ設けられ、合計4個である。
上述したように駆動台車13及び駆動台車13の各々に分岐切替ローラ63及びリニアモータ69が設けられているので、駆動台車13の数の増減への対応が容易になる。また、駆動台車13ごとを制御できるので、制御が容易かつ正確になる。
図7を用いて、ボギー構造29を詳細に説明する。図7は、ボギー構造の概略構成を示す概略側面図である。
ボギー構造29は、スタッカクレーン11の荷重支持部分を構成しており、複数段階のボギーを有している。この実施形態では、ボギー構造29は、3段ボギーである。つまり、2台の駆動台車13をボギー構造とし、さらにボギー構造とすることで4台の駆動台車13のボギー構造とし、さらにボギー構造とすることで8台の駆動台車のボギー構造としている。以下、ボギー構造29を詳細に説明する。
このようにして、スタッカクレーン11では、一対の第1ボギー部材201ごとに2段目ボギー構造207が実現されており、その数は合計2個である。
上記のボギー構造29によって、複数の駆動台車13が天井レール7の曲線部を走行するときに、各駆動台車13が適切な方向を向くことができ、そのためスムーズに走行できる。
図8を用いて、自動倉庫1の制御構成を説明する。図8は、自動倉庫の制御構成を示すブロック図である。
スタッカクレーン11は、コントローラ81を有している。コントローラ81は、プロセッサ(例えば、CPU)と、記憶装置(例えば、ROM、RAM、HDD、SSDなど)と、各種インターフェース(例えば、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、通信インターフェースなど)を有するコンピュータシステムである。コントローラ81は、記憶部(記憶装置の記憶領域の一部又は全部に対応)に保存されたプログラムを実行することで、各種制御動作を行う。
コントローラ81の各要素の機能は、一部又は全てが、コントローラ81を構成するコンピュータシステムにて実行可能なプログラムとして実現されてもよい。その他、コントローラ81の各要素の機能の一部は、カスタムICにより構成されていてもよい。
コントローラ81には、図示しないが、荷物の大きさ、形状及び位置検出するセンサ、スタッカクレーン11の各装置の状態を検出するためのセンサ及びスイッチ、並びに情報入力装置が接続されている。
なお、走行状態に関する情報を検出するためのセンサは、各駆動台車13に設けられている。以上より、コントローラ81は、走行駆動、分岐切替などについて、各駆動台車13の個々の位置に基づいて適したタイミング・能力を制御できる。
(6)マストユニット
以上に述べたように、各マスト31には、昇降駆動モータ40及びスプロケット46が装着されており、全体でマストユニット42を構成している。そして、一対のマストユニット42は、上側ベース部材33及び下側ベース部材34によって互い連結されていることになる。
したがって、上側ベース部材33及び下側ベース部材34を交換するだけで、一対のマストユニット42の走行方向間隔変更でき、つまりスタッカクレーン11のサイズを変更できる。このように一対のマストユニット42を共通部分とすることで、荷物に応じてスタッカクレーンの構成を変化させてもコストを抑えることができる。
図9〜図13を用いて、天井レール7の曲線部の構造及び走行台車の走行制御を説明する。図9〜図13は、走行台車の曲線部走行を説明する模式的平面図である。
図9に示すように、第1直線部7A、曲線部7B、第2直線部7Cが連続して形成されている。
このようにして、曲線部7Bに存在する駆動台車13が駆動力を発生しないことで、走行制御を簡単につまり実用可能なものにできる。
図9では、8台全ての駆動台車13が、第1直線部7Aを駆動力発生状態で移動している。
図10では、先頭の2台の駆動台車13が、曲線部7Bに進入し、したがって駆動力を発生しない状態で移動している。そして、後続の6台の駆動台車13が、第1直線部7Aを駆動力発生状態で移動している。
図11では、先頭の6台の駆動台車13が、曲線部7Bに進入し、したがって駆動力を発生しない状態で移動している。そして、後続の2台の駆動台車13が、第1直線部7Aを駆動力発生状態で移動している。
図13では、8台全ての駆動台車13が、第1直線部7Aを駆動力発生状態で移動している。
前記実施形態では曲線部には磁石は全く配置されていないとしたが、曲線部の一部に磁石が配置されていてもよい。
図14〜図16を用いて、上部走行台車12の給電機構を説明する。図14は、曲線部における給電シューの動作を示す概略的側面図である。図15は、給電シューの斜視図である。図16は、坂道ガイドの斜視図である。
図14に示すように、天井レール7は、第1直線部7A、曲線部7B、第2直線部7Cを連続して有している。第1直線部7A及び第2直線部7Cはトロリー線111を有しているが、曲線部7Bはトロリー線を有していない。
また、上記構造によって曲線部7Bでの配線が簡単になる。さらに、上記構造は分岐部及び合流部にも適用できる。
図15に示すように、給電シュー113は、複数の集電子113aと、それを回動自在に支持するレバー113bと、レバー113bを支持して上部走行台車12に取り付けられる装着部材113cとを有している。給電シュー113は、図示しないが、レバー113bを上方に付勢するバネを有している。また、集電子113aはレバー113bに回動自在に支持されている。
図14に示すように、第1直線部7A及び第2直線部7Cのトロリー線111の端部には、坂道ガイド115が設けられている。坂道ガイド115は、図16に示すように、曲線部7B側の端部から斜め下方に延びる坂道溝部115aと、その端部から水平に延びてトロリー線111に連続する直線溝部115bとを有している。
