JP2006131136A - 車両用信号処理装置 - Google Patents

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和則 下川
Akihiko Sawada
明彦 沢田
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正至 古橋
Tomoya Takayama
智也 高山
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Abstract

【課題】 複数方向の振動を用いて、車両の走行に関わる内部環境や外部環境を複数推定することのできる車両用信号処理装置の提供を目的とする。
【解決手段】 車両走行時に、車両バネ下におけるタイヤの複数方向の振動を検出する振動検出手段と、振動検出手段によって検出された振動の周波数成分を抽出する周波数抽出手段と、周波数抽出手段によって抽出された複数方向の各周波数成分のうち、少なくとも2方向の周波数成分の組み合わせに基づき、車両の走行に関わる複数の内部環境及び複数の外部環境のうち2以上の環境を推定する推定手段とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両の走行に関わる内部環境及び外部環境を推定する車両用信号処理装置に関する。
車両の走行安全性を向上させるため、たとえば、特許文献1に開示されている路面状態及びタイヤ走行状態推定装置が用いられる。
特許文献1に記載の推定装置では、加速度センサで検出したタイヤ周方向もしくはタイヤ幅方向の振動を周波数分析し、その振動レベルと、予め記憶された路面摩擦係数と振動レベルとの関係テーブルとを照合して、路面摩擦係数や路面状態(ドライ、ウェット等)を推定する。また、検出した振動レベルと、正常なタイヤにおける振動レベルとを比較して、トレッドの剥離などタイヤに何らかの異常が生じていることも推定することができる。
特開2003−182476号公報
しかしながら、特許文献1に記載の推定装置によれば、タイヤ周方向及びタイヤ幅方向の振動を検出できるものの、両方向の振動レベルを組み合わせた推定は行っていない。つまり、いずれか一方向の振動を周波数分析し、路面摩擦係数やタイヤの異常を推定するものである。従って、実際に車両が走行する道路のように、タイヤの空気圧や路面の凹凸など他の要因も影響を及ぼす環境においては、精度の高い推定が望めない。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、複数方向の振動成分を用いることにより、車両の走行に関わる内部環境及び外部環境のうち複数の環境を精度良く推定する車両用信号処理装置の提供を目的とする。
請求項1に記載の発明は、車両走行時に、車両バネ下におけるタイヤの複数方向の振動を検出する振動検出手段と、振動検出手段によって検出された振動の周波数成分を抽出する周波数抽出手段と、周波数抽出手段によって抽出された複数方向の各周波数成分のうち、少なくとも2方向の周波数成分の組み合わせに基づき、車両の走行に関わる複数の内部環境及び複数の外部環境のうち2以上の環境を推定する推定手段とを有する車両用信号処理装置を特徴とする。また、振動検出手段は、少なくとも第1方向と第2方向との振動を検出し、推定手段は、少なくとも第1方向と第2方向とを含む周波数成分の組み合わせに基づき、2以上の環境を推定してもよい。
このように、方向の異なる振動の周波数成分を組み合わせることにより、車両の走行に関わる複数種類の環境を精度良く推定することができる。
また、複数方向は、車両の上下方向、車両の前後方向、車両の左右方向、タイヤの回転方向のうちいずれかとしてもよい。さらに、少なくとも2方向のうちいずれかは、車両の上下方向としてもよい。
このように、直交する方向の振動を組み合わせることにより、推定精度を向上させることができる。なかでも、車両の上下方向の振動とそれ以外の方向の振動とを組み合わせることにより、多様な環境を推定することが可能となる。
また、振動検出手段において、上下方向の振動は、車両バネ下の非回転部に取り付けられて上下方向の加速度を出力する加速度センサと、車輪速センサとのうち、いずれかの信号から検出してもよいし、前後方向の振動は、車両バネ下の非回転部に取り付けられて前後方向の加速度を出力する加速度センサと、車輪速センサとのうち、いずれかの信号から検出してもよいし、左右方向の振動は、車両バネ下の非回転部に取り付けられて左右方向の加速度を出力する加速度センサの信号から検出してもよいし、回転方向の振動は、車輪速センサの信号から検出してもよい。
このように、車両バネ下の非回転部に取り付けられた加速度センサを用いることによって、信頼性を向上させることができる。また、従来から用いられている車輪速センサを流用することにより、車両用信号処理装置を安価に提供することが可能となる。
請求項9に記載の発明によれば、推定手段は、内部環境として、車両の運動量、車両の姿勢、車両の車体振動、タイヤのグリップ、タイヤの状態のうち少なくともいずれかを推定するとしてもよい。また、推定手段は、外部環境として、少なくとも車両が走行する路面の状態を推定するとしてもよい。また、推定手段は、車両の運動量として、車両のスリップ角、車両のヨーレイトのうち少なくともいずれかを推定するとしてもよいし、車両の姿勢として、車両のロール角、車両のピッチ角、車両の高さのうち少なくともいずれかを推定するとしてもよいし、タイヤのグリップとして、タイヤの前後方向のグリップ力、タイヤの横力のうち少なくともいずれかを推定するとしてもよいし、タイヤの状態として、タイヤの空気圧、タイヤ荷重、タイヤの異常、タイヤの磨耗、タイヤの種類のうち少なくともいずれかを推定するとしてもよい。さらに、推定手段は、路面の状態として、路面の凹凸、路面の形状、路面の勾配、路面の摩擦係数のうちいずれかを推定するとしてもよい。
このように、本発明は、車両バネ下の振動を用いて、車両の走行に関わる様々な環境を複数推定することが可能である。
請求項16に記載の発明は、車両の速度を検出する車速検出手段と、周波数成分を車両の速度によって補正する補正手段とを有し、推定手段は、補正手段によって補正された各周波数成分のうち、少なくとも2方向の周波数成分の組み合わせに基づき、2以上の環境を推定することを特徴とする。また、車両の速度を検出する車速検出手段とを有し、推定手段は、車両の速度によって環境の推定値を補正してもよい。
