JP6784169B2 - 車両用空調ダクト装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載される空調ダクト装置に関する。
下記の特許文献1には、この種の空調ダクト装置の一例が開示されている。この空調ダクト装置は、空調ユニットで生成された空調風を車室内に供給するための空調ダクトを備えている。この空調ダクトには、いずれもブロー成形等で形成された樹脂製の複数のダクトが含まれている。これら複数のダクトにおいて、フェイスダクトは、乗員に向けて空調風を吹き出すダクトであり、デフロスタダクトは、窓ガラスに向けて空調風を吹き出すダクトである。フェイスダクトは、デフロスタダクトと一体化された状態でインストルメントパネルに取付けられるように構成されている。
また、下記の特許文献2には、空調ダクトの取付構造が開示されている。この取付構造は、乗員の足元に向けて空調風を吹き出すフットダクト(以下、単に「ダクト」という。)をインストルメントパネル側の部材に取付けるためのものである。この取付構造において、ダクトは、ブロー成形時にこのダクトと一体形成された板片状の固定片を備えている。このダクトは、固定片にてインストルメントパネル側のフロントパネルに固定されるように構成されている。
特開2011−156974号公報 特開2012−71650号公報
特許文献1に開示のフェイスダクトをインストルメントパネルに取付けるために、特許文献2に開示の取付構造を採用することができる。この取付構造を採用する場合、フェイスダクトのブロー成形時に、このダクトと固定片が一体的に形成されるようにして、この固定片をインストルメントパネルに対する取付座として使用する。この取付構造は、フェイスダクトを、ダクト以外の別部材を使用することなく、インストルメントパネルに取付けるのに有効である。
上記の取付構造においては、インストルメントパネルに対するフェイスダクトの取付け剛性を高めるために固定片自体の剛性を上げるのが好ましい。このために、固定片の板厚を厚くすることが考えられる。
しかしながら、ブロー成形の場合、固定片の板厚を厚くすると、固定片の剛性が上がるものの、その影響によってフェイスダクト全体の厚みが増えて重くなるという問題が生じ得る。かといって、フェイスダクト全体の厚みを薄くすると軽量化は可能になるが、今度は固定片が薄くなってその剛性が下がるため、フェイスダクトの取付け剛性を高めたいという本来の目的を全うするのが難しい。また、固定片をダクト以外の別部材で構成すると、部品点数が増えるため不利である。
上述のような問題は、フェイスダクトの取付けについてのみならず、他の空調ダクトの取付けについても同様に生じ得る。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、部品点数を増やすことなく内装パネルに対するダクトの取付け剛性を高めるとともにその軽量化を図ることができる車両用空調ダクト装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、
車両に搭載される車両用空調ダクト装置であって、
内装パネルに取付けられ、この内装パネルに設けられた第1吹出口へ空調風を案内する第1ダクトと、
上記内装パネルに上記第1吹出口に隣接して設けられた第2吹出口へ空調風を案内する第2ダクトと、
を備え、
上記第1ダクトは、上記第1吹出口に向けて開口する吹出開口と、上記吹出開口よりも上流側の部位において開口する分岐開口と、を有し、上記分岐開口の開口縁部が上記第2ダクトの流入開口の開口縁部に連結されることにより上記第1ダクトを流れる空調風の一部を上記第2ダクトへ分岐して案内するように構成されており、
上記第2ダクトは、この第2ダクトを上記第1ダクトに連結するための連結アームを備え、
上記連結アームは、上記第1ダクトのうち上記吹出開口の上記開口縁部に連結される連結部と、上記内装パネルに対する上記第1ダクトの取付座として上記連結部から上記内装パネルに向けて延出する延出部と、を有し、
上記延出部は、上記第1ダクトの厚みを上回る板厚を有する板状片として構成されている、車両用空調ダクト装置、にある。
