JP6782583B2 - 吊り具使用回数カウンター装置 - Google Patents

吊り具使用回数カウンター装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6782583B2
JP6782583B2 JP2016164688A JP2016164688A JP6782583B2 JP 6782583 B2 JP6782583 B2 JP 6782583B2 JP 2016164688 A JP2016164688 A JP 2016164688A JP 2016164688 A JP2016164688 A JP 2016164688A JP 6782583 B2 JP6782583 B2 JP 6782583B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
counter
main body
locking means
lower locking
spring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016164688A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018030689A (ja
Inventor
津山 初雄
初雄 津山
橋上 健太郎
健太郎 橋上
信治 津山
信治 津山
Original Assignee
イーグルクランプ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by イーグルクランプ株式会社 filed Critical イーグルクランプ株式会社
Priority to JP2016164688A priority Critical patent/JP6782583B2/ja
Publication of JP2018030689A publication Critical patent/JP2018030689A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6782583B2 publication Critical patent/JP6782583B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Load-Engaging Elements For Cranes (AREA)

Description

本発明は、吊りクランプなどの吊り具がワークを吊り上げるために使用された使用回数を自動計数する装置に関する。
鋼板などのワークを吊り上げるために用いられる吊りクランプ(特許文献1)などの吊り具は、一般に、クレーンフックに直接懸架するか、あるいは、スリング材などの連結材を介してクレーンフックに連結して使用される。
特開平7−33380号公報
吊り具は、材質の経年劣化などにより割れや亀裂が発生すると強度低下を招き、これによってシャックルやカムなどの部品が破損すると、ワークの落下などの大事故を引き起こす可能性がある。このような事態を未然に防止する目的で、各メーカーは独自の基準を設けて使用開始からの耐用年数を定めたり、数年ごとに点検するなどの対応を行っているが、材質の劣化は年数だけでなく、使用回数(吊り具に一定以上の負荷がかかった回数)も大きく影響する。使用期間が短くても使用頻度が高い場合に、耐用年数だけで劣化の有無を判断するとすれば、大きな事故が発生する危険性を秘めている。しかしながら、吊り具について使用開始からのトータル使用回数や点検後の使用回数を正確に把握することができる手段は、出願人が知る限りにおいて現在に至るまで存在していない。安全確保のために、吊り具の使用回数を正確に知ることができる装置の開発が強く望まれるところである。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、上記の要望に応えることができる吊り具使用回数カウンター装置を提供することである。
この課題を達成するため、請求項1に係る本発明は、本体と、本体に固定されてクレーンフックに係止可能である上部係止手段と、本体に対して上下移動可能な軸の下端に設けられて吊り具の吊環を係止可能である下部係止手段と、本体に隣接して設けられるカウンターユニットとを有し、上部係止手段および下部係止手段を介してクレーンフックと吊り具の間に連結して用いる吊り具使用回数カウンター装置であって、本体は、下部係止手段を上方に移動させる方向に付勢力を与えるばね手段を有し、カウンターユニットは、下部係止手段に所定値以上の荷重が作用してばね手段の付勢力に抗して本体に対して下方に移動したことを検知してカウンター表示部のカウント数を+1表示する永久磁石を用いた磁気近接駆動式カウンターまたは機械式カウンターを有することを特徴とする
請求項2に係る本発明は、請求項1記載の吊り具使用回数カウンター装置において、前記本体は、下部係止手段と一体に上下移動する移動体を有し、前記カウンターユニットは、移動体の所定の下方移動量を検知することを特徴とする。
請求項3に係る本発明は、請求項1または2記載の吊り具使用回数カウンター装置において、前記カウンターユニットは磁気近接駆動式カウンターを有し、前記移動体に一体に固定された磁石が前記下部係止手段および前記移動体と共に下方に移動したときに生じる磁気抵抗変化を検知することを特徴とする。
請求項4に係る本発明は、請求項1または2記載の吊り具使用回数カウンター装置において、前記カウンターは機械式カウンターを有し、前記移動体が前記下部係止手段と共に下方に移動したときに生じる回転を検知することを特徴とする。
請求項5に係る本発明は、請求項1ないし4のいずれか記載の吊り具使用回数カウンター装置において、前記下部係止手段を前記本体に対して回転可能とする回転許容手段が設けられることを特徴とする。
