JP6791556B2 - 均一な、高モル質量環状イミノエーテルポリマーの調製のための方法 - Google Patents

均一な、高モル質量環状イミノエーテルポリマーの調製のための方法 Download PDF

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Description

本発明は、高モル質量及び低(多)分散度を有する環状イミノエーテルポリマーの調製のための方法、並びにかかる特性を有するポリオキサゾリンポリマーに関する。本発明は、さらに、かかるポリマーを含有する医薬組成物及び医療デバイスに関する。
医薬品及びバイオテクノロジー産業は、薬物及び薬物候補の治療有効性を改善するという重要な課題に直面している。或る種類の医薬品の投与にとって、従来の剤形が、必ずしも非常に適切であるとは限らない。例えば、最も強力な薬物及び薬物候補の多くは、水中で低い溶解度を有し、したがって、身体によって適切に吸収されず、小さな薬は、速い腎クリアランスに悩まされ、バイオ医薬品は、急速な酵素分解を受ける。
様々な手法が、かかる薬物の薬物動態的及び薬力学的特性を改善するために使用されており、薬物を天然又は合成ポリマーに結合させる手法もあれば、ポリマー添加剤を使用して、固体分散系及び固溶体を形成する手法もある。
ポリ(エチレングリコール)(PEG)は、薬物の結合のための担体として最も頻繁に使用されている。ペグ化を通じて医薬品の分子量を増加させることによって、非修飾の形態と比べた、いくつかの重大な薬理学的利点、例えば、薬物溶解度の改善、循環半減期の延長、免疫原性の低下、薬物安定性の向上、及びタンパク質分解に対する保護の改善が生じる。PEGは、薬物の流体力学的半径を増加させ、それによって、免疫系及びタンパク質分解酵素を含む、身体との相互作用から、薬物を(部分的に)遮蔽することによって、薬物の治療有効性を改善する。特にこの後者の遮蔽特性は、多くのその他の水溶性ポリマーと比較したPEGの成功にとって、主要な推進力であり、PEGの良好な水和に起因すると考えられる。
ペグ化は、一般的に使用されているにもかかわらず、使用に関連して、いくつかの不都合がある。時として、過敏症及びPEG抗体の形成が認められる。高分子量を有するPEGが使用される場合、肝臓に蓄積され、いわゆる巨大分子症候群をもたらすこともまた認められる。PEG分子の鎖長が、P450又はアルコールデヒドロゲナーゼなどの酵素の影響下で短縮し、有毒な副生成物を生じさせることがある。
小さい治療用分子に関して、活性化できるヒドロキシル末端基が1つ又は2つしかないことに起因して、PEGで、比較的低い薬物ローディングしか達成できないことが、頻繁に認められる。さらに、治療用部分、検出用部分若しくはターゲッティング部分を有するPEG又はPEGデンドロンのオルトゴナル官能化は、容易には可能でない。
さらに、爆発性で毒性の強い、縮合したエチレンオキシドモノマーが必要とされるので、PEGを調製するのは、比較的困難で危険である。加えて、PEGは貯蔵可能性が限定的であり、すなわち、過酸化物形成を回避するため、貯蔵に抗酸化剤が必要となる。
したがって、薬物送達のための、詳細が分かっている、非免疫原性及び非毒性のポリマー担体を必要とする。
この目的を成就するために、ポリオキサゾリン(POX)は、有望な候補であると考えられる。ポリオキサゾリンは、簡潔な調製、良好な安定性、低い毒性及び免疫原性、大きなローディング能、良好な親水特性並びに良好なタンパク質忌避効果という利点を、典型的に発揮する。
しかし、PEG及びPOXのなどの市販の合成ポリマー材料の重要な弱点は、様々な鎖長のポリマーの幅広い混合物を含むという点で、あまり均一ではないという事実にある。分子量のこの不均質度(「多分散度」)、又はIUPACによって現在推薦されている「分散度」は、ポリマーの生成方法の本来の結果である。反応混合物中の小さな不純物が、事前の連鎖停止をもたらす、重合の間の副反応を引き起こす。
生物医学適用にとって、詳細が分かっている、化学的に均一な材料を使用することが非常に望ましいことは、容易に理解される。高モル質量ポリマーに関する限り、低モル質量ポリマー断片のレベルを最小化することが、一般的に望ましい。言い換えれば、可能な限り、生物医学適用のためにポリマーの分散度を低減することが重要である。この目標は、達成が特に困難であり、その理由は、生物医学適用が、高分子量ポリマーを通常要求し、これらのポリマーの調製の間に、それ固有の連鎖移動がいわゆるベータ脱離によって起こるので、分散度が、特に環状イミノエーテルポリマーについて、モル質量の増加とともに増加するからである。
国際公開第2008/106186号は、末端に単一の活性官能基を有するPOXポリマーを含む、末端が活性化されたポリオキサゾリン(POX)化合物を記載していて、上記官能基は、標的分子上の基と反応することが可能であり、標的分子−POX複合体を生ずる。前記国際特許出願において、ポリマー修飾薬物の商業的開発にとって、40,000Da以上もの分子量(MW)及び1.1未満の分子量分布又は多分散度(PD)を有するポリマーを使用することが高い頻度で必要とされるが、上の範囲のMW及びPDは、POXについては従来の技術によって達成できないことを示す、多くの研究がなされてきたことが、認められる。国際公開第2008/106186号は、アニオン交換クロマトグラフィーによる反応混合物の精製を伴う、低いPD値を有するPOX誘導体を得るための方法を記載している。実施例36は、MW15.200Da及びPD1.09を有する、ポリエチルオキサゾリンポリマーを記載している。
米国特許出願公開第2009/156782号は、2−エチル−2−オキサゾリン及び2−イソ−プロピル−2−オキサゾリンの単分散可能なホモポリマー及びランダムコポリマーを調製する方法を記載している。米国特許出願公開第2009/156782号によって記載されている方法は、水に対する反応混合物の透析精製を伴う。参照例1は、分子量(M)9700(DP=86)及び分散の度合い(M/M)1.02を有する、ポリ(2−イソプロピル−2−オキサゾリン)ポリマーの調製を記載している。
米国特許第3,326,929号は、重合が連鎖切断なしにカチオン活性触媒によって達成できるように、上記オキサゾリンモノマーを満足に精製するために、オキサゾリンモノマーを、酸塩化物又は酸無水物によって処理することを記載している。結果として生じるポリマーの正確なM及び分散度は、報告されていない。
米国特許第4,281,137号は、オキサゾリンポリマーの色への不純物の望まれない効果を減弱するために、2−オキサゾリン化合物から、水及び色の原因となるこれらの不純物の残存量を除去することを記載している。これは、モノマーをクロロシラン又はホスファイトと反応させることによって達成される。上記米国特許は、結果として生じるポリマーのM及び分散度に関するいずれの情報も含んでいない。