これにより、車両の速度に起因する推定誤差を減少することができる。
また、請求項18に記載の発明は、環境に対応する少なくとも2方向を記憶した記憶手段とを有することを特徴とする。
いずれの方向の振動を用いたら推定可能かは、各々の環境の特徴によって異なる。従って、これら環境の推定に必要な方向を予め記憶しておくことにより、処理を簡略化することができる。
請求項19に記載の発明によれば、複数のタイヤ各々で同一の環境を推定する場合において、推定手段において推定された2以上の環境のうち所定環境に対し、複数のタイヤ各々に対する所定環境の推定に基づき、所定環境を総合的に判断する総合判断手段とを有することを特徴とする。
これにより、より具体的に環境を推定することができる。
また、請求項20に記載の発明によれば、複数のタイヤ各々で同一の環境を推定する場合において、推定手段において推定された2以上の環境のうち、所定環境が車両の走行に危険を及ぼす異常状態か否かを判定する第1異常判定手段とを有し、第1異常判定手段は、複数のタイヤ各々に対する所定環境の推定に基づき、異常状態を判定することを特徴とする。また、推定手段において推定された2以上の環境のうち所定環境を推定する際に用いた少なくとも2方向の周波数成分とは異なる方向の振動に基づき、所定環境を推定する第2推定手段と、推定手段における所定環境の推定と、第2推定手段における所定環境の推定とに基づき、所定環境が車両の走行に危険を及ぼす異常状態か否かを判定する第2異常判定手段とを有し、第2異常判定手段は、推定手段において推定された所定環境が異常状態であり、かつ第2推定手段において推定された所定環境が異常状態である場合に、所定環境は異常状態であると判定し、推定手段において推定された所定環境が異常状態でない、もしくは第2推定手段において推定された所定環境が異常状態でない場合に、所定環境は異常状態でないと判定してもよい。
これにより、環境が異常状態か否かについての誤判定を低減することができる。
また、請求項22に記載の発明は、周波数成分に対して代用値の演算を行う振動特性演算手段とを有し、推定手段は、少なくとも2方向の周波数成分に対する代用値の組み合わせに基づき、2以上の環境を推定することを特徴とする。また、周波数成分に対して周波数解析を用いた演算を行う振動特性演算手段とを有し、推定手段は、少なくとも2方向の周波数成分に対する周波数解析結果の組み合わせに基づき、2以上の環境を推定してもよい。
これにより、各環境の変化に対する振動の周波数特性を検知することができる。また、代用値演算を用いることにより、推定に要する時間を短縮することも可能となる。
さらに、振動特性演算部は、環境が変化するまでの時間経過が短い場合、演算に用いる周波数成分の時間長を短くし、時間経過が長い場合、時間長を長くしてもよい。
すなわち、本発明において推定する環境のなかには、急激に変化するものもあれば、時間をかけて変化するものもある。従って、環境が変化するまでの時間経過を考慮することにより、急激な環境の変化に対してより早期に検出することができる。一方、時間長を長くして推定を行う場合には、ノイズが相殺され、推定精度が向上されるという効果を奏する。
請求項25に記載の発明は、推定手段によって推定された複数の環境に基づき、車両の運転者に対して警報する警報手段とを有することを特徴とする。
これにより、推定した環境を運転者に対して知らせることができ、適切な措置を促すことも可能となる。
また、請求項26に記載の発明は、推定手段によって推定された複数の環境に基づき、車両の走行を制御する走行制御手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、内部環境と外部環境とを同時に推定可能であるため、これら複数の環境の推定結果を用いて、高度な走行制御を講じることができる。
本発明の実施形態に係る車両用信号処理装置を図面に基づいて説明する。なお、本発明は下記の実施例により限定されず、本発明の思想を体現するすべての態様を含む。
図1は、本実施例に係る車両用信号処理装置100の構成図である。これは、車両に取り付けられた複数のタイヤのうち、任意の1系統についてのみ図示したものである。この車両用信号処理装置100は、振動検出部110と信号処理部120とから構成される。
振動検出部110は、車両バネ下の上下方向の加速度を検出する上下方向加速度センサ111、前後方向の加速度を検出する前後方向加速度センサ112、左右方向の加速度を検出する左右方向加速度センサ113、及び車輪速センサ114から構成される。それぞれ、上下方向、前後方向、左右方向、回転方向の振動を検出するためのセンサであるが、前後方向及び上下方向の振動については、車輪速センサ114の信号から抽出してもよい。
信号処理部120は、フィルタ部131、振動特性演算部141、路面状態推定部151、タイヤ状態推定部152、車両運動推定部153、車両姿勢推定部154、車体振動推定部155、及びグリップ推定部156から構成される。フィルタ部131では、振動検出部110で検出された振動から、ローパスフィルタ、ハイパスフィルタ、もしくはバンドパスフィルタによって、所望の帯域における周波数成分を抽出する。振動特性演算部141では、この周波数成分から代用値を求め、各周波数帯域における代用値を算出する。
推定部151〜156は、振動特性演算部141で算出された代用値のうち2つ以上を組み合わせて、各環境を推定する。路面状態推定部151は、路面摩擦係数、路面の凹凸、路面形状、勾配といった路面状態に関する環境を推定する。タイヤ状態推定部152は、トレッド剥離や破裂等タイヤの異常、タイヤの空気圧、タイヤ荷重、スタッドレス等タイヤの種類、タイヤの磨耗といったタイヤに関する環境を推定する。車両運動推定部153は、車両の速度、前後及び左右方向の加速度、スリップ角、ヨーレイトといった運動に関する環境を推定する。車両姿勢推定部154は、ロール角、ピッチ角、車高といった姿勢に関する環境を推定する。車体振動推定部155は、上下振動のような車体の振動に関する環境を推定する。グリップ推定部156は、車輪速、タイヤの前後グリップ力、タイヤ横力といったタイヤのグリップに関する環境を推定する。
