JP2001263121A - 車両の後退時制御装置 - Google Patents

車両の後退時制御装置

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JP2001263121A
JP2001263121A JP2000073751A JP2000073751A JP2001263121A JP 2001263121 A JP2001263121 A JP 2001263121A JP 2000073751 A JP2000073751 A JP 2000073751A JP 2000073751 A JP2000073751 A JP 2000073751A JP 2001263121 A JP2001263121 A JP 2001263121A
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vehicle speed
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engine
controller
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Yuzuru Ito
譲 伊藤
Hiroshi Koide
紘 小出
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Aisan Industry Co Ltd
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Aisan Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】後退時に車両に運転者の予想外の加速が起きる
ことを防止すること。 【解決手段】後退時制御装置は、エンジン1を動力源と
する車両2の後退走行を制御する。この装置は、エンジ
ン出力を変更する電子スロットル7と、エンジン出力を
任意に調整するために操作されるアクセルペダル8と、
車両2の後退を検出する後退スイッチ10と、車速を検
出する車速センサ11と、車両2の後退が検出されると
き、車速変化量が所定の基準値を超えないようにエンジ
ン出力を変更するために電子スロットル7を制御するコ
ントローラ12とを備える。コントローラ12は、車速
変化量が基準値未満のとき、アクセルペダル8の操作量
から決定される目標車速となるようにエンジン出力を変
更するために電子スロットル7を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両の走行を制
御する制御装置に係り、特に詳しくは、車両の後退時に
おける走行を制御する車両の後退時制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、自動車を運転するに当たり、後
退時には運転者が後方を見るのにリアフレーム等で視界
が制限されたり、運転者に無理な運転姿勢が強いられた
りすることがあり、前進時よりも運転が困難になる傾向
があった。特に車速の調整は難しく、アクセルペダルに
微妙な操作が要求されることになった。
【0003】そこで、後退時にアクセルペダルによる微
妙な車速調整を可能にする「車両の出力制御装置」が、
特開平7−133733号公報に提案されている。この
従来の装置は、アクセルペダルの操作量に応じて車両に
搭載されたエンジンの出力を調整するスロットルバルブ
と、車両を制動するブレーキが作動していることを検出
するブレーキスイッチと、車両の変速段が後退位置にあ
ることを検出する駐車制御コントローラと、車両進行方
向の所定範囲内における障害物の有無を検出する超音波
センサとを備える。そして、駐車制御コントローラは、
同コントローラ、ブレーキスイッチ及び超音波センサの
少なくともひとつから、変速段の後退モード、車両の制
動状態、或いは障害物の存在を示す信号が出力されると
き、アクセルペダルの操作量に応じたエンジン出力が、
上記各信号が出力されないときよりも低くなるようにス
ロットルバルブを制御するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
装置では、車両の加速度が何ら考慮されていないことか
ら、以下のような不具合に対処することができなかっ
た。例えば、車両を後退させて坂を下るような場合に
は、運転者が予想する以上に車両が加速してしまうおそ
れがあった。又、車両後退時に歩道と車道の間の縁石を
乗り越えるような場合には、エンジン出力を上げるため
にアクセルペダルを多めに踏み込むことがあり、乗り越
えた直後に車両が急加速して慌ててアクセルペダルを戻
すようなことが予見される。
