JP6799275B2 - 軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システム - Google Patents

軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システム Download PDF

Info

Publication number
JP6799275B2
JP6799275B2 JP2016210447A JP2016210447A JP6799275B2 JP 6799275 B2 JP6799275 B2 JP 6799275B2 JP 2016210447 A JP2016210447 A JP 2016210447A JP 2016210447 A JP2016210447 A JP 2016210447A JP 6799275 B2 JP6799275 B2 JP 6799275B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotation speed
iron
road
rail vehicle
idling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016210447A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018069875A (ja
Inventor
和也 新
和也 新
佳典 岡田
佳典 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tadano Ltd
Original Assignee
Tadano Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tadano Ltd filed Critical Tadano Ltd
Priority to JP2016210447A priority Critical patent/JP6799275B2/ja
Publication of JP2018069875A publication Critical patent/JP2018069875A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6799275B2 publication Critical patent/JP6799275B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システムに関するものである。
従来から、道路走行時には道路走行用車輪を用いて走行し、軌道走行時には軌道走行用鉄輪を用いて走行するように構成された「軌陸車」が知られている。この軌陸車の上部には、高所作業装置あるいはクレーン作業装置などが架装される。
軌陸車を含む鉄道車両は、鉄輪もレールも鉄であるため摩擦係数が小さく、空転が発生しやすい状況にある。このため、鉄輪とレールとの間に、雨などの水分やレール自身の錆、雑草、落葉、虫等が介在することによって、摩擦係数が大幅に低下すると空転を発生させる場合がある。
他方で、軌陸車を含む鉄道車両では、ブレーキをかけたときに鉄輪がロックして軌道(レール)上を回転せずに滑走する場合がある。滑走すると制動距離が長くなるとともに操縦安定性が損なわれてしまう。
このような問題を解決するために、例えば、特許文献1には、回転センサが検知した回転数が低下したことによって鉄輪が滑ったことを検知し、ブレーキ力を弱めるようになっている滑走防止装置が開示されている。
特許第2742354号公報
しかしながら、特許文献1の滑走防止装置では、鉄輪の回転状態を回転センサによって検出しているものの、ブレーキ作動中の速度や減速度等の値があらかじめ設定された数値を超過したときに滑走していると判定している。そのため、車体重量、重心、又は外部環境の変化によって誤って判定してしまう可能性があった。
そこで、本発明は、車体重量、重心、又は外部環境の影響を受けることなく、鉄輪の空転及び/又は滑走を確実に検出することのできる、軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システムを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システムは、軌陸車の鉄輪の空転及び/又は滑走を検出する軌陸車の空転滑走検出システムであって、前記鉄輪の回転数を検出する回転数検出器であって、すべての前記鉄輪に取り付けられる、回転数検出器と、検出されたすべての前記鉄輪の回転数に基づいて相対的な回転数を比較することによって、前記鉄輪が空転又は滑走していると判定する判定部と、を備えている。