請求項6に係る本発明は、請求項2ないし5のいずれか記載の吊り具使用回数カウンター装置において、前記ばね手段は、前記本体の内径空間底面と前記移動体の上端拡径部の下面との間において前記下部係止手段の軸を取り巻くように配置されたコイルばねまたは皿ばねであることを特徴とする。
本発明によれば、この吊具使用回数カウンター装置の上部係止手段をクレーンフックに係止し、下部係止手段を吊りクランプなどの吊り具の吊環に直接またはチェーンスリングなどの吊り材を介して連結して使用することができ、この使用状態において吊り具でワークを吊り上げて荷重が作用すると、下部係止手段がばね手段の付勢力に抗して本体に対して下方に移動し、その移動量が検知されて、その都度、カウンター表示部のカウント数が+1表示される。したがって、使用開始時や点検後などの任意の時点からの吊り具の使用回数を正確且つ容易に把握することができ、吊り具の各部の劣化などによって生じ得るワーク落下などの事故を未然に防止して、吊り作業の安全性を確保する。
下部係止手段と共に上下移動する移動体を本体の内径空間内に配置する実施形態によれば、ばね手段の上端を押さえるばね押さえとしての役割を果たすと共に、その一部を本体から突出させてカウンターの動作部材(磁石など)との一体的連結を容易に行うことができる。また、移動体は、無負荷状態においてその下端が本体内径空間底面から離れている距離だけ下方移動可能であるから、この距離を適宜に設定することにより、下部係止手段の所定上下移動量を設定することができる。
磁気近接駆動式カウンターを用いることにより、部品同士の直接的な接触を不要にするので、高精度の動作を長期に亘って確保することができる。また、機械式カウンターを用いれば、比較的簡単な構成を安価で実現することができる。
下部係止手段を本体に対して回転可能に設けた実施形態によれば、吊りクランプなどの吊り具を直接またはスリング材などの吊り材を介して連結する際の作業を方向性の限定なしに行うことができ、作業性が向上する。
本発明の一実施形態(実施例1)による吊り具の使用回数カウンター装置の無負荷状態正面図である。 この吊り具の使用回数カウンター装置の無負荷状態側面図である。 この吊り具の使用回数カウンター装置の無負荷状態平面図である。 図1A−A切断線による部分縦断面図である。 この吊り具の使用回数カウンター装置に用いられるばね押さえの正面図(a)、平面図(b)およびB−B断面図(c)である。 この吊り具の使用回数カウンター装置に用いられる磁石ケースの正面図(a)、平面図(b)およびC−C断面図(c)である。 この吊り具の使用回数カウンター装置の負荷状態正面図である。 図7D−D切断線による部分縦断面図である。 この吊り具の使用回数カウンター装置の動作説明図である。 この吊り具の使用回数カウンター装置の使用例を示す説明図である。 この吊り具の使用回数カウンター装置の他の使用例を示す説明図である。 本発明の他実施形態(実施例2)による吊り具の使用回数カウンター装置の無負荷状態正面図である。 この吊り具の使用回数カウンター装置の無負荷状態側面図である。 この吊り具の使用回数カウンター装置の動作説明図である。
本発明の一実施形態(実施例1)による吊り具の使用回数カウンター装置(以下単に「カウンター装置」という。)10の構成について、図1〜図4を参照して説明する。図1〜図4は、カウンター装置10に負荷がかかっていない状態(無負荷状態)を示している。
このカウンター装置10は、本体20と、本体20に溶接固定された吊環30と、本体20に対して上下移動可能且つ回転可能に設けられたシャックル40と、本体20の前方に設けられたカウンターユニット50とを有する。
本体20は上端が開口された断面略四角形の筒状体であり、下端にはシャックル40の軸部41が挿通するシャックル挿通穴21が形成されている。本体20の内径空間22にはコイルばね23が収容されている。コイルばね23の下端は内径空間22の底面上に支持され、上端はばね押さえ24で押さえられている。
ばね押さえ24の形状および構成について図1〜図4と共に図5を参照して説明すると、ばね押さえ24は、シャックル軸41を上下移動可能に挿通させる内径空間24aを有する略円筒形状を有し、その上方領域24bが若干大径とされていて、後述するオイレスブッシュ27が挿入されるスペースを与えている。ばね押さえ24の上端には拡径部24cが形成され、その下方に、後述するコイルばね23が配置されるコイルばね収容部24dを形成している。上端拡径部24cは前方突出部24eを有し、前方突出部24eにはネジ穴24fが形成されている。ネジ穴24fには植込ボルト59が螺着され、その頭部は後述する磁石ケース56の凹部56cに嵌合される。拡径部24cの上端は、内径空間24a,24bより大径に形成され、後述するスラストニードルベアリング26aが配置される凹部24gを形成している。
本体内径空間22の底面とばね押さえ24の段設面(上端拡径部24cの下面)24hとの間において、ばね押さえ24の周囲に形成されるコイルばね収容部24dに収容されて配置されるコイルばね23は、ばね押さえ24を上方に移動させるように常に付勢力を与えており、図1〜図4の無負荷状態では、本体内径空間22の底面(この実施例では後述するベアリング押さえ29の上面)とばね押さえ24の下面24iとの間に間隔Xが空いているが、該付勢力に抗してシャックル40が下方に移動すると、ばね押さえ24もシャックル40と共に下方に移動して、その下面24iが内径空間22の底面に密接する。すなわち、この間隔ないし距離Xは、シャックル移動ストロークである。
