以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[宿泊施設チェックインシステム100]
図1に示すように、本発明の実施形態に係る宿泊施設チェックインシステム100は、本発明の施設利用管理システムの一例であり、管理装置10と、複数のチェックイン端末20(本発明の操作端末の一例)とを含む。宿泊施設チェックインシステム100は、例えばホテル、旅館等の宿泊施設に導入される。管理装置10は、例えば宿泊施設のフロント、事務室等に配置され、予約及び宿泊者情報を管理する。宿泊施設の管理者又は従業員は、管理装置10を操作することが可能である。チェックイン端末20は、例えば宿泊施設のフロント付近に配置され、宿泊客である利用者自身によるチェックイン手続き(利用許可手続き)及びチェックアウト手続き(利用終了手続き)の操作を受け付ける。管理装置10と複数のチェックイン端末20とは、宿泊施設に設置される有線LAN又は無線LANなどの通信網N1を介して通信可能である。チェックイン端末20は、1台設置されてもよいし複数台設置されてもよい。図1では、一例として、3台のチェックイン端末20を示している。利用者は、所望のチェックイン端末20を操作することが可能である。複数の利用者端末30及び管理装置10は、インターネット、LAN、WAN、又は公衆電話回線などの通信網N2を介して通信可能である。
ここで、宿泊施設の利用者は、自身の利用者端末30を使用して、例えば、宿泊施設が運営するWEBサイトの宿泊予約ページにアクセスして宿泊予約を行う。管理装置10は、宿泊予約された予約情報を取得して予約を管理する。なお、予約処理は、管理装置10で実行されてもよいし、管理装置10に通信網N2を介して接続された予約サーバ(不図示)で実行されてもよい。例えば前記予約サーバは、利用者から予約要求を受け付けて予約処理を実行し、予約が完了した場合に前記予約情報を管理装置10に通知する。宿泊予約した利用者は、宿泊日に宿泊施設を訪れ、チェックイン端末20を操作してチェックイン手続きを行う。なお、宿泊予約をしないで宿泊施設に来訪した利用者は、チェックイン端末20において例えば空室検索(図7参照)を行って所望の客室を予約し、続けてチェックイン手続きを行うことが可能である。また利用者は、必要に応じてチェックイン端末20を操作してチェックアウト手続きを行う。また利用者は、チェックイン手続き又はチェックアウト手続きにおいて、利用代金の決済手続きを行う。
また、宿泊施設は、外国人向けに外国語に対応する宿泊予約ページをWEBサイトに公開する。これにより、外国人の利用者は、利用者端末30において、外国語に対応する宿泊予約ページにアクセスして前記宿泊施設の宿泊予約を行うことが可能である。以下では、主として、利用者が宿泊を予約する宿泊施設の所在地が日本であり、また、利用者が日本に住所を有しない外国人(外国在住者)である場合を例に挙げて、宿泊施設チェックインシステム100の構成について説明する。
[利用者端末30]
図2に示すように、利用者端末30は、制御部31、記憶部32、操作表示部33、及び通信部34などを備える。利用者端末30は、宿泊施設を利用する利用者が所有する端末装置であり、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話、又はタブレット端末のような情報処理装置である。利用者端末30は、周知の構成を適用することができる。
通信部34は、利用者端末30を有線又は無線で通信網N2に接続し、通信網N2を介して管理装置10などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
操作表示部33は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチキーを含むタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
記憶部32は、各種の情報を記憶するフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体又は記憶装置である。例えば、記憶部32には、制御部31に各種処理を実行させるための制御プログラムが記憶されている。例えば、前記制御プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、利用者端末30に電気的に接続されるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部32に記憶される。
制御部31は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性のメモリである。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性のメモリであり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部31は、前記ROM又は記憶部32に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより利用者端末30を制御する。
具体的に、制御部31は、受付処理部311、表示処理部312、完了通知取得部313などの各種の処理部を含む。なお、制御部31は、前記CPUで前記制御プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部31に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。また、前記制御プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
受付処理部311は、利用者が操作表示部33において操作した操作情報を取得する。つまり、受付処理部311は、利用者が操作表示部33を操作したことによって入力された情報を取得する。例えば、受付処理部311は、宿泊施設が運営するWEBサイトにおいて利用者が操作したログイン操作及び予約操作に応じた操作情報を取得する。
表示処理部312は、各種の情報を操作表示部33に表示させる。例えば、表示処理部312は、前記WEBサイトの宿泊予約ページを操作表示部33に表示させる。また表示処理部312は、その他の各種メッセージを操作表示部33に表示させる。
前記宿泊予約ページには、宿泊情報を入力する予約画面D1(図3参照)と、宿泊者(利用者)の情報(宿泊者情報)を登録する登録画面D2(図4参照)とが含まれる。図3は、予約画面D1(“Reservations”)の一例を示す図であり、図4は、登録画面D2(“Customer Registration”)の一例を示す図である。
予約画面D1には、宿泊日(“CHECK IN”)、宿泊日数(“NIGHT(S)”)、宿泊人数(“ADULT(S)”)、部屋数(“ROOM(S)”)、宿泊施設に到着する予定の時刻を表す到着予定時刻(“Arrival Time”)、部屋プラン(“PLANS”)などが含まれる。ここで、利用者が添い寝無料対象者(例えば子供)と同泊する場合、利用者は、図3に示す予約画面D1において、一室で利用する大人(例えば保護者)の利用人数のみを入力する。一般的に、宿泊施設では、寝具を使用しない利用者については、添い寝無料対象者とみなして部屋の利用人数にカウントしない。なお、予約画面D1に、添い寝無料対象者の人数を入力する入力欄が設けられてもよい。本実施形態では、一室を利用する5人家族の予約及びチェックイン手続きを例に挙げる。なお、5人家族の家族構成は、例えば両親、祖母などの大人3名(利用者A,B,C)、添い寝無料対象者(子供2名)である。
なお、添い寝無料対象者は、寝具を利用せず利用対象の部屋の宿泊料金を算出(宿泊単価×人数)する際に人数にカウントされない、すなわち利用対象の部屋の宿泊料金が無料の特定の利用者をいう。添い寝無料対象者の条件は、例えば、乳幼児、未就学者、小学生以下、18歳以下など、宿泊施設ごとに予め設定されている。また、添い寝無料対象者については、宿泊料金が無料に設定されている。なお、添い寝無料対象者について、朝食が無料又は低料金に設定されていてもよい。利用者は、例えば予約する際に宿泊施設のWEBサイトなどにより添い寝対象の条件、特典などを確認することが可能である。このため、利用者は、宿泊施設を予約する際に、子供が添い寝無料対象者に該当する場合に子供の人数をカウントしないで大人の人数だけを入力する。利用対象の部屋の利用料金(宿泊料金)が有料の利用者(通常利用者)は、本発明の第1利用者の一例である。なお、本発明の第1利用者は、利用対象の部屋の利用人数にカウントされる利用者であってもよい。一方、利用対象の部屋の利用料金(宿泊料金)が無料の利用者(添い寝無料対象者)は、本発明の第2利用者の一例である。なお、本発明の第2利用者は、利用対象の部屋の利用人数にカウントされない利用者であってもよい。
利用者は、図3に示す予約画面D1において宿泊情報を入力した後、宿泊者情報登録ボタン(“Customer Registration”)を選択する。これにより、図4に示す登録画面D2が表示される。利用者は、引き続き、登録画面D2において宿泊者情報を登録する。
登録画面D2には、予約者の氏名を表す予約者名(“Name”)、及び宿泊者情報などが含まれる。前記宿泊者情報は、宿泊者の氏名を表す宿泊者名(“Guest Name”)、宿泊者の国籍(“Country”)、生年月日(“Birthday”)、住所(“Home Address”)、電話番号(“Phone Number”)、メールアドレス(“E-mail Address”)、支払方法(“PAYMENT”)などが含まれる。予約者は、図4に示す登録画面D2において宿泊者情報を登録した後、予約確認ボタン(“CONFIRM RESERVATION”)を選択する。これにより、宿泊予約が完了する。
図3及び図4に示す例では、利用者Aが予約者として、利用者Aを含む大人3名(利用者A〜C)で一部屋の宿泊予約を各利用者を代表して行う場合を示している。予約者(利用者A)は、利用者端末30において、複数人(利用者A〜C)で一部屋を利用する予約(以下では、グループ予約と称する)を行うことができる。グループ予約をする場合、予約者は、複数人(利用者A〜C)の宿泊者情報を登録画面D2において登録する。詳細には、予約者は、登録画面D2において、宿泊者一人ずつ、上述した宿泊者名、国籍、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス、支払い方法を個別に入力して登録する。なお、利用者A,B,Cの国籍はアメリカ(USA)であるとする。また、図3に示す例では、利用者A〜Cは、2020年3月1日の15:00に宿泊施設に到着する予定であることを示している。
