JP6778154B2 - 干渉計導波路 - Google Patents

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Description

本発明は光デバイスに関し、特に干渉計導波路に関する。
従来より、マッハツェンダ干渉計(MZI)導波路に代表される光の干渉効果を利用する干渉計導波路は、光デバイスの重要な構成要素である。
MZIは、適当な分波回路によって入力光を二分岐して、アーム導波路と呼ばれる別々の導波路を導波した二つの光を、合波器で再び合波して干渉出力する構成をとる。合波される二つの光波に与えられる位相差によって、合波器から出力される光の強度や位相を変化させ、もしくは合波器が複数の出力導波路を有している際は、光が出力される導波路を切り替えることができる。
MZIは、アーム導波路の二つの光波の位相を、外部信号により制御される位相変調器(位相調整器)によって変化させて、出力光の状態を位相変調制御できる(非特許文献1)。あるいは、アーム導波路の位相特性に強い波長依存性や偏光依存性を持たせる事で、MZIを波長制御素子(非特許文献2)や偏光制御素子として用いる事もできる。
また、MZIは上記の通り二つのカプラと二つのアーム導波路からなるが、その他の干渉型の素子としてカプラが一つだったり、アーム導波路が三つ以上の場合もある(非特許文献3)。
Nobuhiro Kikuchi, Hiroaki Sanjoh, Yasuo Shibata, Ken Tsuzuki, Tomonari Sato, Eiichi Yamada, Tadao Ishibashi, and Hiroshi Yasaka, "80-Gbitls InP DQPSK modulator with an n-p-i-n structure", in Proc. of ECOC 2007, 10.3.1, 2007. T. Fujisawa, S. Kanazawa, Y. Ueda, W. Kobayashi, K. Takahata, A. Ohki, T. Ito, M. Kohtoku, and H. Ishii, "Low-Loss Cascaded Mach-Zehnder Multiplexer Integrated 25-Gbit/s x 4-Lane EADFB Laser Array for Future CFP4 100 GbE Transmitter," IEEE J. Quantum Electron., 49, 1001-1007 (2013). Y. Ueda, T. Fujisawa, K. Takahata, M. Kohtoku, and Hiroyuki Ishii, "InP-based Compact Transversal Filter for Monolithically Integrated Light Source Array", Opt. Express, 22, 7844-7851 (2014).
このようなMZIなどの干渉計導波路において、アーム導波路からの光出力が同相で合波されるオンの時の光強度と、逆相で合波されるオフの時の光強度との比は消光比と呼ばれ、一般的に大きな消光比をもつ干渉計ほど優れているとされる。光出力がオフの時の光強度がゼロに限りなく近ければ、消光比は限りなく大きくなる。しかしながら、実際上はオフ状態であっても光強度は一定の大きさを有する。その一因は、光導波路を導波する光の高次モードの影響である。
図1は、光導波路を伝搬する光の導波モードを説明する図である。図1では、例えば図1(a)の光導波路断面図の様に、コア層1とコア層よりも屈折率の低いクラッド層2,3の多層膜が空気4に覆われている様な導波路を考える。光は、紙面垂直方向に伝搬するものとする。
導波路の幾何的大きさやコアやクラッドの屈折率、導波する光の波長にもよるが、一般的に光導波路内を伝搬する光の電磁界分布には、例えば図1(b)〜(d)に示すような、次数の異なる複数の伝搬モード(導波モード)が同時に存在する。図1(b)は、導波路断面の幅方向の電界(あるいは磁界)分布に節が無い、0次モードと呼ばれるモードの光の電磁界分布を示す。図1(c)は、導波路断面の幅方向の電磁界分布に節が1つある、1次モードの電磁界分布である。図1(d)は、同様に幅方向に節が2つある、2次モードの電磁界分布を示す。
コア層1の厚みの制限により通常は、導波路断面の厚み方向の電磁界分布は節が無い0次モードとされる。一般に、0次モード以外の導波モードが高次モードと呼ばれる。
通常、光導波路は、0次モードが最も大きな割合のエネルギーを運ぶとして設計される。しかし、上述の消光比を考える際には、0次モード以外の高次モードの影響も加味する必要が有る。
