JP6801124B2 - 漁網の廃棄物から銅を回収する為の方法 - Google Patents

漁網の廃棄物から銅を回収する為の方法 Download PDF

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Description

本発明は、漁網の廃棄物から銅を回収するための方法、より好適には養魚網の廃棄物から銅を回収する為の方法に関する。
海水に長期間浸された表面は、生物付着(biofouling)により急速な劣化にさらされる。生物付着または海洋生物の付着物は、微生物、例えば表面に付着して堆積する貝、海藻である。このように表面は劣化して寿命は短くなる為、表面は、使用する前に表面に施される抗生着コーティングによって使用する前に保護される。
魚の養殖に用いられる養魚網は、海水に長期間さらされる為に、特に生物付着にさらされる。ここで、「網」という用語は、これ以降は、漁や養魚に使用される網など、魚やその他の海洋動物の移動を防止したりガイドする為に使用される全ての種類の網に対して用いる。
網は、一般に合成ポリマー線維、例えばポリアミド6、ポリアミド6.6、PET、PPなどで製造される。線維の製造工程では、ポリマー線維の熱および紫外線安定性を高める為に購入可能な添加剤を線維の中に任意に組み込むことができる。
網の繊維に施される抗生着コーティングは、好適には、銅をベースとする殺生物剤であり、主に酸化銅(酸化銅(I)CuO、酸化銅(II)CuO、およびその他の銅化合物)の形態である。コーティングは、色素、バインダー、ワックス、特にはパラフィンワックスおよびフィルム形成ポリマーまたはコポリマー樹脂などをさらに含有する。抗生着コーティングは、網に銅化合物を結合可能にするバインダーとしてEVAコポリマー樹脂を好適には含有する。上記の抗生着コーティングは、コーティングの量に基づいて最大30重量%の銅を含有し得る。
反応器での脱重合によりポリアミドを得る、漁網の廃棄物をリサイクルする為の方法は、先行技術から周知である。これらの方法では、被覆の可能性がある抗生着コーティングは、脱重合方法に悪影響を及ぼす望ましくない不純物となる為、予め除去しておく必要がある。網の廃棄物は、従って、一般に水でまず洗浄して可能な限り抗生着コーティングと被覆とを除去した後に、周知の方法により反応器のなかで脱重合させて、ポリアミド(ナイロン−6)の原材料である純粋なカプロラクタムが得られる。洗浄後に残るスラッジおよび脱重合の残余物は、ナイロンを得る為の周知の方法においては、利用価値のない廃棄物であり、この不純物は、環境に悪影響を及ぼす銅を含有する為に、環境規制に基づいて廃棄されなければならず、これが更なるコストの原因となっている。洗浄によって生じるスラッジは、有意の量の銅化合物、例えば乾燥物の量に基づいて30重量%の銅化合物を主に酸化銅(I)CuOの形態で含有し、酸化銅(II)CuOやオキシ塩化銅(CuCl(OH))の形態はより少なく含有する。脱重合後の残る固形物は、少量の銅化合物をまだ含有している。銅および銅化合物は、環境に対して毒性を有する為、スラッジおよび公知の方法による脱重合で生じた廃棄物は、環境規制に準じて適切に扱う必要がある。
出願人は、銅をベースとする抗生着コーティングでコートされた網の廃棄物から銅を回収する為の方法について従来技術から知見を得ることができなかった。
本発明が提案する方法は、網の廃棄物をリサイクルする為の方法を改善して、網から純粋なポリアミドだけでなく銅も得る方法である。十分に純粋な形態の銅は、有用な原材料になるだけでなく、最終廃棄物中の銅の量が減少する為に、環境への悪影響を減らして廃棄物の処理にかかるコストも減少させる為、二重の利点を有する。
本発明に係る方法を、以下に図面に表示することによって示す。
表1の処理条件下における銅の溶解収量に関する実験結果を、時間の関数として示すグラフ。 表2の処理条件下における銅の溶解収量に関する実験結果を、時間の関数として示すグラフ。 様々な酸に関して灰からの銅の溶解収量に関する実験結果を示すグラフ。 硫酸と過酸化水素とを同時に使用した場合における灰からの銅の溶解収量に関する実験結果を示すグラフ。
