JP6793331B2 - 信号受信装置、点灯システム、照明器具、及び照明システム - Google Patents

信号受信装置、点灯システム、照明器具、及び照明システム Download PDF

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Description

本発明は、信号受信装置、点灯システム、照明器具、及び照明システムに関する。より詳細には、本発明は、直流電圧の電圧値を変化させることで送信される伝送信号を受信する信号受信装置に関する。また、本発明は、信号受信装置と伝送信号を送信する信号送信装置と点灯装置とを備える点灯システム、信号受信装置と点灯装置と光源とを備える照明器具、点灯システムと光源とを備える照明システム、信号送信装置と照明器具とを備える照明システムに関する。
従来例として、特許文献1記載の照明システムを例示する。この照明システムは、1つ又は複数の照明器具を有している。照明器具は、家屋の直流配線と電気的に直接接続されるか、あるいは、引掛シーリングのような配線器具を介して直流配線と電気的に接続される。直流配線は、例えば、2本の直流供給線路からなり、住宅用分電盤に設けられるAC/DCコンバータによって商用電源等の交流電源から変換された直流電源と電気的に接続されている。また、照明器具は、例えば、LED(Light Emitting Diode,発光ダイオード)や有機エレクトロルミネッセンス素子のように直流電圧が印加されて点灯(発光)する光源を備えている。つまり、照明器具は、直流供給線路を介して供給される直流電力で点灯するので、交流電圧を直流電圧に変換するためにAC/DCコンバータなどの電源回路を備える必要がない。
ところで、特許文献1記載の照明システムにおいて、直流供給線路は、直流電力の給電路であるとともに通信路(伝送路)としても兼用されている。例えば、高周波の搬送波を用いてデータを伝送する通信信号(伝送信号)が直流電圧に重畳されている。そして、直流供給線路に接続されたスイッチが、直流電圧に重畳した伝送信号により、照明器具に対する制御の指示(例えば、点灯、消灯、調光など)を伝送している。照明器具は、スイッチから伝送されてくる伝送信号を受信し、伝送信号に含まれている制御の指示に応じて、光源を点灯、消灯、調光している。
特開2009−159653号公報
ところで、特許文献1記載の照明システムのように、高周波の搬送波を変調した伝送信号が直流電圧に重畳される場合、屋内配線がアンテナとなって電磁波(ノイズ)が放射されたり、電源線を介して隣の家屋に伝送信号(ノイズ)が漏れてしまう可能性がある。ゆえに、この種の照明システム等においては、伝送信号(伝送データ)の送受信によって生じるノイズを低減することが望まれている。また、屋内配線の配線長が長くなるほど、伝送信号の信号電圧が降下(減衰)するため、耐ノイズ性が低下してしまう。そのため、伝送信号の耐ノイズ性の低下を抑制することのできる構成が望まれている。
本発明の目的は、伝送信号の耐ノイズ性の低下の抑制を図ることができる信号受信装置、点灯システム、照明器具、及び照明システムを提供することである。
本発明の一態様に係る信号受信装置は、給電路と電気的に接続される受信側入力部と、前記受信側入力部に入力される直流電圧の電圧値の変化を検出して伝送信号を受信する受信回路とを備えている。前記伝送信号は、前記給電路に印加される直流電圧の電圧値が伝送データに応じて変化させられることで伝送される。前記受信回路は、前記直流電圧の電圧値をしきい値と比較することによって前記電圧値の変化を検出している。前記受信回路は、所定の条件が満たされた場合に、前記直流電圧の電圧値から一定値を減算又は加算することで前記しきい値を演算する。前記条件は、前記受信回路が起動することである。
本発明の一態様に係る点灯システムは、信号受信装置と、信号送信装置と、点灯装置とを有している。前記信号送信装置は、第1直流電圧が入力される入力部と、第2直流電圧を出力する出力部と、前記第1直流電圧を前記第2直流電圧に変換する電圧変換回路とを備えている。前記信号送信装置は、所定の伝送期間において、前記第2直流電圧の電圧値を伝送信号に応じた電圧値に変化させるように前記電圧変換回路を制御する制御回路を備えている。前記信号受信装置の前記受信回路は、前記第2直流電圧の電圧値をしきい値と比較することによって前記電圧値の変化を検出している。前記点灯装置は、前記給電路を介して供給される前記第2直流電圧によって光源を点灯させるように構成される。さらに、前記点灯装置は、前記受信回路が受信する前記伝送信号に応じて前記光源の状態を変更するように構成される。
本発明の一態様に係る照明器具は、信号受信装置と、光源と、前記光源を点灯させる点灯装置とを備えている。前記点灯装置は、前記受信回路が取得する前記伝送データに応じて、前記光源の状態を変更する。
本発明の一態様に係る照明システムは、点灯システムと、前記点灯システムが有している点灯装置によって点灯させられる光源とを有する。
本発明の信号受信装置、点灯システム、照明器具、及び照明システムは、伝送信号の耐ノイズ性の低下の抑制を図ることができるという効果がある。
図1は、本発明の一実施形態に係る信号受信装置、点灯システム、照明器具及び照明システムを示すブロック図である。 図2Aは、同上の点灯システムにおける信号送信装置に入力される第1直流電圧の波形図である。図2Bは、同上の点灯システムにおける信号送信装置から送信される伝送信号の波形図である。図2Cは、同上の点灯システムにおける信号受信装置の動作を説明用の波形図である。 図3は、同上の点灯システムにおける信号送信装置と引掛シーリングを示す斜視図である。 図4は、同上の点灯システムにおける点灯装置の定電流回路の回路図である。 図5は、同上の点灯システムとともに用いられるリモートコントローラの正面図である。 図6は、同上の照明システムのシステム構成図である。 図7は、同上の信号受信装置の動作を説明するためのタイムチャートである。 図8は、同上の信号受信装置の別の動作を説明するためのタイムチャートである。 図9は、同上の点灯システムの変形例を示すブロック図である。
以下、実施形態に係る信号受信装置、点灯システム、照明器具及び照明システムについて、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施形態で説明する構成は本発明の一例にすぎない。本発明は、以下の実施形態に限定されず、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
点灯システム4は、図1に示すように、点灯装置1と、信号送信装置2と、信号受信装置3とを有している。なお、点灯システム4は、住宅のリビングルーム(居間)などに設置されることが好ましいが、事業所の執務室や商業施設の店舗などに設置されてもよい。あるいは、点灯システム4は、飛行機(旅客機)や列車、船舶の客室などに設置されてもよい。
信号送信装置2は、入力部20、出力部21、電圧変換回路22及び制御回路23を備えている。入力部20は、第1入力端子20A及び第2入力端子20Bを有している。第1入力端子20A及び第2入力端子20Bは、例えば、ねじ端子あるいは速結端子で構成されることが好ましい。入力部20は、第1給電路L1と電気的に接続され、第1給電路L1を介して直流電圧(第1直流電圧V1)が入力される。第1給電路L1は、2本の電線で構成されている。2本の電線のうちの一方の電線は、第1入力端子20Aと、直流電源装置8の正極側の出力端子を電気的に接続している。また、2本の電線のうちの他方の電線は、第2入力端子20Bと、直流電源装置8の負極側の出力端子を電気的に接続している。
