JP6779415B2 - レーダ装置および目標距離算出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、目標距離を算出するレーダ装置に関する。
例えば、特許文献1に記載される従来のレーダ装置では、送信高周波信号(以下、送信RF信号と記載する)を空中に放射し、目標で反射された送信RF信号の反射高周波信号(以下、反射RF信号と記載する)を受信する。従来のレーダ装置は、受信信号に対して異なるゲート幅の受信ゲートを設定して和信号および差信号を生成し、和信号と差信号との比と目標までの距離(以下、目標距離と記載する)との関係を示すディスクリパターンを用いて目標距離を計測する。
特開昭60−164275号公報
特許文献1に記載される従来のレーダ装置では、受信ゲート内に複数の目標が存在する場合、複数の目標の状況(例えば、目標間の振幅の差または距離の差)ごとにディスクリパターンが異なるため、複数の目標のそれぞれについて目標距離が誤って計測されるという課題があった。
本発明は上記課題を解決するものであり、受信ゲート内に複数の目標が存在する場合であっても目標距離を正確に計測することができるレーダ装置を得ることを目的とする。
本発明に係るレーダ装置は、送信部、受信部、ゲート処理部、周波数領域変換部および目標距離算出部を備えている。送信部は、送信信号を空間に放射する。受信部は、送信信号が空間内の目標で反射されて戻った信号である受信信号を受信する。ゲート処理部は、受信信号に対して複数の受信ゲートを設定したゲート処理を行い、ゲート処理後の信号を生成する。周波数領域変換部は、ゲート処理後の信号に対して周波数領域変換を行い、周波数領域の信号を生成する。目標距離算出部は、周波数領域変換部によって生成された複数の受信ゲートの周波数領域の信号の実部および虚部のうちの少なくとも一方に基づいて目標距離を算出する。
本発明によれば、受信信号に対して複数の受信ゲートを設定したゲート処理を行い、ゲート処理後の信号に対して周波数領域変換処理を行い、複数の受信ゲートの周波数領域の信号の実部および虚部のうちの少なくとも一方に基づいて、目標距離を算出する。これにより、受信ゲート内に複数の目標が存在する場合であっても目標距離を正確に計測することができる。
本発明の実施の形態1に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1における送信部の構成を示すブロック図である。 実施の形態1における受信部の構成を示すブロック図である。 図4Aは、実施の形態1に係るレーダ装置の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図である。図4Bは、実施の形態1に係るレーダ装置の機能を実現するソフトウェアを実行するハードウェア構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係るレーダ装置の動作を示すフローチャートである。 実施の形態1における送信部の動作を示すフローチャートである。 実施の形態1における受信部の動作を示すフローチャートである。 図8Aは、送信RF信号の波形を示す図である。図8Bは、受信RF信号の波形を示す図である。図8Cは、受信ビデオ信号の波形を示す図である。 実施の形態1におけるゲート処理部および周波数領域変換部の動作を示すフローチャートである。 図10Aは、受信ビデオ信号の波形を示す図である。図10Bは、ゲート番号10のゲート処理後の信号の波形を示す図である。図10Cは、ゲート番号11のゲート処理後の信号の波形を示す図である。図10Dは、ゲート番号12のゲート処理後の信号の波形を示す図である。 図11Aは、受信ゲート内にある複数の目標の周波数領域の信号の観測値を示す図である。図11Bは、受信ゲート内にある目標ごとの周波数領域の信号を示す図である。 受信ゲート内にある複数の目標で反射された受信信号の振幅を示す図である。 図13Aは、受信ゲート内にある目標で反射された反射信号の受信信号比率を示す図である。図13Bは、受信ビデオ信号の波形を示す図である。図13Cは、ゲート番号10のゲート処理後の信号の波形を示す図である。図13Dは、ゲート番号11のゲート処理後の信号の波形を示す図である。図13Eは、ゲート番号12のゲート処理後の信号の波形を示す図である。 図14Aは、目標1の周波数領域の信号が振幅最大値となる周波数領域のサンプリング番号の位相の関係を示す図である。図14Bは、目標2の周波数領域の信号が振幅最大値となる周波数領域のサンプリング番号の位相の関係を示す図である。 図15Aは、受信ゲート内にある目標で反射された反射信号の受信信号比率と目標で反射された反射信号の実部とを目標ごとに示す図である。図15Bは、受信ゲート内にある目標で反射された反射信号の受信信号比率と目標で反射された反射信号の虚部とを目標ごとに示す図である。 実施の形態1における目標距離算出部の動作例を示すフローチャートである。 実施の形態1における目標距離算出部の動作の別の例を示すフローチャートである。 目標1のサンプリング番号と目標2のサンプリング番号の組み合わせと目標距離候補の評価値との関係を示す図である。 本発明の実施の形態2に係るレーダ装置の信号処理部の構成を示すブロック図である。 受信ゲート内にある目標からの反射信号の振幅と目標候補からの反射信号の振幅と雑音との関係を示す図である。 実施の形態2における目標距離算出部の動作例を示すフローチャートである。
以下、本発明をより詳細に説明するため、本発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るレーダ装置1の構成を示すブロック図である。
レーダ装置1は、送信RF信号を空間に放射し、送信RF信号が目標で反射された反射RF信号である受信RF信号を受信し、受信RF信号に基づいて目標までの距離(目標距離)を算出する装置である。図1に示すように、レーダ装置1は、空中線2、送信部3、送受切替部4、受信部5、信号処理部6および表示器7を備える。信号処理部6は、ゲート処理部60、周波数領域変換部61および目標距離算出部62を備える。
送信部3は、空中線2を介して送信RF信号を空間に放射する。送受切替部4は、送信部3から設定されたタイミングで、送信部3から空中線2への送信RF信号の出力と空中線2から受信部5への受信RF信号の出力を切り替える。受信部5は、空中線2を介して受信RF信号を受信する。信号処理部6は、受信RF信号に基づいて目標距離を算出する構成要素であり、算出した目標距離を表示器7に表示させる。
ゲート処理部60は、受信部5から受信RF信号を入力し、受RF信信号に対して複数の受信ゲートを設定したゲート処理を施してゲート処理後の信号を生成する。周波数領域変換部61は、ゲート処理部60によるゲート処理後の信号に対して周波数領域変換処理を行って周波数領域の信号を生成する。目標距離算出部62は、周波数領域変換部61によって生成された複数の受信ゲートの周波数領域の信号の実部および虚部のうちの少なくとも一方に基づいて、目標距離を算出する。
図2は、送信部3の構成を示すブロック図である。図2に示すように、送信部3は、送信機30、パルス変調器31および局部発振器32を備える。送信機30は、パルス変調器31によってパルス化された送信信号を、送受切替部4を通して空中線2に出力する。パルス変調器31は、局部発振器32から入力した局部発振信号に対してパルス変調を施して送信RF信号を生成する。局部発振器32は、局部発振信号を発生して、受信部5およびパルス変調器31に出力する。
