JP6778579B2 - Iii族窒化物半導体基板、及び、iii族窒化物半導体基板の製造方法 - Google Patents

Iii族窒化物半導体基板、及び、iii族窒化物半導体基板の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6778579B2
JP6778579B2 JP2016204197A JP2016204197A JP6778579B2 JP 6778579 B2 JP6778579 B2 JP 6778579B2 JP 2016204197 A JP2016204197 A JP 2016204197A JP 2016204197 A JP2016204197 A JP 2016204197A JP 6778579 B2 JP6778579 B2 JP 6778579B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nitride semiconductor
group iii
iii nitride
plane
semiconductor substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016204197A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018065711A (ja
Inventor
行常 住田
行常 住田
泰治 藤山
泰治 藤山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Co Ltd filed Critical Furukawa Co Ltd
Priority to JP2016204197A priority Critical patent/JP6778579B2/ja
Publication of JP2018065711A publication Critical patent/JP2018065711A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6778579B2 publication Critical patent/JP6778579B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Description

本発明は、III族窒化物半導体基板、及び、III族窒化物半導体基板の製造方法に関する。
関連する技術が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されているように、III族窒化物半導体結晶のc面上にデバイス(例:光デバイス、電子デバイス等)を形成した場合、ピエゾ電界に起因して内部量子効率が低下する。そこで、いわゆる半極性面(極性面及び無極性面と異なる面)上にデバイスを形成する試みがなされている。
特開2012−160755号公報
半極性面上にデバイスを形成すれば、c面上にデバイスを形成するよりも、内部量子効率を上げることができる。しかし、従来、半極性面を成長面とし、結晶性が良好なIII族窒化物半導体をエピタキシャル成長させるは困難であった。III族窒化物半導体の結晶性が良くない場合、その上に形成されるデバイスの品質に影響してしまう。
以上説明したように、内部量子効率が高く、高品質なデバイスを形成するため、結晶性が良好な半極性面III族窒化物半導体基板が求められている。本発明は、半極性面を成長面とし、結晶性が良好であるIII族窒化物半導体を提供することを課題とする。
本発明によれば、
III族窒化物半導体結晶で構成され、成長面の面方位が{X0−XY}面(Xは0以外の正の整数であり、Yは3以上の正の整数)であり、GaN(0002)面のXRC(X-ray Rocking Curve )の半値幅が500arcsec以下であるIII族窒化物半導体層を有するIII族窒化物半導体基板が提供される。
また、本発明によれば、
{10−10}面から7.5°以上22.5°以下傾いた面である主面を有するサファイア基板を準備するサファイア基板準備工程と、
前記サファイア基板の前記主面の上に、1000℃以上及び1200℃以下の成長温度で、AlNバッファ層を形成するバッファ層形成工程と、
前記サファイア基板上の前記AlNバッファ層の上に、
成長温度:900℃以上1150℃以下、
圧力:80torr以上500torr以下、
V/III比:100以上2000以下、
の成長条件でIII族窒化物半導体結晶をエピタキシャル成長させ、III族窒化物半導体層を形成する成長工程と、を有するIII族窒化物半導体基板の製造方法が提供される。
本発明によれば、半極性面を成長面とし、かつ、結晶性が良好であるIII族窒化物半導体が実現される。結果、内部量子効率が高く、高品質なデバイスを形成することが可能となる。
本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法の処理の流れの一例を示す工程図である。 本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本実施形態のIII族窒化物半導体基板の一例を示す側面模式図である。
以下、本発明のIII族窒化物半導体基板、及び、III族窒化物半導体基板の製造方法の実施形態について図面を用いて説明する。なお、図はあくまで発明の構成を説明するための概略図であり、各部材の大きさ、形状、数、異なる部材の大きさの比率などは図示するものに限定されない。
