JP6785085B2 - 開閉制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、開閉制御装置に関し、特に、車体の開口部を開閉可能な開閉部材を開閉駆動する駆動部を備えた開閉制御装置に関する。
車両の車体開口部には、この開口部を開閉可能な開閉部材が設けられ、例えば、車体後部の開口部には、これを開閉可能なリヤゲートが設けられる。車体の開口部の縁部と、開閉部材との合せ部分には、弾性を有するシール部材が配置され、このシール部材により防水性や防音性を確保している。従来、このような開閉部材を駆動部により自動で開閉駆動する開閉制御装置が知られている(特許文献1)。
車室内外のアクセスを容易にするためには、車体の開口部を大きく確保する必要があり、近年では、大きな開口部に合わせて開閉部材が大型化する傾向がある。
特開2010−064743号公報
しかしながら、開閉部材を大型化すると、重量が重くなって剛性が低くなる傾向があることから、車両駆動時に、車室内に騒音となるこもり音が発生する要因となりやすい。開閉部材に起因するこもり音は、開閉部材の振動周波数が車室内の空洞共鳴モードと一致して共振現象を起こすことにより生じる。
こもり音を抑制する対策として、シール部材を介して開閉部材を車体に強く圧着させ、開閉部材の振動を抑制する方法が考えられるが、開閉部材を常に車体に圧着させておくと、シール部材の耐久性が著しく低下してしまう。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、開閉部材に起因するこもり音を低減することができ、さらに、開閉部材と車体との間に用いられるシール部材の耐久性の低下を防ぐことができる開閉制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の開閉制御装置は、車体の開口部を開閉可能で且つロック機構を備える開閉部材と、前記開口部の縁部と前記開閉部材との合せ部分に設けられたシール部材と、前記開閉部材を開閉駆動する駆動部と、該駆動部を作動させて前記開閉部材の開閉移動を制御する制御部と、車室内の音を検知可能な音入力部と、前記開閉部材に設けられた振動センサをとを備え、前記制御部は、車両走行中に、前記音入力部により取得した音の周波数と、前記振動センサにより取得した振動周波数とが実質的に一致した場合に、前記ロック機構によって前記開閉部材の開移動が規制された範囲内で、前記開閉部材を前記開口部の縁部に対して接近又は離間させることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、請求項2に記載の開閉制御装置は、車体の開口部を開閉可能で且つロック機構を備える開閉部材と、前記開口部の縁部と前記開閉部材との合せ部分に設けられたシール部材と、前記開閉部材を開閉駆動する駆動部と、該駆動部を作動させて前記開閉部材の開閉移動を制御する制御部と、車室内の音を検知可能な音入力部とを備え、前記開閉部材は、車体後部の開口部を開閉可能なリヤゲートであり、前記駆動部は、前記リヤゲートを開閉移動可能に支持する左右一対の支持部材を介して、前記リヤゲートを開閉駆動し、前記制御部は、車両走行中に、前記音入力部によって取得した音情報に基づいて前記駆動部により左右の支持部材のうち少なくとも一方の支持部材を駆動させ、前記ロック機構によって前記開閉部材の開移動が規制された範囲内で、前記リヤゲートを前記開口部の縁部に対して接近又は離間させることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、請求項3に記載の開閉制御装置は、車体の開口部を開閉可能で且つロック機構を備える開閉部材と、前記開口部の縁部と前記開閉部材との合せ部分に設けられたシール部材と、前記開閉部材を開閉駆動する駆動部と、該駆動部を作動させて前記開閉部材の開閉移動を制御する制御部と、車室内の音を検知可能な音入力部とを備え、前記制御部は、車両走行中に、前記音入力部によって取得した音情報に基づき、前記ロック機構によって前記開閉部材の開移動が規制された範囲内で、前記開閉部材を前記開口部の縁部に対して接近又は離間させ、前記シール部材は、前記ロック機構による移動規制範囲内で、前記開閉部材を離間移動させた場合に非シール状態となる一方、前記開閉部材を接近移動させた場合にシール状態となるサブシールリップ部を有することを特徴とする。
