JP6774870B2 - タイヤ用ゴム組成物の製造方法、及びタイヤ用ゴム組成物 - Google Patents

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本発明は、タイヤ用ゴム組成物の製造方法、及びその製造方法により得られたタイヤ用ゴム組成物に関するものである。
ゴムポリマーの物性を高める手段が、従来から種々検討されている。例えば、不純物による物性のバラツキが多い天然ゴムの品質を向上させる手段として、特許文献1では、天然ゴムの高分子量成分を増加させることにより、天然ゴムの耐破壊特性及び耐摩耗性を向上させる方法が開示され、特許文献2では、天然ゴムの加工性を維持しつつ、耐亀裂進展性を向上させる方法が開示され、特許文献3では、貯蔵安定性が高く、接着剤や粘着剤等の原料として有用な、分子量分布の狭い安定な液状エポキシ化天然ゴムを得る方法が開示されている。
一方で、ゴムポリマーは用途に応じて求められる物性が大きく異なり、特にタイヤ用ゴム組成物としては、低燃費性能と湿潤路面におけるグリップ性能(ウェットグリップ性能)の両立が求められている。しかし、低燃費性能は、上記特許文献1〜3に記載された手段によっても改善されず、特にゴム組成物に配合するゴムポリマーを改質することにより、低燃費性能とウェットグリップ性能を両立させた、タイヤ用ゴム組成物の製造方法は未だ知られていない。
国際公開番号WO2013/168640号 特開2013−221069号公報 特開2004−176013号公報
本発明は、以上の点に鑑み、低燃費性能及びウェットグリップ性能を両立させたタイヤ用ゴム組成物の製造方法、及びその製造方法により得られたタイヤ用ゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明に係るタイヤ用ゴム組成物の製造方法は、ジエン系ゴムポリマーを含有するラテックスに、ラジカル発生剤と、pH7とその両側に緩衝域を持つ緩衝剤と、ラテックス中のジエン系ゴムポリマー100質量部に対して4〜10質量部の沸点が80℃以上の親水性有機溶媒と、親水性有機溶媒1質量部に対して0.05〜0.5質量部のラジカル発生剤とを少なくとも添加して反応系となし、ラジカル発生剤からラジカルが発生する温度に反応系を調整することにより、改質されたゴムポリマーを得る工程と、その工程において得られたゴムポリマーを用いてゴム組成物を作製する工程を有するものとする。
上記ラジカル発生剤は、過硫酸塩であるものとすることができる。
上記緩衝剤は、リン酸塩であるものとすることができる。
上記親水性有機溶媒は、プロパノールであるものとすることができる。
上記ラテックスは、天然ゴムラテックスであるものとすることができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、上記の製造方法により製造されたものとする。
本発明の製造方法によれば、低燃費性能及びウェットグリップ性能を両立させたタイヤが得られるゴム組成物を得ることができる。
以下、本発明の実施に関連する事項について詳細に説明する。
本実施形態に係るゴム組成物の製造方法は、ゴムポリマーを含有するラテックスに、ラジカル発生剤と、pH7とその両側に緩衝域を持つ緩衝剤と、沸点が80℃以上の親水性有機溶媒を添加し、ラジカル発生剤からラジカルを発生させて改質されたゴムポリマーを作製し、得られたゴムポリマーを用いてタイヤ用ゴム組成物を作製するものである。
ラテックスとしては、特に限定されないが、ジエン系ゴムラテックスであることが好ましく、具体的には、天然ゴム(NR)、合成イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴムなどのラテックスが挙げられる。これらの中でも、天然ゴムラテックスであることが好ましい。天然ゴムラテックスは、不純物が多く、物性のばらつきも大きいため、本発明による効果が顕著に認められる。天然ゴムラテックスとしては、濃縮ラテックスやフィールドラテックスといわれる新鮮ラテックスなどを使用することができ、必要に応じて、水を加えて濃度調整したものを用いてもよい。
親水性有機溶媒としては、沸点が80℃以上であれば特に限定されないが、プロパノール、イソプロパノールなどの低級脂肪族アルコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリンなどの多価アルコールなどが挙げられ、これらはそれぞれ単独で用いても2種以上併用してもよい。より好ましくはプロパノールであり、さらに好ましくは2−プロパノールである。沸点が80℃以上であることにより、ラジカル反応を行う反応系において、溶媒が揮発する量を最小限とすることができる。