図2に示す従来のMZI導波路を例に、この高次モードの影響を検討する。図2のMZI導波路は、入力光を2分岐する分波用カプラC1と、2本のアーム導波路A1、A2と、アーム導波路A1上の位相調整器PMと、2本のアーム導波路からの光を合波出力するカプラC2から成る。このMZI導波路へ、パワーAmのm次モードの光を入射した場合の、出力光の電界をEmを数式で表すと次式(1)になる。
ここで、Δθmは、位相調整器PMにより導入される、該当のMZIのアーム導波路を伝搬する2つのm次モード光の間の位相差である。
式(1)から明らかな様に、異なるアーム導波路を伝搬する光の位相差Δθmがゼロ(同相)の時は光出力パワーはAmであり、π(逆相)である時は光出力はゼロになる。従って、m次モード光の消光比は∞になる。通常はm=0の0次モードが主要モードとして、光パワーの大半を占めるので、m=0に対して位相差Δθmをπに調整できればよい。
図2に示されるように、上記Δθmは、アーム導波路A1上の位相調整器PMに外部から位相調整信号を印加して変化させる事ができる。位相調整器PMはアーム導波路A2上に設けられていても構わない。
MZIにm次モード光を入射した際には、MZI導波路内でm次モード以外の光が励振されたり、または選択的に光がカットされる導波モードが存在する事があるが、ここでは簡単のためにm次モード光を入射した場合はm次モード光のみが出力されると仮定している。また、位相差が無い時は入力に対し100%の光が出力されると仮定した。
以上は、m次モード光のみを入力した場合を考えたが、実際にはMZIの入力においてm次モード光とともに同時にn次モード光(n≠m)が入射される事も考えられる。
すると、異なるモードの光の電磁界は、数式上直交性があるので、その時のMZIの電界出力は以下になる。
従って、出力される光パワーは
となる。この式(3)によれば、m次モード光の位相差Δθmがπであっても、n次モード光の位相差Δθnがπでない限りは、消光時の光出力はゼロとならず有限の値である。すなわち、m次モード光と同時にn次モード光(n≠m)が入射される場合は、m次モードのみを考えた時と比較して消光比が劣化する事になる。主要モードをm=0とすれば、n次モード光は全て高次モード光であり一つとは限らないが、通常はそのうちのパワー最大の高次モードが問題となる。
本発明はこの問題を解決するために提案されるものである。
すなわち、本発明は、このような高次モードに起因する消光比の劣化を改善する干渉計導波路を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、以下のような構成を備えることを特徴とする。
(発明の構成1)
一つ以上の入力導波路と、
前記入力導波路に接続され光入力をN分岐(Nは2以上の整数)する分波器と、
前記分波器からの出力を個別に導波するN本のアーム導波路と、
前記N本のアーム導波路からの光を合波して一つ以上の出力導波路に光を出力する合波器とからなる干渉計導波路において、
前記N本のアーム導波路のうちの少なくとも一本以上のアーム導波路に、
それぞれ異なる次数の導波モードに対応した電極構造の位相調整電極を有する位相調整器が複数備わっており、
少なくとも1つの前記位相調整器には、前記アーム導波路の幅よりも幅の狭い位相調整電極が、少なくとも1本設けられている事を特徴とする
干渉計導波路。
(発明の構成
発明の構成1の干渉計導波路において、
少なくとも1つの前記位相調整器の位相調整電極の幅が、アーム導波路の方向に対して変化する事を特徴とする、
干渉計導波路。
(発明の構成
発明の構成の干渉計導波路において、
前記位相調整電極の幅がアーム導波路の方向に対して変化する過程で、該当のアーム導波路幅と同じかそれ以上に太くなる事を特徴とする
干渉計導波路。
以上記載したように、本発明によれば、高次モードに起因する消光比の劣化を改善した干渉計導波路を提供すること可能となる。
光導波路を伝搬する光の導波モードを説明する図である。 従来のMZI導波路の模式図である。 本発明の干渉計導波路の電極構造の例を複数示す断面図である。 本発明の実施例1の干渉計導波路の断面図である。 本発明の実施例1の干渉計導波路の屈折率変化量と位相変化の関係図である。 本発明の干渉計導波路を用いたMZI導波路の模式図である。 本発明の実施例2の干渉計導波路の、進行方向に沿って電極構造が変化する位相調整器の模式図である。 本発明の実施例3の干渉計導波路の、進行方向に沿って電極構造が変化して電極幅が導波路幅と同じになる位相調整器の模式図である。
高次モード光に起因する干渉計導波路の消光比の劣化を改善するためには、前述の式(3)より、アーム導波路上の位相調整器において、n次の高次モード光の位相をm次の主要モードの位相と同時にπに調整して、オフ状態の光の出力を最小化すればよい。
