JP7261302B2 - レーダ装置 - Google Patents

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Description

本開示は、周波数変調連続波レーダ装置に関する。
従来から周波数が時間遷移するミリ波の送信波と送信波の反射による受信波とを用いて目標物体の相対距離および相対速度を検出するいわゆるFM‐CWレーダ装置に関する発明が知られている(下記特許文献1を参照)。この従来の発明は、1つの送信波に対して複数の受信波が計測されるような場合であっても正確に相対速度および相対距離を算出することができるレーダ装置を提供することを目的としている(同文献、第0009段落等を参照)。
この目的を達成するための手段として、特許文献1は、次のような構成のレーダ装置を開示している(同文献、請求項1等を参照)。レーダ装置は、電磁波送受信手段と、情報検出手段とを備えている。電磁波送受信手段は、時間経過にともなって所定周波数範囲で周波数が変化する変調区間を繰り返す電磁波のビームを送信波として送信するとともに、その送信波の物標からの反射波を受信する。情報検出手段は、送信波と受信波とをミキシングして生成されるビート信号に基づいて物標の情報を検出する。
さらに、上記情報検出手段は、ビート信号周波数スペクトル計測手段と、状態値検出手段とを備える。ビート信号周波数スペクトル計測手段は、送信波において時間に対して周波数が遷移する第1の区間と、その第1の区間と時間に対する周波数遷移の傾きが同じで所定の時間間隔を持つ第2区間とで、それぞれ第1ビート信号周波数スペクトルと第2ビート信号周波数スペクトルとを計測する。
また、上記状態値検出手段は、第1ビート信号周波数スペクトルに現れる所定の強度以上の第1ピーク群と、第2ビート信号周波数スペクトルに現れる所定の強度以上の第2ピーク群とを比較する。そして、状態値検出手段は、第1ピーク群に含まれるピークと第2ピーク群に含まれるピークとの周波数が略同一となるピークの位相変化量を算出し、その位相変化量からそのピークに対応する物標の相対速度および相対距離を検出する。
また、先行車両等の検知物の位置と自車に対する相対速度とを高精度に計測するのに適したレーダ装置に関する発明が知られている(下記特許文献2を参照)。この発明は、計測すべき標的以外の標的がレーダの検出視野内に存在した場合でも、標的の距離と速度を精度良く求めることが可能なレーダ装置を提供することを課題としている(同文献、第0030段落等を参照)。
この課題を解決するための手段として、特許文献2は、次のようなレーダ装置を開示している(同文献、請求項1等を参照)。レーダ装置は、信号生成部、送信部、受信部および受信信号処理部を備えている。信号生成部で生成され送信部から放射される送信信号は、単位の変調区間において、時間軸上の第1の変調区間と、時間軸上の第2の変調区間とを有する。
上記第1の変調区間は、時間軸に対して周波数傾きを持つ少なくとも2つの掃引周波数直線に従う電波を周期的に切り替え遷移しながら送出する変調区間である。また、上記第2の変調区間は、時間軸に対して周波数傾きを持たない少なくとも2つの周波数の電波を周期的に切り替え遷移しながら送出する変調区間である。そして、信号処理部は、標的によって反射し受信部で受信された送信信号の反射波を処理して標的までの距離または相対速度の少なくとも一方を求める機能を有する。
国際公開第2006/134912号 特開2008-128946号公報
特許文献1に記載された従来のレーダ装置は、送信波の異なる変調区間である第1の区間と第2の区間のそれぞれのビート信号周波数スペクトルに現れるピーク群を比較し、周波数が略同一となるピークの位相変化量から物標の相対速度および相対距離を検出する。この場合、レーダ装置を搭載した自車と物標との相対速度が大きくなると、自車と物標との位置関係が変化するため、相対速度および相対距離を精度よく検出できなくなる。
特許文献2に記載された従来のレーダ装置は、標的が複数存在する状況において、第1変調区間と第2変調区間のいずれか一方で計測結果に大きな誤差が含まれたとしても、もう片方の変調区間における計測によって、上記計測結果の正誤を検証することができる。これにより、誤検知データの出力を低減することができるという優れた効果を奏することができる。しかし、この従来のレーダ装置は、第1の変調区間と第2の変調区間とで変調パターンを変更する装置構成が必要になる。また、変調パターンの変更時に電波の周波数にリンギングが発生し、信号雑音比(S/N比)が低下するおそれがある。
本開示は、送信波の周波数の変調パターンを変更することなく、従来よりも物標に対する距離を正確に計測可能な周波数変調連続波レーダ装置を提供する。
本開示の一態様は、送信波を送信する送信アンテナと、受信波を受信する受信アンテナと、前記送信波の周波数と前記受信波の周波数との差であるビート周波数信号を出力するミキサと、前記ビート周波数信号を処理して物標までの距離を算出する信号処理装置と、を備えた周波数変調連続波方式のレーダ装置であって、前記信号処理装置は、前記送信波の変調周期内に時間をずらして複数の処理区間を設定し、それぞれの前記処理区間で前記ビート周波数信号を処理してピーク信号を検出し、複数の前記ピーク信号の位相差に基づいて前記距離を算出することを特徴とするレーダ装置である。