上記の車両用空調ダクト装置(以下、単に「ダクト装置」ともいう。)によれば、第1ダクトを、第2ダクトの連結アームの一部である延出部を取付座に利用して内装パネルに取付けることができる。このとき、第2ダクトの連結アームの延出部は、第1ダクト自体に取付座を設けたと仮定したときのこの取付座と同様の機能を果たす。
これにより、内装パネルに対する第1ダクトの取付け剛性をこの第1ダクトの構造とは独立した構造の第2ダクト側の連結アームを利用して設定できる。従って、第1ダクトを軽量化することができる一方で、連結アームの延出部の剛性を高めることで内装パネルに対する第1ダクトの取付け剛性を高めることができる。
また、第1ダクトのための取付座を、既存のダクト以外の別部材を用いることなく構築できるため、ダクト装置の部品点数が増えるのを防ぐことができる。
以上のごとく、上記の態様の車両用空調ダクト装置によって、部品点数を増やすことなく内装パネルに対するダクトの取付け剛性を高めるとともにその軽量化を図ることができる。
車両のインストルメントパネルを乗員側から視た図。 図1中の車両用空調ダクト装置のサイドフェイスダクト及びサイドデフロスタダクトを後斜め上方から視た斜視図。 図2を後斜め上方から視た斜視図。 図2においてサイドフェイスダクト(第1ダクト)及びサイドデフロスタダクト(第2ダクト)が互いに分離された状態を示す斜視図。 図3においてサイドフェイスダクト(第1ダクト)及びサイドデフロスタダクト(第2ダクト)が互いに分離された状態を示す斜視図。 図3のIV-IV線矢視断面図。 サイドデフロスタダクト(第2ダクト)のブロー成形時の様子を模式的に示す断面図。 ブロー成形後のサイドデフロスタダクト(第2ダクト)を後方から視た図。
上述の態様の好ましい実施形態について以下に説明する。
上記のダクト装置において、上記連結アームの上記延出部は、上記第1ダクトの厚みを上回る板厚を有する板状片として構成されているのが好ましい。
このダクト装置によれば、第1ダクトをその厚みを小さく抑えて軽量化することができる一方で、連結アームの延出部の板厚を第1ダクトの厚みよりも増やすことによって、第1ダクトの厚みに関係なく延出部の剛性を高めることができる。
上記のダクト装置において、上記連結アームは、上記第1ダクトのうち上記第1吹出口に向けて開口する吹出開口の開口縁部に上記連結部が連結されるように構成されているのが好ましい。
このダクト装置によれば、第1ダクトの開口縁部に第2ダクトの連結アームを連結することによって、第1ダクトが吹出開口の近傍で内装パネルに取付けられる。このため、内装パネルに取付けられた状態での第1ダクトのぐらつきを抑えることができ、第1ダクトの取付け安定性を確保できる。
上記のダクト装置において、上記第2ダクトは、樹脂材料からなるブロー成形品であり、ブロー成形時に上記樹脂材料が押し潰されてなる潰し部によって上記連結アームが構成されているのが好ましい。
このダクト装置によれば、ブロー成形品における潰し部の厚みが第2ダクトの厚みを上回るため、第2ダクト全体の重量を増やすことなく、連結アームの延出部の剛性を高めることができる。この場合、連結アームの延出部を所望の厚みに容易に設定することができる。
上記ダクト装置において、上記連結アームは、上記第2ダクトのブロー成形時に上記樹脂材料が薄肉化されてなるヒンジ部を備え、
上記第2ダクトは、上記連結アームが上記ヒンジ部を通る線を回動中心線として初期位置と上記第1ダクトに連結されるときの連結位置との間で回動することによって外形寸法が可変とされ、上記外形寸法は上記連結アームが上記初期位置にあるときよりも上記連結位置にあるときの方が大きくなるように構成されているのが好ましい。
このダクト装置によれば、ブロー成形品である第2ダクトは、ヒンジ部を介して連結アームを初期位置から連結位置まで回動させた状態、即ち外形寸法が大きくなった状態で第1ダクトに連結される。このため、第2ダクトのブロー成形時の外形寸法は、実際に第1ダクトに連結される連結時の外形寸法よりも小さくてよい。従って、第2ダクトのブロー成形に使用する金型の寸法を小さく抑えることができ、金型に要する設備コストを削減できる。