なお、車両用信号処理装置100は、全てのセンサ111〜114を備えている必要はなく、2方向の振動を検出できる構成であればよい。また、車両用信号処理装置100は、全ての推定部151〜156を備えている必要はなく、2つの推定部を備えていればよい。以下、本実施例においては、上下方向加速度センサ111及び前後方向加速度センサ112、路面状態推定部151、及びタイヤ状態推定部152を備えた車両用信号処理装置100について説明する。
図2は、任意のタイヤ10に対する上下方向加速度センサ111及び前後方向加速度センサ112の取り付け位置を示す。加速度センサ111、112は、タイヤ10に固定されたハブ21に取り付けられる。ハブ21は、シャフト22及びサスペンション23と連結されている。このように、上下方向加速度センサ111及び前後方向加速度センサ112は、車両のサスペンション23より下、つまり車両バネ下で、なおかつ非回転部に取り付ける。例えば四輪車の場合、4つのタイヤそれぞれに対して、もしくは2つの非駆動輪それぞれに対して、図2で示した位置に加速度センサ111、112が取り付けられる。また、左右方向加速度センサ113及び車輪速センサ114も、同様の位置に取り付けられる。なお、上下方向加速度センサ111及び前後方向加速度センサ112は、車輪速センサ114の中に一体として搭載してもよい。
信号処理部120は、図示しない電子制御装置(以下、ECUと称す)に組み込まれており、車内LANを経由し、加速度センサ111、112で検出された信号を取得する。
まず、本実施例において、タイヤの空気圧や路面摩擦係数等を推定する原理について説明する。図3は、タイヤもしくは路面状態の変化に対する加速度変化の特徴を簡略化して示したものである。タイヤの空気圧が低下した場合、タイヤゴム部のバネ定数が低下するため、上下方向の加速度は小さくなるが、タイヤの歪みによって前後方向の加速度は大きくなる。また、タイヤに異常が生じた場合は、上下方向の加速度が大きくなるとともに、前後方向の加速度も大きくなる。一方、路面摩擦係数が低下した場合は、タイヤが回転し易くなるため前後方向の加速度は小さくなる。このように、上下方向及び前後方向の加速度の変化は、それぞれ、タイヤや路面環境の変化に応じた特徴を有している。
また、図4は、タイヤもしくは路面状態の変化に対する加速度の周波数特性を簡略化して示したものである。路面摩擦係数が低下した場合、上下方向の加速度は低〜中周波数成分で、前後方向の加速度は中〜高周波成分で特徴が現れる。また、路面形状が変化した場合、上下方向の加速度は高周波成分に、前後方向の加速度は低周波成分に特徴が現れる。一方、タイヤの空気圧が低下した場合、上下方向の加速度は低〜中周波成分で、前後方向の加速度は低周波成分で特徴が現れる。また、タイヤが磨耗した場合、上下方向及び前後方向ともに加速度は中〜高周波成分で特徴が現れる。このように、上下方向及び前後方向の加速度から抽出される周波数特性も、それぞれ、タイヤや路面の状態の変化に応じて変わってくる。
図5は、各環境の推定に必要な振動成分を体系的に示した一例である。丸は必須、三角は推奨、すなわち推定精度の向上につながるものであり、横線は不要であることを示す。前述のように、環境の変化に対して、特定方向の振動には、その大きさや周波数特性に特徴が現れる。それら特徴の違いを組み合わせることにより、様々な環境を推定することが可能となる。例えば、路面状態やタイヤ状態を推定するのであれば上下方向及び前後方向の加速度を、タイヤのグリップや車両の姿勢を推定するのであれば上下方向、前後方向及び左右方向の加速度を、車両の運動を推定するのであれば、車輪速を含めた4つ全ての振動を用いる。
次に、本実施例におけるタイヤ状態及び路面状態の推定処理について説明する。タイヤ状態は車両の走行に関わる内部環境の一例、路面状態は外部環境の一例である。内部環境とは、走行する車両自体に関する環境を指し、外部環境とは、車両以外の周辺環境を指す。
図6は、信号処理部120において実行される信号処理のフローチャートである。この処理は、車両が走行している間、所定のタイミング毎に繰り返し行われる。信号処理部120は、各タイヤに対して同様の処理を行うため、本実施例においては任意のタイヤ10に対する処理を示す。
S1001で、信号処理部120は、上下方向加速度センサ111から車両上下方向の加速度を取得する。S1002で、信号処理部120は、前後方向加速度センサ112から車両前後方向の加速度を取得する。そして、信号処理部120は、上下方向の加速度に対して、フィルタ処理(S1003)及び振動特性演算処理(S1004)を行う。同様に、信号処理部120は、前後方向の加速度に対しても、フィルタ処理(S1005)及び振動特性演算処理(S1006)を行う。
図7は、フィルタ処理(S1003、S1005)のフローチャートである。S2001で、信号処理部120は、一定期間における加速度の周波数成分に対し、S2002でバンドパスフィルタを通すことによって、ノイズの影響が大きい1Hz以下及び200Hz以上の周波数成分をカットする。さらに、S2003〜S2005で、信号処理部120は、ローパスフィルタ及びハイパスフィルタを用いて、加速度の低周波成分、高周波成分、及び中周波成分を抽出する。なお、バンドパスフィルタ等を用いて、さらに周波数帯域を細分化して抽出してもよい。図8は、加速度に対するフィルタ処理の一例を示したグラフである。横軸は時間[sec]、縦軸は加速度[G]を示す。図7(a)は、1Hzハイパスフィルタを通した後の振動波形である。(b)は50Hz移動平均ローパスフィルタにより抽出した低周波成分、(c)は50Hz移動平均ハイパスフィルタにより抽出した高周波成分である。
図9は、振動特性演算処理(S1004、S1006)のフローチャートである。S3001で、信号処理部120は、フィルタ処理によって抽出された所定時間長の周波数成分から絶対平均値、つまり、絶対値をとった平均値を算出する。S3002で否定と判断された場合、すなわち、S2003〜S2005で抽出した低周波、高周波及び中周波の各周波数成分に対して絶対平均値の算出を完了していない場合、S3001へ戻る。一方、S3002で肯定と判断された場合は、振動特性演算処理を終了する。なお、代用値演算方法としては、偏差平方和、分散、標準偏差、範囲(最小値から最大値まで)、歪み、尖り、順位値(大きさの順に並べたときの任意の順位での値)等を用いてもよい。
