JP6794062B2 - 車両制御装置および車両制御方法 - Google Patents
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Description
図1は、本発明に係る車両制御装置の概略構成を示す図である。
この車両は動力源としてエンジン1を備える。エンジン1の出力回転は、ロックアップクラッチ付きトルクコンバータ2、第1ギヤ列3、バリエータ20、副変速機30(以下、バリエータ20と副変速機30を合わせて、単に「無段変速機4」という。)、第2ギヤ列5、終減速装置6を介して駆動輪7へと伝達される。第2ギヤ列5には駐車時に変速機4の出力軸を機械的に回転不能にロックするパーキング機構8が設けられている。
各コントローラ1a、12、100は、路面種別に適合した特性を有している。詳細は、後述する。
バリエータ20は、プライマリプーリ21と、セカンダリプーリ22と、プーリ21、22の間に掛け回されるVベルト23とを備えるベルト式無段変速機である。プーリ21、22は、それぞれ固定円錐板と、この固定円錐板に対してシーブ面を対向させた状態で配置され固定円錐板との間にV溝を形成する可動円錐板と、この可動円錐板の背面に設けられて可動円錐板を軸方向に変位させる油圧シリンダ23a、23bとを備える。油圧シリンダ23a、23bに供給される油圧を調整すると、V溝の幅が変化してVベルト2 3と各プーリ21、22との接触半径が変化し、バリエータ20の変速比vRatioが無段階に変化する。
ステップS1では、路面種別判定部50は、ワイパー作動中、振動センサが雨滴を検知、あるいはインターネット経由で走行中の場所が雨の情報に基づき、路面が濡れていると判定する路面状況判定部70の判定結果データを読み込み、処理をステップ2へと移行する。
なお、ここで、路面学習データは、4種類(アスファルト路面、コンクリート路面、ブロック路面、砂利路面)の乾いた路面の学習データを有している。
一致しない場合には、路面種別に応じた制御を禁止し、ステップ9へ移行する。
あるいは、一番安全率が大きいアスファルト路面に応じた制御を行っても良い。
4種類の路面種別のいずれかと一致した場合には、処理をステップS7へ移行する。
なお、具体的な一致する判断は、路面検出データと路面学習データが80%以上の確率で類似であるとの判断で行っている。
なお、本実施例の場合、一番安全率が大きいアスファルト路面に応じた特性としている。
ステップS101では、変速機コントローラ12は、上記ステップS7において路面種別判定部50から入力した路面種別の判定結果に基づいて、前方路面が油圧を低減できる路面か否か判定する。油圧を低減することができると判定するとステップS102へ移行し、油圧を低減することができないと判定するとステップS103へ移行する。
横軸は、アクセル開度、縦軸は、無段変速機油圧、例えばライン圧を示している。
車輪のグリップ力が一番高いアスファルト路面が一番油圧が高く、次にコンクリート路面、ブロック路面、最もグリップ力が低い砂利路面を一番油圧を低く設定してある。
車両が高μ路を走行する場合は駆動輪7から受ける大きなトルクの影響でベルト滑りの恐れがあるため、無段変速機4に高い油圧を供給する必要がある。一方、低μ路では、駆動輪7からの大きなトルク入力がないため油圧を下げることができる。このような路面種別に基づいて油圧制御を行うことで、燃費の向上を図りつつベルト滑りを防止することを目的として、変速機コントローラ12は、路面種別判定部50よりの路面種別に応じて、油圧特性を切り替えている。ここで、最も高いアスファルト路面の油圧を基本油圧とし、この基本油圧と、路面種別判定部50により判定された4種類の路面における油圧特性との差を油圧低減量として設定する。
図5にて、実施例1の作動を説明する。
前述したが、路面判別判定部(ADAS)50は、車両前方約30m先の路面にレーザー光を照射して、その反射率データを読み取るセンサ(Laser LIDAR)60から、路面検出データを取得している。
