JP6798397B2 - 電気システム - Google Patents

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Description

本発明は、電気システムに関するものである。
従来、電気システムにおいて、電源の出力電圧に基づいて三相交流電動モータに三相交流電流を流すインバータ回路と、電源の正極電極とインバータ回路の正極電極との間に電磁コイルと抵抗素子とが並列に接続されているフィルタ回路とを備えるものがある(例えば、特許文献1参照)。抵抗素子は、電源の正極電極とインバータ回路の正極電極との間に流れる電流のうち交流成分を減衰させることができる。
特許第5884795号明細書
本発明者等は、上記特許文献1の電気システムを参考にして、図10に示すように、直流電源3の正極電極および負極電極の間に電気装置10A、10Bが並列に接続されている電気システム1Aについて検討した。
この電気システム1Aでは、直流電源3の正極電極および負極電極の間に平滑コンデンサ20Aが電気装置10Aと並列に接続され、直流電源3の正極電極および負極電極の間に平滑コンデンサ21が電気装置10Bと並列に接続されている。これに加えて、電気システム1Aでは、平滑コンデンサ20Aの正極電極と平滑コンデンサ21Aの正極電極との間にフィルタ回路30Aが設けられている。
フィルタ回路30Aは、平滑コンデンサ20Aの正極電極と平滑コンデンサ21Aの正極電極との間に電磁コイル31Aと抵抗素子32Aとが並列に接続されている。
抵抗素子32Aは、平滑コンデンサ20A、21A、電磁コイル31Aとともに閉回路25Aを構成する。
抵抗素子32Aは、閉回路25Aに流れる電流のうち交流成分を抑制する。このことにより、抵抗素子32Aは、閉回路25Aにおいて直流電源3からの電源電圧に基づいて共振が生じることを抑制することができる。
ここで、フィルタ回路30Aの抵抗素子32Aに短絡故障やオープン故障等の故障が生じても、直流電源3からフィルタ回路30Aの電磁コイル31Aを通して電気装置10Aへの電力の供給が継続される。よって、抵抗素子32Aに故障が生じたときでも、電気装置10Aの動作が継続されるため、抵抗素子32Aに故障が生じたことを使用者が気づかない恐れがある。
しかし、抵抗素子32Aに故障が生じて閉回路25Aに共振が生じると、閉回路25Aに過大な電流が流れる。これにより、コンデンサ20A、21A、電磁コイル31A等のデバイスの寿命低下や故障を発生させる恐れがある。
本発明は上記点に鑑みて、フィルタ回路を構成する抵抗素子が故障したか否かを判定することができる電気システムを提供することを第1の目的とし、フィルタ回路を構成する抵抗素子が故障した際にデバイスの寿命低下や故障を発生させることを抑制する電気システムを提供することを第2の目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、直流電源(3)から与えられる電源電圧によって動作する電気装置(10、2、2b)と、閉回路(25)を構成する抵抗素子(32)を有し、直流電源の電源電圧を電気装置に与えつつ、抵抗素子によって閉回路に流れる電流のうち交流成分を減衰させて閉回路における共振を抑制し、さらに抵抗素子が故障しているときでも直流電源の電源電圧を電気装置に与えるように構成されているフィルタ回路(30)と、抵抗素子の正極電極および負極電極の間の電圧、或いは抵抗素子を流れる電流を示す状態量を検出する状態量検出部(82、83)と、状態量検出部により検出される状態量に基づいて、抵抗素子が故障しているか否かを判定する故障判定部(104)と、を備える。また、請求項14に記載の発明では、直流電源(3)から与えられる電源電圧によって動作する電気装置(10、2、2b)と、閉回路(25)を構成する抵抗素子(32)を有し、前記直流電源の電源電圧を前記電気装置に与えつつ、前記抵抗素子によって前記閉回路に流れる電流のうち交流成分を減衰させて前記閉回路における共振を抑制し、さらに前記抵抗素子が故障しているときでも前記直流電源の電源電圧を前記電気装置に与えるように構成されているフィルタ回路(30)と、前記抵抗素子が故障しているか否かを判定する故障判定部(104)と、を備え、前記電気装置は、前記直流電源からの電源電圧が与えられる正極電極(11)および負極電極(12)を備え、前記フィルタ回路は、前記直流電源の正極電極と前記電気装置の正極電極との間に配置されている電磁コイル(31)を備え、前記抵抗素子が故障しているとき前記直流電源からの電源電圧が前記電磁コイルを通して前記電気装置に与えられるように前記フィルタ回路が構成されており、前記抵抗素子は、前記直流電源と前記電気装置との間に接続されている。
これにより、フィルタ回路を構成する抵抗素子が故障したか否かを判定することができる電気システムを提供することができる。
請求項15に記載の発明では、抵抗素子が故障していると故障判定部が判定したとき、閉回路における共振を抑制するために電気装置の動作を制限する制限制御部(107)を備える。
これにより、フィルタ回路を構成する抵抗素子が故障した際にデバイスの寿命低下や故障を発生させることを抑制する電気システムを提供することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態における車載用電力変換システムの全体構成を示す電気回路図である。 図1の制御装置におけるインバータ制御処理を示すフローチャートである。 図2の中の一部のステップにおいて、抵抗素子が故障しているか否かを判定するために用いられるフィルタ抵抗電流の実効値の上限値、下限値を決めるためのマップデータである。 本発明の第2実施形態における車載用電力変換システムの全体構成を示す電気回路図である。 本発明の第3実施形態における車載用電力変換システムの全体構成を示す電気回路図である。 第3実施形態における制御装置におけるインバータ制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態における制御装置におけるインバータ制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第5実施形態における制御装置におけるインバータ制御処理を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態における車載用電力変換システムの全体構成を示す電気回路図である。 本発明の対比例における車載用電力変換システムの全体構成を示す電気回路図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1に本発明に係る車載用電力変換システム1の第1実施形態の電気的構成を示す。
車載用電力変換システム1は、三相交流電動機2を高電圧電源3の出力電圧に基づき駆動する電気システムである。三相交流電動機2は、連結軸2aを介して圧縮機構2bに接続されている。高電圧電源3は、高電圧の直流電圧を出力するバッテリ装置であり、その出力電圧(例えば、210V)が、低電圧電源の出力電圧(例えば、12V)に比べて高くなっている電源である。低電圧電源は、制御装置80や電子制御装置90に直流電圧を与えるためのバッテリ装置である。
三相交流電動機2、連結軸2a、および圧縮機構2bは、冷媒を圧縮する電動コンプレッサを構成する。電動コンプレッサは、冷媒を循環させる車載空調装置用冷凍サイクル装置を構成する主要部品の一つである。三相交流電動機2としては、例えば、同期型交流電動機が用いられる。
具体的には、車載用電力変換システム1は、図1に示すように、インバータ回路10、平滑コンデンサ20、21、フィルタ回路30、リレーユニット40、電気装置50、検出回路60、駆動回路70、および制御装置80から構成されている。
インバータ回路10は、高電圧電源3の出力電圧に基づいて三相交流電動機2のステータコイルに三相交流電流を出力する。本実施形態のステータコイルとしては、例えば、U相コイル、V相コイル、およびW相コイルがスター結線されてなるものが用いられる。
