JP6778188B2 - 配線シート - Google Patents

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Description

本発明は、配線シートに関する。
裏面電極型太陽電池セルを用いた太陽電池として、特許文献1(特開2011−151262号公報)が知られている。
特許文献1には、半導体基板の一方の面側に形成された第1導電型用電極と第2導電型用電極とを備え、半導体基板の一方の面側であって第1導電型用電極と第2導電型用電極とが形成される以外の領域に、少なくとも4つのアライメントマークを有する裏面電極型太陽電池セルと、裏面電極型太陽電池セルを電気的に接続するための配線を備えた配線シートであって、配線が同形状の同形状部を複数備えると共に該同形状部の一部を欠いたような異形状部を少なくとも2つ備える配線シートとから構成される太陽電池が記載されている。
特開2011−151262号公報
現在、太陽電池の発電効率の更なる向上が望まれている。裏面電極型太陽電池セルと配線シートとから構成される太陽電池においては、更なる発電効率向上に適したアライメント技術が提案されていないのが現状である。
また、裏面電極型太陽電池セルと配線シートとを重ねあわせる際には、裏面電極型太陽電池セルと配線シートとを、紫外線硬化型樹脂を介して仮固定する。配線シートには、配線シート側から該紫外線硬化型樹脂に紫外線照射するために、開口部が設けられている。通常、図19に示されるように、開口部30は配線シート上の櫛歯形状の配線部の外側に配置される。開口部の位置が変わると、紫外線硬化型樹脂に照射される紫外線量が変化するため、紫外線硬化型樹脂の硬化が不十分となったり、逆に、紫外線硬化型樹脂の過硬化が生じたりする。紫外線硬化型樹脂の硬化が不十分であると、裏面電極型太陽電池セルの位置ずれによる短絡不良がおこりやすい。また、紫外線硬化型樹脂が過硬化すると、裏面電極型太陽電池セルの割れや欠けが発生する。このように、開口部の位置を変化させることにより、配線シート付裏面電極型太陽電池セルの生産歩留まり低下につながりやすくなる。したがって、開口部の位置は、自由に移動することができず、限定される。よって、太陽電池の発光効率の向上のため、セル電極の長さを長くしたり、太陽電池セルのセル面積を大きくした場合であっても、配線シートの開口部の位置を移動することができず、開口部よりも外側の領域に配線部を配置することができないため、この領域において集電ロスが生じるという問題があった。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、裏面電極型太陽電池セルを電気的に接続するための配線を備えた配線シートであって、集電効率の向上が可能な配線シートを提供することを目的とする。
本発明は、裏面電極型太陽電池セルを電気的に接続するための配線を備えた配線シートであって、前記配線は、電気的に絶縁された第1配線と第2配線とを含み、前記第1配線及び前記第2配線は、それぞれ第1方向に伸長する複数の第1配線ライン形状部及び複数の第2配線ライン形状部を含み、前記複数の第1配線ライン形状部及び前記複数の第2配線ライン形状部からなる配線ライン領域の内部に、開口部が形成される、配線シートである。
本発明によれば、集電効率の向上が可能な配線シートを提供することが可能となる。
実施の形態1における太陽電池の一例を受光面側から見た模式的な平面図である。 実施の形態1における裏面電極型太陽電池セルと配線シートとの配置関係を示す概略図である。 図2のIII−IIIに沿った模式的な断面図である。 実施の形態1における裏面電極型太陽電池セルの裏面の一例の平面模式図である。 図4のVで示される部分の拡大図である。 図4のVIで示される部分の拡大図である。 実施の形態1の配線シートの配線パターンの一例の平面模式図である。 図7のXVで示される部分の拡大図である。 実施の形態1における配線シート付き太陽電池セルの一例を裏面側から見た模式的な平面図である。 図9のXIで示される部分の拡大図である。 実施の形態1における太陽電池の製造方法の一例を図解する模式的な断面図である。 実施の形態2における配線シートの開口部の構造を示す模式図であり、図7のVIIIで示される部分の拡大図である。 実施の形態2における配線シート付裏面電極型太陽電池の配線シートの開口部の構造を示す模式図であり、図9のXで示される部分の拡大図である。 実施の形態3における配線シートの開口部の構造を示す模式図である。 実施の形態4における配線シートの開口部の構造を示す模式図である。 実施の形態4における配線シート付裏面電極型太陽電池の配線シートの開口部付近の構造を示す模式図である。 実施の形態5における配線シートの開口部の構造を示す模式図である。 実施の形態5における配線シート付裏面電極型太陽電池の配線シートの開口部付近の構造を示す模式図である。 従来の配線シートの一例の平面模式図である。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、これらの図面において、同一の参照符号は同一部分または相当部分を表すものとする。また、以下では、太陽電池セルを配置するためのセル配置部(1つの太陽電池セルに対応する配線シート上の領域)が設けられた配線シートに、単数または複数の太陽電池セルを行方向および列方向にマトリクス状に配列した構成として説明する。なお、本明細書において、単に「太陽電池」と記載する場合には、太陽電池セルと配線シートとから構成される配線シート付き太陽電池セルも、その配線シート付き太陽電池セルを封止材により封止した太陽電池モジュールも含む表現である。
<実施の形態1>
(配線シート付き太陽電池セル)
図1に、実施の形態1の配線シートを用いた太陽電池(配線シート付き太陽電池セル)を受光面側から見た模式的な平面図を示す。ここで、配線シートは、絶縁性基材11の一方の面側に配線16が設けられることにより、太陽電池セルを配置するためのセル配置部が形成された構成であり、太陽電池100は、絶縁性基材11の表面上の配線16によって裏面電極型太陽電池セル20が電気的に接続されることにより構成されている。なお、裏面電極型太陽電池セル20の外周形状は、たとえば後述の図4に示されるように、断面が略円形の単結晶インゴットから切断されたウェハ(単結晶半導体基板)を用いた場合には、円形の一部を切除して得られた略平行な2辺を2組備え、それらをつなぐ角部(コーナー部)が円周の一部である弧状の形状となる。また、この外周形状は、断面が略矩形の多結晶インゴットから切断されたウェハ(多結晶半導体基板)を用いた場合には略矩形となる。
以上のような構成の図1に示される太陽電池100においては、複数の裏面電極型太陽電池セル20は、配線シートの絶縁性基材11の表面上において、行方向に直列接続された太陽電池ストリング列が、列方向に複数配置されて、太陽電池ストリング列の端部同士が接続されることで、通電経路が蛇行するようにして電気的に直列に接続される例が挙げられる。
上記裏面電極型太陽電池セルと配線シートとの配置関係を図2に示す。図2は、図1に示す太陽電池100の列の一部に相当する。図2に示されるように、配線シート10の配線16は、太陽電池セルの第1導電型用電極の接続のための第1配線12と太陽電池セルの第2導電型用電極の接続のための第2配線13とから構成されており、櫛形状の第1配線12の櫛歯に相当する部分である配線ライン形状部と櫛形状の第2配線13の櫛歯に相当する部分である配線ライン形状部とが1本ずつ交互に噛み合わさるように第1配線12および第2配線13がそれぞれ配置されている。その結果、第1配線12の配線ライン形状部と第2配線13の配線ライン形状部とはそれぞれ1本ずつ交互に所定の間隔を空けて配置されている。
