JP6795417B2 - ユニオン継手のシール構造及びユニオン継手のカバー部材 - Google Patents
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Description
ガスメーターは、一般的に、ガスメーター上面から突き出したガス入管及びガス出管に雄ねじを有する口金が形成されている。ガス出管及びガス入管の口金に接続されるガス配管の先端は、いずれもガスメーターの上方から下向きに配置され、そのガス配管の端末には、ユニオン継手(ユニオンナット等)が付属しており、スパナ等の工具により、ユニオンナットを回転して、ガス出管及びガス入管の各口金の雄ねじに螺合して締め込むことにより、ガス配管と、ガス出管及びガス入管の口金との接続が行われている。
ユニオン継手は、接続する一方の配管端部にユニオンネジ、他方の配管端部に鍔部を取り付け、ユニオンネジと鍔部との各対向面間を保持し、ユニオンナットを両者に跨がって嵌めて接続する管継手である。接続や分離の際、ユニオンナットだけを回せばよく、管を回す必要がないのが特徴である。
本発明によれば、カバー手段が、ガス配管とユニオンナットの上部との間隙部を覆うことで上方からの雨水等が間隙部からユニオン継手の内部に入り込むことを防止することができる。
その後、接続手段で切れ目を接続させることにより、ガス配管に挿通した状態でカバー手段を装着することができ、また取り外しも同様にできる。これにより、ユニオンナットをガス配管から取り外したり等することなく、筒状体をガス配管に取り付け、取り外しをすることができ、取り付け作業や取り外し作業等の作業性を容易なものにすることができる。
なお、切れ目は1個でもよく、また、複数個有してもよいものである。切れ目が1個の場合は、筒状体を弾性変形させることで切れ目を拡げてガス配管に脱着可能にすることができ、切れ目が例えば2個の場合は、2つに割れた状態となるのでガス配管の両側からガス配管を挟むことで取り付けることができ、また、取り外しも同様に可能となる。
先ず、図1及び図2を参照して、本実施の形態に係るユニオン継手のシール構造が用いられるガスメーター10の構成について説明する。
図1には、本実施の形態に係るガスメーター10の正面図が示され、図2には、図1に示すガスメーター10を図1の右側から見た側面図が示されている。図1及び図2に示すように、本実施の形態に係るガスメーター10は、設置場所の地面等から立ち上がるよう設けられたガス配管20(ガス上流側配管22及びガス下流側配管24)が接続されている。
図3に示すように、ガス配管20とユニオンナット50の上部との間隙部60(図5参照)を覆うカバー手段70としてのカバー部材72が設けられている。
なお、このガス配管20は、ガス上流側配管22であるが、ガス下流側配管24にも同様の構造のユニオン継手が設けられている。
カバー部材72は、平面視で全体として八角形の形状であり、ユニオンナット50の上部及び間隙部60を覆う筒状体80と、筒状体80の上部及びガス配管20の間に装着されるゴム部材100とを備えている。
筒状体80は、当該切れ目83を接続するための接続手段90を備えている。
筒状体80は、当該切れ目83の両端から外方に突出して互いに対向する四角板状の2個の対向部84を備えている。
締結部材92は、マイナスドライバーやプラスドライバー等の通常の工具では、回転させることができない、いわゆる特殊ネジであって、2つの窪み96を有する頭部94を備えている。
このC字状部材28は、金属製であって、一部に切断部29を有して、全体としてC字状に形成されている。このC字状部材28は、ガス配管20の外周の円環状の溝26に嵌め込まれることにより、ユニオン継手40の鍔部27としての役割を有するものである。このC字状部材28は、特殊な工具を用いて、切断部29の間隔を拡げて弾性変形させることで、溝26に嵌め込み可能であり、また、溝26から取り外すことができ、溝26に脱着可能に形成されている。
このユニオン継手40は、ガスメーター10上部の口金30と、この口金30の上方に位置するガス配管20とをユニオンナット50で接続するものである。
ガス配管20は、金属製の管状のものであって、その先端側には、管の外径が大きく肉厚状の管肉厚部20Aと、この管肉厚部20Aの上部に位置し、管肉厚部20A側に向かって径が大きくなるテーパー状の管テーパー部20Bとが形成されている。
ガス配管20の管肉厚部20Aは、口金30の上方に位置して径方向外周に脱着可能な鍔部27を有している。
鍔部27は、図4で既に説明したように切断部29を有する金属製のC字状部材28であって、ガス配管20の管肉厚部20Aの外周の円環状の溝26に嵌め込まれ、弾性変形させることにより脱着可能なものである。
なお、ここで、「ガス配管20の鍔部27を除いた最大外径」とは、脱着可能な鍔部27を取り外した状態において、ガス配管20の口金30に接続される端部側における最大の外径寸法を意味する。
ガス配管20と口金30との間には、パッキン120が挟まれている。
次に、図7を参照して、ユニオン継手40のシール構造の組立手順について、説明する。
先ず、図7(A)に示すように、ユニオンナット50を回転して、ガス配管20と口金30とを分離させる。なお、ガス配管20のC字状部材28は、取り外さず、そのままの状態である。
次に、図7(C)に示すように、カバー部材72を切れ目83から拡げて弾性変形させて、ガス配管20の側方から、ガス配管20を挟み込むようにして取り付ける。その際、カバー部材72の上部円周と、管テーパー部20Bとの間でゴム部材100が両者に密着するように装着する。締結部材92を締め付けることで、図7(D)に示すようにカバー部材72が装着される。
