JP6776818B2 - 方向性結合器 - Google Patents

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Description

本発明は、方向性結合器に関する。
従来の方向性結合器として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載の方向性結合器は、第1の端子〜第4の端子と、第1の端子と第2の端子との間に接続されている主線路と、第3の端子に接続され、且つ主線路と電磁気的に結合している第1の副線路と、第4の端子に接続され、且つ主線路と電磁気的に結合している第2の副線路と、第1の副線路と第2の副線路との間に接続されており、位相のずれを通過信号に対して生じさせる位相変換部と、を備えている。方向性結合器では、主線路、第1の副線路及び第2の副線路は、グランドに接続される一対のグランド層の間に配置されている。
特開2013−5076号公報
従来の方向性結合器のように、主線路及び副線路は、一対のグランド層の間に配置されている。主線路及び副線路は、一対のグランド層の対向方向において、異なる位置に配置される。この構成では、主線路と一方のグランド層との間の距離と、主線路と他方のグランド層との間の距離とが異なる。同様に、副線路と一方のグランド層との距離と、副線路と他方のグランド層との間の距離とが異なる。この場合、主線路と副線路とが重ならない部分において、主線路及び副線路にインピーダンスのずれが生じ得る。その結果、アイソレーション特性が悪化するおそれがある。
本発明は、アイソレーション特性の向上が図れる方向性結合器を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る方向性結合器は、複数の絶縁体層が積層されることにより形成された素体と、素体の外表面に配置された入力端子及び出力端子と、を備え、素体内には、入力端子と出力端子との間に接続された主線路と、複数の絶縁体層の積層方向において少なくとも一部が主線路と重なると共に、主線路と電磁結合する副線路と、積層方向において主線路及び副線路を間に挟む位置に対向して配置された第1グランド層及び第2グランド層と、第1グランド層又は第2グランド層と電気的に接続された補助グランド層と、が設けられており、補助グランド層は、主線路と副線路とが積層方向で重ならない部分であり且つ第1グランド層との間の距離と第2グランド層との間の距離とが異なる重ならない部分と、積層方向において対向して配置されており、重ならない部分と第1グランド層との間の距離及び重ならない部分と第2グランド層との間の距離のうち、距離が長い方を第1距離a、距離が短い方を第2距離b、重ならない部分と補助グランド層との間の第3距離をcとした場合、a>c≧bの関係を満たす。
本発明の一側面に係る方向性結合器では、素体内に、補助グランド層が設けられている。補助グランド層は、主線路と副線路とが積層方向で重ならない部分で且つ第1グランド層との間の距離と第2グランド層との間の距離とが異なる上記重ならない部分と、積層方向において対向して配置されている。方向性結合器では、重ならない部分と第1グランド層との間の距離及び重ならない部分と第2グランド層との間の距離のうち、距離が長い方を第1距離a、距離が短い方を第2距離b、重ならない部分と補助グランド層との間の第3距離をcとした場合、a>c≧bの関係を満たす。この構成では、補助グランド層により、主線路と副線路とが重ならない部分における第3距離cと第2距離bとの距離の差を小さくできる。したがって、方向性結合器では、主線路と副線路とが重ならない部分において、インピーダンスにずれが生じることを抑制できる。したがって、方向性結合器では、アイソレーション特性の向上が図れる。
一実施形態においては、補助グランド層は、第2距離bと第3距離cとが等しくなる位置(b=c)に設けられていてもよい。これにより、方向性結合器では、主線路と副線路とが重ならない部分において、インピーダンスにずれが生じることをより一層抑制できる。したがって、方向性結合器では、アイソレーション特性の向上が図れる。
一実施形態においては、補助グランド層は、積層方向において複数設けられていてもよい。この構成では、補助グランド層の位置の調整を容易に行うことができる。したがって、主線路と副線路とが重ならない部分と補助グランド層との間の距離を容易に調整できる。
一実施形態においては、補助グランド層は、第1グランド層又は第2グランド層とスルーホール導体により電気的に接続されていてもよい。この構成では、補助グランド層と第1グランド層又は第2グランド層とを確実に電気的に接続することができる。
一実施形態においては、副線路は、互いに電気的に接続された第1副線路及び第2副線路により構成されており、第1副線路及び第2副線路は、積層方向において主線路を挟む位置に配置されていてもよい。この構成では、主線路との結合値を増加させることができる。また、この構成では、第1副線路及び第2副線路が配置される位置が異なるため、第1副線路及び第2副線路のそれぞれにおいて、第1グランド層又は第2グランド層との距離が大幅に異なるため、補助グランド層を設ける構成は特に有効である。
本発明の一側面によれば、アイソレーション特性の向上が図れる。