また、第1配線12および第2配線13は、複数の配線ライン形状部を接続する配線接続部も備えている。図1に示される太陽電池100においては、行方向に互いに隣り合うセル配置部間で、一方の第1配線12の配線ライン形状部と他方の第2配線13の配ライン形状部とが配線接続部を介して電気的に接続されることになり、図1の破線で囲まれた行方向で互いに隣り合う列L1端部のセル配置部と列L2端部のセル配置部との間で、一方の第1配線12の配線ライン形状部と他方の第2配線13の配ライン形状部とが配線接続部を介して電気的に接続されることになる。
そして、配線シート10の絶縁性基材11の表面上においては、第1配線12と第2配線13との組み合わせであるセル配置部19が絶縁性基材11の表面に並べられている。ここで、図2においては、図1に示す太陽電池の一部を示しており、3つのセル配置部19で構成されているが、これに限られるものではなく、図1の破線で囲まれる部分に示すようにセル配置部19は、絶縁性基材11の表面の列方向に隣接して配置されている他のセル配置部19と電気的に接続されることもある。
そして、図2に示される構成の配線シート10の表面上に裏面電極型太陽電池セル20を設置することによって図1に示す配線シート付き太陽電池セルを作製することができる。
図3に、図2のIII−IIIに沿った断面模式図を示す。図3に示される裏面電極型太陽電池セル20は、たとえばn型またはp型の導電型を有するシリコン基板などの半導体基板21と、裏面電極型太陽電池セル20の受光面となる半導体基板21の一方の面側の凹凸表面上に形成された反射防止膜27と、裏面電極型太陽電池セル20の裏面となる半導体基板21の裏面に形成されたパッシベーション膜26とを有している。
また、半導体基板21の一方の面側には、第1導電型不純物が拡散して形成された第1導電型不純物領域22と第2導電型不純物が拡散して形成された第2導電型不純物領域23とが所定の間隔を空けて交互に形成されているとともに、半導体基板21の裏面のパッシベーション膜26に設けられたコンタクトホールを通して第1導電型不純物領域22に接する第1導電型用電極を構成する第1導電型用電極ライン24および第2導電型不純物領域23に接する第2導電型用電極を構成する第2導電型用電極ライン25がそれぞれ設けられている。上記第1導電型不純物および第2導電型不純物として、導電型がn型の場合はリンなどを用いることができ、導電型がp型の場合はたとえばボロンなどを用いることができる。
ここで、上記半導体基板21の一方の面側には、第1導電型不純物領域22または第2導電型不純物領域23と半導体基板21内部との界面において複数のpn接合が形成されることになる。
実施の形態1において、裏面電極型太陽電池セル20の第1導電型用電極ライン24の少なくとも一部の表面および/または第2導電型用電極ライン25の少なくとも一部の表面には、たとえば、ニッケル(Ni)、金(Au)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、錫(Sn)、SnPbはんだ、およびITO(Indium Tin Oxide)からなる群から選択された少なくとも1種を含む電気導電性物質を設置してもよい。この場合には、配線シート10の配線と裏面電極型太陽電池セル20の電極(複数の第1導電型用電極ライン24により構成される第1導電型用電極、複数の第2導電型用電極ライン25により構成される第2導電型用電極)との電気的接続を良好なものとし、裏面電極型太陽電池セル20の電極の耐候性を向上させることができる傾向にある。
半導体基板21としては、たとえば、n型またはp型の導電型を有する多結晶シリコンまたは単結晶シリコンなどからなるシリコン基板などを用いることができる。
第1導電型用電極および第2導電型用電極としてはそれぞれ、たとえば、銀などの金属からなる電極を用いることができる。
パッシベーション膜26としては、たとえば、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、または酸化シリコン膜と窒化シリコン膜との積層体などを用いることができる。
反射防止膜27としては、たとえば、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、または酸化シリコン膜と窒化シリコン膜との積層体などを用いることができる。
図2,3に示す構成では、1つのセル配置部における配線シート10の一端が第1配線12の配線ライン形状部となり、他端が第2配線13の配線ライン形状部となるように、両端の導電型(極性)が異なるものであるが、これら両端の配線ライン形状部の導電型(極性)が同一となるようにすることもできる。同様に、図3に示す構成では、1つの裏面電極型太陽電池セル20の一端が第1導電型用電極ライン24となり、他端が第2導電型用電極ライン25となるように、両端の導電型(極性)が異なるものであるが、これら両端の電極ラインの導電型(極性)が同一となるようにすることもできる。
なお、裏面電極型太陽電池セルの概念には、上述した半導体基板21の一方の表面(裏面)のみに第1導電型用電極および第2導電型用電極の双方が形成された構成のものだけでなく、MWT(Metal Wrap Through)セル(半導体基板に設けられた貫通孔に電極の一部を配置した構成の太陽電池セル)などのいわゆるバックコンタクト型太陽電池セル(太陽電池セルの受光面と反対側の裏面から電流を取り出す構造の太陽電池セル)のすべてが含まれる。
そして、上記裏面電極型太陽電池セル20の第1導電型用電極を構成する第1導電型用電極ライン24および第2導電型用電極を構成する第2導電型用電極ライン25はそれぞれ、図1に示すように、配線シート10の1つの第1配線12と1つの第2配線13との組み合わせであるセル配置部と電気的に接続されて、図1に太陽電池100が作製されることになる。
上記太陽電池において、裏面電極型太陽電池セルの電極パターンと配線シートに設けられた配線パターンとの各々の接続が良好に行なわれるためには、電極パターンと配線パターンとの位置合わせ(アライメント)精度が高いことが要求される。本実施の形態において、上記位置合わせ精度のために、裏面電極型太陽電池セルに所定のマークを備える。本実施形態において、マークは、例えば、図3中の矢印Aの向き、または図3中の矢印Bの向きに備えた観測装置15を用いた透過画像または反射画像により認識することが可能で、裏面電極型太陽電池セル20と配線シート10とのアライメントに用いることができる。なお、裏面電極型太陽電池セルのマークと配線シートの配線とが重なった部分を認識するには、たとえば赤外線センサ(赤外線カメラ)を用いた観測装置15を使用すれば良い。このようにマークを認識できるように形成することにより、位置合わせの精度を維持することができる。以下にマークおよび該マークを用いたアライメントの一例について説明する。
(裏面電極型太陽電池セルにおけるマークおよび電極パターン)
図4に実施の形態1における裏面電極型太陽電池セルの裏面の一例の平面模式図を示す。図4は、図1に示すうちの1つの太陽電池セル20の裏面に相当し、図3中の矢印Aの向きから見た平面模式図である。