図3は、受信部5の構成を示すブロック図である。図3に示すように、受信部5は、受信機50およびA/D変換器51を備える。受信機50は、空中線2によって受信された受信RF信号を、送受切替部4を通して入力してA/D変換器51に出力する。A/D変換器51は、受信機50から入力した受信RF信号をデジタル信号に変換して、信号処理部6が備えるゲート処理部60に出力する。
次に、レーダ装置1の機能を実現するハードウェア構成について説明する。
レーダ装置1における、送信部3、受信部5、ゲート処理部60、周波数領域変換部61および目標距離算出部62の機能は、処理回路によって実現される。
すなわち、レーダ装置1は、図5を用いて後述するステップST1からステップST5までの処理を実行するための処理回路を備える。この処理回路は、専用のハードウェアであってもよいが、メモリに記憶されたプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)であってもよい。
図4Aは、レーダ装置1の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図である。図4Bは、レーダ装置1の機能を実現するソフトウェアを実行するハードウェア構成を示すブロック図である。図4Aおよび図4Bにおいて、空中線100は、図1に示した空中線2であり、表示器101は、図1に示した表示器7である。入出力インタフェース102は、図1に示した送信部3から空中線100への送信RF信号の出力と、空中線100から図1に示した受信部5への受信RF信号の出力とを中継するインタフェースである。すなわち、入出力インタフェース102は、図1に示した送受切替部4の機能を有する。さらに、入出力インタフェース102は、表示器101への出力信号を中継するインタフェースとしても機能する。
外部記憶装置103は、図1に示した信号処理部6が行う信号処理に用いられる各種の設定データおよび信号データを記憶する記憶装置である。例えば、外部記憶装置103には、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)といった、揮発性メモリ、ハードディスクドライブ装置(HDD)またはソリッドステートドライブ装置(SSD)を用いてもよい。また、オペレーティングシステム(OS)を含むプログラムを外部記憶装置103に記憶してもよい。さらに、外部記憶装置103に、図4Bに示すメモリ107を構築してもよい。外部記憶装置103は、レーダ装置1とは独立して設けられて、レーダ装置1から通信接続が可能な記憶装置、例えば、クラウド上に設けられた記憶装置であってもよい。
信号路105は、信号データが伝送されるバスであり、図4Aにおいて、入出力インタフェース102、外部記憶装置103および処理回路104は、信号路105によって、相互に接続されている。また、図4Bでは、信号路105によって入出力インタフェース102、外部記憶装置103、プロセッサ106およびメモリ107が相互に接続されている。
処理回路が、図4Aに示す専用のハードウェアの処理回路104である場合、処理回路104は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、または、これらを組み合わせたものが該当する。
レーダ装置1における、送信部3、受信部5、ゲート処理部60、周波数領域変換部61および目標距離算出部62の機能を別々の処理回路で実現してもよく、これらの機能をまとめて1つの処理回路で実現してもよい。
処理回路が、図4Bに示すプロセッサ106である場合、レーダ装置1における、送信部3、受信部5、ゲート処理部60、周波数領域変換部61および目標距離算出部62の機能は、ソフトウェア、ファームウェアまたはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現される。なお、ソフトウェアまたはファームウェアは、プログラムとして記述されてメモリ107に記憶される。
プロセッサ106は、メモリ107に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、レーダ装置1における、送信部3、受信部5、ゲート処理部60、周波数領域変換部61および目標距離算出部62の機能を実現する。すなわち、レーダ装置1は、プロセッサ106によって実行されるときに、図5に示すステップST1からステップST5までの処理が結果的に実行されるプログラムを記憶するためのメモリ107を備える。これらのプログラムは、送信部3、受信部5、ゲート処理部60、周波数領域変換部61および目標距離算出部62の手順または方法をコンピュータに実行させる。メモリ107は、コンピュータを、送信部3、受信部5、ゲート処理部60、周波数領域変換部61および目標距離算出部62として機能させるためのプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。
メモリ107には、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically−EPROM)などの不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVDなどが該当する。
送信部3、受信部5、ゲート処理部60、周波数領域変換部61および目標距離算出部62の機能について一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。例えば、送信部3および受信部5は、専用のハードウェアである処理回路104で機能を実現し、ゲート処理部60、周波数領域変換部61および目標距離算出部62は、プロセッサ106がメモリ107に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって機能を実現する。このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはこれらの組み合わせにより上記機能を実現することができる。
次に動作について説明する。
図5は、実施の形態1に係るレーダ装置1の動作を示すフローチャートであり、実施の形態1に係る目標距離算出方法を示している。
送信部3が、空中線2を介して送信RF信号を空間に放射する(ステップST1)。
受信部5が、送信RF信号が空間内の目標で反射されて戻ってきた反射RF信号である受信RF信号を受信する(ステップST2)。
ゲート処理部60が、受信RF信号に対して複数の受信ゲートを設定したゲート処理を行い、ゲート処理後の信号を生成する(ステップST3)。
周波数領域変換部61が、ゲート処理部60によるゲート処理後の信号に対して周波数領域変換を行い、周波数領域の信号を生成する(ステップST4)。
目標距離算出部62が、周波数領域変換部61によって生成された複数の受信ゲートの周波数領域の信号の実部および虚部のうちの少なくとも一方に基づいて、目標距離を算出する(ステップST5)。
次に、送信部3による送信RF信号の送信処理について詳細を説明する。
図6は、送信部3の動作を示すフローチャートであり、図5のステップST1の処理の詳細を示している。送信部3は、図2に示したように、送信機30、パルス変調器31、および局部発振器32を備えている。