上記ダクト装置において、上記第2ダクトは、空調風の流路断面積が上記第1ダクトを下回る小型のダクトであり、上記第1ダクトから分岐してこの第1ダクトを流れる空調風の一部を上記第2吹出口へ案内するように構成されているのが好ましい。
このダクト装置によれば、第1ダクトに比べて小型の第2ダクトに第1ダクトのための取付座を設ければよいため、取付座を第1ダクト自体に設ける場合に比べて成形作業がやり易い。
(実施形態)
以下、車両用空調ダクト装置(以下、単に「ダクト装置」という。)の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
このダクト装置の説明のための図面において、特に断りのない限り、前方を矢印FRで示し、上方を矢印UPで示し、右方を矢印Rで示し、左方を矢印Lで示している。なお、このダクト装置におけるこれらの方向はそれぞれ、車両における当該方向と一致している。
図1に示されるように、ダクト装置10は、車両1に搭載されるものであり、空調ユニット(図示省略)で生成された空調風を複数のダクトを通じて車室内に供給する機能を有する。このダクト装置10は、車室前部に設けられた内装パネル2によって覆われている。
内装パネル2は、種々の計器類が配置されるインストルメントパネルである。この内装パネル2には、センターフェイス吹出口3と、センターデフロスタ吹出口4と、サイドフェイス吹出口5,6と、サイドデフロスタ吹出口7,8と、が設けられている。
センターフェイス吹出口3は、前席の乗員に向けて空調風を吹き出すためのものであり、内装パネル2の乗員対向面2aの左右方向の中央部に設けられている。センターデフロスタ吹出口4は、前面ガラスに向けて空調風を吹き出すためのものであり、内装パネル2の上面2bの左右方向の中央部に設けられている。サイドフェイス吹出口5,6は、いずれも前席の乗員に向けて空調風を吹き出すためのものであり、内装パネル2の乗員対向面2aの左端部及び右端部にそれぞれ設けられている。サイドデフロスタ吹出口7,8は、いずれも側面ガラスに向けて空調風を吹き出すためのものであり、サイドフェイス吹出口5,6のそれぞれに隣接してその外側に設けられている。
ダクト装置10は、サイドフェイスダクト20と、サイドデフロスタダクト30と、を備えている。サイドフェイスダクト20は、内装パネル2に取付けられ、この内装パネル2に設けられた運転席側のサイドフェイス吹出口6へ空調風を案内するためのダクトである。このサイドフェイスダクト20は、助手席側のサイドフェイス吹出口5に対しても設けられている。サイドデフロスタダクト30は、内装パネル2にサイドフェイス吹出口6に隣接して設けられた運転席側のサイドデフロスタ吹出口8へ空調風を案内するためのダクトである。このサイドデフロスタダクト30は、助手席側のサイドデフロスタ吹出口7に対しても設けられている。
なお、以下の説明では、便宜上、サイドフェイスダクト20を「第1ダクト20」といい、サイドデフロスタダクト30を「第2ダクト30」という。また、サイドフェイス吹出口6を「第1吹出口6」といい、サイドデフロスタ吹出口8を「第2吹出口8」という。また、ダクトの構造は運転席側と助手席側とで左右対称であり、ここでは運転席側の第1ダクト20及び第2ダクト30についてのみ説明する。
図2及び図3に示されるように、第1ダクト20は、筒状の本体部21と、本体部21の一端側において第1吹出口6に向けて開口する吹出開口22と、本体部21のうち吹出開口22よりも上流側の部位において開口する分岐開口24と、を備えている。
第1ダクト20は、その吹出開口22が第1吹出口6に対向配置され、且つその分岐開口24の開口縁部25に第2ダクト30が取付けられるように構成されている。このため、空調ユニット(図示省略)で生成されて本体部21の上流側に供給された空調風は、本体部21を吹出開口22に向けて流れた後に第1吹出口6へと案内されてこの第1吹出口6から吹き出す一方で、その一部が分岐開口24から分岐して第2ダクト30へと流れる。
第2ダクト30は、筒状の本体部31と、本体部31の一端側において第2吹出口8に向けて開口する吹出開口32と、本体部31の他端側において開口し且つ第1ダクト20の分岐開口24に連通する流入開口34と、連結アーム36と、を備えている。
