JP3632273B2 - 車両用駆動力制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両前方の物標までの距離、方向、相対速度等の相対位置情報に基づき運転点を変化させる車両用駆動力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術としては、図11に示す特開平4−219429号公報に記載されたものがある。
この従来技術は、車間距離減少率判定部6で、車間距離検出部4から順次入力される前方車両との実車間距離に基づいて実車間距離の減少率を検出して、あらかじめ設定記憶されている車間距離減少率と比較して、前方車両との実車間距離の減少率があらかじめ設定記憶されている車間距離減少率以上であるときに判定信号を出力するようにした。
定速走行制御処理部(ASC処理部)10は、この判定信号が入力された時、エンジンのスロットル開度全閉または自動変速機の変速段シフトダウン制御を行うもので、前方車両の急減速等により車間距離が急減したときに、速やかに自車を減速状態に移行させることにより、安全性の向上を図ったものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来技術は、減速が必要なった時点からスロットルの制御および変速段の制御を行うため、直ちに、十分な減速度が得られない可能性がある。
また、もともと定速走行制御における制御を前提としているので、通常の運転時にはドライバのアクセル操作に応じた、ドライバが期待する減速度が得られず、追従走行時等に十分な運転性が得られるとは限らない。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本発明においては、走行状態検出手段と距離情報検出手段と運転点設定手段と運転点制御手段を設けることにより、前方物標までの距離、方向、相対速度に応じて、近い将来に運転者が減速操作を開始する可能性がある状態になった時点で、前記情報から適切な運転点を算出し、変速機の変速比とスロットル開度を協調制御して、ドライバの予期しないシフトショックによる運転性の悪化を避けると共に、更に車間距離が短くなる等して、実際にアクセルペダルを離し減速を開始する時には(すでに変速比がロー側に変化しているので)直ちに十分な減速度を得られる構成としている。
【0005】
運転点の移動に関し、図9,図10に基づいてもう少し詳しく説明する。
図9はエンジンの全性能マップで横軸がエンジン回転数、縦軸がエンジン出力トルクであり、そこに等スロットル開度曲線が記入されている。等スロットル開度曲線は上に行くほどスロットル開度が大きく、一番上が全開時、一番下が全閉時の特性である。
【0006】
通常の走行時は、燃費が良くなるような状態で走行するので、変速比は比較的小さい側(Hi)で走行することになる。
すなわち、例えば、運転点がA点であったとする。ここで車間距離が短くなって、ドライバがアクセルを離すとスロットルが閉じ、減速余裕Aの大きさでエンジンブレーキが利くことになる。しかしながら、この状態での減速は、ドライバが期待していたほどではなく、その分フットブレーキを踏むという操作が求められ、運転操作の負担が大きくなる。
これに対して運転点がB点にあれば、スロットルを閉じるとエンジンブレーキは減速余裕Bに、変速比がロー側に変化した分の比率を乗じた大きさで利くことになり、A点の場合よりも確実な減速を行うことができ、またフットブレーキへの負担も軽減される。
【0007】
そこで、近い将来に車間距離が短くなりドライバが減速操作を開始すると予想された時点で、あらかじめ運転点をA点からB点に変化させておけば良いことになる。しかし、運転者がアクセルの踏み込み量を変えず、スロットル開度一定のまま変速比だけを変化させてエンジン回転を大きくすると運転点はC点へと移動し、ドライバの予期していないときにエンジンブレーキが利き、運転性を悪化させることになる。そこで、変速比を変化させると共にスロットル開度も大きくすることで運転点をB点に持ってくれば良い。これは、運転点を等馬力曲線上で変化させるということである。(実際には、回転部材のイナーシャの回転を上昇させるためにエネルギが必要なので、等馬力曲線よりも少し上の線を通過せることになる)。