なお、予約画面D1又は登録画面D2において、利用者が添い寝無料対象者の情報(人数、氏名、国籍、生年月日、住所など)を入力することが可能であってもよい。
完了通知取得部313は、前記宿泊予約ページにおいて宿泊予約を完了した場合に、管理装置10から送信されてきた予約完了通知を取得する。前記予約完了通知には、予約完了時に管理装置10が発行した予約番号、及び宿泊予約の内容(予約内容)が含まれる。また、前記予約完了通知に、後述のチェックイン端末20におけるチェックイン手続きに利用可能なQRコード(登録商標)などの情報コードが含まれてもよい。前記情報コードには、例えば、利用者(宿泊者)を識別する利用者ID或いは会員ID等の利用者情報、前記予約番号などが含まれてもよい。完了通知取得部313が前記予約完了通知を取得すると、表示処理部312は、予約内容を操作表示部33に表示させる。なお、予約者(利用者A)が代表して、本人を含む3人分(利用者A〜C)の宿泊の予約(グループ予約)をした場合は、管理装置10は、3人分の宿泊予約の内容を示す予約情報を特定するための予約番号(図5のNo.104)を発行し、その予約番号及び3人分の宿泊予約の内容を含む前記予約完了通知を利用者端末30に送信する。
[管理装置10]
図2に示すように、管理装置10は、制御部11、記憶部12、操作表示部13、通信部14などを備える。管理装置10は、例えばパーソナルコンピュータ又はタブレット端末のような情報処理装置であってもよい。また、管理装置10は、所謂ホテル管理システム(Property Management System)を構築する情報処理装置又はクラウドサーバであってもよい。管理装置10は、予約を管理する予約管理機能を備えている。なお、管理装置10は、予約管理機能に加えて、客室管理、会計管理、及び顧客管理などの機能を備えてもよい。
通信部14は、管理装置10を有線又は無線で通信網N2に接続し、通信網N2を介して利用者端末30などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。また、通信部14は、管理装置10を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介してチェックイン端末20との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行する。
操作表示部13は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
記憶部12は、各種の情報を記憶するフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体又は記憶装置である。例えば、記憶部12には、制御部11に後述のチェックイン処理(図9等参照)を実行させるためのチェックイン処理プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、これらの制御プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、管理装置10に電気的に接続されるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部12に記憶される。
また、記憶部12には、利用者端末30から受け付けた宿泊予約の情報(予約情報)を含む予約管理データ121が記憶される。予約管理データ121は、宿泊予約を受け付けた複数の予約情報を含むデータベースであり、キーワード検索が可能なように記憶部12に記憶管理されている。なお、予約管理データ121は、チェックイン後の利用者の宿泊状況の情報(宿泊情報)を表す宿泊客管理データを兼ねてもよい。この場合、予約管理データ121には、利用者がチェックインしたか否かを示すチェックイン状況、旅券のイメージ画像(旅券画像)が読み取られたか否かを示す旅券読取状況、利用者に割り当てられた部屋番号などの宿泊情報が含まれてもよい。また、予約管理データ121の一部又は全部の情報は、宿泊台帳データ(不図示)に含まれてもよい。
図5は、予約管理データ121の一例を示す図である。図5には、2020年3月1日に宿泊施設を利用する複数の予約情報が予約番号(No.101〜104、・・・)ごとに登録されている予約管理データ121が示されている。予約管理データ121には、予約者によって予約された予約内容が、予約番号ごとに登録管理されている。
予約管理データ121には、予約画面D1(図3参照)及び登録画面D2(図4参照)において入力される宿泊情報及び宿泊者情報が登録される。すなわち、予約管理データ121には、利用者の属性を表す情報(予約情報や宿泊情報)が含まれる。また、予約管理データ121には、添い寝無料対象者に関する情報も含まれる。図5では、説明の便宜上、一部の情報、具体的には、予約時に発行された予約番号、予約者名、宿泊日、宿泊者名(代表者名、同泊者名など)、部屋番号、到着予定時刻、宿泊者の国籍、チェックイン状況(チェックインの有無)、旅券読取状況(旅券読取の有無)、添い寝無料対象者の有無(人数)、添い寝無料対象者の旅券読取状況が示されている。
なお、図5では、図3及び図4に示す例に対応して、前記グループ予約によって登録された利用者A〜C(2名の添い寝無料対象者を含む)の予約内容を含む予約情報(予約番号104)が示されている。また、図5では、利用者P,Q,Rそれぞれの予約情報も示されている。
また、図5のチェックイン状況の欄には、チェックインが完了したことを示す「済」、又は、チェックインが完了していないことを示す情報として「未」のいずれかが登録され、チェックインが完了するまではデフォルト値として「未」が登録される。また、図5の旅券読取状況の欄には、旅券読取が行われたことを示す未入力情報として「済」、旅券読取が行われていないことを示す「未」、又は、旅券読取が不要であることを示す情報として「不要」のいずれかが登録される。利用者が国内在住者である場合、旅券読取状況の欄には、予め「不要」が登録されている。利用者が在外者(外国在住者)である場合、旅券読取状況の欄には、「済」又は「未」のいずれかが登録され、旅券画像の読取入力が完了するまではデフォルト値として「未」が登録される。なお、上述の各デフォルト値は、チェックインが完了し、又は旅券画像の読取入力が完了すると、後述の更新処理部113によって「済」に更新される。
ここで、添い寝無料対象者が外国在住者である場合、添い寝無料対象者も旅券の読取が必要である。このため、予約管理データ121には、添い寝無料対象者についても、旅券読取状況の情報が登録される。なお、図5に示す添い寝無料対象者の旅券読取状況の欄には、添い寝無料対象者の人数(「N1」)のうち旅券画像の読取入力が完了している人数(「N2」)の情報(「N2/N1」)が登録される。図5に示す例では、添い寝無料対象者の人数(「2名」)のうち旅券画像の読取入力が完了している人数(「0名」)の情報(「0/2」)が登録される。予約管理データ121は、チェックイン手続きに応じてリアルタイムに更新されるため、例えば2名の添い寝無料対象者のうち1名の添い寝無料対象者の旅券画像の読取入力が完了した時点で「1/2」に更新され、その後に残りの添い寝無料対象者の旅券画像の読取入力が完了した時点で「2/2」又は「済」に更新される。
制御部11は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性のメモリである。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性のメモリであり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部11は、前記ROM又は記憶部12に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより管理装置10を制御する。
具体的に、制御部11は、予約処理部111、予約情報取得部112、更新処理部113などの各種の処理部を含む。なお、制御部11は、前記CPUで前記チェックイン処理プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部11に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記チェックイン処理プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
予約処理部111は、利用者端末30において宿泊予約の操作が行われた場合に、予約可能であるか否かを判定し、予約可能である場合に予約処理を行う。予約処理が完了した場合、予約処理部111は、利用者端末30に予約完了通知を送信し、前記宿泊情報及び前記宿泊者情報を含む予約情報を予約管理データ121(図5参照)に登録する。なお、本実施形態では、管理装置10において予約処理が行われる例について説明するが、例えば、管理装置10と利用者端末30との間に、利用者からの予約要求に応じて予約処理を実行する予約処理システムが介在していてもよい。この場合、管理装置10は、前記予約処理システムから送られてきた予約情報を予約管理データ121に登録して管理する。
予約情報取得部112は、後述するチェックイン処理(図9等参照)が実行される場合に、記憶部12内の予約管理データ121から、チェックイン処理の対象である予約情報を取得する処理を行う。具体的には、チェックイン端末20に予約検索情報が入力されると、予約情報取得部112は、チェックイン端末20から送られてきた前記予約検索情報を受け取り、前記予約検索情報に対応する予約情報を予約管理データ121から検索する。予約情報取得部112は、前記予約検索情報を含む予約情報が検索された場合に、その予約情報を予約管理データ121から抽出する。予約情報取得部112は、抽出した予約情報を、チェックイン端末20に送信する。ここで、前記予約検索情報は、前記予約完了通知に含まれる情報であって、利用者の宿泊予約を特定することができるユニークな情報である。例えば、前記予約検索情報は、利用者の氏名、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス、予約番号などの各情報である。なお、電話番号や生年月日は、他人と重複する場合があるため、前記予約検索情報は、上述した各情報を組み合わせたものであることが好ましい。