直流電源装置8は、電力系統ACから供給される交流電圧を直流電圧に変換し、正極側及び負極側の出力端子から第1給電路L1へ出力するように構成されている。なお、電力系統ACから供給される交流電圧は、例えば、実効値が100[V]、電源周波数が50[Hz]又は60[Hz]の交流電圧である。また、直流電源装置8から出力される直流電圧は、例えば、定格値が30〜40[V]程度の直流電圧である。直流電源装置8は、例えば、入力フィルタ、全波整流器、力率改善回路及び降圧チョッパ回路などのDC/DCコンバータを備え、住宅用分電盤などの屋内配線用の分電盤に内蔵されることが好ましい。ただし、上述した直流電源装置8の回路構成は一例であり、例えば、太陽光発電システムから供給される直流電圧を所望の直流電圧に昇圧又は降圧して第1給電路L1へ出力する回路構成であってもよい。なお、直流電源装置8の代わりに、電力系統ACから供給される交流電圧を直流電圧に変換するAC/DCコンバータが信号送信装置2に設けられてもよい。
また、信号送信装置2が備える電圧変換回路22は、入力部20に入力される第1直流電圧V1を第2直流電圧V2に電圧変換している(図1参照)。第2直流電圧V2は、出力部21から第2給電路L2へ出力される。出力部21は、第1出力端子21A及び第2出力端子21Bを有している。第1出力端子21A及び第2出力端子21Bは、例えば、ねじ端子あるいは速結端子で構成されることが好ましい。出力部21は、第2給電路L2と電気的に接続され、第2給電路L2に第2直流電圧V2を出力する。第2給電路L2は、2本の電線で構成されている。2本の電線のうちの一方の電線の一端が、第1出力端子21Aと電気的に接続され、2本の電線のうちの他方の電線の一端が、第2出力端子21Bと電気的に接続されている。
電圧変換回路22は、例えば、出力電圧が可変である可変型3端子レギュレータで構成されることが好ましい。つまり、電圧変換回路22は、制御回路23に制御され、第2直流電圧V2の電圧値を、第1電圧値V21と第2電圧値V22に択一的に切り替えることができる(図2B参照)。第1電圧値V21は、第2直流電圧V2の定格値であることが好ましい。ただし、第1電圧値V21は、第1直流電圧V1の定格の電圧値V10(図2A参照)と同じでもよいし、異なっていてもよい。また、第2電圧値V22は、点灯装置1が光源5を点灯させるために必要な電圧値Vf以上の値であればよい。ただし、電圧変換回路22は、可変型3端子レギュレータに代えて、スイッチングレギュレータを用いて構成されてもよい。可変型3端子レギュレータは、入力電圧を降圧することしかできないが、スイッチングレギュレータは、入力電圧を降圧するだけでなく、昇圧又は昇降圧することもできる。ゆえに、第2直流電圧V2の電圧値を第1直流電圧V1の電圧値よりも高くする場合、電圧変換回路22は、昇圧型のスイッチングレギュレータを用いて構成されることが好ましい。
制御回路23は、マイクロコントローラ又は制御用ICなどで構成されている。制御回路23は、リモートコントローラ(以下、リモコンと略す)9から信号線L3を介して送信される制御信号を受信するように構成されている。さらに、制御回路23は、受信した制御信号で指示される調光レベルを伝送データに置き換え、伝送データに応じて、電圧変換回路22を制御するように構成されている。なお、本実施形態において、調光レベルは、光源5に流す電流の定格値に対する比率を百分率で表した値(単位は[%])で定義される。伝送データは、例えば、256段階の調光レベルが1対1に対応付けされた8ビットのビット列で構成されている。例えば、100[%]の調光レベルが「00000000」のビット列に対応付け(置き換え)られ、0[%](消灯)の調光レベルが「11111111」のビット列に対応付け(置き換え)られる。また、50[%]の調光レベルが「10000000」に対応付け(置き換え)られる。ただし、調光レベルは、必ずしも256段階である必要はなく、128段階や512段階、あるいは数段階から十数段階であってもよい。
制御回路23は、例えば、伝送データの任意のビットの値(ビット値)が「1」の場合、電圧変換回路22を制御して第2直流電圧V2の電圧値を第1電圧値V21よりも低い第2電圧値V22に変化させる(図2B参照)。一方、伝送データの任意のビット値が「0」の場合、制御回路23は、電圧変換回路22を制御して第2直流電圧V2の電圧値を第1電圧値V21に変化させる(図2B参照)。より詳細には、制御回路23は、8ビットの伝送データを送信する期間(伝送期間)を、一定の時間幅T0を有する8個のタイムスロットで構成している(図2B参照)。そして、制御回路23は、伝送データのビット値が「1」であるとき、タイムスロット(の時間幅T0)よりも短い時間幅T1において第2直流電圧V2の電圧値を第2電圧値V22に変化させるように電圧変換回路22を制御する(図2B参照)。なお、制御回路23は、タイムスロットの終期と、第2直流電圧V2の立ち上がり(第2電圧値V22から第1電圧値V21への立ち上がり)とを一致させるように電圧変換回路22を制御している。ただし、制御回路23は、タイムスロット内の任意の期間に第2直流電圧V2の電圧値を第2電圧値V22に変化させればよい。例えば、制御回路23は、タイムスロットの始期と、第2直流電圧V2の立ち下がり(第1電圧値V21から第2電圧値V22への立ち下がり)とを一致させるように電圧変換回路22を制御してもよい。
ここで、制御回路23は、伝送期間の開始を通知するためのスタートビットを伝送データの先頭のビットの前に送信し、かつ、伝送期間の終了を通知するためのストップビットを伝送データの末尾のビットの後に送信するように電圧変換回路22を制御している。例えば、スタートビットは、「111」のようなビット列であり、ストップビットは、「000」のようなビット列であればよい。ただし、伝送データのデータ長が8ビットに固定されているので、必ずしもストップビットが送信側(信号送信装置2)から送信されなくても、受信側(信号受信装置3)において伝送期間の終了を判別することができる。なお、本実施形態においては、伝送期間に給電路L2の線間電圧(第2直流電圧V2)を第1電圧値V21と第2電圧値V22とに切り替えて伝送される信号を伝送信号と呼ぶ。つまり、伝送信号は、スタートビットと伝送データとストップビットとを含み、必要に応じて、ストップビットを含まない場合もある。また、制御回路23は、伝送期間と異なる期間(伝送期間以外の期間)においては、第2直流電圧V2の電圧値を第1電圧値V21に維持するように電圧変換回路22を制御している。
ところで、第1給電路L1は、給電用の配線器具と電気的に接続されても構わない。給電用の配線器具は、例えば、住宅の天井(天井仕上材)に設置されている引掛シーリング200である(図3参照)。引掛シーリング200は、天井裏などに先行配線されている第1給電路L1に電気的に接続され、第1給電路L1を通して直流電源装置8から直流電力が供給(給電)されている。信号送信装置2は、図3に示すように、円筒形のハウジング24を有している。ハウジング24は、例えば、合成樹脂のような電気絶縁性を有する材料で形成されることが好ましい。ハウジング24の上面には、一対の引掛刃25が突出している。すなわち、これら一対の引掛刃25が引掛シーリング200の引掛刃用刃受部201にかん合することにより、信号送信装置2は、引掛シーリング200と電気的及び機械的に接続される。つまり、一対の引掛刃25が入力部20(の第1入力端子20A及び第2入力端子20B)に相当する。ハウジング24は、一対の速結端子を内蔵しており、これら一対の速結端子を介して、信号送信装置2の出力部21(の第1出力端子21A及び第2出力端子21B)が第2給電路L2と電気的に接続される。なお、ハウジング24の外周面には、一対の速結端子用の電線挿入孔240が設けられている。