T.X.Viegasら(2011)Bioconjugate Chem.22、976〜986は、1.1未満の分散度を有する、5kDa及び10kDaのポリエチルオキサゾリンポリマーの合成のための特定の手順を記載している。
本発明者らは、環状イミノエーテルモノマーのカチオン開環重合によって、高モル質量の均一なポリマーを製造する方法を開発した。この方法は、不純物が、反応混合物から本質的に完全に除去され、その結果、重大な副反応が、重合の間に起こらないという利点を有する。副反応は、低温で重合を実施することによって、さらに抑制される。本方法は、したがって、高モル質量及び分子量の狭い分布(低分散度)を有する、生物医学等級の環状イミノエーテルポリマーを製造するために、有利に使用できる。
本発明による方法は、
a)環状イミノエーテルモノマー及び任意選択で溶媒を含む、第1の液体反応混合物を用意するステップ、
b)カチオン開環重合によって第1の反応混合物中で環状イミノエーテルモノマーを重合して、(i)重合物及び(ii)溶媒及び/又は未反応の環状イミノエーテルモノマーを含有する、重合した第1の反応混合物を生成するステップ、
c)重合した第1の反応混合物に含有されている重合物から、溶媒及び/又は未反応の環状イミノエーテルモノマーを分離するステップ、
d)分離された未反応の環状イミノエーテルモノマー及び/又は分離された溶媒を、その他の成分(溶媒、モノマー及び/又は開始剤)と組み合わせることによって、環状イミノエーテルモノマー及び溶媒を含有する、第2の液体反応混合物を用意するステップ、並びに
e)カチオン開環重合によって第2の反応混合物中で環状イミノエーテルモノマーを重合して、少なくとも100の重合度(DP)を有する、均一なポリマーを生成ステップ
を含む。
本発明者らは、理論に束縛されることを望まないが、重合反応の事前の停止を引き起こすことができる混入物が、本方法のa)からc)のステップの間に、有効に除去され、それによって、かかる混入物を本質的に含まない第2の液体反応混合物を用意すると考えられる。したがって、第2の液体反応混合物は、重合して、非常に低い分散度の高モル質量ポリマーを生じ得る。
本発明は、さらに、高分子量及び低分散度を有するポリ(2−オキサゾリン)ポリマーに関する。より詳細には、本発明は、2−メチル−2−オキサゾリン、2−エチル−2−オキサゾリン、2−n−プロピル−2−オキサゾリン、2−i−プロピル−2−オキサゾリン及びそれらの組合せから選択される、2−置換−2−オキサゾリンモノマーに由来する繰返し単位を少なくとも50重量%含むポリマーに関するものであって、上記ポリマーは、少なくとも250のDP及びθmax未満の分散度を有し、θmaxは、以下の式
θmax=1.2+(DP−250)/8000(250≦DP<900の場合)
θmax=1.28125+(DP−900)/500(900≦DP<1000の場合)
θmax=1.48125+(DP−1000)/9770(1000≦DPの場合)
によって計算される。
本発明は、さらに、かかるポリマーを含有する、医薬組成物又は医療デバイスに関する。
発明の詳細な説明
したがって、本発明の一態様は、5個又は6個の環員を有する環状イミノエーテルモノマーのカチオン開環重合によって、高モル質量の均一なポリマーを製造する方法に関するものであって、上記方法は、
a)環状イミノエーテルモノマー及び任意選択で溶媒を含む、第1の液体反応混合物を用意するステップ、
b)カチオン開環重合によって第1の反応混合物中で環状イミノエーテルモノマーを重合して、(i)重合物及び(ii)溶媒及び/又は未反応の環状イミノエーテルモノマーを含有する、重合した第1の反応混合物を生成するステップ、
c)重合した第1の反応混合物に含有されている重合物から、溶媒及び/又は未反応の環状イミノエーテルモノマーを分離するステップ、
d)分離された未反応の環状イミノエーテルモノマー及び/又は分離された溶媒を、その他の成分と組み合わせることによって、環状イミノエーテルモノマー及び溶媒を含有する、第2の液体反応混合物を用意するステップ、並びに
e)カチオン開環重合によって第2の反応混合物中で環状イミノエーテルモノマーを重合して、少なくとも100の重合度(DP)を有する、均一なポリマーを生成するステップ
を含む。
本明細書に使用されている用語「環状イミノエーテル」は、環員が、1個の炭素原子によって隔てられている、1原子の酸素及び1原子の窒素を含む、置換又は非置換の複素環有機化合物を意味する。環状イミノエーテルの例は、オキサゾリン(5員環を含有する)及びオキサジン(6員環を含有する)である。
本明細書に使用されている用語「重合度」は、別段の指示がない限り、数平均の重合度を意味する。
本明細書に使用されている用語「分散度」は、別段の指示がない限り、分散指数θを意味する。分散指数は、式θDP=M/Mを使用して計算でき、Mは、ポリマーの重量平均分子量であり、Mは、数平均分子量である。
本明細書に使用されている用語「連鎖切断不純物」は、別段の指示がない限り、事前の停止を、又は第2の反応混合物中で使用されている環状イミノエーテルモノマーのカチオン開環重合の連鎖移動反応を、引き起こす能力がある物質を意味する。
本明細書に使用されている用語「深冷蒸留」は、真空を使用して揮発性物質の蒸発を助け、これらの揮発性物質を極低温冷却によって凝縮する、蒸留方法を意味する。
本発明による方法を適切に使用して、オキサゾリン、オキサジン及びその他の環状イミノエーテルから高モル質量ポリマーを調製できる。好ましい実施形態によれば、本方法において使用されている環状イミノエーテルモノマーは、任意選択で置換されたオキサゾリン、好ましくは、任意選択で2−置換された、2−オキサゾリンである。
本方法においてモノマーとして適切に使用できる2−置換−2−オキサゾリンの例としては、2−メチル−2−オキサゾリン、2−エチル−2−オキサゾリン、2−n−プロピル−2−オキサゾリン、2−i−プロピル−2−オキサゾリン、2−ブチル−2−オキサゾリン、2−(3−ブテニル)−2−オキサゾリン、2−(メトキシカルボキシエチル)−2−オキサゾリン及びそれらの組合せが挙げられる。
第1の反応混合物の重合は、0〜100℃、好ましくは10〜60℃、最も好ましくは30〜50℃の範囲の温度で、典型的に実行される。反応は、真空下又は不活性雰囲気中で実行できる。
第1の反応混合物は、存在する全ての連鎖切断不純物と反応するために十分な量でオリゴマー又はポリマーのリビングポリマー鎖をもたらす、或る量のリビングポリマーを含有するべきである。本発明による方法において、第1の反応混合物は、10〜100重量%の環状エーテルモノマーを典型的に含有する。第1の反応混合物は、15〜80重量%の環状イミノエーテルモノマーを含有することがさらにより好ましく、20〜50重量%が最も好ましい。