まず、本実施形態のIII族窒化物半導体基板について説明する。図4に、本実施形態のIII族窒化物半導体基板1の側面模式図の一例を示す。図示するように、III族窒化物半導体基板1は、III族窒化物半導体層30を有する。III族窒化物半導体層30は、III族窒化物半導体結晶(例:GaN結晶)で構成され、成長面31の面方位が{X0−XY}面(XおよびYは0以外の(0を除く)正の整数)である。
成長面31の面方位は、例えば、{10−13}面、{10−13}面から2.5°以下傾いた面、{10−15}面、{10−15}面から2.5°以下傾いた面、{10−17}面、{10−17}面からから2.5°以下傾いた面、{10−19}面、及び、{10−19}面から2.5°以下傾いた面の中のいずれかであってもよい。
成長面31は、III族窒化物半導体がエピタキシャル成長する面である。図示するように、成長面31が、本実施形態のIII族窒化物半導体層30の表面(露出面)の一部となっていてもよい。
なお、+c面を成長面としてエピタキシャル成長したIII族窒化物半導体結晶から、{X0−XY}面(XおよびYは0以外の正の整数)が切断面となるように切り出された基板(以下、「比較対象基板」)は、本実施形態のIII族窒化物半導体基板1と異なる。比較対象基板は、成長面が+c面であり、{X0−XY}面(XおよびYは0以外の正の整数)でないため、本実施形態のIII族窒化物半導体基板1とは明らかに異なる。
+c面を成長面としたエピタキシャル成長と、{X0−XY}面(XおよびYは0以外の正の整数)を成長面としたエピタキシャル成長とでは、表面モフォロジが異なる。このため、微分干渉顕微鏡を用いて表面を観察すると、比較対象基板と、本実施形態のIII族窒化物半導体基板1とを見分けることができる。
具体的には、+c面を成長面としたエピタキシャル成長で得られた比較対象基板は表面が特有の構造を有さない鏡面構造であるのに対し、{X0−XY}面(XおよびYは0以外の正の整数)を成長面とした本実施形態のIII族窒化物半導体基板1は、表面が一定方向(例えば、c軸方向)に延伸する筋状構造を伴う鏡面構造か、または、凹凸を有する非鏡面構造となる。
本実施形態のIII族窒化物半導体層30は、[0001]入射におけるGaN(0002)面のXRC(X-ray Rocking Curve)の半値幅が500arcsec以下という特徴を有する。本実施形態のIII族窒化物半導体層30は、さらに、[0001]入射におけるGaN{X0−XY}面のXRCの半値幅が300arcsec以下という特徴を有する。さらに、本実施形態のIII族窒化物半導体層30は、例えば、原子間力顕微鏡、光学顕微鏡、レーザー干渉顕微鏡などを用いた、成長最表面の10μm×10μmの測定領域において、平均面粗さ(Ra)が1.0nm以下、かつ、自乗平均粗さ(RMS)が1.0nm以下という特徴を有する。本実施形態のIII族窒化物半導体層30は、成長最表面の少なくとも一部の領域、好ましくはすべての領域において、上記平均面粗さ(Ra)及び自乗平均粗さ(RMS)の条件を満たす。
従来、{X0−XY}面(XおよびYは0以外の正の整数)を成長面としたエピタキシャル成長により得られるIII族窒化物半導体結晶は、このような良好な結晶性を有さなかった。本実施形態のIII族窒化物半導体層30は、{X0−XY}面(XおよびYは0以外の正の整数)を成長面としたエピタキシャル成長で得られ、かつ、上述のような良好な結晶性を有するという特徴を有する。
なお、III族窒化物半導体層30の厚さは、2μm以上である。また、III族窒化物半導体層30の直径は、1インチ以上である。
本実施形態のIII族窒化物半導体基板1は、サファイア基板をさらに有してもよい。また、III族窒化物半導体基板1は、さらにその他の層を有してもよい。図2(3)に、本実施形態のIII族窒化物半導体基板1の側面模式図の他の一例を示す。図示する例では、III族窒化物半導体基板1は、サファイア基板10と、バッファ層20と、III族窒化物半導体層30とを有し、これらがこの順に積層している。
バッファ層20は、例えばAlN層である。バッファ層20の厚さは、例えば20nm以上300nm以下である。
サファイア基板10は、III族窒化物半導体層30の成長面31(表面)と反対の表面側に位置し、III族窒化物半導体層30と一体となっている。例えば、サファイア基板10は、{10−10}面から7.5°以上22.5°以下傾いた面である主面11を有する。そして、サファイア基板10の主面11の上に、III族窒化物半導体層30が位置する。III族窒化物半導体層30は、バッファ層20を介して、サファイア基板10の主面11の上に位置することができる。
サファイア基板10の直径は、例えば、1インチ以上である。また、サファイア基板10の厚さは、例えば、250μm以上である。
例えば、サファイア基板10の主面11は、{10−10}面からa面方向に7.5°以上12.5°以下傾いた面であってもよい。このようなサファイア基板10の主面11上に成長したIII族窒化物半導体層30の成長面31は、{10−15}面及び{10−15}面から2.5°以下傾いた面の中のいずれかとなる。
「{10−10}面からa面方向にX°傾いた面」は、{10−10}面をa面と平行になる方向にX°傾いた面を意味する。なお、c面方向に微小なオフ角が生じていてもよい。
その他、サファイア基板10の主面11は、{10−10}面からa面方向に12.5°以上17.5°以下傾いた面であってもよい。このようなサファイア基板10の主面11上に成長したIII族窒化物半導体層30の成長面31は、{10−17}面及び{10−17}面から2.5°以下傾いた面の中のいずれかとなる。