第2ダクト30は、その吹出開口32が第2吹出口8に対向配置され、且つその流入開口34の開口縁部35が第1ダクト20の開口縁部25に嵌め込まれることによって第1ダクト20に取付けられるように構成されている。このため、第1ダクト20から第2ダクト30に分岐して流れた空調風は、第2吹出口8へと案内されてこの第2吹出口8から吹き出す。
第2ダクト30は、第1ダクト20よりも小型のダクトであり、その本体部31の筒内の流路断面積S2が第1ダクト20の本体部21の筒内の流路断面積S1を下回るように構成されている。このため、第1ダクト20の本体部21を流れる空調風は、流路抵抗にしたがって主に吹出開口22を通じて第1吹出口6へと流れる一方で、残りの空調風が分岐開口24を通じて第2ダクト30へと流れる。
連結アーム36は、第2ダクト30を第1ダクト20に連結するためのものであり、第2ダクト30の本体部31から第1ダクト20に向けて延出するように構成されている。この連結アーム36は、第1ダクト20との連結のための連結部37と、連結部37から内装パネル2に向けて延出する延出部38と、を有する。即ち、この連結アーム36は、第1ダクト20を経由して内装パネル2まで延びている。
連結アーム36の連結部37は、第1ダクト20のうち第1吹出口6に向けて開口する吹出開口22の開口縁部23に、固定具としてのリベット40を介して連結されるように構成されている。
連結アーム36の延出部38は、連結部37が第1ダクト20の開口縁部23に連結された状態で、内装パネル2に対する第1ダクト20の取付座となるように構成されている。この延出部38には、締結部材(図示省略)が挿入される挿入孔38aが設けられており、延出部38がこの締結部材を介して内装パネル2の被締結部2aに締結固定される。その結果、第1ダクト20が内装パネル2に取付けられる。
図4に示されるように、連結アーム36は、第1ダクト20の本体部21の厚みd1を上回る板厚d2を有し、且つ連結部37及び延出部38の板厚が概ね同様である板状片として構成されている。延出部38は、第1ダクト20側の吹出開口22の開口平面(上下方向及び左右方向の双方によって規定される平面)に沿って延在するように構成されている。
第1ダクト20の開口縁部23には、その右壁に連結孔23aが設けられており、且つその下壁に連結孔23bが設けられている。一方で、第2ダクト30の連結アーム36の連結部37は、いずれも板片状の第1連結片37a及び第2連結片37bを備えている。これら第1連結片37a及び第2連結片37bにはそれぞれ、連結孔37c及び連結孔37dが設けられている。
このため、連結アーム36の連結部37を第1ダクト20の開口縁部23に位置合わせした状態で連結するとき、1つのリベット40の軸部を第1連結片37aの連結孔37cに挿入した後に開口縁部23の連結孔23aに挿入して加締め、且つ別のリベット40の軸部を第2連結片37bの連結孔37dに挿入した後に開口縁部23の連結孔23bに挿入して加締める。これにより、連結部37は、第1連結片37aが第1ダクト20の開口縁部23の右壁に連結固定され、且つ第2連結片37bが第1ダクト20の開口縁部23の下壁に連結固定される。その結果、第1ダクト20及び第2ダクト30が一体化される。
連結アーム36は、連結部37の第1連結片37aと第2連結片37bとの境界に前後方向に直線状に延びるヒンジ部39を備えている。このヒンジ部39は、板厚が他の部位よりも相対的に薄い薄肉部分であり、第2ダクト30のブロー成形時に樹脂材料が薄肉化されてなる。このため、連結アーム36は、ヒンジ部39を通る線を回動中心線Lとして回動可能に構成されている。このヒンジ部39は、「インテグラルヒンジ」とも称呼される。
図5に示されるように、第1ダクト20の開口縁部25は、その外壁面に立設する係合爪25aを備えている。一方で、第2ダクト30の開口縁部35は、その内壁面に第1ダクト20側の係合爪25aが嵌り合う係合凹部35aを備えている。