さらに、締結部材92の頭部94は、2つの窪み96を有しているため、締結部材92を回転するためには、マイナスドライバー等の通常の工具では使用できず、当該窪み96に入り込むような特殊な工具が必要となる。これにより、イタズラ防止を図ることができる。
次に、図8を参照して、第2の実施の形態のユニオン継手40のシール構造について、説明する。
本実施の形態では、筒状体80が2つ割になっているため、筒状体80をガス配管20に取り付けたり、取り外したりする際、筒状体80を無理に弾性変形させる必要がない。特に、筒状体80の剛性が大きいような場合には、筒状体80を変形させることなく、取り付けることができ、筒状体80の変形を防止することができる。
その他の構成や、作用及び効果は、第1の実施の形態で説明したものと同様であるため、説明を省略する。
次に、図9及び図10を参照して、第3の実施の形態のユニオン継手40のシール構造について、説明する。
更に、本実施の形態に係る筒状体80は、ガス配管20の鍔部27を除いた最大外径dよりも大きな最小内径Sを有することを特徴とする。
その他の構成は、第1の実施の形態と同様の構成を有するものであり、同様の作用及び効果を奏するものである。
次に、図11を参照して、第4の実施の形態のユニオン継手40のシール構造について、説明する。
20A 管肉厚部 20B 管テーパー部
22 ガス上流側配管 24 ガス下流側配管
26 溝 27 鍔部
28 C字状部材 29 切断部
30 口金 36 雄ねじ部
40 ユニオン継手 50 ユニオンナット
52 雌ねじ部 56 突部
60 間隙部 70 カバー手段
72 カバー部材 80 筒状体
81 上面部 82 側面部
83 切れ目 84 対向部
85 前対向部 86 貫通孔
87 後対向部 88 雌ねじ孔
90 接続手段 92 締結部材
94 頭部 96 窪み
100 ゴム部材 110 金属テープ
120 パッキン
Claims (6)
- ガスメーターから上方に突出して径方向外周に雄ねじ部を有する管状の口金と、
前記口金の上方に位置して径方向外周に脱着可能な鍔部を有するガス配管と、
雌ねじ部及び内周で軸側に突出した突部を有し、前記突部が前記鍔部に当接した状態で前記雌ねじ部が前記雄ねじ部に螺合されることで前記ガス配管と前記口金とを接続するユニオンナットと、
前記ガス配管と前記ユニオンナットの上部との間隙部を覆うカバー手段とを備え、
前記カバー手段は、
前記ユニオンナットの上部及び前記間隙部を覆う筒状体と、
前記筒状体の上部及び前記ガス配管の間に装着されるゴム部材とを備え、
前記筒状体は、縦方向に切れ目を有し、当該切れ目を接続するための接続手段を備えたことを特徴とするユニオン継手のシール構造。 - 前記筒状体は、当該切れ目の両端から外方に突出して互いに対向する対向部を備え、
前記接続手段は、一方の前記対向部の貫通孔から挿通され、他方の前記対向部の雌ねじ孔に螺合されて前記切れ目を接続する締結部材を備え、
前記締結部材は、2つの窪みを有する頭部を備えていることを特徴とする請求項1に記載のユニオン継手のシール構造。 - ガスメーターから上方に突出して径方向外周に雄ねじ部を有する管状の口金と、
前記口金の上方に位置して径方向外周に脱着可能な鍔部を有するガス配管と、
雌ねじ部及び内周で軸側に突出した突部を有し、前記突部が前記鍔部に当接した状態で前記雌ねじ部が前記雄ねじ部に螺合されることで前記ガス配管と前記口金とを接続するユニオンナットと、
前記ガス配管と前記ユニオンナットの上部との間隙部を覆うカバー手段とを備え、
前記カバー手段は、
前記ユニオンナットの上部を覆う筒状体と、
前記筒状体の上部及び前記ガス配管の間に装着されるゴム部材とを備え、
前記筒状体は、前記ガス配管の前記鍔部を除いた最大外径よりも大きな最小内径を有することを特徴とするユニオン継手のシール構造。 - ガスメーターから上方に突出して径方向外周に雄ねじ部を有する管状の口金と、
前記口金の上方に位置して径方向外周に脱着可能な鍔部を有するガス配管と、
雌ねじ部及び内周で軸側に突出した突部を有し、前記突部が前記鍔部に当接した状態で前記雌ねじ部が前記雄ねじ部に螺合されることで前記ガス配管と前記口金とを接続するユニオンナットと、
前記ガス配管と前記ユニオンナットの上部との間隙部を覆うカバー手段とを備え、
前記カバー手段は、
前記間隙部を覆うゴム部材と、
当該ゴム部材を跨いで、前記ユニオンナットの上部及び前記ガス配管の間を覆う金属テープとを備えたことを特徴とするユニオン継手のシール構造。 - 前記鍔部は、一部に切断部を有する金属製のC字状部材であって、前記ガス配管の外周の円環状の溝に嵌め込まれ、弾性変形させることにより脱着可能であり、
前記ユニオンナットの最小内径は、前記ガス配管の前記鍔部を除いた最大外径より大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のユニオン継手のシール構造。 - ガスメーターから上方に突出して径方向外周に雄ねじ部を有する管状の口金と、
前記口金の上方に位置して径方向外周に脱着可能な鍔部を有するガス配管と、
雌ねじ部及び内周で軸側に突出した突部を有し、前記突部が前記鍔部に当接した状態で前記雌ねじ部が前記雄ねじ部に螺合されることで前記ガス配管と前記口金とを接続するユニオンナットとを備えたユニオン継手の前記ガス配管及び前記ユニオンナットの間隙部を覆うカバー部材であって、
前記ユニオンナットの上部及び前記間隙部を覆う筒状体と、
前記筒状体の上部及び前記ガス配管の間に装着されるゴム部材とを備え、
前記筒状体は、縦方向に切れ目を有し、当該切れ目を接続するための接続手段を備えていることを特徴とするユニオン継手のカバー部材。
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