その他、サファイア基板10の主面11は、{10−10}面からa面方向に17.5°以上22.5°以下傾いた面であってもよい。このようなサファイア基板10の主面11上に成長したIII族窒化物半導体層30の成長面31は、{10−19}面及び{10−19}面から2.5°以下傾いた面の中のいずれかとなる。
その他、サファイア基板10の主面11は、{10−10}面からc面方向に7.5°以上12.5°以下傾いた面であってもよい。このようなサファイア基板10の主面11上に成長したIII族窒化物半導体層30の成長面31は、{10−13}面及び{10−13}面から2.5°以下傾いた面の中のいずれかとなる。
「{10−10}面からc面方向にY°傾いた面」は、{10−10}面を+c面と平行になる方向にY°傾けた面を意味する。なお、a面方向に微小なオフ角が生じていてもよい。
その他、サファイア基板10の主面11は、{10−10}面からc面方向に12.5°以上17.5°以下傾いた面であってもよい。このようなサファイア基板10の主面11上に成長したIII族窒化物半導体層30の成長面31は、{10−13}面及び{10−13}面から2.5°以下傾いた面の中のいずれかとなる。
その他、サファイア基板10の主面11は、{10−10}面からc面方向に17.5°以上22.5°以下傾いた面であってもよい。このようなサファイア基板10の主面11上に成長したIII族窒化物半導体層30の成長面31は、{20−27}面から2.5°以下傾いた面の中のいずれかとなる。
次に、本実施形態のIII族窒化物半導体基板1の製造方法の一例を説明する。図1は、本実施形態のIII族窒化物半導体基板1の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。図示するように、本実施形態のIII族窒化物半導体基板1の製造方法は、サファイア基板準備工程S10と、成長工程S20とを有する。
サファイア基板準備工程S10では、{10−10}面から7.5°以上22.5°以下傾いた面である主面11を有するサファイア基板10を準備する。図2(1)に、当該工程で準備したサファイア基板10の側面模式図の一例を示す。主面11は、{10−10}面から7.5°以上22.5°以下傾いた面である。
サファイア基板10の直径は、例えば、1インチ以上である。また、サファイア基板10の厚さは、例えば、250μm以上である。
サファイア基板10は、以下の条件で、熱処理がなされてもよい。
温度:1000℃以上1200℃以下
圧力:80torr以上500torr以下
熱処理時間:10分
キャリアガス:H
キャリアガス供給量:3.0slm以上5.0slm以下
なお、熱処理時に窒化処理の有無を選択することができる。以下の実施例で示す通り、この選択結果が、III族窒化物半導体層30の結晶性および面方位に影響する場合がある。窒化処理は、熱処理時に20slm以下のNHを供給することで実現される。窒化処理を行わない場合、熱処理時にNHを供給しない。
図1に戻り、成長工程S20では、サファイア基板10の主面11の上に、以下の成長条件でIII族窒化物半導体結晶をエピタキシャル成長させ、III族窒化物半導体層30を形成する。III族窒化物半導体層30の厚さは、例えば、2μm以上20μm以下である。
成長方法:MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法
成長温度:900℃以上1150℃以下
圧力:80torr以上500torr以下
V/III比:100以上2000以下
TMGa供給量:100sccm以上500sccm以下
NH供給量:2slm以上25slm以下
キャリアガス:H、N
(キャリアガス)供給量:13.0slm以上14.0slm以下
(キャリアガス)供給量:1.0slm以上2.0slm以下
なお、成長工程S20では、図2(2)及び図2(3)に示すように、サファイア基板10の主面11上にバッファ層20を形成し、当該バッファ層20の上にIII族窒化物半導体層30を形成することができる。バッファ層20は、例えば、AlN層である。例えば、以下の条件でAlN結晶をエピタキシャル成長させ、バッファ層20を形成してもよい。
成長方法:MOCVD法
成長温度:1000℃以上1200℃以下
圧力:80torr以上120torr以下
V/III比:750以上8000以下
TMAl供給量:40ccm以上60ccm以下
NH供給量:1slm以上3slm以下
キャリアガス:H
キャリアガス供給量:3.0slm以上5.0slm以下
以上により、図2(3)に示すような、サファイア基板10と、バッファ層20と、III族窒化物半導体層30とを有するIII族窒化物半導体基板1を製造することができる。図示する例の場合、III族窒化物半導体層30の成長面31が露出している。
なお、図3に示すように、本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法は、サファイア基板準備工程S10及び成長工程S20に加えて、除去工程S30を有してもよい。
除去工程S30では、成長工程S20の後に、サファイア基板10を除去する。例えば、図2(3)の積層体から、研磨、スライス等により、サファイア基板10を除去する。除去工程S30では、さらに、バッファ層20を除去してもよい。結果、図4に示すような、III族窒化物半導体層30からなるIII族窒化物半導体基板1が得られる。