例えば、図5に示す例では、チェックイン端末20から予約番号104又は予約者である利用者Aの氏名が入力されると、予約情報取得部112は、利用者Aによって予約された複数人(利用者A〜C)の宿泊予約の予約情報(予約番号104の予約情報)を予約管理データ121から取得する。
なお、チェックイン端末20から、チェックイン手続きに利用可能なQRコードが読み取られた場合は、予約情報取得部112は、前記QRコードに含まれるユーザID、予約番号などを用いて、チェックイン処理の対象である予約情報を取得してもよい。この場合、QRコード或いはQRコードに含まれる情報が前記予約検索情報の一例である。
また、チェックイン端末20において、チェックイン手続き時に読取部25によって旅券画像が読み取られた場合は、当該旅券画像の画像データをOCR処理することによって得られる氏名情報を用いて、チェックイン処理の対象である予約情報を取得してもよい。この場合、旅券画像から得られた氏名情報が前記予約検索情報の一例である。
更新処理部113は、宿泊施設における利用者のチェックイン手続きの状況に応じて予約管理データ121(図5参照)を更新する。例えば、更新処理部113は、チェックイン処理において、旅券画像などの本人情報が入力されなかった場合に、前記本人情報が未入力であることを示す未入力情報を予約管理データ121に登録する。具体的には、前記本人情報として旅券画像が入力されなかった場合、更新処理部113は、予約管理データ121の旅券読取状況の欄にデフォルト値として登録されている未入力情報を示す「未」を維持する。なお、予約管理データ121の旅券読取状況の欄に前記デフォルト値が予め登録されていない場合、更新処理部113は、予約管理データ121の旅券読取状況の欄に未入力情報を示す「未」を登録する。一方、前記本人情報として旅券画像が入力された場合、更新処理部113は、予約管理データ121の旅券読取状況の欄に登録されている未入力情報を、旅券読取完了を示す情報「済」に更新する。
[チェックイン端末20]
図2に示すように、チェックイン端末20は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、スピーカ24、読取部25、カメラ26、及び通信部27などを備える。チェックイン端末20は、例えばパーソナルコンピュータのような情報処理装置であってもよい。
図6は、チェックイン端末20の一例を示す外観図である。図6に示すように、チェックイン端末20において、利用者(操作者)は操作表示部23をタッチ操作することが可能となっている。利用者は、操作表示部23に表示される操作画面を操作しながらチェックイン手続きを行う。カメラ26は、チェックイン端末20の上部に設けられており、操作表示部23の上側に設けられている。カメラ26は、例えば利用者の顔画像を撮像する。チェックイン端末20には、クレジットカードなどのカード類を挿入するカード挿入部、ルームキーを発行するカード発行部、硬貨及び紙幣を投入する投入部などが含まれる。
通信部27は、チェックイン端末20を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して管理装置10との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
カメラ26は、利用者の顔を含む画像を撮像してデジタル画像データとして出力するデジタルカメラである。カメラ26は、ネットワークカメラであってもよい。また、カメラ26は、チェックイン端末20の正面の人を検知するセンサ機能を備えてもよい。スピーカ24は、音声を出力する。例えば、スピーカ24は、チェックイン手続きに関する操作案内を音声で出力する。
読取部25は、読取面に接触されるように対向配置された旅券を読み取って、旅券のイメージ画像(旅券画像)を取得するものであり、所謂スキャナー装置である。また、読取部25は、予約情報を含む前記QRコードを読み取る機能を備えてもよい。読取部25によって読み取られた旅券画像の画像データは、制御部21により取得されて管理装置10に送られ、管理装置10の記憶部12に記憶される。
記憶部22は、各種の情報を記憶するフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体又は記憶装置である。例えば、記憶部22には、制御部21に後述のチェックイン処理(図9等参照)を実行させるためのチェックイン処理プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、これらの制御プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、チェックイン端末20に電気的に接続されるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部22に記憶される。なお、前記チェックイン処理プログラムは、通信網N1を介してチェックイン端末20の記憶部22にダウンロードされてもよい。
制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性のメモリである。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性のメモリであり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することによりチェックイン端末20を制御する。
具体的に、制御部21は、図2に示すように、受付処理部211、在外者判定部212、表示処理部213、旅券読取判定部214、添い寝判定部215、認証処理部216、決済処理部217などの各種の処理部を含む。なお、制御部21は、前記CPUで前記チェックイン処理プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部21に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記チェックイン処理プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
受付処理部211は、宿泊施設の利用者がチェックイン手続き及びチェックアウト手続きを行う場合に、チェックイン端末20の操作表示部23において操作した操作情報(入力情報)を取得する。つまり、受付処理部211は、チェックイン手続き及びチェックアウト手続きを行う場合に利用者が操作表示部23を操作したことによって入力された情報を取得する。
例えば、利用者が図7又は図8に示すトップ画面D11(受付画面)において、言語ボタン233を押すと、受付処理部211は、当該操作によって入力された情報を取得する。また利用者がトップ画面D11(受付画面)において、チェックインボタン231を押して前記チェックイン手続きの操作を行うと、受付処理部211は、当該操作によって入力された情報を取得する。前記チェックイン手続きには、利用者が外国在住者の場合に旅券画像(本人情報)を読み取る手続き、予約番号、氏名、電話番号、及び住所など宿泊者情報を入力する手続き、添い寝無料対象者の有無及び人数を選択する手続き、貸出品、アメニティグッズを選択する手続き、決済手続き、ルームキーを選択する手続きなどが含まれる。なお、利用者が、前記チェックイン手続きにおいて、利用者端末30(携帯端末)に表示されたQRコードを読取部25(図6参照)に翳した場合に、受付処理部211が、読み取った前記QRコードに含まれる前記宿泊者情報を取得してもよい。
また、受付処理部211は、利用者が図7、図8に示すトップ画面D11においてチェックアウトボタン232を押して前記チェックアウト手続きの操作を行うと、受付処理部211は、当該操作によって入力された情報(利用終了情報)を取得する。前記チェックアウト手続きには、チェックアウトする部屋番号、宿泊施設の会員番号、チェックイン番号などを入力する手続き、決済手続きなどが含まれる。例えば、利用者は、チェックアウトボタン232を押した後に、前記部屋番号、前記会員番号、及び前記チェックイン番号のいずれかを入力して、前記チェックアウト手続きを行う。なお、前記チェックイン手続きおいて、旅券読取判定部214によって旅券画像が前記本人情報として読み取られていないと判定された場合に、前記チェックイン手続き後に行われる前記チェックアウト手続きにおいて、受付処理部211は、利用者の旅券画像を受け付ける処理を行ってもよい。チェックイン手続において全ての利用者の旅券画像が読み取られている場合は、チェックアウト手続きにおける旅券画像の読取手続きは不要である。また、追加費用が生じていない場合は、チェックアウト手続きにおいて決済手続きは不要であってもよい。
なお、例えば、前記チェックイン手続きが完了した後から前記チェックアウト手続きが行われるまでの宿泊期間中に、チェックイン端末20の受付処理部211が、未読取状態の旅券画像の読取を行うものであってもよい。
受付処理部211は、例えば、チェックイン端末20において、予約情報に含まれる利用者(宿泊者)を示す本人情報の入力を受け付ける受付処理を行う。また、受付処理部211は、前記受付処理により受け付けられた前記本人情報を取得する。ここで、前記本人情報は、利用者を証明する利用者本人の旅券のイメージ画像(旅券画像)であり、詳細には、旅券において宿泊者の氏名、写真、性別、生年月日などの個人情報が掲載されているページのイメージ画像である。
本実施形態では、受付処理部211は、利用者の旅券のイメージ画像(旅券画像)の入力を受け付ける受付処理を行う。具体的には、受付処理部211は、図12Bに示す操作画面D13を操作表示部23に表示させ、読取部25を起動して、利用者の旅券画像の読取準備を行う。利用者により読取面に旅券が載置されると、読取部25は、それを検知して自動的に読取動作を開始して、旅券をスキャンする。受付処理部211は、読取部25においてスキャンされた旅券画像(イメージ画像)を取得する。なお、前記本人情報は、例えば、利用者本人の運転免許証、船員手帳、軍隊手帳などのように、利用者の身分又は身元を証明できる証明書のイメージ画像であってもよい。受付処理部211は、本発明の第2受付処理部の一例である。