【0008】
次に図10に基づいて、距離情報と運転点を変更する距離との関係について説明する。
今、車両が走行していて前方の物標を検出したとする。すると距離情報検出手段から、前方物標までの距離、方位、相対速度等の情報を得る。そして、このままの状態で前方物標に接近して近い将来にドライバが減速操作を開始することが予想される場合に、その状態に適した運転点を運転点設定手段により設定する。次に、車両がそのままの速度を維持して進行して、いわゆる安全車間距離と呼ばれる、一般的なドライバが減速を開始すると推測される距離より、少し長い車間距離(運転点変更距離)を求める。そして、さらに車両が前方物標に接近して距離情報検出手段により自車両と前方物標との距離が運転点変更距離と一致したことを検出したら、スロットル開度制御手段と変速機制御手段を協調して制御することにより運転点をA点からB点へと変更する制御を開始する。この制御は安全車間距離に達する、十分手前の地点で終了するよう制御する。したがって、一般的なドライバがアクセルを離し減速を開始する時点ではエンジンブレーキによる十分な減速度が得られる状態になっている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図示の本発明の実施の形態に基づいて説明する。
まず、図1に基づき本発明の構成を説明する。ホットワイヤ式空気流量センサ1は吸気管への流入空気量を計測する。スロットル弁2は供給する空気量を調整する役割を果たし、スロットルアクチュエータ3により駆動される。この動作量は通常は図外のアクセルペダルとある関数関係をもって決定される。供給された空気はインテークマニホールド4を通過し、吸気管6へ達する。ここで、インジェクタ5はエンジンコントローラECUからの指令に基づいて燃料を噴射し混合気が得られる。この混合気は吸気弁13が開いている間に燃焼室10へと流入する。そして混合気は適切な瞬間に点火プラグ15により点火され、その爆発力によりピストンを押し下げ、コンロッド12を介して図外のクランクシャフトを回転させ、エンジントルクを発生させる。燃焼後の排気ガスは排気弁14が開き、ピストン11が上昇することにより排気管7へと排出される。排気ガス内の酸素濃度はO2センサ16により計測され、インジェクタ5から噴射される燃料の制御に用いられる。(8はシリンダブロック、9はシリンダヘッドである)。
【0010】
前記スロットルアクチュエータ3としては、例えばステップモータ等が用いられ、エンジンコントローラECUにより制御される。該エンジンコントローラECUには、流入空気量、酸素濃度、クランク角度、車速、アクセル踏み込み量、スロットル開度等の情報が入力され、これらの情報に基づいてエンジンの点火時期、燃料噴射量、スロットル開度等を制御する。
【0011】
変速機として本実施例ではトロイダル型無段変速機が用いられている。21aは入力ディスクであり、エンジン出力トルクが図外のトルクコンバータ、ローディングカムを介して入力される。入力トルクはパワーローラ22、図外の出力ディスク、減速ギヤ、ファイナルギヤ等を通過して駆動力となる。変速比はトラニオン23を傾転させてパワーローラ22の入力ディスク21a側の接触点と出力ディスク側接触点の半径比を変化させることで制御する。パワーローラ22を傾転運動させるためには、該パワーローラ22を油圧ピストン24を用いて基準位置から上下方向に微小変位させ、入力ディスク21aとパワーローラ22の接触点での回転ベクトルの方向を変化させることで横方向の力を発生させて傾転運動を行わせる。該油圧ピストン24はCVTコントローラCCUからの指令値に基づいて駆動されるアクチュエータ27,スリーブ28,油圧室24a,24bからなる油圧ピストン24,該油圧ピストン24の変位量と前記パワーローラ22の傾転量をフィードバックするプリセスカム25,リンク26,及び、スプール29から構成される油圧サーボ機構により行われる。CVTコントローラCCUは入力されるエンジン回転数、タービン回転数、車速、スロットル開度等の情報に基づいて、予め定められた変速比マップを参照して、瞬時瞬時の目標変速比を算出し、アクチュエータ27を駆動している。