なお、図2(3)及び図4に示すような本実施形態のIII族窒化物半導体基板1は、III族窒化物半導体層30の上に、電子デバイスや光デバイス等のデバイスを形成するための基板として利用されてもよい。また、III族窒化物半導体層30から一部をスライスなどで切り出すことにより、複数の基板を得てもよい。
以上説明した本実施形態によれば、半極性面を成長面とし、結晶性が良好であるIII族窒化物半導体をエピタキシャル成長することが可能となる。また、以下の実施例で示す通り、半極性面を成長面とし、結晶性に加えて表面平坦性や表面状態が良好であるIII族窒化物半導体をエピタキシャル成長することも可能となる。当該手段で得られたIII族窒化物半導体の層の上にデバイス(例:光デバイス、電子デバイス等)を形成することで、内部量子効率が高く、高品質なデバイスが実現される。
<<サンプル用意>>
<実施例1>
以下のサファイア基板を用意した。
主面(露出面):(10−10)からa面方向に10.0°傾いた面
厚さ:430μm
直径:2インチ
用意したサファイア基板に、以下の条件で熱処理を行った。
温度:1060〜1090℃
圧力:100torr
キャリアガス:H
キャリアガス供給量:4.0slm
熱処理時間:10分
熱処理時に2slmのNHを供給し、窒化処理を行うサンプルと、熱処理時にNHを供給せず、窒化処理を行わないサンプルの両方を用意した。
熱処理後、サファイア基板の主面(露出面)上に、以下の条件で、約150nmの厚さのAlNバッファ層を形成した。
成長方法:MOCVD法
成長温度:1060〜1090℃
圧力:100torr
V/III比:5184
TMAl供給量:50sccm
NH供給量:2slm
キャリアガス:H
キャリアガス供給量:4.0slm
その後、AlNバッファ層の上に、以下の条件で、約20μm厚のGaN層を形成した。
成長方法:MOCVD法
成長温度:1000℃〜1080℃
圧力:100〜500torr
V/III比:400〜900
TMGa供給量:50〜500sccm(連続変化)
NH供給量:2〜16slm(連続変化)
キャリアガス:H、N
(キャリアガス)供給量:13.5slm
(キャリアガス)供給量:1.5slm
以上のようにして、サファイア基板と、AlNバッファ層と、GaN層とがこの順に積層したサンプルを用意した。
<実施例2>
以下のサファイア基板を用意した点を除き、実施例1と同様の手段でサンプルを用意した。
主面(露出面):(10−10)からa面方向に15.0°傾いた面
厚さ:430μm
直径:2インチ
<実施例3>
以下のサファイア基板を用意した点を除き、実施例1と同様の手段でサンプルを用意した。
主面(露出面):(10−10)からa面方向に20.0°傾いた面
厚さ:430μm
直径:2インチ
<実施例4>
以下のサファイア基板を用意した点を除き、実施例1と同様の手段でサンプルを用意した。
主面(露出面):(10−10)からc面方向に10.0°傾いた面
厚さ:430μm
直径:2インチ
<実施例5>
以下のサファイア基板を用意した点を除き、実施例1と同様の手段でサンプルを用意した。
主面(露出面):(10−10)からc面方向に15.0°傾いた面
厚さ:430μm
直径:2インチ
<実施例6>
以下のサファイア基板を用意した点を除き、実施例1と同様の手段でサンプルを用意した。
主面(露出面):(10−10)からc面方向に20.0°傾いた面
厚さ:430μm
直径:2インチ
<比較例1>
以下のサファイア基板を用意した点を除き、実施例1と同様の手段でサンプルを用意した。
主面(露出面):(10−10)面
厚さ:430μm
直径:2インチ
<比較例2>
以下のサファイア基板を用意した点を除き、実施例1と同様の手段でサンプルを用意した。
主面(露出面):(10−12)面、すなわち、(10−10)面からc面方向に32.4°傾いた面
厚さ:430μm
直径:2インチ
以上のようにして、サファイア基板と、AlNバッファ層と、GaN層とがこの順に積層したサンプルを用意した。
<<サンプル評価>>
(1)各サンプルのGaN層の成長面(露出面)の結晶方位を、エックス線極点図測定によって評価した。
(2)各サンプルのGaN層の成長面(露出面)の表面状態を評価した。評価基準は、以下の通りである。
○:微分干渉顕微鏡観察下において、表面が鏡面構造を有しており、かつ、グレイン(結晶粒)の境界が明確に観察されない結晶。
△:微分干渉顕微鏡観察下において、表面が鏡面構造を有しているが、グレイン(結晶粒)の境界が観察される結晶。
×:微分干渉顕微鏡観察下において、表面が鏡面とは認められない結晶。
(3)各サンプルのGaN層の成長面(露出面)の平坦性を評価した。具体的には、原子間力顕微鏡を用いて、10μm×10μmの測定領域において測定を行った。評価基準は、以下の通りである。
○:平均面粗さ(Ra)が1.0nm以下、かつ、自乗平均粗さ(RMS)が1.0nm以下
×:平均面粗さ(Ra)が1.0nmより大、及び、自乗平均粗さ(RMS)が1.0nmより大の少なくとも一方を満たす
(4)各サンプルのGaN層の結晶性を評価した。具体的には、GaN(0002)面のXRCの半値幅(第1の半値幅)、及び、GaN成長面のXRCの半値幅(第2の半値幅)を測定した。そして、半値幅に基づき結晶性を評価した。評価基準は、以下の通りである。
○:第1の半値幅が500arcsec以下、かつ、第2の半値幅が300arcsec以下
×:第1の半値幅が500arcsecより大、及び、第2の半値幅が300arcsecより大の少なくとも一方を満たす
表1及び表2に、評価結果を示す。
Figure 0006778579