インバータ回路10は、第1電気装置を構成するもので、トランジスタSW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6、および還流ダイオードD1、D2、D3、D4、D5、D6から構成される周知の回路である。
トランジスタSW1、SW3、SW5は、正極母線11に接続されている。正極母線11には、高電圧電源3の正極電極が接続されている。トランジスタSW2、SW4、SW6は、負極母線12に接続されている。負極母線12には、高電圧電源3の負極電極が接続されている。
正極母線11は、インバータ回路10における正極電極を構成し、負極母線12は、インバータ回路10における負極電極を構成している。
トランジスタSW1、SW2は、正極母線11および負極母線12の間に直列接続されている。トランジスタSW3、SW4は、正極母線11および負極母線12の間に直列接続されている。トランジスタSW5、SW6は、正極母線11および負極母線12の間に直列接続されている。
トランジスタSW1、SW2の間の共通接続端子T1は、三相交流電動機2のステータコイルのU相コイルに接続されている。トランジスタSW3、SW4の間の共通接続端子T2は、三相交流電動機2のステータコイルのV相コイルに接続されている。トランジスタSW5、SW6の間の共通接続端子T3は、三相交流電動機2のステータコイルのW相コイルに接続されている。
トランジスタSW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6としては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の各種半導体スイッチング素子が用いられる。
なお、インバータ回路10、三相交流電動機2、連結軸2a、および圧縮機構2bは、第1電気装置を構成している。
平滑コンデンサ20は、インバータ回路10および高電圧電源3の間に配置されている第1平滑コンデンサである。平滑コンデンサ20は、インバータ回路10の正極母線11および負極母線12の間に接続されて、高電圧電源3から正極母線11および負極母線12の間に与えられる電圧を平滑化する。つまり、平滑コンデンサ20は、高電圧電源3からインバータ回路10に出力される電圧を安定化させる。
平滑コンデンサ21は、高電圧電源3の正極電極および負極電極の間において、電気装置50に対して並列に接続されている第2平滑コンデンサである。平滑コンデンサ21は、インバータ回路10および平滑コンデンサ20に対して、高電圧電源3側に配置されている。平滑コンデンサ21は、高電圧電源3から電気装置50の正極電極および負極電極の間に出力される電圧を平滑化する。
電気装置50は、走行用電動機と走行用電動機を駆動する走行用電動機用駆動回路とを備える第2電気装置である。走行用電動機用駆動回路は、高電圧電源3から与えられる電源電圧を降圧(或いは昇圧)して出力するDC/DCコンバータ回路と、DC/DCコンバータ回路の出力電圧に基づいて走行用電動機を駆動するインバータ回路とを備える。
フィルタ回路30は、平滑コンデンサ20の正極電極と平滑コンデンサ21の正極電極の間に並列に接続されている電磁コイル41および抵抗素子32を備える。
電磁コイル41は、高電圧電源3およびインバータ回路10の間に流す電流のうち交流成分を抑制するために設けられている。電磁コイル41は、平滑コンデンサ20、21、抵抗素子32とともに閉回路25を構成する。抵抗素子32は、閉回路25に流れる電流のうち交流成分を減衰するために設けられている。このことにより、抵抗素子32が閉回路25において高電圧電源3からの電源電圧に基づいて共振が生じることを抑制することができる。
リレーユニット40は、平滑コンデンサ20、21と高電圧電源3との間に配置されている。リレーユニット40は、インバータ回路10、平滑コンデンサ20、21、およびフィルタ回路30に対して高電圧電源3側に配置されている。リレーユニット40は、インバータ回路10および平滑コンデンサ20、21と高電圧電源3との間を開放、接続する。
具体的には、リレーユニット40は、リレー51、52、53、および抵抗素子54から構成されている。リレー51、52は、高電圧電源3の正極電極と平滑コンデンサ21の正極電極との間に並列に配置されているリレースイッチである。リレー53は、高電圧電源の負極電極と平滑コンデンサ21の負極電極との間に配置されているリレースイッチである。リレー51、52、53は、電子制御装置90によって制御される。
なお、抵抗素子54は、高電圧電源3の正極電極と平滑コンデンサ21の正極電極との間でリレー52に対して直列に接続されている。抵抗素子54は、リレー52が、高電圧電源3の正極電極と平滑コンデンサ21の正極電極との間を接続することにより、高電圧電源3から平滑コンデンサ20、21に突入電流が流れることを防止するために用いられる。
制御装置80は、マイクロコンピュータやメモリ等から構成され、電流センサ81、82の検出値、および電子制御装置90から入力される制御信号に基づいて、駆動回路70を介してインバータ回路10を制御するインバータ制御処理を実行する。メモリには、マイクロコンピュータによって実行されるコンピュータプログラムが実行されている。
駆動回路70は、制御装置80によって制御されて、トランジスタSW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6をスイッチングさせるパルス電圧をインバータ回路10に出力する。
電流センサ81は、電流検出部として、インバータ回路10から三相交流電動機2のステータコイルに出力される三相交流電流(以下、モータ電流という)を検出するセンサである。
電流センサ82は、状態量検出部として、抵抗素子32を流れる電流(以下、フィルタ抵抗電流という)を検出するセンサである。
本実施形態の電流センサ81、82は、変流器(カレントトランス)方式、ホール素子方式、シャント抵抗方式などの電流センサが用いられる。
検出回路60は、電流センサ81、82により検出された電流値をサンプリングしてこのサンプリングしたサンプリングデータを制御装置80に出力する。
電子制御装置90は、三相交流電動機2の回転数の目標値を示す指令値を制御装置80に出力する。本実施形態の電子制御装置90としては、空調装置用電子制御装置など各種の電子制御装置を用いることができる。
次に、本実施形態の制御装置80の作動について図2、図3を参照して説明する。
図2は、制御装置80におけるインバータ制御処理を示すフローチャートである。図3は、抵抗素子32が故障しているか否かを判定するために用いられるマップデータである。
制御装置80は、図2のフローチャートにしたがって、インバータ制御処理を実行する。
このとき、検出回路60は、電流センサ81、82により検出された電流値をサンプリングしてこのサンプリングしたサンプリングデータを制御装置80に出力することを繰り返し実施する。
まず、制御装置80は、ステップ100において、フィルタ抵抗保護制御モードを実施中であるか否かを判定する。フィルタ抵抗保護制御モードは、後述するように、三相交流電動機2の動作を制限して閉回路25における共振を抑制して車載用電力変換システム1を構成するデバイスを保護する制御である。
このとき、制御装置80は、フィルタ抵抗保護制御モードを実施していないときには、ステップ100において、NOと判定する。
これに伴い、制御装置80は、次のステップ101において、電流センサ81の検出値(すなわち、モータ電流)を示すサンプリングデータを検出回路60から取得する。このことにより、電流センサ81によってモータ電流を検出し、この検出されたモータ電流を検出回路60を通して取得することになる。
次に、制御装置80は、ステップ102(すなわち、算出部)において、フィルタ30の抵抗素子32の故障の有無を判定するために用いられる上限値Ya、下限値Ybをモータ電流と図3のマップデータとに基づいて算出する。