親水性有機溶媒の量は、ラテックス中のゴムポリマー100質量部に対して、4〜10質量部であることが好ましく、4〜9質量部であることがより好ましい。4質量部以上である場合、ゴムポリマーに対するラジカル反応が起こりやすく、10質量部以下である場合、ゴムポリマーのミセルが安定しやすい。
ラジカル発生剤としては、特に限定されないが、例えば、アゾ化合物、有機過酸化物などが挙げられ、熱によりラジカルが発生するものや光照射によりラジカルが発生するものが含まれる。アゾ化合物の例としては、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)(ABCN)などが挙げられる。有機過酸化物の例としては、過硫酸塩、ジ−tert−ブチルペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化ベンゾイル、メチルエチルケトンペルオキシドなどが挙げられる。これらの中でも、過硫酸塩であることが好ましく、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムであることがより好ましい。
ラジカル発生剤の配合量は、親水性有機溶媒1質量部に対して0.05〜0.5質量部であることが好ましく、0.05〜0.1質量部であることがより好ましい。0.05〜0.5質量部である場合、ラジカル反応がゴムポリマーに対して均一に起こりやすい。
緩衝剤としては、pH7とその両側に緩衝域を持つものであれば、特に限定されないが、例えば、リン酸塩であることが好ましく、リン酸ナトリウム、リン酸カリウムであることがより好ましい。「pH7とその両側に緩衝域を持つ」緩衝剤とは、酸性域と塩基性域に跨がって緩衝域を持つものであり、化学平衡状態において、酸性になったり、塩基性になったりするものである。緩衝作用が得られるpHの範囲は、一般に緩衝剤のpKa−1〜pKa+1の範囲といわれているため、緩衝剤のpKaが6より大きいものであることが好ましく、6.2以上であることがより好ましく、6.4以上であることがさらに好ましい。また、8未満であることが好ましく、7.8以下であることがより好ましく、7.6以下であることがさらに好ましい。
緩衝剤の配合量は、特に限定されないが、ラテックス中のゴムポリマー100質量部に対して、0.005〜0.7質量部であることが好ましく、0.017〜0.66質量部であることがより好ましい。
本実施形態に係る製造方法のラジカル反応を行う反応系には、反応に供するラテックスの種類に応じて、界面活性剤が含まれていてもよい。例えば、天然ゴムラテックスにはアンモニアが含まれており、アンモニアは、ラテックス中のゴムポリマーのミセルを安定化させる役割がある。しかし、アンモニアが含まれていると反応系のpHが変化しにくく、本発明の効果が得られにくいおそれがある。そこで、反応系にノニオン性界面活性剤を加えることにより、アンモニアによるpHへの影響を抑制することができ、また、アンモニアの代わりにミセルを安定化させることができるため、反応系を本発明の効果が得られやすい環境にすることができる。ノニオン性界面活性剤としては、一般的なものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。
ラジカル発生剤、緩衝剤、及び界面活性剤に含まれる金属塩は、反応系内での影響を最小限にする観点から、それぞれ共通の金属からなる塩であることが好ましく、例えば、ラジカル発生剤がナトリウム塩である場合、緩衝剤及び界面活性剤もナトリウム塩であることが好ましい。
ゴムポリマーに対するラジカル反応は、上記ラテックス、ラジカル発生剤、緩衝剤、及び有機溶媒を少なくとも含む反応系の温度を、ラジカル発生剤からラジカルが発生する温度に調整することにより行うことができる。温度調整は、通常使用されている手段により、反応系を攪拌しながら、加熱及び必要に応じて冷却することにより行うことができる。
より具体的には、例えば、次のような操作により行うことができる。すなわち、天然ゴムラテックスに対して、水と界面活性剤であるラウリル硫酸ナトリウムを添加し撹拌する。次いで、親水性有機溶媒である2−プロパノール、緩衝剤であるリン酸水素二ナトリウム、及びラジカル発生剤であるペルオキソ二硫酸ナトリウムを溶解した水溶液を用意し、先に調製した天然ゴムラテックスに投入する。これらの混合溶液を、常温のウォーターバス中に設置した後、ラジカル発生剤からラジカルが発生する温度、例えば、40〜70℃まで加温し撹拌する。次いで、エタノールを加えて貧溶媒化することでゴム分を取り出し、蒸留水で洗浄後、熱風循環乾燥機により乾燥させることにより、改質された天然ゴムラテックスを製造することができる。このように、pH7とその両側に緩衝域を持つ緩衝剤の存在下において、ラジカル反応を行うことにより改質されたゴムポリマーをゴム組成物に用いることにより、それを用いて得られるタイヤの低燃費性能及びウェットグリップ性能を両立させることができる。そのメカニズムは定かではないが、次のように推測することができる。すなわち、ラジカル発生剤によりラジカルが発生し、ラジカルによってゴムポリマーの分子鎖の一部が切断される。この際、緩衝剤によって、反応系が一時的に塩基性になることによって、ゴムポリマーの切断された箇所が再度結合する。ゴムポリマーが一度切断され再度結合する際に、ゴムポリマーの分子鎖が複雑に絡まり合っていた部分が解消され、分子鎖の分布や分子量分布が最適化されることによるものであると考えられる。
