JP6775750B2 - 荷役助力装置 - Google Patents

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Description

本発明は、荷重を電気信号に変換する荷重変換器と、これを用いてモータによって吊った荷役物を上下動させる作業を助力する荷役助力装置に関するものである。
従来から工業製品の組立てを行う工場では、大きな重量を有する工具、作業用機器、製品、半完成品などの荷役物を吊下げ及び上下動させる荷役機械を使用している。その中でも、使用者が大きな重量の荷役物に対してバランス状態を作り出し、軽い操作力で任意の高さに上下動できるように助力を発生させる荷役助力装置が一部で使用されている。
助力を発生させる荷役助力装置において、モータによる助力を行ってバランス状態を作り出し、荷役物に小さな操作力を加えることでスムーズに移動させるものは、単に上下動作を電動モータで行うものとは異なり、荷役物の荷重やこれに加わる操作力を例えば荷重センサで検出して、回転角検出器と繋がったACサーボモータ等で細かいトルク制御を行うように構成されている。(特許文献1)
特開2012-001323号公報 特開平09-015067号公報
しかしながら、特許文献1に開示された荷役助力装置では、荷重を検出するロードセルが駆動部本体を吊っていることから、作業者が本体に直接触れたり、本体に設けられた若しくは繋がった操作スイッチ等に力を加えたりすると、ロードセルはこの力も検出してしまい、予想外に荷役物が動いてしまうという課題があった。
そこで発明者は、円筒形の起歪体を有した起歪部の一端に繋がったフランジをチェーン若しくはワイヤの巻取り/繰り出しを行う巻胴にモータを介して接続し、他端のフランジを固定フレームに固定し、巻胴に加わるトルクによって生じる反力を、モータを通じて検出する構造の荷役助力装置を開発中である。
この荷役助力装置では、モータの出力軸を支持するベアリングによる芯ずれなどの位置誤差があること、起歪部が巻胴から離れた位置にあることなどから、アキシャル荷重や曲げモーメントの影響を低減することが望まれてきた。この対策として特許文献2に開示されるように、最大感度方向が90度とする1対の歪みゲージを円筒面の180度対向した箇所に添着して、アキシャル荷重や曲げモーメントを相殺させる方法が公知である。
しかしながら、図4、図7に見られるようにこの荷役助力装置に加わる荷重はモータ及び巻胴に均一に加わるわけではないので荷重変換器においても同様に印加される。したがって特許文献2に開示されるような歪みゲージの配置を適用することでは正確な荷重を検出することができず、不自然な助力となってしまい助力動作に影響を及ぼす場合があった。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、荷重変換器の起歪部に均等に荷重が加わらないような場合においてもその影響を低減する荷重変換器及びこれを用いた荷役助力装置を提供することが目的である。
請求項1に記載の荷役助力装置は、上記の目的を達成するために、
固定された構造物に接続されるフレームと、
荷役物を取り付けて吊下げる吊下げ部に一端が固定されて繋がったワイヤ若しくはリンク
チェーンと、
ワイヤ若しくはリンクチェーンを巻付けて回転自在な巻胴と、
巻胴を回転駆動させて荷役物を移動させる駆動部と、
駆動部及び巻胴の少なくとも1つに連結して設けられ駆動部若しくは巻胴の回転位置を
出力する回転位置検出部と、
駆動部のケーシングとフレームの間に挿入接続され、巻胴に発生する荷重を電気信号に
変換して出力する荷重変換器と、を有し、
荷重変換器は、
荷重を受けて弾性変形する、接続用のそれぞれ環状の一端部から他端部へ延伸した外周面及び内周面を有する中空柱状若しくは中空円筒状の起歪部を有し、
起歪部に添着された複数の歪みゲージを含むホイートストーンブリッジ回路により荷重を電気信号に変換し、
各歪みゲージは、
起歪部の延伸する軸方向と45度の角度に最大感度方向を有して起歪部の外周面に添着される第1の歪みゲージと、