ところで、リモコン9は、図5に示すように、合成樹脂成形体からなる本体90を備えている。本体90は、例えば、壁材に設けられている埋込孔に一部分(主に後端部分)が挿入されて壁に設置されている。また、リモコン9は、第1操作釦91、第2操作釦92、表示部93を備えている。第1操作釦91は、本体90の前面に露出している。第2操作釦92は、本体90の前面において、第1操作釦91の真下に露出している。表示部93は、例えば、縦1列に並ぶ7つの表示素子(発光ダイオードなど)930を有している。表示部93は、第1操作釦91及び第2操作釦92が押操作されて設定される調光レベルに応じて、それら7つの表示素子930のうちの所定数の表示素子930を発光させるように構成されている。
リモコン9は、第1操作釦91が押操作されると、調光レベルを、押操作される直前の値から上昇させ、上昇後の調光レベルを指示するための調光信号を信号線L3を介して送信する。また、リモコン9は、第2操作釦92が押操作されると、調光レベルを、押操作される直前の値から下降させ、下降後の調光レベルを指示するための調光信号を信号線L3を介して送信する。さらに、リモコン9は、調光レベルが100[%]のときは最上段の表示素子930を発光させ、調光レベルが下降するにつれて、下段の表示素子930を発光させる。つまり、リモコン9を操作する操作者は、表示部93の何段目の表示素子930が発光しているかによって、おおよその調光レベルを知ることができる。なお、上述したリモコン9のように照明器具の調光レベルを制御する用途に用いられる機器は、調光器とも呼ばれている。
点灯装置1は、図1に示すように、点灯側入力部10、点灯側出力部11、定電流回路12を備えている。点灯側入力部10は、第1入力端子10A及び第2入力端子10Bを有している。第1入力端子10A及び第2入力端子10Bは、例えば、ねじ端子あるいは速結端子で構成されることが好ましい。点灯側入力部10は、第2給電路L2と電気的に接続され、第2給電路L2を介して第2直流電圧V2が入力される。第1入力端子10Aは、第2給電路L2を構成する2本の電線のうち、信号送信装置2の第1出力端子21Aに電気的に接続されている電線と電気的に接続されている。第2入力端子10Bは、第2給電路L2を構成する2本の電線のうち、信号送信装置2の第2出力端子21Bに電気的に接続されている電線と電気的に接続されている。
点灯側出力部11は、第1出力端子11Aと第2出力端子11Bを有している。第1出力端子11A及び第2出力端子11Bは、例えば、ねじ端子あるいは速結端子で構成されることが好ましい。点灯側出力部11は、光源5と電気的に接続されている。光源5は、例えば、1つ又は複数のLEDモジュールを有している。LEDモジュールは、例えば、実装基板と、実装基板の一面に実装されている1つ又は複数のLEDチップと、それら1つ又は複数のLEDチップを封止する封止材とを有している。封止材は、シリコーン樹脂などの透光性を有する封止材料で構成されている。なお、LEDチップは、青色光を放射する青色LEDチップであり、封止材には青色光を黄色光に波長変換する蛍光体が混入されている。つまり、LEDモジュールは、青色光と黄色光が混色された白色光を放射するように構成されている。ただし、光源5は、LEDモジュールに限定されず、直管形のLEDランプや有機エレクトロルミネッセンス素子で構成されても構わない。
光源5の正極(LEDモジュールのアノード電極)に、第1出力端子11Aが電気的に接続されている。また、光源5の負極(LEDモジュールのカソード電極)に、第2出力端子11Bが電気的に接続されている。定電流回路12は、スイッチングレギュレータやシリーズレギュレータなどのDC/DCコンバータを備えている。例えば、信号送信装置2から点灯側入力部10に入力される第2直流電圧V2の定格電圧値(第1電圧値V21)が光源5の定格電圧よりも高い場合、定電流回路12は、降圧チョッパ回路を備えることが好ましい。また、第1電圧値V21が光源5の定格電圧よりも低い場合、定電流回路12は、昇圧チョッパ回路を備えることが好ましい。本実施形態においては、第2直流電圧V2の定格電圧値が光源5の定格電圧よりも高く、定電流回路12が降圧チョッパ回路を備えている。
定電流回路12は、図4に示すように、降圧チョッパ回路と、降圧チョッパ回路を駆動する駆動回路120とで構成される。降圧チョッパ回路は、第1入力端子10AにダイオードD1のカソードが電気的に接続され、ダイオードD1のアノードと第2入力端子10Bとの間にスイッチング素子Q1及び抵抗R1の直列回路が挿入される。また、ダイオードD1のカソード・アノード間に、電解コンデンサからなる平滑コンデンサC1及びインダクタL1が電気的に直列接続され、平滑コンデンサC1の両端に放電用の抵抗R2が電気的に接続される。そして、点灯側出力部11の第1出力端子11Aと第2出力端子11Bの間に光源5が電気的に接続される。駆動回路120は、スイッチング素子Q1を高周波でスイッチングする。より詳細には、駆動回路120は、スイッチング素子Q1に流れる電流の大きさを抵抗R1の両端電圧から検出し、当該電流の大きさが目標値に達したらスイッチング素子Q1をオフする。また、駆動回路120は、一定周期あるいはインダクタL1に電流が流れなくなった時点で再度スイッチング素子Q1をオンする。駆動回路120が上述のようにスイッチング素子Q1をスイッチングすることにより、光源5に流す電流の大きさを目標値に一致させることができる。なお、定電流回路12は、目標値が変更されることにより、出力電流を増減して光源5を消灯、点灯(定格点灯)及び調光点灯させることが好ましい。
信号受信装置3は、図1に示すように、受信側入力部30と、受信回路31と、分圧回路とを備えている。受信側入力部30は、一対の受信側入力端子30A、30Bを有している。これらの受信側入力端子30A、30Bは、例えば、ねじ端子あるいは速結端子で構成されることが好ましい。ただし、受信側入力部30の受信側入力端子30A、30Bは、点灯装置1内において、点灯側入力部10の第1入力端子10A及び第2入力端子10Bと電気的に並列接続されてもよい。さらに、点灯装置1の定電流回路12を構成するプリント回路と、信号受信装置3の受信回路31及び分圧回路を構成するプリント回路とが同一のプリント回路板に形成されてもよい。受信側入力部30は、第2給電路L2と電気的に接続され、第2給電路L2を介して第2直流電圧V2が入力される。一方の受信側入力端子30Aは、第2給電路L2を構成する2本の電線のうちの一方の電線を介して、信号送信装置2の第1出力端子21Aと電気的に接続されている。また、他方の受信側入力端子30Bは、第2給電路L2を構成する2本の電線のうちの他方の電線を介して、信号送信装置2の第2出力端子21Bと電気的に接続されている。
分圧回路は、図1に示すように、2つの抵抗器32A、32Bの直列回路で構成されている。分圧回路は、一対の受信側入力端子30A、30Bの間に電気的に接続され、第2給電路L2の線間電圧(第2直流電圧V2)を分圧した電圧(検出電圧Vx)を受信回路31に出力している。受信回路31は、マイクロコントローラ又は制御用ICなどで構成されている。受信回路31は、分圧回路から入力される検出電圧Vxを、一定のサンプリング周期でサンプリングしてバッファメモリに格納している。なお、このサンプリング周期は、信号送信装置2が1ビット分の伝送データを送信する時間幅T1よりも短い値とされている。
受信回路31は、バッファメモリに格納したサンプリング値(検出電圧Vxの電圧値)をしきい値Vthと比較することで伝送信号(スタートビット、伝送データ、ストップビット)を受信する。すなわち、受信回路31は、サンプリング値がしきい値Vthを下回った場合、「1」のビット値を受信したと判断し、受信したビット値(「1」)をバッファメモリに格納する。受信回路31は、スタートビットを受信すると、スタートビットに続いて送信される伝送ビットを受信してバッファメモリに格納する。そして、受信回路31は、ストップビットを受信すると、バッファメモリへのデータの格納を終了する。上述のように、本実施形態における受信回路31は、第2直流電圧V2の電圧値に比例した(分圧した)検出電圧Vxの電圧値をしきい値Vthと比較することにより、第2直流電圧V2の電圧値をしきい値Vthと間接的に比較している。ただし、受信回路31は、第2直流電圧V2の電圧値をしきい値と直接比較するようにしても構わない。