この構成によれば、開閉部材の開移動がロック機構により規制された状態、すなわち、開口部が開閉部材によって閉鎖された状態であって、車両駆動中に、音入力部によって車室内のこもり音を検知することができ、このこもり音に応じて、開閉部材を開口部の縁部に対して接近又は離間させることができる。駆動部により開閉部材を開口部の縁部に対して接近させる(つまり、シール部材の反力が高くなるように開閉部材を車体に圧着させる)又は離間させる(つまり、シール部材の反力が低くなるように開閉部材を車体から離間させる)と、開閉部材に作用する外力の大きさが変化し、開閉部材の振動周波数が変化するので、共振現象を回避し、開閉部材に起因するこもり音の発生を抑制することができる。
また、このような開閉部材の移動制御(開閉部材を接近又は離間させる制御)は、車両駆動中であって車室内に発生しているこもり音に応じて行われるので、開閉部材の振動抑制のために、開閉部材を車体に常に圧着させておく必要がない。さらに、開閉部材を車体に圧着させるだけではなく、開閉部材を車体から離間させてシール部材の反力を低減させることによっても、こもり音の発生を抑制することができる。そのため、シール部材の耐久性が低下するのを防ぐことができる。
また、請求項1に記載の開閉制御装置によれば、車室内の音の周波数と、開閉部材の振動周波数とが実質的に一致した場合、すなわち、共鳴現象が生じて車室内に開閉部材の振動に起因するこもり音が発生した場合に、開閉部材に作用する外力の大きさを変えて振動周波数を変えることができる。これにより、共鳴現象を回避し、開閉部材に起因するこもり音を低減することができる。特に、振動センサによって開閉部材の振動を検知することで、車室内のこもり音が開閉部材に起因するものであるか否かを識別することができる。
また、請求項2に記載の開閉制御装置によれば、リヤゲートは、特に騒音と認識されやすい低周波こもり音の発生の要因となるため、このリヤゲートの振動を制御することで、低周波こもり音を抑制することができる。また、左右の支持部材のうち少なくとも一方の支持部材を駆動させてリヤゲートを動かすので、リヤゲートの左側縁部のみ又は右側縁部のみを車体に対して接近又は離間させることができる。これにより、シール部材にかかる負荷を低減してシール部材の耐久性を確保することができる。
また、請求項3に記載の開閉制御装置によれば、開閉部材を接近させた状態において、サブシールリップ部がシール状態となって開閉部材にサブシールシップ部の反力が作用することにより、振動抑制効果を高めることができる。さらに、サブシールリップ部がシール状態となることにより車室内外の透過損失が大きくなり、車外からの騒音の侵入を防止できる。
また、発明は、前記開閉制御装置において、前記音入力部は、ヘッドレスト部に設けられたことを特徴とする。

この構成によれば、音入力部を乗員の耳位置付近に配置して、走行中に乗員が聴取するこもり音を検知することができる。
本発明に係る開閉制御装置によれば、開閉部材に起因するこもり音を低減することができ、さらに、開閉部材と車体との間に用いられるシール部材の耐久性の低下を防ぐことができる。
本発明の第1実施形態である開閉制御装置の概要を説明する車両の後方斜視図。 図1に示す車両の側面図。 第1実施形態の開閉制御装置の制御系を示す構成図。 閉状態にあるリヤゲートの移動を説明する車両後部の側面図であり、(a)は基準閉鎖位置を示し、(b)は第1閉鎖位置を示し、(c)は第2閉鎖位置を示す。 図4に示すリヤゲートの移動によるウェザストリップの状態の変化を説明する断面図であり、(a)は基準閉鎖位置でのウェザストリップの状態を示し、(b)は第1閉鎖位置でのウェザストリップの状態を示し、(c)は第2閉鎖位置でのウェザストリップの状態を示す。 制御ユニットの処理を示すフローチャート図。 第2実施形態の開閉制御装置の制御系を示す構成図。 制御ユニットの処理を示すフローチャート図。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態である開閉制御装置10の概要を説明する車両の後方斜視図であり、図2は、図1に示す車両の側面図であり、図3は、第1実施形態の開閉制御装置10の制御系を示す構成図である。開閉制御装置10は、自動車等の車両において、車体の開口部を開閉可能な開閉部材の開閉移動を制御するものであり、本実施形態では、車体20の後方の開口部22を開閉可能なリヤゲート(開閉部材)30の移動を制御する。