第1の歪みゲージの最大感度方向と90度の角度に最大感度方向を有して、起歪部の軸方向にて第1の歪みゲージと同位置で起歪部の外周面に添着される第2の歪みゲージと、
第2の歪みゲージと起歪部を挟んで起歪部の内周面に、第2の歪みゲージの最大感度方向と同一の最大感度方向で添着される第3の歪みゲージと、
第1の歪みゲージと起歪部を挟んで起歪部の内周面に、第1の歪みゲージの最大感度方向と同一の最大感度方向で添着される第4の歪みゲージと、からなり、
第1の歪みゲージと第2の歪みゲージ、及び第3の歪みゲージと第4の歪みゲージが、それぞれ出力端子を挟んでホイートストーンブリッジ回路の隣り合う辺にて配置され、かつ第1の歪みゲージと第4の歪みゲージとがホイートストーンブリッジ回路の対向する辺に配置され、かつ第2の歪みゲージと第3の歪みゲージとがホイートストーンブリッジ回路の対向する辺に配置され、
回転位置検出部と荷重変換器からの信号を基に駆動部により荷役物の移動動作の助力を
行っている。
請求項2に記載の荷役助力装置は、上記の目的を達成するために、
巻胴の軸線を、巻胴の軸線を中心として吊下げ部がある側のワイヤ若しくはリンクチェーンの巻胴へ巻き始め位置への半径方向に向かって、起歪部の外周面及び内周面に投影した位置近傍に、各歪みゲージが配置されている。
請求項1に記載の発明によれば、
荷重変換器は弾性変形する起歪部の外周面に剪断型の第1の歪みゲージと第2の歪みゲージを最大感度方向が90度になるように配置し、これと対向した起歪体の内周面に剪断型の第の歪みゲージと第の歪みゲージを最大感度方向が90度になるように配置している。したがってアキシャル荷重や曲げモーメントによる影響を低減することが可能な荷重変換器を用いていることから助力の操作感に優れた荷役助力装置を実現できる。
請求項2に記載の発明によれば上記効果に加えて、曲げモーメントが最大の剪断力とな
って現れ、この剪断力と加わるトルクが同じ方向に生じる箇所に歪みゲージを配置してい
ることから、さらに精密なトルク制御を行うことができて、操作感に一層優れた荷役助力
装置を実現できる。

本発明の実施形態の荷重変換器を用いたリンクチェーン式荷役助力装置の外観斜視図 本発明の実施形態の荷重変換器を用いたリンクチェーン式荷役助力装置の本体内部構造詳細斜視図 本発明の実施形態の荷重変換器を用いたリンクチェーン式荷役助力装置の本体内部構造詳細斜視図 本発明の実施形態の荷重変換器を用いたリンクチェーン式荷役助力装置の本体内部構造詳細断面斜視図 本発明の実施形態の荷重変換器を用いたリンクチェーン式荷役助力装置の図4を模式化した図 本発明の実施形態の荷重変換器を用いたリンクチェーン式荷役助力装置の荷重変換器の詳細斜視図 本発明の実施形態の荷重変換器を用いたリンクチェーン式荷役助力装置の荷重変換器の断面AA斜視図 本発明の実施形態の荷重変換器の歪みゲージを含んだホイートストーンブリッジ回路図と歪みゲージ配置図 本発明の実施形態の荷重変換器の起歪部側面図とその断面模式図 従来の荷重変換器の起歪部側面図とその断面模式図 従来の荷重変換器の起歪部側面図とその断面模式図 本発明の実施形態の荷重変換器を用いたワイヤ式荷役助力装置の内部構造詳細斜視図
以下、本発明による実施形態について、図面を基に詳細な説明を行う。図1は本発明の実施形態の荷重変換器を用いたリンクチェーン式の荷役助力装置1の外観を示したものである。荷役助力装置1はカバー21にて覆われた本体部と、この本体部からリンクチェーン8に沿って下方に伸びた位置にある操作部25と、リンクチェーン8の片端に繋がって荷役物を取り付けて吊下げ移動させる吊下げ部である荷役用フック15、リンクチェーン8の他端側に設けられたリンクチェーン収納部26で構成されている。
図2は本発明の実施形態の荷重変換器を用いたリンクチェーン式の荷役助力装置1の内部構造を示したものであって、図1におけるカバー21の一部を省略し、幾つかの部材を半透明化して本体部を表したものである。