銅をベースとする抗生着コーティングで保護された網の廃棄物から銅を回収する為の本発明に係る方法は、以下の工程を備える。
A:洗浄液の中で網を洗浄する工程であって、抗生着コーティングとその他の不純物を網の表面から可能な最大限の量まで除去する工程である。洗浄液は、80〜100%の水と、洗浄効率を高める為に0〜20%の洗浄添加物とを含有する。洗浄添加物は、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの塩基である。洗浄添加物は、好適には水酸化ナトリウムである。水中の水酸化ナトリウムの濃度は、好適には2%である。その他の従来の洗浄剤も洗浄液に添加することができるが、後の脱重合において問題を生じる可能性がある為、洗浄後の網への残余は、できる限り少ない方が望ましい。
洗浄は、好適には摩擦の効果を付加して実施される。
洗浄する前に、網は、良好な洗浄結果と後の工程で良好な結果を得るために任意に細断される。
洗浄により、50〜95重量%の抗生着コーティングが網の廃棄物から除去される。洗浄により、洗浄液、スラッジおよびパラフィンやコポリマーなどのその他の不純物の懸濁液が生じ、パラフィンやコポリマーは、スラッジの中に部分的に存在したり、懸濁液の表面に部分的に浮かんでいる。スラッジは、酸化銅CuOおよびCuOと、オキシ塩化銅CuCl(OH)の形態の銅化合物と、不純物になり得るものと、抗生着コーティングの残余物であって特にはパラフィンとEVAコポリマーとを含有する。
水酸化ナトリウムを洗浄液に添加した場合には、抗生着コーティング中のコポリマー(EVA)が加水分解されてコポリマーの結合効果が失われる為に、洗浄効果が高まる。その結果、より多くの抗生着コーティングが、洗浄中に網から除去される。加えて、抗生着コーティング中のコポリマーの結合効果が失われる為、銅化合物はパラフィンやコポリマーの中に留まれなくなり、より多くの銅化合物がスラッジの中に排出される。このようにして、スラッジの中の銅化合物に存在する銅のほぼ全てが後の工程で添加される酸性の化学物質による溶解の対象となる。水をベースとする洗浄液において2%の濃度で水酸化ナトリウムを用いた場合には、抗生着コーティングの70%以上を網から除去することができる。
5〜50重量%の抗生着コーティングをなお含む洗浄後の網は、カプロラクタムを得る為に公知の方法で処理、つまり、洗浄後の網は、乾燥された後に反応器で脱重合される。
B:洗浄工程で生じた洗浄液とスラッジとその他の不純物からなる懸濁液は、公知の方法、好適には遠心分離で実施される分離工程に進められる。
洗浄液よりもより軽量である為に表面に浮いているパラフィンやコポリマーは、すくい取ることによって遠心分離の前に任意に除去することができる。すくい取られたパラフィンやコポリマーは、焼却器に送られて、加熱に使用可能な蒸気が得られる。言うまでもないが、すくい取ることは、公知の分離方法においても使用することができる。
分離された洗浄液は、洗浄工程Aの中に再循環される。分離後に残るスラッジは、
−スラッジの平均約1/3である、酸化銅CuOとCuOとオキシ塩化銅CuCl(OH)の形態である銅化合物と、
−スラッジの最大約1/3である分離されなかった洗浄液と、
−網に蓄積した不純物と抗生着コーティングの残余物であって特にパラフィンとEVAコポリマーを含む残留物と、を含む。
洗浄液が水酸化ナトリウムを含有する場合には、分離工程で得られるスラッジは、必要に応じてpHを低下させるために水で任意に洗浄される。そのようにして得られた懸濁液は、再度上記の分離工程の対象にされる。スラッジ中のpHを下げる目的は、次の溶解の工程で酸性の媒体の消費を少なくする為である。
C:分離工程Bで得られたスラッジは、酸性の媒体中で溶解工程に進められる。銅が酸化銅(CuOとCuO)とオキシ塩化銅(CuCl(OH))の形態で主に存在するスラッジの中の銅化合物は溶解されて、酸性の媒体中に少なくとも20g/L、好適には少なくとも50g/Lの濃度の銅イオン(Cu2+)を含む溶液と、溶解されなかった残余物とが得られる。