本方法は、溶媒を含まない第1の反応混合物を適切に使用してもよい。第1の反応混合物は、5〜90重量%の溶媒を含有することが好ましい。第1の反応混合物の溶媒含有量は、20〜80重量%の範囲にあることがより好ましく、50〜80重量%の範囲にあることが最も好ましい。
本発明者らは、干渉しない、非反応性の溶媒(極性又は無極性のいずれか)が、第1の反応混合物の重合を実行するための最も適切な媒体であると分かった。本発明による方法において、第1の反応混合物中の溶媒は、任意選択で置換された芳香族炭化水素、スルホラン、ジメチルアセトアミド及びそれらの混合物から、好ましくは選択される。上記溶媒が、任意選択で置換された芳香族炭化水素であることがより好ましく、クロロベンゼンであることが最も好ましい。
第2の反応混合物中で実行される実際の重合ステップが、分散度が上昇する副反応によって妨げられないことを確実にするために、第1の反応混合物中での犠牲的重合の間、連鎖切断不純物の全てが、リビングポリ(環状イミノエーテル)鎖と反応することが重要である。これを達成するために、第1の反応混合物中に重合開始剤を含むことは有用である。第1の反応混合物は、0.1〜10重量%の濃度で開始剤を含有することが典型的であり、より好ましくは0.5〜5重量%、最も好ましくは1〜2重量%の濃度で含有する。
第1の反応混合物中での犠牲的重合は、重合物を生ずる。残りの溶媒及び/又は未反応の環状イミノエーテルモノマーは、連鎖切断不純物を本質的に完全に含まず、第2の重合ステップにおいて使用され得る前に、重合物から分離される必要がある。
本発明の好ましい実施形態において、溶媒及び/又は未反応の環状イミノエーテルモノマーは、蒸留を用いて、好ましくは深冷蒸留を用いて、重合した第1の反応混合物に含有されている重合物から分離される。
本方法のステップc)から得られた、分離された溶媒と分離された未反応の環状イミノエーテルモノマーの両方とも、連鎖切断不純物を本質的に完全に含まない。本発明の恩恵は、第2の液体反応混合物中に分離された溶媒又は分離されたモノマーのいずれかを含むことによって実現することができる。分離された溶媒と分離されたモノマーの両方が第2の反応混合物中で使用される場合にも、これらの同じ恩恵がまた実現されることは、当然である。
本発明の方法の一実施形態によれば、重合した第1の反応混合物に含有されている重合物から分離された溶媒を、環状イミノエーテルモノマーと、その後組み合わせて、第2の液体反応混合物を生成する。
分離された溶媒中の連鎖切断不純物の濃度を最小化するために、溶媒は、重合物を実質的に全く含有しないように、重合物から分離されることが重要である。分離された溶媒は、重合物を10ppm未満含むことが好ましく、より好ましくは5ppm未満、さらにより好ましくは1ppm未満である。分離された溶媒は、重合物を全く含有しないことが最も好ましい。
本方法の別の好ましい実施形態において、ステップc)において重合物から溶媒を分離する前に、追加の溶媒を、少なくとも95重量%の環状イミノエーテルモノマーが重合した後で、第1の液体反応混合物に加え、続いて、カチオン開環重合が継続し、追加の溶媒は、第1の液体反応混合物中で使用された溶媒の80重量%超になる。この実施形態は、初期重合速度が、全ての溶媒を重合の開始前に第1の反応混合物に導入する場合より、実質的に速いという事実に起因して、犠牲的重合ステップの効率が有意に上昇するという利点をもたらす。
本方法の別の実施形態によれば、未反応の環状イミノエーテルモノマーは、重合した第1の反応混合物に含有されている重合物から分離され、その後、分離された未反応の環状イミノエーテルモノマーを、溶媒と組み合わせて、第2の液体反応混合物を生成する。
分離されたモノマー中の連鎖切断不純物の濃度を最小化するために、未反応の環状イミノエーテルモノマーは、重合物を実質的に全く含有しないように、重合物から分離されるべきである。分離された未反応の環状イミノエーテルは、重合物を10ppm未満含むことが好ましく、より好ましくは5ppm未満、さらにより好ましくは1ppm未満である。分離された未反応の環状イミノエーテルモノマーは、重合物を全く含まないことが最も好ましい。
本発明の方法の特に好ましい実施形態においては、分離された溶媒と分離された未反応の環状イミノエーテルモノマーの両方を、その他の成分と組み合わせて、第2の液体反応混合物を生成する。
本方法のさらに別の実施形態において、溶媒及び未反応の環状イミノエーテルモノマーは、重合した第1の反応混合物に含有されている重合物から分離され、その他の成分と組み合わされて、第2の液体反応混合物を生成する。分離されたモノマー中の連鎖切断不純物の濃度を最小化するために、溶媒及び未反応の環状イミノエーテルモノマーは、重合物を実質的に全く含有しないように、重合物から分離されるべきである。溶媒と未反応の環状イミノエーテルとの分離された組合せは、重合物を10ppm未満含むことが好ましく、より好ましくは5ppm未満、さらにより好ましくは1ppm未満である。分離された溶媒及び未反応の環状イミノエーテルモノマーは、重合物を全く含まないことが最も好ましい。
本方法において、第1及び第2の反応混合物中で使用されている環状イミノエーテルモノマーは、同じであり得る、又は異なり得る。特に、分離された未反応の環状イミノエーテルモノマーが第2の反応混合物中で使用される場合、第1の反応混合物及び第2の反応混合物中で、同じ環状イミノエーテルモノマーを使用することが好ましい。
本発明による方法において、第2の反応混合物の重合は、比較的低温で好ましくは実行される。この理由は、比較的低温で、エナミン形態への環状イミノエーテルの互変異性化は、それほど好ましくないからである。第2の反応混合物中のエナミンの濃度をできるだけ低く保持することが重要であり、その理由は、あらゆる連鎖移動現象が1つの末端のポリマー鎖及び1つの新しく開始するポリマー鎖をもたらすので、エナミンは、結果として生じるポリマー鎖のモル質量の不均質度を上昇させる、重合の間の連鎖移動反応を引き起こし得るからである。
したがって、本発明による方法において、第2の反応混合物の重合は、60℃以下の温度で実行されることが典型的であり、好ましくは、50℃以下で実行される。第2の反応混合物の重合は、少なくとも0℃で典型的に実行され、より好ましくは少なくとも20℃、最も好ましくは少なくとも30℃で実行される。
第2の反応混合物は、環状イミノエーテルモノマーを10〜95重量%含有することが典型的であり、より好ましくは20〜80重量%、最も好ましくは20〜50重量%含有する。
第2の反応混合物の溶媒含有量は、5〜90重量%の範囲に好ましくはあり、より好ましくは20〜80重量%、最も好ましくは50〜80重量%の範囲にある。