このように、本発明の軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システムは、すべての鉄輪に取り付けられる回転数検出器と、検出されたすべての鉄輪の回転数に基づいて相対的な回転数を比較することによって鉄輪が空転又は滑走していると判定する判定部と、を備えている。このような構成によれば、車体重量、重心、又は外部環境の影響を受けることなく、鉄輪の空転及び/又は滑走を確実に検出することができる。
軌陸車の側面図である。 軌陸車の油圧回路である。 実施例1の軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システムのブロック図である。 実施例1の軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システムのフローチャートである。 実施例2の軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システムの検出速度の数値例を示した表である。(a)は加速時の数値例であり、(b)は減速時の数値例である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施例では、軌陸車として、作業台を有する高所作業車に軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システムを適用した場合について説明するが、これに限定されるものではなく、クレーン装置を有する移動式クレーンなど、軌陸車であれば本発明を適用することができる。
(軌陸車の構成)
まず、図1を用いて本発明の軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システムSを備える軌陸車1の全体構成を説明する。軌陸車1は、車両部4と、車両部4の上部に架装された作業装置5と、から構成されている。
車両部4は、道路走行時に使用される4つの車輪2(タイヤ)と、軌道走行時に使用される4つの鉄輪3と、を備えている。そして、前側の鉄輪3は、シリンダを伸縮することで張出・格納自在に構成される前側軌道走行装置10を介して車両部4に取り付けられている。同様に、後側の鉄輪3は、シリンダを伸縮することで張出・格納自在に構成される後側軌道走行装置11を介して車両部4に取り付けられている。なお、図1は、軌道走行用鉄輪3の張出時の状態を示しており、格納時の状態は2点鎖線で示している。
車両部4は、さらに、運転室12と、車両フレーム13と、エンジン14と、を備えている。エンジン14は、道路走行用車輪2を駆動するだけでなく、PTO(不図示)を介して作業装置5及び軌道走行装置10、11の油圧アクチュエータに圧油を供給するための油圧ポンプを駆動する。車両フレーム13の上部には、サブフレーム15が設置されている。サブフレーム15には、上述した前側軌道走行装置10及び後側軌道走行装置11に加えて、前側アウトリガ16及び後側アウトリガ17と、中央部に配置された転車台18と、が配置されている。
本実施例では、作業装置5として高所作業装置の例が示されている。すなわち、サブフレーム15の後部には旋回ベアリングを介して旋回台20が旋回自在に搭載されており、旋回台20には伸縮ブーム21が起伏自在に支承されている。伸縮ブーム21は、起伏シリンダ22を伸縮することによって起伏駆動されるようになっている。伸縮ブーム21の先端には、レベリング手段23を介して作業台24が配置されている。図1において、作業装置5は、伸縮ブーム21が全縮小して前方に最倒伏した格納姿勢となっている。
(油圧回路の構成)
次に、油圧回路の構成について説明する。図2に示すように、軌陸車1の軌道走行用油圧回路は、主な構成として、油圧ポンプ50とそれぞれ鉄輪3a〜3dに対応して設置される油圧モータ45a〜45dとを備え、全体として閉回路を構成している。油圧ポンプ50は、PTO(不図示)を介してエンジン14によって回転駆動される。油圧ポンプ50は、いわゆるアキシャルピストンポンプであり、回転方向が一定方向であっても、斜板の傾点角度を正負角度方向に変更することにより、吸入・吐出方向を変更できるようになっている。なお、油圧供給セクションは閉回路のものに限られず、オープン回路であってもよい。
油圧ポンプ50の両側には、第1ポンプ油路51と第2ポンプ油路52とが接続されている。第1ポンプ油路51と第2ポンプ油路52の間には、右側アクチュエータセクション53と左側アクチュエータセクション54が並列に接続されている。右側アクチュエータセクション53は、右前油圧モータ45bと右後油圧モータ45dとを直列に含む。同様に、左側アクチュエータセクション54は、左前油圧モータ45aと左後油圧モータ45cとを直列に含む。
(軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システムの構成)
