ところで、パワーユニットにモータを使用した電動車両の場合、マフラー、トランスミッション及びプロペラシャフトは必須の構成ではないため、フロアパネルにこれらを配置するためのフロアトンネルが不要となる。フロアトンネルが無い場合、フロアパネルの曲げ剛性が低下するため、車両衝突時に衝突荷重が車両の骨格に集中する。このため、特許文献1に開示された構成では、車両衝突時に一定部と中間フレームとの間に衝突荷重が集中して、他の骨格への円滑な荷重伝達が妨げられる可能性がある。したがって、上記先行技術はこの点で改良の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、フロアトンネルを備えていない車体構造において、荷重伝達効率を向上させることができる車両骨格構造を得ることを目的とする。
請求項1記載の発明に係る車両骨格構造は、車両前部の骨格の一部を構成する前方側フレームと、車両後部の骨格の一部を構成する後方側フレームと、車両中間部の骨格の一部を構成し、前記前方側フレームと前記後方側フレームとの間に配置されかつ車両前後方向を長手方向とする骨格部材としての左右一対のロッカと、左右一対の当該ロッカを車両幅方向に連結するクロスメンバとを有している中間フレームと、前記中間フレームの前記骨格部材との間で応力が伝達される第1構成部材と、前記第1構成部材の車両前後方向に設けられかつ前記前方側フレーム及び前記後方側フレームの少なくとも一方との間で応力が伝達される第2構成部材とを有し、前記第1構成部材の先端部とこの先端部と対向する前記第2構成部材の先端部とは接合壁部を含んで構成されかつ当該接合壁部を介して接合することで前記前方側フレーム及び前記後方側フレームの少なくとも一方と前記中間フレームとを車両前後方向に連結すると共に前記接合壁部には前記クロスメンバが接合されており、前記第1構成部材及び前記第2構成部材はそれぞれの基端部からそれぞれの前記先端部に近づくに連れて車両幅方向及び車両上下方向の少なくとも一方に沿って徐々に大きくなるよう形成された連結部と、を有している。
請求項1記載の発明によれば、車両前部の骨格の一部を構成する前方側フレームと、車両中間部の骨格の一部を構成する中間フレームとは、連結部によって車両前後方向に連結可能とされている。同様に、車両後部の骨格の一部を構成する後方側フレームと、中間フレームとは、連結部によって車両前後方向に連結可能とされている。この連結部は、中間フレームの骨格部材との間で応力が伝達される第1構成部材と、第1構成部材の車両前後方向に設けられかつ前方側フレーム及び後方側フレームの少なくとも一方との間で応力が伝達される第2構成部材とを有している。したがって、中間フレームと第1構成部材との間及び前方側フレーム又は後側フレームと第2構成部材との間に応力が集中するのを抑制することができる。そして、接合壁部を含んで構成される第1構成部材の先端部と第1構成部材の先端部に対向する第2構成部材の先端部とを、接合壁部を介して接合することで、前方側フレーム及び後方側フレームの少なくとも一方と中間フレームとをそれぞれ車両前後方向に連結している。
ここで、第1構成部材及び第2構成部材は、それぞれの基端部からそれぞれの先端部に近づくに連れて車両幅方向及び車両上下方向の少なくとも一方に沿って徐々に大きくなるように形成されている。つまり、第1構成部材と第2構成部材とが結合する部位(それぞれの先端部同士)は、他の部位と比べて車両幅方向及び車両上下方向の少なくとも一方の寸法が大きくされていることから、入力される荷重に対する耐力が向上している。したがって、入力される荷重を他の骨格へ円滑に伝達することができる。また、中間フレームは、車両前後方向に沿って延在するロッカと、ロッカを車両幅方向に連結するクロスメンバとを有している。そして、接合壁部にはクロスメンバが接合されている。したがって、連結部から中間フレームに入力された荷重を、第1構成部材によってロッカ及びクロスメンバの双方に円滑に伝達させることができる。
請求項2記載の発明に係る車両骨格構造は、請求項1に記載の発明において、前記連結部の前記第1構成部材は、前記ロッカへ接合された部位と前記クロスメンバへ接合された部位とを有すると共に、それぞれの部位は一体で構成されている。
請求項2記載の発明によれば、連結部の第1構成部材におけるロッカへ接合された部位と、第1構成部材のクロスメンバへ接合された部位とは、一体で構成されていることから、ロッカとクロスメンバとの間に応力が集中し易い継ぎ目が形成されない。したがって、第1構成部材に応力集中するのを抑制することができる。
請求項3記載の発明に係る車両骨格構造は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記連結部における前記第1構成部材の先端部近傍の車両前後方向に延びる複数の稜線のうちの少なくとも一つの稜線は、前記第2構成部材の先端部近傍の車両前後方向に延びる複数の稜線のうちの少なくとも一つの稜線と連続的に配置されている。
請求項3記載の発明によれば、連結部における第1構成部材の先端部近傍の車両前後方向に延びる複数の稜線のうちの少なくとも一つの稜線は、第2構成部材の先端部近傍の車両前後方向に延びる複数の稜線のうちの少なくとも一つの稜線と連続的に配置されている。したがって、連結部へ車両前後方向に沿って荷重が入力されると、第1構成部材から第2構成部材へ又は第2構成部材から第1構成部材へ曲げ剛性の高い稜線に沿って荷重を円滑に伝達することができる。