本体20の前方側面には、ばね押さえ24の前方突出部24eを収容する開口25が形成されている。上述したようにコイルばね23の付勢力に抗してシャックル40と共にばね押さえ24が移動ストロークXだけ下方に移動するときに、前方突出部24eが開口25内を下方移動することを許容するように、開口25は、上下方向に所要の長さを有するものとして形成されている。また、開口25は、前方突出部24eの幅と略同一またはそれより若干大きい開口幅を有するものとして形成されているので、この開口25に前方突出部24eが収容されることにより、ばね押さえ24は本体20に対して回転不能であり、シャックル40と一体に上下移動のみが許容されるように構成されている。
シャックル40は、上述したように本体20に対して上下移動可能であると共に、本体20に対して回転可能である。これを実現するために、本体20は、上下のスラストニードルベアリング26a,26bとオイレスブッシュ27を有する。既述したように、上方のスラストニードルベアリング26aは、ばね押さえ24の上端凹部24gに配置され、シャックル軸部41に固定されたナット42を本体20に対してスムーズに回転可能にしている。下方のスラストニードルベアリング26bは、丸ワッシャ28およびベアリング押さえ29と共に内径空間22の底面凹部(符号なし)に配置され、シャックル軸部41を本体20に対してスムーズに回転可能にしている。ばね押さえ24の内径空間24a,24bの径寸法差を利用してシャックル軸部41との間に配置されたオイレスブッシュ27も、シャックル軸部41が本体20に対してスムーズに回転することを可能にしている。
吊環30は、一対の平行な脚部31,31とこれら脚部の上端に連結される半円弧部32とを有して略逆U字形状に形成され、脚部31,31の下端部が本体20の両側面に溶接(溶接部33)されることにより、本体20に強固に固定され一体化されている。後述するように、カウンター装置10は、吊環30をクレーンフック1に懸架して使用する。
シャックル40は、上述したように、本体20に対して上下方向に移動可能且つ回転可能に設けられる軸部41を有し、その上端に形成された雄ネジ部41aにナット42が螺着され、スプリングピン43で抜け止め固定されている。シャックル40の下端部44は下向きに開口する略U字形状を有しており、その一対の脚部45,45間にボルト46を架け渡して、ナット47および割ピン48で固定されている。後述するように、カウンター装置10は、シャックル40のボルト46に吊りクランプの吊環を直接、またはリンクやスリング材などを介して連結して使用する。なお、シャックル下端部44は、本体20のシャックル挿通穴21よりわずかに大径に形成されていてシャックル軸41の下端との間に段設面49(図8)を与えており、無負荷状態において、コイルばね23の付勢力を受けてばね押さえ24と共に上方に移動しようとするシャックル40に対するストッパーとして機能し、ばね押さえ24、シャックル40、ナット42、磁石ケース56などを図1〜図4に示す位置に保持する。
カウンターユニット50は、本体20の前方に溶接などにより固定されたカウンターボックス51を有し、このカウンターボックス51内に、磁気近接駆動式カウンター52が収容されている。カウンター52は、カウンターボックス51の上面に固定したカウンター台53にボルト54を介して固定されている。カウンターボックス51の前面の少なくとも一部は開口され(または透明に形成され)ており、カウンター装置10の正面からカウンター52の表示部52aを視認可能である(図1)。
カウンターボックス51の後面には、本体20の前方開口25に対向する位置に開口55が形成され、この開口55内に、ばね押さえ24と共に一体に上下移動する磁石ケース56が収容されている。磁石ケース56の形状および構成について図1〜図4と共に図6を参照して説明すると、その前面側に形成された円形凹部56aに永久磁石57が収容され、ネジ穴56bに螺着するネジ58で固定されている。既述したように、本体前方開口25に収容されるばね押さえ前方突出部24eに形成されたネジ穴24fに植込ボルト59が螺着されており、その頭部が磁石ケース56の凹部56cに嵌合することにより、シャックル40と共に上下移動するばね押さえ24と一体に上下移動する。開口55は、この磁石ケース56の上下移動を許容するに十分な上下方向の開口寸法を有している。
なお、図7を参照して後述するように、永久磁石57は、磁気近接駆動式カウンター52とN極同士が間隔Yで向き合うように配置されている。また、磁石ケース56はステンレス(SUS)材やアルミニウム材で製作することが好ましく、これにより、永久磁石57の磁力が本体20やカウンターボックス51などに伝搬して減磁することを防止し、磁石寿命の低下を極小化することができる。同様の理由により、永久磁石57を磁石ケース56に取り付ける取付ネジ58についても、ステンレス材やアルミニウム材を採用することが好ましい。
以上のように構成されたカウンター装置10の作用ないし用法について、さらに図7〜図11を参照して説明する。このカウンター装置10は、吊りクランプ2を用いて鋼板などのワークWを吊り上げることにより負荷がかかった回数(使用回数)を把握するために、クレーンフック1と吊りクランプ2の間に配置して使用される。図10は、カウンター装置10の吊環30をクレーンフック1に懸架し、シャックル40(ボルト44)に吊りクランプ2の吊環3を直接連結して使用する例を示し、図11は、カウンター装置10の吊環30をクレーンフック1に懸架し、シャックル40(ボルト44)に2つの吊りクランプ2,2の各吊環3をマスターリンク4、サブリンク5、上下にカップリング6,6を有するチェーンスリング7などの連結材を介して連結して使用する例を示している。