図1に示した通り、異なる導波モードの光は導波路内において異なる電磁界分布を持ち、それぞれが独立(直交)である。従って、複数の導波モードを含む光の位相を調整するには、異なる特定の導波モードの光の電磁界分布に対して最も位相変化が大きくなるような位相調整器を、アーム導波路上に複数設け、それぞれの位相調整器の位相調整電極の配置を、対応する異なる特定の導波モードにあわせ設計すればよい。但し、ここで言う異なる特定の導波モードとは、単一の導波モードのみでなく、複数の異なる導波モードの組み合わせであって互いに独立なものをも含む。
図3は、本発明の干渉計導波路の位相調整器に適用される位相調整電極の電極構造の例を複数示す断面図である。図3の位相調整電極の配置例はいずれも、それぞれ異なる特定の導波モードの光に対して位相変化を生じるように配置された電極構造を示すものである。
図3各図の導波路の構造は、図1(a)と同じく、コア層1、下部クラッド層2、上部クラッド層3からなり、下部クラッド層2の下に下部電極5が、上部クラッド層3の上には導波モードに応じた位相調整電極が設けられている。
基本となる図3(a)の例において、上部クラッド層3の上には位相調整電極6aが設けられている。位相調整電極6aの幅は、図3(a)に示されるように、導波路とほぼ同じ幅である。この電極構造では、外部から印加した位相調整信号による電界が導波路全体を均一に通るので、効率よく導波路の物性値を変化させ、位相調整することができる。光導波路の幅方向の全体に均一に電界が作用するため、位相調整の効果は導波モードによらず同様なものとなり、いずれの次数のモード光に対しても、ほぼ同様な位相変化を与えることができる。
次に、例えば図1(b)に示される0次モード光と図1(c)に示される1次モード光を含む入力光に対して、例えば0次モード光を選択的に調整したい場合を考える。この場合は、図3(b)に示すように、0次モード光の電磁界が集中し、かつ1次モード光の電磁界の節となる導波路の幅方向の中央に、導波路よりも幅の狭い位相調整電極6bを1本配置する。このような位相調整電極6bを設ける事で、0次モード光の位相を選択的に1次モード光より大きく調整できる。
同様に1次モード光を選択的に大きく調整したいならば、図3(c)に示すように、0次モード光の電磁界が比較的弱く、1次モード光の電磁界が集中する導波路の脇の2箇所に、導波路よりも幅の狭い位相調整電極6c1、6c2を2本並列に配置する。このような位相調整電極6c1、6c2を設ける事で、1次モード光の位相を選択的に0次モード光より大きく調整できると考えられる。
仮に、2次モード光が存在した場合には、図3(d)に示すように、2次モード光の電磁界が集中する導波路の幅方向の3箇所に、位相調整電極6d1〜3を3本並列に配置する事が考えられる。但し、上述の議論から明らかなように、単純な3本並列の電極配置では、0次モード光や1次モード光にも同様な位相変化がでてしまうので、図5に関連して後述のように、その影響を考慮して調整する必要がある。
なお、位相調整用の外部信号としては、電界のほかに電流、あるいは電極から発せられる熱などの形態も利用可能である。位相調整電極より、これらの形態の位相調整信号を導波路材料に印加して、電極直下の導波路を構成するコアやクラッドの屈折率を外部信号に対して変化させて、伝搬する光の位相を調整することができる。
また、位相調整電極が複数本となる場合に、個別の位相調整電極を大きさの異なる位相調整信号によってそれぞれに駆動してもよいが、同じ位相調整信号によって駆動して、個別の電極の形状、長さや幅を変えることもできる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
(実施例1)
図4に、本発明の実施例1の干渉計導波路を、InP系の化合物半導体にて形成した際の断面図を示す。実施例1では、InP系の化合物半導体材料を例にしたが、Siやガラスなどの他の材料であっても構わない。
図4では、下部クラッド層ともなる基板Sの上に種類の異なる半導体が多層膜状に堆積されて光導波路を形成している。基板Sの上に、まずコア層COとして、総層厚が0.5μmのInAlGaAsとInAlAsによる多重量子井戸(MQW)が積層され、またその上にクラッド層CLとして、2.0μmのInPが積層されている。
図4では例示的に、クラッド層CLの上に導波路幅よりも狭い幅の位相調整電極6d1〜3を3本示し、下部電極5は省略している。ここで光を閉じ込めるコア層COのMQWは、例えばフォトルミネッセント評価において1385nmをピーク波長として発光する半導体組成を用いている。
