JP6793269B1 - カカオ製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】新規のカカオ製品を提供する。【解決手段】無脂カカオ固形分が50質量%以上であり、二酸化ケイ素及び/又はセルロースを含む、フレーク状又は顆粒状のカカオ製品。二酸化ケイ素及び/又はセルロースと無脂カカオ固形分との含有質量比が、1:20〜1:170の範囲内にあり、カカオ製品中に含まれる油脂の含有量が5質量%以上、15質量%以下であり、カカオ製品の嵩比重が0.45g/mL〜0.60g/mLである、カカオ製品。【選択図】なし

Description

本発明は、カカオ製品に関する。
カカオ製品には、美肌効果、冷え性改善効果、便秘解消効果、疲労回復効果等があることが知られている。上記効果は、カカオに含まれるポリフェノール及び食物繊維等の無脂カカオ固形分や遊離脂肪酸に由来する。
本出願人により、「無脂カカオ固形分」を多く含むカカオ製品の研究開発がされている(特許文献2)。
特開2016−167986号公報 特許第6398031号
上記先行技術のあるところ、本発明は、新規のカカオ製品を提供することを課題とする。
前記課題を解決する本発明は、無脂カカオ固形分が50質量%以上であり、二酸化ケイ素及び/又はセルロースを含む、フレーク状又は顆粒状のカカオ製品である。
本発明によれば、カカオ製品の原料粉末が結着性に優れるため、カカオ製品をフレーク状又は顆粒状とすることができる。
そして、本発明のカカオ製品は、その原料粉末が結着性に優れるため、フレーク状又は顆粒状の形態を維持することができる。
そして、本発明のカカオ製品は、無脂カカオ固形分を下限以上含む場合であっても、飲料用スティック包装への充填性に優れている。そのため、本発明のカカオ製品は、飲料用スティック包装製品として好適である。
本発明の好ましい形態では、前記カカオ製品は、二酸化ケイ素及び/又はセルロースと無脂カカオ固形分との含有質量比が、1:20〜1:170の範囲内にある。
無脂カカオ固形分と二酸化ケイ素及び/又はセルロースの含有質量比を上記範囲内とすることで、カカオ製品の原料粉末が結着性に優れ、カカオ製品をフレーク状又は顆粒状とすることができる。
そして、上記形態のカカオ製品は、その原料粉末が結着性に優れるため、フレーク状又は顆粒状の形態を維持することができる。
本発明の好ましい形態では、カカオ製品中に含まれる油脂の含有量が5質量%以上、15質量%以下である。
油脂の含有量を上記範囲内とすることで、カカオ製品の原料粉末が結着性に優れ、カカオ製品をフレーク状又は顆粒状とすることができる。
そして、上記形態のカカオ製品は、その原料粉末が結着性に優れるため、フレーク状又は顆粒状の形態を維持することができる。
本発明の好ましい形態では、カカオ製品の嵩比重が0.45g/mL〜0.60g/mLである。
ここで、本明細書において、嵩比重は、容器にカカオ製品を入れるときに加圧せず、すりきりをしたものについて、測定した値(緩め嵩比重)をいう。
また、前記課題を解決する本発明は、原料粉末を調製する調製工程と、
前記調製工程により得た原料粉末を乾式造粒法によりフレーク状又は顆粒状に造粒する造粒工程と、
を備えるカカオ製品の製造方法であって、
前記調製工程が、
無脂カカオ固形分が50質量%以上、
無脂カカオ固形分と二酸化ケイ素及び/又はセルロースの含有質量比が20:1〜170:1の範囲内となるよう、原料粉末を調製する工程であることを特徴とする、フレーク状又は顆粒状のカカオ製品の製造方法である。
本発明によれば、新規のカカオ製品を提供することができる。
また、本発明のカカオ製品の製造方法によれば、無脂カカオ固形分量が多い場合であっても、効率よく、フレーク状又は顆粒状のカカオ製品を製造することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。
なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、特許請求の範囲に記載された範囲内において適宜変更が可能である。
また、本明細書における各成分の含有量(濃度)に関する記載に関し、「カカオ製品全体」とは、特に断りがない限り容器内に収容される可食部分全体を意味し、容器は含まない。
(1)カカオ製品
本発明のカカオ製品は、無脂カカオ固形分が50質量%以上であり、二酸化ケイ素及び/又はセルロースを含む。