次に、軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システムSの構成について説明する。図3に示すように、軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システムSは、主として、それぞれ左前鉄輪3a、右前鉄輪3b、左後鉄輪3c、右後鉄輪3dの回転数を検出する回転数検出器31〜34と、鉄輪が空転又は滑走していることを判定する判定部60と、によって構成されている。さらに、判定部60には、入力系としてアクセル70が操作されたことを検出する操作検出部71と、出力系として運転手に警報するための警報手段72と、が接続されている。警報手段72は、例えば、運転室12内に配置された警告音発生装置(ブザー)や、警告灯(ランプ)や、表示装置内の警告画像などである。
そして、本実施例の判定部60は、基準回転数を決定(選択)する基準回転数決定部61と、基準回転数との比較に基づいて空転又は滑走を判定する空転・滑走判定部62と、を備えている。
基準回転数決定部61は、検出されたすべての鉄輪3a〜3dの回転数から特定の基準回転数を選択する。その際、後述するように操作検出器71によってアクセル70が操作されたか否かによって基準回転数として選択する回転数を変えるようになっている。
具体的には、アクセル70が操作されているときは加速時であるから、空転のおそれがあるため、低速回転数を基準とする必要がある。一方で、回転数検出器31〜34の故障(発振、断線・短絡)時の誤検出を防止するため、最低回転数は基準としない。結果として、検出されたすべての鉄輪3a〜3dの回転数の中から2番目に低速の回転数を基準回転数として選択するようになっている。
他方、アクセル70が操作されていないときは減速時であるから、滑走(ロック)のおそれがあるため、高速回転数を基準とする必要がある。一方で、回転数検出器31〜34の故障(発振、断線・短絡)時の誤検出を防止するため、最高回転数は基準としない。結果として、検出されたすべての鉄輪3a〜3dの回転数の中から2番目に高速の回転数を基準回転数として選択するようになっている。
空転・滑走判定部62は、他の回転数が基準回転数に対して所定の回転数幅を超えて相違すると、鉄輪3a〜3dが空転又は滑走していると判定する。所定の回転数幅は、回転数検出器31〜34の精度のばらつきや誤差などを考慮して設定される。
(作用)
次に、図4のフローチャートを用いて、本実施例の軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システムSの流れについて説明する。
はじめに、回転数検出器31〜34によって、すべての鉄輪3a〜3dの回転数が検出されて、得られた回転数情報が判定部60の基準回転数決定部61へ送信される(ステップS1)。
次に、操作検出部71によってアクセル70が操作されたか否かが検出されて、得られた操作情報が判定部60の基準回転数決定部61へ送信される(ステップS2)。
そして、基準回転数決定部61は、アクセル70が操作されているか、又は、操作されていないか、を判断する(ステップS3)。アクセル70が操作されている場合(ステップS3のYES)にはステップS4〜S6の空転の検出フローへ進み、アクセル70が操作されていない場合(ステップS3のNO)にはステップS7〜S9の滑走の検出フローへ進む。
アクセル70が操作されている場合(ステップS3のYES)には、基準回転数決定部61は、2番目に低速の回転数を基準回転数として選択する(ステップS4)。そして、基準回転数に所定の回転数幅を加えて次の判断に備える。
次に、空転・滑走判定部62は、基準回転数の鉄輪以外の鉄輪の回転数の中で、基準回転数から所定の回転数幅を超えて高速となっているものがないか判定する(ステップS5)。基準回転数から所定の回転数幅を超えて高速となっているものがあれば(ステップS5のYES)、警報手段72によって空転を警報する(ステップS6)。基準回転数から所定の回転数幅を超えて高速となっているものがなければ(ステップS5のNO)、ステップS1へ戻る。
アクセル70が操作されていない場合(ステップS3のNO)には、基準回転数決定部61は、2番目に高速の回転数を基準回転数として選択する(ステップS7)。そして、基準回転数から所定の回転数幅を差し引いて次の判断に備える。
次に、空転・滑走判定部62は、基準回転数の鉄輪以外の鉄輪の回転数の中で、基準回転数から所定の回転数幅を超えて低速となっているものがないか判定する(ステップS8)。基準回転数から所定の回転数幅を超えて低速となっているものがあれば(ステップS8のYES)、警報手段72によって滑走を警報する(ステップS9)。基準回転数から所定の回転数幅を超えて低速となっているものがなければ(ステップS8のNO)、ステップS1へ戻る。
(効果)
次に、本実施例の軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システムSの奏する効果を列挙して説明する。