また、受付処理部211は、例えば、チェックイン端末20において、添い寝無料対象者の情報(有無、人数など)の入力を受け付ける。例えば、受付処理部211は、添い寝無料対象者の有無及び人数の入力操作を受け付け、これらの情報を取得する。具体的には、例えば、受付処理部211は、図12Bに示す操作画面D13に、添い寝無料対象者の人数を選択する選択画面D131を表示させて利用者に選択させる。受付処理部211は、利用者により選択された人数を取得する。なお、添い寝無料対象者の情報を入力する選択画面D131は、操作画面D13内に表示されてもよいし(図12B参照)、他の操作画面内に表示されてもよいし、他の操作画面とは別個の画面として表示されてもよい。操作画面D13は本発明の第1操作画面の一例であり、選択画面D131は本発明の第2操作画面の一例である。
受付処理部211は、本発明の第1受付処理部の一例である。すなわち、受付処理部211は、宿泊施設のチェックイン端末20において、利用対象の部屋の利用人数にカウントされる第1利用者(通常利用者)から、前記第1利用者と同一の部屋を利用する第2利用者であって利用対象の部屋の利用人数にカウントされない第2利用者(添い寝無料対象者)の有無を選択する操作を受け付けることが可能である。
また、受付処理部211は、添い寝無料対象者の人数が1名以上である場合に、添い寝無料対象者の人数分(全員分)の旅券画像の読取準備を行う。例えば、添い寝無料対象者の保護者(予約者)が、自身の旅券画像の読取操作に続けて、添い寝無料対象者の旅券を順番に読取面に載置すると、読取部25は、順に旅券をスキャンする。これにより、受付処理部211は、通常利用者の一つのチェックイン手続きにおいて、読取部25においてスキャンされた添い寝無料対象者全員分の旅券画像を取得する。また、受付処理部211は、通常利用者のチェックイン手続きにおいて、通常利用者及び添い寝無料対象者全員分の旅券画像を取得する。
在外者判定部212は、チェックイン端末20の利用者が外国在住者(在外者)であるか否かを判定する。例えば、在外者判定部212は、チェックイン端末20において利用者の操作によって自身が外国在住者であることを示す指示が入力された場合に、利用者を外国在住者であると判定する。具体的には、チェックイン端末20の操作表示部23に図12Aに示す操作画面D12が表示され、当該操作画面D12中のYESボタンが利用者によって押された場合に、在外者判定部212はその押し操作による操作信号に基づいて、利用者を外国在住者と判定する。ここで、操作画面D12は、利用者に外国在住者であるか否かを選択させるための画面であり、「日本国外に在住でしょうか?」のメッセージとともに、選択可能なYESボタン及びNOボタンが表示された画面である。同様に、在外者判定部212は、添い寝無料対象者が外国在住者であるか否かを判定する。例えば、在外者判定部212は、チェックイン端末20において添い寝無料対象者の保護者の操作によって添い寝無料対象者が外国在住者であることを示す指示が入力された場合に、添い寝無料対象者を外国在住者であると判定する。
なお、在外者判定部212は、カメラ26により撮像された利用者の顔画像に基づいて利用者が外国人であるか否かを判定し、外国人であると判定した場合に、当該利用者を外国在住者とみなす判定を行ってもよい。また、在外者判定部212は、図示しないマイクから入力された利用者の音声に基づいて言語解析を行い、その結果に基づいて利用者が外国人であるか否かを判定し、外国人であると判定した場合に、当該利用者を外国在住者とみなす判定を行ってもよい。
また、在外者判定部212は、チェックイン端末20の操作表示部23から利用者の住所が入力された場合に、入力された住所に基づいて当該利用者が外国在住者であるか否かを判定してもよい。例えば、在外者判定部212は、図12Aに示す操作画面D12において、利用者の操作によって自身が国内在住者であることを示す指示が入力(NOボタンが選択)された場合に、図12Dに示す操作画面D15の住所入力欄K1に入力される住所に基づいて利用者が外国在住者であるか否かを判定してもよい。例えば、在外者判定部212は、図12Aに示す操作画面D12において利用者により国内在住者であることを示す情報が入力された場合であって、かつ、図12Dに示す操作画面D15において住所入力欄K1に外国の住所が入力された場合に、前記利用者を外国在住者であると判定してもよい。在外者判定部212は、本発明の外国在住者判定部の一例である。利用者が外国在住者であるか否かを判定する処理は、添い寝無料対象者に対しても適用可能である。なお、一般的に、保護者が外国在住者である場合は添い寝無料対象者も外国在住者である場合が多いため、保護者が外国在住者であるか否かの判定結果を添い寝無料対象者に適用してもよい。
表示処理部213は、各種の情報を操作表示部23に表示させる。例えば、表示処理部213は、チェックイン手続きに必要な情報を入力させるための画面(トップ画面D11、操作画面D12−D17等)を順次、操作表示部23に表示させる。操作画面D12−D17は、本発明の操作画面の一例である。
例えば、表示処理部213は、旅券画像を読み取るための操作画面D13(図12B参照)を操作表示部23に表示させる。また、表示処理部213は、操作画面D13に、添い寝無料対象者の人数を入力させる選択画面D131を表示させる。また、表示処理部213は、添い寝無料対象者の旅券画像を読み取るための操作画面D14(図12C参照)を操作表示部23に表示させる。また、表示処理部213は、操作画面D15(図12D参照)に、宿泊者情報を入力させるための氏名入力欄、電話番号入力欄、住所入力欄K1を表示させる。表示処理部213は、その他の各種メッセージを操作表示部23に表示させる。なお、チェックイン端末20がチェックアウト手続きを行う場合、表示処理部213は、チェックアウト手続きに必要な情報を入力させるための画面を順次、操作表示部23に表示させる。
また表示処理部213は、操作表示部23に表示される操作画面の表示言語について、利用者により選択された言語に基づいて、当該操作画面の表示言語を変更する。例えば利用者により選択された言語が「英語」である場合、表示処理部213は、操作画面の表示言語を「英語」に変更して、表示内容を「英語」で表示する。図8は、表示言語が「英語」に変更された場合のトップ画面D11を示している。英語の操作画面においてチェックイン手続きが開始されると、以降の操作画面は「英語」で表示される。
旅券読取判定部214は、チェックイン端末20において、予約情報に含まれる利用者(宿泊者)を示す本人情報が入力されたか否かを判定する。ここで、前記本人情報は、利用者を証明する利用者本人の旅券のイメージ画像(旅券画像)であり、詳細には、旅券において宿泊者の氏名、写真、性別、生年月日などの個人情報が掲載されているページのイメージ画像である。本実施形態では、旅券読取判定部214は、読取部25によって旅券画像が読み取られたか否かが判定される。なお、前記本人情報は、例えば、利用者本人の運転免許証などのように、利用者の身分又は身元を証明できる証明書のイメージ画像であってもよい。
ここで、表示処理部213は、操作画面D15(図12D参照)において前記本人情報に関する情報を表示させてもよい。具体的には、利用者が操作画面D15の住所入力欄K1に外国の住所を入力して在外者判定部212により前記利用者が外国在住者であると判定された場合に、表示処理部213は、操作画面D15に、旅券読取が必要であることを示すメッセージを表示させる。また表示処理部213は、前記メッセージを、住所入力欄K1に入力された文字の種別に応じた言語で表示させてもよい。なお、在外者判定部212は、住所入力欄K1に入力された文字の種別が外国文字である場合に前記利用者が外国在住者であると判定してもよい。
なお、利用者が外国在住者であると判定された場合、受付処理部211は、住所入力欄K1に対する前記入力操作が終了した後に旅券画像の入力を受け付ける受付処理を行ってもよい。例えば、利用者が外国在住者であると判定された場合において、利用者が操作画面D15において「次へ」のボタンを選択した場合に、受付処理部211は、前記受付処理を行う。また、利用者が外国在住者であると判定された場合、旅券読取判定部214は、チェックイン端末20から前記本人情報が入力されたか否かを判定する。
添い寝判定部215は、利用者が添い寝無料対象者の資格を有するか否かを判定する。上述のように、添い寝無料対象者の条件は、例えば、乳幼児、未就学者、小学生以下、18歳以下など、宿泊施設ごとに予め設定されている。そこで、添い寝判定部215は、利用者が添い寝無料対象者の条件を満たすか否かを判定する。例えば、添い寝判定部215は、利用者の旅券を読み取った旅券画像の画像データをOCR処理することによって年齢情報(生年月日)を取得し、利用者の年齢が前記条件を満たすか否かを判定する。添い寝判定部215は、本発明の判定処理部の一例である。
添い寝判定部215により利用者が添い寝無料対象者の資格を有すると判定された場合、受付処理部211は、取得した添い寝無料対象者の旅券画像を管理装置10の記憶部12に保管する。添い寝判定部215により利用者が添い寝無料対象者の資格を有しないと判定された場合、受付処理部211は、読取面に載置した旅券が誤っていることを示すメッセージを利用者に通知して再度旅券画像の読取操作を受け付ける。これにより、例えば添い寝無料対象者の保護者の旅券を添い寝無料対象者の旅券として誤って読み取ってしまうなどのミスを防止することができる。
認証処理部216は、チェックイン手続きにおいて入力された情報(宿泊者情報)に基づいて、利用者の認証を行う。例えば、認証処理部216は、管理装置10に記憶される予約管理データ121(図5参照)を参照して、利用者が入力した情報が予約管理データ121に含まれている場合に、当該利用者を認証する。前記宿泊者情報には、氏名、電話番号、及び住所が含まれる。認証処理部216は、前記宿泊者情報が予約管理データ121に含まれる情報と一致する場合に当該利用者を認証する。また、認証処理部216は、読取部25がスキャンして受付処理部211により取得された旅券画像に含まれる写真と、カメラ26により撮像された利用者の顔画像とが一致する場合に当該利用者を認証してもよい。
また、認証処理部216は、利用者が一人の場合は、当該利用者が認証されたことを条件に、チェックイン手続きを許可する。なお、認証処理部216は、利用者が一人でかつ外国在住者である場合は、旅券読取判定部214によって旅券画像が前記本人情報として読み取られたと判定され、かつ前記宿泊者情報が予約管理データ121に含まれる情報と一致した場合に、当該利用者のチェックイン手続きを許可する。