上限値Yaは、抵抗素子32が正常である場合におけるフィルタ抵抗電流の実効値の上限値である。下限値Ybは、抵抗素子32が正常である場合におけるフィルタ抵抗電流の実効値の下限値である。
図3は、モータ電流の実効値を横軸とし、フィルタ抵抗電流の実効値を縦軸として、上限値Ya、下限値Yb、モータ電流の実効値、および抵抗素子32の故障の有無の関係を示している。
つまり、図3のマップデータでは、上限値Yaとモータ電流の実効値とが1対1で特定され、下限値Ybとモータ電流の実効値とが1対1で特定される関係にある。
図3のマップデータでは、フィルタ抵抗電流の実効値が上限値Ya以下であり、かつフィルタ抵抗電流の実効値が下限値Yb以上であるとき(上限値Ya≧フィルタ抵抗電流の実効値≧下限値Yb)、抵抗素子32が正常であると判定されることが設定されている。
一方、図3のマップデータでは、フィルタ抵抗電流の実効値が上限値Yaよりも大きいとき、或いはフィルタ抵抗電流の実効値が下限値Yb未満であるときには(上限値Ya<フィルタ抵抗電流の実効値、下限値Yb>フィルタ抵抗電流の実効値)、抵抗素子32が故障していると判定されることが設定されている。
例えば、抵抗素子32に短絡故障が生じているとき、閉回路25における共振により、フィルタ抵抗電流の実効値が上限値Yaよりも大きくなる。短絡故障とは、抵抗素子32のうち2つの部位(例えば、正極電極と負極電極と)が短絡されて正常時に比べて抵抗値が低下する故障である。
抵抗素子32にオープン故障が生じているとき、フィルタ抵抗電流の実効値が下限値Ybよりも小さくなる。オープン故障とは、抵抗素子32のうち1つの部位が断線して正極電極と負極電極との間が開放されて正常時に比べて抵抗値が大きくなる故障である。
上限値Ya、下限値Ybは、それぞれ、モータ電流の実効値が大きくなるほど、大きくなる。
図3のマップデータでは、抵抗素子32が正常であり、かつモータ電流の実効値が零である場合において、電気装置50が停止されているときには、フィルタ抵抗電流が零になる場合がある。このため、モータ電流の実効値が零である場合に、下限値Ybが零になっている。
抵抗素子32が正常である状態で、かつモータ電流の実効値が零である場合において、電気装置50が動作しているときには、平滑コンデンサ20および電気装置50の間に抵抗素子32を通して電流が流れる場合がある。このため、モータ電流の実効値が零である場合に、上限値Yaが零よりも大きな値になっている。
このような図3のマップデータと電流センサ81で検出されるモータ電流とに基づいて上限値Ya、下限値Ybを求める。
次に、制御装置80は、ステップ103において、電流センサ82の検出値(すなわち、フィルタ抵抗電流)を示すサンプリングデータを検出回路60から取得する。
換言すれば、制御装置80は、フィルタ抵抗保護制御モードを実施していないと判定した場合に、電流センサ82によって検出されるフィルタ抵抗電流を検出回路60を通して取得することになる。
ここで、電流センサ82によってフィルタ抵抗電流を取得する際には、トランジスタSW1〜SW6のうち正極母線11側のトランジスタ(すなわち、上側アーム)をオンした直後に電流センサ82の検出値をサンプリングしたり、或いは一定期間の間に亘って電流センサ82の検出値を繰り返しサンプリングしたりすることにより、リップル電流を良好に検出することができる。
次に、制御装置80は、ステップ104(すなわち、故障判定部)において、この取得したフィルタ抵抗電流の実効値が上限値Yaと下限値Ybとの間の一定範囲内に入っているか否かを判定する。
このとき、フィルタ抵抗電流の実効値が上限値Yaと下限値Ybとの間の一定範囲内に入っているときには、抵抗素子32が正常であるとして、上記ステップ104においてYESと判定する。
この際に、制御装置80は、ステップ105(すなわち、通常制御部)において、電流センサ81の検出値と電子制御装置90から出力される指令値とに基づいて、駆動回路70を介してインバータ回路10を通常に制御する。このことにより、インバータ回路10は、三相交流電動機2の回転数の目標値に近づけるために、三相交流電流を三相交流電動機2のステータコイルに流すことになる。
したがって、制御装置80は、抵抗素子32が正常であると判定したときには、駆動回路70およびインバータ回路10を介して三相交流電動機2を制御する通常制御を実施することになる。
その後、制御装置80は、ステップ100に戻り、フィルタ抵抗保護制御モードを実施していないとして、NOと判定する。
これに伴い、制御装置80は、ステップ101において、電流センサ81によって検出されたモータ電流を検出回路60を通して取得する。
このことにより、制御装置80は、駆動回路70およびインバータ回路10を介して三相交流電動機2を通常に制御しているときに、電流センサ81によって検出されるモータ電流を検出回路60を通して取得することになる。
次に、制御装置80は、ステップ102において、このモータ電流と図3のマップデータとに基づいて、フィルタ10の抵抗素子32の故障を判定するために用いられる上限値Ya、下限値Ybを算出する。
次に、制御装置80は、ステップ103において、電流センサ82によって検出されたフィルタ抵抗電流を検出回路60を通して取得する。
このことにより、制御装置80は、駆動回路70およびインバータ回路10を介して三相交流電動機2を通常に制御しているときに、電流センサ82によって検出されるフィルタ抵抗電流を検出回路60を通して取得することになる。
次に、制御装置80は、ステップ104において、この取得したフィルタ抵抗電流の実効値が上限値Yaと下限値Ybとの間の範囲内に入っているか否かを判定することにより、抵抗素子32が正常であるか否かを判定する。
このとき、制御装置80は、フィルタ抵抗電流が上限値Yaと下限値Ybとの間の一定範囲内に入っているときには、ステップ104においてYESと判定して、駆動回路70およびインバータ回路10を介して三相交流電動機2を通常に制御することを継続する(ステップ105)。
このため、制御装置80は、ステップ100でNOと判定し、かつステップ104でYESと判定する限り、ステップ100のNO判定、ステップ101、102、103、ステップ104のYES判定、およびステップ105の各処理の実行を繰り返す。
その後、制御装置80は、ステップ104において、フィルタ抵抗電流の実効値が上限値Yaと下限値Ybとの間の範囲から外れているときには、抵抗素子32が故障しているとして、NOと判定する。
この際には、制御装置80は、ステップ106において、抵抗素子32が故障している旨を電子制御装置90に通知する。
ここで、説明の便宜上、抵抗素子32にオープン故障が生じたときの閉回路25の共振周波数をfoとし、抵抗素子32に短絡故障が生じたときの閉回路25の共振周波数をfsとし、整数をNとする。
制御装置80は、三相交流電動機2を通常制御する際に、高電圧電源3からフィルタ30を通してインバータ回路10に入力される入力電流が、「共振周波数fo」、「共振周波数fs」、「N×共振周波数fo」、「N×共振周波数fs」のいずれかの周波数成分を有するときには、前記入力電流が閉回路25で共振を生じさせるトリガーとして機能する。
これに対して、本実施形態では、制御装置80は、ステップ107(すなわち、制限制御部)において、駆動回路70を介してインバータ回路10を制御してフィルタ抵抗保護制御モードを実施する。
具体的には、制御装置80は、インバータ回路10における通常制御に代えてフィルタ抵抗保護制御モードを実施して、三相交流電動機2を停止させるように駆動回路70を介してインバータ回路10を制御することになる。
このため、インバータ回路10のトランジスタSW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6がそれぞれオフされ、高電圧電源3からフィルタ30を通してインバータ回路10に入力電流が流れることが停止される。
すなわち、閉回路25で共振を生じさせるトリガーとなる入力電流がインバータ回路10に入力されることが停止されることになる。このことにより、このため、閉回路25における共振が抑制される。