このため、第2ダクト30をその開口縁部35を第1ダクト20の開口縁部25に被せるようにして取付けるとき、第1ダクト20側の係合爪25aは、初期状態から内方に弾性変形して第2ダクト30側の係合凹部35aに嵌り合い、その後に初期状態に復帰する(図6参照)。このとき、係合爪25a及び係合凹部35aは、開口縁部25に一旦取付けられた開口縁部35が開口縁部25から引き離されて第1ダクト20から第2ダクト30が離脱するのを防ぐ抜け止めとしての機能を果たす。
第1ダクト20及び第2ダクト30はいずれも、樹脂材料からなるブロー成形品であり、パイプ状のパリソンを金型で挟み込んで空気で膨らませつつ成形を行うブロー成形によって形成されている。このブロー成形は、既知の成形方法であるため、ここではその詳細な説明は省略する。
図2〜図5では、第1ダクト20及び第2ダクト30のそれぞれについてブロー成形時の金型の分割面であるパーティングラインに「PL」の符号を付している。各図面において上下方向が金型の抜き方向である。
図7に示される成形体30aは、最終的に第2ダクト30になる前段階の成形体である。この成形体30aは、分割式の金型D1,D2を使用したブロー成形によって形成される。この成形体30aは、一方のパーティングラインPL上に形成される潰し部30bと、他方のパーティングラインPL上に形成される潰し部30cと、を備えている。潰し部30b及び潰し部30cは、いずれもブロー成形時に樹脂材料が金型D1,D2によって押し潰されてなる、内部空間の無い部位である。
この成形体30aにおいて、一方の潰し部30bの根元がカットラインCLにしたがってカットされる。また、成形体30aの他方の潰し部30cから前記の連結アーム36が形成される。即ち、金型D1,D2は、特に図示しないものの、成形体30aの潰し部30cに対応する金型空間が連結アーム36の形状をなすように構成されている。
これにより、成形体30aは、潰し部30cが連結アーム36へと成形され、最終的に図4に示されるような第2ダクト30になる。この場合、成形体30aの潰し部30cからなる連結アーム36は、第2ダクト30の本体部31の厚みに比べておよそ2倍に相当する板厚を有しており、剛性が高い。
図8に示されるように、第2ダクト30は、連結アーム36がヒンジ部39を通る回動中心線Lまわりに初期位置P1と第1ダクト20に連結されるときの連結位置P2との間で回動することによって外形寸法(上下方向の高さ寸法)が可変とされている。
ここで、連結アーム36は、第2ダクト30がブロー成形によって形成された状態で外部荷重が加えられていないときに初期位置P1に配置される。これに対して、第2ダクト30を第1ダクト20に連結するときには、連結アーム36を下向きに広げるようにこの連結アーム36に外部荷重が加えられる。連結アーム36は、このときに連結位置P2に配置される。
連結アーム36が初期位置P1にあるときのこの外形寸法がH1となり、連結アーム36が連結位置P2にあるときのこの外形寸法がH1を上回るH2(>H1)となる。即ち、第2ダクト30は、連結アーム36が初期位置P1にあるときよりも連結位置P2にあるときの方がこの外形寸法が大きくなるように構成されている。
以下に、上述の実施形態の作用効果について説明する。
上記のダクト装置10によれば、第1ダクト20を、第2ダクト30の連結アーム36の一部である延出部38を取付座に利用して内装パネル2に取付けることができる。このとき、第2ダクト30の連結アーム36の延出部38は、第1ダクト20自体に取付座を設けたと仮定したときのこの取付座と同様の機能を果たす。これにより、内装パネル2に対する第1ダクト20の取付け剛性をこの第1ダクト20の構造とは独立した構造の第2ダクト30側の連結アーム36を利用して設定できる。従って、第1ダクト20を軽量化することができる一方で、連結アーム36の延出部38の剛性を高めることで内装パネル2に対する第1ダクト20の取付け剛性を高めることができる。
また、第1ダクト20のための取付座を、既存のダクト20,30以外の別部材を用いることなく構築できるため、ダクト装置10の部品点数が増えるのを防ぐことができる。
その結果、部品点数を増やすことなく内装パネル2に対する第1ダクト20の取付け剛性を高めるとともにその軽量化を図ることができる。