図1は、第1実施形態に係る積層型カプラの等価回路を示す図である。 図2は、積層型カプラを示す斜視図である。 図3は、素体の分解斜視図である。 図4は、素体内の構成を示す斜視図である。 図5は、導体層の一部を積層方向から見た図である。 図6は、素体内の構成を一方の端面側から見た図である。 図7は、素体内の構成を他方の端面側から見た図である。 図8は、アイソレーション特性を示す図である。 図9は、第2実施形態に係る積層型カプラの等価回路を示す図である。 図10は、素体の分解斜視図である。 図11は、素体内の構成を示す斜視図である。 図12は、素体内の構成を示す斜視図である。 図13は、素体内の構成を一方の端面側から見た図である。 図14は、素体内の構成を他方の端面側から見た図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
[第1実施形態]
図1に示されるように、積層型カプラ(方向性結合器)1は、入力ポート(入力端子)2と、出力ポート(出力端子)3と、結合ポート4と、終端ポート5と、を備えている。積層型カプラ1は、入力ポート2と出力ポート3との間に接続される主線路6と、主線路6と電磁結合する第1副線路7及び第2副線路8と、第1副線路7と第2副線路8との間に接続された位相調整回路9と、を備えている。
主線路6は、第1副線路7と電磁結合する第1部分6Aと、第2副線路8と電磁結合する第2部分6Bと、を有している。第1部分6Aと第1副線路7とが結合する部分を、第1結合部10Aとする。第2部分6Bと第2副線路8とが結合する部分を、第2結合部10Bとする。第1副線路7は、第1端部7a及び第2端部7bを有している。第1端部7aは、結合ポート4に電気的に接続されている。第2副線路8は、第1端部8a及び第2端部8bを有している。第1端部8aは、終端ポート5に電気的に接続されている。
位相調整回路9は、第1副線路7と第2副線路8とを電気的に接続する第1経路9Aと、第1経路9AとグランドGとを接続する第2経路9Bと、を有している。第1経路9Aは、第1インダクタL1と、第2インダクタL2と、有している。第2経路9Bは、キャパシタC1を有している。
第1インダクタL1は、第1端部L1a及び第2端部L1bを有している。第2インダクタL2は、第1端部L2a及び第2端部L2bを有している。第1インダクタL1の第1端部L1aは、第1副線路7の第2端部7bに電気的に接続されている。第1インダクタL1の第2端部L1bは、第2インダクタL2の第2端部L2bに電気的に接続されている。第2インダクタL2の第1端部L2aは、第2副線路8の第2端部8bに電気的に接続されている。
積層型カプラ1では、入力ポート2から高周波信号が入力され、当該高周波信号が出力ポート3から出力される。結合ポート4は、入力ポート2に入力された高周波信号に応じた電力を有する結合信号が出力される。
入力ポート2と結合ポート4の間には、第1結合部10Aを経由する第1信号経路と、第2結合部10B及び位相調整回路9を経由する第2信号経路と、が形成される。入力ポート2に高周波信号が入力されたとき、結合ポート4から出力される結合信号は、第1信号経路を通過した信号と第2信号経路を通過した信号が合成されて得られる信号である。第1信号経路を通過した信号と第2信号経路を通過した信号との間には位相差が生じる。積層型カプラ1の結合度は、第1結合部10Aと第2結合部10Bのそれぞれ単独の結合度と、第1信号経路を通過した信号と第2信号経路を通過した信号の位相差とに依存する。
出力ポート3と結合ポート4の間には、第1結合部10Aを経由する第3の信号経路と、第2結合部10B及び位相調整回路9を経由する第4信号経路とが形成される。積層型カプラ1のアイソレーションは、第1結合部10Aと第2結合部10Bとのそれぞれ単独の結合度と、第3信号経路を通過した信号と第4信号経路を通過した信号の位相差とに依存する。第1結合部10A、第2結合部10B及び位相調整回路9は、高周波信号の周波数の変化に伴う積層型カプラ1の結合度の変化を抑制する機能を有する。
続いて、積層型カプラ1の構造について説明する。図2に示されるように、積層型カプラ1は、素体20と、第1端子電極21と、第2端子電極22と、第3端子電極23と、第4端子電極24と、第5端子電極25と、第6端子電極26と、を備えている。
素体20は、直方体形状を呈している。素体20は、その外表面として、互いに対向する一対の端面20a,20bと、一対の端面20a,20bの間を連結するように延びており且つ互いに対向している一対の主面20c,20dと、一対の主面20c,20dの間を連結するように延びており且つ互いに対向している一対の側面20e,20fと、を有している。主面20dは、例えば積層型カプラ1を図示しない他の電子機器(例えば、回路基板、又は、電子部品など)に実装する際、他の電子機器と対向する面として規定される。
各端面20a,20bの対向方向と、各主面20c,20dの対向方向と、各側面20e,20fの対向方向とは、互いに略直交している。なお、直方体形状には、角部及び稜線部が面取りされている直方体の形状、及び、角部及び稜線部が丸められている直方体の形状が含まれる。
素体20は、複数の絶縁体層27(27a〜27r)(図3参照)が積層されることによって構成されている。各絶縁体層27は、素体20の各主面20c,20dの対向方向に積層されている。すなわち、各絶縁体層27の積層方向は、素体20の各主面20c,20dの対向方向と一致している。以下、各主面20c,20dの対向方向を「積層方向」ともいう。各絶縁体層27は、略矩形形状を呈している。絶縁体層27aは、素体20の最上層であり、主面20cを構成している。絶縁体層27rは、素体20の最下層であり、主面20dを構成している。実際の素体20では、各絶縁体層27は、その層間の境界が視認できない程度に一体化されている。
各絶縁体層27は、例えば、誘電体材料(BaTiO系材料、Ba(Ti,Zr)O系材料、(Ba,Ca)TiO系材料、ガラス材料、又はアルミナ材料など)を含むセラミックグリーンシートの焼結体から構成される。実際の素体20では、各絶縁体層27は、層間の境界が視認できない程度に一体化されている。