このような使用例において、吊りクランプ2にワークWの荷重が作用すると、コイルばね23の付勢力を上回る負荷(吊りクランプ2の自重+ワークWの荷重、たとえば)がかかるので、ばね押さえ24が本体内径空間24内を下方に移動して、その下面24iが本体内径空間24の底面(ベアリング押さえ29の上面)に密接した状態となる。同時に、植込ボルト59の頭部が凹部56cに嵌合されている磁石ケース56も、ばね押さえ24と一体に、カウンターボックス51の後面に形成された開口55内を下方移動する。この状態(負荷状態)が図7および図8に示されており、それぞれ図1および図4と対比することにより、ばね押さえ24、シャックル40、ナット45、磁石ケース56などの位置変化を確認することができる。
図1〜図4に示す無負荷状態では、コイルばね23により上方に位置しているばね押さえ24に一体に固定されている磁石ケース56は、カウンターボックス51の後面開口55内の上方に位置しており、したがって、磁石ケース56内の永久磁石57は、カウンターボックス51内の磁気近接駆動式カウンター52に対して上方に退避した位置(図1点線位置,図4,図9)を取る。既述したように、永久磁石57はカウンター52とN極同士が間隔Yで向き合うように配置されているが、無負荷状態の位置関係では、図9に示すように、N極同士の反発力が小さいので、カウンター52は作動しない。
しかしながら、この位置関係からばね押さえ24が距離Xだけ下方に移動した負荷状態(図7,図8)になると、永久磁石57も距離Xだけ下方に移動する(図1仮想線位置)ので、N極同士の反発力が大きくなり、これをカウンター52内部の機構が感知する。そして、ワークWを所定場所に接地させて負荷が解放され、ばね押さえ24と共に磁石ケース56(および内部の永久磁石57)が元の上方位置に復帰したときに、カウンター表示部52aのカウント数が+1される。このようにして、図10や図11のようにして使用される場合において、吊りクランプ2にワークWの荷重が作用する度にカウンター表示部52aのカウント数が+1されるので、クランプ2の使用回数を正確且つ容易に把握することができ、吊り作業の安全性を確保することができる。たとえば、カウンター表示部52aを6桁表示可能とすれば、最大100万回の使用回数までカウントすることができるものとなる。
なお、図9に示す磁性とは逆に、磁気近接駆動式カウンター52の表面をS極に帯磁させ、永久磁石57のS極を間隔Yで対向するように配置しても、上記と同様の動作を実行することができる。
実施例1のカウンター装置10では、無負荷状態から負荷状態へと変化したときにシャックル40およびばね押さえ24と共に磁石ケース56が下方移動し、これにより磁石ケース56内の永久磁石57がカウンターボックス51内の磁気近接駆動式のカウンター52に近接して同カウンターを作動させるように構成されているが、無負荷状態から負荷状態への変化(すなわち吊りクランプ2の使用)の都度にカウント数が+1表示されるものであれば、カウンターの構成や動作は限定されない。たとえば、機械式のカウンターを採用した実施形態の一例(実施例2)が、図12〜図14に示されている。
このカウンター装置60は、本体70と、本体70に溶接固定された上部吊環80と、本体70に対して上下移動可能且つ回転可能に設けられた下部吊環90と、本体70の上方において上部吊環80に取り付けられたカウンターユニット100とを有する。
本体70は上端が開口された断面略四角形の筒状体であり、下端には下部吊環90の軸部91が挿通する下部吊環軸挿通穴71が形成されている。この実施例では、本体70の内径空間72に皿ばね73が収容されているが、実施例1と同様にコイルばねを用いても良い。皿ばね73の下端は内径空間72の底面上に支持され、上端はばね押さえ74の上端拡径部74aで押さえられている。実施例1と同様に、本体70の底部に形成される凹部(符号なし)には、スラストニードルベアリング75が丸ワッシャ76およびベアリング押さえ77と共に収容され、本体70に対する下部吊環軸91のスムーズな回転を可能にしている。
上部吊環80は、実施例1の吊環30と同様に、一対の平行な脚部81,81とこれら脚部の上端に連結される半円弧部82とを有して略逆U字形状に形成され、脚部81,81の下端部が本体70の両側面に溶接されることにより、本体70に強固に固定され一体化されている。後述するように、カウンター装置60は、上部吊環80をクレーンフック1に懸架して使用する。
下部吊環90は、ばね押さえ74の内径空間(符号なし)を挿通する下部吊環軸91を有する。この実施例では吊環として形成されているが、実施例1と同様のシャックル形状を有するものであっても良い。下部吊環軸91は、スプリングピン93で抜け止め固定されたナット92を貫通してさらに上方に突出しており、この上端突出部94にキャップ95を介して取り付けた連結バー96が上方に延長し、カウンターユニット100のカウンターボックス102(後述)内に入り込んでいる。連結バー96は断面略方形状を有しており、カウンターボックス102の底面に形成した略方形状の穴(符号なし)を挿通して内部に入り込んでいるので、回転不能であり、下部吊環90と一体に上下移動のみが許容されている。
この実施例が実施例1と大きく相違する点は、機械式のカウンター(ストロークカウンター)101を備えるカウンターユニット100が、本体70の上方において、上部吊環80の脚部81,81間に取り付けられていることにある。図14に示されるように、カウンターボックス102がネジ103で脚部81,81に取り付けられ、このカウンターボックス102にネジ104で取り付けたカウンター台105に、表示部106を正面に向けた状態で機械式カウンター101が配置されている。機械式カウンター101は、水平なカウンター軸107を中心として回転可能なレバー108を有し、その先端は、連結ピン109を介して前述の連結バー96の上端に回転可能に連結されている。なお、符号110は、カウンターボックス102は脚部81,81に取り付けられた保護バーであり、このカウンター装置60が外部構造物に接触したときに、カウンター101の動作に関連する部分(図14)を保護して、その所定の動作を確保する。