そして、本発明のカカオ製品は、フレーク状又は顆粒状である。
従来、無脂カカオ固形分の含有量が高いカカオ製品は、フレーク状又は顆粒状とすること、あるいはフレーク状又は顆粒状の形態を維持することが困難であった。
しかしながら、二酸化ケイ素及び/又はセルロースを含ませることにより、無脂カカオ固形分の含有量が下限以上であっても、本発明のカカオ製品はフレーク状又は顆粒状とすることができ、またフレーク状又は顆粒状の形態を維持することができる。
以下、本発明のカカオ製品に含まれる二酸化ケイ素及び/又はセルロースについて説明する。
(i)二酸化ケイ素
本発明に用いる二酸化ケイ素は、通常食品に用いられるものであれば、その種類等に特に制限はない。
ここで、本発明に用いる二酸化ケイ素として、エボニック社や富士シリシア化学株式会社などの食品添加物を扱う会社より販売されている市販のものを用いることもできる。
例えば、本発明に用いる二酸化ケイ素としては、カープレックスFPS−500(エボニック社製)やサイロページ720(富士シリシア化学株式会社 製)を好ましく挙げることができる。
本発明に用いる二酸化ケイ素の含有量は、カカオ製品全体の、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは0.7質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上、特に好ましくは1.3質量%以上である。
また、本発明に用いる二酸化ケイ素の含有量は、カカオ製品全体の、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下、特に好ましくは1.7質量%以下である。
ここで、二酸化ケイ素と無脂カカオ固形分との含有質量比は、好ましくは1:20〜1:170、より好ましくは1:20〜1:100、さらに好ましくは1:20〜1:30の範囲内にある。
(ii)セルロース
本発明に用いるセルロースは、通常食品に用いられるものであれば、その種類等に特に制限はない。
本発明に用いるセルロースとして、結晶セルロースを好ましく挙げることができる。
ここで、本発明に用いるセルロースとして、旭化成株式会社や株式会社伏見製薬所などの食品添加物を扱う会社より販売されている市販のものを用いることもできる。
例えば、本発明に用いるセルロースとしては、セオラスUF−F711やセオラスUF−702(共に旭化成株式会社 製)を好ましく挙げることができる。
本発明に用いるセルロースの含有量は、カカオ製品全体の、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは0.7質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上、特に好ましくは1.3質量%以上である。
また、本発明に用いるセルロースの含有量は、カカオ製品全体の、好ましくは7質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは3質量%以下、特に好ましくは1.7質量%以下である。
ここで、セルロースと無脂カカオ固形分との含有質量比は、好ましくは1:20〜1:150、より好ましくは1:20〜1:60、さらに好ましくは1:20〜1:30の範囲内にある。
また、本発明に用いるセルロースは、平均粒子径が好ましくは20〜200μmであり、より好ましく40〜150μmである。
粒度を上記数値範囲内とすることで、溶媒への溶解性、又は分散性が向上する。
粒度は、例えばレーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置LA−960(株式会社堀場製作所)を用いて測定することができる。
以下、本発明のカカオ製品の特に好ましい形態を説明する。
本明細書中において「カカオ製品」は、全量中の総カカオ分が65質量%以上である飲食品を指す。なお、後述するカカオ原料そのものは、本明細書中の「カカオ製品」には含まれない。
本発明のカカオ製品は、無脂カカオ固形分が50質量%以上である。
本発明によれば、下限以上の無脂カカオ固形分を含むカカオ製品においても、フレーク状又は顆粒状とすることができる。
そして、本発明によれば、下限以上の無脂カカオ固形分を含むカカオ製品においても、フレーク状又は顆粒状の形態を維持することができる。
ここで、無脂カカオ固形分とは、総カカオ分から、カカオ油脂分(カカオバター分)を引いた値を指す。