極性、非反応性溶媒は、第2の反応混合物の重合を実行するための最も適切な媒体であると分かった。第2の反応混合物中の溶媒は、任意選択で置換された芳香族炭化水素、スルホラン、ジメチルアセトアミド及びそれらの混合物から選択されることが好ましい。上記溶媒は、任意選択で置換された芳香族炭化水素であることがより好ましい。溶媒は、クロロベンゼンであることが最も好ましい。
第2の反応混合物は、開始剤を好ましくは含有する。第2の反応混合物は、重合前に反応混合物中に存在する環状イミノエーテルモノマーの全量に対して計算された、0.00001〜0.05mol.%の濃度で開始剤を含有することがより好ましく、0.0005〜0.01mol%の濃度が、さらにより好ましい。
特に好ましい実施形態によれば、第1及び第2の反応混合物中で使用されている開始剤は、150℃超、より好ましくは200℃超、最も好ましくは250℃超の大気圧で沸点を有する。高い沸点の開始剤の使用は、第1の反応器から第2の反応器へモノマー及び/又は溶媒を極低温で蒸留する場合、開始剤が、第2のフラスコに残るという利点をもたらす。
本方法は、250℃未満の沸点を有する揮発性開始剤もまた使用してもよい。かかる揮発性開始剤を使用する場合、液体成分(例えば、溶媒)と一緒に、これらの揮発性開始剤を第1及び/又は第2の反応混合物中に注入することが好ましい。
本発明の方法の好ましい実施形態によれば、開始剤は、塩である。重合前に第1及び第2の反応混合物に含有されている開始剤は、オキサゾリニウム塩であることが、さらにより好ましい。オキサゾリニウム塩は結晶性であり、典型的には2−フェニル−2−オキサゾリンなどの2−置換−2−オキサゾリンと(トリフリン酸、テトラフルオロホウ酸又はヘキサフルオロリン酸などの)強酸又はアルキル化剤との付加体であることが、最も好ましい。
第1及び/又は第2の反応混合物中で本発明の方法において使用される開始剤としては、1つ又は複数の官能性開始剤がまた挙げられてもよい。官能性開始剤は、官能性部分を含有し、ポリマーの鎖末端(複数可)で上記官能性部分を導入する能力がある開始剤である。使用され得る官能性開始剤の例としては、プロパルギルトリフレートなどの官能性アルキル化剤から調製されたオキサゾリニウム種、例えば2−メトキシカルボキシエチル−2−オキサゾリン若しくは2−(3−ブテニル)−2−オキサゾリンをベースとする、オキサゾリニウムの2−置換基に官能基を有するオキサゾリニウム種、又はプロパルギルトリフレートなどの官能性アルキル化剤が挙げられる。
本発明の方法の好ましい実施形態において、環状イミノエーテルモノマーの総量の一部は、犠牲的重合によって、第1の反応混合物中の連鎖切断不純物と反応し、環状イミノエーテルモノマーの残りの量は、第2の反応混合物中で使用されて、高モル質量の均一なポリマーを生成する。
したがって、本発明の方法において、第2の反応混合物中で環状イミノエーテルモノマーの大部分を使用することが好ましい。分離された溶媒を組み合わされる環状イミノエーテルモノマーの量は、本方法で使用されている環状イミノエーテルモノマーの総量の少なくとも80mol.%であることが典型的であり、より好ましくは少なくとも90mol.%である。
本発明による方法において、第1及び/又は第2の反応混合物中での重合反応は、好適な求核性停止試薬とのリビングポリマーの末端キャッピング反応によって停止されてもよい。好ましい実施形態において、第2の反応混合物中での重合は、所望の分子量に到達したとき、好適な停止剤で末端キャッピングされる。末端キャッピング反応は、分子量及び分散度に関して詳細が分かっているポリマーの生成を、このようにして可能にする。
高モル重量の均一なポリマーを末端キャッピングするために適切に使用され得る停止試薬の例としては、メタノール中のアンモニア、水酸化ナトリウム若しくはカリウム、第一級、第二級若しくは第三級のアミン(ピペリジン及びピペリジン誘導体を含む)、チオール及びホスフィンが挙げられる。
本方法は、高モル質量の均一なポリマーの製造を可能にするという利点をもたらす。本方法によって得られる均一なポリマーは、少なくとも200の重合度を有することが好ましく、より好ましくは少なくとも250、さらにより好ましくは少なくとも300、最も好ましくは少なくとも400の重合度を有する。均一なポリマーの重合度は、10,000を超えないことが典型的であり、より詳細には4,000を超えず、さらにより詳細には2,000を超えない。
また、本方法の場合、均一なポリマーの分散度は、分子質量の増加につれて上昇する傾向がある。本方法によって得られる均一なポリマーは、250の重合度及びθmax未満の分散度を有することが典型的であり、θmaxは、以下の式(式1)
θmax=1.2+(DP−250)/8000(250≦DP<900の場合)
θmax=1.28125+(DP−900)/500(900≦DP<1000の場合)
θmax=1.48125+(DP−1000)/9770(1000≦DPの場合)
によって計算される。
本方法によって得られる均一なポリマーは、θmax未満の分散度を有することがより好ましく、θmaxは、以下の式(式2)
θmax=1.15+(DP−250)/8000(250≦DP<900の場合)
θmax=1.23125+(DP−900)/500(900≦DP<1000の場合)
θmax=1.43125+(DP−1000)/9770(1000≦DPの場合)
によって計算される。
本方法によって得られる均一なポリマーは、θmax未満の分散度を有することが最も好ましく、θmaxは、以下の式(式)
θmax=1.1+(DP−250)/8000(250≦DP<900の場合)
θmax=1.18125+(DP−900)/500(900≦DP<1000の場合)
θmax=1.38125+(DP−1000)/9770(1000≦DPの場合)
によって計算される。
以下の表に、式1、2及び3による異なるDPポリマー値について計算されたθmax値を収載する。
Figure 0006791556
本方法によって得られる均一なポリマーは、典型的には1.25未満、より好ましくは1.2未満、さらにより好ましくは1.15未満、もっとより好ましくは1.1未満、最も好ましくは1.08未満の分散度を有する。
本発明のポリマーの分散度は、溶離剤としてトリフルオロ酢酸カリウム(3g/L)を有するヘキサフルオロプロパノールを使用する、サイズ排除クロマトグラフィーによって測定できる。
本発明による方法は、ホモポリマー、ブロックコポリマー及び統計ポリマーを製造するために適用できる。
本方法によって製造される均一なポリマーは、ホモポリマー又はコポリマーであることが好ましく、ポリマー中の少なくとも50%、より好ましくは少なくとも70%、最も好ましくは少なくとも90%の繰返し単位が、環状イミノエーテルモノマーに由来する。均一なポリマーは、2−オキサゾリンモノマーのみから成る、ホモポリマー又はコポリマーであることが最も好ましい。