本開示の上記一態様によれば、送信波の周波数の変調パターンを変更することなく、従来よりも物標までの距離を正確に計測可能な周波数変調連続波レーダ装置を提供することができる。
実施形態1に係るレーダ装置の構成を説明する機能ブロック図。 同レーダ装置の信号処理部を構成する記憶装置の一例の説明図。 同記憶装置の一例の説明図。 同記憶装置の一例の説明図。 同信号処理部の変調パターン生成機能と処理期間設定機能の説明図。 同処理期間設定機能の説明図。 同信号処理部のFFT処理機能およびピーク検出機能の説明図。 同信号処理部の距離と速度の算出機能の説明図。 同距離および速度の算出機能の説明図。 実施形態2に係るレーダ装置の信号処理部の処理期間設定機能の説明図。 同処理期間設定機能の説明図。 同信号処理部の距離と速度の算出機能の説明図。 従来のレーダ装置による速度計算方法の説明図。 従来のレーダ装置による速度計算方法の説明図。 従来のレーダ装置による速度計算方法の説明図。 従来のレーダ装置による速度計算方法の説明図。
以下、図面を参照して本開示に係るレーダ装置の実施形態を説明する。
[実施形態1]
図1は、本開示に係るレーダ装置の実施形態1を示すブロック図である。
本実施形態のレーダ装置100は、たとえば、車両の自動運転(AD)や先進運転支援システム(ADAS)などを高信頼性かつ高精度に実現するために車両に搭載される外界センサを構成する中近距離ミリ波レーダである。レーダ装置100は、たとえば、車両の四隅、すなわち車両の前後の左右のコーナー部に取り付けられる。中近距離ミリ波レーダは、たとえば、歩行者、周囲の車両、その他の障害物などの物標までの距離や物標の相対速度をより高精度に計測することが求められている。
詳細については後述するが、本実施形態のレーダ装置100は、周波数変調連続波(Frequency Modulated Continuous Wave:FM-CW)方式のレーダ装置であって、以下の構成を主な特徴としている。レーダ装置100は、送信波を送信する送信アンテナ5と、受信波を受信する受信アンテナ6と、送信波の周波数と受信波の周波数との差であるビート周波数信号SBf(図4参照)を出力するミキサ8と、ビート周波数信号SBfを処理して物標までの距離を算出する信号処理装置1と、を備えている。信号処理装置1は、送信波の変調周期T(図3参照)内に時間をずらして複数の処理期間T1,T2を設定し、それぞれの処理期間T1,T2でビート周波数信号SBfを処理してピーク信号P1,P2(図5参照)を検出し、複数のピーク信号P1,P2の位相差φ(図6参照)に基づいて物標までの距離を算出する。
以下、本実施形態のレーダ装置100の各部の構成を詳細に説明する。本実施形態のレーダ装置100は、たとえば、信号処理装置1と、変調装置2と、電圧制御発振器3と、増幅器4と、送信アンテナ5と、受信アンテナ6と、低雑音増幅器7と、ミキサ8と、低域通過フィルタ9と、A/D変換器10と、を備えている。
信号処理装置1は、たとえば、マイクロコントローラやファームウェアによって構成されたコンピュータシステムである。信号処理装置1は、たとえば、中央処理装置(CPU)、RAMやハードディスクなどによって構成される記憶装置11、その記憶装置11に記憶されたコンピュータプログラムやデータ、および信号入出力部などを含む。信号処理装置1は、たとえば、車両に搭載され、車両のエンジン制御や走行制御を行う電子制御装置(ECU)であってもよい。
信号処理装置1は、たとえば、変調パターン生成機能F1と、処理期間設定機能F2と、複数のFFT処理機能F31,F32と、ピーク検出機能F4と、距離と速度の算出機能F5とを有している。これらの各機能は、たとえば、信号処理装置1を構成する中央処理装置、記憶装置11、その記憶装置11に記憶されたコンピュータプログラムおよびデータ、ならびに信号入出力部などによって実現される。
信号処理装置1の変調パターン生成機能F1は、たとえば中央処理装置により、所定の周期で連続的に変化する電圧波形を生成するための命令を、変調装置2へ出力する。より具体的には、変調パターン生成機能F1において、中央処理装置は、たとえば三角波や鋸波の電圧波形を生成するための命令を変調装置2に出力する。
変調装置2は、信号処理装置1の変調パターン生成機能F1によって出力された命令を入力とし、その命令に基づいて所定の周期で連続的に変化する電圧波形を生成して電圧制御発振器3へ出力する。より具体的には、変調装置2は、たとえば変調パターン生成機能F1を構成する中央処理装置から出力された命令に基づいて、たとえば、三角波や鋸波の電圧波形を生成して電圧制御発振器3へ出力する。