受信回路31は、バッファメモリに格納した伝送データから調光レベルを取得する。さらに、受信回路31は、取得した調光レベルをPWM信号に変換して点灯装置1(の定電流回路12)へ出力する。受信回路31は、一定周期の方形波のデューティ比を調光レベルに応じて変化させることによって、調光レベルをPWM信号に変換している。例えば、受信回路31は、調光レベルが100[%]のときにデューティ比を100[%]とし、調光レベルが0[%]のときにデューティ比を0[%]とし、調光レベルが50[%]のときにデューティ比を50[%]としている。あるいは、受信回路31は、調光レベルを電圧値で表した電圧信号に変換しても構わない。
一方、定電流回路12は、受信回路31から受け取るPWM信号に応じて、出力電流の目標値を変更している。つまり、PWM信号のデューティ比が100[%]の場合、定電流回路12は、出力電流の目標値を定格値(光源5の定格電流の電流値)とする。また、PWM信号のデューティ比が50[%]の場合、定電流回路12は、出力電流の目標値を定格値の半分の値とする。なお、PWM信号のデューティ比が0[%]の場合、定電流回路12は、出力電流を停止して光源5を消灯させる。
ところで、点灯装置1、信号受信装置3及び光源5は、照明器具6を構成する構成要素に含まれていてもよい。照明器具6は、例えば、図6に示すように、照明器具用ライティングダクト(以下、ダクトと略す)300と組み合わせて使用されるスポットライトである。ダクト300は、天井(天井仕上材の下面)に取り付けられている。ダクト300は、合成樹脂製のダクト本体3000と、ダクト本体3000内に収容された2本の導体(図示せず)とを有している。ダクト本体3000は、長尺かつ中空の直方体状に形成されている。ダクト本体3000の下面には、長手方向に沿った直線状の挿入口3001が形成されている。2本の導体は、下方から見て、挿入口3001を挟んで対向するように、ダクト本体3000内に固定されている。また、ダクト本体3000の長手方向の一端には、フェードインユニット3002が電気的かつ機械的に接続されている。フェードインユニット3002は、第2給電路L2の2本の電線をダクト本体3000内の2本の導体に電気的に接続するように構成されている。つまり、ダクト300には、信号送信装置2から第2直流電圧V2が供給されている。
照明器具6は、図6に示すように、本体60、アーム61、プラグ62などを備えている。本体60は、金属又は合成樹脂により、直径が異なる2つの円筒を軸方向につなげた形状に形成されている。本体60は、光源5、点灯装置1及び信号受信装置3を内部に収容している。なお、点灯装置1の定電流回路12を構成するプリント回路と、信号受信装置3の受信回路31及び分圧回路を構成するプリント回路とが同一のプリント回路板に形成されてもよい。本体60は、光源5と対向する一方の先端に窓孔600を有している。この窓孔600は、ガラス又はアクリル樹脂などの透光性材料で形成されたパネル601で覆われている。光源5が発する光は、パネル601を通して照明空間に照射される。プラグ62は、円筒形のプラグ本体620と、プラグ本体620の天面から突出する一対の電極板(図示せず)とを備えている。一対の電極板は、挿入口3001からダクト本体3000内に挿入され、ダクト本体3000内に固定されている2本の導体と接触する。なお、プラグ62の一対の電極板は、電気ケーブル63を介して、本体60内に収容されている点灯装置1の第1入力端子10A及び第2入力端子10Bと電気的に接続されている。アーム61は、本体60を支持する一対の支持片610と、一対の支持片610を連結する連結片611とを有する。アーム61は、連結片611の中央部分において、プラグ本体620の下面に対して水平面内で回転可能に支持されている。また、アーム61の一対の支持片610は、本体60の側面に対して、垂直面内で回転可能に支持されている。
上述のように構成される照明器具6は、プラグ62を介して、ダクト300に電気的、かつ、機械的に接続される。そして、照明器具6は、ダクト300を介して供給される直流電力によって点灯する。なお、本実施形態の照明システム7は、信号送信装置2と照明器具6(光源5、点灯装置1、信号受信装置3)で構成されている(図1参照)。また、本実施形態の照明システム7は、図6に示すように、信号送信装置2と、複数台の照明器具6とで構成されても構わない。
次に、点灯システム4及び照明システム7の動作を説明する。
例えば、操作者がリモコン9の第2操作釦92を押操作して調光レベルを100[%]から50[%]に変更したと仮定する。リモコン9は、信号線L3を介して、調光レベルを50[%]とする調光信号を送信する。信号送信装置2の制御回路23は、リモコン9から調光信号を受信すると、調光信号で指示されている調光レベル(50[%])を伝送データ(「10000000」の8ビットのビット列)に変換する。そして、制御回路23は、電圧変換回路22を制御し、スタートビットを送信した後に伝送データを送信し、最後にストップビットを送信する。
信号送信装置2から第2給電路L2を介して送信された伝送信号は、第2給電路L2(ダクト300の導体を含む)を介して、全て(3台)の照明器具6の信号受信装置3で受信される。信号受信装置3の受信回路31は、受信した伝送信号に含まれている伝送データから調光レベル(50[%])を取得し、さらに、その調光レベルをPWM信号に変換する。すなわち、受信回路31は、デューティ比を50[%]としたPWM信号を生成し、生成したPWM信号を点灯装置1(の定電流回路12)に出力する。
定電流回路12は、PWM信号のデューティ比(50[%])に応じて、出力電流の目標値を定格値の半分の値とする。ゆえに、点灯装置1の点灯側出力部11から光源5に出力される出力電流の電流値が定格値の半分になるので、光源5から放射される光の量(光束)も、定格点灯時の光量のおおよそ半分になる。つまり、ダクト300に接続されている全て(3台)の照明器具6の光量が定格点灯時の半分の光量に調光される。
ここで、特許文献1記載の照明システムは、高周波の搬送波を用いてデータを伝送する通信信号(伝送信号)を直流電圧に重畳している。しかしながら、特許文献1記載の照明システムのように、高周波の搬送波を変調した伝送信号が直流電圧に重畳される場合、屋内配線がアンテナとなって電磁波(ノイズ)が放射されたり、電源線を介して隣の家屋に伝送信号(ノイズ)が漏れてしまう可能性がある。一方、本実施形態の点灯システム4及び照明システム7は、第2給電路L2を介して供給される直流電圧(第2直流電圧V2)の電圧値を変化させることで伝送データ(調光レベル)を送信している。そのため、本実施形態の点灯システム4及び照明システム7は、高周波の搬送波を変調した伝送信号を直流電圧に重畳する場合と比較して、伝送データの送受信によって生じるノイズの低減を図ることができる。しかも、信号送信装置2及び信号受信装置3は、双方とも、高周波の搬送波を発生させるための発振器を備える必要がないので、回路構成の簡素化を図ることができる。
ここで、信号受信装置3に固有のアドレスが割り当てられても構わない。信号受信装置3に固有のアドレスが割り当てられる場合、信号送信装置2の制御回路23は、スタートビットに続けて、アドレスを示すアドレスビットを送信した後、伝送データを送信すればよい。信号受信装置3の受信回路31は、受信した伝送信号のアドレスビットが自己のアドレスと一致すれば、伝送データから取得した調光レベルをPWM信号に変換して点灯装置1へ出力する。一方、アドレスビットが自己のアドレスと一致しなければ、受信回路31は、伝送データから調光レベルを取得せずに破棄する。このように信号受信装置3に固有のアドレスが割り当てられれば、ダクト300に接続されている複数台の照明器具6をそれぞれ個別に点滅及び調光することができる。