本発明による方法は、第2の反応混合物の重合によって得られる均一なポリマーを官能化する、追加のステップを任意選択で含むことができる。例えば、官能性部分は、ポリマーの構造に導入されてもよく、治療用部分、ターゲッティング部分及び/又は診断用部分などの活性部分を有する複合体を形成するのを可能にする。これらの複合体は、治療的処置又は予防的処置又は疾患若しくは障害の診断において適切に使用され得る。
均一なポリマーは、求電子性及び/又は求核性部分を、ペンダント基及び/又はポリマーの末端(複数可)に導入することによって官能化されてもまたよい。これらの求電子性及び/又は求核性部分の導入によって、ポリマーは、その他の官能化されたポリマーとの及び/又は架橋剤との架橋反応に参加するのが可能になる。このようにして得られた架橋された材料は、ポリマー複合体及び固体分散系/固溶体など、様々な医療適用及びデバイスのための材料として、適切に適用され得る。
本発明による方法は、下に定義される均一なポリオキサゾリンポリマーを、好ましくは生ずる。
本発明の別の態様は、本明細書に記載された重合によって得られるポリマーに関わる。
本発明のまた別の態様は、2−メチル−2−オキサゾリン、2−エチル−2−オキサゾリン、2−n−プロピル−2−オキサゾリン、2−i−プロピル−2−オキサゾリン及びそれらの組合せから選択される、2−置換−2−オキサゾリンモノマーに由来する繰返し単位を、少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも60重量%、最も好ましくは少なくとも80重量%含むポリオキサゾリンポリマーに関するものであり、上記ポリマーは、少なくとも250のDP及びθmax未満の分散度を有し、θmaxは、以下の式
θmax=1.2+(DP−250)/8000(250≦DP<900の場合)
θmax=1.28125+(DP−900)/500(900≦DP<1000の場合)
θmax=1.48125+(DP−1000)/9770(1000≦DPの場合)
によって計算される。
ポリオキサゾリンポリマーは、θmax未満の分散度を有することがより好ましく、θmaxは、以下の式
θmax=1.15+(DP−250)/8000(250≦DP<900の場合)
θmax=1.23125+(DP−900)/500(900≦DP<1000の場合)
θmax=1.43125+(DP−1000)/9770(1000≦DPの場合)
によって計算される。
ポリオキサゾリンポリマーは、θmax未満の分散度を有することが最も好ましく、θmaxは、以下の式
θmax=1.1+(DP−250)/8000(250≦DP<900の場合)
θmax=1.18125+(DP−900)/500(900≦DP<1000の場合)
θmax=1.38125+(DP−1000)/9770(1000≦DPの場合)
によって計算される。
本発明のポリオキサゾリンポリマーは、本明細書に記載された重合方法によって、好ましくは得られる。
ポリオキサゾリンポリマーは、1.25未満の分散度を典型的に有し、より好ましくは1.2未満、さらにより好ましくは1.15未満、もっとより好ましくは1.1未満、最も好ましくは1.08未満の分散度を有する。
特に好ましい実施形態によれば、本発明によるポリオキサゾリンポリマーは、2−エチル−2−オキサゾリンに由来する繰返し単位を、少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも60重量%、最も好ましくは少なくとも80重量%含む。
本発明の一実施形態においては、ポリオキサゾリンポリマーは、ホモポリマー、最も好ましくは2−エチル−2−オキサゾリンのホモポリマーである。
本発明の別の実施形態によれば、本発明によるポリマーは、少なくとも50%、好ましくは少なくとも60%、最も好ましくは少なくとも80%の繰返し単位が、2−C1〜3−アルキル−2−オキサゾリンに由来するコポリマーである。
本発明によるポリオキサゾリンポリマーは、高重合度を低(多)分散度と組み合わせているという点で、独特である。
好ましい実施形態によれば、本発明によるポリマーは、少なくとも350、より好ましくは少なくとも400のDPを有する。
本発明のポリオキサゾリンポリマーは、治療用部分、ターゲッティング部分及び/又は診断用部分など、活性部分を有する複合体を形成するのを可能にする、官能性部分を、構造中に含有し得る。したがって、本発明によるポリマーのこれらの複合体は、治療的処置又は予防的処置又は疾患若しくは障害の診断において使用され得る。
本発明のポリオキサゾリンポリマーは、その他のポリマーと及び/又はその他の架橋剤と架橋するのを可能にする、求電子性及び/又は求核性部分をまた含有してもよい。このようにして得られた架橋された構造は、様々な医療適用及びデバイスのための材料として、適切に適用され得る。
本発明のポリオキサゾリンポリマーは、本明細書中で下に定義される均一なポリマーを製造する方法によって、好ましくは得られる。
本発明のまた別の態様は、本明細書中で前に定義されたポリオキサゾリンポリマーを含有する、医薬組成物又は医療デバイスに関する。本発明による医薬組成物の例としては、薬物、ペプチド又はタンパク質とのポリマー複合体、固体分散系及び固溶体、並びに薬物、ペプチド又はタンパク質とのその他の配合物が挙げられる。
本発明によって網羅される医療デバイスの例としては、組織接着材料、ハイドロゲル材料が挙げられる。
本発明は、以下の非制限的実施例によってさらに例証される。
材料及び方法
2−エチル−2−オキサゾリン(EtOx)を分留して、128℃沸騰中心カットを収集した。次に、数日間ナトリウム上で撹拌し、脱気し、きれいな貯蔵器中へ蒸留した。2−メチル−2−オキサゾリン(MeOx)を同じ方法で精製した。
2−イソプロピル−2−オキサゾリン及び2−n−プロピル−2−オキサゾリンを、ウィッテ−ゼーリガー環縮合によって合成し、EtOxについて記載した通り、精製した。
2−メトキシカルボニルエチル−2−オキサゾリン(MestOx)を、酸塩化物及びエタノールアミンクロリドのワンポットでの二段階反応によって合成し、酸化バリウム上での蒸留によって精製した。
クロロベンゼンを、濃硫酸で3回(体積の10%を洗浄)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で3回(体積の10%)、及び水で3回洗浄した。このクロロベンゼンを、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、次に分留し、次に、蒸留前に少なくとも一晩、五酸化リン又は水素化カルシウムのいずれかで撹拌することによってさらに乾燥させた。