上記のダクト装置10によれば、第1ダクト20のための取付座(連結アーム36の延出部38)の剛性を高めることによって、第1ダクト20を内装パネル2に取付けるときに取付座が撓みにくくなるため、取付け作業の作業性が向上する。
上記のダクト装置10によれば、第1ダクト20のための取付座を第1ダクト20自体に設ける場合に比べて、この取付座の位置が制約を受けにくく、取付座の位置の自由度を高めることができる。
上記のダクト装置10によれば、第1ダクト20のための取付座をブロー成形によって第1ダクト20自体に設ける場合に必要な、取付座の位置や寸法などに応じたブロー成形条件の設定を要しない。
上記のダクト装置10によれば、第1ダクト20をその厚みを小さく抑えて軽量化することができる一方で、連結アーム36の延出部38の板厚を第1ダクト20の厚みよりも増やすことによって、第1ダクト20の厚みに関係なく延出部38の剛性を高めることができる。
上記のダクト装置10によれば、第1ダクト20の開口縁部23に第2ダクト30の連結アーム36を連結することによって、第1ダクト20が吹出開口22の近傍で内装パネル2に取付けられる。このため、内装パネル2に取付けられた状態での第1ダクト20のぐらつきを抑えることができ、第1ダクト20の取付け安定性を確保できる。
上記のダクト装置10によれば、ブロー成形品における潰し部30cの厚みが第2ダクト30の厚みを上回るため、第2ダクト30全体の重量を増やすことなく、連結アーム36の延出部38の剛性を高めることができる。この場合、連結アーム36の延出部38を所望の厚みに容易に設定することができる。
上記のダクト装置10によれば、ブロー成形品である第2ダクト30は、ヒンジ部39を介して連結アーム36を初期位置P1から連結位置P2まで回動させた状態、即ち上下方向の外形寸法が大きくなった状態で第1ダクト20に連結される。このため、第2ダクト30のブロー成形時の外形寸法は、実際に第1ダクト20に連結される連結時の外形寸法よりも小さくてよい。従って、第2ダクト30のブロー成形に使用する金型D1,D2の寸法を小さく抑えることができ、金型D1,D2に要する設備コストを削減できる。
上記のダクト装置10によれば、第1ダクト20に比べて小型の第2ダクト30に第1ダクト20のための取付座を設ければよいため、取付座を第1ダクト20自体に設ける場合に比べて成形作業がやり易い。
上記のダクト装置10によれば、第2ダクト30をその下部から延びる連結アーム36を介して第1ダクト20に連結することによって、この第2ダクト30を下方から安定的に支持することができる。この場合、連結アーム36の連結部37に、第1ダクト20に対する第2ダクト30の固定部となる2つの連結片37a,37bを設けることによって、例えば2つの連結片37a,37bのうちのいずれか一方のみを使用する場合に比べて、第2ダクト30の固定部の数を増やすことができる。このため、第2ダクト30の振動によって生じる騒音を抑制する騒音抑制効果を高めることができる。
なお、上記の騒音抑制効果を更に高めるために、連結アーム36の連結部37に、2つの連結片37a,37bに加えて、第1ダクト20の開口縁部23に左壁に連結固定される3つ目の連結片を設けることもできる。
本発明は、上記の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記の実施形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
上記の実施形態では、第2ダクト30の連結アーム36の延出部38が板状片として構成される場合について例示したが、この延出部38の形状として板状以外の形状を採用することもできる。
上記の実施形態では、第2ダクト30の連結アーム36の連結部37が第1ダクト20の開口縁部23に連結される場合について例示したが、これに代えて、連結アーム36の連結部37を第1ダクト20のうち開口縁部23とは別の部位に連結することもできる。
上記の実施形態では、第2ダクト30の連結アーム36にヒンジ部39を設ける場合について記載したが、必要に応じてこのヒンジ部39を省略することもできる。