一方、認証処理部216は、利用者が複数人(グループ)の場合は、グループに含まれる少なくとも一人の利用者が認証されたことを条件に、チェックイン手続きを許可する。例えば、認証処理部216は、前記グループに含まれる一人の利用者の前記宿泊者情報(例えば氏名)が予約管理データ121に含まれる宿泊者の氏名と一致した場合に、前記グループのチェックイン手続きを許可する。また例えば、認証処理部216は、前記グループに含まれる全ての利用者の前記宿泊者情報(氏名)が予約管理データ121に含まれる宿泊者の氏名と一致した場合に、前記グループのチェックイン手続きを許可してもよい。なお、認証処理部216は、前記グループに外国在住者が含まれる場合は、旅券読取判定部214によって当該外国在住者の旅券画像が前記本人情報として読み取られたと判定され、かつ前記宿泊者情報が予約管理データ121に含まれる情報と一致した場合に、当該外国在住者のチェックイン手続きを許可する。また、前記グループの外国在住者に添い寝無料対象者が含まれる場合は、さらに旅券読取判定部214によって当該添い寝無料対象者の旅券画像が前記本人情報として読み取られたと判定され場合に、当該グループのチェックイン手続きを許可する。認証処理部216は、本発明の認証処理部の一例である。
ここで、従来のチェックインシステムでは、添い寝無料対象者と同泊する外国在住者の利用者がチェックイン手続きを行う場合に、添い寝無料対象者の旅券画像の取得漏れにつながる恐れがある。これに対して、本実施形態に係る宿泊施設チェックインシステム100は、宿泊施設を利用する添い寝無料対象者の旅券画像を取得することが可能である。
具体的には、代表者Aがチェックイン手続きを行う場合に、表示処理部213は、操作画面D13(図12B参照)に添い寝無料対象者の人数を選択する選択画面D131を表示させる。これにより、代表者Aは、自身の旅券をスキャン操作する際に添い寝無料対象者の有無及び人数を入力することができる。そして、添い寝無料対象者が存在する場合には、受付処理部211が代表者Aの旅券画像(図12B参照)を取得した後に、表示処理部213は、添い寝無料対象者の旅券画像を取得するための操作画面D14(図12C参照)を表示させる。代表者Aは添い寝無料対象者の旅券を読取面に載置してスキャン操作を行う。添い寝無料対象者が複数人存在する場合には、代表者Aはそれぞれの旅券を順番にスキャン操作する。これにより、受付処理部211は、添い寝無料対象者の旅券画像を取得することができる。また、チェックイン手続きにおいて操作画面D14が表示されるため、代表者Aは、添い寝無料対象者の旅券のスキャン操作を容易に行うことができる。操作画面D14は本発明の第3操作画面の一例である。
このように、チェックイン端末20は、一又は複数の利用者に対応するチェックイン手続きにおいて、当該利用者と同室に宿泊する外国在住者の添い寝無料対象者が存在する場合に、一又は複数の添い寝無料対象者の旅券画像を取得することが可能である。
決済処理部217は、利用者によるチェックインに必要な情報の入力が完了し、利用者の認証に成功し、さらにチェックイン手続きが許可された場合に、宿泊料金の支払い関する決済を行う。例えば、利用者がクレジットカードをチェックイン端末20のカード挿入部に挿入すると、決済処理部217は、利用者が利用する決済事業者の決済サーバに決済要求を送信して決済処理を行う。
決済処理が完了すると、チェックイン端末20は、例えば、ルームキー(カードキー)を利用者に対して発行してチェックイン手続きを完了する。宿泊予約した各宿泊者は、宿泊施設に到着すると、自らチェックイン端末20を操作して前記チェックイン手続きを行う。
ここで、複数の利用者(グループ)の予約をまとめて行うグループ予約に対応するチェックイン手続きでは、代表者が決済操作及びルームキー発行操作を行うことが考えられる。そこで、グループ全員のチェックインに必要な情報の入力が完了し、全員の認証に成功し、さらにチェックイン手続きが許可された場合に、表示処理部213は、決済操作及びルームキー発行操作のそれぞれの操作画面を、代表者が選択した元の言語表記に変更する。これにより、代表者は決済操作及びルームキー発行操作を円滑に行うことが可能となる。
[チェックイン処理]
以下、図9〜図11を参照しつつ、宿泊施設チェックインシステム100において実行されるチェックイン処理の一例について説明する。チェックイン処理は、管理装置10の制御部11及びチェックイン端末20の制御部21により実行される。例えば、制御部11,21は、前記チェックイン処理プログラムの実行を開始することによって、前記チェックイン処理の実行を開始する。なお、前記チェックイン処理は、管理装置10及びチェックイン端末20における所定の操作に応じて途中で終了されることがある。
なお、本発明は、前記チェックイン処理に含まれる一又は複数のステップを実行する宿泊施設利用管理方法(本発明の施設利用管理方法の一例)の発明として捉えることができる。
また、以下に説明する前記チェックイン処理に含まれる一又は複数のステップが適宜省略されてもよい。また、前記チェックイン処理における各ステップは、同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、本実施形態では、制御部11,21に対応する複数のプロセッサーによって前記チェックイン処理における各ステップが分散して実行される場合を例に挙げて説明するが、他の実施形態では、1つのプロセッサーによって前記チェックイン処理における各ステップが実行されてもよい。
以下の説明では、上述した具体例、すなわち一部屋を予約者(利用者A)を含む3名の大人(利用者A〜C)と2名の添い寝無料対象者とで利用する宿泊予約(グループ予約)に対応するチェックイン処理について説明する。
先ずステップS11において、制御部21は、カメラ26によって撮像された画像データに基づいて、チェックイン端末20の正面に立つ利用者(例えば利用者A)を検知すると、日本語(宿泊施設の国の母国語)で表記されたトップ画面D11(図7参照)をデフォルトの受付画面として操作表示部23に表示する(S12)。
次のステップS13では、制御部21は、操作画面に表示する言語(表示言語)を選択するための言語選択指示が入力されたか否かを判定する。例えば、利用者Aによって、英語表記を選択するための言語ボタン233(図7参照)が押されると、当該操作によって出力された操作信号に基づいて、制御部21は、トップ画面D11の日本語表記を英語表記(図8参照)に変更する(S14)。言い換えると、制御部21は、英語で表記されたトップ画面D11(図8参照)を操作表示部23に表示させる。以降、表示言語の変更操作が行われるまで、表示言語が「英語」に維持される。なお、後述の図12A〜図12Fでは、説明の便宜上「日本語」で表記しているが、表示言語が英語に選択された場合には、各図の表示内容は「英語」で表記される。ステップS14の後、処理はステップS15に移行する。なお、ステップS13において、前記言語選択指示が入力されなかった場合、処理はステップS15に移行する。
ステップS15では、制御部21は、チェックイン手続きが開始されたか否かを判定する。例えば、トップ画面D11において、利用者Aによりチェックイン手続きを開始するためのチェックインボタン231(図8参照)が押されると、制御部21は、当該操作によって出力された操作信号に基づいて、チェックイン手続きが開始されたと判定する。なお、ステップS15においてチェックインボタン231が押されるまで、ステップS13〜S15の処理が繰り返される。
チェックイン手続きが開始されたと判定されると(S15:Yes)、制御部21は、利用者が外国在住者(在外者)であるか否かを判定する(S16)。具体的には、制御部21は、利用者が外国在住者であるか否かを確認するための操作画面D12(図12A参照)を操作表示部23に表示し、YESボタンが押された場合に利用者を外国在住者と判定し、NOボタンが押された場合に利用者を国内在住者と判定する。利用者が外国在住者であると判定されると(S16:Yes)、処理はステップS17に移行する。一方、利用者が国内在住者と判定されると(S16:No)、旅券画像を読み取る処理を行うことなく、処理はステップS19に移行する。ここでは、利用者Aは、操作画面D12のYESボタンが押して外国在住者と判定される。ステップS16は、本発明の外国在住者判定ステップの一例である。
ステップS17では、制御部21は、操作者の旅券のイメージ画像(旅券画像)の入力を受け付けるために、操作者の旅券画像を読み取る準備を行う。具体的には、制御部21は、図12Bに示す操作画面D13を操作表示部23に表示し、読取部25を起動して読取面に旅券が載置されるまで待機する。また、制御部21は、操作画面D13に、添い寝無料対象者の人数を入力させる選択画面D131を表示させる。利用者は、添い寝無料対象者がいない場合には「なし」のボタンを押し、添い寝無料対象者がいる場合には対応する人数のボタンを押す。ここでは、利用者Aは「2名」を選択する。制御部21は、利用者の操作に応じて添い寝無料対象者に関する情報(有無、人数など)を取得する。ステップS17は、本発明の第1受付ステップ及び第2受付ステップの一例である。
操作画面D13が表示された後に読取面に旅券が載置されると、読取部25は、旅券を検知して自動的に読取動作を開始して、旅券のイメージ画像を取得する。
ステップS18では、制御部21は、旅券のイメージ画像が取得されたか否かを判定する。例えば、読取画像に写真が含まれており、且つ、読取画像をOCR処理して得られるテキスト情報に氏名、旅券番号、生年月日などに相当する情報が含まれている場合に、旅券の必要ページのイメージ画像が取得されたと判定する。旅券画像が取得されると(S18:Yes)、処理はステップS19に移行する。なお、旅券画像の取得が判定されなかった場合は(S18:No)、制御部21は、再読取を促すエラーメッセージを表示し、その後、再び操作画面D13を操作表示部23に表示して、再度の読取まで待機する。
ステップS19では、制御部21は、予約検索情報の一例として、宿泊者の氏名を取得する。取得される氏名は、ステップS20において予約情報の有無の判定に用いられる。例えば、制御部21は、操作表示部23に表示された操作画面から宿泊者の氏名が入力された場合に、その氏名情報を取得する。また、制御部21は、チェックイン端末20の読取部25によってチェックイン手続きに利用可能なQRコードが読み取られた場合に、前記QRコードに含まれるユーザIDから宿泊者の氏名情報を取得してもよい。また、制御部21は、ステップS18において旅券のイメージ画像が読み取られたと判定された場合に、当該イメージ画像をOCR処理することによって得られるテキスト情報から氏名情報を取得してもよい。なお、制御部21は、宿泊者の氏名とともに、宿泊者の生年月日、住所、電話番号、メールアドレス、予約番号などの各情報を操作画面から入力させて、これらの情報を予約検索情報として取得してもよい。
