JP2013167328A - 離脱防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】流体管の離脱防止力が倍増するばかりでなく、流体管の外周面や内周面に形成した防食層に割れや剥離が発生するのを抑制することができる離脱防止装置を提供すること。
【解決手段】流体管1の外周面に外嵌され、かつ内周面に円周方向に延びる凹部4を有する離脱防止本体5と、凹部4内にそれぞれ収容され、内周側の先端部に流体管1の外周面に食込み可能な刃部6Ab,6Bbを有する複数の弓形爪6A,6Bと、弓形爪6A,6Bの外周端を押圧することにより、刃部6Ab,6Bbを流体管1の外周面に食込ませる押圧手段7と、を備える流体管1の離脱防止装置3において、それぞれの弓形爪6A,6Bの刃部6Ab,6Bbは、流体管1の管軸方向に離間して複数条設けられており、弓形爪6A,6Bを流体管1の軸方向に複数配置した。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体管の外周面に外嵌され、かつ内周面に円周方向に延びる凹部を有する離脱防止本体と、前記凹部内にそれぞれ収容され、内周側の先端部に流体管の外周面に食込み可能な刃部を有する複数の弓形爪と、該弓形爪の外周端を押圧することにより、前記刃部を流体管の外周面に食込ませる押圧手段と、を備える流体管の離脱防止装置に関する。
水道管やガス管等の流体管同士の継手部に取付けられる従来の離脱防止装置としては、例えば板状の抜止め部材を管軸方向に並設し、流体管の相対移動により抜け止め部材を食込み状態に姿勢変更する離脱防止装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、離脱防止効果を向上させると共に、流体管の内周面の防食層の損傷を防止するために、抜止め部材の爪部を管軸方向に2条形成し、更に管周方向に隣り合う抜止め部材の爪部が、管軸方向に互いに重なるように配置するものが示されている(例えば、特許文献2参照)。
特許第3558617号公報(第5頁、第1図) 特開2010−71472号公報(第6頁、第4図)
しかしながら、特許文献1に示された離脱防止装置にあっては、両流体管同士の相対移動により抜け止め部材が食込み状態に姿勢変更するものであるため、流体管の外周面が爪部の移動により損傷を受ける虞があった。また、特許文献2に示された離脱防止装置にあっては、抜止め部材の爪部は流体管の軸方向に2本形成されているだけなので、離脱防止力が不足する虞があった。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決するためになされたもので、流体管の離脱防止力が倍増するばかりでなく、流体管外周面や内周面に形成した防食層に割れや剥離が発生するのを抑制することができる離脱防止装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の離脱防止装置は、
流体管の外周面に外嵌され、かつ内周面に円周方向に延びる凹部を有する離脱防止本体と、前記凹部内にそれぞれ収容され、内周側の先端部に流体管の外周面に食込み可能な刃部を有する複数の弓形爪と、該弓形爪の外周端を押圧することにより、前記刃部を流体管の外周面に食込ませる押圧手段と、を備える流体管の離脱防止装置において、
それぞれの前記弓形爪の刃部は、流体管の管軸方向に離間して複数条設けられており、前記弓形爪を流体管の軸方向に複数配置したことを特徴としている。
この特徴によれば、刃部を流体管の軸方向に多数条配置してあり、また弓形爪を流体管の軸方向に複数配置してあるので、流体管の離脱防止力が倍増するばかりでなく、弓形爪の刃部が流体管の外周面に食込む際の食込み力が多数の刃部に分散されるため、流体管の外周面や内周面に形成した防食層に割れや剥離が発生するのを抑制することができる。また、弓形爪を流体管の軸方向に複数配置してあるので流体管が屈曲変形していてもそれに沿って弓形爪の刃部が流体管の外周面に食込むことができ、確実に離脱防止を行うことができる。