本実施形態に係るタイヤ用ゴム組成物の製造方法においては、通常のゴム工業で使用されている、カーボンブラックやシリカなどの補強性充填剤、プロセスオイル、亜鉛華、ステアリン酸、軟化剤、可塑剤、ワックス、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤などの配合薬品類を通常の範囲内で適宜配合することができる。
タイヤ用ゴム組成物は、通常に用いられるバンバリーミキサーやニーダー、ロール等の混合機を用いて、常法に従い混練し作製することができる。すなわち、第一混合段階で、改質されたゴムポリマーに対し、補強性充填剤とともに、加硫剤及び加硫促進剤を除く他の添加剤を添加混合し、次いで、得られた混合物に、最終混合段階で加硫剤及び加硫促進剤を添加混合してゴム組成物を調製することができる。
このようにして得られるゴム組成物は、乗用車用空気入りタイヤ、トラックやバス等の重荷重用タイヤ等の各種タイヤのトレッド、サイドウォール、リムストリップ、ベルトコードやカーカスコード等の被覆用ゴム、インナーライナー、ビードフィラー等の部位に用いることができる。特にトレッドに好適に用いることができる。
〈不可能又は非実際的事情〉
本実施形態の製造方法で得られたタイヤ用ゴム組成物は、配合する改質されたゴムポリマーが異なる構造の高分子の混合物であって構成が複雑であり、特に改質前と改質後のポリマーの分子構造及びポリマー全体としての構成の違いを一般式等で表すことは到底できないのが現状であり、このことは当業者の技術常識から理解可能である。ゴムポリマーに対するラジカル反応に用いる添加剤の配合比、ラジカル反応の条件を変化させれば、得られるゴムポリマーの特性が大きく変化すること、及び配合されるゴムポリマーの特性が特定されなければそれに応じて決まるゴム組成物の特性も特定されないことから、改質されたゴムポリマーを用いて得られるゴム組成物を特性で表現することも到底できない。すなわち、本実施形態の製造方法で得られるゴム組成物は、配合する改質されたゴムポリマーの構造、構成又は特性により直接特定することが不可能であり、改質されたゴムポリマーの製造方法(プロセス)によって初めて特定することが可能なものである。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〈改質ゴム1の製造方法〉
天然ゴムラテックス100質量部に対して、ラウリル硫酸ナトリウム0.6質量部と水50質量部を添加し、24時間撹拌した。また、水50質量部に2−プロパノール4質量部、リン酸水素二ナトリウム0.34質量部、ペルオキソ二硫酸ナトリウム0.2質量部を溶解し、先の天然ゴムラテックスに投入した。これらの混合溶液を、常温のウォーターバス中に設置した後、60℃まで加温し、そこから24時間撹拌した。次いで、エタノールを加えて貧溶媒化することでゴム分を取り出し、蒸留水で洗浄後、熱風循環乾燥機により30℃で24時間乾燥させて、改質ゴム1の固形物を得た。
改質ゴム2〜8は、表1に示す配合に変更した以外は上記製造方法と同じ方法で調整した。
Figure 0006774870
バンバリーミキサーを使用し、表2に示す配合(質量部)に従い、第一混練工程(ノンプロ練工程)で、加硫促進剤、及び硫黄を除く成分を添加混練し(排出温度=100℃)、次いで、得られた混練物に、第二混練工程(プロ練工程)で、加硫促進剤及び硫黄を添加混練して(排出温度=80℃)、タイヤ用ゴム組成物を調製した。
表1,2中の各成分の詳細は以下の通りである。
・ゴムラテックス:天然ゴムラテックス 株式会社レヂテックス製「HA−NR」、DRC(Dry Rubber Content)=60質量%
・原料ゴム:上記ゴムラテックスを乾燥させて得られた固形分
・改質ゴム1〜8:上記製造方法で得られた改質ゴム1〜8
・親水性有機溶媒:2−プロパノール ナカライテスク(株)製 ナカライ規格1級
・緩衝剤:リン酸水素二ナトリウム ナカライテスク(株)製 ナカライ規格1級
・ラジカル発生剤:ペルオキソ二硫酸ナトリウム ナカライテスク(株)製 ナカライ規格1級