図4において、第1導電型用電極は、複数の第1導電型用電極ライン24を並べるように形成されており、第2導電型用電極は、複数の第2導電型用電極ライン25を並べるように形成されており、第1導電型用電極ライン24と第2導電型用電極ライン25とは交互に配列されている。なお、図4において、第1導電型用電極ライン24および第2導電型用電極ライン25は、y軸方向に伸長している。図5及び図6は、それぞれ図4のV及びVIで示される部分の拡大図である。
実施の形態1における裏面電極型太陽電池セル20におけるマークa,b,c,d,e,fは6つ設けられ、これら複数のマークa,b,c,d,e,fの少なくとも一部は裏面電極型太陽電池セル20の不純物領域上に形成されていることが好ましい。不純物領域上に電極材料で形成されるマークが後述のように配線と接触する場合には、該マークが電極として機能するのでセルの発電効率を良好に維持することができる。
実施の形態1における裏面電極型太陽電池セル20における電極ライン24,25の中に、第1方向(図4のy軸方向)に伸長する電極ライン形状部24a,25aと、この電極ライン形状部24a,25aと分離するように電極ライン形状部24a,25aの第1方向における延長線上に設けられた電極延長部24b,25bとから構成されるものが含まれる。そして、マークa,b,c,d,e,fは、これら電極ライン形状部24a,25aと電極延長部24b,25bとの間の領域及びこの領域に隣接していて電極の存在しない領域の少なくとも一部に設けられている。このように、マークa,b,c,d,e,fよりもセル端部側に電極延長部24b,25bを設けることにより、マークa,b,c,d,e,fよりも端部側のセル領域をも発電領域として機能させてその領域で発電された電力を取り出すことが可能となり、発電効率を向上させることができる。
実施の形態1において、1つの太陽電池セルには第1導電型用電極の位置合わせのための4つの第1導電型用のマークa,b,d,eと、第2導電型用電極の位置合わせのための2つの第2導電型用のマークc,fとの合計6つのマークを含む。また、1つの太陽電池セルにおいて、コーナー部A付近に3つのマークa,b,cが設けられ、コーナー部D付近に3つのマークd,e,fが設けられていると表現することもできる。
これらのマークは、セルの裏面の電極およびマークの形状および配置を考慮した際に、同一平面内で、電極パターンの中心に関して点対称の位置や形状とならない配置または形状とすることが望ましい。言い換えれば、マークは回転対称性を有さないことが望ましく、ここで回転対称性とはある図形をある回転角で回転したときに元の図形に重なるような性質を意味する。このような配置または形状とすることで、配線シートに太陽電池セルを載置する工程において、太陽電池セルが同一平面内で回転した場合には、マークが観測できない、または観測するマークの形状がその他の観測されている形状と異なるので、セルの配置の誤りが明確となり、誤った状態で配線シートと位置合わせをしてしまうことを防ぐことができる。
上記マークは、電極パターンを形成するために用いられる電極材料と同様の材料により形成することができる。電極材料と同様の材料によりマークを形成することによって、電極パターンと同時にマークを付与することができるので、たとえば他の材料を用いて電極パターンの形成とは別の工程によりマークを形成する場合に比べて、マークを所望の位置に精度よく製造することができる。以上のようにして、配線シートに形成された配線パターンとの位置合わせのためのマークが太陽電池セルの一方の面側に形成される。
上記マークの形状は、図4〜図6に示すように、電極ライン24,25の長さ方向に伸長した楕円形状であってもよく、円形、三角や四角形状であってもよい。また上記のマークは、互いに異なる形状の複数のマークを含んでいてもよい。中でも、マークは、電極ライン24,25の長さ方向に伸長した楕円形状であることが好ましい。たとえば、スクリーン印刷による電極形成においては、印刷時の条件や環境により、印刷パターンの欠損が生じる場合がある。その欠損が、スキージによるすり始めやすり終わりに生じるカスレの様なものの場合、電極パターンの先端形状が円に似た形状となることがある。特に、電極パターンの先端形状が円形状であり、マークも円形である場合、電極パターンの先端の円形状をマークと誤認識してしまうため、アライメント認識精度が極端に悪くなり、誤った位置合わせをしやすくなる。アライメントマークの形状を、ある程度の長さと指向性を有する楕円形状とすることで、誤認識を減らす、という効果が得られる。
なお、実施の形態1において、各電極ラインを電極材料が連続的に形成された実線状としているが、電極材料をドット状等に形成した点線状又は破線状の電極ラインとすることもでき、ドット状電極を採用する場合にはマークとの識別が可能なように、ドット状電極とマークとの形状及びサイズのうちの少なくとも一方を異ならせることが好ましい。
また、実施の形態1において、電極ライン形状部の幅(図4のx軸方向の長さ)を50〜200μm、電極ライン形状部の間隔を300〜1000μmとして、マークのサイズ(円形の場合には直径、楕円形の場合には長径又は短径、多角形の場合は1辺の長さ又は高さ)を100〜10000μmとするのが好ましいが、これ以外のサイズとすることもできる。
(配線シートにおけるアライメント領域を含む配線パターン)
図7に、実施の形態1における配線シートの一例の平面模式図を示す。図7は、配線配置側から見た配線パターンの様子を示すものであって、図1の1つのセル配置部に対応する配線パターンを示し、図3中の矢印Bの向きから見た平面模式図である。図8は、図7のXVで示される部分の拡大図である。
実施の形態1の配線シートは、上記裏面電極型太陽電池セルを電気的に接続するための配線を備えており、このような配線は、裏面電極型太陽電池セルの電極パターンに対応するような配線パターンとする。図7に示されるように、配線シートは、複数の第1配線ライン形状部12a及び複数の第2配線ライン形状部13aからなる配線ライン領域123の内部に、開口部が形成されている。具体的には、実施の形態1の配線において、第1方向(図7のy軸方向)に伸長する配線ライン形状部12a,13aが交互に複数設けられている。これら配線ライン形状部12a,13aのそれぞれの少なくとも一部は分岐して、分岐部12a’,12a’’,13a’,13a’’を含む。
第1配線ライン形状部の分岐部12a’は、分岐部を含む第1配線ライン形状部12aに一番近い第1配線ライン形状部12aの延長上に延在し、分岐部12a’’は、分岐部を含む第1配線ライン形状部12aに二番目に近い第1配線ライン形状部12aの延長上に延在する。分岐部12a’及び12a’’は、いずれも分岐部を含む第1配線ライン形状部12aに対して同方向側に分岐している。分岐部を含む第1配線ライン形状部12aと、分岐部12a’,12a’’とは、弧状の第1接続パターン12cによって電気的に接続されている。なお、第1接続パターン12cは、分岐部を含む第1配線ライン形状部12aに含まれるものとして定義する。
第2配線ライン形状部の分岐部13a’は、分岐部を含む第2配線ライン形状部13aに一番近い第2配線ライン形状部13aの延長上に延在し、分岐部13a’’は、分岐部を含む第2配線ライン形状部13aに二番目に近い第2配線ライン形状部13aの延長上に延在する。分岐部13a’及び13a’’は、いずれも分岐部を含む第2配線ライン形状部13aに対して同方向側に分岐している。分岐部を含む第2配線ライン形状部13aと、分岐部13a’,13a’’とは、弧状の第2接続パターン13cによって電気的に接続されている。なお、第2接続パターン13cは、分岐部を含む第2配線ライン形状部13aに含まれるものとして定義する。