開閉制御装置10は、制御対象となるリヤゲート30と、リヤゲート30を開閉駆動する電動モータ(駆動部)40と、ロック機構50と、音入力部60と、自身の車両の速度を検知する車速センサ65と、電動モータ40を作動させる制御ユニット(制御部)70とを備えており、車体20の開口部22とリヤゲート30との合せ部分には、シール部材であるウェザストリップ26が設けられる。
リヤゲート30は、開口部22の上縁部にヒンジを介して上下方向に回動自在に支持される。車体後部には、リヤゲート30の内側の左右側部と、車体20の左右側部とを連結し、リヤゲート30を開閉移動可能に支持する左右一対のステー(支持部材)42,43が設けられる。
ステー42,43は、一端がリヤゲートに取り付けられた筒状のシリンダチューブ42a,43aと、一端側がシリンダチューブ42a,43aに往復移動可能に挿入され、他端が車体に取り付けられたロッド42b,43bとを備え、ロッド42b,43bの往復移動により長手方向に伸縮自在に構成される。ステー42,43は、電動モータ40に接続されており、電動モータ40から動力が伝達されることで長手方向に伸縮し、この伸縮に伴ってリヤゲート30が開閉移動する。さらに、ステー42,43は、図示していないダンパ機構を備える。
リヤゲート30は、閉状態で、リヤゲート30の下端部であって車幅方向の中央部に設けられたロック機構50により開方向への移動が規制される。ロック機構50は、リヤゲート30を閉状態に保持するものであり、例えば、リヤゲート30に設けられたラッチ51と、車体20に設けられ、ラッチ51と係合してリヤゲートを閉状態で保持するストライカ52とを備えて構成される。ロック機構50は、リヤゲート30が閉状態にあるか否かを検知可能な開閉検知センサ(図示せず)を備える。本実施形態では、ラッチ51がストライカ52に対して係合状態にある場合に、開閉検知センサが閉状態にあると検知する。
音入力部60は、車室内の音情報、例えば音圧や周波数を検知可能なものであり、車室内に設けられる。音入力部60は、座席24のヘッドレスト部24aに設けられることが好ましく、本実施形態では、運転席となる座席24のヘッドレスト部24aに設けている。なお、音入力部60の配置位置や、個数はこれに限られず、車室内に少なくとも一つ設けられればよい。音入力部60としては、例えば、音を収集可能なマイクを用いることができる。
制御ユニット70は、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのROM等を含むマイクロコンピュータによって構成される。この制御ユニット70は、電動モータ40を作動させることにより、リヤゲート30を開位置と閉位置との間で移動制御可能である。
特に、制御ユニット70は、ロック機構50によりリヤゲート30の開方向への移動が規制された状態で、この移動規制範囲内でリヤゲート30を開方向又は閉方向へ移動制御することができる。図4は、閉状態にあるリヤゲート30の移動を説明する側面図であり、わかりやすくするために移動状態を誇張して示している。制御ユニット70は、ロック機構50による開移動規制状態(つまり、リヤゲート30の閉状態)において、通常閉鎖状態である基準閉鎖位置(図4(a)参照)から、リヤゲート30を開方向へ移動させた(すなわち、リヤゲート30を開口部22の縁部に対して離間させた)第1閉鎖位置(図4(b)参照)と、基準閉鎖位置からリヤゲート30を閉方向へ移動させた(すなわち、リヤゲート30を開口部22の縁部に対して接近させた)第2閉鎖位置(図4(c)参照)との間で移動制御することができる。
また、制御ユニット70には、リヤゲート30の振動によるこもり音が発生しているか否かを判断するための、こもり音領域マップが設定される。こもり音領域マップは、例えば、リヤゲート30によるこもり音が発生する所定の周波数帯域や、騒音と認識される所定の音圧レベル等を設定したものである。
また、制御ユニット70には、閉状態にあるリヤゲート30を接近移動させるか離間移動させるかを判断するための移動条件が設定される。移動条件としては、例えば、リヤゲート30が基準閉鎖位置にあって閉状態での移動制御が行われる場合に第1閉鎖位置への移動を優先させることができる。具体的には、最初に第1閉鎖位置に移動(離間移動)させ、その後、こもり音が解消されずに、さらに移動制御が必要な場合には第2閉鎖位置に移動(接近移動)させるように条件設定することができる。