そして、信号処理部120は、上下方向及び前後方向におけるこれら各周波数成分の代用値を用いて、タイヤ状態の推定(S1007)、路面状態の推定(S1008)を行う。本実施例においては、タイヤ状態として、タイヤの空気圧、タイヤ異常という環境を、路面状態として、路面摩擦係数という環境を例に挙げて説明する。なお、信号処理部120は、2つの環境を推定できればよいが、必要に応じて3つ以上の環境を同時に推定することも可能である。
信号処理部120は、振動特性演算処理(S1004、S1006)で算出した上下方向及び前後方向の加速度に対する各周波数成分の代用値のうち、推定する環境に応じた2つの代用値を用いる。ここで、どの代用値を用いるかは、環境を変化させた場合の各周波数特性から、予め統計的に定めたものである。すなわち、上下方向及び前後方向の加速度に対する各周波数成分のうち、環境が変化したときに、共振点における変動が顕著である周波数成分や、変動のない周波数成分を用いる。好適には、2つの周波数成分の代用値を組み合わせることにより、実測値との相関が最も強くなる周波数成分を採用する。これら採用する周波数成分の値は、各推定部123〜128がテーブルとして記憶している。
図10は、推定する環境に応じた2つの代用値(基準値、比較値)を示す表の一例である。路面摩擦係数を推定する場合には、上下方向の加速度の高周波成分Z3を基準値とし、前後方向の加速度の高周波成分X3を比較値とする。タイヤの空気圧を推定する場合には、上下方向の加速度の中周波成分Z2を基準値とし、前後方向の加速度の中周波成分X2を比較値とする。タイヤ異常を推定する場合には、前後方向の加速度の高周波成分Z3を基準値とし、低周波成分Z1を比較値とする。いずれを基準値とするかは任意であり、環境の変化に対して変動の小さい周波数成分を基準値としてもよい。基準値とする代用値が環境の変化に対して変動しない値であれば、予め代用値そのものを記憶しておき、基準値を算出する処理を省略することができる。また、推定したい環境が既知の場合、基準値及び比較値となる周波数成分の抽出のみを行うことによって、推定処理を簡略化することができる。
ここで、前後方向の加速度の代わりに、回転方向の車輪速を用いてもよい。双方の周波数特性には共通する点が多いことから、図10と同様の表を導くことが可能である。また、上下方向に関しても、車輪速センサ114の信号から抽出した上下方向の振動の周波数成分で代用可能である。
また、前後方向もしくは上下方向の加速度に対し、具体的にいくつからいくつまでの周波数帯域を基準値もしくは比較値とするかは、各環境に応じて変えてもよいし、各車種のバネ下特性によって変えてもよい。これにより、推定精度をさらに向上させることができる。各車種に対して統計的に定めるたり、いずれかの車種に対して定めた周波数帯域をバネ下特性で補正したりすることにより、図10に示すような表を導くことが可能である。
信号処理部120は、これら基準値及び比較値の代用値と、環境の実測値との間にある相関関係を用いて、環境を推定する。図11は、路面摩擦係数の推定に用いる基準値の代用値Z3及び比較値の代用値X3の比率と、路面摩擦係数の実測値との相関関係を示したグラフである。路面摩擦係数以外の環境は一定であるという単一条件の下、実測値に対して寄与率約97%の相関関係を有する。また、図12は、タイヤ空気圧の推定に用いる基準値の代用値Z2及び比較値の代用値X2の比率と、タイヤ空気圧の実測値との相関関係を示したグラフである。タイヤ空気圧以外の環境は一定であるという単一条件の下、実測値に対して寄与率約96%の相関関係を有する。
なお、基準値及び比較値以外の代用値を組み合わせることによっても一定の相関関係を有する場合には、3つ以上の代用値から特定の環境を推定してもよい。
そして、信号処理部120は、この相関関係に基づき、環境の推定値を算出する。推定値としては、予め与えられた初期値からの相対値ではなく絶対値を求めることができる。図13は、路面摩擦係数の実測値と推定値との関係を示したグラフである。路面摩擦係数だけでなく、路面形状やタイヤの種類、タイヤの磨耗状態も変化する環境(複合条件)の下、寄与率約80%の精度で路面摩擦係数を推定することができる。また、図14は、タイヤ空気圧の実測値と推定値との関係を示したグラフである。タイヤ空気圧だけでなく、路面摩擦係数や路面形状、車両の速度も変化する環境(複合条件)の下、寄与率約82%の精度でタイヤ空気圧を推定することができる。
路面摩擦係数のような外部環境は、図1で示した任意のタイヤ1系統から推定してもよいし、複数のタイヤに関する推定値から総合的に判断してもよい。例えば、右前輪と右後輪に関する推定値から道路中央寄りの路面摩擦係数を判断し、左前輪と左後輪に関する推定値から道路左端寄りの路面摩擦係数を判断してもよい。これにより、左端のみ雪がある道路等を推定することができる。このように、複数のタイヤに関する推定を用いて総合的に判断することにより、1つのタイヤから環境を推定する場合よりも、より詳細に環境を推定することができる。
路面摩擦係数やタイヤ空気圧の推定と同様の処理によって、信号処理部120は、図10で示した基準値及び比較値の代用値を用いて、タイヤ異常、タイヤの磨耗、タイヤの種類、路面の凹凸等の環境を推定する。また、信号処理部120が、右前輪、左前輪、右後輪、左後輪いずれのタイヤに取り付けられた加速度センサ111、112からの信号であるかを判断することにより、タイヤ異常、タイヤの空気圧、タイヤの磨耗のような内部環境については、各々のタイヤ毎に推定することができる。信号処理部120は、これらの環境のうち、必要に応じて3つ以上の環境を同時に推定することも可能である。
以上のように、車両用信号処理装置100は、複数方向の加速度に対する周波数成分の組み合わせに基づき、車両の走行に関わる内部環境や外部環境を、複数同時に精度良く推定することができる。さらに、車両バネ下の非回転部における加速度を用いるため、信頼性も高く、車両の走行に関わる様々な環境を推定することが可能である。さらに、従来から車両で用いられている車輪速センサ114の信号を流用することにより、車両用信号処理装置100を安価に提供することもできる。
また、信号処理部120は、車両走行中に検出した値のみから環境を推定できるため、タイヤに対応する初期周波数を予め記憶させたり、タイヤ交換の度に記憶させ直したりする必要もない。さらに、信号処理部120は環境の絶対値を推定できるため、定常状態における値、例えば乾いたアスファルトの路面摩擦係数や走行開始前のタイヤ状態などを、予め記憶させておく必要もない。
また、代用値を用いることにより、各周波数特性を生かした推定を、短時間で行うことができる。