【0012】
距離情報検出手段30はレーダセンサ31,距離・角度算出手段32,座標変換手段33,相対速度計算手段34から構成されている。レーダセンサ31としては、例えば、レーザ光の極短パルスを前方に照射、物標からの反射パルスを受光し、パルスの往復時間からの物標までの距離を求めると同時にパルス光の照射方向をスキャンすることにより方位も測定するものが考えられる。距離・角度算出手段32はレーダセダン31からの測定信号に基づき距離、方位を算出するものである。座標変換手段33は前記距離・角度算出手段32からの物標までの距離、方位情報から自車両位置を原点とするxy座標系へと物標の位置情報を変換するものである。相対速度計算手段34は前回の測定結果と今回の測定結果との相対的な座標値の変化量を求めるものである。
【0013】
物標識別手段35は距離情報手段30からの物標の相対座標と相対速度情報、及び車両情報検出手段36からの自車両速度に基づいて、前方の物標が移動物標であるか、静止物標であるか、大きな物標か、小さな物標か、自車両が走行している車線上にあるのか、ないのか、近づいているのか、遠ざかっているのか、前方に割り込みをしようとしているのか、前方から隣へ車線変更しようとしているのか、等の識別を行う。
【0014】
運転点変更距離算出手段37は、物標識別手段35による前方物標の識別結果から、まず、運転点の変更が必要か否かを判断する。具体的には、前方物標が自車両と同じ車線上にあり接近しているか、あるいは、隣の車線から割り込もうとしている場合に運転点の変更が必要であると判断する。次に運転点の変更が必要であると判断したら、先に得られた各種情報から、追突警報装置等において安全車間距離と呼ばれている、接近時の割り込み制御を行うための判断基準の基になる値を算出する。安全車間距離の算出式としては、例えば、運転方程式から得られる下記の式(1)で与えられるものや、自車両速度に単に比例した距離を与える下記の式(2)で示したものなどが考えられる。
【0015】
=V ・Td+V /2α−V /2β …(1)
=V ・Td …(2)
,S :安全車間距離,V :自車両速度,V :前方物標速度,Td:空走時間,α:自車両減速度,β:前方物標減速度
この安全車間距離はそのままの状態でこれ以上前方物標に接近すると追突の危険がある距離を示すもので、ドライバもだいたいその辺の距離でアクセルを緩めると想定することができる。したがって、この安全車間距離に達した時点ではすでに運転点が変更されているように制御することが必要となる。そこで、例えば、安全車間距離に所定の定数を乗じたもの(例えば、1.2カら 1.5倍程度)を運転点変更距離として算出する(下記の式(3),(4)参照)。そして、実際の車間距離が運転点変更距離よりも短くなったら運転点設定手段40へと信号を出力する。
【0016】
=K・S …(3)
=K・S …(4)
,D :運転点変更距離、K:乗数(例えばK=1.2〜1.5)
運転点設定手段40にはエンジン回転数、スロットル開度、車速等の車両状態情報と車間距離、相対速度等の情報が入力されている。また、該運転点設定手段40は図9に示すようなスロットル開度をパラメータとしてエンジン回転数とエンジン出力トルクとの関係を示すエンジンの全性能マップ、及び、等馬力曲線マップと図2に示す車間距離、相対速度と変速比との関係を示す車間距離・相対速度−変速比マップも記憶している。
【0017】
前記運転点設定手段40は、まず、実車間距離と運転点変更距離を比較する。実車間距離が運転点変更距離よりも短くなったことを検出したら、該運転点設定手段40はその時の実車間距離・実相対速度からマップを参照して、実車間距離が安全車間距離よりも短くなって、アクセルを離した時に十分な減速度が得られる目標変速比を決定する。次に、エンジン回転数とスロットル開度からその時の運転点を求め、更に、等馬力曲線マップを参照し、目標変速比を実現した際に等馬力となるようなスロットル開度を求めて新たな運転点を求める。
【0018】