移動条件の他の例として、外部環境温度に応じて第1閉鎖位置及び第2閉鎖位置への移動の優先順位を変更することができる。具体的には、温度が所定値未満の場合(例えば冬季など外気温が低温の場合)には、第1閉鎖位置への移動を優先させ、温度が所定値以上の場合(例えば夏季など外気温が高温の場合)には、第2閉鎖位置への移動を優先させるように条件を設定することができる。この場合、外気温度によるウェザストリップ26の剛性変化に適した移動制御を行うことができる。
さらに他の例として、自身の車両速度に応じて移動の優先順位を変更することができる。例えば、車速が第1所定速度V以下の低速走行及び第2所定速度V以上の高速走行の場合(速度の関係は、V<V)に、第2閉鎖位置への移動を優先させ、それ以外の場合には第1閉鎖位置への移動を優先させるように移動条件を設定することができる。この場合、リヤゲート30が第2閉鎖位置となることで、低速走行時に生じるリヤゲート30の振動音を低減したり、高速走行時に生じる風切り音の侵入を防止したりすることができる。さらに他の例として、天候に応じて移動を制限する、例えば、雨天時には第2閉鎖位置へのみ移動させるように条件を設定することができる。
また、これらの移動条件に優先順位を設定して組み合わせて用いることもできる。リヤゲート30の移動判断に必要な機器、例えば、外気温センサ等は、開閉制御装置10に組み込むことができ、これらの機器は適宜、制御ユニット70に接続される。
既述のとおり、開口部22とリヤゲート30との合せ部分には、ウェザストリップ26が配置される。ウェザストリップ26は、例えばゴムにより形成された弾性部材であり、本実施形態では、開口部22の周縁に沿ってウェザストリップ26が装着されている。ウェザストリップ26は、車体20への取付部27と、メインシールリップ部28と、サブシールリップ部29とを有する。
取付部27は、開口部22の縁部に取付け可能な形状であり、図示例では、開口部22を形成する車体20の縁部を挟持した状態で固定される断面略U字状に形成される。メインシールリップ部28は、取付部27から突出した中空のシール部であり、サブシールリップ部29は、メインシールリップ部28が形成する中空の内部に位置しており、取付部27から突出するシール部である。
図5(b)及び(c)に示すように、サブシールリップ部29は、リヤゲート30が第1閉鎖位置にある場合に、先端部がメインシールリップ部28の内面と非接触となることでシール機能を奏しない非シール状態となる一方、リヤゲート30が第2閉鎖位置にある場合に、先端部がメインシールリップ部28の内面と接触してシール機構を奏するシール状態となる。なお、メインシールリップ部28は、各閉鎖位置においてリヤゲート30と接触してシール機能を奏する。リヤゲート30に作用するウェザストリップ26の反力の大きさの相互関係は、第1閉鎖位置<基準閉鎖位置<第2閉鎖位置となる。
次に、開閉制御装置10の制御ユニット70によるリヤゲート30の閉状態における移動制御について説明する。図6は、制御ユニット70の処理を示すフローチャート図である。
まず、制御ユニット70は、車速センサ65の検知結果により車両が走行中であるか否かを判断する(ステップS101)。車両が走行中ではない、すなわち停止状態である場合(ステップS101:No)、処理を終了(リターン)する。
車両が走行中の場合(ステップS101:Yes)、音入力部60により取得した音情報と、予め設定されたこもり音領域マップとを比較して、車室内にリヤゲート30の振動によるこもり音が発生しているか否かを判断する(ステップS102)。リヤゲート30の振動によるこもり音が発生していない場合(ステップS102:No)、処理を終了(リターン)する。
一方、車室内にリヤゲート30の振動によるこもり音が発生している場合(ステップS102:Yes)には、制御ユニット70において予め設定された移動条件に基づき、リヤゲート30がロック機構50による移動規制範囲内で、開口部22の縁部に対して離間移動可能であるか判断する(ステップS103)。離間移動可能である場合(ステップS103:Yes)、電動モータ40を作動させてリヤゲート30が第1閉鎖位置となるように離間移動させる(ステップS104)。