本発明の離脱防止装置は、
前記複数の弓形爪の少なくとも一つの弓形爪には他の弓形爪の外周面に係合する舌片を形成したことを特徴としている。
この特徴によれば、複数の弓形爪のうちの少なくとも一つの弓形爪を押圧手段により押圧すると、その押圧力は舌片を介して他の弓形爪の外周面に伝わり刃部を流体管の外周面に食込ませるので、押しボルトなどの押圧手段の数を減少でき、又離脱防止本体の構成を簡素にできるので、離脱防止装置を流体管に組付け装着する際の工数を削減することができる。
本発明の離脱防止装置は、
前記離脱防止本体の内周面に形成された前記凹部には、前記凹部内を流体管の軸方向に分離するための円周方向に延びる内壁が形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、凹部が内壁により分離されているため、凹部内での各弓形爪の配置位置を正確に規制することができ、弓形爪のズレを防止して刃部の食込み力を発揮することができる。
本発明の離脱防止装置は、
前記複数の弓形爪の少なくとも一つの弓形爪には他の弓形爪の外周面に係合する舌片を形成し、前記内壁の所定箇所には、前記弓形爪の前記舌片が貫通する開口部が形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、弓形爪を凹部に配置する際、弓形爪の舌片を内壁の開口部を貫通して配置できるので、弓形爪の位置決めが正確で且つ容易に行うことができる。
本発明の離脱防止装置は、
前記弓形爪の前記舌片が貫通する前記内壁の前記開口部には、落下防止体が設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、舌片を備えた弓形爪を内壁の開口部に装着する際、該舌片が開口部に設けた落下防止体に挟まって係止するので、弓形爪の配置位置を規制することができ、また弓形爪を凹部へ取り付ける作業を容易にすることができる。
本発明の離脱防止装置は、
前記一つの弓形爪の前記舌片が係合する前記他の弓形爪には、該舌片に係止するための落下防止構造部が形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、他の弓形爪が舌片を備えた一つの弓形爪に対し落下防止構造部により係止するので、両弓形爪を一体にして凹部に組み込むことができ、組み込み作業を容易にすることができる。
本発明の離脱防止装置は、
前記弓形爪の刃部の表面に防食部材を設けたことを特徴としている。
この特徴によれば、弓形爪の刃部の表面が防食部材により覆われているので、刃部及び流体管の外面の腐食を防止することができ、長期に亘り離脱防止効果を維持することができる。
実施例1における離脱防止装置を示す側断面図である。 実施例1における離脱防止装置を示す正面断面図である。 実施例1における離脱防止装置を示す正面図である。 図3におけるH−H断面図である。 (a)は、実施例1における第1弓形爪を示す正面図であり、(b)は、同じく第2弓形爪を示す正面図である。 (a)は、図4におけるJ−J断面図であり、内壁、舌片の断面、落下防止体(落下防止用ゴム)の関係を示す図である。(b)は、図4におけるK−K断面図であり、第2弓形爪の落下防止構造部と第1弓形爪の舌片との関係を示す図である。 実施例2における離脱防止本体を示す側断面図である。 実施例3における離脱防止本体を示す側断面図である。
本発明に係る離脱防止装置を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例1に係る離脱防止装置につき、図1から図6を参照して説明する。以下、図1の紙面左側を流体が流れる上流側として説明する。