【0005】この発明は上記事情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、後退時に車両に運転者の予想外
の加速が起きることを防止することを可能にした車両の
後退時制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、エンジンを動力源とする
車両の後退時における走行を制御する後退時制御装置で
あって、エンジンの出力を変更するために作動する出力
変更手段と、エンジンの出力を任意に調整するために操
作される操作手段と、車両の後退を検出するための後退
検出手段と、車両の車速を検出するための車速検出手段
と、車両の後退が検出されるとき、検出される車速の変
化量が所定の基準値を超えないようにエンジンの出力を
変更するために出力変更手段を制御する車速制御手段と
を備えたことを趣旨とする。
【0007】従来は、車両の後退時に、運転者により操
作手段が過度に操作されてエンジンが出力過剰となり、
車両が急加速してしまうようなことがあった。しかし、
上記発明の構成によれば、このような場合に、後退検出
手段により車両の後退が検出され、車速検出手段により
検出される車速の変化量が所定の基準値を超えようとす
ると、その車速の変化量が基準値を超えないようにエン
ジンの出力を変更するために、出力変更手段が車速制御
手段により制御される。従って、後退時にエンジンの出
力が急増して車速が急激するようなことが無くなる。
【0008】上記目的を達成するために、請求項2に記
載の発明は、請求項1に記載の発明において、検出され
る車速の変化量が基準値未満となるときは、操作手段の
操作量により決定される目標車速となるようにエンジン
の出力を変更するために出力変更手段を制御する目標車
速制御手段を備えたことを趣旨とする。
【0009】上記発明の構成によれば、請求項1に記載
の発明の作用に加え、車速の変化量が基準値未満となる
ときは、車速が操作手段の操作量に応じた目標車速とな
るようにエンジンの出力を変更するために、出力変更手
段が目標車速制御手段により制御される。従って、車速
が急増することがないときは、運転者の意向を反映する
ように後退時の車速が調整される。
【0010】上記目的を達成するために、請求項3に記
載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明におい
て、出力変更手段は、エンジンの吸入空気量を変えるこ
とによりエンジンの出力を変更するものであることを趣
旨とする。
【0011】上記発明の構成によれば、請求項1又は請
求項2に記載の発明の作用に加え、出力変更手段により
吸入空気量が変えられることにより、エンジンの出力が
応答性良く変更されて後退時の車速が応答性良く抑えら
れる。
【0012】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]以下、本発
明の車両の後退時制御装置を具体化した第1の実施の形
態を図面を参照して詳細に説明する。
【0013】図1には、本実施の形態の車両の後退時制
御装置の概略構成図を示す。エンジン1を動力源とする
車両2は、エンジン1の出力を受けて駆動される駆動輪
3と、ハンドル(図示略)により操作される操舵輪4と
を備える。エンジン1の出力軸は、変速機5及びドライ
ブシャフト6等を介して駆動輪3に連結される。
【0014】周知のように、エンジン1は燃料と空気と
の可燃混合気を燃焼室で爆発・燃焼させて動力を得るも
のであり、燃料を供給するためのインジェクタ等を含む
燃料供給装置、燃焼室の混合気に点火をするための点火
プラグ等を含む点火装置等を備える。これら装置は、エ
ンジンコントローラ(図示略)からの制御信号に基づい
て制御されるようになっている。
【0015】本実施の形態の後退時制御装置は、電子ス
ロットル7、アクセルペダル8、アクセルセンサ9、後
退スイッチ10、車速センサ11及びスロットルコント
ローラ12を備える。
【0016】電子スロットル7は、エンジン1に空気を
吸入させる吸気通路13に設けられる。電子スロットル
7は、エンジン1の出力を変更するために作動するもの
であり、エンジン1の吸入空気量を変えることによりエ
ンジン1の出力を変更するものであり、本発明の出力変
更手段に相当する。電子スロットル7は、スロットルバ
ルブ14をモータ15により開閉駆動させると共に、そ
のときのスロットルバルブ14の実際の開度(実開度)
TPSをスロットルセンサ16により検出するようにし
たものである。
【0017】アクセルペダル8は、エンジン1の出力を
任意に調整するために運転者により操作されるものであ
り、本発明の操作手段に相当する。運転者によるアクセ
ルペダル8の操作量(アクセル開度)APSは、アクセ