局部発振器32は、下記式(1)で表される一定周波数の局部発振信号L(t)を生成する(ステップST1a)。局部発振器32は、局部発振信号L(t)をパルス変調器31と受信部5とに出力する。tは時刻であり、Aは局部発振信号L(t)の振幅であり、fは送信周波数である。さらに、φは局部発振信号L(t)の初期位相であり、Tobsは観測時間であり、jは虚数単位である。
Figure 0006779415
次いで、パルス変調器31は、予め設定したパルス繰り返し周期Tpriおよびパルス幅Tを用いて、局部発振信号L(t)に対し、下記式(2)に従うパルス変調を行って送信RF信号Tx(t)を生成する(ステップST2a)。送信RF信号Tx(t)は、パルス変調器31から送信部3の送信機30へ出力される。hはヒット番号、Hはヒット数である。ヒット数Hは、下記式(3)で表される。floor(X)は、変数Xの小数点以下を切り捨てた整数を意味する。
Figure 0006779415
送信機30は、パルス変調器31から入力した送信RF信号Tx(t)を送受切替部4に出力する。送受切替部4は、送信RF信号Tx(t)を空中線2に出力する。空中線2は、送信RF信号Tx(t)を空中(空間)に放射する(ステップST3a)。
図8Aは、送信RF信号Tx(t)の波形を示す図である。図8Aに示すように、送信RF信号Tx(t)は、予め設定されたパルス繰り返し周期Tpriおよびパルス幅a(=T)の信号である。
次に、受信部5による受信RF信号の受信処理について詳細を説明する。
図7は、受信部5の動作を示すフローチャートであり、図5のステップST2の処理の詳細を示している。受信部5は、図3に示したように、受信機50およびA/D変換器51を備えている。
空中に放射された送信RF信号が目標で反射されて戻った反射RF信号は、空中線2に入射される。空中線2は、入射された反射RF信号を受信して、下記式(4)で表される受信RF信号Rx(t)として受信機50に出力する(ステップST1b)。
下記式(4)において、ntgtは目標番号、Ntgtは目標数である。目標番号n gtの受信RF信号Rxntgt(t)は、下記式(5)で表される。AR,ntgtは目標番号ntgtの受信RF信号Rxntgt(t)の振幅であり、R0,ntgtは目標番号ntgtの受信RF信号Rxntgt(t)の初期目標相対距離であり、vntg は目標番号ntgtの受信RF信号Rxntgt(t)の目標相対速度である。また、cは光速である。
Figure 0006779415
受信機50は、空中線2から入力した受信RF信号Rx(t)を、上記式(1)で表される局部発振信号L(t)を用いてダウンコンバートする(ステップST2b)。
次に、受信機50は、ダウンコンバートした受信RF信号Rx(t)を、帯域フィルタを通過させた後、増幅および位相検波を行って、下記式(6)で表される受信ビデオ信号V(t)を生成してA/D変換器51に出力する。下記式(6)において、V0,nt gt(t)は、下記式(7)で表される目標番号ntgtの受信ビデオ信号であり、A ,ntgtは、目標番号ntgtの受信ビデオ信号V0,ntgt(t)の振幅である。
図8Bは、受信RF信号Rx(t)の波形を示す図である。目標数が複数である場合、受信RF信号Rx(t)は、複数の目標のそれぞれから反射された受信RF信号が合成された信号となる。例えば、図8Bでは、目標が、目標番号1の目標と目標番号2の目標がある場合を示しており、符号bで示す受信RF信号は、符号b1で示す目標番号1の目標から反射された受信RF信号と符号b2で示す目標番号2の目標から反射された受信RF信号とが合成された信号である。
図8Cは、受信ビデオ信号V(t)の波形を示す図である。目標数が複数であると、受信ビデオ信号V(t)も、複数の目標のそれぞれから反射された受信RF信号に由来する受信ビデオ信号が合成された信号となる。例えば、図8Cでは、符号cで示す受信ビデオ信号は、符号c1で示す目標番号1に対応する受信ビデオ信号と符号c2で示す目標番号2に対応する受信ビデオ信号とが合成された信号である。ただし、図8A、図8B、図8Cにおいて、mod(X,Y)は、変数Xを変数Yで割った後の剰余を表している。
Figure 0006779415
A/D変換器51は、受信機50から入力した受信ビデオ信号V(t)をA/D変換し、下記式(8)で表される受信ビデオ信号V(m’)を生成する(ステップST3b)。受信ビデオ信号V(m’)は、A/D変換器51から信号処理部6に出力される。
0,tgt(m’)は、下記式(9)で表される目標番号ntgtに対応する受信ビデオ信号V0,tgt(t)がA/D変換された受信ビデオ信号である。m’はサンプリング番号、M’はサンプリング数であり、Δtは、A/D変換された受信ビデオ信号のサンプリング間隔である。図8Cに示す受信ビデオ信号V(m’)は、サンプリングされた信号となる。
Figure 0006779415
次に、ゲート処理部60によるゲート処理および周波数領域変換部61による周波数領域変換処理について詳細を説明する。
図9は、ゲート処理部60および周波数領域変換部61の動作を示すフローチャートであり、図5のステップST3およびステップST4の処理の詳細を示している。
ゲート処理部60は、A/D変換器51から受信ビデオ信号V(m’)を入力すると、受信ビデオ信号V(m’)に対し、予め設定されたゲートスライド量Δmおよびゲート幅に基づいて、下記式(10)に従いゲート処理後の信号V(n,m’)を生成する(ステップST1c)。nはゲート番号である。
なお、ゲート処理部60は、ゲート幅をパルス幅とみなしてゲート処理を行っている。ただし、ゲートの位置およびゲート幅は、任意に設定された値であってもよい。
図10Aは、受信ビデオ信号V(m’)の波形を示す図である。図10Bは、ゲート番号10のゲート処理後の信号V(10,m’)の波形を示す図である。図10Cは、ゲート番号11のゲート処理後の信号V(11,m’)の波形を示す図である。図10Dは、ゲート番号12のゲート処理後の信号V(12,m’)の波形を示す図である。
ゲート処理部60は、図10Aに示す符号cの受信ビデオ信号V(m’)を入力して、受信ビデオ信号V(m’)に対して、例えばゲート番号10〜12の受信ゲートG10〜G12を設定してゲート処理を行う。これにより、図10Bの符号dで示すゲート処理後の信号V(10,m’)が生成され、図10Cの符号eで示すゲート処理後の信号V(11,m’)が生成され、図10Dの符号fで示すゲート処理後の信号V(12,m’)が生成される。目標数が複数であると、ゲート処理後の信号V(n,m’)も複数の目標のそれぞれから反射された受信RF信号に由来するゲート処理後の信号が合成された信号となる。例えば、目標が、目標番号1の目標と目標番号2の目標がある場合、符号dで示すゲート処理後の信号V(10,m’)は、符号d1で示すゲート番号10の目標番号1に対応するゲート処理後の信号と、符号d2で示すゲート番号10の目標番号2に対応するゲート処理後の信号とが合成された信号である。同様に、符号eで示すゲート処理後の信号V(11,m’)は、符号e1で示すゲート番号11の目標番号1に対応するゲート処理後の信号と、符号e2で示すゲート番号11の目標番号2に対応するゲート処理後の信号とが合成された信号である。さらに、符号fで示すゲート処理後の信号V(12,m’)は、符号f1で示すゲート番号12の目標番号1に対応するゲート処理後の信号と、符号f2で示すゲート番号12の目標番号2に対応するゲート処理後の信号とが合成された信号である。