過マンガン酸カリウム、続いて、メタノールを加え、二酸化マンガンで濾過し、続いて、分留することによって、スルホランを精製した。分画されたスルホランを、水素化カルシウム、次に、フェニルオキサゾリニウムテトラフルオロボーレート上で蒸留し、ドライボックス内で取り扱った。
新たに蒸留した2−フェニル−2−オキサゾリンを、過剰量の好適な酸(トリフリン酸、テトラフルオロホウ酸又はヘキサフルオロリン酸)と反応させ、生成物を少なくとも1回、再結晶化させることによって、開始剤の塩を調製した。
重合手順
一方の側にシュレンクフラスコ、その反対側に三方活栓付き丸底フラスコを取り付けた、きれいで乾燥した蒸留橋を、コーンソケットによって真空ラインに取り付けた。ガラス又はテフロンコーティングされた撹拌子を、それぞれの側に付けた。系を空にし、アルゴンで再び満たした。アルゴンの逆流に向かって、トリメチルシリルクロリド(TMSCl)2〜5mLを、シュレンクフラスコ上の活栓によって加え、系を孤立させた。TMSClを、液体窒素中にフラスコを浸漬することによって凍結させ、系を空にした。解凍に際して、TMSClは、主要な大気成分となり、ガラス上でヒドロキシル基と反応して、系を疎水性にした。少なくとも30分後、系をアルゴンでパージし、TMSClを除去し、フラスコを水、アセトン及び石油エーテルで濯いだ後で、気流で乾燥させた。
開始剤(約100mg)を、シュレンクフラスコに加えて、全ての連鎖切断不純物と反応させた(最終反応混合物の着色がないことによって判断)。さらなる量の開始剤を、主重合が実行される予定の受けフラスコに加え、その量は、所望のポリマーモル質量に依存した。次に、系を、16時間、空にした。
重合を開始するために、系を乾燥アルゴンでパージし、溶媒及びモノマーをシュレンクフラスコに注入し、1時間、撹拌させた。次に、溶液を、凍結技術のため液体窒素を使用する凍結脱気によって3回脱気し、重合フラスコ中へ蒸留した。重合フラスコを解凍し、乾燥アルゴンでパージした後で、フラスコを、三方活栓を閉めることによって孤立させ、真空ラインから切断し、42〜60℃で予熱した油浴に入れた。
重合を停止させるために、フラスコを、(ブチルゴムホースによって)乾燥アルゴンの供給に連結し、(小さい試料を取り出した後で)メタノールに溶解させた大幅な過剰量の水酸化カリウム(ヒドロキシル末端基が所望の場合)又はアンモニア(アミン末端基が所望の場合)のいずれかを加えた。ジエチルエーテル中での沈殿、続いて、吸引濾過(より高いMWポリマーについて、これを2〜3回繰り返して、速度論的にトラップされるようになった、モノマー及び溶媒を除去した)によって、ポリマーを回収し、真空オーブン又は乾燥器中で一晩乾燥させた。次に、水溶性ポリマーを、水に溶解させ、凍結乾燥させて、最終ポリマー生成物を白色粉末として得た。
ポリマーの分析
いくつかの異なるカラムシステム使用して、分散度を測定した。分解能が高ければ高いほど、ポリマーは、より狭い。全ての場合において、ポリマーは、PMMA標準試料と同じ狭さであった。
1. 2×PL HFIPGel及びガード − 低分解能、中範囲(特に断りのない限り、デフォルト)
2. 2×PSS PFG100Å及びガード − 高分解能、限定された範囲(spec.100〜100,000Da)
3. 2×PSS PFG Linear XL及びガード − 中分解能及び高範囲(spec.100〜3,000,000Da)
絶対MWを、一連の合成されたポリマーについての粘度測定法によって測定し、計測されたMpに対してプロットして、HFIPカラムセット1において、PEtOxと較正標準試料(PMMA)の間の補正率、0.777を導き出した。
分散度を、溶離剤としてトリフルオロ酢酸カリウム(3g/L)を有するヘキサフルオロプロパノールを使用するサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)によって測定した。非常に急勾配の較正曲線(勾配=−1.03167min/log M)によって引き起こされた装置による広がりがあったため、コンパレーターとして最も近い較正物を使用し、以下の式を使用し、分散度値を修正するために比較方法を使用した:
Figure 0006791556
式中、σ=未知の物(1)及び較正物(2)の変動、並びにDは、較正物の報告された分散度である。
実施例1
末端のアミン基を有するポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)公称重量40kDaを、定量的転化近くまで重合することによって調製した。
反応系は、洗浄器にH.PhOx.BF4、121.9mg及び重合器にH.PhOx.BF4、57.9mg(246μmol)を充填した。クロロベンゼン(20mL)及び2−エチル−2−オキサゾリン(10mL、99mmol、M:I比率=403)を、乾燥アルゴンの逆流に向かって、洗浄器に注入した。反応混合物は、結晶開始剤が溶解するとすぐに黄変した。撹拌の1時間後、液体を脱気し、重合器中へ静かに蒸留し、密封したが、重合器中での発色はなかった。重合器を、21日間42℃まで加熱し、次に、(試料採取後)メタノール(1mL)中の7Nアンモニアで停止させた後で、ジエチルエーテル中で沈殿させ、アミン末端基を有するポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)である白色ポリマー8.75g(89%収率)を得た。
HFIP SECは、図1に示されている通り、カラムを較正するために使用したPMMA標準試料と同じくらい狭い、単峰性ピークを示した。
SEC(KTFAを有するHFIP溶離剤):M=44,400g/mol、M=46,100g/mol、D=1.02
実施例2
末端のアミン基を有する、非常に高い分子量(約100kDa)のポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)を、以下の通り調製した。
実施例1の通り、H.PhOx.BF4、95mgを洗浄器に、及び10.41mg(44.3μmol)を重合器に入れた。クロロベンゼン(20mL)及び2−エチル−2−オキサゾリン(10mL、M:I=2,236)を加え、液体を実施例1の通り、取り扱った。重合は、定期的に試料採取され、42℃で28日後、転化率74%で停止させた。沈殿(3巡)により、末端アミノ基を有するPEtOxである白色ポリマー5.10g(70%収率)を得た。
HFIP SECは、図2に示されている通り、カラムを較正するために使用したPMMA標準試料と同じくらい狭い、単峰性ピークを示した。
SEC(KTFAを有するHFIP溶離剤):M=111,200g/mol、M=94,100g/mol、D=1.02
実施例3
実施例1の手順に従って、一連の異なる分子質量を有するPEtOxを調製し、結果を表1に要約した。これらは、オンライン粘度測定法によって分析され、補正率0.777を、HFIPについて測定した。HFIPの溶出ピークはまさにポアソン分布であり、PMMA標準試料の幅に類似していた。