分岐部を含む第1配線ライン形状部12aと第2配線ライン形状部の分岐部13a’’とは、絶縁部分を挟んで隣接し、分岐部を含む第2配線ライン形状部13aと第1配線ライン形状部の分岐部12a’’とは、絶縁部分を挟んで隣接している。分岐部を含む第1配線ライン形状部12a、分岐部12a’,12a’’及び第1接続パターン12cと、分岐部を含む第2配線ライン形状部13a、分岐部13a’,13a’’及び第2接続パターン13cとに囲まれる部分、すなわち、分岐部を含む第1配線ライン形状部と分岐部を含む第2配線ライン形状部とに囲まれる部分には配線パターンが存在せず、絶縁性基材が露出した開口部が形成されている。
実施の形態1では、第1配線ライン形状部に含まれる分岐部及び第2配線ライン形状部に含まれる分岐部は、それぞれ2つずつであるが、開口部を形成することができれば、分岐部の数は特に限定されない。また、配線ライン形状部と分岐部とを接続する配線パターンは、弧状に限定されず、直線とすることもできる。
図7に示す配線シートにおいて、上記配線は電気的に絶縁された第1配線12と第2配線13とを含む。第1配線12は第1配線ライン形状部12a同士を接続する第1配線接続部12bを含む。第2配線13は第2配線ライン形状部13a同士を接続する第2配線接続部13bを含む。実施の形態1の配線シートにおいては、第1配線ライン形状部12aは裏面電極型太陽電池セルの第1導電型用電極ライン24と接続し、第2配線ライン形状部13aは第2導電型用電極ライン25と接続する。なお、第1配線ライン形状部の分岐部12a’は第1導電型用電極ライン24bと接続し、第2配線ライン形状部の分岐部13a’は第2導電型用電極ライン25aと接続する。また、第1配線ライン形状部の分岐部12a’’は第1導電型用電極ライン24と接続し、第2配線ライン形状部の分岐部13a’’は第2導電型用電極ライン25と接続する。
配線シート10と裏面電極型太陽電池セル20とが位置合わせして重ね合わされる際には、裏面電極型太陽電池セル20に対して配線シート10が相対的に裏返したような状態となる。これを考慮して、図7においては、セル配置部の4つのコーナー部のそれぞれに、図4に示した裏面電極型太陽電池セル20の4つのコーナー部A,B,C,Dに対応させて、A,B,C,Dの符号を付している。
上記絶縁性基材の材質としては、電気絶縁性の材質であれば特に限定なく用いることができ、たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET:polyethylene terephthalate)、ポリエチレンナフタレート(PEN:polyethylene naphthalate)、ポリフェニレンサルファイド(PPS:polyphenylene sulfide))、ポリビニルフルオライド(PVF:polyvinyl fluoride)およびポリイミド(polyimide)からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂を含む材質を用いることができる。
絶縁性基材の厚さは特に限定されず、たとえば10μm以上200μm以下とすることができる。なお、絶縁性基材は、1層のみからなる単層構造であってもよく、2層以上からなる複数層構造であってもよい。
第1配線12および第2配線13の材質としては、電気導電性の材質のものであれば特に限定なく用いることができる。たとえば、銅、アルミニウムおよび銀からなる群から選択された少なくとも1種を含む金属などを用いることができる。
また、第1配線12および第2配線13の厚さもそれぞれ特に限定されず、たとえば5μm以上75μm以下とすることができる。
第1配線12および第2配線13の形状も、第1配線ライン形状部12a及び第2配線ライン形状部13aの少なくとも一部が分岐して、分岐部を含む第1配線ライン形状部と分岐部を含む第2配線ライン形状部とに囲まれた開口部が形成されるものであればよく、それぞれ上述した形状に限定されず、適宜設定することができるものであることは言うまでもない。
第1配線12の少なくとも一部の表面および/または第2配線13の少なくとも一部の表面には、たとえば、ニッケル(Ni)、金(Au)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、錫(Sn)、SnPbはんだ、およびITO(Indium Tin Oxide)からなる群から選択された少なくとも1種を含む電気導電性物質を設置してもよい。この場合には、第1配線12および第2配線13と裏面電極型太陽電池セルの電極との電気的接続を良好なものとし、第1配線12および/または第2配線13の耐候性を向上させることができる傾向にある。
第1配線12の少なくとも一部の表面および/または第2配線13の少なくとも一部の表面には、たとえば黒化処理などの表面処理を施してもよい。
第1配線12および第2配線13もそれぞれ、1層のみからなる単層構造であってもよく、2層以上からなる複数層構造であってもよい。
以下に、配線シートの製造方法の一例について説明する。まず、たとえばPETフィルムなどの透光性の絶縁性基材を用意し、その絶縁性基材の一方の表面の全面にたとえば金属箔または金属プレートなどの電気導電性物質を貼り合わせる。
次に、絶縁性基材の表面に貼り合わされた電気導電性物質の一部をフォトエッチングなどにより除去して電気導電性物質をパターニングすることによって、絶縁性基材の表面上にパターニングされた電気導電性物質からなる第1配線12および第2配線13から構成された配線材を形成する。以上により、図7に示される構成の配線パターンを有する配線シートを作製することができる。
なお、実施の形態1において、配線ライン形状部は配線材が連続的に形成された実線状となる。
また、実施の形態1において、配線ライン形状部の幅(図7のx軸方向の長さ)を100〜900μm、配線ライン形状部の間隔を300〜1000μmとするのが好ましいが、これ以外のサイズとすることもできる。
上記では、コーナー部A付近のアライメント領域について説明したが、コーナー部D付近のアライメント領域も同一の構造とすることができる。
(裏面電極型太陽電池セルおよび配線シートのアライメント)
図9に、実施の形態1における太陽電池の一例の平面模式図を示す。図9は、図4に示した裏面電極型太陽電池セル20に、図7に示した配線シート10のセル配置部を、各コーナー部A,B,C,Dが一致するように裏面電極型太陽電池セル20に対して相対的に裏返すようにして、位置合わせして重ね合わした様子を示すものであり、配線シート10については配線パターンのみを破線で示している。図10に、図9に示された3つのマークa,b,cを含むアライメント領域周辺部XIの拡大図を示す。
上記マークを有する裏面電極型太陽電池セル(図4)と、分岐部を含む第1配線ライン形状部と分岐部を含む第2配線ライン形状部とに囲まれた開口部が形成された配線パターンを有する配線シート(図7)は、図9,10に示すように、裏面電極型太陽電池セルのマークa,b,cが、配線シートのコーナ部A付近の開口部と重ねられている。なお、実施の形態1において、裏面電極型太陽電池セルのマークd,e,fは、配線シートのコーナ部D付近の開口部と重ねられている。このように、裏面電極型太陽電池セルおよび配線シートは、配線シートの配線の存在しない開口部(以下、アライメント領域とも称す)から裏面電極型太陽電池セルに設けられたマークa,b,c,d,e,fが認識できるように重ね合わせられる。