本発明の実施例1の干渉計導波路によるMZI導波路としての全体構成は、図6に後述するが、干渉計を構成する分波器C1と合波器C2は、それぞれ1x2ポートの多モード干渉導波路(MMI)とできる。該当の分波器C1と合波器C2のポート数は、上記よりも多くても構わない。すなわち干渉計導波路の入出力導波路は2つ以上でも構わないし、アーム導波路も2本より多くても構わない。
すなわち以下同様であるが、干渉計導波路は、一つ以上の入力導波路と、入力導波路に接続され、入力光をN分岐(Nは2以上の整数)する分波器と、該当の分波器からの出力を個別に導波するN本のアーム導波路と、N本のアーム導波路からの光を合波して一つ以上の出力導波路に光を出力する合波器からなる干渉計導波路、とすることができる。
また、カプラ構造もMMIを用いたものでなくても、例えば方向性結合器を用いたものでも構わない。更に、非特許文献3の様に、反射型の干渉計の様に分波器と合波器を兼ねて一つとしても構わない。
製造工程としては、ドライエッチングなどの工程により、図4の形状に基板S、コア層CO、上部クラッド層CLを加工する事で光導波路を形成する事ができる。
ここで、アーム導波路の上部クラッド層CL上に、対応する導波モード(あるいはその組み合わせ)に応じた位相調整電極を、必要な本数と幅で蒸着工程により形成する事で、図3に示した様な各種の電極を有する位相調整器を実現できる。
(電極構造と導波モードに応じた屈折率変化量と位相変化の関係)
図5に、本発明の実施例1の干渉計導波路の位相調整器の、電極構造と導波モードに応じた屈折率変化量と位相変化の関係の図を2つ示す。
図5(a)は、位相調整器の導波路上に導波路幅6μmと同じ幅の位相調整電極6a(図3(a)に相当)が設けられており、位相調整器の長さは750μmの場合である。図5(a)は、この場合において、その電極直下のコアの屈折率変化に対して、0次モードと1次モードの光が受ける位相変化を求めたグラフを2本示している。前述のようにこの場合は、0次モード光も1次モード光も、屈折率変化に対してほぼ同じ量の位相変化が得られている事が分かる。
一方、図5(b)は、位相調整器の幅6μmの光導波路の中心上に導波路よりも幅の狭い2μm幅の位相調整電極6b(図3(b)に相当)を1本配置した、長さ750μmの位相調整器における同様なグラフである。この場合は、0次モード光の電磁界が集中し、かつ1次モード光の電磁界の節となる導波路の幅方向の中央に、導波路よりも幅の狭い電極6bが配置されているので、0次モード光の位相変化が1次モード光と比較して、およそ2倍である事が分かる。
以上の電極構造と導波モードに応じた位相変化の違いを利用すると、以下のように0次モード光と1次モード光の位相を独立に制御することができる。
(本発明の干渉計導波路を用いたMZI導波路)
すなわち図6の本発明の干渉計導波路を用いたMZI導波路の模式図に示すように、1本のアーム導波路A1上に図5(a)に示した変調特性の位相調整器PM1と、図5(b)に示した変調特性の位相調整器PM2を2つ縦続配置する。2つの位相調整器PM1,PM2の位相調整電極6a、6bは、連続する1本の位相調整電極の幅を変えることで形成してもよい。または、同じ位相調整信号によって駆動される2本の電極としても良い。
このように配置することによって、アーム導波路A1を導波する光には2つの位相調整器PM1,PM2による位相変化が加算されて生じる。ここで、2つの位相調整器の与える屈折率変化量を以下のように規定した時の、光の位相変化を考える。
すると、図5(a)に示したように、位相調整器PM1の屈折率変化量をyをとした時、0次モードの位相変化と1次モードの位相変化はほぼ等しくbyとなる。ここで、bは図5(a)の0次モードの位相変化のグラフの傾きである。但し簡単化のため、図5(a)の1次モードの位相変化のグラフの傾きも同じくbとしている。
同様に、図5(b)に示したように、位相調整器PM2の屈折率変化量をxをとした時、0次モードの位相変化は2ax、1次モードの位相変化はaxとなる。ここで、aは図5(b)の1次モードの位相変化のグラフの傾きである。
これらの位相変化の和が、本発明の干渉計導波路を用いたMZI導波路における0次モードと1次モードのアーム導波路間位相差Δθ0、Δθ1であり、これがある所定の量φ0、φ1(例えば消光状態ならば、ともにπ)になる条件は、連立方程式
で表される。
この連立方程式をx、yについて解くと、
である。
したがって、上記式(5)で得られたxとyの組み合わせにより2つの位相調整器を設定する(例えば位相調整電極の長さを設定する)ことにより、0次モードの位相変化と1次モードの位相変化を任意の組み合わせφ0、φ1に制御できる。例えば消光状態において、0次モードの位相変化と1次モードの位相変化を同時にπとすれば、高次モードによる消光比の劣化が大幅に改善される。