その後、制御装置80は、ステップ100に戻り、YESと判定すると、ステップ108に移行して、フィルタ抵抗保護制御モードの実行を継続する。
以上説明した本実施形態によれば、車載用電力変換システム1は、電源3から供給される電源電圧によって動作するインバータ回路10と、フィルタ回路30と、平滑コンデンサ21、20とを備える。平滑コンデンサ21、20は、電源3の正極電極と負極電極との間に並列に接続されている。平滑コンデンサ20は、インバータ回路10の正極母線11と負極母線12との間に接続されている。フィルタ回路30は、平滑コンデンサ21の正極電極と平滑コンデンサ20の正極電極との間に並列に接続されている電磁コイル31と抵抗素子32とを備える。
電磁コイル31および平滑コンデンサ21、20は、閉回路25を構成する。抵抗素子32は、閉回路25に流れる電流のうち交流成分を減衰させて閉回路25における共振を抑制する。フィルタ回路30は、抵抗素子32が故障しているとき電源3からの電源電圧が電磁コイル31を通してインバータ回路10に与えられるように構成されている。
制御装置80は、電流センサ82の検出値に応じて抵抗素子32が故障しているか否かを判定する。これにより、フィルタ回路30を構成する抵抗素子32が故障したか否かを判定することができる。
制御装置80は、抵抗素子32が故障していると判定したとき、インバータ回路10をを停止させるフィルタ抵抗保護制御モードを実行する。これにより、フィルタ回路30を構成する抵抗素子32が故障した際に平滑コンデンサ21、20、電磁コイル31等のデバイスの寿命低下や故障を発生させることを抑制することができる。
本実施形態では、制御装置80は、上述の如く、フィルタ10の抵抗素子32の故障の有無を判定するために用いられる上限値Ya、下限値Ybをモータ電流と図3のマップデータとに基づいて算出する。このため、モータ電流に合致した上限値Ya、下限値Ybを求めることができる。したがって、フィルタ10の抵抗素子32の故障の有無を精度良く判定することができる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、抵抗素子32を平滑コンデンサ20の正極電極と平滑コンデンサ21の正極電極との間に配置した例について説明したが、これに代えて、正極母線11と負極母線12との間で平滑コンデンサ20に直列に接続されている本第2実施形態について説明する。
図4は、本実施形態の車載用電力変換システム1の回路構成を示す。
本実施形態と上記第1実施形態とでは、フィルタ回路30における抵抗素子32の配置が互いに相違するだけで、抵抗素子32以外の構成は同一であるため、その説明を省略する。
フィルタ回路30の抵抗素子32は、閉回路25に流れる電流のうち交流成分を減衰させて閉回路25に生じる共振を抑制する。
本実施形態の制御装置80は、上記第1実施形態と同様、図2のフローチャートにしたがって、インバータ制御処理を実行する。
このため、制御装置80は、上記第1実施形態と同様、この際に、電流センサ81によって検出されたモータ電流と図3のマップデータとに基づいて上限値Ya、下限値Ybを算出する(ステップ102)。そして、制御装置80が駆動回路70を介してインバータ回路10を通常に制御する際に、電流センサ82で検出されるフィルタ抵抗電流を検出回路60を介して取得する(ステップ103)。制御装置80は、この取得したフィルタ抵抗電流の実効値が上限値Yaと下限値Ybとの間の一定範囲内に入っているか否かを判定することにより、抵抗素子32が正常であるか否かを判定する(ステップ104)。
本実施形態では、抵抗素子32に短絡故障が生じたときには、閉回路25の共振により、フィルタ抵抗電流の実効値が上限値Yaよりも大きくなる。抵抗素子32にオープン故障が生じたときには、閉回路25に共振が生じないものの、フィルタ抵抗電流の実効値が上限値Yaよりも小さくなる。
このとき、上限値Yaおよび下限値Yの間の一定範囲からフィルタ抵抗電流の実効値が外れるときには、抵抗素子32が故障しているとして、ステップ104で判定する。すると、次のステップ107で、インバータ回路10の動作を停止するフィルタ抵抗保護制御モードを実施する。このため、閉回路25で共振を発生させるトリガーがインバータ回路10から出力されることが停止される。よって、閉回路25における共振が抑制される。
したがって、上記第1実施形態と同様、フィルタ回路30を構成する抵抗素子32が故障した際に平滑コンデンサ21、20、電磁コイル31等のデバイスの寿命低下や故障を発生させることを抑制することができる。
(第3実施形態)
上記第2実施形態では、電流センサ82によって検出されるフィルタ抵抗電流を用いて抵抗素子32が故障しているか否かを判定した例について説明したが、これに代えて、インバータ回路10の正極母線11および負極母線12の間の電圧変動に基づいて抵抗素子32が故障しているか否かを判定する本第3実施形態について説明する。
図5に本実施形態の車載用電力変換システム1の回路構成を示す。
本実施形態では、電流センサ82に代えて、正極母線11および負極母線12の間の電圧(以下、母線間電圧という)を検出する状態量検出部としての電圧センサ83が設けられている。本実施形態と上記第2実施形態とでは、電圧センサ83以外の構成は同一であるため、その説明を省略する。
次に、本実施形態の制御装置80の作動について図6を参照して説明する。
図6は、制御装置80におけるインバータ制御処理を示すフローチャートである。
本実施形態の制御装置80は、図2に代わる図6のフローチャートにしたがって、インバータ制御処理を実行する。
このとき、検出回路60は、電流センサ81、82により検出された電流値をサンプリングしてこのサンプリングしたサンプリングデータを制御装置80に出力することを繰り返し実施する。
図6では、図2中のステップ101、102、103に代わるステップ101a、102a、103aが用いられている。図6において、図2と同一符号は、同一ステップを示しているため、その説明を省略する。
まず、ステップ100において、フィルタ抵抗保護制御モードを実施していないとして、NOと判定する。
この場合、次のステップ101aにおいて、電圧センサ83の検出値(すなわち、母線間電圧)における複数のサンプリングデータを検出回路60から取得する。複数のサンプリングデータは、一定期間に亘って検出回路60によってサンプリングされた母線間電圧を示すデータである。
このことにより、一定期間に亘り電圧センサ83によって母線間電圧を検出し、これら検出された母線間電圧を検出回路60を通して取得することになる。
次に、ステップ102a(すなわち、電圧変動量算出部)において、これら母線間電圧に基づいて母線間電圧の変動値(以下、電圧変動値dVという)を算出する。本実施形態の電圧変動値dVとは、一定期間において母線間電圧の最大値と最小値の差分を示す値である。
次に、ステップ104aにおいて、上限値Ya、下限値Ybの間の一定範囲内にこの電圧変動値dVが入っているか否かを判定する。本実施形態の上限値Ya、下限値Ybは、予め決められた値が用いられる。
このとき、電圧変動値dVが一定範囲内に入っているときには、抵抗素子32が正常であるとして、上記ステップ104aにおいてYESと判定する。
この際に、ステップ105において、電子制御装置90から出力される指令値に基づいて駆動回路70を介してインバータ回路10を制御する通常制御を実施する。
一方、抵抗素子32に短絡故障が生じているとき、閉回路25における共振により電圧変動値dVが上限値Yaよりも大きくなる。抵抗素子32にオープン故障が生じているとき、閉回路25に共振が生じないものの、電圧変動値dVが下限値Ybよりも小さくなる。
このように抵抗素子32が故障すると、電圧変動値dVが一定範囲から外れる。これに伴い、ステップ104aにおいて、NOと判定する。この際には、抵抗素子32が故障している旨を電子制御装置90に通知する(ステップ106)。