図1ないし図3に示すように、本実施例における流体管である挿口管1と受口管2とは、例えば、地中に埋設される上水道用の、ダクタイル鋳鉄、その他鋳鉄、鋼、塩化ビニール、ポリエチレン若しくはポリオレフィン製等の流体管であって、受口管2の管軸方向側の端部は、受口管2の他の箇所よりも拡径した受口部2aが形成されているとともに、挿口管1の管軸方向側の端部は、受口部2aに挿入可能な挿口部1aが形成されている。また、受口部2aの端部には、外径方向に延設されるフランジ2bを有している。挿口管1及び受口管2が金属製の流体管の場合、これら挿口管1及び受口管2の内周面には、挿口管1及び受口管2内を流れる流体からの防食を行う防食処理として、モルタルや防食塗料、粉体樹脂塗装等によって図示しない防食層が形成されている。また、挿口管1及び受口管2の外周面には、防食塗料、粉体樹脂塗装等によって図示しない防食層が形成されている。尚、本実施例では流体管内の流体は上水であるが、流体管の内部を流れる流体は必ずしも上水に限らず、例えば工業用水や下水等の他、ガスやガスと液体との気液混合体であっても構わない。
挿口部1aが受口部2aに挿入されることで挿口管1及び受口管2が接続され、この挿口部1aと受口部2aとの間隙には、挿口管1及び受口管2を密封状に密封する環状の密封部材9が介設されており、密封部材9の挿口管1側は、一部外方に露出している。このように接続された挿口管1及び受口管2には、これ等の離脱を防止する本発明の離脱防止装置3が設けられる。
図1ないし図5に示されるように、離脱防止装置3は、内周面に円周方向に延びる凹部4を有する本発明の離脱防止本体である押輪5と、各凹部4に第1弓形爪6Aと第2弓形爪6Bとが収容され、第1弓形爪6Aの外周端を押圧する本発明の押圧手段である押圧ボルト7と、を備えている。
先ず、押輪5から説明する。図1ないし図4に示すように、押輪5は、挿口管1の外周面より若干拡径されて環状に形成されており、押輪5の外周面には、フランジ2bに向けて貫通する貫通孔28が周方向に所定間隔離間して複数穿設されており、この各貫通孔28に接続ボルト18を挿入し、フランジ2bと接続されている。また、押輪5の内周面には、周方向に連続する弧状の凹部4が、内径方向に開口する断面視略凹形状を成して複数設けられている。また凹部4の内周面4aは、受口管2に向けて拡径したテーパ状に形成されており、このテーパ状の内周面4aには、内周面4aに対し垂直に貫通する、すなわち管軸に対し傾斜するネジ孔10がそれぞれ穿設されている。
また、押輪5には、密封部材9に向けて環状に突出する突出部8が設けられており、密封部材9が突出部8に係止されることで、密封状に接続された状態を維持している。尚、この押輪は、挿口管の外周面に全周方向に一体の環状に設けられているが、例えば複数に分割され連結することで環状をなすように形成されてもよい。
次いで、凹部4に収容されている第1弓形爪6Aと第2弓形爪6Bとについて説明する。図1及び図4に示されるように、第1弓形爪6Aには、外周面6Aaが形成され、少なくとも押圧手段であるボルト7により押圧される外周面はテーパ面6Acに形成されている。また、第1弓形爪6Aには、内径方向に向けて刃部6Abが流体管の軸方向に離間して複数形成されている。この第1弓形爪6Aは、平面視略長方形状を成しており、正面視略凸形状を成している。第2弓形爪6Bにも、外周面6Baが形成され、平面視略長方形状を成している。また、第1弓形爪6Aと同様に、内径方向に向けて刃部6Bbが流体管の軸方向に離間して複数形成されている。
また、第1弓形爪6Aには、第2弓形爪6Bの外周面6Baに係合する舌片6Adが形成されている。該舌片6Adの内面6Adcが係合する第2弓形爪6Bの外周面6Baには、テーパ面6Bcが形成されている。
図4に示すように、凹部4内に第1弓形爪6Aと第2弓形爪6Bを収容し、押圧手段である押圧ボルト7を離脱防止本体である押輪5のネジ孔10に捩じ込んで第1弓形爪6Aのテーパ面6Acを押圧すると、その押圧力は、第1弓形爪6Aの舌片6Adを介して第2弓形爪6Bに加わり、第1弓形爪6Aの刃部6Abと共に第2弓形爪6Bの刃部6Bbも流体管としての挿口管1の外周面に食込むように作用する。