Figure 0006778579
表1および表2より、実施例1乃至3は、半極性面を成長面とし、かつ、結晶性が良好かつ、成長最表面が平坦であるIII族窒化物半導体をエピタキシャル成長できたことが分かる。また、実施例1乃至6は、半極性面を成長面とし、かつ、結晶性が良好であるIII族窒化物半導体をエピタキシャル成長できたことが分かる。なお、実施例1のサファイア基板を用いた場合、窒化処理を行わなければ、結晶性が良好なIII族窒化物半導体をエピタキシャル成長できることが分かる。また、実施例4のサファイア基板を用いた場合、窒化処理を行えば、結晶性が良好なIII族窒化物半導体をエピタキシャル成長できることが分かる。
また、実3例1乃至3は、半極性面を成長面とし、結晶性が良好であり、かつ、表面状態が良好なIII族窒化物半導体をエピタキシャル成長できたことが分かる。
なお、表中の、「GaN結晶方位」の欄に記載の「GaN(11−22)m面方向X°傾斜」は、「(11−22)面からm面方向にX°傾いた面」を意味する。また、表中の、「Sapphire面方向」の欄に記載の「m面からa面方向X°傾斜」は、「m面からa面方向にX°傾いた面」を意味する。また、表中の、「Sapphire面方位」の欄に記載の「m面からc面方向X°傾斜」は、「m面からc面方向にX°傾いた面」を意味する。
以下、参考形態の例を付記する。
1 III族窒化物半導体基板
10 サファイア基板
11 主面
20 バッファ層
30 III族窒化物半導体層
31 成長面