実施例1の車両制御装置および車両制御方法にあっては、以下に列挙する作用効果を奏する。
(1)路面種別判定部50は、車両前方の路面を現在走行中の路面よりも高μ路と判定したときは、変速機コントローラ12は、車両が前方の路面に到達する前に当該路面に応じた油圧に切り替えるようにした。
よって、油圧を上げなければならない路面走行時には、確実に無段変速機4の油圧が高くなっているため、無段変速機のベルト滑り等を確実に防止することができる。
図6は、実施例2に係る車両制御装置の車両制御時の、路面に対する無段変速機の油圧の変化を示すタイムチャートである。
図6にて、実施例2の作動を説明する。
横軸は、時間であり、縦軸は、上から順に、前方路面種別、判定路面種別、走行路面種別および無段変速機の油圧を示している。
そこで、時間t1で、センサ(Laser LIDAR)60から取得した路面検出データに基づいて、路面判別判定部(ADAS)50が路面判定を開始する。時間t2で、現在走行中のアスファルト路面から車両前方約30m先は砂利路面と判定し、時間t3で砂利路面の走行を開始する。
実施例2の車両制御装置および車両制御方法にあっては、以下に列挙する作用効果を奏する。
(1)路面種別判定部50は、車両前方の路面を現在走行中の路面よりも低μ路と判断したときは、変速機コントローラ12は、車両が前方の路面に到達した後に当該路面に応じた油圧に切り替えるようにした。
よって、無段変速機4の油圧を下げるときには、車両が低μ路に到達した後に油圧を低下するため、走行中の路面に対し無段変速機4の油圧が低すぎることによって発生する無段変速機4のベルトのスリップを防止することができる。
また、路面種別判定部(ADAS)50では、センサ(Laser LIDAR)60で検出した反射光を用いて路面の反射率を算出しているが、センサ(Laser LIDAR)60が独自の制御部を有し路面の反射率を算出してもよい。いずれの形態も本発明の範囲に含まれる。
12 変速機コントローラ(車両制御部)
50 路面種別判定部(ADAS)
60 路面種別センサ(Laser LIDAR)
70 路面状況判定部
Claims (3)
- 光を使った路面の反射率に基づき路面種別を判定する路面種別判定部と、該路面種別判定部の判定結果に基づいて、無段変速機の油圧制御を行う変速機コントローラと、
を備えた車両制御装置において、
前記路面種別判定部が、車両前方の路面を現在走行中の路面よりも高μ路と判断したときは、前記変速機コントローラは、車両が前方の路面に到達する前に当該路面に応じた油圧に切り替えること、
を特徴とする車両制御装置。 - 光を使った路面の反射率に基づき路面種別を判定する路面種別判定部と、該路面種別判定部の判定結果に基づいて、無段変速機の油圧制御を行う変速機コントローラと、
を備えた車両制御装置において、
前記路面種別判定部が、車両前方の路面を現在走行中の路面よりも低μ路と判断したときは、前記変速機コントローラは、車両が前方の路面に到達した後に当該路面に応じた油圧に切り替えること、
を特徴とする車両制御装置。 - 光を使った路面の反射率に基づき路面種別を判定する路面種別判定部と、該路面種別判定部の判定結果に基づいて、無段変速機の油圧制御を行う変速機コントローラとを備え、
路面種別に基づいて、車両の制御を行う車両制御方法であって、
光を使った路面の反射率に基づき路面種別を判定するステップと、
路面種別に基づいて車両の制御を行うステップと、
を含み、
前記車両の制御は、前記路面種別判定部が、車両前方の路面を現在走行中の路面よりも高μ路と判断したときは、前記変速機コントローラは、車両が前方の路面に到達する前に当該路面に応じた油圧に切り替えること、または前記路面種別判定部が、車両前方の路面を現在走行中の路面よりも低μ路と判断したときは、前記変速機コントローラは、車両が前方の路面に到達した後に当該路面に応じた油圧に切り替えること、
を特徴とする車両制御方法。
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