このように、各刃部6Ab、6Bbを流体管の軸方向に多数条配置してあり、また弓形爪を流体管の軸方向に複数配置してあるので、流体管の離脱防止力が倍増するばかりでなく、弓形爪6A、6Bの刃部6Ab、6Ab及び6Bb、6Bbが流体管の外周面に食込む際の食込み力がこれら多数の刃部に分散されるため、挿口管1の外周面や内周面に形成した防食層に割れや剥離が発生するのを抑制することができる。また、挿口管1が屈曲変形していても第1弓形爪6A、第2弓形爪6Bが挿口管1の軸方向に複数列配置してあるので、挿口管1の屈曲変形に沿って弓形爪6A、6Bの刃部6Ab、6Ab及び6Bb、6Bbが挿口管1の外周面に食込むことができ、挿口管1が撓んでも確実に離脱防止を行うことができる。
尚、刃部6Ab、6Ab及び6Bb、6Bbは、挿口管の管軸方向に等間隔に略平行に離間して2条配設されているが、これに限らず、様々な間隔にまたは非平行に離間されてもよく、3条配設されてもよいし、4条以上の複数に配設されてもよい。また、弓状爪6A、6Bは、周方向に2列配置されているが、3列以上配置してもよく、その際には、図示はしていないが、舌片6Adは、第1弓状爪6Aばかりでなく第2弓状爪6Bないし第3弓状爪6Cにも設け、第3弓状爪ないし第4弓状爪6Dの外周面に係合することになっている。
また、これ等刃部6Ab、6Ab及び6Bb、6Bbは、弓形爪6A、6Bに対して周方向に途切れず連続している。これによれば、弓形爪6A、6Bに楔が確実に形成されるため、両口管1、2の離脱防止力を増大させることができる。尚、必ずしも第1刃部、及び第2刃部が弓形爪に対して周方向に連続するものに限らず、第1刃部、及び第2刃部が弓形爪に対して離間して形成されてもよい。
そして、複数の弓形爪6Aを押圧手段である押しボルト7により押圧すると、その押圧力は舌片6Adを介して他の弓形爪6Bの外周面に伝わり刃部6Bb、6Bbを流体管の外周面に食込ませるので、押しボルト7などの押圧手段の数を減少でき、又離脱防止本体である押輪5の構成を簡素にできる。その結果、離脱防止本体である押輪5を挿口管1に組付け装着する際の工数を削減することができる。
更に、図4、図6に示すように、離脱防止本体である押輪5の内周面に形成された凹部4には、凹部4内を流体管の軸方向に分離するための円周方向に延びる内壁51が形成されている
これにより凹部4が内壁51により分離されているため、凹部4内における各弓形爪6A及び6Bの配置位置を正確に規制することができ、各弓形爪6A、6Bのズレを防止して刃部6Ab、6Ab及び6Bb、6Bbの食込み力が発揮できるようにしている。
図4、図6に示すように、また、内壁51には、第1弓形爪6Aの舌片6Adが貫通する開口部51aが形成されている。この開口部51aが形成されているので、第1弓形爪6Aを凹部4に配置する際、第1弓形爪6Aの舌片6Adを内壁51の開口部51aを貫通して配置できるので、第1弓形爪6Aの位置決めを正確に且つ容易に行うことができる。
そして、第1弓形爪6Aの舌片6Adを凹部4内に形成した内壁51の開口部51aに嵌合させることで、周方向への相対移動が規制されて押輪5内に収納されるようになっており、各舌片6Adを内壁51の開口部51aに全て嵌合した際には、複数の刃部6Ab、6Abが挿口管1の外周面に対して略全周に亘って当接するように設計されている。
図5に示されるように、第1弓形爪6A及び第2弓形爪6Bの刃部6Ab、6Bbは、挿口管1の周方向に延びるように湾曲した形状を有している。第1弓形爪6Aの上部には、舌片6Adが形成されている。そして、舌片6Adは、離脱防止本体である押輪5の内壁51の開口部51aを貫通し、第2弓形爪6Bに形成した落下防止構造部13に係合する。
これにより、第1弓形爪6Aの舌片6Adが第2弓形爪6Bの落下防止構造部13に係止するので、両弓形爪6A及び6Bを一体にして凹部4に組み込むことができ、組み込み作業が容易になる。
図6(a)に示すように、押輪5の内壁51の開口部51aには、落下防止体14を介在させてある。これにより、舌片6Adを備えた第1弓形爪6Aを内壁51の開口部51aに装着する際、該舌片6Adが開口部51aに設けた落下防止体14に挟まって係止するので、第1弓形爪6Aの配置位置を規制することができ、また第1弓形爪6Aを凹部4へ取り付ける作業を容易にすることができる。この落下防止体14は、ゴムなどの弾性体により構成しても良く、舌片6Adが開口部51aに挟まって係止するものであれば、弾性体でなくても良い。