ステップS19において宿泊者の氏名が取得されると、制御部21は、管理装置10に氏名情報を送信する。管理装置10では、制御部11は、記憶部12内の予約管理データ121を参照して、宿泊者の氏名を含む予約情報を予約管理データ121から検索する検索処理を行い、予約管理データ121に操作者の予約情報が有るか否かを判定する(S20)。
ステップS20において、前記検索処理によって、予約管理データ121に操作者の予約情報があると判定されると(S20:Yes)、ステップS21において、制御部11は、予約管理データ121から当該予約情報を取得する。そして、制御部11は、予約管理データ121に含まれる当該予約情報をチェックイン端末20に送信する。チェックイン端末20では、制御部21が、前記予約情報を取得して操作表示部23に表示する(S21)。その後、利用者が操作画面において、表示内容が正しいことを示す操作指示を入力すると(S22:Yes)、制御部21は、ステップS18において取得された旅券画像を管理装置10の記憶部12に保管する処理を行う(S23)。具体的には、制御部21は、取得した旅券画像のデータを管理装置10に送信して記憶部12に格納する。
一方、ステップS20において、予約管理データ121に操作者の予約情報が無いと判定されると(S20:No)、処理はステップS24に移行する。また、ステップS22において、利用者が操作画面において、表示内容が誤っていることを示す操作指示を入力した場合も、処理はステップS24に移行する。ステップS24では、制御部21は、宿泊施設の従業員を呼び出す呼び出し処理を行ってもよいし、「フロントまでお越しください。」などのメッセージ(フロント誘導メッセージ)を操作表示部23の操作画面に表示させる処理を行ってもよいし、当該メッセージをレシートに印刷して発行させる処理を行ってもよい。ステップS24の処理の後、所定のタイムアウト時間が経過すると、一連の処理が終了する。
次のステップS25では、管理装置10の制御部11は、予約管理データ121における予約情報を更新する処理を行う。具体的には、制御部11の更新処理部113が、予約管理データ121の予約情報の旅券読取状況の欄に登録されている未入力情報を、旅券読取完了を示す情報「済」に更新する。ここでは、制御部11は、利用者Aに対応する旅券読取状況の欄に「済」を登録する。
続いて、図10に示すステップS26において、制御部21は、添い寝無料対象者がいるか否かを判定する。具体的には、制御部21は、利用者の操作に応じて取得する添い寝無料対象者に関する情報(有無、人数など)に基づいて、添い寝無料対象者がいるか否かを判定する。すなわち、制御部21は、ステップS17で表示した選択画面D131に対する利用者の選択操作に基づいて、添い寝無料対象者がいるか否かを判定する。例えば、利用者が選択画面D131の「なし」ボタンを押した場合、制御部21は、添い寝無料対象者がいないと判定し(S26:No)、処理はステップS34(図11参照)に移行する。これに対して、利用者が選択画面D131の人数ボタンを選択した場合、制御部21は、添い寝無料対象者がいると判定し(S26:Yes)、処理はステップS27に移行する。ここでは、利用者Aが選択画面D131の「2名」ボタンを選択するため、制御部21は、添い寝無料対象者がいると判定する。
ステップS27では、制御部21は、添い寝無料対象者が外国在住者であるか否かを判定する。具体的には、制御部21は、添い寝無料対象者が外国在住者であるか否かを確認するための操作画面D12(図12A参照)を再度操作表示部23に表示し、YESボタンが押された場合に添い寝無料対象者を外国在住者と判定し、NOボタンが押された場合に添い寝無料対象者を国内在住者と判定する。なお、YES,NOボタンの選択操作は、添い寝無料対象者自らが行ってもよいし、利用者(保護者)が行ってもよい。添い寝無料対象者が外国在住者であると判定されると(S27:Yes)、処理はステップS28に移行する。一方、添い寝無料対象者が国内在住者と判定されると(S27:No)、旅券画像を読み取る処理を行うことなく、処理はステップS34に移行する。ここでは、利用者Aが操作画面D12のYESボタンが押すことにより、添い寝無料対象者は外国在住者であると判定される。
ステップS28では、制御部21は、添い寝無料対象者の旅券のイメージ画像(旅券画像)の入力を受け付けるために、添い寝無料対象者の旅券画像を読み取る準備を行う。具体的には、制御部21は、図12Cに示す操作画面D14を操作表示部23に表示し、読取部25を起動して、読取面に旅券が載置されるまで待機する。また、制御部21は、操作画面D14に、旅券画像の読取状況を含む読取情報を表示させる。具体的には、制御部21は、添い寝無料対象者の人数を表示させる。また、制御部21は、前記読取状況として、添い寝無料対象者の人数(「N1」)のうち旅券画像の読取入力が完了している人数(「N2」)の情報(「N2/N1」)を表示させる。図12Cに示す例では、添い寝無料対象者の人数(「2名」)のうち旅券画像の読取入力が完了している人数(「0名」)の情報(「0/2」)が表示されている。
操作画面D14が表示された後に読取面に旅券が載置されると、読取部25は、旅券を検知して自動的に読取動作を開始して、旅券のイメージ画像を取得する。
ステップS29では、制御部21は、ステップS18と同様に、旅券のイメージ画像が取得されたか否かを判定する。旅券画像が取得されると(S29:Yes)、処理はステップS30に移行する。旅券画像の取得が判定されなかった場合は(S29:No)、制御部21は、再読取を促すエラーメッセージを表示し、その後、再び操作画面D14を操作表示部23に表示して、再度の読取まで待機する。
ステップS30では、制御部21は、取得した旅券画像に基づいて、当該旅券画像に登録された人物が添い寝無料対象者としての条件を満たすか否かを判定する。具体的には、制御部21は、取得した旅券画像の画像データをOCR処理することによって生年月日から年齢情報を取得し、年齢が前記条件(乳幼児、未就学者、小学生以下、18歳以下など)を満たすか否かを判定する。前記人物が添い寝無料対象者としての条件を満たす場合(S30:Yes)、処理はステップS31に移行する。前記人物が添い寝無料対象者としての条件を満たさない場合(S30:No)、処理はステップS301に移行する。ステップS301では、制御部21は、再読取を促すメッセージを表示し、その後、再び操作画面D14を操作表示部23に表示して、再度の読取まで待機する。例えば利用者Aが誤って自身又は利用者Bの旅券をスキャンする操作を行った場合、当該旅券から取得する年齢が前記条件を満たさないため、制御部21は、添い寝無料対象者の旅券をスキャンするように促すメッセージを表示して再操作を促す。
ステップS31では、制御部21は、ステップS29において取得した添い寝無料対象者の旅券画像を管理装置10の記憶部12に保管する処理を行う。具体的には、制御部21は、取得した添い寝無料対象者の旅券画像のデータを管理装置10に送信して、記憶部12に格納する。
次のステップS32では、管理装置10の制御部11は、予約管理データ121における予約情報を更新する処理を行う。具体的には、制御部11の更新処理部113が、予約管理データ121(図5参照)の予約情報の添い寝無料対象者の旅券読取状況を更新する。例えば、制御部11は、2名の添い寝無料対象者のうち一人目の旅券画像が取得された場合に旅券読取状況を「0/2」から「1/2」に更新し、二人目の旅券画像が取得された場合に旅券読取状況を「1/2」から「2/2」に更新する。なお、添い寝無料対象者の人数と、適切に取得された旅券画像の合計とが一致する場合に、制御部11は、旅券読取状況に「2/2」に代えて「済」を登録してもよい。
また、チェックイン端末20の制御部21は、旅券画像が適切に取得されて記憶部12に保管されるごとに、操作画面D14(図12C参照)の読取状況を更新する。例えば、制御部21は、2名の添い寝無料対象者のうち一人目の旅券画像を取得して記憶部12に保管すると、操作画面D14の読取状況を「0/2」から「1/2」に更新し、二人目の旅券画像を取得して記憶部12に保管すると、操作画面D14の読取状況を「1/2」から「2/2」に更新する。これにより、例えば、利用者Aは、操作画面D14において添い寝無料対象者の旅券画像の取得状況を把握することができるため、添い寝無料対象者が複数人の場合に、旅券の提示漏れを防ぐことが可能になる。
ステップS33では、制御部21は、添い寝無料対象者全員分の旅券画像を取得したか否かを判定する。具体的には、制御部21は、記憶部12に保管した添い寝無料対象者の旅券画像の合計がステップS17において取得した添い寝無料対象者の人数に一致するか否かを判定する。添い寝無料対象者の旅券画像の合計が添い寝無料対象者の人数に一致する場合(S33:Yes)、処理はステップS34(図11参照)に移行する。一方、添い寝無料対象者の旅券画像の合計が添い寝無料対象者の人数未満の場合(S33:No)、処理はステップS28に移行する。すなわち、制御部21は、添い寝無料対象者の旅券画像の合計が添い寝無料対象者の人数に一致するまで、ステップS28〜S33の処理を繰り返す。
添い寝無料対象者全員分の旅券画像が取得及び保管されると(S33:Yes)、図11に示すステップS34において、制御部21は、図12Dに示す宿泊者情報を入力する操作画面D15を操作表示部23に表示させて、利用者の操作に応じて宿泊者情報を取得する。例えば、制御部21は、操作表示部23に表示された操作画面D15において利用者Aの氏名、電話番号が入力された場合に、当該情報を取得する。制御部21は、取得された宿泊者情報を管理装置10の記憶部12(宿泊者台帳)に登録する処理を行う。