上記の例では、1つのアーム導波路に2つの位相調整器を設けた例を述べたが、同様にして一般に3以上の異なる複数の導波モードに対応した位相調整電極を有する複数の位相調整器を設ければ、複数の導波モードに対して位相変化を独立に調整できる事が分かる。
この場合に、高次モード対応の位相調整器に対しては複数本の位相調整電極が存在するので、1つのアーム導波路に設けた複数の位相調整器は、導波路の方向に幅ないし本数の変化する1ないし複数本の位相調整電極を有することになる。
位相調整電極の幅ないし本数は、位相調整器に対応する導波路の区間毎に変化することになり、各位相調整器に対応する区間の長さを上記のように設定することになる。位相調整電極の幅は、各位相調整器に対応する区間の境界において連続的に変化させても良い。
(実施例2)
図7に、本発明の実施例2の干渉計導波路の上面図と、各々の2箇所における断面図を示す。実施例1では、幅の変化する1本の位相調整電極が設けられた導波路構造について述べたが、例えば図7の実施例2の態様では、位相を操作する目的の導波モードに対応して、図3(c)、図3(d)に示した様な2本以上の位相調整電極が並列して設けられている導波路構造の例を示す。
図7の実施例2の態様では、図7(a)の上面図に記載した様に、導波路の左端から2本の位相調整電極6c1、6c2で始まっている(断面図7(b))。2本の位相調整電極6c1、6c2は、その幅がそれぞれに導波路の進行方向に沿って連続的に変化しつつ1本の位相調整電極6bが間に追加されて3本の並行する電極構造となる(断面図7(c))。その後2本の位相調整電極6c1、6c2が終端して、1本の位相調整電極6bとなり右端に達する電極構造の例が示されている。このような構成によれば、0次、1次の導波モード以外の導波モードに対しても位相を調整可能となり、より高い消光比をもった干渉計導波路を製造することができる。
(実施例3)
図8に、本発明の実施例3の干渉計導波路の上面図と、各々の2箇所における断面図を示す。
図8の実施例3の態様では、図8(a)の上面図に記載した様に、電極構造が導波路の進行方向に沿って連続的に変化する例が示されている。図8(a)の上面図では、導波路の左端から幅の狭い1本の位相調整電極6bで始まり(断面図8(b))、その幅が導波路の進行方向に沿って連続的に変化しつつ広がって1本の位相調整電極6a(断面図8(c))となり右端に達する電極構造の例が示されている。
断面図8(c)では位相調整電極6aは導波路幅より狭いが、図示しない埋め込み層を導波路の両脇に設けることによって、一般の電極と同じように、位相調整電極の幅がアーム導波路幅と同じか、それ以上に太くなっても構わない。
本発明の実施例3では、このような電極構造とすることによって、より高い自由度で複数の導波モードに応じた位相調整を実現することができ、より高い消光比をもった干渉計導波路を製造することができる。
以上のように本発明によれば、高次モードに起因する消光比の劣化を改善した干渉計導波路を提供することが可能となる。
1、CO コア
2,3、CL(S) クラッド(基板)
4 空気
5 電極
6a、6b、6c1,6c2、6d1〜6d3 位相調整電極
C1 分波器
C2 合波器
PM,PM1、PM2 位相調整器

Claims (3)

  1. 一つ以上の入力導波路と、
    前記入力導波路に接続され、入力光をN分岐(Nは2以上の整数)する分波器と、
    前記分波器からの出力を個別に導波するN本のアーム導波路と、
    前記N本のアーム導波路からの光を合波して一つ以上の出力導波路に光を出力する合波器とからなる干渉計導波路において、
    前記N本のアーム導波路のうちの少なくとも一本以上のアーム導波路に、
    それぞれ異なる次数の導波モードに対応した電極構造の位相調整電極を有する位相調整器が複数備わっており、
    少なくとも1つの前記位相調整器には、前記アーム導波路の幅よりも幅の狭い位相調整電極が、少なくとも1本設けられている事を特徴とする
    干渉計導波路。
  2. 請求項1の干渉計導波路において、
    少なくとも1つの前記位相調整器の位相調整電極の幅が、アーム導波路の方向に対して変化する事を特徴とする、
    干渉計導波路。
  3. 請求項の干渉計導波路において、
    前記位相調整電極の幅がアーム導波路の方向に対して変化する過程で、該当のアーム導波路幅と同じかそれ以上に太くなる事を特徴とする
    干渉計導波路。
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