モータ2は例えばACサーボモータであって、その負荷側にはギアで減速する減速機7が取り付けられている。よってこの減速機7によりモータ2の回転速度を所定の速度に減速している。減速機7にて減速された回転出力軸3は負荷側の構成の一部をなす巻胴であるロードシーブ13に連結され、ロードシーブ13を連続的に正逆に回転させるものである。また回転出力軸3はフレーム19に固定されているベアリング11によって回転自在に支持されている(図4参照)。回転出力軸軸受カバー18はベアリング11の外輪を固定すると同時に、粉塵などから回転出力軸3やベアリング11を保護する構造になっている。
フレーム19の天部にはこの荷役助力装置1を吊下げるための吊下げ用フック16が固定されていて、これを介して柱などの構造物に吊下げることができる。そしてこの吊下げ用フック16は荷役助力装置1の重心位置に近いところに設けられる。
リンクチェーン8は、半円弧部とこれに繋がる直線部からなる長円形の輪が90度の角度にて交互に連接されたものであって、一端は荷役用フック15に繋がっていて、他端はリンクチェーン収納部26に収納されている。
巻胴であるロードシーブ13は、回転出力軸3からの回転駆動によって回転してリンクチェーン8の繰り出し、巻付けを行う。ロードシーブ13は多角柱状若しくは円柱状の外形であって、本実施形態では有底の円筒形をしていて、その底部は回転出力軸3と繋がっていて、円筒側部は助力駆動源であるモータ2の外周を覆うように配置されている。リンクチェーン8が巻かれる位置はおおよそ吊下げ用フック16の下であって、荷役助力装置1の重心位置に近いところに設けられる。リンクチェーン8はロードシーブ13に設けられたポケットに嵌入されておおよそ180度巻かれる。
一方リンクチェーン8のロードシーブ13への巻付け姿勢を保つために、リンクチェーンガイド20が設けられている。リンクチェーンガイド20はリンクチェーン8が姿勢を保って通過するように十文字状の貫通穴が設けてあって、ロードシーブ13の外周ポケットの接線方向にあってフレーム19に固定されている。このリンクチェーンガイド20によってロードシーブ13が受ける荷重方向は単一方向に定められる。
またロードシーブ13に巻付けられているリンクチェーン8の位置規制のため、リンクチェーン位置規制部材14が、ロードシーブ13に巻付けられているリンクチェーン8の外周方向に、リンクチェーン8に沿って隙間を有して設けられている。このリンクチェーン位置規制部材14によってロードシーブ13に巻付けられているリンクチェーン8が、リンクチェーン8の移動速度が速くても所定の位置から外れることを防止している。
図3、図4は本発明の実施形態の荷重変換器を用いたリンクチェーン式の荷役助力装置1の内部構造詳細を示したものであって、図2における部材の一部を省略し、幾つかの部材を半透明化して本体部を表したものである。また図5は図4を模式化して示した模式一部断面図である。
モータ2の反負荷側にはブレーキ6があって、さらに回転位置検出部4に繋がっている。ここではモータ2とブレーキ6を駆動部と定義する。回転位置検出部4は例えばインクリメント型の光学式エンコーダであってモータ2の反負荷側にてモータ2の回転位置を0度から360度の範囲でモータ回転位置信号として出力する。
一方ブレーキ6と回転位置検出部4の結合部から分岐して、フレーム19との間に挿入接続される荷重変換器50がある。荷重変換器50はロードシーブ13に巻付けられているリンクチェーン8から伝達される単一方向の荷重を反力として荷重信号を出力できるように第1〜第4の歪みゲージG1〜G4を備えている。荷重変換器50は例えば図4に示すように両側に接続用の環状で鍔形状のフランジ52a、52bを有した中空円筒状であって、胴の部分はフランジ52aから延伸した梁となって一部肉抜きがされていて、例えば一端部の固定側のフランジ52aは固定物であるフレーム19に接続固定されている。これに対して他端部の自由側のフランジ52bは駆動部をなすブレーキ6及びモータ2のケーシングに繋がっていて、減速機7、ロードシーブ13に加わる荷重による力の反力が伝わることになる。そして円筒面の一部を残して4箇所の薄肉の弾性変形をする起歪部51a〜51dが設けられている。なお起歪部51a〜51dと歪みゲージG1〜G4の関係や配置についての詳細は後述する。
