JP6782360B2 - 高周波電源装置及びそれを用いたプラズマ処理装置 - Google Patents
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Description
プラズマ処理装置やレーザ処理装置は、高周波電源からの電力供給を受けてプラズマやレーザを発生し、発生したプラズマやレーザ等を利用して表面処理や加工を行う産業用機器として利用されている。
図8に示すように、プラズマ処理装置は、プラズマ反応炉90と、従来の高周波電源装置として、高周波電源91,94と、整合器92,95と、アンテナ93,96と、ヒータ97とを備えている。
高周波電源91,94と、整合器92,95は、制御線を介して上位装置98に接続されている。また、図示は省略するが、ヒータ97も上位装置98に接続されている。
尚、図8において、太い実線は、高周波電力の供給線を示しており、細い実線は、制御線を示している。
高周波電源91,94は、発振回路で発生した高周波を増幅して高周波電力を出力する高周波電源ソースである。従来の高周波電源91,94では、発振回路の周波数は予め設定された固定値であり、動作中に変更されることはない。
アンテナ93,96は、負荷装置であるプラズマ反応炉90に高周波電力を供給する。
同様に、整合器95は、高周波電源94の出力インピーダンスと、負荷側(アンテナ96及びプラズマ反応炉90)の入力インピーダンスとを合わせるインピーダンス整合回路である。
特に、従来の高周波電源装置の整合器92,95では、可変容量コンデンサとして、直列接続の複数の可変容量コンデンサと、並列接続の複数の可変容量コンデンサとを備え、両方を用いてインピーダンス調整を行っていた。
可変容量コンデンサは素子の外形形状が大きいため、可変容量コンデンサの数が多くなると、整合器全体の構成も大きくなってしまい、装置コストが増大する。
高周波電源91から出力される高周波電力は、高周波同軸ケーブルを介して整合器92に入力され、整合器92内の整合回路によってインピーダンス調整されて、アンテナ93を介してプラズマ反応炉90に出力される。
プラズマ反応炉90内で生成するプラズマの分布は、アンテナの数や形状、配置によって制御することができ、ウェアへのダメージを抑えてプラズマ分布の均一性を確保するために、複数のアンテナを配置することが有効な手段となっている。
上位装置98は、高周波電源91,94に対して、出力のオン/オフの指示や、高周波出力電力の設定、周波数設定を行い、整合器92,95の可変容量コンデンサの容量値設定等のプリセット(初期値設定)等を行う。
従来の高周波電源装置では、電力効率の低下を防ぐため、上位装置98からの制御により、反射波を抑える自動整合機能を備えている。自動整合機能について簡単に説明する。
高周波電源91は、検出された進行波と反射波のレベルと位相などから反射係数を算出し、反射波のレベルが小さくなるように、整合器92の可変容量コンデンサの容量値を制御する。
このようにして、従来の高周波電源装置における自動整合機能が実現されるものである。
尚、高周波電源装置の従来技術としては、特開2013−197080号公報「高周波電源装置」(株式会社日立国際電気、特許文献1)、特許第6055537号公報「プラズマ処理方法」(東京エレクトロン株式会社他、特許文献2)がある。
特許文献2には、高周波のパワーをパルスに変調するパワー変調方式において、負荷インピーダンスを安定して測定し、安定した整合動作を行うことが記載されている。
[実施の形態の概要]
本発明の第1の実施の形態に係る高周波電源装置(第1の高周波電源装置)は、複数の高周波電源と整合器とを備え、整合器の可変容量コンデンサを並列接続のみとして、可変容量コンデンサの素子数を削減すると共に、高周波電源における発振回路の発振周波数を可変として、整合器だけでなく発振周波数の調整によってもインピーダンス調整を行うようにしており、整合器を大幅に小型化し、コストを低減すると共に、安定した整合動作により電力効率を向上させることができるものである。
本発明の実施の形態に係るプラズマ処理装置(第1のプラズマ処理装置)の構成について図1を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係るプラズマ処理装置の概略構成図である。