第1直線部7Aを走行している間は、給電シュー113の集電子113aは下方姿勢でトロリー線111を摺動する。そして、曲線部7Bに近づくと、集電子113aは、坂道ガイド115の直線溝部115bに移行して摺動して、続いて坂道溝部115aに移行して摺動しながら上方姿勢に変更される。曲線部7Bを走行している間は、集電子113aは上方姿勢で移動する。
第2直線部7Cに近づくと、集電子113aは坂道ガイド115の坂道溝部115aに当接する。このとき、集電子113aの傾きと坂道溝部115aの傾きが一致しているので、衝突の衝撃が少ない。さらに、集電子113aは坂道ガイド115の坂道溝部115aに摺動して、続いて直線溝部115bを摺動しながら下方姿勢に変更される。第2直線部7Cを走行している間は、集電子113aは下方姿勢でトロリー線111を摺動する。
コントローラ81は、曲線部を走行する駆動台車13に走行指令を出さない制御を行ってもよい。したがって、上部走行台車12が曲線部7Bを走行する場合は、駆動台車13は曲線部移動中に走行指令が与えられていない。
このようにして、曲線部7Bに存在する駆動台車13が駆動力を発生しないことで、走行制御を簡単につまり実用可能なものにできる。
コントローラ81は、複数の駆動台車13が曲線部を走行する場合は、少なくとも1台の基準となる駆動台車に対して速度制御を実行し、基準となる駆動台車13に追従するように他の駆動台車に対してトルク制御を行ってもよい。
この場合、少なくとも1台の駆動台車を基準となる駆動台車に追従するようにトルク制御を行うので、走行制御が簡単になって実用的になる。
基準となる駆動台車は、例えば、先頭の1台、先頭の2台、末尾の1台、末尾の2台である。
追従する駆動台車は、基準となる駆動台車以外の一部又は全ての台車である。
搬送車システムは、軌道(例えば、天井レール7)と、走行台車(例えば、上部走行台車12)とを備えている。
軌道は、曲線部7B(曲線部の一例)と第1直線部7A及び第2直線部7C(直線部の一例)とを有する。
走行台車は、走行方向に並んで配置され軌道を走行する複数の駆動台車(例えば、駆動台車13)と、複数の駆動台車をボギー連結するボギー連結部(例えば、ボギー構造29)とを有する。
走行台車が曲線部を走行する場合は、駆動台車は曲線部を移動中は駆動制御されていない。
このシステムでは、曲線部に存在する駆動台車が駆動制御されていないことで、走行制御を簡単につまり実用可能なものにできる。
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
(1)前記実施形態では走行台車はスタッカクレーンに用いられていたが、走行台車はスタッカクレーン以外に適用されてもよい。
ボギー構造29Aは、スタッカクレーン11Aの荷重支持部分を構成しており、複数段階のボギーを有している。この実施形態では、ボギー構造29Aは、2段ボギーである。つまり、2台の駆動台車13をボギー構造とし、さらにボギー構造とすることで4台の駆動台車13のボギー構造としている。以下、ボギー構造29Aを詳細に説明する。
このようにして、スタッカクレーン11Aでは、駆動台車13ごとに1段目のボギー構造205Aが実現されており、その数は合計2個である。つまり、スタッカクレーン11Aのボギー構造は、第1実施形態のスタッカクレーン11のボギー構造より数が少ない。
(3)前記実施形態では駆動台車は天井レールを走行していたが、駆動台車は地上レールを走行してもよい。
5 :ラック
5a :棚
5b :通路
7 :天井レール
7A :第1直線部
7B :曲線部
7C :第2直線部
9 :下部ガイドレール
11 :懸垂式スタッカクレーン
12 :上部走行台車
13 :駆動台車
13a :駆動台車シャフト
15 :移載装置
17 :下部走行台車
23 :容器
25 :集品棚部材
28 :段ボール箱
29 :ボギー構造
31 :マスト
33 :上側ベース部材
34 :下側ベース部材
35 :昇降装置
37 :昇降台
39 :昇降部
40 :昇降駆動モータ
41 :チェーン
43 :制御盤
45 :昇降フレーム
45a :支持部
46 :スプロケット
51 :車軸シャフト
53 :走行車輪
59 :サイドガイドローラ
61 :分岐合流切替装置
63 :分岐切替ローラ
65 :プレート
69 :リニアモータ
78 :モータ
81 :コントローラ
83 :上位コントローラ
111 :トロリー線
113 :給電シュー
113a :集電子
113b :レバー
113c :装着部材
115 :坂道ガイド
115a :坂道溝部
115b :直線溝部
201 :第1ボギー部材
201a :第1シャフト
203 :第2ボギー部材
203a :第2シャフト
Claims (3)
- 曲線部と直線部を有する軌道と、
走行方向に並んで配置され前記軌道を走行する複数の駆動台車と、前記複数の駆動台車をボギー連結するボギー連結部とを有する走行台車と、を備え、
前記走行台車が前記曲線部を走行する場合は、前記駆動台車は前記曲線部移動中に駆動制御されておらず、
前記駆動台車はコイルからなるリニアモータを有しており、
前記軌道の前記直線部は磁石を有しており、
前記軌道の前記曲線部は磁石を有しておらず、
前記走行台車は給電シューを有しており、
前記直線部はトロリー線を有しているが、前記曲線部はトロリー線を有していない、
搬送車システム。 - 前記走行台車はコントローラをさらに備え、
前記コントローラは、前記複数の駆動台車が前記曲線部を走行する場合は、前記曲線部以外を走行する少なくとも1台の基準となる駆動台車に対して速度制御を実行し、前記基準となる駆動台車に追従するように他の駆動台車に対してトルク制御を行う、請求項1に記載の搬送車システム。 - 前記走行台車は、複数の前記給電シューを有している、請求項1又は2に記載の搬送車システム。
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