第1端子電極21、第2端子電極22及び第3端子電極23は、素体20の側面20e側に配置されている。第1端子電極21、第2端子電極22及び第3端子電極23は、側面20eの一部を素体20の積層方向に沿って覆うように形成されていると共に、主面20cの一部と主面20dの一部とに形成されている。第1端子電極21は、端面20b側に位置し、第3端子電極23は、端面20a側に位置している。第2端子電極22は、第1端子電極21と第3端子電極23との間に位置している。
第4端子電極24、第5端子電極25及び第6端子電極26は、素体20の側面20f側に配置されている。第4端子電極24、第5端子電極25及び第6端子電極26は、側面20fの一部を素体20の積層方向に沿って覆うように形成されていると共に、主面20cの一部と主面20dの一部とに形成されている。第4端子電極24は、端面20b側に位置し、第6端子電極26は、端面20a側に位置している。第5端子電極25は、第4端子電極24と第6端子電極26との間に位置している。
各端子電極21〜26は、導電材(たとえば、Ag又はPdなど)を含んでいる。各端子電極21〜26は、導電性材料(たとえば、Ag粉末又はPd粉末など)を含む導電性ペーストの焼結体として構成される。各端子電極21〜26の表面にはめっき層が形成されている。めっき層は、たとえば電気めっきにより形成される。めっき層は、Cuめっき層、Niめっき層、及びSnめっき層からなる層構造、又は、Niめっき層及びSnめっき層からなる層構造などを有する。
本実施形態では、第1端子電極21は、入力ポート2を構成している。第2端子電極22は、グランドGを構成している。第3端子電極23は、出力ポート3を構成している。第4端子電極24は、結合ポート4を構成している。第5端子電極25は、グランドGを構成している。第6端子電極26は、終端ポート5を構成している。
図3に示されるように、絶縁体層27b〜27i上には、導体層30、導体層31、導体層32、導体層33、導体層34、導体層35、導体層36、導体層36A及び導体層37がそれぞれ形成されている。導体層36及び導体層36Aは、同一の絶縁体層27h上に配置されている。導体層30〜37は、位相調整回路9を構成している。導体層30〜37は、例えば、Ag及びPdの少なくとも一方を導電性材料として含んで形成される。導体層30〜37は、導電性材料としてAg及びPdの少なくとも一方を含む導電ペーストの焼結体として構成される。以下の説明において、導体層は、同様に形成される。
導体層30、導体層32及び導体層34は、第1インダクタL1を構成している。導体層30、導体層32及び導体層34は、図4に示されるように、スルーホール導体H1,H2により、電気的に接続されている。導体層30の一端は、第1インダクタL1の第1端部L1aを構成している。導体層34の一端は、第1インダクタL1の第2端部L1bを構成している。
導体層31、導体層33及び導体層35は、第2インダクタL2を構成している。導体層31、導体層33及び導体層35は、スルーホール導体H3,H4により、電気的に接続されている。導体層35の一端は、第2インダクタL2の第2端部L2bを構成している。導体層31の一端は、第2インダクタL2の第1端部L2aを構成している。第1インダクタL1と第2インダクタL2とは、導体層36Aにより電気的に接続されている。導体層36Aは、スルーホール導体H5により、導体層37に電気的に接続されている。導体層36は、第2端子電極22及び第5端子電極25に電気的に接続されている。導体層36及び導体層37は、キャパシタC1を構成している。
図3に示されるように、絶縁体層27n上には、導体層47が形成されている。導体層47は、主線路6を構成している。導体層47の一端は、第1端子電極21(入力ポート2)に電気的に接続されている。導体層47の他端は、第3端子電極23(出力ポート3)に電気的に接続されている。図6及び図7に示されるように、導体層47は、導体層47と導体層38との間の距離d1と、導体層47と導体層54との間の距離d2とが等しくなる位置(d1=d2)に配置されている。すなわち、導体層47は、積層方向において、導体層38と導体層53との中央部に配置されている。
図3に示されるように、絶縁体層27m上には、導体層45及び導体層46が形成されている。絶縁体層27o上には、導体層48及び導体層49が形成されている。導体層45及び導体層48は、第1副線路7を構成している。導体層45及び導体層48は、図7に示されるように、スルーホール導体H6により電気的に接続されている。導体層45の一端は、図4に示されるように、スルーホール導体H7により、導体層34に電気的に接続されている。導体層45の一端は、第1副線路7の第2端部7bを構成している。導体層48の一端は、第4端子電極24(結合ポート4)に電気的に接続されている。導体層48の一端は、第1副線路7の第1端部7aを構成している。
導体層46及び導体層49は、第2副線路8を構成している。導体層46及び導体層49は、スルーホール導体H8により電気的に接続されている。導体層46の一端は、図6に示されるように、スルーホール導体H9により、導体層31に電気的に接続されている。導体層46の一端は、第2副線路8の第2端部8bを構成している。導体層49の一端は、第6端子電極26に電気的に接続されている。導体層49の一端は、第2副線路8の第1端部8aを構成している。