これに伴い、ステップ107において、駆動回路70を制御してインバータ回路10を停止するフィルタ抵抗保護制御モードを実施する。
以上説明した本実施形態によれば、制御装置80は、一定期間に亘り電圧センサ83によって母線間電圧を検出し、これら検出された母線間電圧を検出回路60を通して取得する。制御装置80は、これら母線間電圧に基づいて電圧変動値dVを算出し、この電圧変動値dVが予め決められた一定範囲内に入っているか否かを判定することにより、抵抗素子32が正常であるか否かを判定する。
制御装置80は、電圧変動値dVが一定範囲から外れているときには、抵抗素子32が故障していると判定すると、駆動回路70を制御してインバータ回路10の動作を制限するフィルタ抵抗保護制御モードを実施する。
これにより、上記第1実施形態と同様に、フィルタ回路30を構成する抵抗素子32が故障した際に平滑コンデンサ21、20等のデバイスの寿命低下や故障を発生させることを抑制することができる。
(第4実施形態)
上記第1実施形態では、三相交流電動機2を通常制御しているときに抵抗素子32が故障しているか否かを判定した例について説明したが、これに代えて、三相交流電動機2を起動する前に抵抗素子32が故障しているか否かを判定する本第4実施形態について説明する。
本実施形態の車載用電力変換システム1の回路構成は、上記第1実施形態の車載用電力変換システム1の回路構成と同様である。
次に、本実施形態の制御装置80の作動について図7を参照して説明する。
図7は、制御装置80におけるインバータ制御処理を示すフローチャートである。図7において、図2と同一符号は、同一ステップを示しているため、その説明を省略する。
本実施形態の制御装置80は、図2に代わる図7のフローチャートにしたがって、インバータ制御処理を実行する。本実施形態のインバータ制御処理の実行は、電子制御装置90から三相交流電動機2を起動させる指令を受けたときに、開始される。
まず、制御装置80は、ステップ200において、フィルタ抵抗故障検査モードを開始する。
具体的には、制御装置80は、ステップ110(すなわち、パルス制御部)において、インバータ回路10のトランジスタSW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6をスイッチングしてインバータ回路10から三相交流電動機2のステータコイルにパルス電圧を出力させる。
パルス電圧の周波数fpは、抵抗素子32の故障の有無を検査するために、閉回路25にて共振を発生させるトリガーとして機能させるように設定されている。
ここで、説明の便宜上、抵抗素子32にオープン故障が生じたときの閉回路25の共振周波数をfoとし、抵抗素子32に短絡故障が生じたときの閉回路25の共振周波数をfsとしたとき、パルス電圧の周波数fpとしては、「共振周波数fo」、「共振周波数fs」が採用される。
このようにインバータ回路10から三相交流電動機2のステータコイルにパルス電圧を出力させることにより、閉回路25において、高電圧電源3の電源電圧に基づいて、共振が発生させる。
なお、本実施形態では、フィルタ抵抗故障検査モードにおいて、制御装置80がインバータ回路10からパルス電圧を出力させる際に、三相交流電動機2のステータコイルからロータに対する回転力を発生させないようにインバータ回路10を制御することが望ましい。
これに伴い、次にステップ103において、電流センサ82によってフィルタ抵抗電流を検出し、この検出されたフィルタ抵抗電流を検出回路60を通して取得する。
次に、ステップ104aにおいて、この取得したフィルタ抵抗電流の実効値が上限値Yaと下限値Ybとの間の範囲内に入っているか否かを判定することにより、抵抗素子32が正常であるか否かを判定することになる。
このことにより、フィルタ抵抗故障検査モードを終了する。本実施形態の上限値Yaと下限値Ybとは、それぞれ、予め決められた値が設定されている。
ここで、フィルタ抵抗電流の実効値が上限値Yaと下限値Ybとの間の一定範囲内に入っているときには、抵抗素子32が正常であるとして、ステップ104においてYESと判定することになる。
この場合、三相交流電動機2を起動させるために、ステップ114(すなわち、起動制御部)において、駆動回路70をインバータ回路10を制御してインバータ回路10から三相交流電動機2に三相交流電流を流す。このため、三相交流電動機2が起動することになる。
一方、フィルタ抵抗電流の実効値が上限値Yaと下限値Ybとの間の範囲から外れているときには、抵抗素子32が故障しているとして、ステップ104においてNOと判定することになる。
この際には、ステップ106において、抵抗素子32が故障している旨を電子制御装置90に通知する。
これに伴い、ステップ107において、駆動回路70を制御してインバータ回路10の動作を制限するフィルタ抵抗保護制御モードを実施する。
以上説明した本実施形態によれば、制御装置80は、三相交流電動機2(すなわち、インバータ回路10)が起動する前に、電流センサ82によってフィルタ抵抗電流を検出し、この検出されたフィルタ抵抗電流を検出回路60を通して取得する。制御装置80は、この取得したフィルタ抵抗電流の実効値が上限値Yaと下限値Ybとの間の範囲内から外れているときには、抵抗素子32に故障が生じていると判定してインバータ回路10の動作を制限するフィルタ抵抗保護制御モードを実施する。これにより、インバータ回路10が起動する前に、閉回路25で共振が生じることを未然に防ぐことができる。
(第5実施形態)
上記第4実施形態では、三相交流電動機2を起動する前にフィルタ抵抗故障検査モードを開始した例について説明したが、これに代えて、インバータ回路10(すなわち、三相交流電動機2)が停止しているときに、フィルタ抵抗故障検査モードを開始する本実施形態について説明する。
本実施形態の車載用電力変換システム1の回路構成は、上記第1実施形態の車載用電力変換システム1の回路構成と同様である。
次に、本実施形態の制御装置80の作動について図8を参照して説明する。
図8は、制御装置80におけるインバータ制御処理を示すフローチャートである。図8において、図7と同一符号は、同一ステップを示しているため、その説明を省略する。
本実施形態の制御装置80は、図7に代わる図8のフローチャートにしたがって、インバータ制御処理を実行する。
まず、ステップ210(停止判定部)において、インバータ回路10(すなわち、三相交流電動機2)が停止しているかを判定する。
このとき、インバータ回路10(すなわち、三相交流電動機2)が動作中であるときには、ステップ210においてNOと判定して、ステップ210に戻る。このため、インバータ回路10が動作中である限り、ステップ210でNO判定を繰り返す。
その後、インバータ回路10が停止すると、ステップ210でYESと判定して、ステップ200において、フィルタ抵抗故障検査モードを開始する。
このため、ステップ112において、インバータ回路10のトランジスタSW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6をスイッチングしてインバータ回路10から三相交流電動機2のステータコイルにパルス電圧を出力させる。
これに伴い、ステップ103において、電流センサ82によってフィルタ抵抗電流を検出し、この検出されたフィルタ抵抗電流を検出回路60を通して取得する。
次に、ステップ104において、この取得したフィルタ抵抗電流の実効値が上限値Yaと下限値Ybとの間の一定範囲内に入っているか否かを判定することにより、抵抗素子32が正常であるか否かを判定することになる。このことにより、フィルタ抵抗故障検査モードを終了する。
ここで、フィルタ抵抗電流の実効値が上限値Yaと下限値Ybとの間の一定範囲内に入っているときには、抵抗素子32が正常であるとして、ステップ104においてYESと判定することになる。
一方、フィルタ抵抗電流の実効値が上限値Yaと下限値Ybとの間の一定範囲から外れているときには、抵抗素子32が故障しているとして、ステップ104においてNOと判定することになる。