次のステップS35において、制御部21は、宿泊者全員分の宿泊者情報を取得したか否かを判定する。例えば、利用者P(図5参照)が利用する部屋の宿泊人数として「1人」が予約管理データ121に登録されている場合、制御部21は、宿泊者全員分(1人分)の宿泊者情報を取得したと判定し、処理はステップS45に移行する。また例えば、利用者Aが利用する部屋の宿泊人数として「3人」が予約管理データ121に登録されている場合、制御部21は、宿泊者全員分(3人分)の宿泊者情報を取得していない、すなわち同泊者2人分の宿泊者情報を取得していないと判定し、処理はステップS36に移行する。なお、制御部21は、予約管理データ121から取得した予約情報に他の利用者(同泊者)が含まれているか否かを判定してもよい。前記判定処理は、予約情報に含まれる利用者の情報に基づいて行われる。例えば、予約者が、自分自身のみの宿泊予約をした場合は、前記予約情報には1人の利用者だけが含まれていることになる。この場合、制御部21は、同泊者が含まれていないと判定し、処理はステップS45に移行する。一方、一部屋を予約者(利用者A)を含む3人(利用者A〜C、添い寝無料対象者を含む)で利用する予約が成されている場合は、予約情報には予約者本人以外に同泊者が含まれている。この場合は、制御部21は、同泊者が含まれていると判定し、処理はステップS36に移行する。
ステップS35において宿泊者全員分の宿泊者情報を取得していないと判定されると(S35:Yes)、制御部21は、同泊者の操作を受け付ける操作画面D16(図12E参照)を表示させる。また制御部21は、操作画面D16に言語を選択するための言語ボタン233(言語選択画面)を表示させる(S36)。
次のステップS37では、制御部21は、操作画面D16において言語(表示言語)を選択するための言語選択指示が入力されたか否かを判定する。例えば、同泊者によって、中国語表記を選択するための言語ボタン233(図12E参照)が押されると、当該操作によって出力された操作信号に基づいて、制御部21は、操作画面D16及び以降の操作画面を中国語表記で表示する(S38)。その後、処理はステップS39に移行する。なお、ステップS37において、前記言語選択指示が入力されなかった場合、処理はステップS39に移行する。
次のステップS39では、制御部21は、同泊者が在外者であるか否かを判定する。具体的には、制御部21は、同泊者が外国在住者であるか否かを確認するための操作画面D12(図12A参照)を操作表示部23に表示し、同泊者によってYESボタンが押された場合に、同泊者を外国在住者と判定する。一方、NOボタンが押された場合は、同泊者を国内在住者と判定する。同泊者が外国在住者と判定されると(S39:Yes)、処理はステップS40に移行する。一方、同泊者が国内在住者と判定されると(S39:No)、旅券画像の読取準備を行うことなく、処理はステップS44に移行する。
次のステップS40では、制御部21は、同泊者の旅券のイメージ画像(旅券画像)の入力を受け付けるために、同泊者の旅券画像を読み取る準備を行う。具体的には、制御部21は、図12Bに示す操作画面D13を操作表示部23に表示し、読取部25を起動して読取面に旅券が載置されるまで待機する。読取面に旅券が載置されると、読取部25は、旅券を検知して自動的に読取動作を開始して、旅券のイメージ画像を取得する。一方、所定のタイムアウト時間が経過するまで読取動作が行われなかった場合に、旅券画像が取得されなかったと判定される。
なお、制御部21は、ステップS40において表示する操作画面D13では、添い寝無料対象者の旅券画像をスキャンするための情報(メッセージ、選択画面D131など)を省略してもよいし、選択画面D131を選択できない態様(グレーアウト)で表示させてもよい。また、制御部21は、添い寝無料対象者の旅券画像の取得が完了していることを示す情報を操作画面D13に表示させてもよい。また、制御部21は、添い寝無料対象者の旅券画像を取得する処理を、ステップS17の代わりにステップS40において行ってもよい。
ステップS41では、制御部21は、同泊者の旅券画像を取得したか否かを判定する。ここで、同泊者の旅券画像を取得したと判定されると、その旅券画像が管理装置10の記憶部12に格納されて保管される(S42)。その後、管理装置10の制御部11は、予約管理データ121における予約情報を更新する処理を行う(S43)。具体的には、制御部11の更新処理部113が、同泊者に対応する旅券読取状況の欄に登録されている未入力情報「未」を、旅券読取完了を示す情報「済」に更新する。例えば、利用者A〜Cの宿泊のグループ予約に対応するチェックイン処理において、利用者Bの旅券画像が取得された場合に、利用者Bの旅券読取状況の欄が「済」に変更される。その後、処理はステップS44に移行する。なお、旅券画像の取得が判定されなかった場合は(S41:No)、制御部21は、再読取を促すエラーメッセージを表示し、その後、再び操作画面D13を英語表記で操作表示部23に表示して、再度の読取まで待機する。
ステップS44では、制御部21は、同泊者の宿泊者情報を取得する。例えば、制御部21は、操作表示部23に操作画面D15から同泊者の氏名、電話番号、及び住所が入力された場合に、これらの情報を取得する。また、制御部21は、チェックイン端末20の読取部25によってチェックイン手続きに利用可能なQRコードが読み取られた場合に、前記QRコードに含まれるユーザIDから同泊者の宿泊者情報を取得してもよい。なお、ステップS41において旅券のイメージ画像が読み取られたと判定された場合に、制御部21は、当該イメージ画像をOCR処理することによって得られるテキスト情報から同泊者の宿泊者情報の一部(氏名情報)を取得してもよい。なお、制御部21は、さらに、同泊者の生年月日、メールアドレスなどの各情報を操作画面D15から入力させて、これらの情報を取得してもよい。制御部21は、取得された同泊者の宿泊者情報を管理装置10の記憶部12(宿泊者台帳)に登録する処理を行う。その後、処理はステップS35に戻る。制御部21は、宿泊者全員分の宿泊者情報を取得するまで、ステップS35〜S44の処理を繰り返す。
宿泊者全員分の宿泊者情報を取得したと判定されると(S35:Yes)、処理はステップS45に移行する。ここでは、制御部21は、予約管理データ121に登録された宿泊人数分(例えば部屋番号「1201」の3名分(図5参照))のレジカード(宿泊者情報)と、添い寝無料対象者(2名分)の旅券画像とを取得する。次のステップS45では、制御部21は、利用者(1名利用者又はグループ利用者)のチェックイン手続きを許可する。なお、制御部21は、例えばステップS19において取得した利用者の氏名が予約管理データ121に登録された宿泊者の氏名と一致することを条件に当該利用者のチェックイン手続きを許可する。なお、制御部21は、例えば、利用者が入力した氏名の全部が予約管理データ121に登録された宿泊者の氏名と一致する場合にチェックイン手続きを許可してもよいし、利用者が入力した氏名の一部が予約管理データ121に登録された宿泊者の氏名と一致する場合にチェックイン手続きを許可してもよい。
次のステップS46では、制御部21は、操作画面をステップS13で選択された元の言語表記に変更する。例えば、予約番号104の宿泊予約の利用者A〜Cの認証に成功し、チェックイン手続きが許可された場合に、制御部21は、決済操作及びルームキー発行操作のそれぞれの操作画面を英語表記に変更する。
その後、制御部21は、例えば利用者Aから操作画面において宿泊料金の支払い関する決済操作を受け付けて、決済処理を行う(S47)。また、制御部21は、例えば利用者Aから操作画面においてルームキー(カードキー)を発行するための操作を受け付けて、ルームキー発行処理を行う(S48)。なお、制御部21は、レシート(領収書、部屋情報、クレジットカード利用明細書、朝食券など)を発行(印刷)する。ステップS48の後、一連のチェックイン処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る宿泊施設チェックインシステム100において、上述したチェックイン処理が行われるため、宿泊施設のチェックイン手続きを外国在住者の添い寝無料対象者と同室に宿泊する通常利用者(例えば保護者)が行う場合に、一つのチェックイン手続きの中で、添い寝無料対象者の旅券画像を取得することができる。このため、添い寝無料対象者を含む利用者のチェックイン手続きを円滑かつ迅速に行うことが可能となる。また、複数の通常利用者を含むグループでチェックイン手続きを行う場合でも、一つのチェックイン手続きにおいて、添い寝無料対象者の旅券画像を取得でき、またグループ全員分のチェックイン手続きを完了させることができる。
ここで、宿泊施設では、添い寝無料対象者に対して各種の特典を提供している場合がある。例えば、宿泊施設が、添い寝無料対象者に対して、ベビー寝具、絵本などを貸し出したり、おもちゃ、歯ブラシなどのアメニティグッズを配布したりする場合がある。これらの特典は、無料で提供される場合もあるし、一定の料金が必要となる場合もある。本実施形態に係る宿泊施設チェックインシステム100は、チェックイン手続きにおいて、前記特典を選択する操作を受付可能であってもよい。この構成の一例について、図13を用いて説明する。なお、図13は、図11に示すステップS45〜S48の処理に、ステップS461〜S463の処理を追加したものである。
具体的には、図13に示すように、制御部21は、例えば予約番号104の宿泊予約の利用者A〜Cの認証に成功してチェックイン手続きを許可した場合に(S45)、言語を元の英語表記に変更して(S46)、貸出品の選択画面D17を表示させる(S461)。図12Fは、選択画面D17の一例を示す図である。選択画面D17には、宿泊施設が提供可能な貸出品、アメニティグッズが一覧表示され、利用者Aは添い寝無料対象者に適した品物を選択することができる。
ステップS462では、制御部21は、貸出品(アメニティグッズを含む)が選択されたか否かを判定する。貸出品が選択された場合(S462:Yes)、処理はステップS463に移行する。貸出品が選択されなかった場合(S462:No)、処理はステップS47に移行する。このように、制御部21(受付処理部211)は、添い寝無料対象者の旅券画像を取得した場合に、添い寝無料対象者に対する宿泊施設の特典を選択する操作を受け付けることが可能である。この場合の受付処理部211は、本発明の第3受付処理部の一例である。
ステップS463では、制御部21は、貸出品の情報(貸出品情報)を管理装置10に送信し、管理装置10の制御部11は、当該貸出品情報を取得すると、予約管理データ121における予約情報に登録する。なお、制御部11は、前記貸出品情報を客室担当者が利用する客室端末に転送してもよい。これにより、例えば客室担当者は、チェックイン手続きが完了した利用者の客室に前記貸出品を届けることができる。また、予約管理データ121に前記貸出品情報を登録することにより、返却が必要な貸出品について、宿泊施設の担当者は管理及び回収作業を確実に行うことができる。