Claims (10)

  1. III族窒化物半導体結晶で構成され、成長面の面方位が{X0−XY}面(Xは0以外の正の整数であり、Yは3以上の正の整数)であり、GaN(0002)面のXRC(X-ray Rocking Curve )の半値幅が500arcsec以下であるIII族窒化物半導体層を有するIII族窒化物半導体基板。
  2. 請求項1に記載のIII族窒化物半導体基板において、
    前記III族窒化物半導体層は、{X0−XY}面(XおよびYは0以外の正の整数)のXRCの半値幅が300arcsec以下であるIII族窒化物半導体基板。
  3. 請求項1又は2に記載のIII族窒化物半導体基板において、
    III族窒化物半導体結晶で構成され、成長面の面方位が{X0−XY}面(XおよびYは0以外の正の整数)であり、成長最表面の10μm×10μmの測定領域において、平均面粗さ(Ra)が1.0nm以下、かつ、自乗平均粗さ(RMS)が1.0nm以下であるIII族窒化物半導体層を有するIII族窒化物半導体基板。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のIII族窒化物半導体基板において、
    前記Yは3以上の正の奇数であるIII族窒化物半導体基板。
  5. 請求項4に記載のIII族窒化物半導体基板において、
    前記成長面の面方位が{10−15}面、{10−17}面及び{10−19}面のいずれかであるIII族窒化物半導体基板。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のIII族窒化物半導体基板において、
    前記成長面は前記III族窒化物半導体層の表面の一部となっており、
    前記成長面と反対の表面側に位置し、前記III族窒化物半導体層と一体となっているサファイア基板をさらに有するIII族窒化物半導体基板。
  7. 請求項6に記載のIII族窒化物半導体基板において、
    前記サファイア基板は、{10−10}面から7.5°以上22.5°以下傾いた面である主面を有し、
    前記主面の上に前記III族窒化物半導体層が位置するIII族窒化物半導体基板。
  8. {10−10}面から7.5°以上22.5°以下傾いた面である主面を有するサファイア基板を準備するサファイア基板準備工程と、
    前記サファイア基板の前記主面の上に、1000℃以上及び1200℃以下の成長温度で、AlNバッファ層を形成するバッファ層形成工程と、
    前記サファイア基板上の前記AlNバッファ層の上に、
    成長温度:900℃以上1150℃以下、
    圧力:80torr以上500torr以下、
    V/III比:100以上2000以下、
    の成長条件でIII族窒化物半導体結晶をエピタキシャル成長させ、III族窒化物半導体層を形成する成長工程と、を有するIII族窒化物半導体基板の製造方法。
  9. 請求項8に記載のIII族窒化物半導体基板の製造方法において、
    前記成長工程の後に、前記サファイア基板を除去する除去工程をさらに有するIII族窒化物半導体基板の製造方法。
  10. 請求項8又は9に記載のIII族窒化物半導体基板の製造方法において、
    前記成長工程では、III族窒化物半導体結晶で構成され、成長面の面方位が{X0−XY}面(Xは0以外の正の整数であり、Yは3以上の正の整数)であり、GaN(0002)面のXRCの半値幅が500arcsec以下である前記III族窒化物半導体層を形成するIII族窒化物半導体基板の製造方法。
JP2016204197A 2016-10-18 2016-10-18 Iii族窒化物半導体基板、及び、iii族窒化物半導体基板の製造方法 Active JP6778579B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016204197A JP6778579B2 (ja) 2016-10-18 2016-10-18 Iii族窒化物半導体基板、及び、iii族窒化物半導体基板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016204197A JP6778579B2 (ja) 2016-10-18 2016-10-18 Iii族窒化物半導体基板、及び、iii族窒化物半導体基板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018065711A JP2018065711A (ja) 2018-04-26
JP6778579B2 true JP6778579B2 (ja) 2020-11-04