本発明のカカオ製品中に含まれる無脂カカオ固形分の粒度は、好ましくは10〜30μm、より好ましくは10〜20μmである。
粒度を上記数値範囲内とすることで、溶媒への溶解性、又は分散性が向上する。
粒度は、常法により、マイクロメーターを用いて測定することができる。マイクロメーターとしては、例えば、DIGIMATIC MICROMETER(株式会社ミツトヨ製)を用いることができる。
また、本発明のカカオ製品の嵩比重は、好ましくは0.45g/mL〜0.60g/mL、より好ましくは0.50g/mL〜0.60g/mLである。
上記形態のカカオ製品は、無脂カカオ固形分を下限以上含む場合であっても、飲料用スティック包装への充填性に優れている。そのため、上記形態のカカオ製品は、飲料用スティック包装製品として好適である。
ここで、本明細書において、嵩比重は、容器にカカオ製品を入れるときに加圧せず、すりきりをしたものについて、測定した値(緩め嵩比重)をいう。
そして、嵩比重の値は、粉体特性評価装置パウダテスター(ホソカワミクロン株式会社製)を使用し測定した値を用いることができる。
本発明のカカオ製品に配合可能なカカオ原料は、一般に使用されているものであれば特に限定されず、カカオニブ、カカオマス、カカオバター、ココアパウダー等が例示できる。
本発明のカカオ製品は、無脂カカオ固形分の含有量が50質量%以上となるように、上述したカカオ原料を適宜配合することができる。
本発明のカカオ製品の総カカオ分は、好ましくは61質量%以上である。
総カカオ分を上記範囲内とするカカオ製品は、より呈味感に優れる。
本発明のカカオ製品は、油脂の含有量が好ましくは5質量%以上、より好ましくは8質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上である。
また、本発明のカカオ製品は、油脂の含有量が好ましくは25質量%以下、より好ましくは18質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下である。
二酸化ケイ素及び/又はセルロースを含み、油脂の含有量を上記範囲内とすることで、カカオ製品の原料粉末が結着性に優れ、カカオ製品をフレーク状又は顆粒状とすることができる。
そして、上記形態のカカオ製品は、その原料粉末が結着性に優れるため、フレーク状又は顆粒状の形態を維持することができる。
本発明のカカオ製品に配合可能な油脂としては、カカオバター、カカオバター代用脂、カカオバター代用脂以外の植物油脂、中鎖脂肪酸トリアシルグリセロール、その他食用油脂、又はこれらの油脂を2種以上組み合わせたもの等が例示できる。
カカオバター代用脂としては、一般に食用に用いられるものであれば特に限定されず、パーム油、シア脂、モーラー脂、イリッペ脂、サル脂及びそれらの加工油脂等が例示できる。
複数の油脂を配合する場合には、カカオ製品に含まれる全油脂の総量が前述の数値範囲内となるように配合する。
また、複数の油脂を配合する場合には、カカオバター又はカカオバター代用脂の含有量は、全油脂分に対し、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは60質量%以上であり、さらに好ましくは70質量%であり、特に好ましくは80質量%以上である。
本発明のカカオ製品は、セルロース以外の糖類を含むことが好ましい。
セルロース以外の糖類の含有量は、結着性の観点から、25〜35質量%であることが好ましい。
本発明のカカオ製品に配合可能な糖類の種類は、特に限定されない。
セルロース以外の糖類として、グラニュー糖、粉糖、上白糖、ザラメ糖等のショ糖、転化糖、ブドウ糖、乳糖、果糖、麦芽糖、オリゴ糖、デキストリン等を例示することができる。
本発明のカカオ製品には、上述した本発明の効果を損なわない範囲において、通常の飲食品に配合される成分を副原料として含んでいてもよい。
副原料としては、乳原料、安定剤、乳化剤、pH調製剤、香料、調味料、甘味料を挙げることができる。
ここで、乳原料として、市販の牛乳、練乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、又は脱脂粉乳等を挙げることができる。
また、安定剤として、セルロース、又はキサンタンガム等の増粘剤等を挙げることができる。
また、乳化剤として、ショ糖脂肪酸エステル、又はポリグリセリン脂肪酸エステル等を挙げることができる。