ところで、信号受信装置3の受信側入力部30に入力される第2直流電圧V2は、信号送信装置2から信号受信装置3までの第2給電路L2の長さ(配線長)が長くなるにつれ、第2給電路L2の電気抵抗による電圧降下の影響で降下(減衰)する。また、第2給電路L2の電気抵抗による電圧降下は、第2給電路L2に流れる電流の大きさ(調光レベル)に比例して大きくなる。したがって、受信回路31におけるしきい値Vthが固定されていると、第2給電路L2の電気抵抗による電圧降下の影響で第1電圧値V21としきい値Vthとの差(マージン)が減少し、伝送信号の耐ノイズ性が低下する可能性がある。そこで、受信回路31は、所定の条件が満たされた場合に、受信側入力部30に入力される第2直流電圧V2の電圧値(実際は検出電圧Vxの電圧値)からしきい値Vthを演算している。なお、受信回路31は、マイクロコントローラで構成されることが好ましい。
ここで、受信回路31がしきい値Vthの演算を行う条件は、例えば、電力系統ACが投入されて直流電源装置8から直流電圧の出力が開始されることにより、受信回路31が起動すること(以下、第1の条件と呼ぶ。)である。また、別の条件は、例えば、受信回路31が伝送信号を受信すること(以下、第2の条件と呼ぶ。)である。
次に、図7のタイムチャートを参照して、第1の条件及び第2の条件が満たされた場合の受信回路31の動作を説明する。なお、図7における横軸は時間tを示している。また、図7における最上段は伝送信号の送信状況を示し、図7における上から2段目は伝送信号の伝送データで指示される調光レベルを示し、図7における上から3段目は第2直流電圧V2を分圧した検出電圧Vxを示している。さらに、図7における上から4段目は、受信回路31が検出電圧Vxをサンプリングするためのクロック信号を示し、図7における最下段は受信回路31がしきい値Vthを変更するタイミングを決定するトリガ信号を示している。ただし、クロック信号とトリガ信号はいずれも、受信回路31の内部で生成されている。
まず、電力系統ACが投入されて直流電源装置8から直流電圧の供給が開始されると、信号送信装置2の電圧変換回路22と制御回路23が起動して、第2給電路L2に第2直流電圧V2が印加される。そして、第2給電路L2に第2直流電圧V2が印加されれば、信号受信装置3の受信回路31が起動する(時間t=t1)。受信回路31は、起動してから最初の伝送信号を受信するまで、点灯装置1(の定電流回路12)に対して0[%]の調光レベルに対応したPWM信号を出力する。ゆえに、光源5は消灯している。
受信回路31は、起動直後からクロック信号の出力を開始して検出電圧Vxをサンプリングし、サンプリング値(検出電圧Vxの電圧値)をバッファメモリに格納する。ここで、起動した受信回路31は、第1の条件が満たされたと判断する。そして、受信回路31は、バッファメモリに格納した検出電圧Vxの電圧値の移動平均値(単純移動平均値)を算出し、算出した移動平均値から所定の変更値を減算することで新たなしきい値Vth(2)を演算する。ただし、信号送信装置2の電圧変換回路22が昇圧型のスイッチングレギュレータを用いて構成されている場合、受信回路31は、算出した移動平均値から所定の変更値を加算することで新たなしきい値Vth(2)を演算すればよい。受信回路31は、トリガ信号を出力し、マイクロコントローラの内蔵メモリに格納しているしきい値Vth(1)を、新たに演算したしきい値Vth(2)に変更する(時間t=t2)。なお、移動平均値から減算される変更値は、第2直流電圧V2の電圧レベルにおいて数[V](例えば、3[V])に相当する値であればよい。
一方、信号送信装置2の制御回路23は、起動時点から所定時間が経過した時点(時間t=t3)において、デフォルトの調光レベル(例えば、100[%])の伝送データを含む伝送信号の送信を開始する。そして、信号受信装置3の受信側入力部30に入力する第2直流電圧V2の電圧値が、伝送信号に応じて第1電圧値V21と第2電圧値V22に切り替えられる。受信回路31は、バッファメモリに格納したサンプリング値を、起動後に変更したしきい値Vth(2)と比較することで伝送信号を受信する(時間t=t3〜t4)。さらに、受信回路31は、受信した伝送信号の伝送データから調光レベル(例えば、100[%])を取得し、取得した調光レベルをPWM信号に変換して点灯装置1(の定電流回路12)へ出力する。その結果、点灯装置1が定格値の電流を流して光源5を定格点灯させる(時間t=t4〜t5)。
点灯装置1が光源5を定格点灯させると、第2給電路L2に流れる電流が増加する。その結果、第2給電路L2の電気抵抗による電圧降下が増えるため、受信側入力部30に印加される第2直流電圧V2が低下する(時間t=t5)。受信回路31は、伝送信号を受信したことで第2の条件が満たされたと判断する。そして、受信回路31は、伝送信号の受信後、より詳細には、伝送信号から取得した調光レベルに対応するPWM信号を点灯装置1に出力した後、バッファメモリに格納した検出電圧Vxの電圧値の移動平均値を算出する。さらに、受信回路31は、算出した移動平均値から変更値を減算することで新たなしきい値Vth(3)を演算する。受信回路31は、トリガ信号を出力し、マイクロコントローラの内蔵メモリに格納しているしきい値Vth(2)を、新たに演算したしきい値Vth(3)に変更する(時間t=t6)。なお、受信回路31がしきい値Vth(3)を演算して変更するタイミングは、PWM信号を出力してから所定時間(第2給電路L2に流れる電流が安定するまでの時間)が経過した時点であることが好ましい。
その後、信号送信装置2の制御回路23は、リモコン9から調光信号を受信すると、調光信号で指示されている調光レベル(例えば、20[%])の伝送データを含む伝送信号の送信を開始する(時間t=t7)。受信回路31は、バッファメモリに格納したサンプリング値を、前回の伝送信号の受信後(時間t=t6)に変更したしきい値Vth(3)と比較することで伝送信号を受信する(時間t=t7〜t8)。さらに、受信回路31は、受信した伝送信号の伝送データから調光レベル(20[%])を取得し、取得した調光レベルをPWM信号に変換して点灯装置1(の定電流回路12)へ出力する。その結果、点灯装置1が定格値の約20[%]の電流を流して光源5を調光点灯させる(時間t=t8〜t9)。
点灯装置1が調光レベルを100[%]から20[%]に下げて光源5を調光点灯させると、第2給電路L2に流れる電流が減少する。その結果、第2給電路L2の電気抵抗による電圧降下が減少するため、受信側入力部30に印加される第2直流電圧V2が上昇する(時間t=t9)。受信回路31は、伝送信号を受信したことで第2の条件が満たされたと判断する。そして、受信回路31は、伝送信号の受信後、より詳細には、伝送信号から取得した調光レベルに対応するPWM信号を点灯装置1に出力した後、バッファメモリに格納した検出電圧Vxの電圧値の移動平均値を算出する。さらに、受信回路31は、算出した移動平均値から変更値を加算することで新たなしきい値Vth(4)を演算する。受信回路31は、トリガ信号を出力し、マイクロコントローラの内蔵メモリに格納しているしきい値Vth(3)を、新たに演算したしきい値Vth(4)に変更する(時間t=t10)。
その後、信号送信装置2の制御回路23は、リモコン9から調光信号を受信すると、調光信号で指示されている調光レベル(例えば、50[%])の伝送データを含む伝送信号の送信を開始する(時間t=t11)。受信回路31は、バッファメモリに格納したサンプリング値を、前回の伝送信号の受信後(時間t=t10)に変更したしきい値Vth(4)と比較することで伝送信号を受信する(時間t=t11〜t12)。さらに、受信回路31は、受信した伝送信号の伝送データから調光レベル(50[%])を取得し、取得した調光レベルをPWM信号に変換して点灯装置1(の定電流回路12)へ出力する。その結果、点灯装置1が定格値の約50[%]の電流を流して光源5を調光点灯させる(時間t=t12〜t13)。