ルセンサ9により検出される。このセンサ9は、スロッ
トルバルブ14の目標開度を設定するためにアクセル開
度APSを検出するものである。
【0018】スロットルバルブ14は、アクセルペダル
8の操作に対して機械的に連動しないリンクレスタイプ
のものである。即ち、スロットルバルブ14は、アクセ
ルセンサ9で検出されるアクセル開度APSの値に基づ
いてスロットルコントローラ12により制御されるモー
タ15の駆動力を受けて作動する。
【0019】スロットルバルブ14は、吸気通路13を
貫通するスロットル軸により回動可能に支持される。ス
ロットル軸の一端にはモータ15が連結され、その他端
にはスロットルセンサ16が連結される。スロットルセ
ンサ16は、例えば、ポテンショメータにより構成され
る。
【0020】後退スイッチ10は、シフトレバー17を
含むシフト装置18に設けられて、車両2の後退を検出
するものであり、本発明の後退検出手段に相当する。シ
フトレバー17は、車両2の前進変速と後退を選択する
ために運転者により操作されるものである。後退スイッ
チ10は、変速機5のギア位置を後退位置に設定するた
めにシフトレバー17が切り換えられたときに、そのこ
とを検出するようになっている。
【0021】車速センサ11は、車両2の速度(車速)
SPDの値を検出するためのものであり、本発明の車速
検出手段に相当する。このセンサ11は、変速機5の出
力段においてドライブシャフト6の回転速度を車速SP
Dとして検出するようになっている。
【0022】スロットルコントローラ12は、電子スロ
ットル7の制御を統括するものである。特に、この実施
の形態のスロットルコントローラ12は、車両2の後退
時の走行を制御するために電子スロットル7を制御する
ものであり、本発明の車速制御手段に相当する。このコ
ントローラ12には、スロットルセンサ16、アクセル
センサ9、後退スイッチ10、車速センサ11及びモー
タ15がそれぞれ接続される。コントローラ12は、電
子スロットル7を制御するために、各種センサ等9〜1
1,16からの検出信号に基づいてモータ6を制御す
る。
【0023】図2には、コントローラ12の電気的構成
をブロック図に示す。このコントローラ12は、演算処
理の主体であるマイコン21、読み出し書き換えメモリ
(RAM)22、読み出し専用メモリ(ROM)23、
入力インターフェイス24及び出力インターフェイス2
5を備える。ROM23には、電子スロットル7に関す
る制御プログラムが記憶される。マイコン21には、入
力インターフェイス24を介して各種センサ等9〜1
1,16が接続される。マイコン21には、出力インタ
ーフェイス25を介してモータ15が接続される。入力
インターフェイス24は、各種センサ等9〜11,16
から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換して
マイコン21へ出力する。出力インターフェイス25
は、マイコン21から出力される制御信号を受けてモー
タ15へ駆動信号を出力する。
【0024】次に、コントローラ12が実行する後退時
制御のための電子スロットル2の制御プログラムの内容
について説明する。図3は、この制御プログラムの内容
をフローチャートに示す。コントローラ12は本ルーチ
ンを所定時間(例えば「8msec」)毎に周期的に実行
する。
【0025】処理がこのルーチンへ移行すると、ステッ
プ100で、コントローラ12は、アクセルセンサ9で
検出されるアクセル開度ASPの値から目標スロットル
開度THRのベース値THRBを算出する。コントロー
ラ12は、ROM23に予め記憶された図4に示す関数
データ(開度マップ)を参照することにより、アクセル
開度ASPの値に応じてベース値THRBを算出する。
【0026】ステップ110で、コントローラ12は、
後退スイッチ10からの信号に基づいて変速機5のギア
位置が後退であるか否か、即ち車両2の後退時であるか
否かを判断する。後退時でない場合、コントローラ12
は、ステップ160で、今回算出されたベース値THR
Bを今回の目標スロットル開度THRの値として設定す
る。そして、ステップ170で、コントローラ12は設
定された目標スロットル開度THRの値とスロットルセ
ンサ16で検出される実開度TPSの値とが一致するよ
うにモータ15を制御することにより、電子スロットル
7を制御する。
【0027】一方、車両2の後退時である場合、ステッ
プ111で、コントローラ12は車速センサ11で検出
される今回の車速SPDの値と前回の車速SPDOの値
から車速変化量DLSPDの値を算出する。
【0028】次に、ステップ112で、コントローラ1
2は、検出されるアクセル開度ASPの値から判定加速