Figure 0006791556
実施例4
末端のアミン基を有する、ブロックコポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)(2−イソプロピル−2−オキサゾリン)を、以下の通り調製した。
上記実施例の通り、H.PhOx.BF4、64.5mgを洗浄器に、及び10.19mg(43.4μmol)を重合器に加えた。クロロベンゼン(5mL)及び2−エチル−2−オキサゾリン)(5mL、M:I=1,141)を加え、液体を、重合器中へ蒸留し、42℃まで加熱した。45時間後、反応物を試料採取し、重合器を真空システムに連結し、脱気し、液体を蒸留して取り出し、続いて強くポンプ出した。クロロベンゼン(15mL)及び2−イソプロピル−2−オキサゾリン(5mL)を、H.PhOx.BF4、105.1mgから蒸留して得た混合物を、110.75時間、42℃で重合した後で、メタノール(0.5mL)中の7Nアンモニアで停止させ、沈殿させて、白色ブロックコポリマー0.98gを得た。
HFIP SECは、ホモポリマーとジブロックコポリマーの両方について、図3に示されている通り、カラムを較正するために使用したPMMA標準試料と同じくらい狭い、単峰性ピークを示した。
SEC(KTFAを有するHFIP溶離剤):モノブロック:M=10,100g/mol、M=10,100g/mol、D=1.02、ジブロック:M=17,200g/mol、M=16,900g/mol、D=1.03
実施例5
末端のアミン基を有する、2−エチル−2−オキサゾリンと2−メトキシカルボキシエチル−2−オキサゾリン(MestOx)との統計コポリマーを、以下の通り調製した。
上記実施例の通り、洗浄器にH.PhOx.BF4、96.4mg及び重合器に11.14mg(47.4μmol)を充填した。クロロベンゼン(10mL)、2−エチル−2−オキサゾリン(9mL)及び2−メトキシカルボキシエチル−2−オキサゾリン(1mL、1.16g、7.4mmol)を加え(供給比率=1,881:152:1)、上記実施例に記載されている通り、取り扱った。12日後、反応混合を、上記実施例に記載されている通り停止させ、H−NMRがMestOx13.1%及びEtOx82.9%によって示した、白色粉末2.783g。
HFIP SECは、図4に示されている通り、カラムを較正するために使用したPMMA標準試料と同じくらい狭い、単峰性ピークを示した。
SEC(KTFAを有するHFIP溶離剤):M=84,200g/mol、M=74,200g/mol、D=1.02
実施例6
末端のアミン基を有する、100kDaのポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)を、以下の通り60℃で調製した。
上記実施例の通り、洗浄器にH.PhOx.BF、114.0mg及び重合器に23.2mg(98.7μmol)を充填した。クロロベンゼン(30mL)及び2−エチル−2−オキサゾリン(10.2mL、M/I=1024)を加え、上記実施例に記載されている通り、取り扱った。60℃で549時間後、反応を、過剰量のメタノール中のアンモニアで停止させた。エーテル中に沈殿させ、水中で溶解し、凍結乾燥させた後で、ふわふわした白色粉末8.8g(91%)を単離した。
HFIP SECは、図5に示されている通り、カラムを較正するために使用したPMMA標準試料と同じくらい狭い、単峰性ピークを示した。
SEC(KTFAを有するHFIP溶離剤、カラムセット3):M=111,100g/mol未修正、D=1.10。
実施例7
トリブロックポリ(2−n−プロピル−2−オキサゾリン)(2−エチル−2−オキサゾリン)(2−n−プロピル−2−オキサゾリン)コポリマーを、以下の通り調製した。
上記実施例の通り、洗浄器にH.PhOx.BF、92.4mg及び重合器に39.4mg、1,3フェニレンビスオキサゾリニウムビステトラフルオロボーレート(100μmol、二官能性開始剤)を充填した。クロロベンゼン(20mL)及び2−エチル−2−オキサゾリン(10mL、M/I=1010)を加え、上記実施例通り、取り扱った。60℃で114.5時間後、反応物を試料採取し、重合器を真空ラインに取り付け、揮発性物質を、蒸留及びポンプで汲み出すことによって、除去した。クロロベンゼン(20mL)及び2−n−プロピル−2−オキサゾリン(10mL、88.5mmol)を、重合器中へ蒸留し、重合を139.67時間42℃で継続した後で、メタノール中のアンモニアで停止させた。エーテル中に沈殿させ、水中で溶解し、凍結乾燥させた後で、ふわふわした白色粉末13.1gを単離した。H−NMRは、組成物が、ポリ(nPrOx)80(EtOx)500(nPrOx)80であることを示した。
HFIP SECは、図6に示されている通り、カラムを較正するために使用したPMMA標準試料と同じくらい狭い単峰性ピークを有する、ホモポリマーとトリブロックの両方を示した。
SEC(KTFAを有するHFIP、カラムセット3)は、第1のブロックが、M=106,200g/mol(未修正)、D=1.02であること、トリブロックが、M=143,600g/mol(未修正)、D=1.03であることを示す。
実施例8
末端のアミンを有する、218kDaのポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)を、以下の通り60℃で調製した。
上記実施例の通り、洗浄器にH.PhOx.BF、75.6mg及び重合器に5.10mg(21.7μmol)を充填した。クロロベンゼン(30mL)及び2−エチル−2−オキサゾリン(10.2mL、M/I=4750)を、上記実施例の通り注入した。60℃で672時間後(54%転化率)、反応を、過剰量のメタノール中のアンモニアで停止させた。エーテル中に沈殿させ、水中で溶解し、凍結乾燥させた後で、ふわふわした白色粉末4.63gを単離した。
HFIP SECは、図7に示されている通り、カラムを較正するために使用したPMMA標準試料と同じくらい狭い、単峰性ピークを示した。
SEC(KTFAを有するHFIP):M=218,000g/mol修正、D=1.02。
実施例9
10kDaのポリ(2−n−プロピル−2−オキサゾリン)を、以下の通り調製した。
上記実施例の通り、洗浄器にH.PhOx.BF、185.0mg及び重合器に197.2mg(0.84mmol)を充填した。クロロベンゼン(30mL)及び2−エチル−2−オキサゾリン(10.2mL、M/I=107)を、上記実施例の通り注入した。42℃で192時間後、反応を、過剰量のメタノール中のアンモニアで停止させた。エーテル中に沈殿させ、水中で溶解し、凍結乾燥させた後で、ふわふわした白色粉末9.5gを単離した。