硫酸、硝酸、塩酸、強い鉱酸の混合物または過酸化水素と1つ以上の強い鉱酸の混合物など、強い鉱酸が酸性の媒体として選択される。
任意に、過酸化水素が酸性の媒体の調製の為に添加される。モル比は、好適には、過酸化水素の銅に対する比が1である(n(H)/n(Cu)=1)。過酸化水素は、EVAコポリマー構造を開いて、コポリマーの中にトラップされている銅化合物中の銅に酸性の媒体が到達して溶解することを可能にする為、過酸化水素を添加することにより、スラッジからの銅イオンの溶解収量は、少なくとも20%増加する。過酸化水素が溶解工程において収量を増大させることは事実であるが、ペルオキシドは、高価でありすぎることに加えて、工業技術の工程に使用するには追加的な安全対策を必要とする為、望ましくない。
硫酸は好適には、0.5モル濃度(M)以上〜4M以下の濃度で、好適には1Mの濃度で、酸性の媒体として使用される。
実施した実験に基づけば、硝酸と、塩酸と、これらの2つの酸の混合物を酸性の媒体に使用した場合には、収量は減少する。
表1は、硫酸と過酸化水素を用いて水で洗浄して得られたスラッジのサンプルから銅を溶解する工程のパラメータを示す。
表1と図1は、硫酸と過酸化水素に関して様々な条件下でスラッジから銅を溶解した実験結果を示す。実験から、溶解または浸出収量は、200mLの硫酸を40gのスラッジの処理において100g/Lの濃度で用いることによって(実験番号4)、最も高くなることが分かった。これらの条件で浸出する収量は、単に浸出する時間に依存していた。工程の温度を上げても、浸出する収量に影響はなかった(実験番号4と実験番号9の比較)。反応器の懸濁液に硫酸を3段階(t=0時間、t=3時間、t=6時間;硫酸の添加速度V添加=2.8mL)で加えても、銅の抽出方法に何ら改善は見られなかった(実験番号3と実験番号10の比較)。浸出の7時間後に過酸化水素を添加した場合には、浸出収量にマイナスの影響が見られた(実験番号2と実験番号8の比較)。
表2は、水で洗浄して、様々な鉱酸を用いて、過酸化水素を添加して得られたスラッジのサンプルから銅を溶解する工程パラメータを示す。
表2と図2は、硫酸、塩酸および硝酸のうちの少なくともいずれか1つの中で、および様々な条件下で過酸化水素を任意に添加して、スラッジから銅を溶解した実験結果を示す。硫酸、塩酸および硝酸を用いてスラッジのサンプルから浸出する銅を比較することにより、同一の工程条件下においては、硫酸の使用が最も効率が良いことが分かった(実験番号4と実験番号12と実験番号16との比較)。使用した全ての酸に対して浸出開始時に過酸化水素を添加した場合には、浸出する銅の収量はより高くなった。添加した過酸化水素の最も顕著な効果は、浸出の3時間後に確認され、スラッジに存在する銅の72%が、浸出した(実験番号11)。濃塩酸と硝酸の混合物(王水、3対1の体積比v/v)を使用した場合には、1Mの硫酸と過酸化水素を組み合わせた場合に類似する量の銅が浸出した。
溶解は、0℃以上〜100℃以下までの温度で、好適には室温で攪拌しながら実施した。
銅イオンの溶解または浸出収量は、溶液中の溶解された銅または銅イオン(Cu2+)の含有量を測定することによって観察した。望ましくは、溶液中の銅イオン(Cu2+)の量は、20g/L以上または好適には50g/L以上に達する為、溶解収量は、少なくとも50%になるはずである。後の工程で実施する電気分解の為に十分な含有量が必要である。
実施形態におけるスラッジの溶解時間は、硫酸を酸性の媒体として用いた場合には、1〜4時間の範囲であって、好適には3時間であり、銅イオン(Cu2+)の溶解収量は、50%から少なくとも95%の間である。
溶解工程の結果、酸性の媒体中の銅イオン(Cu2+)と、酸性の媒体中に分散する溶解されなかったスラッジとからなる溶液が得られる。
D:次の工程は、酸性の媒体中の銅イオン(Cu2+)を含む溶液から溶解されなかったスラッジを分離する工程である。これは、酸性の媒体中の銅イオン(Cu+)の溶液を、溶解されなかったスラッジを含有することなくまたは溶解されなかったスラッジを最小限に含有して電気分解する為である。分離は、沈殿または遠心分離、好適には遠心分離によって実施される。