電圧制御発振器3は、変調装置2から出力された電圧波形を入力とし、その電圧波形に応じて制御された発振周波数の送信信号を生成して増幅器4およびミキサ8へ出力する。より具体的には、電圧制御発振器3は、たとえば、変調装置2から出力された電圧波形に応じて、連続波を周波数変調した送信信号STx(図3参照)を出力する。増幅器4は、電圧制御発振器3から出力された送信信号STxを入力とし、その送信信号STxを増幅して送信アンテナ5へ出力する。
送信アンテナ5は、増幅器4から出力された増幅された送信信号STxを入力とし、その送信信号STxの振幅と周波数に応じた電磁波を送信波として発信する。より具体的には、送信アンテナ5は、増幅器4から出力された送信信号STxに応じて、周波数変調された連続波(FM-CW)を発信する。
受信アンテナ6は、送信アンテナ5から発信された送信波が、レーダ装置100の測定範囲に存在する物標によって反射されてレーダ装置100に戻ってきた反射波を、受信波として受信する。受信アンテナ6は、受信した受信波の振幅と周波数に応じた受信信号SRx(図3参照)を、低雑音増幅器7へ出力する。
低雑音増幅器7は、受信アンテナ6から出力された受信信号SRxを入力とし、その受信信号SRxを増幅してミキサ8へ出力する。ミキサ8は、たとえば乗算器によって構成され、低雑音増幅器7から出力された増幅された受信信号SRxと、電圧制御発振器3から出力された送信信号STxとを入力とする。ミキサ8は、入力された受信信号SRxと送信信号STxとの乗算を行って、これらの信号の周波数の差、すなわち送信波の周波数と受信波の周波数との差の周波数のビート周波数信号SBf(図4参照)を生成して低域通過フィルタ9へ出力する。
低域通過フィルタ9は、ミキサ8から出力されたビート周波数信号SBfを入力とし、そのビート周波数信号SBfの低周波成分を取り出してA/D変換器10へ出力する。A/D変換器10は、低域通過フィルタ9から出力されたビート周波数信号SBfの低周波成分を入力とし、そのビート周波数信号SBfを所定のサンプリング周期でサンプリングしたデジタルデータを、信号処理装置1の処理期間設定機能F2へ出力する。
信号処理装置1の処理期間設定機能F2は、A/D変換器10から出力されたビート周波数信号SBfのデジタルデータを入力とし、中央処理装置により、送信波の変調周期T内に時間をずらして複数の処理期間T1,T2を設定する(図2Aから図2C、図3および図4参照)。より具体的には、信号処理装置1の中央処理装置は、たとえば、複数の処理期間T1,T2に対応するビート周波数信号SBfのデジタルデータの時系列データを、記憶装置11に記憶させる。
図2Aから図2Cは、それぞれ、レーダ装置100の信号処理装置1を構成する記憶装置11の一例の説明図である。図3は、信号処理装置1の変調パターン生成機能F1と処理期間設定機能F2の説明図である。より詳細には、図3は、横軸を時間とし、縦軸を周波数とし、送信波に対応する送信信号STxと、受信波に対応する受信信号SRxと、複数の処理期間T1,T2との関係を示すグラフである。図4は、処理期間設定機能F2の説明図である。より詳細には、図4は、横軸を時間とし、縦軸を振幅として、ビート周波数信号SBfと、複数の処理期間T1,T2との関係を示すグラフである。
信号処理装置1の処理期間設定機能F2は、たとえば中央処理装置によって、送信波すなわち送信信号STxの変調周期T内に時間Δtをずらして複数の処理期間T1,T2を設定する。本実施形態のレーダ装置100において、信号処理装置1の処理期間設定機能F2は、たとえば中央処理装置によって、複数の処理期間T1,T2として、第1の処理期間T1と、第2の処理期間T2とを設定する。ここで、複数の処理期間T1,T2は、たとえば、送信信号STxの変調周期T内で、各々の処理期間T1,T2の一部が重複し、すべての処理期間T1,T2に共通する期間を有している。
さらに、信号処理装置1の処理期間設定機能F2は、たとえば、中央処理装置により、複数の処理期間T1,T2に対応するそれぞれN個(Nは自然数)のデジタルデータの時系列データを、記憶装置11に記憶させる。記憶装置11は、たとえば、図2Aおよび図2Cに示すように、各々の処理期間T1,T2の時系列データを個別に記憶する、複数の記憶領域A1,A2を有している。
この場合、信号処理装置1の処理期間設定機能F2は、たとえば、中央処理装置により、図2Aに示すように、各々の記憶領域A1,A2へ、各々の処理期間T1,T2の時系列データを、順次、記録する。このとき、中央処理装置は、二回目以降の時系列データの記録時に、前回、記憶領域A1に記録したN個の時系列データt,t,・・・,tN-1,tに対して、時間Δtに対応する所定のデータ数だけずらしたN個の時系列データt,tm+1,・・・,tN+m-2,tN+m-1を、記憶領域A2に記録する。
また、信号処理装置1の処理期間設定機能F2は、たとえば、中央処理装置により、図2Cに示す記憶領域A1,A2に、それぞれ、N個の時系列データt,t,・・・,tN-1,tを記録する。さらに、中央処理装置は、各々の記憶領域A1,A2から各々の処理期間T1,T2のN個の時系列データを、順次、読み出す。このとき、中央処理装置は、二回目以降の記憶領域A2の時系列データの読み出し時に、前回、読み出した記憶領域A1のN個の時系列データt,t,・・・,tN-1,tに対して、時間Δtに対応する所定のデータ数だけビットシフトとゼロ埋めを行ったN個の時系列データt,tm+1,・・・,tN-1,t,・・・,0を読み出す。