(1)上述してきたように、軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システムSは、軌陸車1の鉄輪3a〜3dの空転及び/又は滑走を検出する軌陸車の空転滑走検出システムSであって、鉄輪3a〜3dの回転数を検出する回転数検出器31〜34であって、すべての鉄輪3a〜3dに取り付けられる、回転数検出器31〜34と、検出されたすべての鉄輪3a〜3dの回転数に基づいて相対的な回転数を比較することによって、鉄輪3a〜3dが空転又は滑走していると判定する判定部60と、を備えている。このような構成によれば、車体重量、重心、又は外部環境の影響を受けることなく、鉄輪3a〜3dの空転及び/又は滑走を確実に検出することができる。さらに、回転数検出器31〜34の出力不良(検出不良)を検知することができる。
つまり、一般的な鉄道車両と異なり、作業装置5を備える軌陸車1では、重量物を積載することがあるため重量自体が大きく変わり、それに伴って重心も移動する。そのため、事前に空転や滑走の可能性を推測することが難しく、実測値を用いなければ正確に判定できない。そこで本発明を用いれば、実測値であるすべての鉄輪3a〜3dの回転数に基づいて相対的な回転数を比較することによって、鉄輪3a〜3dが空転又は滑走していると判定するため、空転・滑走を正確に判断することができる。
(2)また、判定部60は、検出されたすべての鉄輪3a〜3dの回転数から特定の基準回転数を選択し、他の回転数が基準回転数に対して所定の回転数幅を超えて相違すると、鉄輪3a〜3dが空転又は滑走していると判定するようになっている。このような構成によれば、基準回転数を基準として空転・滑走を判定できるため判定が迅速かつ容易になる。したがって、走行中であってもリアルタイムの空転・滑走の検出が可能となる。
(3)また、鉄輪3a〜3dを加速させるアクセル70と、アクセル70が操作されたことを検出する操作検出器71と、をさらに備え、判定部60は、アクセル70が操作されている場合には、検出されたすべての鉄輪3a〜3dの回転数から2番目に低速の回転数を基準回転数として選択するようになっている。このような構成によれば、加速時の空転を正確に捉えることができる。また、回転数検出器31〜34の故障(発振、断線・短絡)時の誤検出を防止できる。さらに、加速時の2輪同時の空転も検出可能となる。
(4)また、鉄輪3a〜3dを加速させるアクセル70と、アクセル70が操作されたことを検出する操作検出器71と、をさらに備え、判定部60は、アクセル70が操作されていない場合には、検出されたすべての鉄輪3a〜3dの回転数から2番目に高速の回転数を基準回転数として選択するようになっている。このような構成によれば、減速時の滑走を正確に捉えることができる。また、回転数検出器31〜34の故障(発振、断線・短絡)時の誤検出を防止できる。さらに、ブレーキ時(減速時)の2輪同時の滑走も検出可能となる。
(5)さらに、判定部60によって、鉄輪3a〜3dが空転又は滑走していると判定されると、運転手に警報するようにされている警報手段72をさらに備えることができる。このような構成によれば、運転手が空転又は滑走が生じていることを認識できるため、アクセルやブレーキを弱めるなどの必要な運転操作をとることができる。
本実施例では、図5(a)、(b)の表を用いて、実際に検出された回転数に基づく速度の例を用いて、空転滑走検出システムSの作用について説明する。以下の実施例では、回転数に基づいて算定された速度が基準速度から1(km/h)以上ずれている場合に異常と判定する場合について説明する。
まず、加速時の作用について説明する。図5(a)には、加速時の検出速度の数値を示す。加速時の正常時では、4輪ともほぼ同様の速度となっている。すなわち、すべての鉄輪3a〜3dが滑走も空転もしていないため、軌陸車の速度と鉄輪の速度は一致する。具体的には、2番目に低速である左前鉄輪3aの基準速度19.5(km/h)から1(km/h)以上ずれている鉄輪がないため、空転滑走検出システムSによって警報は出されない。
加速時の異常時である1輪空転時では、2番目に低速である左前鉄輪3aの基準速度19.5(km/h)から1(km/h)以内の範囲、すなわち18.5(km/h)から20.5(km/h)まで、に左後鉄輪3cの速度19.8(km/h)と右後鉄輪3dの速度19.4(km/h)が入っているが、右前鉄輪3bの速度21.2(km/h)が範囲外となっており、高速側にずれているために空転していると判定されて、空転滑走検出システムSによって空転状態の警報が出される。
加速時の異常時である2輪空転時では、2番目に低速である右前鉄輪3bの基準速度20.3(km/h)から1(km/h)以内の範囲、すなわち19.3(km/h)から21.3(km/h)まで、に右後鉄輪3dの速度19.4(km/h)が入っているが、左前鉄輪3aの速度21.6(km/h)及び左後鉄輪3cの速度22.8(km/h)が範囲外となっており、高速側にずれているために空転していると判定されて、空転滑走検出システムSによって2輪空転状態の警報が出される。なお、このような2輪空転状態は、積荷が左右どちらかに偏っているときやカーブを曲がるときなどに発生しやすい。