なお、本実施例においては、車両の走行に関わる内部環境や外部環境の推定までを行ったが、車両用信号処理装置100は、推定値に基づいて運転者に対する警報を発してもよい。例えば、信号処理部120において、タイヤの空気圧が一定値以下になったことを推定し、かつ走行する道路の路面摩擦係数が小さいことを推定した場合、車室内に設置された表示機器(図示せず)に、その旨を表示して注意を促す。これにより、事故につながり得る危険な状況を、事前に運転者へ知らせることができる。
また、車両用信号処理装置100は、複数の推定値に基づいて車両の走行を制御してもよい。例えば、信号処理部120において、タイヤの空気圧が一定値以下になったことを推定し、かつ走行する道路の路面摩擦係数が小さいことを推定した場合、車両の速度が一定値を超えないよう抑制する。信号処理部120は、車両の走行に関わる環境を複数同時に推定するため、より高度な走行制御を行うことが可能となる。
図15は、本実施例に係る車両用信号処理装置101の構成図である。これは、車両に取り付けられた複数のタイヤのうち、任意の1系統についてのみ図示したものである。前述実施例と同一構成については同一符号を付してその説明を省略する。
車両用信号処理装置101は、振動検出部110と信号処理部121とから構成される。本実施例における信号処理部121は、フィルタ部131、振動特性演算部141、路面状態推定部151、タイヤ状態推定部152、車両運動推定部153、車両姿勢推定部154、車体振動推定部155、グリップ推定部156、及び補正部161から構成される。補正部161は、車両の速度を用いてフィルタ後のデータ値を補正するものである。なお、車両の速度は、補正部161で演算してもよいし、ブレーキECU(図示せず)で演算された結果を取り込んでもよい。
図16は、信号処理部121において実行される信号処理のフローチャートを示す。S1001及びS1002で、信号処理部121は、上下方向加速度センサ111及び前後方向加速度センサ112から車両上下方向及び前後方向の加速度を取得する。そして、信号処理部121は、上下方向の加速度に対して、フィルタ処理(S1003)、補正処理(S1101)及び振動特性演算処理(S1004)を行う。同様に、信号処理部121は、前後方向の加速度に対しても、フィルタ処理(S1005)、補正処理(S1102)及び振動特性演算処理(S1006)を行う。前述実施例と同様、信号処理部121は、上下方向及び前後方向におけるこれら各周波数成分の代用値を用いて、タイヤ状態の推定(S1007)、路面状態の推定(S1008)を行う。
図17は、本実施例に係る補正処理(S1101、S1102)のフローチャートである。S4001で、信号処理部121は、車輪速センサ114の信号を取得し、車両の速度を算出する。S4002で、信号処理部112は、車両の速度を用いて、フィルタ処理(S1003、S1005)後のデータを補正する。上下方向の加速度は、車両の速度の二乗に比例して増加する特徴があり、一方、前後方向の加速度は、低周波成分について車両の速度による変化が小さいという特徴がある。信号処理部112は、これら特徴に基づき、車両の速度によって加速度の各周波数成分を補正する。
以上のように、補正処理(S1101、S1102)を追加することによって、車両の速度が変化した場合でも精度よく環境を推定することができる。
なお、本実施例においては、フィルタ処理(S1003、S1005)の後に補正処理を行ったが、タイヤ状態の推定(S1007)及び路面状態の推定(S1008)において、車両の速度による補正を行うことで代替してもよい。この場合、信号処理部201は、基準値及び比較値の代用値と環境の実測値との間にある相関関係、つまり推定式を車両の速度によって補正する。これにより、前述と同様、車両の速度が変化した場合における推定精度を向上させることができる。
本実施例においては、前述実施例と異なる振動特性演算処理について説明する。前述実施例と同一構成については同一符号を付してその説明を省略する。
図9で示したS3001において、信号処理部200が代用値として絶対平均値を算出する際、推定する環境に応じて、演算に用いる周波数成分の時間長、すなわち、図6もしくは図16で示した信号処理を行う時間間隔を変更する。
例えば、車両の走行に対して瞬時に変化し得る路面摩擦係数を推定する場合、信号処理部200は、1[sec]以下の時間長で代用値を演算し、路面摩擦係数の推定を行う。これにより、各回の推定精度は低下するものの、突然の路面摩擦係数の変化を早期に検出することができる。同様に、タイヤ異常、路面の凹凸のように短時間で変化が生ずる環境を推定する場合も、短い時間長で推定を行う。
一方、タイヤの磨耗やタイヤの種類のように、時間経過に対する変化が小さいもしくは変化しない環境を推定する場合、時間長を長くとる。信号処理部200は、例えば、数10[sec]〜100[sec]の時間長で代用値を演算し、タイヤの磨耗やタイヤの種類を推定する。また、タイヤの空気圧のように、時間経過に対する変化が中程度の場合、信号処理部200は、数[sec]〜10[sec]の時間長で代用値を演算する。
以上のように、推定する環境が短時間で変化する場合には処理時間を短くすることにより、環境の変化を早期に検出することができる。これにより、車両が走行する上で危険となり得る状態になったことを、いち早く検知することが可能となる。一方、推定する環境が時間をかけて変化する場合には処理時間を長くし、影響するノイズを相殺することによって、推定精度を向上させることができる。
図18は、本実施例に係る車両用信号処理装置102の構成図である。これは、車両に取り付けられた複数のタイヤのうち、任意の1系統についてのみ図示したものである。前述実施例と同一構成については同一符号を付してその説明を省略する。
車両用信号処理装置102は、振動検出部110と信号処理部122とから構成される。本実施例における信号処理部122は、周波数解析部171、路面状態推定部181、タイヤ状態推定部182、車両運動推定部183、車両姿勢推定部184、車体振動推定部185、及びグリップ推定部186から構成される。周波数解析部171は、振動検出部110から出力される振動に対して周波数解析を行うものである。例えば、公知の高速フーリエ変換(FFT)を用いて周波数解析を行う。各推定部181〜186は、周波数解析から求めた共振周波数や各周波数帯域におけるパワースペクトル密度(PSD)のうち、複数方向に関する値を組み合わせることにより、各環境を推定する。