また、記憶装置11は、たとえば、図2Bに示すように、各々の処理期間T1,T2の時系列データ、すなわち時系列データt,t,・・・,tN-1,tと、時系列データt,tm+1,・・・,tN+m-2,tN+m-1とを含む(N+m-1)個(Nおよびmは自然数)の時系列データt,t,・・・,tN+m-2,tN+m-1を記憶する記憶領域Aを有してもよい。この場合、信号処理装置1の処理期間設定機能F2において、中央処理装置は、記憶領域Aに記憶された時系列データから各々の処理期間T1,T2のN個の時系列データを読み出す。このとき、中央処理装置は、二回目以降の時系列データの読み出し時に、前回読み出したN個の時系列データt,t,・・・,tN-1,tに対して、時間Δtに対応する所定のデータ数だけずらした時系列データt,tm+1,・・・,tN+m-2,tN+m-1を読み出す。
図1に示す信号処理装置1の第1のFFT処理機能F31は、たとえば中央処理装置により、記憶装置11に記憶された第1の処理期間T1のビート周波数信号SBfの時系列データを読み出して高速フーリエ変換(FFT)処理を行う。すなわち、第1のFFT処理機能F31において、中央処理装置は、図4に示す第1の処理期間T1に対応するビート周波数信号SBfのデジタルデータの時系列データに対してFFT処理を行う。第1のFFT処理機能F31は、たとえば中央処理装置により、処理結果を信号処理装置1のピーク検出機能F4に出力する。
また、信号処理装置1の第2のFFT処理機能F32は、たとえば中央処理装置により、記憶装置11に記憶された第2の処理期間T2のビート周波数信号SBfの時系列データを読み出して高速フーリエ変換(FFT)処理を行う。すなわち第2のFFT処理機能F32において、中央処理装置は、図4に示す第2の処理期間T2に対応するビート周波数信号SBfのデジタルデータの時系列データに対してFFT処理を行う。第2のFFT処理機能F32は、たとえば中央処理装置により、処理結果を信号処理装置1のピーク検出機能F4に出力する。
図5は、信号処理装置1のFFT処理機能F31,F32およびピーク検出機能F4の説明図である。より詳細には、図5は、横軸を周波数とし、縦軸を信号強度とするグラフである。なお、処理期間T1,T2のビート周波数信号SBfの処理結果からは、それぞれの処理期間T1,T2に対応する別個のグラフが得られるが、図5では、一つのグラフを用いて処理期間T1,T2の処理結果を説明する。FFT処理機能F31,F32において、中央処理装置は、処理期間T1,T2に対応する処理結果として、それぞれ、図5に示すように、各周波数に対する信号強度を出力する。
信号処理装置1のピーク検出機能F4において、中央処理装置は、FFT処理機能F31,F32から出力された処理期間T1,T2のそれぞれのビート周波数信号SBfのFFT処理の結果を入力とする。そして、ピーク検出機能F4において、中央処理装置は、処理期間T1のビート周波数信号SBfのFFT処理の結果から、ノイズレベルよりも高いピーク信号P1を検出し、そのピーク信号P1に対応する周波数、および、ピーク信号P1が有する位相と振幅の情報を、距離と速度の算出機能F5へ出力する。また、ピーク検出機能F4において、中央処理装置は、第2の処理期間T2のビート周波数信号SBfのFFT処理の結果から、ノイズレベルよりも高いピーク信号P2を検出し、そのピーク信号P2に対応する周波数、および、ピーク信号P2が有する位相と振幅の情報を、距離と速度の算出機能F5へ出力する。
信号処理装置1の距離と速度の算出機能F5において、中央処理装置は、ピーク検出機能F4で出力したピーク信号P1,P2の周波数、位相および振幅に基づいて、物標までの距離と物標の相対速度を算出する。
図6および図7は、信号処理装置1の距離と速度の算出機能F5の説明図である。より具体的には、図6は、複素平面に表示したピーク信号P1,P2の情報である。図7は、横軸を時間とし、縦軸を距離として、距離と速度の算出機能F5において算出された物標までの距離の時間変化を示すグラフである。以下、ピーク信号P1,P2の位相差φから物標までの距離を求める計算式の一例を説明する。
物標までの距離をR、電磁波の速度すなわち光速をc、距離Rによる送信波と受信波との遅延時間をτとすると、τ=2R/cが成立する。また、図3に示す送信信号STxの周波数変調の傾きmは、周波数変調幅ΔFと変調周期Tによって、m=ΔF/Tと表される。このとき、ビート周波数信号SBfの周波数fbは、以下の式(1)によって表される。
Figure 0007261302000001
また、ビート周波数信号SBfの角周波数ωbは、上記式(1)で求めたビート周波数信号SBfの周波数fbに基づいて、ωb=2π・fbで表される。
また、FFT処理機能F31,F32の処理期間の中心周波数f2,f1の差をΔfとすると以下の式(2)が成立する。