分離を高める為に、懸濁液の中に凝集剤を任意に添加することができ、凝集剤は、溶液から溶解されなかったスラッジの分離を容易にすることに寄与する。
任意に、酸性の媒体中の銅イオン(Cu2+)の溶液は、基本的な分離をした後、電気分解をする前に活性炭で濾過される。有機物は、存在すると電気分解の収量と電極の保護に悪影響を及ぼす可能性がある為、溶液から除去される。
工程Dでは、次の電気分解の工程で電解質となる、酸性の媒体中に銅イオンを含む溶液が得られる。溶液は、20g/L以上、好適には少なくとも50g/Lの濃度の銅イオンを含有する。
精製された溶液の中の銅イオンの濃度が十分に高くない場合には、銅イオンCu2+の選択的イオン交換体を用いて十分な値に任意に上昇させてもよい。
E:工程Dで得られた酸性の媒体中に銅イオンを含む溶液は、次に電解槽で電気分解される。
従来の電解槽を電気分解に使用してもよいが、電解液の中の陽極と陰極とが平面であるために、銅イオンの量が少ない領域が形成される為、電気分解の収量が乏しくなるという欠点を生ずる。従来の電解槽を使用する場合には、溶液または電解液中の銅イオンの初期濃度は、少なくとも40g/Lでなければならない。
電解槽は、好適には円筒形状であり、電解液の乱流を形成して物質の移動を高めて銅イオンの含有量が少ない部分が形成されるのを防止する為、電気分解の収量は上昇する。円筒形状の電解槽は、ステンレス鋼のシリンダーを含み、その内面は、陽極として機能し、その中心には、陰極が存在する。円筒形状の電解槽の好適な実施形態では、円筒の内部(陽極)は、除去可能な表面で形成されて、電気分解の間に、その上に銅元素が沈着する。円筒形状の電解槽の陽極に沈着した銅元素の純度は、94%を超え、99%を超えることも可能である。
抗生着コーティングは、溶解の工程でスラッジから浸出される塩化物をさらに含みうる。これが、円筒形状の電解槽の陽極が好適にはチタンで形成される理由であり、この場合、溶液中に存在する塩化物イオンは、工程や電気分解の収量に如何なる影響も及ぼすことはない。ステンレス鋼の陽極は、寿命がより短い。
円筒形の電解槽内での電気分解は、少なくとも500A/mの初期電流密度で実施され、沈着した銅の量に応じて200A/mに徐々に減少される。経済的には、電気分解は、溶液/電解液中の銅イオンの濃度が3g/Lより大きくなるまで実施されるべきである。溶液/電解液中の銅イオンの濃度が、3g/L以下になったら、電気分解を停止して、銅元素を陽極から回収する。任意に、銅は、電解浮上分離により残りの溶液から分離されて、環境規制に基づいて廃棄される。
電気分解を実施する温度範囲は、0〜95℃の間であり、電気分解は、好適には、室温で且つ追加的な加熱をすることなく実施される。
工程Dで分離した後に残る、まだ銅化合物を含有する溶解されなかった残余のスラッジから有用な銅を回収可能にする為に、溶解されなかった残余のスラッジは、反応器の中で任意に温度処理に付されて、残余のパラフィンやコポリマーが500℃〜900℃の温度、好適には550℃で除去される。残った灰は、灰の重量に基づいて、最大30重量%の銅化合物、特には銅酸化物(II)CuOの形態を含み、銅酸化物(I)CuOおよびリン酸銅(Cu(HPO、NaCu(PO)の形態はより少ない。この灰は、工程Cにおいて上記の条件の下で酸性の媒体中での溶解の工程と上記の方法からなる後の工程(DとE)に進められる。
図3は、使用する鉱酸と、その濃度と、時間依存性に関して、灰から溶解する銅の収量を示す実験結果を示す。この灰は、網を水で洗浄した後に残るスラッジを熱処理した後に得られる。実験条件は、灰2g、酸10mL、温度25℃である。
図4は、硫酸と様々な量の過酸化水素とを同時に使用した場合における、灰から溶解する銅の収量の実験結果を時間の関数として示す。灰は、網を水で洗浄した後、残ったスラッジを熱処理した後に得られる。実験条件は、灰2g、1Mの硫酸と過酸化水素からなる溶液25mLである。