更に、舌片6Adは、図6(b)に示すように、開口部51aを貫通して第2弓形爪6Bの落下防止構造部13に係合するので、離脱防止本体である押輪5に対し第1弓形爪6Aばかりでなく、第2弓形爪6Bも位置決めされることになり、両弓形爪6A及び6Bを凹部4へ取り付ける作業を容易にすることができる。
また、図4に示すように、第1弓形爪6A、第2弓形爪6Bには、それぞれの刃部6Ab、6Bbの表面から管軸方向における挿口管1側の側面にかけて防食部材12が接着されている。弓形爪6A、6Bの刃部6Ab、6Bbの表面は、防食部材12により覆われているので、防食部材12が、刃部6Ab、6Bbと刃部6Ab、6Bbが食い込む挿口管1の外周面とに介在することになるため、刃部6Ab、6Bb及び挿口管1の外周面の腐食を防止することができ、長期に亘り離脱防止効果を維持することができる。尚、本発明の防食部材は、刃部の表面に設けられていれば、例えば接着若しくは固着でもよいし、あるいは融着、蒸着、嵌合等の取付態様でも構わない。
この防食部材12は、例えば、湿気硬化型ウレタン樹脂、或いは、天然ゴム、ウレタンゴム、その他合成樹脂等の弾性を有する材料によって形成されている。
次に押圧ボルト7について説明する。押圧ボルト7は、ネジ孔10に螺挿される。前述したようにネジ孔10は、凹部4の内周面4aに垂直に穿設されており、且つ第1弓形爪6Aの外周面6Aaは、凹部4の内周面4aと略同一の角度で傾斜するテーパ面6Acとなっている。したがって、押圧ボルト7の先端部7aは、テーパ面6Acに対して垂直に当接するようになり、押圧ボルト7の押圧力を第1弓形爪6Aに効率よく伝え、刃部6Abを挿口管1の外周面に食込ませることができる。尚、弓形爪の押圧手段は、本実施例のように押圧ボルトだけに限らず、例えば、バネ部材や弾性部材を用いて弓形爪を押圧してもよいし、あるいは押圧手段として、凹部の内周面に内径方向に突出する突出部を設け、当該突出部により弓形爪を押圧するようにしても構わない。更に尚、押圧手段は、1つの弓形爪に対し1つのみ配設するものに限らず、例えば1つの弓形爪に対し周方向に複数配設してもよい。
このように刃部6Ab、6Bbが挿口管1の外周面に食込む際には、刃部6Ab、6Bbが防食部材12を突き破って挿口管1の外周面に食込み、この刃部6Ab、6Bb及び挿口管1の外周面の間隙を防食部材12が弾性変形しながら密着することで刃部6Ab、6Bbと挿口管1の外周面との当接箇所が防食される。
次に、このように離脱防止装置3によって接続された挿口管1と受口管2とに離脱しようとする外力が働いた際の第1弓形爪6A、第2弓形爪6B及び凹部4について説明する。
挿口管1と受口管2とに離脱しようとする外力が作用すると、この外力を利用して第1弓形爪6Aのテーパ面6Acが押圧ボルト7の先端部7aに当接すると共に、押圧ボルト7の先端部7aに沿ってテーパ面6Acが摺動することで第1弓形爪6Aが内径方向に押圧され、刃部6Abが挿口管1の外周面にさらに食い込むようになる。これにより、第1弓形爪6Aの係止力が更に増大することになり、挿口管1と受口管2との離脱が防止される。
そして、押圧ボルト7の先端部7aに沿ってテーパ面6Acが摺動することで第1弓形爪6Aが内径方向に押圧され、刃部6Abが挿口管1の外周面に食い込む。同時に、第1弓形爪6Aに形成した舌片6Adのテーパ状の内面6Adcが第2弓形爪6Bの外周面6Baのテーパ面6Bcに当接すると共に、第2弓形爪6Bのテーパ面6Bcが舌片6Adのテーパ状内面6Adcに沿って摺動することで、第2弓形爪6Bも内径方向に押圧され、刃部6Bbが挿口管1の外周面に更に食い込むようになる。
したがって、押しボルト7の押圧力と離脱力は、第1弓形爪6Aと第2弓形爪6Bのテーパ面間の相乗作用により内径方向に効率よく作用し且つ多数の刃部に分散されることになり、挿口管1の外周面や内周面に形成した防食層に割れや剥離が発生するのを抑制することができる。更に、挿口管1の外周面が撓んでいても、その表面形状に沿って刃部6Ab、6Ab、6Bb、6Bbが確実に食い込むことができる。