上記の実施形態では、第1ダクト20とこの第1ダクト20よりも小型の第2ダクト30とが、第2ダクト30に設けられた連結アーム36を介して連結される場合について例示したが、2つのダクトの大小関係はこれに限定されるものではない。例えば、第1ダクトとこの第1ダクトと同等の若しくはこの第1ダクトよりも大型の第2ダクトとが、この第2ダクトに設けられた連結アームを介して連結されるような構造を採用することもできる。
上記の実施形態では、ブロー成形によって第2ダクト30の連結アーム36を形成する場合について例示したが、この連結アーム36を形成するのにブロー成形に代えてインジェクション成形を用いることもできる。
上記の実施形態では、車両1の内装パネル2としてのインストルメントパネルに対するダクトの取付構造について例示したが、この取付構造を、インストルメントパネル以外の内装パネルに対するダクトの取付構造に適用することもできる。この取付構造において、ダクトは、車両の前席に着座する乗員に向けて空調風を吹き出すためのダクトであってもよいし、或いは車両の後席に着座する乗員に向けて空調風を吹き出すためのダクトであってもよい。
1 車両
2 内装パネル(インストルメントパネル)
5,6 サイドフェイス吹出口(第1吹出口)
7,8 サイドデフロスタ吹出口(第2吹出口)
10 車両用空調ダクト装置(ダクト装置)
20 サイドフェイスダクト(第1ダクト)
22 吹出開口
23 開口縁部
30 サイドデフロスタダクト(第2ダクト)
36 連結アーム
37 連結部
38 延出部(取付座)
39 ヒンジ部
L 回動中心線
P1 初期位置
P2 取付位置
H1,H2 高さ寸法(外形寸法)
S1,S2 流路断面積

Claims (5)

  1. 車両に搭載される車両用空調ダクト装置であって、
    内装パネルに取付けられ、この内装パネルに設けられた第1吹出口へ空調風を案内する第1ダクトと、
    上記内装パネルに上記第1吹出口に隣接して設けられた第2吹出口へ空調風を案内する第2ダクトと、
    を備え、
    上記第1ダクトは、上記第1吹出口に向けて開口する吹出開口と、上記吹出開口よりも上流側の部位において開口する分岐開口と、を有し、上記分岐開口の開口縁部が上記第2ダクトの流入開口の開口縁部に連結されることにより上記第1ダクトを流れる空調風の一部を上記第2ダクトへ分岐して案内するように構成されており、
    上記第2ダクトは、この第2ダクトを上記第1ダクトに連結するための連結アームを備え、
    上記連結アームは、上記第1ダクトのうち上記吹出開口の上記開口縁部に連結される連結部と、上記内装パネルに対する上記第1ダクトの取付座として上記連結部から上記内装パネルに向けて延出する延出部と、を有し、
    上記延出部は、上記第1ダクトの厚みを上回る板厚を有する板状片として構成されている、車両用空調ダクト装置。
  2. 上記連結アームの上記延出部は、上記吹出開口の開口平面に沿って延びており、上記連結アームの上記連結部は、上記吹出開口の上記開口縁部の側壁と下壁の両方に跨って固定される連結片を有する、請求項1に記載の車両用空調ダクト装置。
  3. 上記第2ダクトは、樹脂材料からなるブロー成形品であり、ブロー成形時に上記樹脂材料が押し潰されてなる潰し部によって上記連結アームが構成されている、請求項1または2に記載の車両用空調ダクト装置。
  4. 上記連結アームは、上記第2ダクトのブロー成形時に上記樹脂材料が薄肉化されてなるヒンジ部を備え、
    上記第2ダクトは、上記連結アームが上記ヒンジ部を通る線を回動中心線として初期位置と上記第1ダクトに連結されるときの連結位置との間で回動することによって外形寸法が可変とされ、上記外形寸法は上記連結アームが上記初期位置にあるときよりも上記連結位置にあるときの方が大きくなるように構成されている、請求項3に記載の車両用空調ダクト装置。
  5. 上記第2ダクトは、空調風の流路断面積が上記第1ダクトを下回る小型のダクトである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用空調ダクト装置。
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