Figure 0007261302000002
上記の式(2)から、Δtを以下の式(3)に基づいて求めることができる。
Figure 0007261302000003
すなわち、FFT処理機能F31,F32の処理結果であるピーク信号P1,P2の間の位相差φは、以下の式(4)のようになる。
Figure 0007261302000004
よって、上記式(4)に基づいて、物標までの距離Rは、以下の式(5)によって求めることができる。
Figure 0007261302000005
すなわち、FFT処理機能F31,F32の処理期間の中心周波数f2,f1の差(f2-f1)が一定の場合、物標までの距離Rは、FFT処理機能F31,F32の処理結果であるピーク信号P1,P2の位相差φに比例する。
次に、信号処理装置1の処理期間設定機能F2における第1の処理期間T1と第2の処理期間T2との間の遅延時間である時間Δtの設定方法を説明する。前述のように、処理期間設定機能F2において、中央処理装置は、A/D変換器10から出力されたビート周波数信号SBfのデジタルデータを入力とする。A/D変換器10によるA/D変換のサンプリング周期tおよびサンプリング周波数fは、t=1/fの関係を満たす。デジタルデータのサンプリング回数をk回(kは自然数)とすると、サンプリングによる遅延時間Δtは、Δt=k・t=k(1/f)となる。この場合、この遅延時間Δtで生じる中心周波数f2,f1の差Δfは、以下の式(6)で表される。
Figure 0007261302000006
次に、FFT処理機能F31,F32の処理結果であるピーク信号P1,P2の位相差φから距離Rを算出する計算において、計測する位相差φの最大値φmaxを定め、その時計測可能な最大距離Rmaxを、以下の式(7)のように求める。
Figure 0007261302000007
次に、上記の式(7)に基づいて、第1の処理期間T1と第2の処理期間T2との間の遅延時間である時間Δtに対応するデジタルデータのサンプリング回数であるkを、以下の式(8)のように算出する。
Figure 0007261302000008
上記式(8)において、位相差φの最大値φmaxがπである場合、デジタルデータのサンプリング回数であるkは、以下の式(9)のようになる。
Figure 0007261302000009
以上のように、信号処理装置1の処理期間設定機能F2において、中央処理装置は、第1の処理期間T1と第2の処理期間T2との遅延時間であるΔTに対応するデジタルデータの個数kを決定する。これにより、処理期間設定機能F2において、中央処理装置は、送信波すなわち送信信号STxの変調周期T内に時間Δtをずらして複数の処理期間T1,T2を設定する。
そして、前述のように、信号処理装置1のFFT処理機能F31,F32において、中央処理装置は、各々の処理期間T1,T2に対応する時系列データにそれぞれ高速フーリエ変換を行う。さらに、中央処理装置は、信号処理装置1のピーク検出機能F4において、FFT処理機能F31,F32の処理結果からピーク信号P1,P2を検出し、距離と速度の算出機能F5において、各々の処理期間T1,T2のピーク信号P1,P2の周波数、位相および振幅に基づいて、物標までの距離Rと物標の相対速度とを算出する。
なお、信号処理装置1の距離と速度の算出機能F5において、中央処理装置は、たとえば図7に示すように、物標までの距離の時間変化に基づいて、物標の相対速度を算出することができる。ここで、物標の相対速度は、レーダ装置100に対する物標の相対速度である。すなわち、レーダ装置100が車両に搭載される場合には、物標の相対速度は、レーダ装置100が搭載された車両と、物標との間の相対速度である。
以下、本実施形態のレーダ装置100の作用について、従来のレーダ装置との対比を行いつつ説明する。
本実施形態のレーダ装置100のように、たとえば車両に搭載される中近距離ミリ波レーダでは、歩行者、周囲の車両、その他の障害物などの物標までの距離、角度、および相対速度などを高精度に計測する性能が求められている。たとえば、前記特許文献1に記載された従来のレーダ装置は、送信波の異なる変調区間である第1の区間と第2の区間のそれぞれのビート信号周波数スペクトルに現れるピーク群を比較し、周波数が略同一となるピークの位相変化量から物標の相対速度および相対距離を検出する。この場合、レーダ装置を搭載した自車と物標との相対速度が大きくなると、自車と物標との位置関係が変化するため、相対速度および相対距離を精度よく検出できなくなる。
図11から図14を参照して、従来のレーダ装置の速度計算方法の一例を説明する。図11は、横軸を時間とし、縦軸を周波数として、FM-CWレーダ装置の送信波を破線で示し、受信波を実線で示している。また、図11では、送信波の変調周期毎に1からNcまでの番号を付している。従来のレーダ装置では、たとえば、図11に示すような送信波と受信波からビート周波数信号を生成し、そのビート周波数信号の処理範囲を1からNcまでの各変調周期に設定し、変調周期毎にビート周波数信号のFFT処理を行う。