以上説明したように、本発明の離脱防止装置によれば、挿口管1の外周面に外嵌され、かつ内周面に円周方向に延びる凹部4を有する押輪5と、凹部4内にそれぞれ収容され、内周側の先端部に挿口管1の外周面に食込み可能な刃部6Ab、6Bbを有する複数の弓形爪6A、6Bと、第1弓形爪6Aのテーパ面6Acを押圧することにより、刃部6Ab、6Bbを挿口管1の外周面に食込ませる押圧ボルト7と、を備える挿口管1の離脱防止装置3において、刃部6Ab、6Ab及び6Bb、6Bbは、両口管1、2の離脱防止力を広い範囲で発揮することができる。
次に、実施例2に係る離脱防止装置の離脱防止本体につき、図7を参照して説明する。尚、前記実施例と同一構成で重複する構成の説明を省略する。
図7に示されるように、受口部20aの内周面の全周方向に設けられた環状の間隙にシール材27が嵌合されており、このシール材27によって挿口部1aと受口部20aとが密封状に閉塞されている。また、受口部20aの先端部には、外周面の一部が周方向に沿って受口部20aの拡径方向側に膨出する膨出部20bが形成されている。このように形成された膨出部20bを被覆するように、離脱防止本体としての支持輪25が設けられ、受口部20aの径方向に向けて突出する突部25bを有する鉤部25aが、膨出部20bの後端面20cに架設されるとともに、膨出部20bの後端面20cと突部25bとが当接し、離脱不可能に係止されることで、膨出部20bを介して受口部20aに支持されるようになっている。
本実施例2における離脱防止装置は、前記実施例1と同様に挿口部1aが受口部20aに挿入されることで挿口管1及び受口管2が接続され、この挿口部1aと受口部20aとの間隙には、挿口管1及び受口管2を密封状に密封する環状の密封部材9が介設されており、このように接続された両口管1、2の離脱を防止するものである。
支持輪25には、凹部40が設けられ、この凹部40における挿口管1側の周縁面40aが挿口管1方向に縮径するテーパ状に形成されている。更に、支持輪25には、挿口管1の管軸方向に直交するネジ孔10’が穿設されており、このネジ孔10’には、押圧ボルト7’が挿入される。それ以外の構成は、実施例1と同じである。
また、特に図示しないが、離脱防止本体の変形例について説明すると、受口部の端部から外径方向に延設されるフランジと、挿口部の外周面に取り付けられる接続部材とをボルト・ナットで緊締して接続する。このように接続された流体管の挿口管には、前記したフランジと接続部材とを被覆する離脱防止本体としての支持輪が取り付けられる。この支持輪の受口部側の端部は、受口部の内径方向に向けて突出する突部を有する鉤部が形成されており、この鉤部は、挿口管の外周面側から前記フランジの後端面側に渡って架設されている。したがって前記支持輪は、前記フランジの後端面に前記突部が当接し、離脱不可能に係止されることで、このフランジを介して受口部に支持されるようになる。
更に、特に図示しないが、離脱防止本体の別の変形例について説明すると、受口部の内周面の全周方向に設けられた環状の間隙にシール材が嵌合されており、このシール材によって挿口部と受口部とが密封状に閉塞されている。さらに、離脱防止本体としての受口部の先端部の内周面には、前記実施例と同様に凹部が設けられており、この凹部に弓形爪が収納されている。このように、離脱防止本体として受口部自体の先端部の内周面に凹部を設けることにより、流体管の離脱防止に係る離脱防止装置の部品点数を減らすことができる。
次に、実施例3に係る離脱防止装置の離脱防止本体につき、図8を参照して説明する。尚、前記実施例と同一構成で重複する構成の説明を省略する。