実験から、灰から溶解される銅の最終の収量は、酸性の媒体として塩酸を用いた場合に、より良好であることが分かった。これはおそらく、酸化銅(CuO)の形態の銅の全てが、熱処理中に酸化銅(CuO)に酸化されるとは限らない為である。塩酸は、CuOとCuOの双方を良好に溶解するが、CuOは、硫酸には、あまり溶解されない。電解槽に導かれる溶液中に塩化物イオンが存在すると塩化物イオンは電気分解の良好な収量を妨げるため、塩酸は、酸性の媒体としてはあまり望ましくない。
任意に、熱処理した後、灰は、工程Bからスラッジに添加することができ、方法は、次に工程Cから工程Eに従って進められる。
任意に、網の洗浄を省略することができ、網の廃棄物を、反応器の中で熱処理に直接的に付して、全ての有機物質、つまり網が製造されるパラフィン、コポリマー、および合成ポリマーを、550℃〜900℃の範囲の温度、好適には550℃で除去することが可能である。網は、反応器で熱処理する前に、任意に細断される。熱処置の結果得られる灰であって、銅化合物を特にはCuOの形態で含有して酸化銅(I)CuOとリン酸銅Cu(HPO、NaCu(POの形態ではより少なく含有する灰は、次に、方法の工程C〜Eに従って進められる。
本発明の方法を以下の実施形態により説明する。
第1実施形態:
細断した網の廃棄物を水のみを含む洗浄液で洗浄して得られたスラッジを遠心分離して濾過した。遠心分離後に残ったスラッジは、最大20.4重量%
の銅化合物を含有し、銅は、主に酸化銅(CuOとCuO)とオキシ塩化銅(CuCl(OH))の形態であり、すなわち乾燥スラッジに基づいて最大32.9重量%の銅化合物と38重量%の揮発性物質(主に水)と残りは不純物と残余パラフィンとEVAコポリマーである。
スラッジからの銅の溶解は、サーモスタットジャケットを備える250mLのガラスバッチ反応器で実施した。攪拌の速度は、200rpmであった。上記の量の銅化合物を含む40gのスラッジを、1Mの硫酸の中で、室温で、3時間、攪拌しながら溶解した。スラッジの中に存在する54%の銅が選択された条件下で溶解された。
溶解されなかったスラッジは次に、30分間静止することにより銅イオン(Cu2+)の溶液から分離した。溶液中の銅イオン(Cu2+)の濃度は、分光器で決定した結果、43g/Lであった。
第2実施形態:
細断した網の廃棄物を水のみを含む洗浄液で洗浄して得られたスラッジを遠心分離して濾過した。30gのスラッジ(含水量:26.8重量%、銅化合物量(乾燥状態に基づく):36.9重量%)を、2Mの水酸化ナトリウム(100ml)の中で、70℃で、強く攪拌しながら、3時間加熱した。次に、懸濁液を遠心分離して、濾過して、上清中の銅の量を決定した。上清中に溶解している銅の量は、0.6rel.%であった(塩基で処理する前のスラッジの中の銅の量に対して)。この結果から、選択された操作条件の下で、無視することができる量の銅が、スラッジの熱水処理の工程で溶解されることが確認された。
水酸化ナトリウムの水溶液で処理したスラッジは、次に、水で数回洗浄して(pH=10まで)、遠心分離して濾過した。このように処理した20gのスラッジを、室温で強く攪拌しながら1Mの硫酸(65mL)でさらに処理した。硫酸水溶液の体積は、塩化ナトリウム水溶液で以前に処理したスラッジのサンプルの中の乾燥物と実際の銅の量とに基づいて決定した。3時間攪拌した後、溶解された銅と溶解された有機系カーボン(DOC)の量を上清中で計測した。スラッジの中に存在する96%の銅が選択された条件下で溶解された。1Mの硫酸水溶液中の溶解された有機カーボン(DOC)の濃度は、1212ppmカーボンであった。
第3実施形態:
この実施形態は、電気分解法を用いて43.0g/Lの濃度の銅イオンを含む水溶液からの銅の回収について説明する。この溶液の組成を表3に示す。
表3:a,b,c電気分解法で銅を回収するために用いた水溶液の組成
電気分解の工程は、エレクトロメタル(Electrometal)社が製造するバッチ研究室用円筒形セルエミュー(emew(登録商標))で実施した。銅イオンを含有する水溶液は、遠心力ポンプで容器と電解セルに送り込んだ。円筒形状の電界槽の陽極で、銅が分離される溶液の体積は、3.0Lであった。
電気分解の工程の実施条件を表4に示す。
表4:研究室用装置エミューで電気分解を実施する為の条件