図1に示すように、第1のプラズマ処理装置は、プラズマ反応炉60と、第1の高周波電源装置とを備えており、第1の高周波電源装置は、高周波電源61,64と、整合器62,65と、アンテナ63,66と、ヒータ67とを備えている。プラズマ反応炉60、アンテナ63,66、ヒータ67は従来と同様の構成及び動作となっている。
高周波電源61,64と、整合器62,65は、制御線を介して上位装置68に接続されている。また、従来と同様に、ヒータ67も上位装置68に接続されている。
整合器62,65は、可変容量コンデンサの数を削減して、直列接続のものをなくし、並列接続のもののみを備えている。
また、高周波電源61,64は、後述するように発振回路における発振周波数を可変としている。
尚、第1の高周波電源装置では、高周波電源61と整合器62を備える第1の系統と、高周波電源64と整合器65を備える第2の系統がそれぞれ独立して自動整合の処理を行う。
次に、本発明の第1の実施の形態に係る高周波電源装置(第1の高周波電源装置)について図2を用いて説明する。図2は、第1の高周波電源装置の高周波電源と整合器の構成を示す構成ブロック図である。
ここでは、第1の系統の高周波電源61と整合器62について説明するが、第2の系統の高周波電源64と整合器65も同じ構成及び動作である。
また、整合器62は、整合回路81と、容量設定回路82とを備えている。
発振回路71は、DDS(Direct Digital Synthesizer)等で構成され、設定された周波数の高周波信号を生成する。
励振増幅回路72及び主増幅器73は、発振回路71からの高周波信号を所定の出力レベルに増幅する。図2の例では、励振増幅器72及び主増幅器73はそれぞれ1つずつ設けられているが、複数備えてもよく、途中で分配器や合成器を用いることも可能である。
A/D変換回路75は、アナログ信号であるモニタ信号をデジタル信号に変換する。
演算回路76は、入力された信号から進行波のレベルと反射波のレベルを算出する演算を行い、進行波と反射波のレベルと位相から反射係数を求める。
周波数設定回路78は、整合演算部77から入力された周波数値を発振周波数として発振回路71に設定する(図ではDDS設定値等と記載)。
容量設定回路82は、高周波電源61の整合演算部77から、決定した容量値が入力されると、整合回路81の可変容量コンデンサに容量値を設定する。
また、ここでは、整合器62,65にアンテナが1つずつ設けられた構成を示したが、複数のアンテナを備えるようにしても構わない。
次に、第1の高周波電源装置の動作について図2を用いて説明する。
高周波電源61において、発振回路71で生成された高周波信号は、励振増幅回路72及び主増幅回路73で所定のレベルまで増幅されて、検出回路74を介して整合器62に出力される。
整合器62に入力された高周波信号は、整合回路81でインピーダンス調整が為されて、アンテナ63を介してプラズマ反応炉60に出力される。
尚、周波数値及び容量値は、予め実験的に求められており、入力される反射レベル及び反射係数に対応して、整合演算部77に記憶されている。
また、容量設定回路82に入力された容量値は、整合回路81の可変容量コンデンサに設定される。
そして、上述したように、第1の系統と第2の系統では、それぞれ独立して、反射電力が小さくなるように、整合回路63,65の可変容量コンデンサの容量値と、高周波電源61,64の出力周波数を調整する。
第1の高周波電源装置によれば、整合器62,65において、可変容量コンデンサの素子数を削減し、高周波電源61,64が、検出回路で検出された進行波と反射波に基づいて、反射波のレベルが小さくなるよう、整合器62,65の可変容量コンデンサの容量値を決定すると共に、発振回路における発振周波数を決定するようにしているので、装置を小型化し、低コスト化を図ることができ、可変容量コンデンサの調整分を発振周波数の調整で補って、十分なインピーダンス調整を行い、安定した整合動作により電力効率を向上させることができる効果がある。