以上のように構成されたカウンター装置60は、実施例1のカウンター装置10と同様に、図10または図11に示されるようにして用いられ、吊りクランプ2にワークWの荷重が作用すると、皿ばね73の付勢力を上回る負荷(吊りクランプ2の自重+ワークWの荷重)がかかるので、ばね押さえ74が本体内径空間72内を距離Xだけ下方に移動して、その下面が本体内径空間24の底面(ベアリング押さえ77の上面)に密接した状態となる。このばね押さえ74と一体に下部吊環90も下方に移動するので、連結バー96および連結ピン109を介して連結されている機械式カウンター101のレバー108が時計方向(図14において)に回転する。図14には、無負荷状態におけるレバー108および連結ピン109の位置が実線で示され、負荷を受けて移動した後の位置が仮想線で示されている。すなわち、ばね押さえ24および下部吊環90の下方移動が、その距離Xに対応する角度のレバー108の回転移動に物理的に変換され、この回転量αを検知したときに、カウンター表示部106のカウント数が+1表示されるように設定される。これにより、実施例1と同様に、図10や図11のようにして使用される場合において、吊りクランプ2にワークWの荷重が作用する度にカウンター表示部106のカウント数が+1されるので、クランプ2の使用回数を正確且つ容易に把握することができ、吊り作業の安全性を確保することができる。
以上に本発明について実施例を挙げて詳述したが、本発明はこれらに限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において様々な変形や変更を施して実施可能である。上記実施例においては、本発明のカウンター装置を鋼板吊り上げ用の吊りクランプに使用する用例を説明したが、鋼板以外の様々なワーク(形鋼、コンクリートブロック、U字溝、マンホール、ドラム缶、レール、石材など)を吊り上げる様々な構成・形式の吊りクランプにも使用可能であり、また、クランプ以外の吊り具(フック、コイルリフターなど)にも使用可能である。
なお、上記実施例においては、シャックル40と共にばね押さえ24が距離Xだけ下方移動したこと(無負荷状態から負荷状態への変化)を磁気近接駆動式カウンター52が所定の磁気変化として検知したときにカウンター表示を+1させ(実施例1)、あるいは、下部吊環90が距離Xだけ下方移動したこと(無負荷状態から負荷状態への変化)を機械式カウンター90が所定量αの角度変化として検知したときにカウンター表示を+1させる(実施例2)ものとして説明したが、カウンター表示を+1させるタイミングについては、用いるカウンター機構によって異なり、必ずしも、無負荷状態から負荷状態への変化を検知した時点でカウンター表示を+1させることに限定されるものではない。たとえば、無負荷状態から負荷状態への変化を検知したときにカウンター表示が+0.5され(たとえば使用前の下一桁の数字が「0」であれば「0」と「1」の中間位置まで表示が移動し)、次いで、ワークを吊り下して負荷状態から無負荷状態に変化したときにカウンター表示がさらに+0.5される(上記場合において「0」と「1」の中間から「1」の表示位置まで移動する)ように表示が変化するカウンターでも良い。この場合も、吊りクランプなどの吊り具の一回の使用でカウンター表示が+1されることになるので、使用回数を的確に把握することができる効果に変わりはない。
1 クレーンフック
2 吊りクランプ(吊り具)
3 吊環
4 マスターリンク
5 サブリンク
6 チェーンスリング(吊り材)
10 吊り具使用回数カウンター装置
20 本体
21 シャックル挿通孔
22 内径空間
23 コイルばね(ばね手段)
24 ばね押さえ(移動体)
24a 内径空間
24b 上方領域
24c 上端拡径部
24d コイルばね収容部
24e 前方突出部
24f ネジ穴
24g 凹部
24h 段設面(上端拡径部の下面)
24i 下面
25 開口
26a,26b スラストニードルベアリング(回転許容手段)
27 オイレスブッシュ(回転許容手段)
28 丸ワッシャ
29 ベアリング押さえ
30 吊環(上部係止手段)
31 脚部
32 半円弧部
33 溶接部
40 シャックル(下部係止手段)
41 シャックル軸
41a 雄ネジ部
42 ナット
43 スプリングピン
44 下端部
45 脚部
46 ボルト
47 ナット
48 割ピン
49 段設面(ストッパー)
50 カウンターユニット
51 カウンターボックス
52 磁気近接駆動式カウンター
52a 表示部
53 カウンター台
54 ボルト
55 開口
56 磁石ケース
56a 円形凹部
56b ネジ穴
56c 凹部
57 永久磁石
58 取付ネジ
59 植込ボルト
60 吊り具使用回数カウンター装置
70 本体
71 下部吊環軸挿通穴
72 内径空間
73 皿ばね(ばね手段)
74 ばね押さえ
75 スラストニードルベアリング
76 丸ワッシャ
77 ベアリング押さえ
80 上部吊環(上部係止手段)
81 脚部
82 半円弧部
90 下部吊環(下部係止手段)
91 下部吊環軸
92 ナット
93 スプリングピン
94 上端突出部
95 キャップ
96 連結バー
100 カウンターユニット
101 機械式カウンター(ストロークカウンター)
102 カウンターボックス
103 ネジ
104 ネジ
105 カウンター台
106 表示部
107 カウンター軸
108 レバー
109 連結ピン
110 保護バー