リヤゲート30が離間移動不可である場合(ステップS103:No)、電動モータ40を作動させてリヤゲート30が第2閉鎖位置となるように接近移動させる(ステップS105)。
制御ユニット70は、ステップS104又はステップS105によりリヤゲート30を移動させた後、車速センサ65の検知結果に基づき、車両が走行中であるか判断する(ステップS106)。
車両が走行中の場合(ステップS106:Yes)、制御ユニット70は、リヤゲート30を第1又は第2閉鎖位置へ移動させてから、制御ユニット70に設定された所定の判定時間Tを経過したか判断する(ステップS107)。判定時間Tを経過した場合(ステップS107:Yes)、電動モータ40を作動させてリヤゲート30を基準閉鎖位置に移動させる(ステップS108)。その後、処理を終了(リターン)する。
判定時間Tを経過していない場合(ステップS107:No)、判定時間Tを経過するまで、車両が走行中であるか繰り返し判断する。
判定時間Tが経過する前に車両が停止状態となった場合(ステップS106:No)、電動モータ40を作動させてリヤゲート30を基準閉鎖位置へ移動させる(ステップS108)。その後、処理を終了(リターン)する。
上述した開閉制御装置10では、リヤゲート30の開移動がロック機構50により規制された状態であって、車両走行中に、車室内に設けられた音入力部60により、車室内のこもり音を検知することができる。制御ユニット70は、こもり音領域マップにより、検知されたこもり音がリヤゲート30に起因するものと推定された場合に、リヤゲート30を開口部22の縁部に対して接近又は離間させることにより、リヤゲート30の振動周波数を変えることができる。具体的には、リヤゲート30の固有振動数は、基準閉鎖位置から第1閉鎖位置へ移動させた場合に低くなり、基準閉鎖位置から第2閉鎖位置へ移動させた場合に高くなる。これにより、リヤゲート30の振動周波数が車室内の空洞共鳴モードと一致することによって生じる共振現象を回避することができ、その結果、リヤゲート30に起因するこもり音を低減することができる。
特に、リヤゲート30は、騒音と認識されやすい低周波こもり音の発生の要因となるため、このリヤゲート30の振動を制御することで、低周波こもり音を抑制することができる。また、音入力部60をヘッドレスト部24aに配置することで、乗員の耳位置付近のこもり音、つまり、乗員が車両走行中に聴取するこもり音を検知することができる。
このようなリヤゲート30の移動制御は、車両走行中であって車室内に発生しているこもり音に応じて行われるので、リヤゲート30を常に圧着させておく(つまり、常に第2閉鎖位置にしておく)必要がない。そのため、ウェザストリップ26の耐久性が低下するのを防ぐことができる。また、リヤゲート30を車体20から離間させてウェザストリップ26の反力を低減させることによっても、こもり音の発生を抑制することができるため、ウェザストリップ26の耐久性低下を防止する効果が高い。
また、リヤゲート30を第2閉鎖位置に移動させた場合には、サブシールリップ部29がシール機能を奏することにより、車室内外の透過損失が大きくなり、車外からの騒音の侵入を防止することもできる。また、リヤゲート30にサブシールリップ部29の反力が作用することにより、振動抑制効果を高めることができる。
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態の開閉制御装置10の制御系を示す構成図である。図7において、第1実施形態と対応する部位には同一符号を付しており、以下の第2実施形態の説明において、第1実施形態と同一の構成については詳細な説明を省略する。
第2実施形態の開閉制御装置10は、リヤゲート30と、電動モータ40と、ロック機構50と、音入力部60と、振動センサ62と、電動モータ40を作動させる制御ユニット70とを備える。開口部22とリヤゲート30との合せ部分には、シール部材であるウェザストリップ26が設けられる。
振動センサ62は、振動周波数を検知するものであり、リヤゲート30の振動周波数を検知可能となるように、リヤゲート30に取付けられる(図2参照)。本実施形態では、平面視におけるリヤゲート30の略中央部に一つの振動センサ62を取付けている。なお、振動センサ62の取付け位置や個数はこれに限られず、複数の振動センサ62をリヤゲート30の適宜の位置に取付けることができる。振動センサ62は制御ユニット70に接続される。