導体層45と導体層48、及び、導体層46と導体層49とは、積層方向において、導体層47を挟む位置に配置されている。図5に示されるように、導体層45と導体層48とは、積層方向において、その一部が導体層47と重なる位置に配置されている。導体層46と導体層49とは、積層方向において、その一部が導体層47の重なる位置に配置されている。導体層45及び導体層48と導体層47とが重なる部分は、第1結合部10Aを構成している。すなわち、導体層47において、導体層45及び導体層48と重なる部分は、第1部分6Aを構成している。導体層46及び導体層49と導体層47とが重なる部分は、第2結合部10Bを構成している。すなわち、導体層47において、導体層46及び導体層49と重なる部分は、第2部分6Bを構成している。
図7に示されるように、導体層45と導体層38との間の距離D6は、導体層48と導体層54との間の距離D1と等しい(D6=D1)。これにより、導体層45及び導体層38と、導体層48及び導体層54とは、導体層45及び導体層48と導体層47とが積層方向において重なる部分(結合部分)において等価となる。図6に示されるように、導体層46と導体層38との間の距離D8は、導体層49と導体層54との間の距離D3とは等しい(D8=D3)。これにより、導体層46及び導体層38と、導体層49及び導体層54とは、導体層46及び導体層49と導体層47とが積層方向において重なる部分において等価となる。
図3に示されるように、絶縁体層27j上には、導体層38が形成されている。絶縁体層27r上には、導体層54が形成されている。導体層38及び導体層54は、積層方向において、導体層45、導体層46、導体層47、導体層48及び導体層49を挟む位置に対向して配置されている。すなわち、導体層38及び導体層54は、積層方向において、主線路6、第1副線路7及び第2副線路8を挟む位置に対向して配置されている。導体層38及び導体層54のそれぞれは、第2端子電極22(グランドG)及び第5端子電極25(グランドG)に電気的に接続されている。導体層38及び導体層54は、グランド層(第1グランド層、第2グランド層)を構成している。
絶縁体層27k上には、導体層39、導体層40及び導体層41が形成されている。また、絶縁体層27k上には、導体層55が形成されている。導体層55は、図4に示されるように、複数(ここでは4個)のスルーホール導体H10により、導体層38に電気的に接続されている。
図3に示されるように、絶縁体層27l上には、導体層42、導体層43及び導体層44が形成されている。導体層39と導体層42とは、絶縁体層27kを挟んで、積層方向において対向して配置されている。導体層39及び導体層42は、図4に示されるように、複数(ここでは2個)のスルーホール導体H11により、導体層38に電気的に接続されている。すなわち、導体層39及び導体層42は、グランドGに電気的に接続されている。
導体層40と導体層43とは、絶縁体層27kを挟んで、積層方向において対向して配置されている。導体層40及び導体層43は、複数(ここでは2個)のスルーホール導体H12により、導体層38に電気的に接続されている。すなわち、導体層40及び導体層43は、グランドGに電気的に接続されている。導体層41と導体層44とは、絶縁体層27kを挟んで、積層方向において対向して配置されている。導体層41及び導体層44は、スルーホール導体H13により、導体層38に電気的に接続されている。すなわち、導体層41及び導体層44は、グランドGに電気的に接続されている。
導体層39及び導体層42は、積層方向において、導体層48と重なる位置に配置されている。具体的には、図5に示されるように、導体層39及び導体層42は、積層方向において導体層48が導体層47と重ならない部分と、積層方向において重なる位置に配置されている。導体層42は、絶縁体層27l〜27nを介して、導体層48と対向している。
導体層40及び導体層43は、積層方向において、導体層49と重なる位置に配置されている。具体的には、図5に示されるように、導体層40及び導体層43は、積層方向において導体層49が導体層47と重ならない部分と、積層方向において重なる位置に配置されている。導体層43は、絶縁体層27l〜27nを介して、導体層49と対向している。
導体層41及び導体層44は、積層方向において、導体層48及び導体層49と重なる位置に配置されている。具体的には、図5に示されるように、導体層41及び導体層44は、積層方向において導体層48及び導体層49が導体層47と重ならない部分と、積層方向において重なる位置に配置されている。導体層44は、絶縁体層27l〜27nを介して、導体層48及び導体層49と対向している。
絶縁体層27p上には、導体層50及び導体層51が形成されている。絶縁体層27q上には、導体層52及び導体層53が形成されている。導体層50と導体層52とは、絶縁体層27pを挟んで、積層方向において対向して配置されている。導体層50及び導体層52は、スルーホール導体H14により、導体層54に電気的に接続されている。すなわち、導体層50及び導体層52は、グランドGに電気的に接続されている。
導体層51と導体層53とは、絶縁体層27pを挟んで、積層方向において対向して配置されている。導体層51及び導体層53は、複数(ここでは3個)のスルーホール導体H15により、導体層54に電気的に接続されている。すなわち、導体層51及び導体層53は、グランドGに電気的に接続されている。
導体層50及び導体層52は、積層方向において、導体層45と重なる位置に配置されている。具体的には、図5に示されるように、導体層50及び導体層52は、積層方向において導体層45が導体層47と重ならない部分と、積層方向において重なる位置に配置されている。導体層50は、絶縁体層27m〜27oを介して、導体層45と対向している。