ステップS47において、制御部21は、例えば前記貸出品が有料の場合に、宿泊料金と貸出料金とを合計した利用料金の決済処理を行ってもよい。決済処理が完了すると、制御部21は、ルームキーを発行して(S48)、処理を終了する。
本発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、他の実施形態として、宿泊施設チェックインシステム100は、添い寝無料対象者の旅券画像を取得する処理は、添い寝無料対象者を除いた利用者全員分の宿泊者情報が取得された後に実行してもよい。この実施形態の一例について、図14及び図15を用いて説明する。なお、以下では、図14に示すフローチャートにおいて、図9及び図11に示すフローチャートと同一の処理は同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。なお、図14に示すステップS17では、制御部21は、操作画面D13において、添い寝無料対象者の人数を入力させる選択画面D131を省略してもよい。本実施形態は、制御部21が宿泊者全員分の宿泊者情報を取得した後に(図14のS35:Yes)、添い寝無料対象者の旅券画像を取得する処理を実行する点が特徴である。以下では、本実施形態の特徴を含む図15に示す各処理について、新たなステップ番号を付して説明する。
具体的には、制御部21が宿泊者全員分の宿泊者情報を取得した場合(図14のS35:Yes)、図15のステップS51において、制御部21は、添い寝無料対象者がいるか否かを判定する。具体的には、制御部21は、利用者の操作に応じて取得する添い寝無料対象者に関する情報(有無、人数など)に基づいて、添い寝無料対象者がいるか否かを判定する。すなわち、制御部21は、ステップS17で表示した選択画面D131に対する利用者の選択操作に基づいて、添い寝無料対象者がいるか否かを判定する。なお、制御部21は、ステップS17では選択画面D131を省略して、ステップS51において選択画面D131を表示して操作者の選択操作を取得してもよい。添い寝無料対象者がいると判定された場合(S51:Yes)、処理はステップS52に移行し、添い寝無料対象者がいないと判定された場合(S51:No)、処理はステップS59に移行する。
ステップS52では、制御部21は、添い寝無料対象者が外国在住者であるか否かを判定する。添い寝無料対象者が外国在住者であると判定されると(S52:Yes)、処理はステップS53に移行する。一方、添い寝無料対象者が国内在住者と判定されると(S52:No)、旅券画像を読み取る処理を行うことなく、処理はステップS59に移行する。ここでは、利用者Aは、操作画面D12のYESボタンが押して添い寝無料対象者が外国在住者と判定される。
ステップS53では、制御部21は、添い寝無料対象者の旅券のイメージ画像(旅券画像)の入力を受け付けるために、添い寝無料対象者の旅券画像を読み取る準備を行う。具体的には、制御部21は、図12Cに示す操作画面D14を操作表示部23に表示し、読取部25を起動して、読取面に旅券が載置されるまで待機する。
ステップS54では、制御部21は、旅券のイメージ画像が取得されたか否かを判定する。旅券画像が取得されると(S54:Yes)、処理はステップS55に移行する。旅券画像の取得が判定されなかった場合は(S54:No)、制御部21は、再読取を促すエラーメッセージを表示し、その後、再び操作画面D14を操作表示部23に表示して、再度の読取まで待機する。
ステップS55では、制御部21は、取得した旅券画像に基づいて、当該旅券画像に登録された人物が添い寝無料対象者としての条件を満たすか否かを判定する。具体的には、制御部21は、取得した旅券画像の画像データをOCR処理することによって生年月日から年齢情報を取得し、年齢が前記条件(乳幼児、未就学者、小学生以下、18歳以下など)を満たすか否かを判定する。前記人物が添い寝無料対象者としての条件を満たす場合(S55:Yes)、処理はステップS56に移行する。前記人物が添い寝無料対象者としての条件を満たさない場合(S55:No)、処理はステップS551に移行する。
ステップS56では、制御部21は、ステップS54において取得した添い寝無料対象者の旅券画像を管理装置10の記憶部12に保管する処理を行う。次のステップS57では、管理装置10の制御部11は、予約管理データ121における予約情報を更新する処理を行う。
ステップS58では、制御部21は、添い寝無料対象者全員分の旅券画像を取得したか否かを判定する。具体的には、制御部21は、記憶部12に保管した添い寝無料対象者の旅券画像の合計がステップS17において取得した添い寝無料対象者の人数に一致するか否かを判定する。添い寝無料対象者の旅券画像の合計が添い寝無料対象者の人数に一致する場合(S58:Yes)、処理はステップS59に移行する。一方、添い寝無料対象者の旅券画像の合計が添い寝無料対象者の人数未満の場合(S58:No)、処理はステップS53に移行する。すなわち、制御部21は、添い寝無料対象者の旅券画像の合計が添い寝無料対象者の人数に一致するまで、ステップS53〜S58の処理を繰り返す。
ここで、旅券画像の人物が添い寝無料対象者としての条件を満たさない場合(S55:No)、制御部21は、再読取を促すメッセージを表示して再び操作画面D14を操作表示部23に表示して再度の読取まで待機してもよいが(図10のステップS301)、他の処理例として、制御部21は、以下のステップS551〜S554の処理を実行してもよい。
例えば、利用者Aが自身の子供が添い寝無料対象者に該当するものと勘違いして予約を行ってしまう場合がある。この場合には、利用者Aがチェックイン手続きにおいてスキャン操作した子供の旅券画像の人物が添い寝無料対象者としての条件を満たさない事態が生じる。また、この場合、利用者Aは添い寝無料対象者の条件を満たす旅券を所持していないことになり、チェックイン手続きを進めることができなくなってしまう。
そこで、図15に示す処理では、先ずステップS551において、制御部21は、取得した旅券画像が、取得済みの旅券画像と一致するか否かを判定する。ここでは、取得済みの旅券画像は、代表者又は同泊者の旅券画像である。取得した旅券画像が取得済みの旅券画像と一致する場合(S551:Yes)、すなわち、例えば利用者Aが誤って自身の旅券をスキャン操作した場合、制御部21は、ステップS552において再度スキャン操作を行うように促して、処理をステップS53に戻す。一方、取得した旅券画像が取得済みの旅券画像と一致しない場合(S551:No)、処理はステップS553に移行する。
ステップS553では、制御部21は、ステップS54において取得した旅券画像を、添い寝無料対象者ではない利用者(大人)の旅券画像として管理装置10の記憶部12に保管する処理を行う。次のステップS554では、管理装置10の制御部11は、予約管理データ121における予約情報を更新する処理を行う。この場合、前記旅券画像に対応する利用者は、寝具を必要とし宿泊人数にカウントすべき通常利用者(大人)に該当する。このため、制御部11は、例えば、予約情報に宿泊者を追加する。また、制御部11は、宿泊者を追加したことにより、当初割り当てた部屋のベッド数が足りなくなる場合には、部屋の再割り当てを行って部屋番号を更新する。ステップS554の処理が終了すると、処理はステップS58に移行する。
図15に示すステップS59〜ステップS62の処理は、図11に示すステップS45〜ステップS48の処理と同一であるため、その説明を省略する。なお、図15では、便宜上、図11に示すステップ番号を付記し、「S59(S45)」〜「S62(S48)」と表している。例えば、ステップS61において、制御部21は、添い寝無料対象者の条件を満たさない利用者が利用人数に追加されて算出された宿泊料金の支払い関する決済処理を行う。
図14及び図15の処理によれば、代表者及び同泊者の宿泊者情報を取得した後に、添い寝無料対象者の旅券画像を取得することができる。また、当初利用人数にカウントされていなかった利用者が、添い寝無料対象者の条件を満たさない場合であっても、適切に旅券画像を取得できるとともに、チェックイン手続きを実行することができる。また、例えば悪意のある利用者が、添い寝対象の条件を満たさないと認識しながら同泊者を添い寝無料対象者としてチェックイン手続きする行為を防止することができる。
上述の各実施形態では、複数の利用者を予約情報に含む場合に、全ての利用者のチェックイン手続きを完了させる条件として、利用者全員の旅券画像の読取を必須としたが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、グループに含まれる複数の利用者のうちいずれか一人の利用者の旅券画像が読み取られた場合に、チェックイン手続きを完了するようにしてもよい。また、全ての利用者の旅券画像を読み取ることなく、チェックイン手続きを完了するようにしてもよい。チェックイン手続きにおいて読み取られなかった利用者の旅券画像又は添い寝無料対象者の旅券画像は、チェックインしてからチェックアウトまでの間、又は、チェックアウト手続きにおいて読み取ってもよい。
また、上述の実施形態では、宿泊施設に適用される宿泊施設チェックインシステム100を例示したが、本発明は宿泊施設以外の施設にも適用可能である。例えば、映画館など通常利用者と添い寝無料対象者とが同一の利用対象を利用する施設にも適用可能である。また、本発明は、飛行機、新幹線など通常利用者と添い寝無料対象者とが同一の利用対象(座席)を利用するチェックイン手続きに適用することもできる。
本実施形態では、チェックイン端末20単体が本発明に係る施設利用管理システムに相当するが、本発明に係る施設利用管理システムは、管理装置10、チェックイン端末20、及び利用者端末30のうち一又は複数の構成要素を含むものであってもよい。例えば、管理装置10、チェックイン端末20、及び利用者端末30のうち複数の構成要素が協働して上述のチェックイン処理(図9等参照)を分担して実行する場合には、その処理を実行する複数の構成要素を含むシステムを本発明に係る施設利用管理システムとして捉えることが可能である。例えば、管理装置10及びチェックイン端末20が本発明に係る施設利用管理システムを構成してもよいし、管理装置10単体が本発明に係る施設利用管理システムを構成してもよい。