また、受信ゲートG11は、受信ゲートG10からゲートスライド量Δmスライドされたゲートであり、受信ゲートG12は、受信ゲートG11から、さらにゲートスライド量Δmスライドされたゲートである。
Figure 0006779415
続いて、ゲート処理部60は、ゲート処理後の信号V(n,m’)に対し、周波数領域の中心スペクトル周辺の帯域の信号を通過させる狭帯域フィルタ処理(帯域通過フィルタ処理)を施す。これにより、ゲート処理部60は、正弦波となってリサンプリングされた、下記式(11)で表される狭帯域フィルタ処理後(帯域通過フィルタ処理後)の信号V(n,m)を生成する(ステップST2c)。
なお、下記式(11)において、mは、狭帯域フィルタ処理後の信号のサンプリング番号であり、Mは狭帯域フィルタ処理後の信号のサンプリング数である。
G,ntgt(n,m)は、下記式(12)で表される目標番号ntgtのゲート番号nの狭帯域フィルタ処理後の信号である。AnG,ntgtは、目標番号ntgtのゲート番号nの狭帯域フィルタ処理後の信号の振幅である。
狭帯域フィルタ処理を行うことで、周波数領域の中心スペクトルの情報を損なわずに、サンプリング間隔が粗いリサンプリングが可能となる。これにより、信号点数を減らしてもよくなって演算量が低減されるので、ハードウェア規模を小さくしたレーダ装置1を実現することができる。
Figure 0006779415
ゲート処理部60は、狭帯域フィルタ処理後の信号V(n,m)を周波数領域変換部61に出力する。また、ゲート処理部60は、狭帯域フィルタ処理を行わない場合も、ゲート処理後の信号を周波数領域変換部61に出力する。
周波数領域変換部61は、ゲート処理部60から入力した狭帯域フィルタ処理後の信号V(n,m)に対して、下記式(13)に従うフーリエ変換処理を、周波数領域変換処理として行い、周波数領域の信号f(n,k)を生成する(ステップST3c)。ここで、kは、周波数領域のサンプリング番号であり、Mfftは、周波数領域変換点数である。下記式(13)では、周波数領域を離散フーリエ変換で表しているが、高速フーリエ変換またはチャープz変換で周波数領域変換処理を実現してもよい。
また、周波数領域変換部61は、ゲート処理部60から入力した信号が、狭帯域フィルタ処理が行われなかったゲート処理後の信号である場合も、同様に下記式(13)に従い周波数領域変換を行って、周波数領域の信号f(n,k)を生成する。
周波数領域変換部61は、周波数領域の信号f(n,k)を目標距離算出部62に出力する。
Figure 0006779415
次に、目標距離算出部62による目標距離算出処理について詳細を説明する。
図11Aは、受信ゲート内にある複数の目標の周波数領域の信号の観測値を示す図である。図11Aにおいて、信号波形Sは、目標1の信号と目標2の信号が合成された合成波である。図11Bは、受信ゲート内にある目標ごとの周波数領域の信号を示す図である。図11Bにおいて、信号波形S1は目標1の信号波形であり、信号波形S2は目標2の信号波形である。目標数が1つである場合、あるいは、目標数が複数であっても速度が異なるか、距離がパルス幅以上で十分に異なる場合であれば、特許文献1に記載された従来の技術であっても目標距離を算出することができる。ただし、目標1と目標2とが同じ速度であると、図11Aに示すように、ドップラー周波数に基づいて目標を分離することができなくなる。このため、同じ速度の目標数が複数である場合、複数の信号が干渉して目標距離を算出することが困難になる。すなわち、図11Bに示すように、受信ゲート内に、同じ速度の複数の目標からの反射RF信号が存在する場合、目標数が1つである場合とはディスクリパターンが異なるため、目標距離を算出することが困難になる。
図12は、受信ゲート内にある複数の目標で反射された受信RF信号の振幅を示す図である。図12において、振幅A1は、ゲート番号nの目標番号ntgt=1に対応する目標からの反射RF信号(受信RF信号)の振幅であり、振幅A2は、ゲート番号nの目標番号ntgt=2に対応する目標からの反射RF信号(受信RF信号)の振幅である。
また、振幅A3は、ゲート番号nの反射RF信号(受信RF信号)の観測値の振幅であり、A3=(zα(n+zβ(n1/2である。zα(n)はゲート番号nの反射RF信号の実部であり、zβ(n)は虚部である。
図12に示すように、複数の目標の振幅および位相の差によって各々のゲート番号nで観測される信号(合成波)の振幅および位相が異なるため、各々の目標距離を算出することが困難になる。m(n)は、ゲート番号nのゲート開始ビンに相当するサンプリング番号m’である。
実施の形態1における目標距離算出部62は、目標が同じ速度であり、ドップラー周波数に基づいて分離することができない複数の目標からの反射RF信号が受信ゲート内に存在する場合であっても、複数の目標の各々の目標距離を算出することができる。以降、目標数Ntgtが2である場合を例に挙げて説明する。
目標が同じ速度であり、ドップラー周波数に基づいて分離することができない2つの目標からの反射RF信号が受信ゲート内に存在する場合、周波数領域の信号f(n,k)は、下記式(14)で表される、複数の目標番号ntgtの周波数領域の信号fd,n tgt(n,k)の合成波となる。
Figure 0006779415
ゲート番号nにおける目標番号ntgtの周波数領域の信号fd,ntgt(n,k)は、下記式(15)で表される。下記式(15)から、下記式(16)の関係になるときに、ゲート番号nにおける目標番号ntgtの周波数領域の信号fd,ntgt(n,k)は、振幅最大値を示す。下記式(16)において、ゲート番号nにおける目標番号ntgtの周波数領域の信号fd,ntgt(n,k)は、振幅最大値を示す周波数領域のサンプリング番号kを、周波数領域のサンプリング番号kpeakで表している。
Figure 0006779415

Figure 0006779415
振幅最大値を示す周波数領域のサンプリング番号kpeakの目標番号ntgtの周波数領域の信号fd,ntgt(n,kpeak)は、下記式(17)のように展開することが可能である。x(m(n),mntgt)は、目標番号ntgtの目標からの反射RF信号が、ゲート番号nの受信ゲート内に存在する割合(受信信号比率)である。Mは、パルスのサンプリング点数であり、Antgtは、受信ゲート内に目標番号n tgtの反射RF信号が全て存在する場合の振幅である。mntgtは目標番号ntgtの初期相対距離R0,ntgtの受信ビデオ信号V(m’)のサンプリング番号であり、θntgtは、目標番号ntgtの初期相対距離R0,ntgtの位相であり、|X|は変数Xの絶対値である。
なお、目標番号ntgtの初期相対距離R0,ntgtの受信ビデオ信号V(m’)のサンプリング番号mntgtは、下記式(18)で表される。なお、サンプリング番号m ntgtは、下記式(18)式に示すように、整数でなくてもよく小数点以下の値が存在してもよい。
Figure 0006779415