図1に示したように、高周波電源61と高周波電源64が共に高周波電力を出力している場合、プラズマ反応炉60内には2つの高周波電源をソースとした電力が加えられる。そのため、干渉波や相互変調波が発生する。
これにより、プラズマ反応炉60に印加される電力が低下し、プラズマの着火の安定度が低下したり、着火したとしてもプラズマ反応炉60内のプラズマ密度が低下したり、また、これらの影響によりプラズマ処理のレートが低下する等の影響を及ぼす恐れがある。
図3に示すように、画面中央の反射波に対して、無視できないレベルの干渉波が観測されている。
このように、干渉波や相互変調波のレベルが無視できない場合には、反射波の検出レベルが実際よりも高めに検出される。
しかしながら、高周波電源64に由来する干渉波が反射波として検出され続けるため、自動整合が完了せず、整合動作のリトライを継続しつづける動作となりうる。
これにより、プラズマ反応炉60内のプラズマ密度が変動したり、また、プラズマ処理のレートが変動し不安定な動作となるといった影響を及ぼす恐れがある。
進行波や反射波を検出する際に、別の高周波電源に起因する干渉波や相互変調波が入り込む問題の対策として、検出回路にアイソレータを入れる方法がある。
しかし、アイソレータを入れた場合、進行波の検出には効果があるが、反射波はアイソレータの影響で除去されてしまい、検出が不可能となる。また、コストも高く現実的ではない。
ただし、干渉波の周波数が検出したい反射波の近傍の周波数となり、固定フィルタで除去が困難な場合も想定され、更に、図2のように発振回路の周波数を変更できるような構成においては、干渉波の周波数も変動するため、干渉波を除去することは困難である。
上述したように、第1の高周波電源装置では、複数の電源ソースを備えている場合、別の電源ソースからの高周波電力に起因する干渉波や相互変調波によって、進行波や反射波のレベルを正確に検出できず、安定した整合動作ができずに、電力効率が低下してしまう恐れがある。
第2のプラズマ処理装置の構成について図4を用いて説明する。図4は、第2のプラズマ処理装置の概略構成図である。尚、上述した第1のプラズマ処理装置と同様の部分については同一の符号を付している。
図4に示すように、第2のプラズマ処理装置は、プラズマ反応炉60と、第2の高周波電源装置とを備えている。第2の高周波電源装置は、高周波電源10と整合器61とアンテナ63とを備える第1の系統と、高周波電源20と整合器65とアンテナ66とを備える第2の系統とを有している。
そのため、図4では、2つ高周波電源10,20が互いに制御線で接続されている。
第2の高周波電源装置の構成について図5を用いて説明する。図5は、第2の高周波電源装置の構成を示す構成ブロック図である。
図5に示すように、高周波電源10と高周波電源20とは、基本的な構成は同等であるが、便宜的に、高周波電源を親機、高周波電源20を子機とし、第2の高周波電源装置の特徴部分である、互いの高周波電力の出力周波数を連動して制御する周波数連動処理を、親機である高周波電源10で行うものとする。
高周波電源10の構成について図5を用いて説明する。
図5に示す高周波電源10において、発振回路11と、励振増幅回路12と、主増幅回路13と、検出回路14と、A/D変換回路15と、周波数設定回路18は、図2に示した第1の高周波電源装置と同様の部分であり、第2の高周波電源装置の特徴として、周波数管理部19を備え、また、演算回路16と整合演算部17の構成及び動作が第1の高周波電源装置とは異なっている。
第1の高周波電源装置と同様の部分については、構成及び動作が従来と同じであるため、詳細な説明は省略する。
[演算回路16:図6]
演算回路16は、検出回路14で検出され、A/D変換回路15でデジタル信号に変換された進行波と反射波の検出信号(モニタ信号)を入力して、それぞれの信号レベルを検出するものである。
図6に示すように、演算回路16は、進行波について処理を行うNCO(Numerical Controlled Oscillator;数値制御型発振器)部50、デジタルフィルタ51、レベル演算回路52と、反射波について処理を行うNCO部53、デジタルフィルタ54、レベル演算回路55とを備えている。