電気分解の工程を用いることによって、溶解された銅の90%以上が、選択された条件(時間、温度、電流密度)の下で水溶液から分離された。陽極に沈着した銅の純度をSEM−EDX顕微鏡技術によって決定した。純度は高く、電気分解の工程の各フェーズにおいて97.7重量%〜99重量%以上の範囲であった。100%ではない理由は、酸化銅にあり、酸化銅は、銅のコーティングが大気に暴露されている間に表面が不動態化されるために形成される。
第1の実施形態は、網、好適には銅をベースとする抗生着コーティングで保護された養魚網であって主に銅酸化物(I)Cu O、色素、バインダーおよびワックスを含有する網の廃棄物から銅を回収する為の方法において、
A)80%〜100%の水と、0〜20%の洗浄添加物とを含有する洗浄液の中で網を洗浄する工程であって、洗浄により、洗浄液と、スラッジと、パラフィンやコポリマーなどのその他の不純物とからなる懸濁液が得られ、前記スラッジは、Cu Oと、CuOと、Cu Cl(OH) の形態の銅化合物と、不純物とパラフィンおよびEVAコポリマーなどの抗生着コーティングの残余物とを含有する、網を洗浄する工程と、
B)工程Aで得られた前記懸濁液から前記スラッジを分離する工程であって、前記スラッジは、分離後において、
−銅酸化物Cu OとCuOとオキシ塩化銅Cu Cl(OH) の形態の銅化合物と、
−分離されなかった洗浄液と、
−前記網に溜まった不純物とパラフィンおよびEVAコポリマーなどの前記抗生着コーティングの残余物とを含む残渣物と、
からなる、スラッジを分離する工程と、
C)1〜4時間、0〜100℃の範囲の温度で酸性の媒体の中でスラッジを溶解する工程であって、前記酸性の媒体は、強い鉱酸、強い鉱酸の混合物、および1つ以上の強い鉱酸と過酸化水素との混合物のうちの少なくともいずれか1つであり、前記スラッジに含まれる前記銅化合物は溶解されて、それと共に水溶液が得られて、前記酸性の媒体中の銅イオン(Cu 2+ )の濃度は、少なくとも20g/Lになる、スラッジを溶解する工程と、溶解されなかった残余のスラッジと、
D)前記水溶液から前記溶解されなかった残余のスラッジを分離する工程であって、酸性の媒体の中の銅イオンCu 2+ が得られ、前記媒体は、電解槽に導かれる電解液である、溶解されなかった残余のスラッジを分離する工程と、
E)銅元素を陽極に沈着させるために、前記電解槽で、工程Dで得られた前記酸性の媒体の中の銅イオンの溶液を電気分解する工程と、からなる方法を要旨とする。
第2の実施形態は、第1の実施形態において、工程Dで分離した後に残る溶解されなかった残余のスラッジは、反応器での熱処理に向かって進められ、残余のパラフィンとコポリマーは、500℃〜900℃の範囲の温度Tで除去され、得られた灰は、灰の重量に基づいて計算して、最大30重量%の銅化合物を特には酸化銅(II)CuOの形態で含有するが、銅酸化物(I)Cu O、リン酸銅Cu(H PO 、Na Cu (PO の形態はより少なく含有し、工程Cで特定された条件の下で酸性の媒体中での溶解と方法の工程DおよびEに付されることを要旨とする。
第3の実施形態は、第2の実施形態において、熱処理された後、前記灰は、工程Bの前記スラッジに添加されて、前記方法は、工程Cから工程Eに従って進行することを要旨とする。
第4の実施形態は、第1〜3のいずれか1つの実施形態において、前記洗浄添加物は、水酸化ナトリウムであり、水中の水酸化ナトリウムの濃度は、好適には2%であることを要旨とする。
第5の実施形態は、第1〜4のいずれか1つの実施形態において、前記洗浄液の中で網を洗浄する工程は、摩擦によって実施されることを要旨とする。
第6の実施形態は、第1〜5のいずれか1つの実施形態において、前記鉱酸は、硫酸、硝酸、塩酸、および硝酸と塩酸の混合物のうちから選択されることを要旨とする。
第7の実施形態は、第1〜6のいずれか1つの実施形態において、前記酸性の媒体は、0.5M以上〜4M以下の濃度の硫酸であり、好適には、1Mの濃度の硫酸であって、前記温度は、室温であり、溶解時間は、3時間であり、溶解収量は、50〜95%であり、少なくとも40g/Lの濃度の銅イオン(Cu 2+ )を含む溶液が得られることを要旨とする。