図19及び図20は、タイヤの種類(ベースタイヤ、インチアップタイヤ)に対する周波数特性を示したグラフである。本実施例においては、車両の走行に関わる内部環境の一例として、タイヤの種類の推定について説明する。図19(a)及び(b)は、ベースタイヤにおける上下方向及び前後方向の加速度に対する周波数を示している。図20(a)及び(b)は、インチアップタイヤにおける上下方向及び前後方向の加速度に対する周波数を示している。
このように、タイヤの種類によって、周波数解析の結果に違いが生ずる。インチアップすることで、共振点が高周波側に移動する特徴を有する。タイヤ状態推定部182は、このような特徴に基づき、周波数解析の結果からタイヤの種類を推定する。他の推定部181、183〜186においても同様に、複数方向に対する振動の周波数解析の結果から、その特徴の組み合わせに基づき、各環境を推定する。
以上のように、周波数解析部171を備えた車両用信号処理装置122によっても、車両の走行に関わる内部環境や外部環境を複数推定することができる。
図21は、本実施例に係る車両用信号処理装置200の構成図である。これは、四輪車に取り付けられたタイヤ4系統すべてについて示したものである。前述実施例と同一構成については同一符号を付してその説明を省略する。
車両用信号処理装置200は、振動検出部110FL、110FR、110RL、110RR、信号処理部120FL、120FR、120RL、120RR、判定部210、警報部220、及び走行制御部230から構成される。各振動検出部及び各信号処理部は、左前輪(FL)、右前輪(FR)、左後輪(RL)、右後輪(RR)についての振動検出部110及び信号処理部120である。
異常判定部210は、各タイヤに対応する信号処理部120FL、120FR、120RL、120RRから得られた環境の推定値から、各環境の異常発生の有無を判定するものである。警報部220は、推定値や判定結果に基づき、運転者への警報を行う。例えば、タイヤの空気圧が異常と判定された場合、表示装置(図示せず)に推定値を表示して、タイヤの空気圧が低下している旨を警告する。走行制御部230は、推定値や判定結果に基づき、車両の走行を制御する。例えば、タイヤの空気圧が異常と判定された場合、車両の速度が一定値以上に上昇しないよう制御する。
異常判定部210は、各タイヤ単独で異常を推定できる環境のうち、タイヤ異常のように、環境の変化が即座に車両の走行に危険を及ぼす場合には、複数のタイヤに対する推定値を比較する。例えば、右前輪(FL)に対しての推定値のみが所定の異常値に達しており、他のタイヤに対しての推定値は所定の正常値範囲内である場合、右前輪(FL)でタイヤに異常が発生していると判定する。これにより、ノイズ等により信号処理部120FLが推定を誤った場合でも、走行制御部230の誤作動を防止することができる。これに対し、タイヤの磨耗のように、車両の走行に対して危険となる度合いが高くない場合には、他のタイヤに対しての推定値は参照しなくともよい。
また、路面摩擦係数について判定する場合、異常判定部210は、まず、左前輪(FL)及び右前輪(FR)の信号処理部120FL、120FRから出力される推定値を用いて、路面の異常を判定する。異常判定部210は、両信号処理部120FL、120FRから出力される路面摩擦係数の推定値が同程度に小さい場合、異常と判定する。一方のみ、例えば左前輪(FL)に対する推定値のみが小さい場合、路面摩擦係数の異なる部分を跨いで走行している可能性があるため、異常判定部210は、左後輪(RL)の信号処理部120RLから出力される推定値も参照する。異常判定部210は、左後輪(RL)に対する推定値も左前輪(FL)と同程度に小さい場合に、異常と判定する。
以上のように、各推定値のうち、異常を判定する環境に応じて、いずれのタイヤに関する推定値を用いるか考慮することによって、誤判定の確率を低下することができる。ゆえに、走行制御や警報が過剰に作動することも抑制される。
なお、本実施例における警報部220及び走行制御部230は、異常と判定されない環境においても、各推定値に基づき、表示機器(図示せず)へ推定値を表示することや、走行制御に僅かな修正を加えることは可能である。
本実施例では、実施例5とは異なる異常判定処理について説明する。前述実施例と同一構成については同一符号を付してその説明を省略する。
本実施例における異常判定処理は、任意のタイヤ1系統に対する複数の推定値に基づいて、環境の異常状態を判定する。タイヤの空気圧を推定する場合、信号処理部120は、上下方向の加速度センサ111及び前後方向の加速度センサ112の信号を用いる。ここで、信号処理部120は、別方向の振動を用いて同一の環境を推定することも可能である。例えば、車輪速センサ114の信号から、標準偏差等による車輪速変動のばらつきや、周波数解析による共振周波数、バンドパスフィルタによる各周波数帯域のパワースペクトル密度(PSD)を算出することにより、タイヤの空気圧を推定することができる。
そして、異常判定部210は、これら異なる方向に対する2つの推定値を用いて、環境が異常か否かを判定する。図22は、異常判定の結果を示す表である。異常判定部210は、まず、加速度センサ111、112の信号から推定された環境、及び車輪速センサ114の信号から推定された環境それぞれに対し、正常状態か異常状態か判定する。次に、双方の判定結果がともに異常状態の場合に異常状態と確定し、ともに正常状態の場合に正常状態と確定する。いずれか一方が正常状態で、他方が異常状態の場合は、不定状態とみなす。
これにより、判定の確実性が増すため、警報部220や走行制御部230が過剰に作動することを抑制することができる。特に、タイヤ異常や路面摩擦係数のように、車両の走行に対して瞬時に危険を及ぼす環境を判定する場合に、本実施例における異常判定処理を行うようにしてもよい。
また、この異常判定結果を実施例3で示した振動特性演算処理に反映させてもよい。信号処理部200は、異常判定部210から判定結果を取得し、代用値演算に用いる周波数成分の時間長、すなわち信号処理を行う時間間隔を変更する。判定結果が異常状態の場合、信号処理部200は、時間間隔を短くしてさらなる環境の悪化を早期に検出する。一方、判定結果が不定状態の場合、信号処理部200は、時間間隔を長くして精度の高い推定を行う。判定結果が正常状態の場合、時間間隔は変更しない。これにより、推定した環境の異常状態を早期に、かつ精度よく検出することができる。