高周波の周波数に連動してNCO周波数を設定するので、希望波(入力された進行波信号)は、NCO出力との演算によりベースバンド信号となる。
NCO部50には、後述する周波数管理部19から、高周波電源10の出力周波数(発振回路11の発振周波数)に合わせたNCO周波数が設定される。
すなわち、第2の高周波電源装置では、発振回路11に設定する周波数に連動して、NCO周波数が変更されるものである。
つまり、デジタルフィルタ51の通過帯域は、特定の帯域幅(ここでは10kHz)の2倍となっている。
これにより、発振回路11の周波数が変動した場合でも、デジタルフィルタ51は、高周波電力の周波数を中心として±10kHzの帯域のみを通過させ、それ以上離れた干渉波成分を確実に除去することができるものである。
これにより、干渉波の影響を含まない正確な進行波レベルが算出され、整合演算部17に出力される。
具体的には、NCO部53はNCOと乗算器とを備え、入力された反射波にsin波とcos波を乗算して、反射波の同相成分と直交成分を出力する。
レベル演算回路55は、干渉波の影響を含まない正確な反射波の電力レベル(反射波レベル、PR)を算出して、整合演算部17に出力する。
尚、ここでは図示は省略するが、演算回路16では、従来と同様に反射係数を算出して、整合演算部17に出力している。
図5に戻って、整合演算部17は、入力された進行波レベル、反射波レベル、反射係数に基づいて、第1の高周波電源装置と同様に、反射波レベルが小さくなるよう、発振回路11に設定したい発振周波数及び整合器62の可変容量コンデンサの容量値を算出し、第1の高周波電源装置と同様に、整合器62に算出した容量値を出力する整合演算処理を行う。
また、請求項においては、整合演算部17と周波数設定回路18とを含む構成を整合演算部と称している。
周波数管理部19は、第2の高周波電源装置の特徴部分であり、整合演算部17から入力された発振回路11に設定する発振周波数(第1の発振周波数)の値を保持すると共に、それに合わせて演算回路16にNCOの周波数を設定する。
高周波電源20は、高周波電源10と同様の構成であるが、ここでは子機として動作するため、周波数連動処理を行わず、算出した候補周波数をそのまま発振周波数として設定するものである。
高周波電源20において、発振回路21、励振増幅回路22、主増幅回路23、検出回路24、A/D変換回路25は、第1の高周波電源装置と従来と同様であり、演算回路26、周波数設定回路28は、上述した高周波電源10と同一の構成及び動作となっている。
また、高周波電源10と同様に、整合演算部27と整合器65とは制御線により接続されているが、図5では省略している。
そして、決定した周波数を、周波数設定回路28と周波数管理部29に出力し、容量値を整合器32に出力する。
また、周波数管理部29は、第2の発振周波数の値に合わせて、演算回路26に、NCOの周波数を設定する。
第2の高周波電源装置の動作について図5,図6を用いて説明する。基本的には第1の系統を中心として説明し、第2の系統については、第1の系統と異なる部分のみ説明する。
図5に示すように、高周波電源10において、発振回路11は設定された第1の発振周波数を発振して高周波電力が出力され、高周波電力は、励振増幅回路12及び主増幅回路13で所定のレベルまで増幅され、検出回路14を介して整合器62に出力される。
整合器62において、高周波電力はインピーダンス整合が為され、アンテナ63を介してプラズマ反応炉60に出力される。
そして、演算回路16では、進行波と反射波のそれぞれが直交検波されて同相成分と直交成分が取り出され、それぞれデジタルフィルタ51,54で帯域制限されて干渉波成分が除去され、レベル演算回路52,55で進行波レベルと反射波レベルと反射係数が算出される。
第1の発振周波数は、周波数設定回路28を介して発振回路11に設定される。
また、第2の発振周波数は、周波数管理部29に出力され、周波数管理部29に保持されると共に、第1の高周波電源10の周波数管理部19に出力され、整合演算部17での周波数連動処理に用いられる。
このようにして本高周波電源装置の動作が行われるものである。
次に、整合演算部17における処理について図7を用いて説明する。図7は、高周波電源10の整合演算部17における処理を示すフローチャートである。