このような構成においては、配線シートに太陽電池セルを1つずつ配置していく際に、図3中の矢印Aの向きから配線シートのアライメント領域を含む部分を観測しながら、裏面電極型太陽電池セルに設けられたマークの少なくとも一部が、上記配線シートのアライメント領域を介して認識できるように、太陽電池セルの位置合わせを行なう。たとえば、図3の矢印Aの向きに相当する位置から透過光による透過画像を用いて観測して、図9,10に示すように、配線シートのアライメント領域をとおして、裏面電極型太陽電池セルの裏面のマークa,b,c,d,e,fが認識されるように配置する。コーナー部Aにおいては、マークa,b,cが配線シートの開口部であるアライメント領域に重ねられる。同時に、コーナー部Dにおいては、マークd,e,fが配線シートの開口部であるアライメント領域に重ねられる。このように太陽電池セルを配置することによって、アライメントの誤差が50μm以下である配線シート付き太陽電池セルが形成される。
図4〜図6に示されるように、コーナ部A及びコーナー部Dのいずれにおいても、x軸方向の左側の電極ライン形状部24aの延長上に、それぞれ2つのマークa,bとマークd,eが配置され、右側の電極ライン形状部25aの延長上に、1つのマークcとマークfが配置されている。さらに、マークaとマークbとの距離と、マークdとマークeとの距離とが異なっている。したがって、たとえば裏面電極型太陽電池セル20が配線シート10に対して相対的に180°回転していた場合には、マークa,b,c,d,e,fの全てを、適切な配線シートのアライメント領域に重ね合わすことはできない。
従来は、例えば、配線シート側のアライメント領域は、配線ライン形状部に幅狭部を設け、該幅狭部と、裏面電極型太陽電池セルの裏面のマークとを重ねあわせていた。この場合、配線ライン形状部の幅狭部では、集電効率が低下するという問題があった。実施の形態1によれば、配線ライン形状部の幅を変えずに、配線ライン形状部を分岐させることによりアライメント領域を形成するため、集電効率を良好に維持することができ、太陽電池の発電効率の向上を図ることができる。
上記のように配線シートに設けられたアライメント領域を介して裏面電極型太陽電池セルに設けられたマークが認識できるように構成することによって、1つの観測領域において太陽電池セル裏面のマークおよび配線シートのアライメント領域の両方を観測することができる。
配線シートのアライメント領域を介したマークは、X線、IR光などを用いて透過光による透過画像を観測することにより行なう場合は図3中の矢印Aの向きもしくは図3中の矢印Bの向きから認識することができる。また、LED、ハロゲンランプなどを用いて反射光による反射画像を確認することにより行なう場合は、図3中の矢印Aの向きから裏面電極型太陽電池セルのマークおよび配線シートのアライメント領域を認識できる。このような観測による位置合わせは、1箇所ごとに行なってもよく、太陽電池セルのマークおよび/または配線シートのアライメント領域に対応する数の観測装置を設けて全てのマークまたはアライメント領域を同時に観測しながら行なってもよい。
実施の形態1においては、上記太陽電池セルのマークおよび配線シートのアライメント領域を用いた場合、太陽電池を作製する際に、裏面電極型太陽電池セルのマークの少なくとも一部が、配線シートの分岐部を含む第1配線ライン形状部と分岐部を含む第2配線ライン形状部とに囲まれた開口部からなるアライメント領域と重なるように、裏面電極型太陽電池セルと配線シートとを位置合わせして、裏面電極型太陽電池セルと配線シートとを重ね合わせる。このようにして、裏面電極型太陽電池セルと配線シートとを高精度にアライメントして、配線シート付き太陽電池セルの形態とすることができる。なお、この状態で裏面電極型太陽電池セルと配線シートとの相対的な位置を維持するように、これらを部分的に接着剤で接着するなどの仮固定等により固定することが望ましい。
本実施の形態における配線シート付き太陽電池セルの製造方法は、例えば以下の通りになる。第1方向に伸長する電極ライン形状部と、前記電極の一部であってこの電極ライン形状部と分離するようにこの電極ライン形状部の前記第1方向における延長線上に設けられた電極延長部と、前記電極ライン形状部と前記電極延長部との間の領域及び該領域に隣接していて前記電極の存在しない領域の少なくとも一部に設けられたマークとを備える裏面電極型太陽電池セルを準備する。電気的に絶縁された第1配線と第2配線とを含み、前記第1配線及び前記第2配線は、それぞれ第1方向に伸長する複数の第1配線ライン形状部及び複数の第2配線ライン形状部を含み、前記第1配線ライン形状部及び前記第2配線ライン形状部は、交互に配置され、前記第1配線ライン形状部及び前記第2配線ライン形状部は、それぞれ少なくとも一部が分岐部を含み、前記分岐部を含む第1配線ライン形状部及び前記分岐部を含む第2配線ライン形状部で囲まれた開口部が形成される、配線シートを準備する。前記裏面電極型太陽電池セルの前記マークの少なくとも一部が前記配線シートの開口部と重なるように、前記裏面電極型太陽電池セルと前記配線シートとを位置合わせして重ね合わせる。
(太陽電池モジュール)
図11(a)および図11(b)に、本実施の形態における太陽電池(太陽電池モジュール)の一例の製造方法の一例を図解する模式的な断面図を示す。以下、図11(a)および図11(b)を参照して、上述のようにして作製された配線シート付き太陽電池セルを用いた実施の形態1における太陽電池モジュールの一例の製造方法の一例について説明する。
まず、図11(a)に示すように、裏面電極型太陽電池セルの受光面側に第1の透明樹脂31aと透明基板33とを設置するとともに、配線シートの裏面側に第2の透明樹脂31bと裏面保護シート32とを設置する。ここで、配線シート付き太陽電池セルとしては、上述のようにして複数の太陽電池セルを電気的に接続して作製された配線シート付き太陽電池セルの他、複数の分割された配線シート付き太陽電池セルを電気的に接続して作製された配線シート付き太陽電池セルを用いてもよい。
次に、第1の透明樹脂31aを各裏面電極型太陽電池セルに圧着させるとともに、第2の透明樹脂31bを配線シートに圧着させた状態で加熱処理することによって、第1の透明樹脂31aと第2の透明樹脂31bとを一体化させて硬化させる。これにより、図11(b)に示すように、第1の透明樹脂31aと第2の透明樹脂31bとが一体化してなる封止材31中に上記の配線シートおよび太陽電池セルが封止されてなる太陽電池モジュールが作製される。
図11(b)に示す太陽電池モジュールにおいては、封止材31の伸縮力によって裏面電極型太陽電池セルが配線シートに強く圧着され、裏面電極型太陽電池セルの第1導電型用電極ライン24と配線シートの第1配線12との圧着および裏面電極型太陽電池セルの第2導電型用電極ライン25と配線シートの第2配線13との圧着がそれぞれ強化されて、個々の裏面電極型太陽電池セルの電極と配線シートの配線との間に良好な電気的接続が得られることになる。
アライメント領域周辺では、図9,10に示したように、第1配線ライン形状部の分岐部12a’は第1導電型用電極ライン24bと接続する。第1配線ライン形状部の分岐部12a’’は第1導電型用電極ライン24と接続する。第2配線ライン形状部の分岐部13a’は第2第2導電型用電極ライン25aと接続する。第2配線ライン形状部の分岐部13a’’は第2導電型用電極ライン25と接続する。