点灯装置1が調光レベルを20[%]から50[%]に上げて光源5を調光点灯させると、第2給電路L2に流れる電流が増加する。その結果、第2給電路L2の電気抵抗による電圧降下が増加するため、受信側入力部30に印加される第2直流電圧V2が下降する(時間t=t13)。受信回路31は、伝送信号を受信したことで第2の条件が満たされたと判断する。そして、受信回路31は、伝送信号の受信後、より詳細には、伝送信号から取得した調光レベルに対応するPWM信号を点灯装置1に出力した後、バッファメモリに格納した検出電圧Vxの電圧値の移動平均値を算出する。さらに、受信回路31は、算出した移動平均値から変更値を減算することで新たなしきい値Vth(5)を演算する。受信回路31は、トリガ信号を出力し、マイクロコントローラの内蔵メモリに格納しているしきい値Vth(4)を、新たに演算したしきい値Vth(5)に変更する(時間t=t14)。
ところで、受信回路31がしきい値Vthの演算を行う条件は、上述した第1の条件及び第2の条件に限定されない。例えば、受信回路31がしきい値Vthの演算を行う条件は、第2直流電圧V2の電圧値としきい値Vthとの差が所定の範囲から外れること(以下、第3の条件と呼ぶ。)であってもよい。
次に、図8のタイムチャートを参照して、第1〜第3の条件が満たされた場合の受信回路31の動作を説明する。なお、図8における横軸は時間tを示している。また、図8における最上段は伝送信号の送信状況を示し、図8における上から2段目は伝送信号の伝送データで指示される調光レベルを示し、図8における上から3段目は検出電圧Vxを示している。さらに、図8における上から4段目は、受信回路31が検出電圧Vxをサンプリングするためのクロック信号を示し、図8における最下段は受信回路31がしきい値Vthを変更するタイミングを決定するトリガ信号を示している。
まず、電力系統ACが投入されて直流電源装置8から直流電圧の供給が開始されると、信号送信装置2の電圧変換回路22と制御回路23が起動して、第2給電路L2に第2直流電圧V2が印加される。そして、第2給電路L2に第2直流電圧V2が印加されれば、信号受信装置3の受信回路31が起動する(時間t=t1)。受信回路31は、起動直後からクロック信号の出力を開始して検出電圧Vxをサンプリングし、サンプリング値(検出電圧Vxの電圧値)をバッファメモリに格納する(時間t=t1)。起動した受信回路31は、第1の条件が満たされたと判断する。そして、受信回路31は、バッファメモリに格納した検出電圧Vxの電圧値の移動平均値を算出し、算出した移動平均値から変更値を減算することで新たなしきい値Vth(2)を演算する。受信回路31は、トリガ信号を出力し、マイクロコントローラの内蔵メモリに格納しているしきい値Vth(1)を、新たに演算したしきい値Vth(2)に変更する(時間t=t2)。
一方、信号送信装置2の制御回路23は、起動時点から所定時間が経過した時点(時間t=t3)において、デフォルトの調光レベル(例えば、100[%])の伝送データを含む伝送信号の送信を開始する。そして、信号受信装置3の受信側入力部30に入力する第2直流電圧V2の電圧値が、伝送信号に応じて第1電圧値V21と第2電圧値V22に切り替えられる。受信回路31は、バッファメモリに格納したサンプリング値を、起動後に変更したしきい値Vth(2)と比較することで伝送信号を受信する(時間t=t3〜t4)。さらに、受信回路31は、受信した伝送信号の伝送データから調光レベル(例えば、100[%])を取得し、取得した調光レベルをPWM信号に変換して点灯装置1(の定電流回路12)へ出力する。その結果、点灯装置1が定格値の電流を流して光源5を定格点灯させる(時間t=t4〜t5)。
点灯装置1が光源5を定格点灯させると、第2給電路L2に流れる電流が増加する。その結果、第2給電路L2の電気抵抗による電圧降下が増えるため、受信側入力部30に印加される第2直流電圧V2が低下する(時間t=t5)。受信回路31は、伝送信号を受信したことで第2の条件が満たされたと判断する。そして、受信回路31は、伝送信号の受信後、より詳細には、伝送信号から取得した調光レベルに対応するPWM信号を点灯装置1に出力した後、バッファメモリに格納した検出電圧Vxの電圧値の移動平均値を算出する。さらに、受信回路31は、算出した移動平均値から変更値を減算することで新たなしきい値Vth(3)を演算する。受信回路31は、トリガ信号を出力し、マイクロコントローラの内蔵メモリに格納しているしきい値Vth(2)を、新たに演算したしきい値Vth(3)に変更する(時間t=t6)。
ここで、照明システム7においては、点灯装置1が光源5の調光レベルを変更する場合以外でも、第2給電路L2に流れる電流が増減する場合がある。例えば、第2給電路L2に電気的に接続されている複数台の照明器具6のうちの1台の照明器具6が故障して光源5が消灯した場合、第2給電路L2に流れる電流が減少する。また、周囲の明るさを検知する明るさセンサや、検知範囲内の人の存否を検知する人感センサなどを搭載したセンサ装置が第2給電路L2を介して直流電源装置8から給電される場合、第2給電路L2に流れる電流が増加する。なお、このようなセンサ装置は、明るさが基準値を下回った場合や、検知範囲内の人の存在を検知した場合、信号送信装置2と同様に、第2直流電圧V2の電圧値を変化させて伝送信号を送信することが好ましい。照明器具6は、センサ装置から送信される伝送信号を信号受信装置3で受信し、伝送信号から取得される伝送データに応じて点灯装置1が光源5の点滅や調光を行うことが好ましい。
例えば、センサ装置の消費電流が一時的に増えたことで第2給電路L2に流れる電流が増加したと仮定する。第2給電路L2に流れる電流が増加すれば、受信側入力部30に印加される第2直流電圧V2が下降し、検出電圧Vxのサンプリング値(第1電圧値V21の検出電圧Vxのサンプリング値)がしきい値Vth(3)を下回る(時間t=t7)。そして、受信回路31は、検出電圧Vxのサンプリング値がしきい値Vth(3)を下回る時間が所定時間に達すると、第3の条件が満たされたと判断する。なお、この所定時間は、伝送信号のタイムスロットの時間幅T0よりも十分に長い時間である。受信回路31は、バッファメモリに格納した検出電圧Vxの電圧値の移動平均値を算出する。さらに、受信回路31は、算出した移動平均値から変更値を減算することで新たなしきい値Vth(4)を演算する。受信回路31は、トリガ信号を出力し、マイクロコントローラの内蔵メモリに格納しているしきい値Vth(3)を、新たに演算したしきい値Vth(4)に変更する(時間t=t8)。
また、1台の照明器具6が故障したことで第2給電路L2に流れる電流が減少したと仮定する。第2給電路L2に流れる電流が減少すれば、受信側入力部30に印加される第2直流電圧V2が上昇し、検出電圧Vxのサンプリング値としきい値Vth(4)との差が大幅に増加する(時間t=t9)。そして、受信回路31は、検出電圧Vxのサンプリング値(第1電圧値V21の検出電圧Vxのサンプリング値)からしきい値Vth(4)を減算した差が所定値(例えば、変更値)を上回る時間が所定時間に達すると、第3の条件が満たされたと判断する。受信回路31は、バッファメモリに格納した検出電圧Vxの電圧値の移動平均値を算出する。さらに、受信回路31は、算出した移動平均値から変更値を減算することで新たなしきい値Vth(5)を演算する。受信回路31は、トリガ信号を出力し、マイクロコントローラの内蔵メモリに格納しているしきい値Vth(4)を、新たに演算したしきい値Vth(5)に変更する(時間t=t10)。