度SPDACCの値を算出する。判定加速度SPDAC
Cは、車速変化量DLSPDの大きさを判断するための
所定の基準値となるものである。コントローラ12は、
ROM23に予め記憶された図5に示す関数データ(加
速度マップ)を参照することにより、アクセル開度AS
Pの値に応じた判定加速度SPDACCの値を算出す
る。
【0029】次に、ステップ120で、コントローラ1
2は算出された車速変化量DLSPDの値が判定加速度
SPDACCの値より大きいか否かを判断する。この判
断結果が肯定である場合、ステップ121で、コントロ
ーラ12は前回算出された目標スロットル開度THRの
値から所定のスロットル開度変化量DLTHRの値を減
算することにより、今回の目標スロットル開度THRの
値を算出する。そして、コントローラ12は処理をステ
ップ140へ移行する。
【0030】一方、ステップ120の判断結果が否定で
ある場合、ステップ130で、コントローラ12は算出
された車速変化量DLSPDの値が判定加速度SPDA
CCの値より小さいか否かを判断する。そして、その判
断結果が肯定である場合、ステップ131で、コントロ
ーラ12は算出された目標スロットル開度THRの値に
所定のスロットル開度変化量DLTHRの値を加算する
ことにより、今回の目標スロットル開度THRの値を算
出する。そして、コントローラ12は処理をステップ1
40へ移行する。ステップ130の判断結果が否定であ
る場合、即ち車速変化量DLSPDと判定加速度SPD
ACCの値が互いに等しい場合、コントローラ12はそ
のまま処理をステップ140へ移行する。
【0031】ステップ140で、コントローラ12は今
回算出された目標スロットル開度THRの値が「0」よ
り小さいか否かを判断する。この判断結果が肯定である
場合、ステップ141で、コントローラ12は最終的な
目標スロットル開度THRの値を「0」に設定する。そ
して、ステップ170で、コントローラ12はその設定
された目標スロットル開度THRの値と検出された実開
度TPSの値とが一致するようにモータ15を制御する
ことにより、電子スロットル7を制御する。
【0032】一方、ステップ140の判断結果が否定で
ある場合、ステップ150で、コントローラ12は今回
算出された目標スロットル開度THRの値がそのベース
値THRBよりも大きいか否かを判断する。この判断結
果が肯定である場合、ステップ151で、コントローラ
12はベース値THRBをそのまま最終的な目標スロッ
トル開度THRの値として設定する。そして、ステップ
170で、コントローラ12はその目標スロットル開度
THRの値と検出された実開度TPSの値とが一致する
ようにモータ15を制御することにより、電子スロット
ル7を制御する。
【0033】ステップ150の判断結果が否定である場
合、ステップ170で、コントローラ12は、今回の目
標スロットル開度THRの値と検出された実開度TPS
の値とが一致するようにモータ15を制御することによ
り、電子スロットル7を制御する。
【0034】以上説明したように本実施の形態の後退時
制御装置によれば、後退スイッチ10により車両2の後
退が検出されたとき、車速センサ11で検出された車速
SPDの値によって算出された車速変化量DLSPDの
値が所定の判定加速度SPDACCの値を超えないよう
にエンジン1の出力を変更するために、コントローラ1
2が電子スロットル7を制御するようになっている。こ
こで、従来は、車両の後退時に、アクセルペダル等の操
作手段が運転者により過度に操作されてエンジンが出力
過剰となり、車両が急加速してしまうようなことがあっ
た。しかしながら、本実施の形態の後退時制御装置によ
れば、このような場合に、後退スイッチ10の検出から
車両2の後退が判断され、車速センサ11の検出から得
られる車速変化量DLSPDの値が判定加速度SPDA
CCの値を超えようとするときには、その車速変化量D
LSPDの値が判定加速度SPDACCの値を超えない
ようにエンジン1の出力が制御される。つまり、エンジ
ン1の出力を低減させるために、目標スロットル開度T
HRの値が低減され、その低減された値に基づいて電子
スロットル7が制御される。従って、後退時にエンジン
1の出力が急増して車速SPDが急増するようなことが
なくなる。この結果、後退時に車両2に運転者の予想外
の加速が起きることを未然に防止することができるよう
になる。このため、例えば、車両2を後退させて坂を下
るような場合、運転者がアクセルペダル8を踏み過ぎて
車両2が予想以上に加速してしまうようなことを防止す
ることができる。或いは、車両2を後退させて車道の縁
石を乗り越えさせるような場合、運転者がアクセルペダ
ル8を多めに踏み込むことがあっても、縁石を乗り越え
た直後に車両2が急加速してしまうことを未然に防止す