また、pH調製剤として、重曹、リン酸水素二ナトリウム、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、リン酸、又はこれらの塩類等を挙げることができる。
また、調味料として、食塩等、甘味料としてアスパルテーム、スクラロース等を挙げることができる。
本発明のカカオ製品は、その形態に特に制限はない。
本発明のカカオ製品は、無脂カカオ固形分を下限以上含む場合であっても、飲料用スティック包装への充填性に優れている。そのため、本発明のカカオ製品は、飲料用スティック包装製品として好適である。
また、本発明のカカオ製品は、菓子類、パン類等に使用することも可能である。
本明細書において、飲料用スティック包装製品は、内容物であるフレーク状又は顆粒状のカカオ製品を水、お湯および牛乳等の液体により希釈し飲用する種の商品形態をいう。
(2)カカオ製品の製造方法
本発明のカカオ製品の製造方法は、原料粉末を調製する調製工程と、
前記調製工程により得た原料粉末を乾式造粒法によりフレーク状又は顆粒状に造粒する造粒工程と、
を備える。
調製工程は、乾式造粒法によりフレーク状又は顆粒状に造粒する前の原料粉末を調製する工程である。
ここで、調製工程は、
無脂カカオ固形分が50質量%以上、
無脂カカオ固形分と二酸化ケイ素及び/又はセルロースの含有質量比が20:1〜170:1の範囲内となるよう、原料粉末を調製することを含む。
なお、原料粉末に配合可能な成分の好ましい実施の形態は、前述の(1)カカオ製品の説明を援用することができる。
また、原料粉末の調製は、常法により行うことができる。原料粉末の調製手段として、例えば、各原料をミキサー及びニーダー等の混合機に投入し、混合する手段を挙げることができる。
造粒工程は、調製工程により得た原料粉末を乾式造粒法によりフレーク状又は顆粒状に造粒する工程である。
ここで、乾式造粒法は、一般に、結合液を用いず、原料粉末を圧縮成形することにより、フレーク状又は顆粒状に造粒する手法をいう。
そして、圧縮成形する手段としては、例えば、原料粉末を2つのロールの間に通過させる手段を採ることができる。
上記の圧縮成形する手段には、例えばロール圧縮式乾式造粒機を用いることができる。
本発明の製造方法によれば、前述の組成の原料粉末を乾式造粒法によりフレーク状又は顆粒状とすることで、カカオ製品を効率よく製造することができる。
特に本発明の製造方法によれば、通常行われる熟成工程を経ずとも、フレーク状又は顆粒状のカカオ製品を製造することができる。
<試験:カカオ製品の物性評価試験>
以下、実施例により、詳細に本発明を説明する。
本実施例において、%(パーセント)による表記は、特に断らない限り質量を基準としたものである。
(1)原料粉末の調製、及びカカオ製品の製造
表1に示した比率で原材料を混合した原料粉末を調製した。
原料粉末を、ローラーコンパクター(フロイント・ターボ株式会社 製 )によりロール加圧すること(本発明における、乾式造粒法に相当)で、フレーク状のカカオ製品を製造した。
ここで、ローラーコンパクター(フロイント・ターボ株式会社 製)によるロール加圧の条件は、以下の条件で統一した。
・ロールプレス回転数:8rpm
・スクリューフィーダ−回転数:150rpm
・油圧:18Mpa
また、下記のフレーク物性の測定を行った後、製造したフレーク状のカカオ製品を製粒し顆粒状のカカオ製品とした。
(2)試験及び評価
製造したフレーク状のカカオ製品について、表1に示す評価を行った。
また、原料粉末及び顆粒状のカカオ製品について表1に示す評価を行った。
・顆粒の嵩比重値(緩め嵩比重)
顆粒の嵩比重値は、容器に顆粒を入れるときに加圧せず、すりきりをしたものについて、粉体特性評価装置パウダテスター(ホソカワミクロン株式会社製)を使用し測定した値である。
・安息角
整粒後の顆粒の安息角は、粉体特性評価装置パウダテスターを用い、注入法により落下して出来た粉粒体の山の角度を計測することにより、測定した値である。
ここで、安息角の数値が低いほど、測定対象(顆粒状カカオ製品)の流動性が優れていると評価することができる。
・顆粒の形成割合
顆粒の形成割合は、以下の方法により、測定した。
ロール加圧によって形成されたフレーク状のカカオ製品を、篩目開き1m(18メッシュ)のスクリーン上で潰しながら整粒した。その後、篩目開き0.6mm(30メッシュ)のスクリーンを用い篩分し、その篩上を顆粒とした。