導体層51及び導体層53は、積層方向において、導体層46と重なる位置に配置されている。具体的には、図5に示されるように、導体層51及び導体層53は、積層方向において導体層46が導体層47と重ならない部分と、積層方向において重なる位置に配置されている。導体層51は、絶縁体層27m〜27oを介して、導体層46と対向している。
導体層39及び導体層42、導体層40及び導体層43、導体層41及び導体層44、導体層50及び導体層52、及び、導体層51及び導体層53は、補助グランド層を構成している。補助グランド層は、主線路6と第1副線路7及び第2副線路8とが積層方向で重ならない部分であり且つ第1グランド層(導体層38)との間の距離と第2グランド層(導体層54)との間の距離とが異なる上記重ならない部分と、積層方向において対向して配置されている。積層型カプラ1では、重ならない部分と第1グランド層との間の距離及び重ならない部分と第2グランド層との間の距離のうち、距離が長い方を第1距離a、距離が短い方を第2距離b、重ならない部分と補助グランド層との間の第3距離をcとした場合、
a>c≧b
の関係を満たす。具体的には、例えば、図6に示される一例では、導体層49と導体層38との間が第1距離a、導体層49と導体層54との間が第2距離b(D3)、及び、導体層49と導体層43との間が第3距離c(D4)に相当する。本実施形態では、補助グランド層は、第2距離bと第3距離cとが等しくなる位置(c=b)に設けられている。
本実施形態では、図7に示されるように、導体層48において導体層47と重ならない部分と導体層38との間の距離(第1距離a)と、重ならない部分と導体層54との間の距離(第2距離b)とが異なっている。そのため、導体層39及び導体層42は、導体層48において導体層47と重ならない部分に配置されている。これにより、導体層48が導体層47と重ならない部分と導体層54との間の距離D1(第2距離b)と、導体層48が導体層47と重ならない部分と導体層42との間の距離D2(第3距離c)とは、等しくなる(D1=D2)。つまり、導体層42は、導体層48において導体層47と重ならない部分と導体層38との間の距離から、重ならない部分と導体層54との間の距離を引いた距離の分だけ、導体層38から導体層48側に離間した位置に配置されている。
本実施形態では、図6に示されるように、導体層49において導体層47と重ならない部分と導体層38との間の距離(第1距離a)と、重ならない部分と導体層54との間の距離(第2距離b)が異なっている。そのため、導体層40及び導体層43は、導体層49において導体層47と重ならない部分に配置されている。これにより、導体層49が導体層47と重ならない部分と導体層54との間の距離D3(第2距離b)と、導体層49が導体層47と重ならない部分と導体層43との間の距離D4(第3距離c)とは、等しくなる(D3=D4)。つまり、導体層43は、導体層49において導体層47と重ならない部分と導体層38との間の距離から、重ならない部分と導体層54との間の距離を引いた距離の分だけ、導体層38から導体層49側に離間した位置に配置されている。
本実施形態では、導体層48及び導体層49において導体層47と重ならない部分と導体層38との間の距離(第1距離a)と、重ならない部分と導体層54との間の距離(第2距離b)とが異なっている。そのため、導体層41及び導体層44は、導体層48及び導体層49において導体層47と重ならない部分に配置されている。これにより、導体層48及び導体層49が導体層47と重ならない部分と導体層54との間の距離(第2距離b)と、導体層48及び導体層49が導体層47と重ならない部分と導体層44との間の距離(第3距離c)とは、等しくなる。つまり、導体層44は、導体層48及び導体層49において導体層47と重ならない部分と導体層38との間の距離から、重ならない部分と導体層54との間の距離を引いた距離の分だけ、導体層38から導体層48及び導体層49側に離間した位置に配置されている。
本実施形態では、図7に示されるように、導体層45において導体層47と重ならない部分と導体層38との間の距離(第2距離b)と、重ならない部分と導体層54との間の距離(第1距離a)とが異なっている。そのため、導体層50及び導体層52は、導体層45において導体層47と重ならない部分に配置されている。これにより、導体層45が導体層47と重ならない部分と導体層50との間の距離D5(第3距離c)と、導体層45が導体層47と重ならない部分と導体層38との間の距離D6(第2距離b)とは、等しくなる(D5=D6)。つまり、導体層50は、導体層45において導体層47と重ならない部分と導体層54との間の距離から、重ならない部分と導体層38との間の距離を引いた距離の分だけ、導体層54から導体層45側に離間した位置に配置されている。
本実施形態では、図6に示されるように、導体層46において導体層47と重ならない部分と導体層38との間の距離(第2距離b)と、重ならない部分と導体層54との間の距離(第1距離a)とが異なっている。そのため、導体層51及び導体層53は、導体層46において導体層47と重ならない部分に配置されている。これにより、導体層46が導体層47と重ならない部分と導体層51との間の距離D7(第3距離c)と、導体層46が導体層47と重ならない部分と導体層38との間の距離D8(第2距離b)とは、等しくなる(D7=D8)。つまり、導体層51は、導体層46において導体層47と重ならない部分と導体層54との間の距離から、重ならない部分と導体層38との間の距離を引いた距離の分だけ、導体層54から導体層46側に離間した位置に配置されている。