そして回転位置検出部4、荷重変換器50らの近傍に制御回路部17が配置されている。荷役助力装置1を粉粒や水滴のかかる場所での使用も可能にするため、制御回路部17を始めとする各電装部はカバー21で覆われた閉じた空間内に配置している。
回転出力軸3からは歯付プーリと歯付ベルトを介して可変受動素子33が接続されていて、回転出力軸3及びロードシーブ13の回転が伝動されて可変受動素子33が回転する。 可変受動素子33は例えば多回転型の可変抵抗器であって、ロードシーブ13の有限の作動範囲全域に渡ってロードシーブ13の作動位置を位置信号として出力できるものであれば、可変抵抗器に限らず可変キャパシタや可変インダクタなどの可変の受動素子であっても良い。
また図5に示すように回転出力軸3はベアリング11を介してフレーム19に回転自在に支持されていて、ベアリング11の内輪はベアリング押え12、ベアリング11の外輪は回転出力軸軸受カバー18によってそれぞれ規制されている。
以上の構成にて、荷役用フック15に荷役物が吊るされると、荷役物の重量によってリンクチェーン8が引っ張られるため、荷役用フック15、リンクチェーン8、ロードシーブ13、回転出力軸3、モータ2、ブレーキ6を介して荷重の反力が荷重変換器50に加わり、荷重変換器50の起歪部51a〜51dが弾性変形し、起歪部51bに添着された第1〜第4の歪みゲージG1〜G4を含むホイートストーンブリッジ回路によって電気信号に変換された荷重信号と、回転位置検出部4からのモータ回転位置信号を基に、荷役物がバランスするようにモータ2に対して助力する指令信号を制御回路部17が送信する。もちろん荷役物に僅かな操作力を印加して上下動させる場合においても、荷重変換器50からの荷重信号によって吊下げられている荷重を検出し、常時バランスを保ちつつ移動動作の助力を行うことも可能である。
図6は荷役助力装置1の本体部のカバー21を外した荷重変換器50付近の構成を示した斜視図であって、図7は図6のAAのラインを含む面で切断して矢印方向から見た断面図である。
荷重変換器50に設けられている4つの起歪部51a〜51dは90度毎に配置されていて、そのうちの起歪部51bのみに第1〜第4の歪みゲージG1〜G4が添着されている。起歪部51bは、巻胴であるロードシーブ13の軸線を、軸線を中心としてリンクチェーン8のロードシーブ13における巻き始め(繰り出し)位置である半径方向に向かって、起歪部の円筒面上の外周面と内周面に投影した位置近傍にあって、ここに第1〜第4の歪みゲージG1〜G4が添着されている。したがって図7で見ると、リンクチェーン8のロードシーブ13における巻き始め(繰り出し)位置と第1〜第4の歪みゲージG1〜G4もほぼ同じ半径方向に位置する関係となっている。起歪部51bにおいて第1の歪みゲージG1、第2の歪みゲージG2が外周面、第3の歪みゲージG3、第4の歪みゲージG4が内周面に添着されている。第1の歪みゲージG1と第2の歪みゲージG2は最大感度方向が互いに90度の角度をなして、同時に荷重変換器50の軸方向に対してそれぞれ45度の角度をなし、また延伸方向で同位置となるように添着されている。第3の歪みゲージG3と第4の歪みゲージG4も同様に最大感度方向が互いに90度の角度をなして、荷重変換器50の軸方向に対してそれぞれ45度の角度をなし、また軸方向で同位置となるように添着されている。
なお第1の歪みゲージG1、第2の歪みゲージG2が外周面、第3の歪みゲージG3、第4の歪みゲージG4が内周面にそれぞれ添着されていて、外周面と内周面では歪みの大きさが異なるが、これはそれぞれの半径の比によって倍率を乗算して容易に補正を行うことができる。
さらに第1〜第4の歪みゲージG1〜G4は剪断型の歪みゲージであって、第1の歪みゲージG1と第2の歪みゲージG2、第3の歪みゲージG3と第4の歪みゲージG4それぞれのパターン配線や端子を同一の基材上に形成することで添着の位置精度向上や配線を容易にすることができる。さらに第1〜第4の歪みゲージG1〜G4全てのパターン配線や端子を同一の基材上に形成して、中間部を180度折り返して起歪部51bに添着することで、さらなる位置精度向上や配線を容易にすることができる。
第1〜第4の歪みゲージG1〜G4を含んだホイートストーンブリッジ回路を図8(b)に示す。