この際、フレーク状のカカオ製品中、顆粒としての形状を維持した割合を「顆粒の形成割合」として算出した。
・結着性評価
カカオ製品の製造を専門とする評価者により、結着性評価を行った。
◎…非常に良好である。
○…良好である。
△…やや良好である。
×…不良である。
(3)考察
表1の結果から、二酸化ケイ素及び/又はセルロースを含ませることにより、無脂カカオ固形分の含有量が下限以上であっても、本発明のカカオ製品はフレーク状又は顆粒状とすることができ、またフレーク状又は顆粒状の形態を維持することができることがわかった。
特に、無脂カカオ固形分と二酸化ケイ素及び/又はセルロースの含有質量比を20:1〜170:1の範囲内とすることで、フレーク状又は顆粒状とすることができ、またフレーク状又は顆粒状の形態を維持することができるカカオ製品を提供できることがわかった。
また、無脂カカオ固形分が50質量%以上、無脂カカオ固形分と二酸化ケイ素及び/又はセルロースの含有質量比が20:1〜170:1の範囲内となるよう、原料粉末を調製する調製工程と、調製工程により得た原料粉末を乾式造粒法によりフレーク状又は顆粒状に造粒する造粒工程と、を備えることで、効率よく、フレーク状又は顆粒状のカカオ製品を製造することができることがわかった。
<製造例:カカオ製品の製造>
以下の条件により、本発明のカカオ製品を製造することができる。
ココアパウダー(カカオバター含量11%)480 Kg、サイロページ720(二酸化ケイ素:富士シリシア化学株式会社 製) 7.5 Kg、セオラスUF−711(結晶セルロース:旭化成株式会社 製) 7.5 Kgを混合し、原料粉末を調製した。
調製した原料粉末を、ローラーコンパクター(フロイント・ターボ株式会社 製)によりロール加圧する(本発明における、乾式造粒法に相当)ことで、フレーク状のカカオ製品を製造した。
ここで、ローラーコンパクター(フロイント・ターボ株式会社 製)によるロール加圧の条件は、以下の条件で統一した。
・ロールプレス回転数:8rpm
・スクリューフィーダ−回転数:150rpm
・油圧:18Mpa
上記の製造条件により、効率よく、フレーク状又は顆粒状のカカオ製品を製造することができることがわかった。
また、上記形態とすることで、カカオ製品の原料粉末が結着性に優れるため、カカオ製品をフレーク状又は顆粒状とすることができることがわかった。
そして、本発明のカカオ製品は、その原料粉末が結着性に優れるため、フレーク状又は顆粒状の形態を維持することができることがわかった。
本発明は、カカオ製品に応用することができる。

Claims (5)

  1. 無脂カカオ固形分が50質量%以上であり、
    二酸化ケイ素及び/又は結晶セルロースを含み、
    結晶セルロースを含む場合には、結晶セルロースと無脂カカオ固形分との含有質量比が1:20〜1:170の範囲内であり、かつ結晶セルロースの含有量がカカオ製品全体の1質量%以上である、フレーク状又は顆粒状のカカオ製品。
  2. 二酸化ケイ素無脂カカオ固形分との含有質量比が、1:20〜1:170の範囲内である、請求項1に記載のカカオ製品。
  3. カカオ製品中に含まれる油脂の含有量が5質量%以上、15質量%以下であり、
    カカオバター又はカカオバター代用脂の含有量が、前記の全油脂分に対し、80質量%以上であり、
    カカオ製品の嵩比重が0.45g/mL〜0.60g/mLであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のカカオ製品。
  4. 飲料用スティック包装製品である、請求項1〜3の何れか一項に記載のカカオ製品。
  5. 原料粉末を調製する調製工程と、
    前記調製工程により得た原料粉末を乾式造粒法によりフレーク状又は顆粒状に造粒する造粒工程と、
    を備えるカカオ製品の製造方法であって、
    前記調製工程が、
    無脂カカオ固形分が50質量%以上、
    二酸化ケイ素及び/又はカカオ製品全体の1質量%以上の結晶セルロースを、
    無脂カカオ固形分と二酸化ケイ素及び/又は結晶セルロースの含有質量比が20:1〜170:1の範囲内となるよう、原料粉末を調製する工程であることを特徴とする、フレーク状又は顆粒状のカカオ製品の製造方法。
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