この際には、ステップ106において、抵抗素子32が故障している旨を電子制御装置90に通知する。これに伴い、ステップ107において、駆動回路70を制御してインバータ回路10の動作を制限するフィルタ抵抗保護制御モードを実施する。
以上説明した本実施形態によれば、制御装置80は、三相交流電動機2が停止中に、電流センサ82によってフィルタ抵抗電流を検出し、この検出されたフィルタ抵抗電流を検出回路60を通して取得する。制御装置80は、この取得したフィルタ抵抗電流の実効値が上限値Yaと下限値Ybとの間の範囲内から外れているときには、抵抗素子32が故障していると判定してインバータ回路10の動作を制限するフィルタ抵抗保護制御モードを実施する。
これにより、上記第5実施形態と同様に、インバータ回路10が起動する前に、閉回路25で共振が生じることを未然に防ぐことができる。
(他の実施形態)
(1)上記第1実施形態では、抵抗素子32を平滑コンデンサ21の正極電極と平滑コンデンサ20の正極電極との間に配置した例について説明したが、これに代えて、次の(a)、(b)のように抵抗素子32を配置してもよい。
(a)抵抗素子32を平滑コンデンサ21の負極電極と平滑コンデンサ20の負極電極との間に配置する。
(b)高電圧電源3の正極電極と負極電極との間にて平滑コンデンサ21と直列に抵抗素子32を配置する。
(2)上記第1〜5実施形態では、制御装置80は、フィルタ抵抗保護制御モードとして、インバータ回路10から三相交流電動機2のステータコイルに三相交流電流が流れることを停止することを実施した例について説明したが、これに代えて、次の(c)、(d)のようにしてもよい。
(c)フィルタ抵抗保護制御モードとして、インバータ回路10から三相交流電動機2のステータコイルに流れる三相交流電流の電流値を所定値以下にする。これにより、抵抗素子32が故障しているときに、電磁コイル31に流れる電流が少なくなるため、閉回路25における共振が抑制される。
(d)フィルタ抵抗保護制御モードとして、リレーユニット40により、高電圧電源3と閉回路25との間を開放する。このため、高電圧電源3から閉回路25へ電力の供給が停止されるため、閉回路25における共振が抑制される。
(3)上記第1〜5実施形態では、第1電気装置がインバータ回路10、三相交流電動機2、および圧縮機構2bを含んで構成される例について説明したが、これに代えて、インバータ回路10、三相交流電動機2、および圧縮機構2b以外の電気機器によって第1電気装置を構成してもよい。
(4)上記第1〜5実施形態では、第2電気装置として、走行用電動機と走行用電動機を駆動する走行用電動機用駆動回路とを備える電気装置50を用いた例について説明したが、これに代えて、走行用電動機、走行用電動機用駆動回路以外の電気機器によって第2電気装置を構成してもよい。
(5)上記5実施形態では、インバータ回路10から三相交流電動機2のステータコイルに出力されるパルス電圧の周波数fpとして、「共振周波数fo」、「共振周波数fs」を用いた例について説明したが、これに代えて、次のようにしてもよい。
すなわち、Nを整数としたときには、「N×共振周波数fo」、「N×共振周波数fs」をパルス電圧の周波数fpとしてもよい。
(6)上記第1〜5実施形態では、電磁コイル、抵抗素子32、平滑コンデンサ20、21によって閉回路25を構成した例について説明したが、これに代えて、電気装置50を含んで閉回路25を構成してもよい。
例えば、図1において、平滑コンデンサ21の正極電極と電気装置50の正極電極との間に電磁コイル(以下、追加電磁コイルという)が追加されている場合には、電気装置50および追加電磁コイルを含んで閉回路25を構成してもよい。
或いは、インバータ回路10以外の回路を第1電気装置が構成した場合には、第1電気装置を構成するデバイスを含んで閉回路25を構成してもよい。
(7)上記第1、2実施形態では、フィルタ抵抗電流を検出するために電流センサ82を用いた例について説明したが、これに代えて、抵抗素子32の正極電極および負極電極の間の電圧を電圧センサで検出し、この検出された電圧によって抵抗素子32に流れる電流を求めるようにしてもよい。
(8)上記第1、2実施形態では、ステップ104において、電流センサ82で検出された電流値が上限値Yaと下限値Ybとの間の一定範囲内に入っているか否かを判定する例について説明したが、これに代えて、次のようにしてもよい。
すなわち、電流センサ82の検出値の複数のサンプリング値の二乗平均値や時間平均した平均値を求め、この求めた平均値が上限値Yaと下限値Ybとの間の範囲内に入っているか否かを判定する。
(9)上記第3実施形態では、図5のインバータ回路10の正極母線11と負極母線12の間の電圧である母線間電圧の変動値が一定範囲から外れるか否かを判定することにより、抵抗素子32が故障しているか否かを判定する例について説明したが、これに代えて、次のようにしてもよい。
すなわち、図9に示すように、抵抗素子32の正極電極と負極電極との間を電圧センサ83により検出し、この電圧センサ83の検出値に応じて、抵抗素子32の正極電極と負極電極の間の電圧である電極間電圧の変動値が一定範囲から外れるか否かを判定することにより、抵抗素子32が故障しているか否かを判定する。
この場合、図6のインバータ制御処理において、ステップ101aにおいて抵抗素子32の正極電極と負極電極との間を電圧センサ83により検出する。ステップ102aにおいて、電圧センサ83の検出値に応じて、抵抗素子32の正極電極と負極電極の間の電圧である電極間電圧を算出する。ステップ104aにおいて、電極間電圧の変動値が一定範囲から外れるか否かを判定することにより、抵抗素子32が故障しているか否かを判定する。そして、図6のうちステップ101a、102a、104a以外の各ステップは、上記第3実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
(10)上記第4実施形態では、図1の車載用電力変換システムの回路構成において図7のインバータ制御処理を実施した例について説明したが、これに代えて、上記第4実施形態と上記第2実施形態と組み合わせて、図4の車載用電力変換システムの回路構成において図7のインバータ制御処理を実施してもよい。
(11)上記第5実施形態では、図1の車載用電力変換システムの回路構成において図8のインバータ制御処理を実施した例について説明したが、これに代えて、上記第5実施形態と上記第2実施形態と組み合わせて、図4の車載用電力変換システムの回路構成において図8のインバータ制御処理を実施してもよい。
(12)上記第1、第2実施形態では、上限値Yaと下限値Ybとをモータ電流によって求める例について説明したが、これに代えて、上限値Yaおよび下限値Ybとしてそれぞれ予め決められた値を用いてもよい。
(13)上記第3実施形態では、これに代えて、上限値Yaおよび下限値Ybとしてそれぞれ予め決められた値を用いた例について説明したが、これに代えて、上限値Yaと下限値Ybとをモータ電流によって求めてもよい。
(14)上記第4実施形態では、制御装置80は、電子制御装置90から三相交流電動機2を起動させる指令を受けたときに、インバータ制御処理の実行を開始させる例について説明したが、これに代えて、次のようにしてもよい。
電動コンプレッサを起動させるスイッチがオフされているときに、制御装置80は、インバータ制御処理を繰り返し実施する。そして、制御装置80は、電子制御装置90から三相交流電動機2を起動させる指令を受けたときに、駆動回路70およびインバータ回路10を介して三相交流電動機2を起動させる(図7のステップ114)。
これにより、三相交流電動機2(すなわち、インバータ回路10)が起動させる前に、抵抗素子32が故障しているか否かを判定することができる。
(15)なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
(まとめ)