加速時の異常時である検出器の断線・短絡時の一例として、右後鉄輪3dの回転数検出器34が故障している場合を想定する。なお、空転と故障が同時に発生する確率は極めて低いため、考慮しなくてよい。この場合、2番目に低速である左前鉄輪3aの基準速度19.5(km/h)から1(km/h)以内の範囲、すなわち18.5(km/h)から20.5(km/h)まで、に右前鉄輪3bの速度20.3(km/h)と左後鉄輪3cの速度19.8(km/h)が入っているが、右後鉄輪3dの速度0.1(km/h)が範囲外となっており、低速側にずれているために故障していると判定されて、空転滑走検出システムSによって故障状態の警報が出される。このように2番目に遅い速度を基準速度として採用することで、異常値(この例では0.1(km/h))を基準速度とすることがなくなる。
次に、減速時の作用について説明する。図5(b)には、減速時の検出速度の数値を示す。減速時の正常時では、4輪ともほぼ同様の速度となっている。すなわち、すべての鉄輪3a〜3dが滑走も空転もしていないため、軌陸車の速度と鉄輪の速度は一致する。具体的には、2番目に高速である左後鉄輪3cの基準速度19.8(km/h)から1(km/h)以上ずれている鉄輪がないため、空転滑走検出システムSによって警報は出されない。
減速時の異常時である1輪滑走時では、2番目に高速である左前鉄輪3aの基準速度19.5(km/h)から1(km/h)以内の範囲、すなわち18.5(km/h)から20.5(km/h)まで、に左後鉄輪3cの速度19.8(km/h)と右後鉄輪3dの速度19.4(km/h)が入っているが、右前鉄輪3bの速度18.2(km/h)が範囲外となっており、低速側にずれているために滑走していると判定されて、空転滑走検出システムSによって滑走状態の警報が出される。
減速時の異常時である2輪滑走時では、2番目に高速である右後鉄輪3dの基準速度19.4(km/h)から1(km/h)以内の範囲、すなわち18.4(km/h)から20.4(km/h)まで、に左後鉄輪3cの速度19.8(km/h)が入っているが、左前鉄輪3aの速度17.5(km/h)及び右前鉄輪3bの速度18.1(km/h)が範囲外となっており、低速側にずれているために滑走していると判定されて、空転滑走検出システムSによって2輪滑走状態の警報が出される。なお、このような2輪滑走状態は、積荷が左右どちらかに偏っているときやカーブを曲がるときなどに発生しやすい。
減速時の異常時である検出器の信号発振状態の一例として、左後鉄輪3cの回転数検出器33が発振している場合を想定する。なお、滑走と発振が同時に発生する確率は極めて低いため考慮しなくてよい。この場合、2番目に高速である右前鉄輪3bの基準速度20.3(km/h)から1(km/h)以内の範囲、すなわち19.3(km/h)から21.3(km/h)まで、に左前鉄輪3aの速度19.5(km/h)と右後鉄輪3dの速度19.4(km/h)が入っているが、左後鉄輪3cの速度34.4(km/h)が範囲外となっており、高速側にずれているために発振していると判定されて、空転滑走検出システムSによって発振状態の警報が出される。このように2番目に早い速度を基準速度として採用することで、異常値(この例では34.4(km/h))を基準速度とすることがなくなる。
以上、図面を参照して、本発明の実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、上述の軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システムSを用いれば、空転や滑走を自動的に判定できるため、ABSやASR機能へも応用することができる。
また、実施例1、2では4輪駆動の軌陸車1について説明したが、これに限定されるものではなく、本発明の軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システムSは2輪駆動の軌陸車にも適用することができる。さらに、6輪駆動や8輪駆動といった4輪駆動以上の軌陸車にも適用することができる。
また、実施例2に示した具体例では、検出された回転数に基づいて速度を算定し、基準速度と各鉄輪3a〜3dの速度とを比較・判定する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、基準回転数と各鉄輪3a〜3dの回転数を比較・判定することももちろんできる。
1:軌陸車; 4:車両部; 5:作業装置;
2:車輪;
3:鉄輪;
3a:左前鉄輪; 3b:右前鉄輪; 3c:左後鉄輪; 3d:右後鉄輪;
31〜34:回転数検出器;
60:判定部; 61:基準回転数決定部; 62:空転・滑走判定部;
70:アクセル; 71:操作検出部; 72:警報手段