以上説明したように、本実施形態に係る積層型カプラ1では、素体20内に、補助グランド層(導体層39及び導体層42、導体層40及び導体層43、導体層41及び導体層44、導体層50及び導体層52、及び、導体層51及び導体層53)が設けられている。補助グランド層は、主線路6(導体層47)と第1副線路7(導体層45及び導体層48)及び第2副線路8(導体層46及び導体層49)とが積層方向で重ならない部分で且つ第1グランド層(導体層38)との間の距離と第2グランド層(導体層54)との間の距離とが異なる上記重ならない部分と、積層方向において対向して配置されている。積層型カプラ1では、重ならない部分と第1グランド層との間の距離及び重ならない部分と第2グランド層との間の距離のうち、距離が長い方を第1距離a、距離が短い方を第2距離b、重ならない部分と補助グランド層との間の第3距離をcとした場合、a>c≧bの関係を満たす。この構成では、補助グランド層により、主線路と副線路とが重ならない部分における第3距離cと第2距離bとの距離の差を小さくできる。したがって、積層型カプラ1では、主線路と副線路とが重ならない部分において、インピーダンスにずれが生じることを抑制できる。したがって、積層型カプラ1では、アイソレーション特性の向上が図れる。
本実施形態に係る積層型カプラ1では、補助グランド層は、第2距離bと第3距離cとが等しくなる位置(b=c)に設けられている。れにより、積層型カプラ1では、主線路と副線路とが重ならない部分において、インピーダンスにずれが生じることをより一層抑制できる。したがって、積層型カプラ1では、アイソレーション特性の向上が図れる。
図8では、実線は、本実施形態に係る積層型カプラ1のアイソレーション特性を示している。すなわち、補助グランド層が設けられている構成でのアイソレーション特性を示している。破線は、比較例に係る積層型カプラのアイソレーション特性を示している。すなわち、補助グランド層が設けられていない構成でのアイソレーション特性を示している。図8では、横軸は周波数(Frequency)[GHz]、縦軸はアイソレーション(Isolation)[dB]を示している。
図8に示されるように、補助グランド層を備える積層型カプラ1では、インピーダンスのずれを抑制することができるため、従来の積層型カプラに比べて、高周波においてアイソレーションを低下させることができる。したがって、積層型カプラ1では、アイソレーション特性の向上が図れる。
本実施形態に係る積層型カプラ1では、補助グランド層は、複数の導体層で構成されている。具体的には、本実施形態では、補助グランド層は、2層の導体層(導体層39及び導体層42、導体層40及び導体層43、導体層41及び導体層44、導体層50及び導体層52、及び、導体層51及び導体層53)により構成されている。この構成では、補助グランド層の位置の調整を容易に行うことができる。つまり、導体層の数を変えることにより、位置を調整できる。したがって、主線路6と第1副線路7及び第2副線路8とが重ならない部分と補助グランド層との間の距離を容易に調整できる。
本実施形態に係る積層型カプラ1では、補助グランド層(導体層39及び導体層42、導体層40及び導体層43、導体層41及び導体層44、導体層50及び導体層52、及び、導体層51及び導体層53)は、第1グランド層(導体層38)又は第2グランド層(導体層54)とスルーホール導体(H11、H12、H13、H14、H15)により電気的に接続されている。この構成では、補助グランド層と第1グランド層又は第2グランド層とを確実に電気的に接続することができる。
本実施形態に係る積層型カプラ1では、第1副線路7は、導体層45及び導体層47により構成されている。第2副線路8は、導体層46及び導体層49により構成されている。導体層45及び導体層47、及び、導体層46及び導体層49のそれぞれは、主線路6を構成する導体層47を積層方向で挟む位置に配置され、導体層47と積層方向で重なっている。この構成では、主線路6と第1副線路7及び第2副線路8との結合値を増加させることができる。
[第2実施形態]
続いて、第2実施形態について説明する。図9に示されるように、積層型カプラ1Aは、入力ポート(入力端子)60と、出力ポート(出力端子)61と、結合ポート62と、終端ポート63と、を備えている。積層型カプラ1Aは、入力ポート60と出力ポート61との間に接続される主線路64と、主線路64と電磁結合する副線路65と、備えている。主線路64と副線路65とが結合する部分を、結合部67とする。
続いて、積層型カプラ1Aの構造について説明する。積層型カプラ1Aは、素体20Aと、第1端子電極21(図2参照)と、第2端子電極22と、第3端子電極23と、第4端子電極24と、第5端子電極25と、第6端子電極26と、を備えている。素体20Aは、図10に示されるように、複数の絶縁体層68(68a〜68k)が積層されることによって構成されている。
本実施形態では、第1端子電極21は、入力ポート60を構成している。第2端子電極22は、グランドを構成している。第3端子電極23は、出力ポート61を構成している。第4端子電極24は、結合ポート62を構成している。第5端子電極25は、グランドを構成している。第6端子電極26は、終端ポート63を構成している。
図10に示されるように、絶縁体層68g上には、導体層73が形成されている。導体層73は、主線路64を構成している。導体層73の一端は、第1端子電極21(入力ポート60)に電気的に接続されている。導体層73の他端は、第3端子電極23(出力ポート61)に電気的に接続されている。