本実施例においては、2方向の加速度だけでなく車輪速も組み合わせた推定処理について説明する。前述実施例と同一構成については同一符号を付してその説明を省略する。
上下方向加速度センサ111及び前後方向加速度センサ112の信号に基づくタイヤ空気圧の推定結果は、図14で示した通りである。一方、車輪速センサ114の信号に対し、分散、偏差平方和、標準偏差、メジアン値など変動のばらつき、周波数解析による共振周波数、各周波数帯域のパワースペクトル密度(PSD)を代用値として用いることによって、環境を推定することもできる。図23は、タイヤの空気圧に対する車輪速の周波数特性を示したグラフである。図23(a)及び(b)いずれも車輪速に対してFFT演算を行った結果であり、タイヤの空気圧がそれぞれ1.4[kg/cm3]、2.1[kg/cm3]であることを推定できる。
本実施例においては、上下方向及び前後方向の加速度に加え、回転方向の振動、つまり車輪速センサ114の信号の変動も組み合わせて、環境を推定する。車両バネ下の振動には様々な情報が重畳しているため、各方向の振動のみによる推定では信頼性に欠けるが、組み合わせることにより、推定精度をさらに向上させることができる。これにより、例えば、タイヤ空気圧の推定に関しては、上下方向及び前後方向の加速度のみから推定する場合に比べ、約14%精度を向上させることができる。ここで、2方向の加速度と車輪速とを組み合わせた場合における環境の推定式は、統計手法による寄与率の高い線形関係から求めてもよいし、理論式から求めてもよい。
また、前後方向の加速度は、急激な制動もしくは駆動時に変動が生ずるのに対し、車輪速は、単に車両の速度が増減した場合であっても変動が生ずる。図24は、前後方向の加速度及び車輪速変化の特徴を簡略化して示したものである。路面の凹凸が大きい場合はいずれの変動も大きく、路面の凹凸が小さい場合はいずれの変動も小さい。また、車輪速の変動は小さいが前後方向の加速度の変動が大きい場合、タイヤがロックするような急激な制動もしくは駆動が働いたと推定できる。一方、前後方向の加速度の変動は小さいが車輪速の変動が大きい場合、加減速のような制動もしくは駆動が働いたと推定できるが、両者の差が極端である場合にはシステムの異常とも推定し得る。
このように、前後方向の加速度と車輪速とを組み合わせることにより、車両の運動に対する推定精度を向上させることができる。特に、四輪駆動車の各タイヤや、二輪駆動車における駆動輪について環境を推定する場合に効果を奏する。また、車輪速の変動により制動や駆動の度合いを検知できるため、路面摩擦係数とともにタイヤ荷重の推定も可能となり、タイヤのグリップの推定にも効果を奏する。
実施例1に係る車両用信号処理装置の構成図である。 加速度センサの取り付け位置を示す図である。 環境の変化に対する加速度の特徴を模式的に示した図である。 環境の変化に対する周波数の特徴を模式的に示した図である。 環境の推定に必要な振動成分の一例を示す図である。 実施例1に係る信号処理のフローチャートを示す図である。 実施例1に係るフィルタ処理のフローチャートを示す図である。 フィルタ処理の一例を示す図である。 実施例1に係る振動特性演算処理のフローチャートを示す図である。 基準値及び比較値のテーブル例を示す図である。 基準値及び比較値と路面摩擦係数との相関関係を示す図である。 基準値及び比較値とタイヤ空気圧との相関関係を示す図である。 路面摩擦係数の実測値と推定値とを示す図である。 タイヤ空気圧の実測値と推定値とを示す図である。 実施例2に係る車両用信号処理装置の構成図である。 実施例2に係る信号処理のフローチャートを示す図である。 実施例2に係る補正処理のフローチャートを示す図である。 実施例4に係る車両用信号処理装置の構成図である。 ベースタイヤに対する加速度の周波数特性を示す図である。 インチアップタイヤに対する加速度の周波数特性を示す図である。 実施例5に係る車両用信号処理装置の構成図である。 実施例6に係る異常判定の結果を示す図である。 タイヤの空気圧に対する車輪速の周波数特性を示す図である。 環境の変化に対する加速度及び車輪速の特徴を模式的に示した図である。
符号の説明
10 タイヤ
21 ハブ
22 シャフト
23 サスペンション
100、101、102、200 車両用信号処理装置
110 振動検出部
111 上下方向加速度センサ
112 前後方向加速度センサ
113 左右方向加速度センサ
114 車輪速センサ
120、121、122 信号処理部
131 フィルタ部
141 振動特性演算部
151〜156、181〜186 推定部
161 補正部
171 周波数解析部
210 異常判定部
220 警報部
230 走行制御部

Claims (26)

  1. 車両走行時に、前記車両バネ下におけるタイヤの複数方向の振動を検出する振動検出手段と、
    前記振動検出手段によって検出された前記振動の周波数成分を抽出する周波数抽出手段と、
    前記周波数抽出手段によって抽出された前記複数方向の各周波数成分のうち、少なくとも2方向の周波数成分の組み合わせに基づき、前記車両の走行に関わる複数の内部環境及び複数の外部環境のうち2以上の環境を推定する推定手段とを有する車両用信号処理装置。
  2. 前記振動検出手段は、少なくとも第1方向と第2方向との振動を検出し、
    前記推定手段は、少なくとも前記第1方向と前記第2方向とを含む周波数成分の組み合わせに基づき、前記2以上の環境を推定することを特徴とする請求項1に記載の車両用信号処理装置。
  3. 前記複数方向は、前記車両の上下方向、前記車両の前後方向、前記車両の左右方向、前記タイヤの回転方向のうちいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用信号処理装置。
  4. 前記少なくとも2方向のうちいずれかは、前記車両の上下方向であることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の車両用信号処理装置。
  5. 前記振動検出手段において、
    前記上下方向の振動は、前記車両バネ下の非回転部に取り付けられて前記上下方向の加速度を出力する加速度センサと、車輪速センサとのうち、いずれかの信号から検出することを特徴とする請求項3又は4に記載の車両用信号処理装置。