Claims (3)

  1. 軌陸車の鉄輪の空転及び/又は滑走を検出する軌陸車の空転滑走検出システムであって、
    前記鉄輪の回転数を検出する回転数検出器であって、すべての前記鉄輪に取り付けられる、回転数検出器と、
    検出されたすべての前記鉄輪の回転数に基づいて相対的な回転数を比較することによって、前記鉄輪が空転又は滑走していると判定する判定部と、を備え、
    前記判定部は、検出されたすべての前記鉄輪の回転数から特定の基準回転数を選択し、他の回転数が前記基準回転数に対して所定の回転数幅を超えて相違すると、前記鉄輪が空転又は滑走していると判定するようになっており、
    前記鉄輪を加速させるアクセルと、前記アクセルが操作されたことを検出する操作検出器と、をさらに備え、前記判定部は、前記アクセルが操作されている場合には、検出されたすべての前記鉄輪の回転数から2番目に低速の回転数を前記基準回転数として選択するようになっている、軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システム。
  2. 軌陸車の鉄輪の空転及び/又は滑走を検出する軌陸車の空転滑走検出システムであって、
    前記鉄輪の回転数を検出する回転数検出器であって、すべての前記鉄輪に取り付けられる、回転数検出器と、
    検出されたすべての前記鉄輪の回転数に基づいて相対的な回転数を比較することによって、前記鉄輪が空転又は滑走していると判定する判定部と、を備え、
    前記判定部は、検出されたすべての前記鉄輪の回転数から特定の基準回転数を選択し、他の回転数が前記基準回転数に対して所定の回転数幅を超えて相違すると、前記鉄輪が空転又は滑走していると判定するようになっており、
    前記鉄輪を加速させるアクセルと、前記アクセルが操作されたことを検出する操作検出器と、をさらに備え、前記判定部は、前記アクセルが操作されていない場合には、検出されたすべての前記鉄輪の回転数から2番目に高速の回転数を前記基準回転数として選択するようになっている、軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システム。
  3. 前記判定部によって、前記鉄輪が空転又は滑走していると判定されると、運転手に警報するようにされている警報手段をさらに備える、請求項1又は請求項2に記載された、軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システム。
JP2016210447A 2016-10-27 2016-10-27 軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システム Active JP6799275B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016210447A JP6799275B2 (ja) 2016-10-27 2016-10-27 軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016210447A JP6799275B2 (ja) 2016-10-27 2016-10-27 軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018069875A JP2018069875A (ja) 2018-05-10
JP6799275B2 true JP6799275B2 (ja) 2020-12-16