絶縁体層68h上には、導体層74が形成されている。導体層74は、副線路65を構成している。導体層74の一端は、第4端子電極24(結合ポート62)に電気的に接続されている。導体層74の他端は、第6端子電極26(終端ポート63)に電気的に接続されている。導体層73と導体層74とは、積層方向において、その一部が重なる位置に配置されている。導体層73と導体層74とが重なる部分は、結合部67を構成している。
絶縁体層68d上には、導体層70が形成されている。絶縁体層68k上には、導体層78が形成されている。導体層70及び導体層78は、積層方向において、導体層73及び導体層74を挟む位置に対向して配置されている。すなわち、導体層70及び導体層78は、積層方向において、主線路64及び副線路65を挟む位置に対向して配置されている。導体層70及び導体層78のそれぞれは、第2端子電極22及び第5端子電極25に電気的に接続されている。導体層38及び導体層54は、グランド層(第1グランド層、第2グランド層)を構成している。
図13に示されるように、導体層73と導体層70(第1グランド層)との間の距離D15(図14の距離D17)は、導体層74と導体層78(第2グランド層)との間の距離D10(図14の距離D12)と等しい(D15=D10)。これにより、導体層73及び導体層70と、導体層74及び導体層78とは、導体層73と導体層74とが積層方向において重なる部分(結合部分)において等価となる。
図10に示されるように、絶縁体層68e上には、導体層71及び導体層72が形成されている。導体層71は、図11に示されるように、スルーホール導体71aにより、導体層70に電気的に接続されている。導体層72は、図12に示されるように、スルーホール導体72aにより、導体層70に電気的に接続されている。導体層71及び導体層72は、グランドに電気的に接続されている。
導体層71及び導体層72は、積層方向において、導体層74と重なる位置に配置されている。具体的には、導体層71及び導体層72は、積層方向において導体層74が導体層73と重ならない部分と、積層方向において重なる位置に配置されている。導体層71及び導体層72は、絶縁体層68e〜68gを介して、導体層74と対向している。
図10に示されるように、絶縁体層68j上には、導体層75及び導体層76が形成されている。導体層75は、図11に示されるように、スルーホール導体75aにより、導体層78に電気的に接続されている。導体層76は、図12に示されるように、スルーホール導体76aにより、導体層78に電気的に接続されている。導体層75及び導体層76は、グランドに電気的に接続されている。
導体層75及び導体層76は、積層方向において、導体層73と重なる位置に配置されている。具体的には、導体層75及び導体層76は、積層方向において導体層73が導体層74と重ならない部分と、積層方向において重なる位置に配置されている。導体層75及び導体層76は、絶縁体層68g〜68iを介して、導体層73と対向している。
導体層71及び導体層72、及び、導体層75及び導体層76は、補助グランド層を構成している。補助グランド層は、主線路64と副線路65とが積層方向で重ならない部分であり且つ第1グランド層(導体層70)との間の距離と第2グランド層(導体層78)との間の距離とが異なる上記重ならない部分と、積層方向において対向して配置されている。積層型カプラ1Aでは、重ならない部分と第1グランド層との間の距離及び重ならない部分と第2グランド層との間の距離のうち、距離が長い方を第1距離a、距離が短い方を第2距離b、重ならない部分と補助グランド層との間の第3距離をcとした場合、
a>c≧b
の関係を満たす。具体的には、例えば、図13に示される一例では、導体層74と導体層70との間が第1距離a、導体層74と導体層78との間が第2距離b(D10)、及び、導体層74と導体層71との間が第3距離c(D11)に相当する。本実施形態では、補助グランド層は、第2距離bと第3距離cとが等しくなる位置(c=b)に設けられている。
本実施形態では、導体層74において導体層73と重ならない部分と導体層70との間の距離(第1距離a)と、重ならない部分と導体層78との間の距離(第2距離b)とが異なっている。そのため、導体層71及び導体層72は、導体層74において導体層73と重ならない部分に配置されている。これにより、図13に示されるように、導体層74が導体層73と重ならない部分と導体層78との間の距離D10(第2距離b)と、導体層74が導体層73と重ならない部分と導体層71との間の距離D11(第3距離c)とは、等しくなる(D10=D11)。また、図14に示されるように、導体層74が導体層73と重ならない部分と導体層78との間の距離D12(第2距離b)と、導体層74が導体層73と重ならない部分と導体層72との間の距離D13(第3距離c)とは、等しくなる(D12=D13)。つまり、導体層71及び導体層72は、導体層74において導体層73と重ならない部分と導体層70との間の距離から、重ならない部分と導体層78との間の距離を引いた距離の分だけ、導体層70から導体層74側に離間した位置に配置されている。