図8に示されるように、第1弓形爪60Aと第2弓形爪60Bとは、別個の押ボルト70、71をそれぞれ備え、第1弓形爪60Aが舌片を備えていない点が前記実施例と相違している。すなわち、各弓形爪60A、60Bは、離脱防止本体である押輪5’の凹部4、4に収容されており、挿口管1の軸方向に離間して配置され、またそれぞれ別個の押ボルト70、71により押圧されるようになっている。そして、実施例1と同様に、第1弓形爪60A、第2弓形爪60Bが挿口管1の軸方向に複数列配置してあるので、挿口管1の屈曲変形に沿って弓形爪60A、60Bの刃部60Ab、60Ab及び60Bb、60Bbが挿口管1の外周面に食込むことができ、挿口管1が撓んでも確実に離脱防止を行うことができる。
凹部4には、実施例1と同様に、凹部4内を流体管の軸方向に分離するための円周方向に延びる内壁51’が形成されており、これにより凹部4,4が内壁51’により分離されているため、凹部4内における各弓形爪60A及び60Bの配置位置を正確に規制することができ、また各弓形爪60A、60Bのズレを防止して刃部60Ab、60Ab及び60Bb、60Bbの食込み力が確実に発揮できるようにしている。それ以外の構成は実施例1と同じである。
実施例3においては両弓形爪60A、60Bの形状は、平面視略長方形状を成しており、同形状であるために、実施例1のように二種類の弓形爪を作成する必要がない。これらの両弓形爪60A、60Bは、前記流体管の管軸方向に略同じ位置で周方向に沿って所定間隔離間して並んで配置されている。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
1 挿口管(流体管)
2 受口管(流体管)
3 離脱防止装置
4 凹部
5、5’ 押輪(離脱防止本体)
6A、6B 弓形爪
6Ab、6Bb 刃部
6Ac、6Bc テーパ面(外周端)
6Ad 舌片
7、7’、70、71 押圧ボルト(押圧手段)
12 防食部材
13 落下防止構造部
14 落下防止体
25 支持輪(離脱防止本体)
60A、60B 弓形爪
60Ab、60Bb 刃部

Claims (7)

  1. 流体管の外周面に外嵌され、かつ内周面に円周方向に延びる凹部を有する離脱防止本体と、前記凹部内にそれぞれ収容され、内周側の先端部に流体管の外周面に食込み可能な刃部を有する複数の弓形爪と、該弓形爪の外周端を押圧することにより、前記刃部を流体管の外周面に食込ませる押圧手段と、を備える流体管の離脱防止装置において、
    それぞれの前記弓形爪の刃部は、流体管の管軸方向に離間して複数条設けられており、前記弓形爪を流体管の軸方向に複数配置したことを特徴とする流体管の離脱防止装置。
  2. 前記複数の弓形爪の少なくとも一つの弓形爪には他の弓形爪の外周面に係合する舌片を形成したことを特徴とする請求項1に記載の離脱防止装置。
  3. 前記離脱防止本体の内周面に形成された前記凹部には、前記凹部内を流体管の軸方向に分離するための円周方向に延びる内壁が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の離脱防止装置。
  4. 前記複数の弓形爪の少なくとも一つの弓形爪には他の弓形爪の外周面に係合する舌片を形成し、前記内壁の所定箇所には、前記弓形爪の前記舌片が貫通する開口部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の離脱防止装置。
  5. 前記弓形爪の前記舌片が貫通する前記内壁の前記開口部には、落下防止体が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の離脱防止装置。
  6. 前記一つの弓形爪の前記舌片が係合する前記他の弓形爪には、該舌片に係止するための落下防止構造部が形成されていることを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の離脱防止装置。
  7. 前記弓形爪の刃部の表面に防食部材を設けたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の離脱防止装置。
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