Family

ID=62113594

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016210447A Active JP6799275B2 (ja) 2016-10-27 2016-10-27 軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6799275B2 (ja)

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2742354B2 (ja) * 1992-05-14 1998-04-22 財団法人鉄道総合技術研究所 鉄道車両用滑走防止装置のブレーキ力制御方法
JPH1148959A (ja) * 1997-08-05 1999-02-23 Komatsu Ltd 軌陸両用車両の駐車ブレーキ警報装置及び方法
JP5007030B2 (ja) * 2005-07-27 2012-08-22 北海道旅客鉄道株式会社 非常停止システム
JP2010230494A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Hokuetsu Kogyo Co Ltd 軌陸車の速度検出装置
US20140261066A1 (en) * 2013-03-14 2014-09-18 Brandt Road Rail Corporation Retractable Rail Wheels for a Road/Rail Vehicle
JP6107294B2 (ja) * 2013-03-26 2017-04-05 株式会社明電舎 各輪独立駆動台車の制御装置
JP2014192931A (ja) * 2013-03-26 2014-10-06 Meidensha Corp 空転滑走制御装置および空転滑走制御装置搭載車両
JP6048264B2 (ja) * 2013-03-26 2016-12-21 株式会社明電舎 各輪独立駆動台車の制御装置
JP6324170B2 (ja) * 2014-04-02 2018-05-16 株式会社タダノ 軌陸車用油圧制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018069875A (ja) 2018-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7216024B1 (en) Industrial truck with a stabilizing device
CN105636859B (zh) 连接车辆的倾覆预兆判定装置以及连接车辆
CN106029477B (zh) 行走车辆及行走车辆的控制方法
GB2499419A (en) A method/system of determining a wade depth of a vehicle
JP6266809B1 (ja) 作業車両および作業車両の管理システム
CN104802687A (zh) 自卸车辆的防倾倒方法
JP2008540234A (ja) 自動車や他の車両の走行運転の制御方法
CN106004829A (zh) 装运机械安全智能辅助系统及方法
KR20170065341A (ko) 전복 방지 기능을 가지는 굴삭기 및 굴삭기의 전복 방지 방법
JP6799275B2 (ja) 軌陸車の鉄輪の空転滑走検出システム
JP2006131136A (ja) 車両用信号処理装置
US11794577B2 (en) Work machine and control method thereof
JP6657845B2 (ja) 軌陸車の滑走防止装置
KR102080978B1 (ko) 차량 모터 또는 엔진 제어에 의한 차량 안전주행방법
JP2017165169A (ja) 軌陸車の空転防止装置
JP4205080B2 (ja) 連接式鉄道車両の台車操舵機構の異常検出方法及び装置
EP3246210B1 (en) System and method for activation of warning lights of a vehicle
CN108706056A (zh) 一种用于轿车的爆胎稳定系统和包括其的轿车
JP6324170B2 (ja) 軌陸車用油圧制御装置
JP3916033B2 (ja) ロールオーバ防止装置
JP2004306865A (ja) 鉄道車両用滑走制御装置
JP6471642B2 (ja) 産業車両
JP2022506843A (ja) 前輪のみに基づく後輪速度評価を含む自動車の制御モジュールおよび方法
JP4462006B2 (ja) 車両運動特性推定方法及び車両運動特性推定用コンピュータプログラム、並びに車両運動特性推定装置
JP2004262362A (ja) タイヤ空気圧低下警報方法および装置、ならびにタイヤ空気圧低下警報プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190819

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200811

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201005

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201021

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201103

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6799275

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250