図7に示すように、整合演算部17は、反射波レベル及び反射係数が入力される(S1)と、それらに基づいて整合演算を行って、反射波レベルが小さくなるよう、発振回路11に設定する候補周波数(Freq_1)を算出する(S2)。
尚、処理S2では、整合器62の可変容量コンデンサの容量値も算出して、整合器62に出力するが、ここでは図示は省略している。
処理S2は、第1の高周波電源装置と同様の整合演算処理である。
そして、整合演算部17は、周波数管理部19から第2の発振周波数(Freq_2)を取得し、処理S2で算出した候補周波数Freq_1と、取得した第2の発振周波数Freq_2との差(|Freq_1-Freq_2|)を求める(S3)。
ここでは、演算回路16、26のデジタルフィルタを中心周波数(発振周波数)±10kHzの範囲を通過させる特性としているため、候補周波数と第2の発振周波数との差が10kHz以上となっているかどうかを確認する。
そして、処理S1に戻って処理を繰り返す。
処理S3〜S8が周波数連動処理となっている。このようにして、整合演算部17の処理が行われるものである。
すなわち、親機が子機に自己が設定した発振周波数を通知し、子機がその情報に基づいて周波数連動処理を行って発振周波数の差が10kHz以上となるように自己の発振周波数を設定するように構成してもよい。
この場合、一方の高周波電源の発振周波数のみを調整してもよいし、両方の高周波電源の発振周波数を調整してもよい。
上述した例では、演算回路16のデジタルフィルタ51,54をバンドパスフィルタとして説明したが、ベースバンド信号に対して特定の周波数以下の帯域を通過させるローパスフィルタとして構成してもよい。
この場合、ローパスフィルタのカットオフ周波数を高周波電源10の出力周波数から、特定の帯域幅(例えば10kHz)だけ高い周波数に設定しておく。これにより、高周波電源10の出力周波数+10kHzより低い周波数は通過し、高周波電力の出力周波数+10kHz以上の干渉波成分は除去されることになる。
整合演算部17においては、バンドパスフィルタを用いた場合と同様に、反射波レベルが小さくなるよう、発振周波数の候補となる候補周波数を算出する。そして、当該候補周波数に基づいて、自己の発振周波数が、他方の高周波電源20の発振周波数より特定周波数(例えば10kHz)以上低くなるように、発振周波数を決定する。
つまり、ローパスフィルタのカットオフ周波数は自己の発振周波数+10kHzとなる。
第2の高周波電源装置によれば、複数の高周波電源10,20と整合器62,65を備え、一方の高周波電源10が、演算回路16に、進行波及び反射波の周波数を中心周波数とし、中心周波数から特定周波数幅の通過帯域を備えたデジタルフィルタ51を備え、周波数管理部19が、他方の高周波電源20の発振周波数を記憶しておき、整合演算部17が、反射波レベルが小さくなるよう、発振周波数の候補となる候補周波数を算出し、当該候補周波数に基づいて、他方の高周波電源20の発振周波数と自己の発振周波数との周波数差が特定周波数以上となるように、発振周波数を決定する高周波電源装置としているので、複数の高周波電源10,20における周波数が常に特定の周波数差以上は離れるよう制御することができ、互いに反射波の検出信号に含まれる干渉波成分をデジタルフィルタ51,54で確実に除去して正確な反射波レベルを算出でき、精度の高い整合を実現して、電力効率を向上させることができる効果がある。
Claims (8)
- 高周波を供給する高周波電源装置であって、
周波数の異なる高周波を発生する複数の高周波電源と、プラズマ反応炉内に設置される複数のアンテナと、前記アンテナに接続し、前記高周波電源の出力を整合する複数の整合器とを備え、
前記高周波電源は、設定された発振周波数の高周波を発振する発振回路と、検出した進行波と反射波から反射波レベルと反射係数を算出する演算回路と、前記反射係数に基づいて、前記反射波レベルが小さくなるよう前記整合器での制御値と前記発振周波数の候補値とを算出する演算を行う整合演算部とを有し、