本実施形態では、導体層73において導体層74と重ならない部分と導体層70との間の距離(第2距離b)と、重ならない部分と導体層78との間の距離(第1距離a)とが異なっている。そのため、導体層75及び導体層76は、導体層73において導体層74と重ならない部分に配置されている。これにより、図13に示されるように、導体層73が導体層74と重ならない部分と導体層75との間の距離D14(第3距離c)と、導体層73が導体層74と重ならない部分と導体層70との間の距離D15(第2距離b)とは、等しくなる(D14=D15)。また、図14に示されるように、導体層73が導体層74と重ならない部分と導体層76との間の距離D16(第3距離c)と、導体層73が導体層74と重ならない部分と導体層70との間の距離D17(第2距離b)とは、等しくなる(D16=D17)。つまり、導体層75及び導体層76は、導体層73において導体層74と重ならない部分と導体層78との間の距離から、当該部分と導体層70との間の距離を引いた距離の分だけ、導体層78から導体層73側に離間した位置に配置されている。
以上説明したように、本実施形態に係る積層型カプラ1Aでは、素体20A内に、補助グランド層(導体層71及び導体層72、導体層75及び導体層76)が設けられている。補助グランド層は、主線路64(導体層73)と副線路65(導体層74)とが積層方向で重ならない部分で且つ第1グランド層(導体層70)との間の距離と第2グランド層(導体層78)との間の距離とが異なる部分と、積層方向において対向して配置されている。積層型カプラ1Aでは、重ならない部分と第1グランド層との間の距離及び重ならない部分と第2グランド層との間の距離のうち、距離が長い方を第1距離a、距離が短い方を第2距離b、重ならない部分と補助グランド層との間の第3距離をcとした場合、a>c≧bの関係を満たす。この構成では、補助グランド層により、主線路と副線路とが重ならない部分における第3距離cと第2距離bとの距離の差を小さくできる。したがって、積層型カプラ1Aでは、主線路と副線路とが重ならない部分において、インピーダンスのずれが生じることを抑制できる。したがって、積層型カプラ1Aでは、アイソレーション特性の向上が図れる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
第1実施形態では、積層型カプラ1が位相調整回路9を備える形態を一例に説明した。しかし、位相調整回路は備えていなくてもよい。
上記実施形態では、補助グランド層は、第2距離bと第3距離cとが等しくなる位置に設けられている形態を一例に説明した。しかし、積層型カプラでは、主線路と副線路とが重ならない部分と第1グランド層との間の距離及び重ならない部分と第2グランド層との間の距離のうち、距離が長い方を第1距離a、距離が短い方を第2距離b、重ならない部分と補助グランド層との間の第3距離をcとした場合、
a>c≧b
の関係を満たしていればよい。すなわち、第3距離cは、第2距離b以上であってもよい。
上記実施形態では、各端子電極21〜23が側面20e及び主面20c,20dに配置され、各端子電極24〜26が側面20f及び主面20c,20dに配置される形態を一例に説明した。しかし、各端子電極21〜26の形状(配置形態)はこれに限定されない。
1,1A…積層型カプラ(方向性結合器)、2,60…入力ポート(入力端子)、3,61…出力ポート(出力端子)、6,64…主線路、7…第1副線路、8…第2副線路、20,20A…素体、21…第1端子電極(入力端子)、23…第3端子電極(出力端子)、38,54,70,78…導体層(グランド層)、39,40,41,42,43,44,50,51,52,53…導体層(補助グランド層)、65…副線路、71a,72a,75a,76a…スルーホール導体、H11,H12,H13,H14,H15…スルーホール導体。

Claims (5)

  1. 複数の絶縁体層が積層されることにより形成された素体と、
    前記素体の外表面に配置された入力端子及び出力端子と、を備え、
    前記素体内には、
    前記入力端子と前記出力端子との間に接続された主線路と、
    複数の前記絶縁体層の積層方向において少なくとも一部が前記主線路と重なると共に、前記主線路と電磁結合する副線路と、
    前記積層方向において前記主線路及び前記副線路を間に挟む位置に対向して配置された第1グランド層及び第2グランド層と、
    前記第1グランド層又は前記第2グランド層と電気的に接続された補助グランド層と、が設けられており、
    前記補助グランド層は、前記主線路と前記副線路とが前記積層方向で重ならない部分であり且つ前記第1グランド層との間の距離と前記第2グランド層との間の距離とが異なる前記重ならない部分と、前記積層方向において対向して配置されており、
    前記重ならない部分と前記第1グランド層との間の距離及び前記重ならない部分と前記第2グランド層との間の距離のうち、距離が長い方を第1距離a、距離が短い方を第2距離b、前記重ならない部分と前記補助グランド層との間の第3距離をcとした場合、
    a>c≧b
    の関係を満たす、方向性結合器。
  2. 前記補助グランド層は、前記第2距離bと前記第3距離cとが等しくなる位置に設けられている、請求項1に記載の方向性結合器。
  3. 前記補助グランド層は、前記積層方向において複数設けられている、請求項1又は2に記載の方向性結合器。
  4. 前記補助グランド層は、前記第1グランド層又は前記第2グランド層とスルーホール導体により電気的に接続されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方向性結合器。
  5. 前記副線路は、互いに電気的に接続された第1副線路及び第2副線路により構成されており、
    前記第1副線路及び前記第2副線路は、前記積層方向において前記主線路を挟む位置に配置されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方向性結合器。
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