制御ユニット70は、こもり音領域マップに替えて、音入力部60によって取得した音の周波数(音情報)及び振動センサ62によって取得した振動周波数に基づき、リヤゲート30によるこもり音の発生の有無を判断する。具体的には、音入力部60により取得した音の周波数と、振動センサ62が検知した振動周波数とが実質的に一致するか否かを判断する。ここで、実質的に一致する、とは、完全一致だけではなく、音の周波数と振動周波数との差が予め設定した範囲内にある場合も含む意味である。
次に、振動センサ62を備えた開閉制御装置10において、制御ユニット70によるリヤゲート30の閉状態での移動制御について説明する。図8は、制御ユニット70の処理を示すフローチャート図である。
まず、制御ユニット70は、車速センサ65の検知結果により車両が走行中であるか否かを判断する(ステップS201)。車両が走行中ではない、すなわち停止状態である場合(ステップS201:No)、処理を終了(リターン)する。
車両が走行中の場合(ステップS101:Yes)、音入力部60により取得された音の周波数が、振動センサ62により取得された振動周波数と実質的に一致しているか判断する(ステップS202)。各周波数が実質的に一致していない場合(ステップS202:No)、処理を終了(リターン)する。
一方、各周波数が実質的に一致する場合(ステップS202:Yes)、制御ユニット70は、予め設定された移動条件に基づき、リヤゲート30がロック機構50による移動規制範囲内で離間移動可能であるか判断する(ステップS203)。離間移動可能である場合(ステップS203:Yes)、電動モータ40を作動させてリヤゲート30が第1閉鎖位置となるように離間移動させる(ステップS204)。
リヤゲート30が離間移動不可である場合(ステップS203:No)、電動モータ40を作動させてリヤゲート30が第2閉鎖位置となるように接近移動させる(ステップS205)。
制御ユニット70は、ステップS204又はステップS205によりリヤゲート30を移動させた後、車速センサ65の検知結果に基づき、車両が走行中であるか判断する(ステップS206)。
車両が走行中の場合(ステップS206:Yes)、制御ユニット70は、リヤゲート30を第1又は第2閉鎖位置へ移動させてから、制御ユニット70に設定された所定の判定時間Tを経過したか判断する(ステップS207)。判定時間Tを経過した場合(ステップS207:Yes)、電動モータ40を作動させてリヤゲート30を基準閉鎖位置に移動させる(ステップS208)。その後、処理を終了(リターン)する。
判定時間Tを経過していない場合(ステップS207:No)、判定時間Tを経過するまで、車両が走行中であるか繰り返し判断する。
判定時間Tが経過する前に車両が停止状態となった場合(ステップS206:No)、電動モータ40を作動させてリヤゲート30を基準閉鎖位置へ移動させる(ステップS208)。その後、処理を終了(リターン)する。
上述した処理では、車室内の音の周波数と、リヤゲート30の振動周波数とが実質的に一致した場合、すなわち、リヤゲート30の振動周波数が車室内の空洞共鳴モードと一致して共振現象によるこもり音が発生した場合に、リヤゲート30を開口部22の縁部に対して接近移動又は離間移動させることにより、リヤゲート30の振動周波数を変えることができる。これにより、共振現象を回避してこもり音の発生を抑制することができる。このように、振動センサ62によってリヤゲート30の振動周波数を検知することで、車室内のこもり音がリヤゲート30に起因するものであるか否かを識別することができる。
なお、第1及び第2実施形態の制御処理において、制御ユニット70は、リヤゲート30を第1及び第2閉鎖位置のうち、一方の閉鎖位置に移動させた後、リヤゲート30に起因するこもり音が生じ続けていると判断した場合に、リヤゲート30を他方の閉鎖位置に移動させる構成としてもよい。また、リヤゲート30を第1閉鎖位置へ移動させた後に、音入力部60によって取得した音の音圧レベルが増加した場合、リヤゲート30を第2閉鎖位置へ移動させる構成としてもよい。これにより、リヤゲート30の離間移動によって車外からの音の侵入が大きくなった場合に、リヤゲート30を接近移動させて静粛性を高めることができる。なお、これらの制御処理を行う場合、制御ユニット70は、リヤゲート30を他方の閉鎖位置又は第2閉鎖位置へ移動させた後、ステップS106、S206の制御処理を行う。