図12は、従来のレーダ装置における、N=1からN=Nc(N、Ncは自然数)までの各変調周期の一回目のFFT処理結果を示している。各変調周期の一回目のFFT処理結果から、ピーク信号P1,P2,・・・.PNc-1,PNcを検出することで、ピーク信号P1,P2,・・・.PNc-1,PNcの周波数に対応する各変調周期における物標までの距離が求められる。
図13は、図12に示す一回目のFFT処理結果による各変調周期の距離の情報に対し、二回目のFFT処理を行った結果を示している。この二次元FFT処理の結果から、図14に示すように、横軸を物標までの距離とし、縦軸を物標の相対速度とするカラーマップが得られる。図14において、破線DL1によって囲まれた複数の点は、相対速度がゼロの物標を示し、破線DL2によって囲まれた点は、移動体を示している。
このような従来のレーダ装置では、レーダ装置を搭載した自車と物標との相対速度が大きくなると、送信波の各変調周期において、自車と物標との位置関係が変化するため、相対速度および相対距離を精度よく検出できなくなる。
また、前記特許文献2に記載された従来のレーダ装置は、標的が複数存在する状況において、第1変調区間と第2変調区間のいずれか一方で計測結果に大きな誤差が含まれたとしても、もう片方の変調区間における計測によって、上記計測結果の正誤を検証することができる。これにより、誤検知データの出力を低減することができるという優れた効果を奏することができる。しかし、この従来のレーダ装置は、第1の変調区間と第2の変調区間とで変調パターンを変更する装置構成が必要になる。また、変調パターンの変更時に電波の周波数にリンギングが発生し、信号雑音比(S/N比)が低下するおそれがある。
これに対し、本実施形態のレーダ装置100は、前述のように、送信波を送信する送信アンテナ5と、受信波を受信する受信アンテナ6と、送信波の周波数と受信波の周波数との差であるビート周波数信号SBfを出力するミキサ8と、ビート周波数信号SBfを処理して物標までの距離を算出する信号処理装置1と、を備えている。信号処理装置1は、送信波の変調周期T内に時間をずらして複数の処理期間T1,T2を設定し、それぞれの処理期間T1,T2でビート周波数信号SBfを処理してピーク信号P1,P2を検出し、複数のピーク信号P1,P2の位相差φに基づいて物標までの距離を算出する。
このような構成により、本実施形態のレーダ装置100は、送信波の周波数変調のパターンを変更することなく、変調周期T内に複数の処理期間T1,T2を設定する信号処理のみで、物標までの距離を従来よりも高精度に計測することが可能になる。すなわち、送信波の変調周期T毎に、複数の処理期間T1,T2を設定することで、各々の変調周期T内において、物標の距離の変化を計測することが可能なる。したがって、本実施形態によれば、物標までの距離を従来よりも正確に計測可能なFM-CW方式のレーダ装置100を提供することができる。
また、本実施形態のレーダ装置100によれば、物標までの距離を従来よりも正確に計測可能となるので、物標の相対速度を従来よりも高信頼性かつ高精度に計測することが可能になる。そのため、本実施形態のレーダ装置100によれば、送信波の変調周期内に距離が変化する相対速度の大きい物標の相対速度を、従来よりも正確に計測することができる。したがって、本実施形態のレーダ装置100によれば、物体の形や大きさ、および物体までの距離と角度などを、従来よりも高精度に計測することができ、たとえば渋滞が発生している交差点での車線の空きスペースなどの検知が可能になる。
また、本実施形態のレーダ装置100において、信号処理装置1は、複数の処理期間T1,T2として、第1の処理期間T1と第2の処理期間T2とを設定する。この構成により、送信信号STxの各々の変調周期T内において、第1の処理期間T1と第2の処理期間T2との間の遅延時間である時間ΔTの間に、物標までの距離を算出することができる。したがって、本実施形態のレーダ装置100によれば、送信波の周波数の変調パターンを変更することなく、従来よりも物標に対する距離を正確に計測することが可能になる。
また、本実施形態のレーダ装置100は、ビート周波数信号SBfをデジタルデータに変換するA/D変換器10を備えている。また、信号処理装置1は、中央処理装置と記憶装置11とを備えている。信号処理装置1の中央処理装置は、複数の処理期間T1,T2に対応するデジタルデータの時系列データを記憶装置11に記憶させ、各々の処理期間T1,T2に対応する時系列データにそれぞれ高速フーリエ変換を行ってピーク信号P1,P2を検出する。そして、中央処理装置は、各々の処理期間T1,T2のピーク信号P1,P2の周波数、位相および振幅に基づいて、物標までの距離Rと物標の相対速度とを算出する。
この構成により、レーダ装置100は、信号処理装置1を構成する中央処理装置と記憶装置11とによって、送信波の変調周期T内に時間をずらして複数の処理期間T1,T2を設定することができる。さらに、中央処理装置によって、それぞれの処理期間T1,T2でビート周波数信号SBfをFFT処理してピーク信号P1,P2を検出し、複数のピーク信号P1,P2の位相差φに基づいて物標までの距離Rを算出することができる。