上記第1〜第5実施形態、および他の実施形態の一部または全部に記載された第1の観点によれば、電気システムにおいて、直流電源から与えられる電源電圧によって動作する電気装置と、閉回路を構成する抵抗素子を有し、直流電源の電源電圧を電気装置に与えつつ、抵抗素子によって閉回路に流れる電流のうち交流成分を減衰させて閉回路における共振を抑制し、さらに抵抗素子が故障しているときでも直流電源の電源電圧を電気装置に与えるように構成されているフィルタ回路と、抵抗素子が故障しているか否かを判定する故障判定部と、を備える。
これにより、フィルタ回路を構成する抵抗素子が故障したか否かを判定することができる電気システムを提供することができる。
第2の観点によれば、抵抗素子が故障していると故障判定部が判定したとき、閉回路における共振を抑制するために電気装置の動作を制限する制限制御部を備える。
これにより、閉回路における共振を抑制することができるので、閉回路を構成するデバイスの寿命低下や故障を発生させることを抑制することができる。
第3の観点によれば、抵抗素子の正極電極および負極電極の間の電圧、或いは抵抗素子を流れる電流を示す状態量を検出する状態量検出部を備え、故障判定部は、状態量検出部により検出される状態量に基づいて、抵抗素子が故障しているか否かを判定する。
これにより、抵抗素子が故障しているか否かを精度良く判定することができる。
第4の観点によれば、状態量検出部は、抵抗素子を流れる電流値を示す状態量を検出し、故障判定部は、状態量検出部の検出値が所定範囲から外れているか否かを判定することにより、抵抗素子が故障しているか否かを判定する。
第5の観点によれば、電流検出部と、算出部と、を備え、電気装置は、直流電源からの電源電圧に基づいて交流電動機に交流電流を流すインバータ回路を備え、電流検出部は、インバータ回路から交流電動機に流れる交流電流を検出し、算出部は、電流検出部により検出される交流電流に基づいて所定範囲を算出し、故障判定部は、算出部で算出される所定範囲から、状態量検出部の検出値が外れているか否かを判定することにより、抵抗素子が故障しているか否かを判定する。
これにより、インバータ回路から交流電動機に流れる交流電流に基づいて所定範囲を算出するため、抵抗素子が故障しているか否かをより一層精度良く判定することができる。
第6の観点によれば、電気装置は、直流電源からの電源電圧が与えられる正極電極および負極電極を備え、フィルタ回路は、直流電源の正極電極と電気装置の正極電極との間に配置されている電磁コイルを備え、抵抗素子が故障しているとき直流電源からの電源電圧が電磁コイルを通して電気装置に与えられるようにフィルタ回路が構成されている。
これにより、抵抗素子の状態量を精度良く検出することができる。
第7の観点によれば、抵抗素子は、直流電源と電気装置との間に接続されている。
第8の観点によれば、電気装置の正極電極および負極電極の間に配置されて、直流電源からの電源電圧を平滑する平滑コンデンサを備え、抵抗素子は、電気装置の正極電極および負極電極の間にて平滑コンデンサに直列に接続されている。
第9の観点によれば、平滑コンデンサと、電圧変動量算出部と、を備え、電気装置は、直流電源からの電源電圧が与えられる正極電極および負極電極を備え、平滑コンデンサは、電気装置の正極電極および負極電極の間に配置されて、直流電源からの電源電圧を平滑し、抵抗素子は、電気装置の正極電極および負極電極の間にて平滑コンデンサに直列に接続されており、状態量検出部は、抵抗素子の正極電極および負極電極の間の電圧を示す状態量を検出し、電圧変動量算出部は、状態量検出部によって検出される状態量に基づいて、抵抗素子の正極電極および負極電極の間の電圧の変動量を算出し、故障判定部は、電圧変動量算出部の算出値が所定範囲から外れているか否かを判定することにより、抵抗素子が故障しているか否かを判定する。
これにより、抵抗素子の状態量を精度良く検出することができる。
第10の観点によれば、平滑コンデンサと、電圧変動量算出部と、状態量検出部と、を備え、電気装置は、直流電源からの電源電圧が与えられる正極電極および負極電極を備え、状態量検出部は、電気装置の正極電極および負極電極の間の電圧を示す状態量を検出し、電圧変動量算出部は、状態量検出部の検出値に基づいて、電気装置の正極電極および負極電極の間の電圧の変動量を算出し、平滑コンデンサは、電気装置の正極電極および負極電極の間に配置されて、直流電源からの電源電圧を平滑し、抵抗素子は、電気装置の正極電極および負極電極の間にて平滑コンデンサに直列に接続されており、故障判定部は、電圧変動量算出部の算出値が所定範囲から外れているか否かを判定することにより、抵抗素子が故障しているか否かを判定する。
第11の観点によれば、故障判定部が抵抗素子が正常であると判定したとき、電気装置を動作させる通常制御部を備える。
第12の観点によれば、通常制御部が電気装置を動作させているときに、状態量検出部が抵抗素子の状態量を検出する。
第13の観点によれば、パルス制御部を備え、電気装置は、直流電源から与えられる電源電圧に基づいてパルス電圧を出力させるパルス発生回路を構成し、パルス制御部が閉回路で共振を発生させるトリガーとしてのパルス電圧をパルス発生回路から出力させるようにパルス発生回路を制御したとき、状態量検出部は、抵抗素子の状態量を検出する。
第14の観点によれば、電気装置を起動させる起動制御部を備え、起動制御部が電気装置を起動させるに先だって、パルス制御部がトリガーとしてのパルス電圧をパルス発生回路から出力させるようにパルス発生回路を制御する。
これにより、電気装置を起動させる前に、抵抗素子が故障しているか否かを判定することができる。
第15の観点によれば、電気装置が停止しているか否かを判定する停止判定部を備え、停止判定部が電気装置が停止していると判定したとき、パルス制御部がトリガーとしてのパルス電圧をパルス発生回路から出力させるようにパルス発生回路を制御する。
これにより、電気装置を起動させるに前に、抵抗素子が故障しているか否かを判定することができる。
第16の観点によれば、電気装置は、第1電気装置であり、当該電気システムは、直流電源の正極電極および負極電極の間に第1電気装置と並列に配置されて、直流電源から与えられる電源電圧によって動作する第2電気装置を備える。
第17の観点によれば、平滑コンデンサは、第1平滑コンデンサであり、当該電気システムは、第2平滑コンデンサを備え、第2電気装置は、直流電源からの電源電圧が与えられる正極電極および負極電極を備え、第2平滑コンデンサは、第2電気装置の正極電極および負極電極の間に配置されて、直流電源から与えられる電源電圧を平滑し、閉回路は、第1平滑コンデンサおよび第2平滑コンデンサを含んで構成されている。
第18の観点によれば、第1電気装置は、直流電源の電源電圧に基づいて駆動する車両用電動圧縮機を構成し、第2電気装置は、直流電源の電源電圧に基づいて駆動する車両走行用電動機を構成する。
1 車載用電力変換システム
2 三相交流電動機
3 高電圧電源
10 インバータ回路
20、21 平滑コンデンサ
30 フィルタ回路
40 リレーユニット
50 電気装置
60 検出回路
70 駆動回路
80 制御装置

Claims (18)

  1. 直流電源(3)から与えられる電源電圧によって動作する電気装置(10、2、2b)と、
    閉回路(25)を構成する抵抗素子(32)を有し、前記直流電源の電源電圧を前記電気装置に与えつつ、前記抵抗素子によって前記閉回路に流れる電流のうち交流成分を減衰させて前記閉回路における共振を抑制し、さらに前記抵抗素子が故障しているときでも前記直流電源の電源電圧を前記電気装置に与えるように構成されているフィルタ回路(30)と、
    前記抵抗素子の正極電極および負極電極の間の電圧、或いは前記抵抗素子を流れる電流を示す状態量を検出する状態量検出部(82、83)と、
    前記状態量検出部により検出される状態量に基づいて、前記抵抗素子が故障しているか否かを判定する故障判定部(104)と、
    を備える電気システム。
  2. 前記状態量検出部は、前記抵抗素子を流れる電流値を示す前記状態量を検出し、