図13Aは、受信ゲート内にある目標で反射された反射RF信号の受信信号比率を示す図である。図13Aにおいて、B1は、目標番号ntgt=1の目標からの反射RF信号がゲート番号nの受信ゲート内に存在する割合(受信信号比率)である。B2は目標番号ntgt=2の目標からの反射RF信号がゲート番号nの受信ゲート内に存在する割合(受信信号比率)である。図13Bは、受信ビデオ信号の波形を示す図である。図13Cは、ゲート番号10のゲート処理後の信号の波形を示す図である。図13Dは、ゲート番号11のゲート処理後の信号の波形を示す図である。図13Eは、ゲート番号12のゲート処理後の信号の波形を示す図である。ゲート処理部60が複数の受信ゲートを設けたため、図13Aに示すように、上記式(17)から、各々の目標からの反射RF信号が受信ゲート内に存在する割合(受信信号比率)x(m(n),mntgt)が受信ゲートごとに異なる。
一方、図13Dに示すように、ゲート番号11(ゲート番号n=11)の受信ゲートの通過開始は、サンプリング番号11からである。また、図13Eに示すように、ゲート番号12(ゲート番号n=12)の受信ゲートの通過開始はサンプリング番号12からである。このように、ゲート処理部60によるゲート処理では、各々の受信ゲートの通過開始時刻は異なるが、ゲート処理後の信号V(n,m’)および狭帯域フィルタ処理後の信号V(n,m)は、受信ゲート間で時刻の同期がとられている。
周波数領域変換部61は、上記式(13)に示したように、各々の受信ゲートの位置によらず、同時刻(同じサンプリング番号)から周波数領域変換処理を開始する。
このため、各々の目標の周波数領域変換後の信号の振幅最大値を示す周波数領域のサンプリング番号kpeakの位相が変化しないような制御が可能になる。
すなわち、ゲート番号nによらず、目標番号ntgtの初期相対距離R0,ntgtの位相θntgtを示す。この結果、未知数が減るため、少ない演算で複数の目標距離が算出可能なレーダ装置を得ることが可能になる。
図14Aは、目標1(目標番号ntgt=1の目標)の周波数領域の信号が振幅最大値となる周波数領域のサンプリング番号kpeakの位相の関係を示す図である。図14Bは、目標2(目標番号ntgt=2の目標)の周波数領域の信号が振幅最大値となる周波数領域のサンプリング番号kpeakの位相の関係を示す図である。図14Aおよび図14Bに示すように、ゲート番号nの周波数領域のサンプリング番号kpeakの周波数領域の信号f(n,kpeak)の実部zα(n)および虚部zβ(n)が観測される。
αは、振幅最大値となる目標1の周波数領域の信号の実部である。
βは、振幅最大値となる目標1の周波数領域の信号の虚部である。
αは、振幅最大値となる目標2の周波数領域の信号の実部である。
βは、振幅最大値となる目標2の周波数領域の信号の虚部である。
図14Aにおいて、α’は、目標1が振幅最大値を示すゲート番号n’の受信ゲート内に存在する場合の目標1の周波数領域の信号の実部であり、β’は、目標1が振幅最大値を示すゲート番号n’の受信ゲート内に存在する場合の目標1の周波数領域の信号の虚部である。α’は、目標1が振幅最大値を示すゲート番号n’の受信ゲート内に存在する場合の目標2の周波数領域の信号の実部で、β’は目標1が振幅最大値を示すゲート番号n’の受信ゲート内に存在する場合の目標2の周波数領域の信号の虚部である。
図14Bにおいて、α”は、目標2が振幅最大値を示すゲート番号n”の受信ゲート内に存在する場合の目標1の周波数領域の信号の実部であり、β”は、目標2が振幅最大値を示すゲート番号n”の受信ゲート内に存在する場合の目標1の周波数領域の信号の虚部である。α”は、目標2が振幅最大値を示すゲート番号n”の受信ゲート内に存在する場合の目標2の周波数領域の信号の実部であり、β”は、目標2が振幅最大値を示すゲート番号n”の受信ゲート内に存在する場合の目標2の周波数領域の信号の虚部である。
ただし、目標1が振幅最大値を示すゲート番号n’および目標2が振幅最大値を示すゲート番号n”は実数であってもよい。図14Aおよび図14Bに示すように、ゲート番号nによらず、各々目標の位相θntgtを変化させずに、ゲート番号nに基づいて、各々の目標からの反射RF信号が受信ゲート内に存在する割合だけが変化する。
図15Aは、受信ゲート内にある目標で反射された反射RF信号の受信信号比率と目標で反射された反射RF信号の実部とを目標ごとに示す図である。図15Aにおいて、B1は、目標番号ntgt=1の目標からの反射RF信号がゲート番号nの受信ゲート内に存在する割合(受信信号比率)である。C1は、ゲート番号nの受信ゲート内に存在する目標番号ntgt=1の目標からの反射RF信号の実部である。B2は目標番号ntg =2の目標からの反射RF信号がゲート番号nの受信ゲート内に存在する受信信号比率である。C2は、ゲート番号nの受信ゲート内に存在する目標番号ntgt=2の目標からの反射RF信号の実部である。C3は、ゲート番号nの受信ゲート内に存在する目標からの反射RF信号の観測値の実部である。
図15Bは、受信ゲート内にある目標で反射された反射RF信号の受信信号比率と目標で反射された反射RF信号の虚部とを目標ごとに示す図である。図15Bにおいて、B1は、目標番号ntgt=1の目標からの反射RF信号がゲート番号nの受信ゲート内に存在する割合(受信信号比率)である。D1は、ゲート番号nの受信ゲート内に存在する目標番号ntgt=1の目標からの反射RF信号の虚部である。B2は目標番号ntg =2の目標からの反射RF信号がゲート番号nの受信ゲート内に存在する受信信号比率である。D2は、ゲート番号nの受信ゲート内に存在する目標番号ntgt=2の目標からの反射RF信号の虚部である。D3は、ゲート番号nの受信ゲート内に存在する目標からの反射RF信号の観測値の虚部である。
ドップラー周波数で分離できない距離の異なる複数の目標からの反射RF信号がゲート番号nの受信ゲート内に存在する場合に、反射RF信号の実部および虚部は、図15Aおよび図15Bに示す関係にある。この関係は目標数が1つである場合と異なっており、従来の技術では、目標距離を算出することが困難であった。
一方、図13Aから図13Eに示したように、ゲート番号nによらず、各々の目標の位相θntgtを変化させずに、ゲート番号nに基づいて各々の目標からの反射RF信号が受信ゲート内に存在している割合だけが変化している。すなわち、実施の形態1に係るレーダ装置1では、反射RF信号(受信RF信号)の実部および虚部のみが変化するようにゲート処理が行われる。目標距離算出部62では、この特性を利用して、ドップラー周波数で互いに分離できない目標距離の異なる複数の目標が受信ゲート内に存在する場合であっても、各々の目標距離を算出することが可能である。
図16は、実施の形態1における目標距離算出部62の動作例を示すフローチャートであり、図5のステップST5の処理の詳細を示している。また、図17は、実施の形態1における目標距離算出部62の動作の別の例を示すフローチャートである。図16に示すステップST2dの処理は、図17に示すステップST2eと同じ処理である。
図16および図17において、目標距離算出部62は、予め設定された目標数Ntgt=2である場合を前提として目標距離を算出する。
観測されたゲート番号nの受信ゲート内に存在する反射RF信号の実部zα(n)と虚部zβ(n)は、下記式(19)および下記式(20)で表される。
Figure 0006779415

Figure 0006779415