実車間距離が運転点変更距離よりも短くなったことを検出したら、前記運転点設定手段40で算出された新たな目標変速比と目標スロットル開度をエンジンコントローラECUと変速機コントローラCCUへと伝達し、運転点制御を開始する。即ち、図9のA点からのB点へと、運転点が等馬力線上から外れないように変速比とスロットル開度を制御する。したがって、変速ショックもなく運転点が変更されるので、運転性の悪化を招いたり、ドライバに不快感を与えることはない。そして、車間距離が短くなったことをドライバが意識して、減速操作(スロットル全閉によるエンブレやブレーキ操作等)を開始した時には、運転点は減速余裕の大きいB点に移っており、ドライバが期待した通りの減速感が実現されることになる。
【0019】
次に、制御の流れを図3〜図5のフローチャートに基づいて詳しく説明する。ステップ110では、まず、距離情報を検出する。この距離情報には、先にも述べたように、前方物標までの距離、方位、及びそれらの微分値(前後方向と横方向の相対速度)が含まれている。
ステップ120では、車速、エンジン回転数、タービン回転数、変速比等の車両情報を読み込む。
ステップ130では、ステップ110で検出した距離情報と、ステップ120で検出した車速から、前方物標が自車線上にあり、かつ、自車両に接近する可能性があるか否かを判断する。もしここで、「自車線上にあり、接近する可能性がある」と判断されれば、ステップ140へと進み「自車線上にない、または、接近する可能性はない」と判断されれば、ステップ150へと進む。
ステップ140では接近時の運転時変更制御を行う。このステップの詳細は後で説明する。
【0020】
次に、ステップ140の詳細の説明をする。
ステップ300では、まず、実変速比(エンジン回転数)、実スロットル開度なを検出する。そして、これらの値から、予め設定記憶したエンジン全性能マップを参照して、実運転点を求める。
ステップ310では、距離情報、車両情報から、先に示した式(1)や式(2)で与えられる安全車間距離を求める式を利用して、式(3)や式(4)で示される計算式から運転点変更距離を計算する。
ステップ320では、まず、図に示された車間距離・相対速度−変速比マップを利用して接近時の目標変速比を求める。そして、ステップ300で求めた実運転と、エンジン全性能マップ上の等馬力曲線と目標変速比(目標エンジン回転数)より、目標スロットル開度を求め、接近時の目標運転点を算出する。
ステップ330では、ステップ310で求めた運転点変更距離とステップ110で求めた実車間距離を比較する。その結果、実車間距離の方が短ければステップ340へと進み、実車間距離の方が長ければステップ360へと進む。
ステップ340では、ステップ300で求めた実運転点と、ステップ320で求めた接近時目標運転点を比較する。その結果、実運転点と接近時目標運転点が等しければ、このフローを抜ける。実運転点と接近時目標運転点が等しくなければステップ350へと進む。
ステップ350では、変速比とスロットル開度の協調制御を行い、変速ショックを生じることなく運転点を変更する。制御フローの詳細は後で述べる。
ステップ360では、ステップ300で求めた実運転点とステップ320で求めた接近時目標運転点を比較する。その結果、実運転点と接近時目標運転点が等しければ、ステップ370へと進む。実運転点と接近時目標運転点が等しくなければこのフローを抜ける。
ステップ370では、変速比とスロットル開度の協調制御を行い、変速ショックを生じることなく通常走行時の運転点への復帰を行う。
【0021】
次にステップ350(370)の詳細を説明する。
ステップ500では、実変速比とステップ300で求めた接近時目標運転点から、変速比の変化方向(大きくするのか、小さくするのか)を判定する。
ステップ510では、実スロットル開度とステップ300で求めた接近時目標運転点から、スロットル開度の変化方向(開くのか、閉じるのか)を判定する。ステップ520ではステップ500で求めた変速比変化方向に変化させる微小変速比変化量を算出する。
ステップ530ではステップ510で求めたスロットル開度変化方向に変化させる微小スロットル開度変化量を算出する。