配線シート付き太陽電池セルを封止材31中に封止するための圧着および加熱処理は、たとえばラミネータと呼ばれる真空圧着および加熱処理を行なう装置などを用いて行なうことができる。たとえばラミネータにより第1の透明樹脂31aおよび第2の透明樹脂31bを熱変形させ、第1の透明樹脂31aおよび第2の透明樹脂31bを熱硬化させることにより、これらの透明樹脂が一体化されて封止材31が形成され、封止材31中に上記の配線シート付き太陽電池セルが包み込まれるようにして封止されることになる。
真空圧着とは、大気圧よりも減圧した雰囲気下で圧着させる処理のことである。ここで、圧着方法として真空圧着を用いた場合には、第1の透明樹脂31aと第2の透明樹脂31bとの間に空隙が形成されにくくなり、第1の透明樹脂31aと第2の透明樹脂31bとを一体化して形成された封止材31中に気泡が残留しにくくなる傾向にある点で好ましい。また、真空圧着を用いた場合には、裏面電極型太陽電池セルと配線シートとの間の均一な圧着力の確保に有利となる傾向にもある。
ここで、透明基板33としては、太陽光に対して透明な基板であれば特に限定なく用いることができ、たとえば、ガラス基板などを用いることができる。
第1の透明樹脂31aおよび第2の透明樹脂31bとしては、太陽光に対して透明な樹脂を特に限定なく用いることができる。なお、第1の透明樹脂31aと第2の透明樹脂31bとはそれぞれ同一種類の透明樹脂を用いてもよく、異なる種類の透明樹脂を用いてもよい。
上記の配線シート付き太陽電池セルを封止材31中に封止する際の加熱処理は、第1の透明樹脂31aおよび第2の透明樹脂31bの融点により適宜調整すればよい。
上記の電気的接続をより強固にまた確実なものとするために、たとえば非導電ペースト(NCP)や異方性導電ペースト(ACP)などの接着剤やはんだなどの導電性接合材を用いることもできる。この場合、NCPやACPは太陽電池セルのマークの観察を妨げないようにパターン塗布されるか、もしくは透明であることが望ましい。また、ACPやはんだは太陽電池セルの裏面電極および配線シートの配線の少なくとも一方に塗布されていることが望ましい。
裏面保護シート32としては、封止材31の裏面を保護することができるものであれば特に限定なく用いることができ、たとえば従来から用いられているPETなどの耐候性フィルムを用いることができる。
封止材31中への水蒸気や酸素の透過を十分に抑制して長期的な信頼性を確保する観点から、裏面保護シート32は、たとえばアルミニウムなどの金属フィルムを含んでいても良い。
太陽電池モジュールの端面にはたとえばエラスマーやブチルゴムのテープなどの水分透過防止テープを用いて完全に密着させることもできる。
上記のようにして作製された本発明の太陽電池モジュールの一例においては、たとえばアルミニウム合金などからなるフレームが太陽電池モジュールの外周を取り囲むようにして取り付けられていてもよい。
(他の構成および作用)
実施の形態1における太陽電池はそれぞれ上記の構成に限定されず、様々な構成にすることができることは言うまでもない。たとえば、太陽電池セルおよび配線シートの電気的接続はそれぞれ、全て直列の場合について説明したが、直列、並列、または直列と並列とを組み合わせた電気的接続としてもよい。
実施の形態1では、マークを6つとし、これに対応するアライメント領域を2つとしたが、マークとアライメント領域の配置については、マークが回転対称性を有さず、アライメント領域と重なることができれば、特に限定されない。
上述の説明では、太陽電池セルおよび配線シートのアライメントにおいて、配線シートに太陽電池セルを配置する際に、配線シートのアライメント領域を含む部分を観測しながら、位置合わせして重ね合わせるようにしたが、これに限定されない。たとえば、太陽電池セルを保持するセル用保持装置と配線シートを保持するシート用保持装置とを用いて、これらの保持装置で保持した太陽電池セルおよび配線シートを相対的に移動させて重ね合わせる場合に、十分な精度でこの相対的な移動及び重ね合わせが可能であれば、上述のマークを用いてセル用保持装置に対する太陽電池セルの位置合わせを行うと共に、上述の配線シートのアライメント領域を用いてシート用保持装置に対する位置合わせを行ってから、配線シートのアライメント領域を含む部分の観測することなく、太陽電池セルおよび配線シートを相対的に移動させて重ね合わせればよい。この場合には、太陽電池セルおよび配線シートを重ね合わした後に、配線シートのアライメント領域を含む部分を観測することにより、適切な位置でこれらが重ね合わされているか否かを確認することができる。
以上のように、実施の形態1における太陽電池によれば、裏面電極型太陽電池セルのマークと、配線シートの分岐部を含む第1配線ライン形状部と分岐部を含む第2配線ライン形状部とに囲まれた開口部からなるアライメント領域とを用いて、配線シートのアライメント領域を介して太陽電池セルのマークを観測することで、太陽電池セルと配線シートとを高精度にアライメントすることができる。
また、配線シートのアライメント領域を介して裏面電極型太陽電池セルに設けられたマークの少なくとも一部を認識できるように構成されているので、1つの観測装置によりこれらのマークおよびアライメント領域を同時に観測することができる。その結果、太陽電池セルと配線シートとの位置合わせを良好に行なうことができ、また、信頼性の高い太陽電池を提供することができる。
実施の形態1における太陽電池では、アライメントマークにより第1電極ライン形状部と分離されている第1電極延長部が、第1配線ライン形状部の分岐部を介して第1配線ライン形状部と電気的に接続されている。さらに、アライメントマークにより第2電極ライン形状部と分離されている第2電極延長部が、第2配線ライン形状部の分岐部を介して第2配線ライン形状部と電気的に接続されている。これにより、マークよりも端部側に位置する第1,2電極延長部形成領域も発電領域として機能させることができ、太陽電池の発電効率向上が可能となる。
<実施の形態2>
実施の形態2では、実施の形態1と同様の構成の配線シート付太陽電池セルにおいて、配線シートに形成されたアライメント領域以外の開口部について説明する。
(配線シートの開口部)
図7に示されるように、配線シートはコーナー部C付近、及びコーナー部B付近に2つの開口部を含む。図12は、図7のVIIIで示される部分の拡大図である。
図12に示されるように、コーナー部C付近の開口部は、基本的には実施の形態1のアライメント領域の開口部と同様の構造である。すなわち、実施の形態2の配線において、第1方向(図7のy軸方向)に伸長する配線ライン形状部12a,13aが交互に複数設けられている。これら配線ライン形状部12a,13aのそれぞれの少なくとも一部は分岐して、分岐部12a’,12a’’又は13a’,13a’’を含む。
第1配線ライン形状部の分岐部12a’は、分岐部を含む第1配線ライン形状部12aに一番近い第1配線ライン形状部12aの延長上に延在し、分岐部12a’’は、分岐部を含む第1配線ライン形状部12aに二番目に近い第1配線ライン形状部12aの延長上に延在する。分岐部12a’及び12a’’は、いずれも分岐部を含む第1配線ライン形状部12aに対して同方向側に分岐している。分岐部を含む第1配線ライン形状部12aと、分岐部12a’,12a’’とは、第1方向と直交する方向(図7のx軸方向)に延在する第1接続パターン12cによって電気的に接続されている。なお、第1接続パターン12cは、分岐部を含む第1配線ライン形状部12aに含まれるものとして定義する。