ここで、「連続的」とは、第1構成部材の稜線と第2構成部材の稜線との間に隙間が無い構成と、第1構成部材の稜線と第2構成部材の稜線との間に隙間がある構成とが含まれる。
請求項4記載の発明に係る車両骨格構造は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記連結部における前記第1構成部材の先端部の前記第2構成部材に対向する面内における複数の稜線のうちの少なくとも一つの稜線は、前記第2構成部材の先端部の前記第1構成部材に対向する面内における複数の稜線のうちの少なくとも一つの稜線と車両正面視で略重なるように配置されている。
請求項4記載の発明によれば、連結部における第1構成部材の先端部の第2構成部材に対向する面内における複数の稜線のうちの少なくとも一つの稜線は、第2構成部材の先端部の第1構成部材に対向する面内における複数の稜線のうちの少なくとも一つの稜線と車両正面視で略重なるように配置されている。したがって、連結部へ車両前後方向に沿って荷重が入力されると、第1構成部材から第2構成部材へ又は第2構成部材から第1構成部材へ曲げ剛性の高い稜線に沿って荷重を円滑に伝達することができる。
請求項5記載の発明に係る車両骨格構造は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記連結部における前記第1構成部材と前記第2構成部材とには、それぞれ車両前後方向に沿って延設されたリブが形成されており、前記第1構成部材の当該リブと前記第2構成部材の当該リブとは、車両正面視で略重なるように配置されている。
請求項5記載の発明によれば、連結部における第1構成部材と第2構成部材とには、それぞれ車両前後方向に延設されたリブが形成されており、それぞれのリブは車両正面視で略重なるように配置されていることから、連結部へ車両前後方向に沿って荷重が入力されると、一方のリブから入力される荷重を他方のリブが受け止めるため、荷重をより確実に伝達させることができる。
請求項6記載の発明に係る車両骨格構造は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の発明において、前記連結部における前記第1構成部材及び前記第2構成部材の少なくとも一方には、前記第1構成部材及び前記第2構成部材の他方側へ突出すると共に、前記第1構成部材及び前記第2構成部材の他方と車両幅方向にてラップした突出部が設けられている。
請求項6記載の発明によれば、連結部における第1構成部材及び第2構成部材の少なくとも一方には、突出部が設けられている。この突出部は、連結部における第1構成部材及び第2構成部材の他方側へ突出すると共にこの他方と車両幅方向にてラップしていることから、第1構成部材及び第2構成部材の一方に略車両幅方向に沿った荷重が入力された場合に、第1構成部材及び第2構成部材の他方へ荷重を伝達させることができる。
請求項7記載の発明に係る車両骨格構造は、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の発明において、前記連結部には、中空部及び開口部の少なくとも一方が形成されている。
請求項7記載の発明によれば、連結部には、前記連結部には、中空部及び開口部の少なくとも一方が形成されていることから、連結部の重量を低減することができる。
請求項8記載の発明に係る車両骨格構造は、請求項7に記載の発明において、前記中空部及び開口部の少なくとも一方には、サスペンションアームの一部が挿入されている。
請求項8記載の発明によれば、連結部の中空部及び開口部の少なくとも一方には、サスペンションアームの一部が挿入されていることから、車両の省スペース化を図ることができる。
請求項9記載の発明に係る車両骨格構造は、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の発明において、前記連結部における前記第1構成部材及び前記第2構成部材のいずれか一方に嵌合部が形成されていると共に、前記第1構成部材及び前記第2構成部材のいずれか他方に当該嵌合部が車両前後方向に沿って挿入されかつ嵌合される被嵌合部が形成されている。
請求項9記載の発明によれば、連結部における第1構成部材及び第2構成部材のいずれか一方に、嵌合部が形成されていると共に、第1構成部材及び第2構成部材のいずれか他方に、嵌合部が車両前後方向に沿って挿入されかつ嵌合される被嵌合部が形成されている。したがって、第1構成部材と第2構成部材とを結合する際に、嵌合部を被嵌合部に挿入することで位置決めが容易となる。また、嵌合部から被嵌合部へ又は被嵌合部から嵌合部へ荷重の伝達が可能となることから、第1構成部材及び第2構成部材の一方に略車両上下方向や略車両幅方向に沿った荷重が入力された場合に、第1構成部材及び第2構成部材の他方へ荷重をより伝達させることができる。
請求項10記載の発明に係る車両骨格構造は、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の発明において、前記連結部の前記第1構成部材及び前記第2構成部材の少なくとも一方は、前記前方側フレーム及び前記後方側フレームの少なくとも一方と一体で形成されている。