第8の実施形態は、第1〜7のいずれか1つの実施形態において、銅イオン(Cu 2+ )の濃度が、40g/L未満である場合には、前記濃度は、銅イオン(Cu 2+ )選択イオン交換体を用いて少なくとも40g/Lに上昇されることを要旨とする。
第9の実施形態は、第1〜8のいずれか1つの実施形態において、前記電気分解の前に、前記酸の中の銅イオンの溶液は、活性炭での濾過によって濾過され、有機物質は、前記溶液から除去されることを要旨とする。
第10の実施形態は、第1〜9のいずれか1つの実施形態において、前記電気分解は、0〜95℃の範囲の温度で、少なくとも500A/m の初期電流密度で実施され、沈着した銅の量に基づいて200A/m に徐々に減少され、少なくとも94%の純度の銅元素が前記陽極上に沈着することを要旨とする。
第11の実施形態は、網の廃棄物、好適には銅をベースとする抗生着コーティングによって保護され、主に酸化銅(I)Cu Oと、色素と、バインダーとワックスとを含む養魚網の廃棄物から銅を回収する方法において、前記網の廃棄物は、反応器の中で熱処理に直接的に付され、500℃〜900℃の範囲の温度で、パラフィン、コポリマー、および合成ポリマーなどの網を形成する全ての有機物質が除去されて、前記熱処理後に残る灰であって特に酸化銅(II)CuOの形態の銅化合物を含有して銅酸化物(I)Cu O及びリン酸銅Cu(H PO 、Na Cu (PO の形態はより少なく含有する前記灰は、前記方法の工程C〜Eに従って処理される方法を要旨とする。

Claims (12)

  1. をベースとする抗生着コーティングで保護され主に酸化銅(I)Cuと、色素と、バインダーと、ワックスとを含有する網の廃棄物から銅を回収する為の方法において、
    A)80%〜100%の水と、0〜20%の洗浄添加物とを含有する洗浄液の中で網を洗浄する工程であって、洗浄により、洗浄液と、スラッジと、その他の不純物とからなる懸濁液が得られ、前記スラッジは、Cu O、CuO、およびCuCl(OH)うちの少なくとも1つの形態の銅化合物と、不純物と抗生着コーティングの残余物とを含有する、前記網を洗浄する工程と、
    B)工程Aで得られた前記懸濁液から前記スラッジを分離する工程であって、前記スラッジは、分離後において、
    酸化銅Cu、酸化銅CuO、およびオキシ塩化銅CuCl(OH)うちの少なくとも1つの形態の銅化合物と、
    離されなかった洗浄液と、
    記網に溜まった不純物と前記抗生着コーティングの残余物とからなる残渣物とを含む前記懸濁液からスラッジを分離する工程と、
    C)1〜4時間、0〜100℃の範囲の温度で酸性の媒体の中でスラッジを溶解する工程であって、前記酸性の媒体は、強い鉱酸、強い鉱酸の混合物、および1つ以上の強い鉱酸と過酸化水素との混合物のうちの少なくともいずれか1つであり、前記酸性の媒体の中で前記スラッジに含まれる前記銅化合物は溶解され水溶液と溶解されなかった残余のスラッジとが得られて、前記水溶液中の銅イオン(Cu2+)の濃度は、少なくとも20g/Lになる、前記スラッジを溶解する工程と
    D)前記水溶液前記溶解されなかった残余のスラッジを分離する工程であって、酸性の媒体の中に銅イオン(Cu 2+ )を含む水溶液が得られ、前記水溶液は電解槽に誘導される電解液である、前記水溶液と前記溶解されなかった残余のスラッジを分離する工程と、
    E)工程Dで得られた前記銅イオン(Cu 2+ )を含む水溶液を電解槽で電気分解する工程であって、銅元素が陽極に沈着する、前記銅イオンを含む水溶液を電気分解する工程と、
    からなる方法。
  2. 工程Dで分離した後に残る溶解されなかった残余のスラッジは、反応器で熱処理に付され、残余のパラフィンとコポリマーは、500℃〜900℃の範囲の温度Tで除去され、得られた灰は、灰の重量に基づ計算で、最大30重量%の銅化合物を、酸化銅(II)CuOと、酸化銅(I)Cu Oと、リン酸銅Cu(H PO と、リン酸銅Na Cu (PO とからなる群から選択される形態で含有し、前記灰は、工程Cに規定された条件下で酸性の媒体の中で溶解されて、さらに工程Dと工程Eとに付される、請求項1に記載の方法。