第2配線ライン形状部の分岐部13a’は、分岐部を含む第2配線ライン形状部13aに一番近い第2配線ライン形状部13aの延長上に延在し、分岐部13a’’は、分岐部を含む第2配線ライン形状部13aに二番目に近い第2配線ライン形状部13aの延長上に延在する。分岐部13a’及び13a’’は、いずれも分岐部を含む第2配線ライン形状部13aに対して同方向側に分岐している。分岐部を含む第2配線ライン形状部13aと、分岐部13a’,13a’’とは、第1方向と直交する方向(図7のx軸方向)に延在する第2接続パターン13cによって電気的に接続されている。なお、第2接続パターン13cは、分岐部を含む第2配線ライン形状部13aに含まれるものとして定義する。
分岐部を含む第1配線ライン形状部12aと第2配線ライン形状部の分岐部13a’’とは隣接し、分岐部を含む第2配線ライン形状部13aと第1配線ライン形状部の分岐部12a’’とは隣接している。分岐部を含む第1配線ライン形状部12a、分岐部12a’,12a’’及び第1接続パターン12cと、分岐部を含む第2配線ライン形状部13a、分岐部13a’,13a’’及び第2接続パターン13cとに囲まれる部分、すなわち、分岐部を含む第1配線ライン形状部と分岐部を含む第2配線ライン形状部とに囲まれる部分には配線パターンが存在せず、絶縁性基材が露出した開口部が形成されている。
実施の形態2では、第1配線ライン形状部に含まれる分岐部及び第2配線ライン形状部に含まれる分岐部は、それぞれ2つずつであるが、分岐部の数は特に限定されない。また、配線ライン形状部と分岐部とを接続する配線パターンは、直線に限定されず、弧状とすることもできる。ただし、実施の形態1のアライメント領域の開口部と、実施の形態2の開口部とは異なる形状であることが好ましい。
(裏面電極型太陽電池セルおよび配線シートのアライメント)
図9は、実施の形態2における太陽電池の一例の平面模式図を示す。図13は、図9に示された配線シートの開口部を含む領域周辺部Xの拡大図を示す。
図9に示されるように、実施の形態2の配線シートにおいては、第1配線ライン形状部12a及びその分岐部12a’,12a’’は裏面電極型太陽電池セルの第1導電型用電極ライン24と接続し、第2配線ライン形状部13a及びその分岐部13a,13a’’は第2導電型用電極ライン25と接続する。
配線シートの開口部では、透光性の絶縁性基材が露出している。したがって、裏面電極型太陽電池セルと配線シートとをアラインメントし、これらの相対的な位置を維持するために仮固定する場合に、裏面電極型太陽電池セルと配線シートとの間で、配線シートの開口部を少なくとも一部含む範囲に紫外線硬化型樹脂を配置して、配線シート側から紫外線を照射すると、紫外線が開口部を通過して紫外線硬化型樹脂に到達する。よって紫外線硬化型樹脂が硬化して、裏面電極型太陽電池セルと配線シートとを仮固定することができる。
配線シートの開口部は、配線ライン形状部の分岐部の形状を適宜調整することにより、所望の位置に形成することができる。したがって、実施の形態2では、既存の生産設備により作製される配線シートの開口部と同様の位置に、開口部を形成することができる。さらに、実施の形態2における太陽電池では、配線シートの開口部よりも外側にも配線ライン形状部及びその分岐部が延在しているため、この領域も集電領域として機能させることができ、太陽電池の発光効率が向上する。
仮固定に用いる紫外線硬化型樹脂としては、例えば、ウレタンアクリレート、アクリル樹脂アクリレート、エポキシアクリレート等を用いることができる。
<実施の形態3>
実施の形態3は、基本的に実施の形態1及び2と同様の構成の配線シート付太陽電池セルである。実施の形態1及び2と異なる点は、配線シートの仮固定用の開口部の構造である。以下では、配線シートの仮固定用の開口部について説明する。
(配線シートの開口部)
図7に示されるように、配線シートは、所定の長さの複数の配線ライン形状部からなる第1配線ライン領域121と、前記第1配線ライン領域の両側に配置される前記所定の長さよりも短い複数の配線ライン形状部からなる第2配線ライン領域122とを含む。第2配線ライン領域の前記第1配線ライン形状部及び前記第2配線ライン形状部は、前記第1配線ライン領域からの距離の大きさに伴い、長さが短くなっている。前記開口部は、前記第2配線ライン領域の前記第1配線ライン形状部の先端近傍に形成される。分岐元の第1配線ライン形状部の先端から前記第1配線ライン形状部同士を接続する第1配線接続部までの長さは、前記分岐部の先端から前記第1配線接続部までの長さよりも短い。
ここで、分岐元の第1配線ライン形状部とは、分岐部を含む第1配線ライン形状部のうち、第1方向に沿った1本の直線で示される第1ライン形状部12aである。該分岐元の第1配線ライン形状部の分岐点Zから、分岐部12a’,12a’’が分岐している。また、第1配線接続部とは、例えば図7の符号12bで示されるように、配線シートの辺縁部で、第1方向と直交する方向に沿って、第1配線ライン形状部の先端部が配置されていない側に配置され、複数の第1配線ライン形状部同士を電気的に接続している。
実施の形態3では、図7の配線シートのコーナー部C付近、及びコーナー部B付近の2つの開口部の構造が実施の形態2と異なっており、具体的には図14に示す構造となっている。
開口部を形成する分岐元の第1配線ライン形状部12aの先端から第1配線ライン形状部同士を接続する第1配線接続部までの長さは、分岐部12a’及び分岐部12a’’の先端から第1配線接続部までの長さよりも短い。なお、分岐元の第1配線ライン形状部12aの先端、分岐部12a’の先端又は分岐部12a’’の先端から第1配線接続部までの長さとは、それぞれの先端から第1配線接続部までの、第1方向に沿った距離を意味する。これによると、実施の形態3では、分岐部を含む第1配線ライン形状部12aにおいて、分岐部Zから第1配線接続部までの距離が、実施の形態2の場合(図12の分岐部Zから第1配線接続部までの距離)に比べて短くなる。したがって、実施の形態3の分岐部を含む第1配線ライン形状部の抵抗値は、実施の形態2の分岐部を含む第1配線ライン形状部の抵抗値より小さくなる。よって、実施の形態3における太陽電池では、配線パターンの集電効率が向上し、太陽電池の発光効率が向上する。
<実施の形態4>
実施の形態4は、基本的に実施の形態1及び2と同様の構成の配線シート付太陽電池セルである。実施の形態1及び2と異なる点は、配線シートの仮固定用の開口部の構造である。以下では、配線シートの仮固定用の開口部について説明する。
(配線シートの開口部)
図15に示されるように、分岐部を含む第1配線ライン形状部12aは、開口部の内部に延在し、第1接続パターン12cから第1の方向(第1配線ライン形状部に沿った方向)に伸長する、第1配線ライン形状部よりも幅が細い延在部12dを含む。また、分岐部を含む第2配線ライン形状部13aは、開口部の内部に延在し、第2接続パターン13cから第1の方向に伸長する、第2配線ライン形状部よりも幅が細い延在部13dを含む。なお、延在部の幅が配線ライン形状部の幅よりも細いとは、延在部の伸長方向(第1方向)と直交する方向(図7のx軸方向)における長さが、配線ライン形状部の伸長方向(第1方向)と直交する方向(図7のx軸方向)における長さよりも短いことを意味する。
これによると、図16に示すように、配線シートを裏面電極型太陽電池セルと重ねた場合に、配線シートの延在部12d,13dも集電領域として機能させることができ、太陽電池の発光効率が向上する。また、延在部12d,13dの幅は、配線ライン形状部よりも細いため、絶縁性基材の露出割合が、配線シートの他の部分よりも大きい。このため、裏面電極型太陽電池セルと配線シートとの間で、配線シートの開口部を少なくとも一部含む範囲に紫外線硬化型樹脂を配置して、配線シート側から紫外線を照射すると、紫外線が開口部を通過して紫外線硬化型樹脂に到達する。よって紫外線硬化型樹脂が硬化して、裏面電極型太陽電池セルと配線シートとを仮固定することができる。