また、本実施形態のレーダ装置100において、記憶装置11は、たとえば図2Aに示すように、各々の処理期間T1,T2の時系列データを個別に記憶する、複数の記憶領域A1,A2を有している。この場合、信号処理装置1の中央処理装置は、たとえば、各々の記憶領域A1,A2へ各々の処理期間T1,T2の時系列データを順次記録する。このとき、中央処理装置は、二回目以降の時系列データの記録時に、前回記録した時系列データt,t,・・・,tN-1,tに対して、時間Δtに対応する所定のデータ数だけずらした時系列データt,tm+1,・・・,tN+m-2,tN+m-1を記録する。
また、本実施形態のレーダ装置100において、記憶装置11は、たとえば図2Bに示すように、各々の処理期間T1,T2の時系列データを含む時系列データt,t,・・・,tN+m-2,tN+m-1を記憶する記憶領域Aを有している。この場合、信号処理装置1の中央処理装置は、記憶領域Aに記憶された時系列データから各々の処理期間T1,T2の時系列データを読み出す。このとき、中央処理装置は、二回目以降の時系列データの読み出し時に、前回読み出した時系列データt,t,・・・,tN-1,tに対して時間Δtに対応する所定のデータ数だけずらした時系列データt,tm+1,・・・,tN+m-2,tN+m-1を読み出す。
また、本実施形態のレーダ装置100において、記憶装置11は、たとえば図2Cに示すように、各々の処理期間T1,T2の時系列データを個別に記憶する、複数の記憶領域A1,A2を有している。この場合、信号処理装置1の中央処理装置は、たとえば、二回目以降の記憶領域A2の時系列データの読み出し時に、前回読み出した記憶領域A1の時系列データt,t,・・・,tN-1,tに対して、時間Δtに対応する所定のデータ数だけビットシフトとゼロ埋めを行った時系列データt,tm+1,・・・,tN-1,t,・・・,0を読み出す。
このような構成により、レーダ装置100は、信号処理装置1を構成する中央処理装置と記憶装置11とによって、送信波の変調周期T内に時間をずらして複数の処理期間T1,T2を設定することができる。さらに、中央処理装置によって、それぞれの処理期間T1,T2でビート周波数信号SBfをFFT処理してピーク信号P1,P2を検出し、複数のピーク信号P1,P2の位相差φに基づいて物標までの距離Rを算出することができる。
また、本実施形態のレーダ装置100において、信号処理装置1が設定する複数の処理期間T1,T2は、変調周期T内で各々の処理期間T1,T2の一部が重複し、すべての処理期間T1,T2に共通する期間を有する。この構成により、送信信号STxの各々の変調周期T内において、第1の処理期間T1と第2の処理期間T2との間の遅延時間である時間ΔTの間に、物標までの距離を算出することができる。したがって、本実施形態のレーダ装置100によれば、送信波の周波数の変調パターンを変更することなく、従来よりも物標に対する距離を正確に計測することが可能になる。
[実施形態2]
次に、前述の実施形態1で参照した図1および図5を援用し、図8から図10を参照して、本開示に係るレーダ装置の実施形態2を説明する。本実施形態のレーダ装置100は、主に信号処理装置1の処理期間設定機能F2の構成が、図1に示す実施形態1のレーダ装置100と異なっている。本実施形態のレーダ装置100のその他の点は、実施形態1のレーダ装置100と同様であるので、同様の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図8は、実施形態2に係るレーダ装置100の信号処理装置1の処理期間設定機能F2の説明図である。図9は、本実施形態の信号処理装置1の処理期間設定機能F2の説明図である。図10は、本実施形態の信号処理装置1の距離と速度の算出機能F5の説明図である。本実施形態のレーダ装置100において、信号処理装置1は、変調周期T内に設定する複数の処理期間T1,T2,T3として、第1の処理期間T1と、第2の処理期間T2と、第3の処理期間T3とを設定する。
また、図示を省略するが、本実施形態のレーダ装置100において、信号処理装置1は、第1のFFT処理機能F31と、第2のFFT処理機能F32とに加えて、第3のFFT処理機能を備えている。図9に示すように、第1のFFT処理機能F31は、第1の処理期間T1のビート周波数信号SBfをFFT処理し、第2のFFT処理機能F32は、第2の処理期間T2のビート周波数信号SBfをFFT処理し、第3のFFT処理機能は、第3の処理期間T3のビート周波数信号SBfを処理する。
また、本実施形態のレーダ装置100において、信号処理装置1のピーク検出機能F4は、第1および第2のFFT処理機能F31,F32の処理結果に加えて、第3のFFT処理機能の処理結果を入力とする。そして、ピーク検出機能F4において、中央処理装置は、処理期間T1,T2,T3のビート周波数信号SBfのFFT処理の結果から、ノイズレベルよりも高いピーク信号P1,P2,P3を検出し、そのピーク信号P1,P2,P3に対応する情報を、距離と速度の算出機能F5へ出力する。