Claims (6)

  1. 本体と、本体に固定されてクレーンフックに係止可能である上部係止手段と、本体に対して上下移動可能な軸の下端に設けられて吊り具の吊環を係止可能である下部係止手段と、本体に隣接して設けられるカウンターユニットとを有し、上部係止手段および下部係止手段を介してクレーンフックと吊り具の間に連結して用いる吊り具使用回数カウンター装置であって、本体は、下部係止手段を上方に移動させる方向に付勢力を与えるばね手段を有し、カウンターユニットは、下部係止手段に所定値以上の荷重が作用してばね手段の付勢力に抗して本体に対して下方に移動したことを検知してカウンター表示部のカウント数を+1表示する永久磁石を用いた磁気近接駆動式カウンターまたは機械式カウンターを有することを特徴とする吊り具使用回数カウンター装置。
  2. 前記本体は、下部係止手段と一体に上下移動する移動体を有し、前記カウンターユニットは、移動体の所定の下方移動量を検知することを特徴とする、請求項1記載の吊り具使用回数カウンター装置。
  3. 前記カウンターユニットは磁気近接駆動式カウンターを有し、前記移動体に一体に固定された磁石が前記下部係止手段および前記移動体と共に下方に移動したときに生じる磁気抵抗変化を検知することを特徴とする、請求項1または2記載の吊り具使用回数カウンター装置。
  4. 装置において、前記カウンターは機械式カウンターを有し、前記移動体が前記下部係止手段と共に下方に移動したときに生じる回転を検知することを特徴とする、請求項1または2記載の吊り具使用回数カウンター。
  5. 前記下部係止手段を前記本体に対して回転可能とする回転許容手段が設けられることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか記載の吊り具使用回数カウンター装置。
  6. 前記ばね手段は、前記本体の内径空間底面と前記移動体の上端拡径部の下面との間において前記下部係止手段の軸を取り巻くように配置されたコイルばねまたは皿ばねであることを特徴とする、請求項2ないし5のいずれか記載の吊り具使用回数カウンター装置。
JP2016164688A 2016-08-25 2016-08-25 吊り具使用回数カウンター装置 Active JP6782583B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016164688A JP6782583B2 (ja) 2016-08-25 2016-08-25 吊り具使用回数カウンター装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016164688A JP6782583B2 (ja) 2016-08-25 2016-08-25 吊り具使用回数カウンター装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018030689A JP2018030689A (ja) 2018-03-01
JP6782583B2 true JP6782583B2 (ja) 2020-11-11