第1の歪みゲージG1と第2の歪みゲージG2、及び第3の歪みゲージG3と第4の歪みゲージG4は、それぞれ出力端子を挟んでホイートストーンブリッジ回路の隣り合う辺にて配置され、かつ第1の歪みゲージG1と第4の歪みゲージG4、第2の歪みゲージG2と第3の歪みゲージG3は、それぞれ同じ方向に最大感度方向を有するように添着されるものであって、ホイートストーンブリッジ回路上では向かい合う辺となるように構成されている。これを示したものが図8(a)と図8(c)であって、図8(a)は第1の歪みゲージG1と第2の歪みゲージG2を起歪部51bの外周側から見たものであって、図8(c)は第3の歪みゲージG3と第4の歪みゲージG4を起歪部51bの外周側から透視して見たものである。また各歪みゲージの最大感度方向を矢印で表している。
次いで図9〜図11を用いて各歪みゲージが起歪部51bのみに添着される理由について説明する。図9(a)、図9(b)は本発明の実施形態の荷重変換器50の起歪部の側面図とこれを断面BB及び断面CCでそれぞれ切断して各歪みゲージ付近を模式的に表した図である。図9(a)は荷重Pが加わった際の各起歪部51a〜51dに働く力を示していて、それぞれ円周の接線方向に力が働き、これがトルクT成分である。フランジ52aは固定部材であるフレーム19に固定されていることから、これと反対向きに力が生ずるので、ゆえに剪断力となり、この起歪部51bの外周表面に発生する剪断力は第1の歪みゲージG1と第2の歪みゲージG2にて測定することができる。
ところが荷重Pによって生じるものはこのトルクのみでではなくて、図9(b)に示す曲げモーメントMとなって起こる。この曲げモーメントMによって、起歪部51aは引張応力、起歪部51cは圧縮応力、起歪部51b及び51dは剪断応力となって働く。それに加えて荷重Pは各起歪部51a〜51dに均等に作用するわけではない。
発明者は当初、この曲げモーメントMを打ち消すことが必要と考え、図10(a)、図10(b)に示すように起歪部51bの外周面に第1の歪みゲージG1と第2の歪みゲージG2、起歪部51bに対向した起歪部51dの外周面に第3の歪みゲージG3と第4の歪みゲージG4を添着して開発を行っていた。しかしながら、起歪部51dにおけるトルクTの方向と曲げモーメントによる剪断力の方向が逆向きになってしまい、対向する起歪部51bとの整合性が取れないという問題があって、実際の荷重とは乖離した検出によって良好な助力動作はできなかった。
また発明者は、これを90度回転させて、図11(a)、図11(b)に示すように起歪部51aの外周面に第1の歪みゲージG1と第2の歪みゲージG2、起歪部51aに対向した起歪部51cの外周面に第3の歪みゲージG3と第4の歪みゲージG4を添着して試みたが、起歪部51aや起歪部51cでは曲げモーメントMによる剪断が起こらないことから荷重を受けた際の出力が小さく同様に良好な助力動作はできなかった。
そして発明者は実験を重ね、図9(a)、図9(b)に示すように起歪部51bの外周面と内周面に歪みゲージを添着することで、安定した出力を得て制御を行うことができることを見出した。すなわち曲げモーメントMの影響をキャンセルするのではなく、トルクTと曲げモーメントMによる剪断力を合算して検出出力を大きし、しかも最も大きな剪断歪みを受ける起歪部51bにて検出することが、この荷役助力装置1の助力制御を行うために最適であることが判った。そしてこの構成は荷重の方向が規制されて単一方向にのみ力が働くような荷役助力装置1において有用である。
もちろん本発明の歪みゲージの配置にすることで、アキシャル荷重の成分をキャンセルできることは明らかである。また本実施形態では起歪部が4箇所、円弧形の梁の形状になっているが中空柱状の平面梁であってもよく、また全周が肉抜きされていない薄肉の円筒であってもよく、限定されるものではない。
図12は本発明の実施形態の荷重変換器を用いたワイヤ式の荷役助力装置の内部構造詳細を示したものであって、図3同様に部材の一部を省略し、幾つかの部材を半透明化して本体部を表したものである。ワイヤ式の荷役助力装置は上述のリンクチェーン式の荷役助力装置において、リンクチェーン8をワイヤ9に、巻胴であるロードシーブ13を回転ドラム10に置き換えたものである。その他の主要な構成はリンクチェーン式の荷役助力装置と同様である。