ステップ540では、ステップ520で求めた微小な変速比変化量分だけ変速比を変化させるため変速制御アクチュエータへ変速指令を出力する。
ステップ550では、ステップ530で求めた微小なスロットル開度変化量分だけスロットル開度を変化させるためにスロットルアクチュエータへ制御指令を出力する。
ステップ560では、例えば、加速度を検出し、それが制御の前後で変化しないようにスロットル開度のフィードバック制御を行う。これは、全性能マップの誤差や、エンジンの個体差、イナーシャにより消費されるエネルギ分(イナーシャから放出されるエネルギ分)を補正するために行う。また、加速度の替わりに、CVT出力軸のトルクを検出してもよいし、スロットル開度の替わりに変速比を制御量とすることも考えられる。
【0022】
以上説明してきたように、実施の形態1では、距離情報検出手段30と車両情報検出手段36と運転点設定手段40を設け、これらから得られる情報に基づいて変速機の変速比とスロットル開度を協調制御することにより、ドライバが予期しない変速ショックによる運転性の悪化を避けながら、前方物標に接近して、ドライバがアクセルペダルを離した時には(既に変速比がロー側に変化しているので)直ちにエンジンブレーキによる十分な減速度が得られるという効果を実現している。
【0023】
(実施の形態2)
本発明においては、距離情報検出手段30としては、先の実施例で示したレーダセンサ31の代わりに、例えば、図6に示した車両の前景を撮像する2台の可視、または赤外線のカメラ51と、該カメラ51から得られた2つの前景画像から画像処理装置52により、前方物標までの距離、方位情報を得るものを用いることも考えられる。なお、画像処理装置52には、前記カメラ51で得られた画像を記憶する画像記憶手段53ならびにその画像中の物標を検出する物標検出手段54が設けられている。
【0024】
(実施の形態3)
さらに、以上で述べた画像処理装置52を用いた手段やレーダセンサ31を用いた手段を組み合わせて、それらの信号処理結果で最も確からしいデータを用いたり(道路環境や気象条件等の違いによるセンサの得意・不得意をカバーする)、これらを組み合わせたものも考えられる。
また、以上の実施例においては、変速機としてベルト式CVTや有段の自動変速機を用いてもよい。
ただし、有段の自動変速機を用いた場合には、車間距離、相対速度に応じた目標変速段が与えられ、その時の運転点からスロットル開度の目標値が決まる構成となる。当然、詳細な制御のステップ560においては、スロットル開度のフィードバック制御は行えるが、変速比のフィードバック制御は行えない。
【0025】
(実施の形態4)
本実施の形態4は、図7に示すとおり、路面状態検出手段61を有する構成である。路面状態検出手段61としては、例えば、雨滴センサやワイパあるいはABSの作動状態から路面が濡れているか否かを識別したり、外気温度センサ単体やこれと前記雨滴センサやワイパあるいはABSの作動状態から路面が凍結しているか否かを識別して、路面の滑りやすさを判断するものである。また、超音波やミリ波・光を路面に照射して得られる反射信号から路面が凸凹しているか否かを識別して路面の滑りやすさを判断するものも考えられる。本実施の形態4においては、これらの路面状態検出手段61からの路面状態の検出結果から、路面が滑りやすい状態にあると判断された場合には、運転点変更距離を長くすると同時に、運転点の変化量を制限することで、滑りやすい路面でのダウンシフトによる運転性の悪化を防ぐことができる構成となっている。
【0026】
(実施の形態5)
距離情報検出手段としては、これまでの実施の形態で述べた自律型のものだけではなく、外部から必要な情報を得て、運転点制御を行う構成も考えられる。例えば、図8に示すように、道路脇や路面に設置されたサインポスト、漏洩ケーブル、磁気ネイルから道路情報、位置情報や気象情報、路面情報を発信し、車両に設置された受信機62によりそれらの情報を得るものが考えられる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明においては、距離情報検出手段と車両状態検出手段と運転設定手段を設け、これらから得られる情報に基づいて変速機の変速比とスロットル開度を協調制御することにより、ドライバが予期しない変速ショックによる運転性の悪化を避けながら、前方物標に接近してドライバがアクセルペダルを離した時には、既に変速比がロー側に変化しているので、直ちにエンジンブレーキによる十分な減速度が得られるという効果を実現している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の構成図である。