・界面活性剤:ラウリル硫酸ナトリウム ナカライテスク(株)製 ナカライ規格1級
・カーボンブラック:東海カーボン(株)製「シースト3」
・シリカ:東ソー・シリカ(株)製「ニップシールAQ」
・シランカップリング剤:ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、エボニック社製「Si69」
・プロセスオイル:株式会社ジャパンエナジー製「X−140」
・亜鉛華:三井金属鉱業(株)製「亜鉛華1種」
・ステアリン酸:花王(株)製「ルナックS−20」
・老化防止剤:大内新興化学工業(株)製「ノクラック6C」
・硫黄:細井化学工業(株)製「ゴム用粉末硫黄150メッシュ」
・加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製「ノクセラーCZ」
得られた各ゴム組成物について、160℃で20分間加硫して所定形状の試験片を作製した。得られた試験片について、動的粘弾性測定装置(USM社製全自動粘弾性アナライザVR−7110)を用いて、周波数50Hz、静歪み10%、動歪み2%の条件で動的粘弾性試験を行い、60℃及び0℃での損失係数tanδを評価した。各評価方法は次の通りである。
・tanδ(60℃):温度60℃の条件で損失係数tanδを測定した。60℃でのtanδは、タイヤ用ゴム組成物において、低燃費性能の指標として一般に用いられているものであり、上記指数が大きいほどtanδが小さく、従って、発熱しにくく、タイヤとしての低燃費性能に優れることを示す。
・tanδ(0℃):温度0℃の条件で損失係数tanδを測定した。0℃でのtanδは、タイヤ用ゴム組成物において、湿潤路面に対するグリップ性能(ウェットグリップ性能)の指標として一般に用いられているものであり、上記指数が大きいほどtanδが大きく、ウェットグリップ性能に優れることを示す。
・tanδ(60℃)の減少率(%):比較例1の温度60℃の条件で測定したtanδ(60℃)から各実施例、比較例のゴムのtanδ(60℃)の値を減じた数値を、比較例1のtanδ(60℃)で除算した値に100を乗じた数値(%)で示した。数値が大きいほど、低燃費性能の改善効果に優れることを示す。
Figure 0006774870
結果は、表2に示す通りであり、実施例1〜3は、比較例1と比較し、60℃でのtanδが小さく、低燃費性能に優れ、0℃でのtanδは維持乃至は改善し、低燃費性能とウェットグリップ性能を両立できた。
比較例2は、親水性有機溶媒1質量部に対するラジカル発生剤の配合量が0.5質量部を超えており、比較例1と比較し、低燃費性能が悪化し、比較例3は比較例1とほとんど変化がなく、比較例4〜6は、低燃費性能及びウェットグリップ性能が悪化した。これはラジカル反応が優位となり、ゴムポリマーの分子鎖が切断されたことによるものと考えられる。
本発明の製造方法により得られたゴム組成物は、乗用車、ライトトラック・バス等の各種タイヤに用いることができる。

Claims (6)

  1. ジエン系ゴムポリマーを含有するラテックスに、ラジカル発生剤と、pH7とその両側に緩衝域を持つ緩衝剤と、前記ラテックス中のジエン系ゴムポリマー100質量部に対して4〜10質量部の沸点が80℃以上である親水性有機溶媒と、前記親水性有機溶媒1質量部に対して0.05〜0.5質量部のラジカル発生剤とを少なくとも添加して反応系となし、前記ラジカル発生剤からラジカルが発生する温度に前記反応系を調整することにより、改質されたゴムポリマーを得る工程と、
    前記工程において得られたゴムポリマーを用いてゴム組成物を作製する工程を有する、タイヤ用ゴム組成物の製造方法。
  2. 前記ラジカル発生剤が過硫酸塩であることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物の製造方法。
  3. 前記緩衝剤がリン酸塩であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のタイヤ用ゴム組成物の製造方法。
  4. 前記親水性有機溶媒がプロパノールであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム組成物の製造方法。
  5. 前記ラテックスが、天然ゴムラテックスであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム組成物の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法により製造された、タイヤ用ゴム組成物。
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