ることができる。
【0035】この実施の形態の後退時制御装置によれ
ば、車速変化量DLSPDと比較される判定加速度SP
DACCの値が、そのときどきのアクセル開度ASPの
大きさに応じて定められる。即ち、アクセル開度ASP
の値が相対的に低いときには判定加速度SPDACCの
値が相対的に小さく、アクセル開度ASPの値が相対的
に高いときには判定加速度SPDACCの値が相対的に
大きくなるように定められる。従って、車速変化量DL
SPDが過剰か否かを判断するに当たって、アクセル開
度ASPが相対的に低いときに判断の感度が鈍くなった
り、アクセル開度ASPが相対的に高いときに判断の感
度が鋭くなったりすることがなくなる。このため、その
ときどきの車速SPDの状況に応じて常にほぼ一定の感
度で、後退時における車両2の予想外な急加速の発生を
防止することができる。
【0036】この実施の形態の後退時制御装置では、エ
ンジン1の出力を変更するためにエンジン1の吸入空気
量を調整する電子スロットル7が使用される。従って、
吸入空気量の調整が混合気の燃焼に直接反映されること
から、エンジン出力が応答性良く変更され、後退時の車
速SPDが応答性良く抑えられるようになる。このた
め、車両2の後退時における予想外な加速をその発生と
同時に応答性良く抑えることができる。
【0037】[第2の実施の形態]次に、本発明の車両
の後退時制御装置を具体化した第2の実施の形態を図面
に従って説明する。尚、本実施の形態で第1の実施の形
態と同じ構成については同一の符号を付して説明を省略
し、以下には異なった点を中心に説明する。
【0038】この実施の形態は、後退時制御のための制
御プログラムの内容の点で第1の実施の形態と構成が異
なる。図7には、この制御プログラムの内容をフローチ
ャートに示す。コントローラ12は本ルーチンを所定時
間(例えば「8msec」)毎に周期的に実行する。この
実施の形態で、スロットルコントローラ12は本発明の
車速制御手段及び目標車速制御手段に相当する。
【0039】先ずステップ200で、コントローラ12
はアクセル開度ASPの値から目標スロットル開度TH
Rのベース値THRBを算出する。
【0040】次に、ステップ210で、コントローラ1
2は変速機5のギア位置が後退であるか否かを判断す
る。後退時でない場合、ステップ270で、コントロー
ラ12は算出されたベース値THRBをそのまま今回の
目標スロットル開度THRの値として設定する。そし
て、ステップ280で、コントローラ12は設定された
目標スロットル開度THRの値と検出される実開度TP
Sの値とが一致するようにモータ15を制御することに
より、電子スロットル7を制御する。
【0041】一方、後退時である場合、ステップ211
で、コントローラ12は車速SPDの値に基づき車速変
化量DLSPDの値を算出する。
【0042】次に、ステップ212で、コントローラ1
2は検出されたアクセル開度ASPの値から判定加速度
SPDACCの値を算出する。
【0043】次に、ステップ220で、コントローラ1
2は算出された車速変化量DLSPDの値が判定加速度
SPDACCの値より大きいか否かを判断する。この判
断結果が肯定である場合、ステップ221で、コントロ
ーラ12は前回の目標スロットル開度THRの値から所
定のスロットル開度変化量DLTHRの値を減算するこ
とにより、今回の目標スロットル開度THRの値を算出
する。そして、コントローラ12は処理をステップ25
0へ移行する。
【0044】ここまでのステップ200〜221,27
0の処理は、前記第1の実施の形態で説明した図3のフ
ローチャートのステップ100〜121,160の処理
内容と同じである。
【0045】一方、ステップ220の判断結果が否定で
ある場合、ステップ222で、コントローラ12は目標
車速SPDFBの値を算出する。目標車速SPDFB
は、アクセル開度ASPの大きさに応じて設定されるも
のである。コントローラ12は、ROM23に予め記憶
された図6に示す関数データ(目標車速マップ)を参照
することにより、アクセル開度ASPの値に応じた目標
車速SPDFBの値を算出する。
【0046】次に、ステップ230で、コントローラ1
2は検出される車速SPDの値が今回算出された目標車
速SPDFBの値より大きいか否かを判断する。そし
て、その判断結果が肯定である場合、ステップ231
で、コントローラ12は前回の目標スロットル開度TH
Rの値から所定のスロットル開度変化量DLTHRの値
を減算することにより、今回の目標スロットル開度TH
Rの値を算出する。そして、コントローラ12は処理を
ステップ250へ移行する。
【0047】ステップ230の判断結果が否定である場
合、ステップ240で、コントローラ12は検出される