開口部の開口割合、すなわち、開口部における絶縁性基材の露出割合は、18%以上が好ましく40%以上がさらに好ましい。これによると、紫外線硬化型樹脂を効率的に硬化することができる。
図16では、分岐部を含む第1配線ライン形状部及び分岐部を含む第2配線ライン形状部は、それぞれ2つの延在部を含むが、延在部の数は1本以上であれば、特に限定されない。また、延在部の長さは、開口部の第1方向に沿った長さよりも短ければ、特に限定されない。
<実施の形態5>
実施の形態5は、基本的に実施の形態1及び2と同様の構成の配線シート付太陽電池セルである。実施の形態1及び2と異なる点は、配線シートの仮固定用の開口部の構造である。以下では、配線シートの仮固定用の開口部について説明する。
(配線シートの開口部)
図7に示されるように、配線シートは、複数の第1配線ライン形状部12a及び複数の第2配線ライン形状部13aからなる配線ライン領域123の内部に、開口部が形成されている。
実施の形態5では、図7の配線シートのコーナー部C付近、及びコーナー部B付近の2つの開口部の構造が実施の形態2と異なっており、具体的には図17に示す構造となっている。
図17に示されるように、第1配線ライン形状部12aの少なくとも1本の内部には、導電性材料からなる配線パターンが存在せず、絶縁性基材が露出した第1開口部30が形成されている。第1開口部は、幅は第1配線ライン形状部の幅よりも狭く、長さは第1配線ライン形状部の長さよりも短い。開口部が形成された第1配線ライン形状部に隣接する第2配線ライン形状部の少なくとも1本の内部には、導電性材料からなる配線パターンが存在せず、絶縁性基材が露出した第2開口部31が形成されている。第2開口部は、幅は第2配線ライン形状部の幅よりも狭く、長さは第2配線ライン形状部の長さよりも短い。第1開口部と第2開口部とは、それぞれの少なくとも一部が、第1方向(図17のy軸方向)に直交する第2方向(図7のx軸方向)に沿った同一線上に存在する。
これによると、図18に示すように、配線シートを裏面電極型太陽電池セルと重ねた場合に、開口部の形成された第1配線ライン形状部及び第2配線ライン形状部も、開口部以外の領域を集電領域として機能させることができ、太陽電池の発光効率が向上する。
配線シートの第1開口部30及び第2開口部31を含む開口部では、透光性の絶縁性基材が露出している。したがって、裏面電極型太陽電池セルと配線シートとをアラインメントし、これらの相対的な位置を維持するために仮固定する場合に、裏面電極型太陽電池セルと配線シートとの間で、配線シートの開口部を少なくとも一部含む範囲に紫外線硬化型樹脂を配置して、配線シート側から紫外線を照射すると、紫外線が開口部を通過して紫外線硬化型樹脂に到達する。よって紫外線硬化型樹脂が硬化して、裏面電極型太陽電池セルと配線シートとを仮固定することができる。
図17では、第1開口部30を含む第1配線ライン形状部12a及び第2開口部31を含む第2配線ライン形状部13aは、それぞれ3本ずつ存在するが、それぞれの本数は1本以上であれば、特に限定されない。第1開口部30及び第2開口部31の形状は、長方形に限定されず、楕円形であってもよい。第1開口部30及び第2開口部の大きさは、特に限定されず、開口部全体を通過する紫外線の透過量が、紫外線硬化型樹脂を硬化するのに十分な量となるように形成されていればよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 配線シート、11 絶縁性基材、12,13,16 配線、12a,13a 配線ライン形状部、12a’,13a’ 分岐部、12b,13b 配線接続部、12c,13c 接続パターン、12d,13d 延在部、20 裏面電極型太陽電池セル、21 半導体基板、24,25 電極(電極ライン)、24a,25a 電極ライン形状部、24b,25b 電極延長部、30,31 開口部、a,b,c,d,e,f マーク

Claims (4)

  1. 裏面電極型太陽電池セルを電気的に接続するための配線を備えた配線シートであって、
    前記配線は、電気的に絶縁された第1配線と第2配線とを含み、
    前記第1配線及び前記第2配線は、それぞれ第1方向に伸長する複数の第1配線ライン形状部及び複数の第2配線ライン形状部を含み、
    前記複数の第1配線ライン形状部及び前記複数の第2配線ライン形状部からなる配線ライン領域の内部に、配線パターンが存在せず絶縁性基材が露出した開口部が形成され、
    前記第1配線ライン形状部及び前記第2配線ライン形状部は、交互に配置され、
    前記開口部は、前記第1配線ライン形状部の少なくとも1本の内部に形成される第1開口部と、前記第1開口部が形成された前記第1配線ライン形状部に隣接する前記第2配線ライン形状部の少なくとも1本の内部に形成される第2開口部と、を含み、
    前記第1開口部と前記第2開口部とは、それぞれの少なくとも一部が、前記第1方向に直交する第2方向に沿った同一線上に存在
    少なくとも1組の隣り合う前記第1開口部と前記第2開口部とは、それらの前記第1方向の長さが異なる、
    配線シート。
  2. 裏面電極型太陽電池セルを電気的に接続するための配線を備えた配線シートであって、
    前記配線は、電気的に絶縁された第1配線と第2配線とを含み、
    前記第1配線及び前記第2配線は、それぞれ第1方向に伸長する複数の第1配線ライン形状部及び複数の第2配線ライン形状部を含み、
    前記複数の第1配線ライン形状部及び前記複数の第2配線ライン形状部からなる配線ライン領域の内部に、配線パターンが存在せず絶縁性基材が露出した開口部が形成され、
    前記第1配線ライン形状部及び前記第2配線ライン形状部は、交互に配置され、
    前記第1配線ライン形状部及び前記第2配線ライン形状部は、それぞれ少なくとも一部が分岐部を含み、
    前記開口部は、前記分岐部を含む第1配線ライン形状部及び前記分岐部を含む第2配線ライン形状部で囲まれた領域に形成される、
    配線シート。
  3. 前記配線ライン領域は、所定の長さの複数の配線ライン形状部からなる第1配線ライン領域と、前記第1配線ライン領域の両側に配置される前記所定の長さよりも短い複数の配線ライン形状部からなる第2配線ライン領域とを含み、
    第2配線ライン領域の前記第1配線ライン形状部及び前記第2配線ライン形状部は、前記第1配線ライン領域からの距離の大きさに伴い、長さが短くなり、
    前記開口部は、前記第2配線ライン領域の前記第1配線ライン形状部の先端近傍に形成され、
    分岐元の第1配線ライン形状部の先端から前記第1配線ライン形状部同士を接続する第1配線接続部までの長さは、前記分岐部の先端から前記第1配線接続部までの長さよりも短い、
    請求項2に記載の配線シート。
  4. 前記分岐部を含む第1配線ライン形状部及び前記分岐部を含む第2配線ライン形状部の少なくとも一方は、前記開口部上に延在する、前記第1配線ライン形状部及び前記第2配線ライン形状部よりも幅が狭い延在部を含む、
    請求項2又は3に記載の配線シート。
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