以上、本実施形態によれば、アキシャル荷重及び曲げモーメントが生じるような荷役助力装置において、この影響を低減すると共に利用した荷重変換器を有するため、使用感に優れた助力が行われる荷役助力装置を提供するものである。
以上、本発明に関する実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されることではなく、種々の変形が可能である。
本発明の活用例として、荷役を扱う荷役助力装置への適用が可能である。
1 荷役助力装置
2 モータ
3 回転出力軸
4 回転位置検出部
6 ブレーキ
7 減速機
8 リンクチェーン
9 ワイヤ
11 ベアリング
12 ベアリング押え
13 ロードシーブ
14 リンクチェーン位置規制部材
15 荷役用フック
16 吊下げ用フック
17 制御回路部
18 回転出力軸軸受カバー
19 フレーム
20 リンクチェーンガイド
21 カバー
25 操作部
26 リンクチェーン収納部
33 可変受動素子
50 荷重変換器
51a〜51d 起歪部
52a、52b フランジ
G1〜G4 第1〜第4の歪みゲージ

Claims (2)

  1. 固定された構造物に接続されるフレームと、
    荷役物を取り付けて吊下げる吊下げ部に一端が固定されて繋がったワイヤ若しくはリンクチェーンと、
    前記ワイヤ若しくは前記リンクチェーンを巻付けて回転自在な巻胴と、
    前記巻胴を回転駆動させて前記荷役物を移動させる駆動部と、
    前記駆動部及び前記巻胴の少なくとも1つに連結して設けられ前記駆動部若しくは前記巻胴の回転位置を出力する回転位置検出部と、
    前記駆動部のケーシングと前記フレームの間に挿入接続され、前記巻胴に発生する荷重を電気信号に変換して出力する荷重変換器と、を有し、
    前記荷重変換器は、
    前記荷重を受けて弾性変形する、接続用のそれぞれ環状の一端部から他端部へ延伸した外周面及び内周面を有する中空柱状若しくは中空円筒状の起歪部を有し、
    前記起歪部に添着された複数の歪みゲージを含むホイートストーンブリッジ回路により前記荷重を前記電気信号に変換し、
    前記各歪みゲージは、
    前記起歪部の延伸する軸方向と45度の角度に最大感度方向を有して前記起歪部の前記外周面に添着される第1の歪みゲージと、
    前記第1の歪みゲージの最大感度方向と90度の角度に最大感度方向を有して、前記起歪部の前記軸方向にて前記第1の歪みゲージと同位置で前記起歪部の前記外周面に添着される第2の歪みゲージと、
    前記第2の歪みゲージと前記起歪部を挟んで前記起歪部の前記内周面に、前記第2の歪みゲージの最大感度方向と同一の最大感度方向で添着される第3の歪みゲージと、
    前記第1の歪みゲージと前記起歪部を挟んで前記起歪部の前記内周面に、前記第1の歪みゲージの最大感度方向と同一の最大感度方向で添着される第4の歪みゲージと、からなり、
    前記第1の歪みゲージと前記第2の歪みゲージ、及び前記第3の歪みゲージと前記第4の歪みゲージが、それぞれ出力端子を挟んで前記ホイートストーンブリッジ回路の隣り合う辺にて配置され、かつ前記第1の歪みゲージと前記第4の歪みゲージとが前記ホイートストーンブリッジ回路の対向する辺に配置され、かつ前記第2の歪みゲージと前記第3の歪みゲージとが前記ホイートストーンブリッジ回路の対向する辺に配置され、
    前記回転位置検出部と前記荷重変換器からの信号を基に前記駆動部により前記荷役物の移動動作を助力することを特徴とする荷役助力装置。
  2. 前記巻胴の軸線を、前記巻胴の軸線を中心として前記吊下げ部がある側の前記ワイヤ若しくは前記リンクチェーンの前記巻胴へ巻き始め位置への半径方向に向かって、前記起歪部の前記外周面及び前記内周面に投影した位置近傍に、前記各歪みゲージが配置されることを特徴とする請求項1に記載の荷役助力装置。
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