前記整合演算部は、前記発振周波数の候補値に基づいて、前記発振周波数を、他の高周波電源での発振周波数とは特定の周波数差を確保する値に決定して前記発振回路に設定し、
前記演算回路は、バンド幅が前記特定の周波数差の2倍であるバンドパスフィルタを備え、前記バンドパスフィルタの通過帯域の中心周波数を、前記設定された発振周波数とする高周波電源装置。 - 高周波を供給する高周波電源装置であって、
周波数の異なる高周波を発生する複数の高周波電源と、プラズマ反応炉内に設置される複数のアンテナと、前記アンテナに接続し、前記高周波電源の出力を整合する複数の整合器とを備え、
前記高周波電源は、設定された発振周波数の高周波を発振する発振回路と、検出した進行波と反射波から反射波レベルと反射係数を算出する演算回路と、前記反射係数に基づいて、前記反射波レベルが小さくなるよう前記整合器での制御値と前記発振周波数の候補値とを算出する演算を行う整合演算部とを有し、
前記整合演算部は、発振周波数の候補値に基づいて、前記発振周波数を、他の高周波電源での発振周波数とは特定の周波数差を確保する値に決定して発振回路に設定し、
前記演算回路は、カットオフ周波数より低い帯域を通過させるローパスフィルタを備え、前記カットオフ周波数を、前記設定された発振周波数に前記特定の周波数差を加えた周波数とする高周波電源装置。 - 整合演算部は、他の高周波電源での発振周波数と特定の周波数差を確保できない場合には、発振周波数の演算を繰り返し、当該演算を特定回数行ったら、強制的に前記特定の周波数差を確保する発振周波数に決定して発振回路に設定する請求項1又は2記載の高周波電源装置。
- 高周波を供給する高周波電源装置であって、
周波数の異なる高周波を発生する複数の高周波電源と、プラズマ反応炉内に設置される複数のアンテナと、前記アンテナに接続し、前記高周波電源の出力を整合する複数の整合器とを備え、
前記高周波電源は、設定された発振周波数の高周波を発振する発振回路と、検出した進行波と反射波から反射波レベルと反射係数を算出する演算回路と、前記反射係数に基づいて、前記反射波レベルが小さくなるよう前記整合器での制御値と前記発振周波数の候補値とを算出する演算を行う整合演算部と、
複数の前記高周波電源に接続する上位装置とを有し、
前記上位装置は、発振周波数の候補値に基づいて、前記発振周波数を、他の高周波電源での発振周波数とは特定の周波数差を確保する値に決定して発振回路に設定し、
前記演算回路は、バンド幅が前記特定の周波数差の2倍であるバンドパスフィルタを備え、前記バンドパスフィルタの通過帯域の中心周波数を、前記設定された発振周波数とする高周波電源装置。 - 高周波を供給する高周波電源装置であって、
周波数の異なる高周波を発生する複数の高周波電源と、プラズマ反応炉内に設置される複数のアンテナと、前記アンテナに接続し、前記高周波電源の出力を整合する複数の整合器とを備え、
前記高周波電源は、設定された発振周波数の高周波を発振する発振回路と、検出した進行波と反射波から反射波レベルと反射係数を算出する演算回路と、前記反射係数に基づいて、前記反射波レベルが小さくなるよう前記整合器での制御値と前記発振周波数の候補値とを算出する演算を行う整合演算部と、
複数の前記高周波電源に接続する上位装置とを有し、
前記上位装置は、発振周波数の候補値に基づいて、前記発振周波数を、他の高周波電源での発振周波数とは特定の周波数差を確保する値に決定して発振回路に設定し、
前記演算回路は、カットオフ周波数より低い帯域を通過させるローパスフィルタを備え、前記カットオフ周波数を、前記設定された発振周波数に前記特定の周波数差を加えた周波数とする高周波電源装置。 - 上位装置は、他の高周波電源での発振周波数と特定の周波数差を確保できない場合には、整合演算部での発振周波数の演算を繰り返し行わせ、当該演算が特定回数行われたら、強制的に前記特定の周波数差を確保する発振周波数に決定して発振回路に設定する請求項4又は5記載の高周波電源装置。
- 整合器に、複数のアンテナが接続されている請求項1乃至6のいずれか記載の高周波電源装置。
- 請求項1乃至7のいずれか記載の高周波電源装置を用いたプラズマ処理装置。
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