また、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、開閉制御装置10による制御対象は、リヤゲート30に限られず、車体20の側面に形成された開口部を開閉可能なサイドドアであってもよい。
また、上述の実施形態では、左右の支持部材42,43の両方を駆動させてリヤゲート30を接近又は離間移動させているが、これに限られず、いずれか一方の支持部材のみを駆動させてリヤゲート30の一方の側縁部を開口部22の縁部に対して接近又は離間移動させる構成であってもよい。また、リヤゲート30の両側縁部のうち、一方の側縁部が接近移動し、他方の側縁部が離間移動するように、各支持部材42,43を駆動させてもよい。このような構成であっても、リヤゲート30に作用する外力の大きさを変えて振動周波数を変更することができる。また、リヤゲート30の接近移動によるウェザストリップ26の耐久性の低下を抑制することができる。なお、リヤゲート30の左右の側縁部のうち、いずれの側縁部を接近又は離間移動させるかは、移動条件として制御ユニット70に予め設定することができる。
10 開閉制御装置
20 車体
22 開口部
24a ヘッドレスト部
26 ウェザストリップ(シール部材)
28 メインシールリップ部
29 サブシールリップ部
30 リヤゲート(開閉部材)
40 電動モータ(駆動部)
42,43 ステー(支持部材)
50 ロック機構
60 音入力部
62 振動センサ
70 制御ユニット(制御部)

Claims (4)

  1. 車体の開口部を開閉可能で且つロック機構を備える開閉部材と、
    前記開口部の縁部と前記開閉部材との合せ部分に設けられたシール部材と、
    前記開閉部材を開閉駆動する駆動部と、
    該駆動部を作動させて前記開閉部材の開閉移動を制御する制御部と、
    車室内の音を検知可能な音入力部と
    前記開閉部材に設けられた振動センサをとを備え、
    前記制御部は、車両走行中に、前記音入力部により取得した音の周波数と、前記振動センサにより取得した振動周波数とが実質的に一致した場合に、前記ロック機構によって前記開閉部材の開移動が規制された範囲内で、前記開閉部材を前記開口部の縁部に対して接近又は離間させることを特徴とする開閉制御装置。
  2. 車体の開口部を開閉可能で且つロック機構を備える開閉部材と、
    前記開口部の縁部と前記開閉部材との合せ部分に設けられたシール部材と、
    前記開閉部材を開閉駆動する駆動部と、
    該駆動部を作動させて前記開閉部材の開閉移動を制御する制御部と、
    車室内の音を検知可能な音入力部とを備え、
    前記開閉部材は、車体後部の開口部を開閉可能なリヤゲートであり、
    前記駆動部は、前記リヤゲートを開閉移動可能に支持する左右一対の支持部材を介して、前記リヤゲートを開閉駆動し、
    前記制御部は、車両走行中に、前記音入力部によって取得した音情報に基づいて前記駆動部により左右の支持部材のうち少なくとも一方の支持部材を駆動させ、前記ロック機構によって前記開閉部材の開移動が規制された範囲内で、前記リヤゲートを前記開口部の縁部に対して接近又は離間させることを特徴とする開閉制御装置。
  3. 車体の開口部を開閉可能で且つロック機構を備える開閉部材と、
    前記開口部の縁部と前記開閉部材との合せ部分に設けられたシール部材と、
    前記開閉部材を開閉駆動する駆動部と、
    該駆動部を作動させて前記開閉部材の開閉移動を制御する制御部と、
    車室内の音を検知可能な音入力部とを備え、
    前記制御部は、車両走行中に、前記音入力部によって取得した音情報に基づき、前記ロック機構によって前記開閉部材の開移動が規制された範囲内で、前記開閉部材を前記開口部の縁部に対して接近又は離間させ、
    前記シール部材は、前記ロック機構による移動規制範囲内で、前記開閉部材を離間移動させた場合に非シール状態となる一方、前記開閉部材を接近移動させた場合にシール状態となるサブシールリップ部を有することを特徴とする開閉制御装置。
  4. 前記音入力部は、ヘッドレスト部に設けられたことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の開閉制御装置。
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