【図2】道路の車速・相対速度と変速比の関係を示す図である。
【図3】実施の形態1の制御の流れを示すフローチャートである。
【図4】実施の形態1の制御の流れを示すフローチャートである。
【図5】実施の形態1の制御の流れを示すフローチャートである。
【図6】実施の形態2の構成図である。
【図7】実施の形態4の構成図である。
【図8】実施の形態5の構成図である。
【図9】本発明の基本概念を示す図である。
【図10】本発明の基本概念を示す図である。
【図11】従来例の構成図である。
【符号の説明】
ECU エンジンコントローラ
CCU CVTコントローラ
30 距離情報検出手段
31 レーダセンサ
32 距離・角度算出手段
33 座標変換手段
34 相対速度計算手段
35 物標識別手段
36 車両情報検出手段
37 運転点変更距離計算手段
40 運転点設定手段
51 カメラ
52 画像処理装置
61 路面状態検出手段
62 受信機

Claims (7)

  1. 車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、
    該走行状態検出手段で検出した車両走行状態に応じてエンジンのスロットル開度を制御する手段と、
    前記走行状態検出手段で検出した車両走行状態に応じて変速機の変速比を制御する手段と、
    スロットル開度とエンジン回転数から決まる現在の運転点を検出する運転点検出手段と、
    車両進行方向の物標までの距離、方向、相対速度等の情報を検出する距離情報検出手段と、
    前記走行状態検出手段と前記距離方向検出手段からの情報より、前方の物標に対して自車両が安全と判断される安全車間距離を算出する安全車間距離算出手段と、
    前記情報に応じた安全車間距離よりも大きな値を持つ運転点変更距離を算出する運転点変更距離算出手段と、
    該距離情報検出手段により検出された情報に基づき運転点検出手段により検出された現在の運転点よりも減速余裕の大きな運転点を算出設定する運転点設定手段と、
    前記運転点変更距離より車間距離が短くなったとき前記距離情報検出手段と運転点設定手段とからの情報に応じて、前記スロットル開度制御手段と変速機制御手段とを協調して制御することにより運転点設定手段により算出した運転点に変更することを特徴とする車両用駆動力制御装置。
  2. 請求項1記載の運転点設定手段において、駆動力が変化しないような目標変速比と目標スロットル開度で与えられる運転点を算出設定することを特徴とする車両用駆動力制御装置。
  3. 請求項1載の車両用駆動力制御装置において、前記運転点変更距離算出手段により求めた運転点変更距離より車間距離が長くなったら運転点を元に戻す運転点復帰手段を有することを特徴とする車両用駆動力制御装置。
  4. 請求項1載の車両用駆動力制御装置において、路面状態検出手段と、該路面状態検出手段からの検出信号に応じて目標運転点を変更する目標運転点変更手段を有することを特徴とする車両用駆動力制御装置。
  5. 請求項1載の車両用駆動力制御装置において、距離情報検出手段として、レーダセンサーを用いたことを特徴とする車両用駆動力制御装置。
  6. 請求項1載の車両用駆動力制御装置において、距離情報検出手段として、画像センサを用いたことを特徴とする車両用駆動力制御装置。
  7. 請求項記載の車両用駆動力制御装置において、路面状態検出手段として、道路等に設置したサインポスト等からの信号を利用することを特徴とする車両用駆動力制御装置。
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