図16において、目標距離算出部62は、目標距離を算出するときに目標数Ntgtと同数の受信ゲートの観測値を用いる場合、下記式(21)を用いて、想定する目標1のサンプリング番号をm’とし、想定する目標2のサンプリング番号をm’として連立方程式を導出して、下記式(22)に従い連立方程式を解くことにより、目標1のサンプリング番号m’および目標2のサンプリング番号m’である場合の目標番号ntgt=1の目標からの反射RF信号の実部α’1,m’1,m’2と、目標1のサンプリング番号m’および目標2のサンプリング番号m’である場合の目標番号ntgt=2の目標からの反射RF信号の実部α’2,m’1,m’2を算出する。
さらに、目標距離算出部62は、下記式(23に従って連立方程式を解くことにより、目標1のサンプリング番号m’および目標2のサンプリング番号m’である場合の目標番号ntgt=1の目標からの反射RF信号の虚部β’1,m’1,m’2と、目標1のサンプリング番号m’および目標2のサンプリング番号m’である場合の目標番号ntgt=2の目標からの反射RF信号の虚部β’2,m’1,m’2とを算出する。
ここまでの処理がステップST1dである。なお、mstは、想定する複数の目標距離の組み合わせ(以下、目標距離候補と記載する)の目標のサンプリング開始番号であり、Δmは、想定する目標のサンプリング番号の間隔、medは、想定する複数の目標距離候補の目標のサンプリング終了番号であり、nG,1は、予め設定された番号1のゲート番号、nG,2は、予め設定された番号2のゲート番号である。
なお、複数の受信ゲート内の周波数領域の信号の実部および虚部のうち、目標距離の算出に用いる信号の実部および虚部は、当該信号の信号強度に基づいて選択してもよい。
Figure 0006779415

Figure 0006779415
一方、目標距離算出部62は、目標距離を算出するときに目標数Ntgtより多数の受信ゲートの観測値を用いる場合、下記式(24)に従って、想定する目標1のサンプリング番号をm’とし、目標2のサンプリング番号をm’として連立方程式を導出する。
下記式(24)は、全ての受信ゲートを用いた場合を示しているが、目標数Ntgtより多い受信ゲートの観測値があればよい。なお、複数の受信ゲートのうち、受信ゲート内の信号の信号強度に基づいて、目標距離の算出に使用する受信ゲートを選択してもよい。
目標距離算出部62は、下記式(24)で表される連立方程式を、受信信号比率x(m (n),mntgt)で偏微分し、下記式(25)に従って目標距離候補の評価値を算出する。続いて、目標距離算出部62は、下記式(25)を、下記式(26)のように定義する。ここで、信号比率に関する行列Xm’1,m’2、目標信号の実部および虚部に関する行列Am’1,m’2、観測値に関する行列Zm’1,m’2は、下記式(27)で表される。
Figure 0006779415

Figure 0006779415
図17において、目標距離算出部62は、上記式(26)を下記式(28)に従って、最小二乗法によって解くことにより、目標からの反射RF信号の実部および虚部に関する行列Am’1,m’2を算出する(ステップST1e)。Y−1は、行列Yの逆行列を表す。
Figure 0006779415
目標距離算出部62は、下記式(29)に従い、目標1のサンプリング番号m’と目標2のサンプリング番号m’との各々の組み合わせの実部α’ntgt,m’1,m’ および虚部β’ntgt,m’1,m’2と、観測値の実部zα(n)および虚部z β(n)との残差、すなわち、実部の残差εα(m’,m’)と虚部の残差εβ(m’,m’)とを算出する。
Figure 0006779415
目標1のサンプリング番号m’と目標2のサンプリング番号m’との組み合わせが真値に近くなるほど、残差は小さくなる。従って、目標距離候補の評価値として、残差を分母にした場合、評価値が大きくなるほど、真値との差が小さくなる。
図18は、目標1のサンプリング番号と目標2のサンプリング番号の組み合わせと目標距離候補の評価値との関係を示す図である。図18において、縦軸は目標1のサンプリング番号m’であり、横軸は目標2のサンプリング番号m’である。図18に示すように、目標距離算出部62は、実部の残差εα(m’,m’)および虚部の残差εβ(m’,m’)を用いて、下記式(30)に従い、評価値ε(m’,m’)を算出する。目標距離算出部62は、下記式(31)に従い、評価値ε(m’,m’)を最大にする目標1のサンプリング番号m”と目標2のサンプリング番号m”とを算出する。ここで、argmaxε(p,q)は、目標距離候補の評価値ε(p,q)を最大にする引数p,qを算出する関数である。
この後、目標距離算出部62は、下記式(32)を用いて、目標番号ntgtの目標距離R”0,ntgtを算出する(ステップST2d、ステップST2e)。
このように実部および虚部の情報を用いることで、測距精度が向上する効果がある。
目標距離算出部62は、実部あるいは虚部のみを用いても、複数の目標距離算出は可能である。また、目標距離算出部62は、目標数が1つであっても目標距離の算出が可能である。目標数が1である場合、m’のみとして算出すればよい。
Figure 0006779415
目標距離算出部62は、目標番号ntgtの目標距離R”0,ntgtを表示器7に出力する。表示器7は、目標距離算出部62から入力した目標番号ntgtの目標距離R” 0,ntgtを目標情報として画面上に表示する。
前述したように、実施の形態1に係るレーダ装置1は、受信RF信号に対して複数の受信ゲートを設定したゲート処理を行い、ゲート処理後の信号に対して周波数領域変換処理を行い、複数の受信ゲートの周波数領域の信号の実部および虚部のうちの少なくとも一方に基づいて目標距離を算出する。これにより、受信ゲート内に複数の目標が存在する場合であっても目標距離を正確に計測することができる。
例えば、ゲート処理部60が、複数の受信ゲートを設定して狭帯域フィルタ後の信号を各々の受信ゲート内に存在する目標の周波数領域の信号が同じ位相になるように生成し、周波数領域変換部61が、各々の受信ゲート内に存在する信号に対して同じサンプリング番号から周波数領域変換して周波数領域の信号を生成する。ゲート処理部60は、ゲート番号nによらず、各々の目標の実部および虚部だけが変化するようにゲート処理を行うため、目標距離算出部62は、この特性を利用して、想定する受信信号比率と観測値である実部および虚部のうちの少なくとも一方に基づいて、同じ速度で、受信ゲート内に複数の目標からの反射信号が存在した場合であっても目標距離を算出することができる。
実施の形態1に係るレーダ装置1において、目標距離算出部62は、複数の受信ゲートの周波数領域の信号の実部および虚部のうちの少なくとも一方を用いて、各々の受信ゲート内にある目標からの受信信号比率に基づく目標距離候補の連立方程式を解いて目標距離候補の評価値を算出し、目標距離候補の評価値に基づいて目標距離を算出する。評価値を用いることで、少ない演算量で複数の目標距離を算出することが可能である。
実施の形態1に係るレーダ装置1において、目標距離算出部62は、複数の受信ゲートの周波数領域の信号の実部および虚部のうちの少なくとも一方を用いて、各々の受信ゲート内にある目標からの受信信号比率に基づく目標距離候補の連立方程式を導出し、導出した前記連立方程式を、最小二乗法を用いて解くことにより目標距離候補の評価値を算出し、目標距離候補の評価値に基づいて目標距離を算出する。評価値を、最小二乗法を用いて算出するので、より雑音の影響が低減し、測距精度が向上する。
なお、実施の形態1では、目標数Ntgtを2としたが、2以外の自然数であっても同様に目標数分の目標距離を算出することは可能である。
実施の形態2.