車速SPDの値が今回算出された目標車速SPDFBの
値より小さいか否かを判断する。この判断結果が肯定で
ある場合、ステップ241で、コントローラ12は前回
の目標スロットル開度THRの値に所定のスロットル開
度変化量DLTHRの値を加算することにより、今回の
目標スロットル開度THRの値を算出する。そして、コ
ントローラ12は処理をステップ250へ移行する。ス
テップ240の判断結果が否定である場合、即ち、車速
SPDと目標車速SPDFBが互いに値が等しい場合、
コントローラ12はそのまま処理をステップ250へ移
行する。
【0048】ステップ250で、コントローラ12は今
回算出された目標スロットル開度THRの値が「0」よ
り小さいか否かを判断する。この判断結果が肯定である
場合、ステップ251で、コントローラ12は最終的に
目標スロットル開度THRの値を「0」に設定する。そ
して、ステップ280で、コントローラ12は今回設定
された目標スロットル開度THRの値と検出された実開
度TPSの値とが一致するようにモータ15を制御する
ことにより、電子スロットル7を制御する。
【0049】一方、ステップ250の判断結果が否定で
ある場合、ステップ260で、コントローラ12は今回
算出された目標スロットル開度THRの値がスロットル
開度THRの所定の最大値THRMAXより大きいか否
かを判断する。この判断結果が肯定である場合、ステッ
プ261で、コントローラ12は最大値THRMAXを
そのまま最終的な目標スロットル開度THRの値として
設定する。そして、ステップ280で、コントローラ1
2はその目標スロットル開度THRの値と検出された実
開度TPSの値とが一致するようにモータ15を制御す
ることにより、電子スロットル7を制御する。
【0050】ステップ260の判断結果が否定である場
合、コントローラ12は、そのままステップ280で目
標スロットル開度THRの値と実開度TPSの値とが一
致するようにモータ15を制御することにより、電子ス
ロットル7を制御する。
【0051】以上説明したように本実施の形態の後退時
制御装置によれば、後退スイッチ10により車両2の後
退が検出されるとき、車速センサ11で検出される車速
SPDの値から得られる車速変化量DLSPDの値が所
定の判定加速度SPDACCの値を超えないようにエン
ジン1の出力を変更するために、コントローラ12が電
子スロットル7を制御する。この制御に加え、算出され
る車速変化量DLSPDの値が判定加速度SPDACC
の値未満となるときには、実際の車速SPDの値がアク
セル開度ASPの値から決定される目標車速SPDFB
の値となるようにエンジン1の出力を変更するために、
コントローラ12が電子スロットル7を制御する。従っ
て、車速SPDが急増するようなことがないときには、
アクセル開度ASPの値に現れる運転者の意向を反映す
るように後退時の車速SPDが調整される。このため、
運転者が走行路の条件に応じて任意の車速SPDで車両
2を走らせることができるようになる。
【0052】本後退時制御装置のこれ以外の作用及び効
果は、前記第1の実施の形態のそれと基本的に同じであ
る。
【0053】尚、この発明は前記各実施の形態に限定さ
れるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範
囲で以下のように実施することもできる。
【0054】(1)前記各実施の形態では、車速変化量
DLSPDの大きさを判断するための基準値として、ア
クセル開度ASPの大きさに応じて算出される判定加速
度SPDACCを使用した。これに対し、所定の一定値
を判定加速度SPDACCの値として使用してもよい。
【0055】(2)前記各実施の形態では、目標スロッ
トル開度THRの算出に当たり、同じ値のスロットル開
度変化量DLTHRを使用して目標スロットル開度TH
Rの値を増大又は低減させるようにした。これに対し、
目標スロットル開度THRを増大させる場合と低減させ
る場合とで異なる値のスロットル開度変化量DLTHR
を使用してもよい。
【0056】(3)前記各実施の形態では、エンジン1
の出力を変更するための出力変更手段として、吸入空気
量を調整するようにした電子スロットル7を使用した。
これに対し、エンジン1の動弁機構に設けられて吸気バ
ルブ及び排気バルブの少なくとも一方の開閉タイミング
を変更するようにした可変バルブタイミング機構を出力
変更手段として使用することもできる。又、エンジン1
に燃料を供給するための燃料供給装置、燃焼室での混合
気の点火時期を変更するための点火装置等をエンジンの
出力変更手段として使用することもできる。
【0057】(4)前記各実施の形態では、シフトレバ
ー17に設けられた後退スイッチ10を車両の後退を検