    前記故障判定部は、前記状態量検出部の検出値が所定範囲から外れているか否かを判定することにより、前記抵抗素子が故障しているか否かを判定する請求項1に記載の電気システム。
  3. 電流検出部(81)と、
    算出部(102)と、を備え、
    前記電気装置は、前記直流電源からの電源電圧に基づいて交流電動機(2)に交流電流を流すインバータ回路(10)を備え、
    前記電流検出部は、前記インバータ回路から前記交流電動機に流れる交流電流を検出し、
    前記算出部は、前記電流検出部により検出される交流電流に基づいて前記所定範囲を算出し、
    前記故障判定部は、前記算出部で算出される前記所定範囲から、前記状態量検出部の検出値が外れているか否かを判定することにより、前記抵抗素子が故障しているか否かを判定する請求項に記載の電気システム。
  4. 前記電気装置は、前記直流電源からの電源電圧が与えられる正極電極(11)および負極電極(12)を備え、
    前記フィルタ回路は、前記直流電源の正極電極と前記電気装置の正極電極との間に配置されている電磁コイル(31)を備え、
    前記抵抗素子が故障しているとき前記直流電源からの電源電圧が前記電磁コイルを通して前記電気装置に与えられるように前記フィルタ回路が構成されている請求項1ないしのいずれか1つに記載の電気システム。
  5. 前記抵抗素子は、前記直流電源と前記電気装置との間に接続されている請求項に記載の電気システム。
  6. 前記電気装置の前記正極電極および前記負極電極の間に配置されて、前記直流電源からの電源電圧を平滑する平滑コンデンサ(20)を備え、
    前記抵抗素子は、前記電気装置の前記正極電極および前記負極電極の間にて前記平滑コンデンサに直列に接続されている請求項に記載の電気システム。
  7. 平滑コンデンサ(20)と、
    電圧変動量算出部(102a)と、を備え、
    前記電気装置は、前記直流電源からの電源電圧が与えられる正極電極(11)および負極電極(12)を備え、
    前記平滑コンデンサは、前記電気装置の前記正極電極および前記負極電極の間に配置されて、前記直流電源からの電源電圧を平滑し、
    前記抵抗素子は、前記電気装置の前記正極電極および前記負極電極の間にて前記平滑コンデンサに直列に接続されており、
    前記状態量検出部は、前記抵抗素子の正極電極および負極電極の間の電圧を示す前記状態量を検出し、
    前記電圧変動量算出部は、前記状態量検出部によって検出される前記状態量に基づいて、前記抵抗素子の正極電極および負極電極の間の電圧の変動量を算出し、
    前記故障判定部は、前記電圧変動量算出部の算出値が所定範囲から外れているか否かを判定することにより、前記抵抗素子が故障しているか否かを判定する請求項1に記載の電気システム。
  8. 平滑コンデンサ(20)と、
    電圧変動量算出部(102a)と、を備え、
    前記電気装置は、前記直流電源からの電源電圧が与えられる正極電極(11)および負極電極(12)を備え、
    前記状態量検出部は、前記抵抗素子の正極電極および負極電極の間の電圧を示す状態量を検出し、
    前記電圧変動量算出部は、前記状態量検出部の検出値に基づいて、前記抵抗素子の正極電極および負極電極の電圧の変動量を算出し、
    前記平滑コンデンサは、前記電気装置の前記正極電極および前記負極電極の間に配置されて、前記直流電源からの電源電圧を平滑し、
    前記抵抗素子は、前記電気装置の前記正極電極および前記負極電極の間にて前記平滑コンデンサに直列に接続されており、
    前記故障判定部は、前記電圧変動量算出部の算出値が所定範囲から外れているか否かを判定することにより、前記抵抗素子が故障しているか否かを判定する請求項1に記載の電気システム。
  9. 前記故障判定部が前記抵抗素子が正常であると判定したとき、前記電気装置を動作させる通常制御部(105)を備える請求項1ないし8のいずれか1つに記載の電気システム。
  10. 前記通常制御部が前記電気装置を動作させているときに、前記状態量検出部が前記抵抗素子の前記状態量を検出する請求項に記載の電気システム。
  11. パルス制御部(110)を備え、
    前記電気装置は、前記直流電源から与えられる電源電圧に基づいてパルス電圧を出力させるパルス発生回路(10)を構成し、
    前記パルス制御部が前記閉回路で共振を発生させるトリガーとしてのパルス電圧を前記パルス発生回路から出力させるように前記パルス発生回路を制御したとき、前記状態量検出部は、前記抵抗素子の前記状態量を検出する請求項1ないし9のいずれか1つに記載の電気システム。
  12. 前記電気装置を起動させる起動制御部(114)を備え、
    前記起動制御部が前記電気装置を起動させるに先だって、前記パルス制御部が前記トリガーとしてのパルス電圧を前記パルス発生回路から出力させるように前記パルス発生回路を制御する請求項11に記載の電気システム。
  13. 前記電気装置が停止しているか否かを判定する停止判定部(210)を備え、
    前記停止判定部が前記電気装置が停止していると判定したとき、前記パルス制御部が前記トリガーとしてのパルス電圧を前記パルス発生回路から出力させるように前記パルス発生回路を制御する請求項11に記載の電気システム。
  14. 直流電源(3)から与えられる電源電圧によって動作する電気装置(10、2、2b)と、
    閉回路(25)を構成する抵抗素子(32)を有し、前記直流電源の電源電圧を前記電気装置に与えつつ、前記抵抗素子によって前記閉回路に流れる電流のうち交流成分を減衰させて前記閉回路における共振を抑制し、さらに前記抵抗素子が故障しているときでも前記直流電源の電源電圧を前記電気装置に与えるように構成されているフィルタ回路(30)と、
    前記抵抗素子が故障しているか否かを判定する故障判定部(104)と、
    を備え、
    前記電気装置は、前記直流電源からの電源電圧が与えられる正極電極(11)および負極電極(12)を備え、
    前記フィルタ回路は、前記直流電源の正極電極と前記電気装置の正極電極との間に配置されている電磁コイル(31)を備え、
    前記抵抗素子が故障しているとき前記直流電源からの電源電圧が前記電磁コイルを通して前記電気装置に与えられるように前記フィルタ回路が構成されており、
    前記抵抗素子は、前記直流電源と前記電気装置との間に接続されている電気システム。
  15. 前記抵抗素子が故障していると前記故障判定部が判定したとき、前記閉回路における共振を抑制するために前記電気装置の動作を制限する制限制御部(107)を備える請求項1ないし14のいずれか1つに記載の電気システム。
  16. 前記電気装置は、第1電気装置であり、
    当該電気システムは、前記電気装置の前記正極電極および前記負極電極の間に配置されて、前記直流電源からの電源電圧を平滑する平滑コンデンサ(20)を備え、前記直流電源の正極電極および負極電極の間に前記第1電気装置と並列に配置されて、前記直流電源から与えられる電源電圧によって動作する第2電気装置(50)を備える請求項1ないし15のいずれか1つに記載の電気システム。
  17. 前記平滑コンデンサは、第1平滑コンデンサであり、
    当該電気システムは、第2平滑コンデンサ(21)を備え、
    前記第2電気装置は、前記直流電源からの電源電圧が与えられる正極電極および負極電極を備え、
    前記第2平滑コンデンサは、前記第2電気装置の正極電極および負極電極の間に配置されて、前記直流電源から与えられる電源電圧を平滑し、
    前記閉回路は、前記第1平滑コンデンサおよび前記第2平滑コンデンサを含んで構成されている請求項16に記載の電気システム。
  18. 前記第1電気装置は、前記直流電源の電源電圧に基づいて駆動する車両用電動圧縮機を構成し、前記第2電気装置は、前記直流電源の電源電圧に基づいて駆動する車両走行用電動機を構成する請求項17に記載の電気システム。
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