また、本実施形態のレーダ装置100において、信号処理装置1の距離と速度の算出機能F5は、図10に示すピーク信号P1,P2,P3の位相差φ1,φ2から、物標までの距離を求める。この3つのピーク信号P1,P2,P3の位相差φ1,φ2の並び方は、物標の相対速度の正負と相関がある。したがって、本実施形態のレーダ装置100によれば、前述の実施形態1のレーダ装置100と同様の効果が得られるだけでなく、物標が接近しているか、遠ざかっているかを判定することが可能になる。
以上、図面を用いて本開示に係るレーダ装置の実施形態を詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本開示に含まれるものである。
1 信号処理装置
5 送信アンテナ
6 受信アンテナ
8 ミキサ
10 A/D変換器
11 記憶装置
100 レーダ装置
A 記憶領域
A1 記憶領域
A2 記憶領域
P1 ピーク信号
P2 ピーク信号
P3 ピーク信号
SBf ビート周波数信号
T 変調周期
T1 処理期間(第1の処理期間)
T2 処理期間(第2の処理期間)
T3 処理期間(第3の処理期間)
Δt 時間
φ 位相差
φ1 位相差
φ2 位相差

Claims (7)

  1. 周波数変調された連続波である鋸波の送信波を送信する送信アンテナと、受信波を受信する受信アンテナと、前記送信波の周波数と前記受信波の周波数との差の周波数の周波数信号であるビート周波数信号を出力するミキサと、前記ビート周波数信号を処理して物標までの距離を算出する信号処理装置と、前記ビート周波数信号をデジタルデータに変換するA/D変換器と、を備えた周波数変調連続波方式のレーダ装置であって、
    前記信号処理装置は、中央処理装置と記憶装置とを備え、
    前記中央処理装置は、
    前記送信波の変調周期内に時間をずらして複数の処理期間を設定し、複数の前記処理期間に対応する前記デジタルデータの時系列データを前記記憶装置に記憶させ、各々の前記処理期間に対応する前記時系列データにそれぞれ高速フーリエ変換を行ってノイズレベルよりも高いピーク信号を検出し、複数の前記処理期間の2つの処理期間の前記ピーク信号の周波数、位相および振幅に基づいて前記距離と前記物標の相対速度とを算出し、
    前記送信波の変調周期および周波数変調幅と、前記A/D変換器のサンプリング周期と、前記2つの前記処理期間の間の前記ピーク信号の位相差の所定の最大値と、該位相差の最大値で計測可能な前記距離の最大値と、に基づいて前記2つの前記処理期間の間の遅延時間に対応する前記デジタルデータのサンプリング回数を算出することを特徴とするレーダ装置。
  2. 前記信号処理装置は、複数の前記処理期間として、第1の処理期間と第2の処理期間とを設定することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記信号処理装置は、複数の前記処理期間として、第1の処理期間と第2の処理期間と第3の処理期間とを設定することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  4. 前記記憶装置は、各々の前記処理期間の前記時系列データを個別に記憶する複数の記憶領域を有し、
    前記中央処理装置は、各々の前記記憶領域へ各々の前記処理期間の前記時系列データを順次記録するときに、二回目以降の前記時系列データの記録時に前回記録した前記時系列データに対して前記遅延時間に対応する所定のデータ数だけずらした前記時系列データを記録することを特徴とする請求項に記載のレーダ装置。
  5. 前記記憶装置は、各々の前記処理期間の前記時系列データを含む前記時系列データを記憶する記憶領域を有し、
    前記中央処理装置は、前記記憶領域に記憶された前記時系列データから各々の前記処理期間の前記時系列データを読み出すときに、二回目以降の前記時系列データの読み出し時に前回読み出した前記時系列データに対して前記遅延時間に対応する所定のデータ数だけずらした前記時系列データを読み出すことを特徴とする請求項に記載のレーダ装置。
  6. 前記記憶装置は、各々の前記処理期間の前記時系列データを個別に記憶する複数の記憶領域を有し、
    前記中央処理装置は、各々の前記記憶領域から各々の前記処理期間の前記時系列データを読み出すときに、二回目以降の前記時系列データの読み出し時に前回読み出した前記時系列データに対して前記遅延時間に対応する所定のデータ数だけビットシフトとゼロ埋めを行った前記時系列データを読み出すことを特徴とする請求項に記載のレーダ装置。
  7. 複数の前記処理期間は、前記変調周期内で各々の前記処理期間の一部が重複し、すべての前記処理期間に共通する期間を有することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
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