図19は、本発明の実施の形態2に係るレーダ装置の信号処理部6Aの構成を示すブロック図である。図19において図1と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。実施の形態2に係るレーダ装置は、図1と同様に、空中線2、送信部3、送受切替部4、受信部5および表示器7を備えている。実施の形態2に係るレーダ装置では、信号処理部6の代わりに、信号処理部6Aが設けられている。
信号処理部6Aは、図19に示すように、ゲート処理部60、周波数領域変換部61、目標距離算出部62Aおよび目標候補検出部63を備える。
目標距離算出部62Aは、目標候補検出部63によって検出された目標候補の周波数領域の信号の実部および虚部のうちの少なくとも一方に基づいて目標距離を算出する。
目標候補検出部63は、周波数領域変換部61によって生成された周波数領域の信号の信号強度に基づいて目標候補を検出する。
周波数領域変換部61は、周波数領域の信号f(n,k)を目標候補検出部63に出力する。目標候補検出部63は、周波数領域の信号f(n,k)の信号強度に基づいて目標候補を検出する。例えば、目標候補検出部63は、CA−CFAR(Cell Average Constant False Alarm Rate)処理によって目標候補を検出する。
図20は、受信ゲート内にある目標からの反射RF信号の振幅と目標候補からの反射RF信号の振幅と雑音との関係を示す図である。図20において、E1は、ゲート番号nの受信ゲート内に存在する目標からの反射RF信号の振幅である。E2は、CFAR処理で検出されたゲート番号nの受信ゲート内に存在する目標候補からの反射RF信号の振幅の観測値であって、E2=(zα(n+zβ(n1/2である。zα(n)はゲート番号nの反射RF信号の実部であり、zβ(n)は虚部である。E3は、雑音である。
図20に示すように、CFAR処理を用いると、一定の誤警報確率Pfaとなるように目標候補が検出される。このため、目標候補の誤検出を制御することで、雑音をなるべく検出せずに、信号強度に基づいて目標候補を検出することが可能となる。また、信号強度に基づいて目標候補を検出するため、目標候補の信号強度を制御でき、信号強度に基づく距離精度が得られる。目標候補検出部63は、周波数領域変換部61から入力した周波数領域の信号f(n,k)と、CFAR処理で検出した目標候補ntgtが存在する受信ゲートのゲート番号nG,tgtと、周波数領域のサンプリング番号kとを目標距離算出部62Aに出力する。
図21は、実施の形態2における目標距離算出部62Aの動作例を示すフローチャートである。以下、想定する目標数の範囲が1からN’tgtであると仮定して説明する。
目標距離算出部62Aは、想定する目標数の範囲内で目標数n’tgtを設定する(ステップST1f)。目標距離算出部62Aは、想定する目標数n’tgtに応じて下記式(33)に従って連立方程式を導出する。m(nG,tgt)は、目標候補ntgtのゲート番号nG,tgtのゲート開始ビンに相当するサンプリング番号m’である。
Figure 0006779415
目標距離算出部62Aは、上記式(33)で表された連立方程式を、各々の目標からの反射RF信号が受信ゲート内に存在している割合(受信信号比率)x(m(nG,tg ),mn’tgt)で偏微分して、下記式(34)で表す。次に、目標距離算出部62Aは、下記式(34)を下記式(35)のように定義する。ここで、信号比率に関する行列Xm’1,・・・,m’n’tgtと、目標信号の実部および虚部に関する行列Am’ 1,…,m’n’tgtと、観測値に関する行列Zm’1,…,m’n’tgtとは、下記式(36)で表される。
Figure 0006779415

Figure 0006779415

Figure 0006779415
目標距離算出部62Aは、上記式(36)を、下記式(37)に従い最小二乗法によって解くことにより、目標信号の実部および虚部に関する行列Am’1,…,m’n’tg を算出する(ステップST2f)。ここで、Y−1は行列Yの逆行列であり、Yは行列Yの転置を表す。
Figure 0006779415
目標距離算出部62Aは、下記式(38)に従い、目標数n’tgtである場合における各々の目標のサンプリング番号mn’tgtの組み合わせの実部α’n’tgt,m’ 1,…,m’n’tgtおよび虚部β’n’tgt, m’1,…,m’n’tgtと、観測値の実部zα(n)および虚部zβ(n)の残差、すなわち、実部の残差εα(m’,・・・,m’n’tgt)および虚部の残差εβ(m’,・・・,m’n’t gt)を算出する。
Figure 0006779415
目標数n’tgtである場合の各々の目標のサンプリング番号mn’tgtの組み合わせが真値に近いほど、残差は小さくなる。従って、残差を分母にした場合、目標距離候補の評価値が大きくなるほど、真値との差が小さくなる。
目標距離算出部62Aは、実部の残差εα(m’,・・・,m’n’tgt)および虚部の残差εβ(m’,・・・,m’n’tgt)を用いて下記式(39)に従い、目標距離候補の評価値ε(m’,m’)を算出する。
目標距離算出部62Aは、下記式(40)に従い、目標距離候補の評価値ε(m’,・・・,m’n’tgt)を最大にする、目標数N”tgtと、各々の目標のサンプリング番号mn’tgtを算出する。なお、argmaxε(q,p,・・・,q)は、目標距離候補の評価値ε(q,p,・・・,q)を最大にする変数q、引数p,・・・,qを算出する関数である。
Figure 0006779415
目標距離算出部62Aは、下記式(41)に従って、目標番号ntgtの目標の距離R”0,ntgtを算出する(ステップST3f)。このように、実部および虚部の情報を用いることで、情報量が増え、測距精度が向上する効果がある。実部および虚部のいずれかのみを用いても、複数の目標の目標距離の算出は可能である。
Figure 0006779415
目標距離算出部62Aは、目標数に応じて上記式(33)で表される連立方程式を導出し、さらに上記式(37)に従い最小二乗法によって上記連立方程式を解くことにより、目標信号の実部および虚部に関する行列Am’1,…,m’n’tgtを算出し、上記式(40)に従い、目標距離候補の評価値ε(m’,・・・,m’n’tgt)を、最大にする目標数N”tgtと、各々の目標のサンプリング番号mn’tgtを算出する。このため、予め目標数が設定されている場合であっても、目標数分の相対距離を算出することが可能になる。