Family

ID=61304998

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016164688A Active JP6782583B2 (ja) 2016-08-25 2016-08-25 吊り具使用回数カウンター装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6782583B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102268911B1 (ko) * 2020-05-04 2021-06-24 주식회사 휴앤파워 금형 카운터

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018030689A (ja) 2018-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5889146B2 (ja) 吊り具
JP6782583B2 (ja) 吊り具使用回数カウンター装置
KR102115889B1 (ko) 운반장치 및 운반방법
US10060508B2 (en) Chain shackle
JP2007001754A (ja) クレーンフックの回転規制装置
KR20140005316U (ko) 용접 연습용 지그 장치
TW201020380A (en) Fall proof device for preventing from erection piele correction device from misalignment falling down
JP2018146065A (ja) 抜け止め装置
JP2014240317A (ja) 吊り具
JP6648703B2 (ja) 吊り具
US20070215771A1 (en) Fixture to mount a device
KR102575069B1 (ko) 보수 작업이 편리한 안전형 가공배전선 고정장치
KR102557742B1 (ko) 후크 가공용 클램핑 지그장치
JP2014051336A (ja) クランプ
CN111482936A (zh) 一种双轴旋转承载平台
JP2006247702A (ja) エッジャロール専用吊具
JP2004116318A (ja) 内燃機関のシリンダライナ抜き出し装置
JP2010024028A (ja) 軸受部品用吊り具
JP2011079609A (ja) 吊り治具
CN210236871U (zh) 模具钢铸坯用吊钳
JP2018044392A (ja) 長さ調整具
KR20180002176U (ko) 수평 유지용 지그장치
JP3206873U (ja) 吊りクランプ
KR20090006574A (ko) 통 홀더장치
JP5401796B2 (ja) 自動玉掛け機能を備えた吊具装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190507

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200319

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200402

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200427

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200511

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200818

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200818

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201013

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201020

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6782583

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250