HFIP SECは、図8に示されている通り、カラムを較正するために使用したPMMA標準試料と同じくらい狭い、単峰性ピークを示した。
SEC(KTFAを有するHFIP):M=13,200g/mol、P(EtOx)に対して修正、D=1.02。
実施例10
アミン末端基を有する、50kDaのポリ(2−メチル−2−オキサゾリン)を、以下の通り調製した。
上記実施例の通り、洗浄器にH.PhOx.BF、12.0mg及び重合器に106.7mg(0.45mmol)を充填した。2−メチル−2−オキサゾリン(25mL、M/I=653)を、上記実施例の通り注入し、重合器中へ蒸留した。その後、重合器を、ドライボックスに移入し、スルホラン(83.7mL)を加えた。60℃で216時間後、反応を、過剰量のメタノール中のアンモニアで停止させた。エーテル中に沈殿させ、水中で溶解し、透析し、凍結乾燥させた後で、ふわふわした白色粉末15gを単離した。
HFIP SECは、図9に示されている通り、カラムを較正するために使用したPMMA標準試料と同じくらい狭い、単峰性ピークを示した。
SEC(KTFAを有するHFIP):M=104,800g/mol未修正、D=1.11、未修正。
実施例1のポリマーのHFIP SECの結果を示す図である。 実施例2のポリマーのHFIP SECの結果を示す図である。 実施例4のポリマーのHFIP SECの結果を示す図である。 実施例5のポリマーのHFIP SECの結果を示す図である。 実施例6のポリマーのHFIP SECの結果を示す図である。 実施例7のポリマーのHFIP SECの結果を示す図である。 実施例8のポリマーのHFIP SECの結果を示す図である。 実施例9のポリマーのHFIP SECの結果を示す図である。 実施例10のポリマーのHFIP SECの結果を示す図である。

Claims (16)

  1. 5個又は6個の環員を有する環状イミノエーテルモノマーのカチオン開環重合によって、高モル質量の均一なポリマーを製造する方法であって、
    a)環状イミノエーテルモノマー、開始剤並びに任意選択で、任意選択で置換された芳香族炭化水素、スルホラン、ジメチルアセトアミド及びそれらの混合物から選択される溶媒を含む、第1の液体混合物を用意するステップ、
    b)カチオン開環重合によって前記第1の液体混合物中で環状イミノエーテルモノマーを重合して、(i)重合物及び(ii)溶媒及び/又は未反応の環状イミノエーテルモノマーを含有する、重合した第1の反応混合物を生成するステップ、
    c)前記重合した第1の反応混合物に含有されている重合物から、溶媒及び/又は未反応の環状イミノエーテルモノマーを分離するステップ、
    d)前記分離された未反応の環状イミノエーテルモノマー及び/又は前記分離された溶媒を、その他の成分と組み合わせることによって、環状イミノエーテルモノマー、開始剤並びに任意選択で置換された芳香族炭化水素、スルホラン、ジメチルアセトアミド及びそれらの混合物から選択される溶媒を含有する、第2の液体混合物を用意するステップ、並びに
    e)カチオン開環重合によって前記第2の液体混合物中で前記環状イミノエーテルモノマーを重合して、少なくとも100かつ10000を超えない重合度(DP)を有する、均一なポリマーを生成するステップ
    を含む方法。
  2. 前記環状イミノエーテルモノマーが、任意選択で置換されたオキサゾリンである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記環状イミノエーテルモノマーが、任意選択で2−置換された、2−オキサゾリンである、請求項2に記載の方法。
  4. 溶媒及び/又は未反応の環状イミノエーテルモノマーが、蒸留を用いて、前記重合した第1の反応混合物に含有されている重合物から分離される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 溶媒及び/又は未反応の環状イミノエーテルモノマーが、深冷蒸留を用いて、前記重合した第1の反応混合物に含有されている重合物から分離される、請求項4に記載の方法。
  6. 溶媒が、前記重合した第1の反応混合物に含有されている重合物から分離され、前記分離された溶媒が、環状イミノエーテルモノマーと組み合わされて、前記第2の液体混合物を生成する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 未反応の環状イミノエーテルモノマーが、前記重合した第1の反応混合物に含有されている重合物から分離され、前記分離された未反応の環状イミノエーテルモノマーが、溶媒と組み合わされて、前記第2の液体混合物を生成する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  8. 溶媒及び未反応の環状イミノエーテルモノマーが、前記重合した第1の反応混合物に含有されている重合物から分離され、その他の成分と組み合わされて、前記第2の液体混合物を生成する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  9. 重合物から分離された前記溶媒及び/又は未反応の環状イミノエーテルモノマーが、10ppm未満の重合物を含有する、請求項6〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記均一なポリマーが、200超の重合度(DP)を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記均一なポリマーが、250超の重合度(DP)を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記均一なポリマーが、400超の重合度(DP)を有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 2−メチル−2−オキサゾリン、2−エチル−2−オキサゾリン、2−n−プロピル−2−オキサゾリン、2−i−プロピル−2−オキサゾリン及びそれらの組合せから選択される、2−置換−2−オキサゾリンモノマーに由来する繰返し単位を少なくとも50重量%含むポリオキサゾリンポリマーであって、少なくとも900かつ10000を超えない重合度(DP及び1.15未満の分散度を有する、ポリオキサゾリンポリマー。
  14. 前記2−置換−2−オキサゾリンが、2−エチル−オキサゾリンである、請求項13に記載のポリオキサゾリンポリマー。
  15. 1.08未満の分散度を有する、請求項13又は14に記載のポリオキサゾリンポリマー。
  16. 請求項13〜15のいずれか一項に記載のポリオキサゾリンポリマーを含有する、医薬組成物又は医療デバイス。
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