  3. 熱処理された後、前記灰は、工程Bの前記スラッジに添加されて、前記方法は、工程Cから工程Eに従って進行する、請求項2に記載の方法。
  4. 前記洗浄添加物は、水酸化ナトリウムである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記水酸化ナトリウムの水中の濃度は2%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記洗浄液の中で網を洗浄する工程は、摩擦によって実施される、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記鉱酸は、硫酸、硝酸、塩酸、および硝酸と塩酸の混合物のうちから選択される、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記酸性の媒体は、0.5M以上〜4M以下の濃度の硫酸であり、溶解温度は、室温であり、溶解時間は、3時間であり、溶解収量は、50〜95%であり、少なくとも40g/Lの濃度の銅イオン(Cu2+)を含む水溶液が得られる、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記銅イオン(Cu2+)の濃度が40g/L未満である場合には、前記濃度は、銅イオン(Cu2+)選択イオン交換体を用いて少なくとも40g/Lに上昇される、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記電気分解の前に、前記銅イオン(Cu 2+ )を含む水溶液は、活性炭での濾過によって濾過され、有機物質は、前記水溶液から除去される、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記電気分解は、0〜95℃の範囲の温度で、少なくとも500A/mの初期電流密度で実施され、前記電気密度は、沈着した銅の量に基づいて200A/mに徐々に低下され、少なくとも94%の純度銅元素が陽極上に沈着する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 銅をベースとする抗生着コーティングによって保護され、主に酸化銅(I)Cu Oと、色素と、バインダーと、ワックスとを含有する網の廃棄物から銅を回収する方法において、前記方法は、
    A)反応器の中で網の廃棄物を直接熱処理に付する工程であって、前記網の廃棄物は構成する全ての有機物質を除去する為に500℃〜900℃の範囲の温度で熱処理され、前記熱処理の後に残る灰であって、酸化銅(II)CuOと、酸化銅(I)Cu Oと、リン酸銅Cu(H PO と、リン酸銅Na Cu (PO とからなる群から選択される形態で銅化合物を含有する灰を得る、前記反応器の中で網の廃棄物を直接熱処理に付する工程と、
    B)前記灰を酸性の媒体の中で0〜100℃の温度で1〜4時間溶解する工程であって、前記酸性の媒体は、強い鉱酸、強い鉱酸の混合物、及び1つ以上の強い鉱酸と過酸化水素との混合物のうちの少なくともいずれか1つであり、前記媒体の中で前記灰に含まれる前記銅化合物は溶解され、水溶液と溶解されなかった残余の灰とが得られて、前記水溶液の中の銅イオン(Cu 2+ )の濃度は、少なくとも20g/Lになる、前記灰を酸性の媒体の中で溶解する工程と、
    C)前記水溶液と前記溶解されなかった残余の灰とを分離する工程であって、酸性の媒体の中に銅イオン(Cu 2+ )を含む水溶液が得られて、前記水溶液は、電解槽に誘導される電解液である、前記水溶液と前記溶解されなかった残余の灰とを分離する工程と、
    D)工程Cで得られた銅イオン(Cu 2+ )を含む水溶液を電解槽で電気分解する工程であって、銅元素が陽極に沈着する、前記工程Cで得られた銅イオン(Cu 2+ )を含む水溶液を電解槽で電気分解する工程と、
    からなる方法。
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