前述したように、実施の形態2に係るレーダ装置は、周波数領域変換部61によって生成された周波数領域の信号f(n,k)の信号強度に基づいて目標候補を検出する目標候補検出部63を備えている。目標距離算出部62Aは、目標候補検出部63によって検出された目標候補の周波数領域の信号f(n,k)の実部および虚部のうちの少なくとも一方に基づいて目標距離を算出する。すなわち、目標候補の受信ゲート内の信号の観測値に基づいて目標距離候補が算出されるため、受信ゲートを予め設定する必要がない。また、信号強度に基づいて目標候補を検出するため、信号対雑音比が高い状況で目標距離が算出される。これにより、目標距離を高精度に算出することが可能となる。
目標候補検出部63によって検出された目標候補のうち、目標候補検出部63がさらに信号強度に基づいて目標候補を選定することで、目標距離をさらに高精度に算出することが可能となる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、実施の形態のそれぞれの自由な組み合わせまたは実施の形態のそれぞれの任意の構成要素の変形もしくは実施の形態のそれぞれにおいて任意の構成要素の省略が可能である。
本発明に係るレーダ装置は、受信ゲート内に複数の目標が存在する場合であっても目標距離を正確に計測することができるので、各種のレーダ装置に利用可能である。
1 レーダ装置、2,100 空中線、3 送信部、4 送受切替部、5 受信部、6,6A 信号処理部、7,101 表示器、30 送信機、31 パルス変調器、32 局部発振器、50 受信機、51 A/D変換器、60 ゲート処理部、61 周波数領域変換部、62,62A 目標距離算出部、63 目標候補検出部、102 入出力インタフェース、103 外部記憶装置、104 処理回路、105 信号路、106 プロセッサ、107 メモリ。

Claims (13)

  1. 送信信号を空間に放射する送信部と、
    前記送信信号が空間内の目標で反射されて戻った信号である受信信号を受信する受信部と、
    前記受信信号に対して複数の受信ゲートを設定したゲート処理を行い、ゲート処理後の信号を生成するゲート処理部と、
    前記ゲート処理後の信号に対して周波数領域変換を行い、周波数領域の信号を生成する周波数領域変換部と、
    前記周波数領域変換部によって生成された複数の受信ゲートの周波数領域の信号の実部および虚部のうちの少なくとも一方に基づいて、目標距離を算出する目標距離算出部とを備えたこと
    を特徴とするレーダ装置。
  2. 前記目標距離算出部は、複数の受信ゲートの周波数領域の信号の実部および虚部のうちの少なくとも一方を用いて、各々の受信ゲート内にある目標からの受信信号比率に基づく目標距離候補の連立方程式を解いて目標距離候補の評価値を算出し、目標距離候補の評価値に基づいて目標距離を算出すること
    特徴とする請求項1記載のレーダ装置。
  3. 前記目標距離算出部は、複数の受信ゲートの周波数領域の信号の実部および虚部のうちの少なくとも一方を用いて、各々の受信ゲート内にある目標からの受信信号比率に基づく目標距離候補の連立方程式を導出し、導出した前記連立方程式を最小二乗法を用いて解くことにより目標距離候補の評価値を算出し、目標距離候補の評価値に基づいて目標距離を算出すること
    特徴とする請求項1記載のレーダ装置。
  4. 前記目標距離算出部は、目標距離候補と観測値に基づいて目標距離候補の評価値を算出すること
    を特徴とする請求項2または請求項3記載のレーダ装置。
  5. 前記目標距離算出部は、予め設定された目標数に基づいて目標距離を算出すること
    を特徴とする請求項1記載のレーダ装置。
  6. 前記目標距離算出部は、目標距離候補の評価値に基づいて目標数を算出し、目標数分の目標距離を算出すること
    を特徴とする請求項2または請求項3記載のレーダ装置。
  7. 前記周波数領域変換部は、各々の受信ゲート内にある目標の周波数領域変換後の信号の位相が同じになるように、各々の受信ゲートの位置によらず、同時刻に周波数領域変換を開始すること
    を特徴とする請求項1記載のレーダ装置。
  8. 前記ゲート処理部は、ゲート処理に加え、前記受信信号に対して帯域通過フィルタ処理を行い、帯域通過フィルタ処理後の信号を生成すること
    を特徴とする請求項1記載のレーダ装置。
  9. 前記ゲート処理部は、各々の受信ゲート内にある目標の周波数領域変換後の信号の位相が同じになるように、各々の受信ゲートの位置によらず、同時刻に帯域通過フィルタ処理を開始すること
    を特徴とする請求項8記載のレーダ装置。
  10. 前記周波数領域変換部によって生成された周波数領域の信号の信号強度に基づいて目標候補を検出する目標候補検出部を備え、
    前記目標距離算出部は、前記目標候補検出部によって検出された目標候補の周波数領域の信号の実部および虚部のうちの少なくとも一方に基づいて、目標距離を算出すること
    を特徴とする請求項1記載のレーダ装置。
  11. 前記目標距離算出部は、予め設定した複数の受信ゲートの周波数領域の信号の実部および虚部のうちの少なくとも一方を用いて目標距離を算出すること
    特徴とする請求項1記載のレーダ装置。
  12. 前記目標距離算出部は、信号強度に基づいて選択した複数の受信ゲートの周波数領域の信号の実部および虚部のうちの少なくとも一方を用いて目標距離を算出すること
    特徴とする請求項1記載のレーダ装置。
  13. 送信部が、送信信号を空間に放射するステップと、
    受信部が、前記送信信号が空間内の目標で反射されて戻った信号である受信信号を受信するステップと、
    ゲート処理部が、前記受信信号に対して複数の受信ゲートを設定したゲート処理を行い、ゲート処理後の信号を生成するステップと、
    周波数領域変換部が、前記ゲート処理後の信号に対して周波数領域変換を行い、周波数領域の信号を生成するステップと、
    目標距離算出部が、前記周波数領域変換部によって生成された複数の受信ゲートの周波数領域の信号の実部および虚部のうちの少なくとも一方に基づいて、目標距離を算出するステップとを備えたこと
    を特徴とする目標距離算出方法。
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