  6. 前記振動検出手段において、
    前記前後方向の振動は、前記車両バネ下の非回転部に取り付けられて前記前後方向の加速度を出力する加速度センサと、車輪速センサとのうち、いずれかの信号から検出することを特徴とする請求項3乃至5いずれかに記載の車両用信号処理装置。
  7. 前記振動検出手段において、
    前記左右方向の振動は、前記車両バネ下の非回転部に取り付けられて前記左右方向の加速度を出力する加速度センサの信号から検出することを特徴とする請求項3乃至6いずれかに記載の車両用信号処理装置。
  8. 前記振動検出手段において、
    前記回転方向の振動は、車輪速センサの信号から検出することを特徴とする請求項3乃至7いずれかに記載の車両用信号処理装置。
  9. 前記推定手段は、前記内部環境として、前記車両の運動量、前記車両の姿勢、前記車両の車体振動、前記タイヤのグリップ、前記タイヤの状態のうち少なくともいずれかを推定することを特徴とする請求項1乃至8いずれかに記載の車両用信号処理装置。
  10. 前記推定手段は、前記外部環境として、少なくとも前記車両が走行する路面の状態を推定することを特徴とする請求項1乃至9いずれかに記載の車両用信号処理装置。
  11. 前記推定手段は、前記車両の運動量として、前記車両のスリップ角、前記車両のヨーレイトのうち少なくともいずれかを推定することを特徴とする請求項9に記載の車両用信号処理装置。
  12. 前記推定手段は、前記車両の姿勢として、前記車両のロール角、前記車両のピッチ角、前記車両の高さのうち少なくともいずれかを推定することを特徴とする請求項9に記載の車両用信号処理装置。
  13. 前記推定手段は、前記タイヤのグリップとして、前記タイヤの前後方向のグリップ力、前記タイヤの横力のうち少なくともいずれかを推定することを特徴とする請求項9に記載の車両用信号処理装置。
  14. 前記推定手段は、前記タイヤの状態として、前記タイヤの空気圧、前記タイヤ荷重、前記タイヤの異常、前記タイヤの磨耗、前記タイヤの種類のうち少なくともいずれかを推定することを特徴とする請求項9に記載の車両用信号処理装置。
  15. 前記推定手段は、前記路面の状態として、前記路面の凹凸、前記路面の形状、前記路面の勾配、前記路面の摩擦係数のうち少なくともいずれかを推定することを特徴とする請求項10に記載の車両用信号処理装置。
  16. 前記車両の速度を検出する車速検出手段と、
    前記周波数成分を前記車両の速度によって補正する補正手段とを有し、
    前記推定手段は、前記補正手段によって補正された各周波数成分のうち、少なくとも2方向の周波数成分の組み合わせに基づき、前記2以上の環境を推定することを特徴とする請求項1乃至15いずれかに記載の車両用信号処理装置。
  17. 前記車両の速度を検出する車速検出手段とを有し、
    前記推定手段は、前記車両の速度によって前記2以上の環境の推定を補正することを特徴とする請求項1乃至15いずれかに記載の車両用信号処理装置。
  18. 前記環境に対応する前記少なくとも2方向を記憶した記憶手段とを有することを特徴とする請求項1乃至17いずれかに記載の車両用信号処理装置。
  19. 複数のタイヤ各々で同一の環境を推定する場合において、
    前記推定手段において推定された前記2以上の環境のうち所定環境に対し、前記複数のタイヤ各々に対する前記所定環境の推定に基づき、前記所定環境を総合的に判断する総合判断手段とを有することを特徴とする請求項1乃至18いずれかに記載の車両用信号処理装置。
  20. 複数のタイヤ各々で同一の環境を推定する場合において、
    前記推定手段において推定された前記2以上の環境のうち、所定環境が前記車両の走行に危険を及ぼす異常状態か否かを判定する第1異常判定手段とを有し、
    前記第1異常判定手段は、前記複数のタイヤ各々に対する前記所定環境の推定に基づき、前記異常状態を判定することを特徴とする請求項1乃至19いずれかに記載の車両用信号処理装置。
  21. 前記推定手段において推定された前記2以上の環境のうち所定環境を推定する際に用いた前記少なくとも2方向の周波数成分とは異なる方向の振動に基づき、前記所定環境を推定する第2推定手段と、
    前記推定手段における前記所定環境の推定と、前記第2推定手段における前記所定環境の推定とに基づき、前記所定環境が前記車両の走行に危険を及ぼす異常状態か否かを判定する第2異常判定手段とを有し、
    前記第2異常判定手段は、
    前記推定手段において推定された所定環境が前記異常状態であり、かつ前記第2推定手段において推定された所定環境が前記異常状態である場合に、前記所定環境は前記異常状態であると判定し、
    前記推定手段において推定された所定環境が前記異常状態でない、もしくは前記第2推定手段において推定された所定環境が前記異常状態でない場合に、前記所定環境は前記異常状態でないと判定することを特徴とする請求項1乃至20いずれかに記載の車両用信号処理装置。
  22. 前記周波数成分に対して代用値の演算を行う振動特性演算手段とを有し、
    前記推定手段は、前記少なくとも2方向の周波数成分に対する代用値の組み合わせに基づき、前記2以上の環境を推定することを特徴とする請求項1乃至21いずれかに記載の車両用信号処理装置。
  23. 前記周波数成分に対して周波数解析を用いた演算を行う振動特性演算手段とを有し、
    前記推定手段は、前記少なくとも2方向の周波数成分に対する周波数解析結果の組み合わせに基づき、前記2以上の環境を推定することを特徴とする請求項1乃至21いずれかに記載の車両用信号処理装置。
  24. 前記振動特性演算部は、前記環境が変化するまでの時間経過が短い場合、演算に用いる前記周波数成分の時間長を短くし、前記時間経過が長い場合、前記時間長を長くすることを特徴とする請求項22又は23に記載の車両用信号処理装置。
  25. 前記推定手段によって推定された複数の環境に基づき、前記車両の運転者に対して警報する警報手段とを有することを特徴とする請求項1ないし24いずれかに記載の車両用信号処理装置。
  26. 前記推定手段によって推定された複数の環境に基づき、前記車両の走行を制御する走行制御手段とを有することを特徴とする請求項1乃至25いずれかに記載の車両用信号処理装置。
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