上述のように信号受信装置3の受信回路31は、第1乃至第3の条件が満たされた場合、第2直流電圧V2の電圧値に比例した検出電圧Vxの電圧値(サンプリング値)からしきい値Vth(n)(n=1,2,3,…)を演算する。そして、受信回路31は、演算したしきい値Vth(n)を検出電圧Vxの電圧値と比較することで伝送信号を受信する。ここで、第1乃至第3の条件は、受信側入力部30に入力される第2直流電圧V2の電圧値が増加又は減少する可能性の高い条件である。つまり、第1乃至第3の条件が満たされた場合、第1電圧値V21としきい値Vthの差(マージン)が小さくなり、伝送信号の耐ノイズ性が低下する可能性がある。しかしながら、第1乃至第3の条件が満たされた場合、受信回路31が第2直流電圧V2の電圧値に比例した検出電圧Vxの電圧値からしきい値Vthを演算すれば、しきい値Vthが適切な範囲に設定され、伝送信号の耐ノイズ性の低下の抑制を図ることができる。
ここで、受信回路31は、第2の条件が満たされたと判定した場合、伝送信号の第1電圧値V21の検出電圧Vxのサンプリング値と、第2電圧値V22の検出電圧Vxのサンプリング値との差の半分の値を変更値としても構わない。
また、第2給電路L2に規定台数よりも多い台数の照明器具6が電気的に接続された場合、第2給電路L2に流れる電流が、点灯システム4で想定される範囲を超えてしまう可能性がある。そして、過大な電流が点灯システム4に流れ続けると、第2給電路L2や直流電源装置8の温度が上昇して不具合を招くおそれがある。この場合、受信回路31によって演算されたしきい値Vthが所定の許容範囲から外れると考えられる。ゆえに、信号受信装置3は、受信回路31によって演算されたしきい値Vthが所定の許容範囲から外れている場合、デューティ比が0[%]のPWM信号を定電流回路12に出力して、点灯装置1に光源5を消灯させることが好ましい。
ところで、点灯装置1の定電流回路12が出力段に平滑用のコンデンサを有していない場合、定電流回路12の出力端と点灯側出力部11に対してコンデンサ13が電気的に並列接続されることが好ましい(図9参照)。さらに、点灯装置1は、図9に示すように、点灯側入力部10の第1入力端子10Aと定電流回路12の間に整流用のダイオード14が電気的に接続されることが好ましい。ダイオード14のアノードが第1入力端子10Aと電気的に接続され、ダイオード14のカソードが定電流回路12の高電位側の入力端と電気的に接続される。コンデンサ13は、伝送信号の伝送期間における定電流回路12の出力電圧(出力電流)の変動を抑えることができる。また、ダイオード14は、伝送信号の伝送期間において第2直流電圧V2の電圧値が第1電圧値V21から第2電圧値V22に切り替えられた際、コンデンサ13の充電電荷が点灯側入力部10から信号受信装置3へ放電されることを阻止している。点灯装置1が上述のように構成されれば、受信側入力部30に入力される第2直流電圧V2の電圧変動の抑制を図ることができる。
ところで、光源5は、互いに発光色の異なる複数種類のLEDモジュールを有していても構わない。例えば、光源5は、白色光を放射する第1LEDモジュールと、電球色光を放射する第2LEDモジュールとを有してもよい。さらに、点灯装置1は、第1LEDモジュールを点灯させるための第1定電流回路と、第2LEDモジュールを点灯させるための第2定電流回路とを備えることが好ましい。そして、第1LEDモジュールの第1調光レベル及び第2LEDモジュールの第2調光レベルを示す伝送データが、信号送信装置2から信号受信装置3へ送信される。信号受信装置3の受信回路31は、信号送信装置2から受け取った第1調光レベルをPWM信号に変換して第1定電流回路へ出力する。同様に、信号受信装置3の受信回路31は、信号送信装置2から受け取った第2調光レベルをPWM信号に変換して第2定電流回路へ出力する。そして、第1定電流回路は、受信回路31から受け取ったPWM信号に対応した目標値の電流を第1LEDモジュールに流す。第2定電流回路は、受信回路31から受け取ったPWM信号に対応した目標値の電流を第2LEDモジュールに流す。ゆえに、光源5からは、第1LEDモジュールから放射される白色光と、第2LEDモジュールから放射される電球色光とが混合(混色)された光が放射される。つまり、照明器具6、点灯システム4及び照明システム7は、第1調光レベルと第2調光レベルの割合に応じて、光源5の光を調色することができる。
また、伝送データは調光レベルのみに限定されない。例えば、照明器具にスピーカが内蔵されている場合、音声(音楽)ファイルを伝送データとしてもよい。つまり、信号送信装置2から音声(音楽)ファイルを伝送データとして送信し、信号受信装置3で受信した伝送データによってスピーカが駆動されることにより、照明器具のスピーカから音声(音楽)を出力することができる。
本実施形態の信号受信装置3は上述のように、給電路(第2給電路L2)と電気的に接続される受信側入力部30と、受信側入力部30に入力される直流電圧(第2直流電圧V2)の電圧値の変化を検出して伝送信号を受信する受信回路31とを備える。伝送信号は、第2給電路L2に印加される第2直流電圧V2の電圧値が伝送データに応じて変化させられることで伝送される。受信回路31は、第2直流電圧V2の電圧値をしきい値Vthと比較することによって電圧値の変化を検出している。受信回路31は、所定の条件が満たされた場合に、受信側入力部30に入力される第2直流電圧V2の電圧値(検出電圧Vxのサンプリング値)からしきい値Vthを演算する。
本実施形態の信号受信装置3が上述のように構成されれば、受信側入力部30に入力される第2直流電圧V2の電圧値が増加又は減少する可能性の高い条件が満たされた場合、受信回路31によってしきい値Vthが適切な範囲に設定される。その結果、本実施形態の信号受信装置3は、伝送信号の耐ノイズ性の低下の抑制を図ることができる。
本実施形態の信号受信装置3において、条件は、受信回路31が起動することであることが好ましい。受信回路31は、条件(第1の条件)が満たされた場合、第2直流電圧V2の電圧値(検出電圧Vxのサンプリング値)から一定値(変更値)を減算(又は加算)することでしきい値Vthを演算することが好ましい。
本実施形態の信号受信装置3が上述のように構成されれば、受信回路31が起動する度にしきい値Vthが適切な範囲に設定されるので、伝送信号の耐ノイズ性の低下の更なる抑制を図ることができる。
本実施形態の信号受信装置3において、条件は、受信回路31が伝送信号を受信することであることが好ましい。受信回路31は、条件(第2の条件)が満たされた場合、伝送信号に応じて変化する第2直流電圧V2の電圧値の最大値及び最小値の少なくともいずれか一方の電圧値からしきい値Vthを演算することが好ましい。ただし、第2直流電圧V2の電圧値の最大値は、第1電圧値V21の検出電圧Vxのサンプリング値であり、第2直流電圧V2の最小値は、第2電圧値V22の検出電圧Vxのサンプリング値である。
本実施形態の信号受信装置3が上述のように構成されれば、伝送信号の伝送データで指示される内容に応じて第2直流電圧V2の電圧値が変化した場合、しきい値Vthが適切な範囲に設定されるので、伝送信号の耐ノイズ性の低下の更なる抑制を図ることができる。
本実施形態の信号受信装置3において、受信回路31は、最大値と最小値の差分を求め、伝送信号の受信後の第2直流電圧V2の電圧値から差分よりも小さい電圧値(差分の半分の値)を減算(又は加算)することでしきい値Vthを演算することが好ましい。
本実施形態の信号受信装置3が上述のように構成されれば、しきい値Vthを容易に演算することができる。
本実施形態の信号受信装置3において、条件は、第2直流電圧V2の電圧値(検出電圧Vxのサンプリング値)としきい値Vthとの差が所定の範囲から外れることであることが好ましい。受信回路31は、条件(第3の条件)が満たされた場合、第2直流電圧V2の電圧値(検出電圧Vxのサンプリング値)としきい値Vthとの差が所定の範囲から外れないようにしきい値Vthを演算することが好ましい。