出するための後退検出手段として使用したが、後退検出
手段はこれに限られるものではない。例えば、車速セン
サ11を後退検出手段とし、同センサ11の検出値から
駆動輪3の逆転が判断されるときに車両2の後退を検出
するようにしてもよい。
【0058】
【発明の効果】請求項1に記載の発明の構成によれば、
車両後退時に車両に運転者の予想外の加速が起きること
を未然に防止することができるという効果を発揮する。
【0059】請求項2に記載の発明の構成によれば、請
求項1に記載の発明の効果に加え、運転者が走行路の条
件に応じて任意の車速で車両を走らせることができると
いう効果を発揮する。
【0060】請求項3に記載の発明の構成によれば、請
求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、車両の
後退時における予想外な加速をその発生と同時に応答性
良く防止することができるという効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係り、車両の後退時制御装
置を示す概略構成図である。
【図2】同じく、スロットルコントローラの電気的構成
を示すブロック図である。
【図3】同じく、制御プログラムの内容を示すフローチ
ャートである。
【図4】同じく、開度マップを示すグラフである。
【図5】同じく、加速度マップを示すグラフである。
【図6】第2の実施の形態に係り、目標車速マップを示
すグラフである。
【図7】同じく、制御プログラムの内容を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1 エンジン 2 車両 7 電子スロットル(出力変更手段) 8 アクセルペダル(操作手段) 10 後退スイッチ(後退検出手段) 11 車速センサ(車速検出手段) 12 スロットルコントローラ(車速制御手段、目標車
速制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/04 310 F02D 41/04 310G 41/14 320 41/14 320D Fターム(参考) 3D044 AA01 AA27 AB01 AC03 AC15 AC22 AC26 AD04 AE04 AE14 AE21 3G065 CA20 DA05 DA06 DA15 GA11 GA31 GA41 GA46 HA22 JA04 JA09 JA11 KA02 3G093 AA05 BA23 CB11 DA06 DB05 DB11 EA09 EC02 FA07 FA11 FA12 3G301 HA01 JA35 KB08 LA03 LC03 NA08 NC02 ND02 PA11Z PF01A PF03Z PF08Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンを動力源とする車両の後退時に
    おける走行を制御する後退時制御装置であって、 前記エンジンの出力を変更するために作動する出力変更
    手段と、 前記エンジンの出力を任意に調整するために操作される
    操作手段と、 前記車両の後退を検出するための後退検出手段と、 前記車両の車速を検出するための車速検出手段と、 前記車両の後退が検出されるとき、前記検出される車速
    の変化量が所定の基準値を超えないように前記エンジン
    の出力を変更するために前記出力変更手段を制御する車
    速制御手段とを備えたことを特徴とする車両の後退時制
    御装置。
  2. 【請求項2】 前記検出される車速の変化量が前記基準
    値未満となるときは、前記操作手段の操作量により決定
    される目標車速となるように前記エンジンの出力を変更
    するために前記出力変更手段を制御する目標車速制御手
    段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両の後
    退時制御装置。
  3. 【請求項3】 前記出力変更手段は、前記エンジンの吸
    入空気量を変えることにより前記エンジンの出力を変更
    するものであることを特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載の車両の後退時制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016536195A (ja) * 2013-10-23 2016-11-24 ジャガー ランド ローバー リミテッドJaguar Land Rover Limited 車両速度制御システム
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