Family

ID=62086493

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016204197A Active JP6778579B2 (ja) 2016-10-18 2016-10-18 Iii族窒化物半導体基板、及び、iii族窒化物半導体基板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6778579B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11937786B2 (en) 2015-08-31 2024-03-26 Gentuity, Llc Imaging system includes imaging probe and delivery devices

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020162346A1 (ja) * 2019-02-07 2020-08-13 古河機械金属株式会社 Iii族窒化物半導体基板、及び、iii族窒化物半導体基板の製造方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4786223B2 (ja) * 2005-05-24 2011-10-05 新日本製鐵株式会社 エピタキシャル炭化珪素単結晶基板及びその製造方法
JP2008266113A (ja) * 2006-08-28 2008-11-06 Kanagawa Acad Of Sci & Technol Iii−v族窒化物層およびその製造方法
JP5012700B2 (ja) * 2008-07-01 2012-08-29 住友電気工業株式会社 Iii族窒化物結晶接合基板およびその製造方法ならびにiii族窒化物結晶の製造方法
DE102010011895B4 (de) * 2010-03-18 2013-07-25 Freiberger Compound Materials Gmbh Verfahren zur Herstellung eines semipolaren Gruppe III-Nitrid-Kristalls, Substrat, freistehendes semipolares Substrat und Verwendung der Substrate
JP5833297B2 (ja) * 2010-05-11 2015-12-16 住友電気工業株式会社 Iii族窒化物半導体基板、エピタキシャル基板及び半導体デバイス
JP5949064B2 (ja) * 2012-03-30 2016-07-06 三菱化学株式会社 GaNバルク結晶
JP2015032730A (ja) * 2013-08-05 2015-02-16 パナソニック株式会社 窒化物半導体構造およびそれを製造する方法
JP6573154B2 (ja) * 2014-06-05 2019-09-11 パナソニックIpマネジメント株式会社 窒化物半導体構造、窒化物半導体構造を備えた電子デバイス、窒化物半導体構造を備えた発光デバイス、および窒化物半導体構造を製造する方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11937786B2 (en) 2015-08-31 2024-03-26 Gentuity, Llc Imaging system includes imaging probe and delivery devices

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018065711A (ja) 2018-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4581490B2 (ja) Iii−v族窒化物系半導体自立基板の製造方法、及びiii−v族窒化物系半導体の製造方法
JP4335187B2 (ja) 窒化物系半導体装置の製造方法
JP6655389B2 (ja) Iii−nテンプレートの製造方法およびiii−nテンプレート
US7348278B2 (en) Method of making nitride-based compound semiconductor crystal and substrate
JP6298057B2 (ja) ベース基板の前処理方法、および該前処理を行ったベース基板を用いた積層体の製造方法
WO2020158571A1 (ja) 窒化物半導体基板、積層構造体、および窒化物半導体基板の製造方法
JP6778579B2 (ja) Iii族窒化物半導体基板、及び、iii族窒化物半導体基板の製造方法
TWI753134B (zh) Iii族氮化物半導體基板
US11011374B2 (en) Group III nitride semiconductor substrate and method for manufacturing group III nitride semiconductor substrate
US8466471B2 (en) Nitride semiconductor free-standing substrate and method for making same
JP6663237B2 (ja) Iii族窒化物半導体基板及びiii族窒化物半導体基板の製造方法
KR102605845B1 (ko) Ⅲ족 질화물 반도체 기판 및 ⅲ족 질화물 반도체 기판의 제조방법
JP6934802B2 (ja) Iii族窒化物半導体基板、及び、iii族窒化物半導体基板の製造方法
JP7084123B2 (ja) Iii族窒化物半導体基板
JP2010222188A (ja) Iii族窒化物半導体層の製造方法
US11680339B2 (en) Method of manufacturing group III nitride semiconductor substrate, group III nitride semiconductor substrate, and bulk crystal
JP2020050573A (ja) Iii族窒化物半導体基板の製造方法、及び、iii族窒化物半導体基板
JP2023092803A (ja) 結晶成長用基板、窒化ガリウム基板、半導体基板、および窒化ガリウム基板の製造方法
JP2021050115A (ja) 窒化物半導体基板の製造方法、窒化物半導体基板および積層構造体
WO2011111647A1 (ja) 窒化物系化合物半導体基板の製造方法、窒化物系化合物半導体基板及び窒化物系化合物半導体自立基板
JP2011187592A (ja) Ngo基板、窒化物系化合物半導体基板の製造方法、窒化物系化合物半導体基板及び窒化物系化合物半導体自立基板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190904

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200421

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200602

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200721

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201006

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201012

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6778579

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250