本実施形態の信号受信装置3が上述のように構成されれば、第2直流電圧V2の電圧値が大幅に変化した場合、しきい値Vthが適切な範囲に設定されるので、伝送信号の耐ノイズ性の低下の更なる抑制を図ることができる。
本実施形態の点灯システム4は上述のように、信号受信装置3と、信号送信装置2と、点灯装置1とを有している。信号送信装置2は、第1直流電圧V1が入力される入力部20と、第2直流電圧V2を出力する出力部21と、第1直流電圧V1を第2直流電圧V2に変換する電圧変換回路22とを備えている。信号送信装置2は、所定の伝送期間において、第2直流電圧V2の電圧値を伝送信号に応じた電圧値(第1電圧値V21、第2電圧値V22)に変化させるように電圧変換回路22を制御する制御回路23とを備えている。信号受信装置3の受信回路31は、第2直流電圧V2の電圧値(検出電圧Vxのサンプリング値)をしきい値Vthと比較することによって電圧値の変化を検出している。点灯装置1は、給電路(第2給電路L2)を介して供給される第2直流電圧V2によって光源5を点灯させるように構成される。さらに、点灯装置1は、受信回路31が受信する伝送信号に応じて光源5の状態(点滅及び調光レベル)を変更するように構成される。
本実施形態の点灯システム4が上述のように構成されれば、伝送信号の耐ノイズ性の低下の抑制を図ることができる。
本実施形態の点灯システムにおいて、信号受信装置3は、受信回路31によって演算されたしきい値Vthが所定の許容範囲から外れている場合、点灯装置1に光源5を消灯させることが好ましい。
本実施形態の点灯システムが上述のように構成されれば、過大な電流が流れ続けることによる不具合の発生を抑制することができる。
本実施形態の点灯システムにおいて、点灯装置1は、第2給電路L2が電気的に接続される点灯側入力部10と、光源5が電気的に接続される点灯側出力部11とを有していることが好ましい。さらに、点灯装置1は、点灯側出力部11を介して光源5と電気的に並列接続されるコンデンサ13と、点灯側入力部10から点灯側出力部11に向けて直流電流を流す向きに設けられたダイオード14とを有していることが好ましい。
本実施形態の点灯システムが上述のように構成されれば、受信側入力部30に入力される第2直流電圧V2の電圧変動の抑制を図ることができる。
本実施形態の照明器具6は上述のように、信号受信装置3と、光源5と、光源5を点灯させる点灯装置1とを備えている。点灯装置1は、受信回路31が取得する伝送データに応じて、光源5の状態を変更する。
本実施形態の照明器具6が上述のように構成されれば、伝送信号の耐ノイズ性の低下の抑制を図ることができる。
本実施形態の照明システム7は上述のように、点灯システム4と、点灯システム4が有している点灯装置1によって点灯させられる光源5とを有する。
本実施形態の点灯システム4が上述のように構成されれば、伝送信号の耐ノイズ性の低下の抑制を図ることができる。
1 点灯装置
2 信号送信装置
3 信号受信装置
4 点灯システム
5 光源
6 照明器具
7 照明システム
10 点灯側入力部
11 点灯側出力部
12 定電流回路
13 コンデンサ
14 ダイオード
20 入力部
21 出力部
22 電圧変換回路
23 制御回路
30 受信側入力部
31 受信回路
V1 第1直流電圧
V2 第2直流電圧(直流電圧)
V21 第1電圧値(電圧値)
V22 第2電圧値(電圧値)
Vx 検出電圧(直流電圧の電圧値)
Vth しきい値

Claims (9)

  1. 給電路と電気的に接続される受信側入力部と、前記受信側入力部に入力される直流電圧の電圧値の変化を検出して伝送信号を受信する受信回路とを備え、
    前記伝送信号は、前記給電路に印加される直流電圧の電圧値が伝送データに応じて変化させられることで伝送され、
    前記受信回路は、前記直流電圧の電圧値をしきい値と比較することによって前記電圧値の変化を検出しており、
    前記受信回路は、所定の条件が満たされた場合に、前記直流電圧の電圧値から一定値を減算又は加算することで前記しきい値を演算し、
    前記条件は、前記受信回路が起動することである
    信号受信装置。
  2. 給電路と電気的に接続される受信側入力部と、前記受信側入力部に入力される直流電圧の電圧値の変化を検出して伝送信号を受信する受信回路とを備え、
    前記伝送信号は、前記給電路に印加される直流電圧の電圧値が伝送データに応じて変化させられることで伝送され、
    前記受信回路は、前記直流電圧の電圧値をしきい値と比較することによって前記電圧値の変化を検出しており、
    前記受信回路は、所定の条件が満たされた場合、前記伝送信号に応じて変化する前記直流電圧の電圧値の最大値及び最小値の少なくともいずれか一方の電圧値から前記しきい値を演算し、
    前記条件は、前記受信回路が前記伝送信号を受信することである
    信号受信装置。
  3. 前記受信回路は、前記最大値と最小値の差分を求め、前記伝送信号の受信後の前記直流電圧の電圧値から前記差分よりも小さい電圧値を減算又は加算することで前記しきい値を演算する
    請求項記載の信号受信装置。
  4. 給電路と電気的に接続される受信側入力部と、前記受信側入力部に入力される直流電圧の電圧値の変化を検出して伝送信号を受信する受信回路とを備え、
    前記伝送信号は、前記給電路に印加される直流電圧の電圧値が伝送データに応じて変化させられることで伝送され、
    前記受信回路は、前記直流電圧の電圧値をしきい値と比較することによって前記電圧値の変化を検出しており、
    前記受信回路は、所定の条件が満たされた場合、前記直流電圧の電圧値と前記しきい値との差が前記所定の範囲から外れないように前記しきい値を演算し、
    前記条件は、前記直流電圧の電圧値と前記しきい値との差が所定の範囲から外れることである
    信号受信装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の信号受信装置と、信号送信装置と、点灯装置とを有し、
    前記信号送信装置は、第1直流電圧が入力される入力部と、第2直流電圧を出力する出力部と、前記第1直流電圧を前記第2直流電圧に変換する電圧変換回路と、所定の伝送期間において、前記第2直流電圧の電圧値を伝送信号に応じた電圧値に変化させるように前記電圧変換回路を制御する制御回路とを備え、
    前記信号受信装置の前記受信回路は、前記第2直流電圧の電圧値をしきい値と比較することによって前記電圧値の変化を検出しており、
    前記点灯装置は、前記給電路を介して供給される前記第2直流電圧によって光源を点灯させ、かつ、前記受信回路が受信する前記伝送信号に応じて前記光源の状態を変更するように構成される
    点灯システム
  6. 前記信号受信装置は、前記受信回路によって演算された前記しきい値が所定の許容範囲から外れている場合、前記点灯装置に前記光源を消灯させる
    請求項5記載の点灯システム。
  7. 前記点灯装置は、前記給電路が電気的に接続される点灯側入力部と、前記光源が電気的に接続される点灯側出力部と、前記点灯側出力部を介して前記光源と電気的に並列接続されるコンデンサと、前記点灯側入力部から前記点灯側出力部に向けて直流電流を流す向きに設けられたダイオードとを有している
    請求項5又は6記載の点灯システム。
  8. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の信号受信装置と、光源と、前記光源を点灯させる点灯装置とを備え、
    前記点灯装置は、前記受信回路が取得する前記伝送データに応じて、前記光源の状態を変更する
    照明器具
  9. 請求項5〜7のいずれか1項に記載の点灯システムと、前記点灯システムが有している点灯装置によって点灯させられる光源とを有する
    照明システム。
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