請求項10記載の発明によれば、連結部の第1構成部材及び第2構成部材の少なくとも一方は、前方側フレーム及び後方側フレームの少なくとも一方と一体で形成されていることから、第2構成部材を前方側フレーム及び後方側フレームの少なくとも一方へ取り付ける作業が不要となる。したがって、組立工程での工程を削減することができる。
請求項11記載の発明に係る車両骨格構造は、請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の発明において、前記連結部に設けられた複数の稜線のうちの少なくとも一つの稜線は、前記前方側フレーム又は前記後方側フレームに設けられた複数の稜線のうちの少なくとも一つの稜線と連続的に構成されている。
請求項11記載の発明によれば、連結部に設けられた複数の稜線のうちの少なくとも一つの稜線は、前方側フレーム又は後方側フレームに設けられた複数の稜線のうちの少なくとも一つの稜線と連続的に構成されていることから、前方側フレーム又は後方側フレームと中間フレームとの間で曲げ剛性の高い稜線に沿って荷重を伝達することが可能となる。
請求項12記載の発明に係る車両骨格構造は、請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載の発明において、前記連結部における前記第1構成部材と前記第2構成部材とは、締結具によって締結されている。
請求項12記載の発明によれば、連結部における第1構成部材と第2構成部材とは、締結具によって締結されることから、第1構成部材と第2構成部材との接合が溶接による場合と比べて容易となる。
請求項1記載の本発明に係る車両骨格構造は、フロアトンネルを備えていない車体構造において、荷重伝達効率を向上させることができるという優れた効果を有する。また、入力される荷重を分散させて骨格全体で荷重を受け止めることができるという優れた効果を有する。
請求項2〜5、11記載の本発明に係る車両骨格構造は、フロアトンネルを備えていない車体構造において、荷重伝達効率をさらに向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項6記載の本発明に係る車両骨格構造は、連結部のせん断変形を抑制できるという優れた効果を有する。
請求項7記載の本発明に係る車両骨格構造は、軽量化を図ることができるという優れた効果を有する。
請求項8記載の本発明に係る車両骨格構造は、車両のスペースを効率的に利用できるという優れた効果を有する。
請求項9記載の本発明に係る車両骨格構造は、フロアトンネルを備えていない車体構造において、全方位から入力される荷重の荷重伝達効率を向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項10、12記載の本発明に係る車両骨格構造は、生産性を向上させることができるという優れた効果を有する。
(第1実施形態)
以下、図1〜図6を用いて、本発明に係る車両骨格構造の第1実施形態について説明する。なお、これらの図において示される矢印FRは車両前後方向前側、矢印OUTは車幅方向外側、矢印UPは車両上下方向上側をそれぞれ示す。
図1に示されるように、車両骨格構造10を備えた車両12は、図示しないフロアパネルの車両下方側に前方側フレーム16と、後方側フレーム20と、中間フレーム22と、連結部24、32とを有している。前方側フレーム16は、車両12の前部における骨格の一部を構成しており、具体的には車両前後方向に沿って延在されている左右一対のフロントサイドメンバ26を含んで構成されている。前方側フレーム16には、パワーユニットや、フロントサスペンションメンバ(いずれも不図示)が取り付けられている。なお、本実施形態では、車両12のフロアパネルは、車両前後方向に延設されるフロアトンネルを備えていない構成とされている。
後方側フレーム20は、車両12の後部における骨格の一部を構成しており、具体的には車両前後方向に沿って延在されている左右一対のリヤサイドメンバ28を含んで構成されている。後方側フレーム20には、車両上方側にトランクフロアパネル18(図2参照)が取り付けられている。
中間フレーム22は、車両12の中間部における骨格の一部を構成しており、前方側フレーム16と後方側フレーム20との間に配置されている。具体的には、車両前後方向に沿って延在されている骨格部材としての左右一対のロッカ30と、連結部32を介して左右一対のロッカ30における車両前端部を車両幅方向に連結する車両幅方向に延在されたクロスメンバとしてのフロントクロスメンバ34と、連結部24を介して左右一対のロッカ30における車両後端部を車両幅方向に連結する車両幅方向に延在されたクロスメンバとしてのリヤクロスメンバ38とを含んで構成されている。なお、左右一対のロッカ30は、前方側フレーム16及び後方側フレーム20に対して車両平面視で車両幅方向外側に配設されている。また、ロッカ30と、フロントクロスメンバ34及びリヤクロスメンバ38とが直接接合されかつ当該接合部を第1構成部材40が覆う構成としてもよい。
図2に示されるように、連結部24は、第1構成部材40と、第2構成部材42とを含んで構成されている。第1構成部材40は、中間フレーム22側に配置されていると共に、鋳造成形により車両平面視で略L字状に形成されている。第1構成部材40の車両前方側を構成する基端部44は、車両上下方向を板厚方向とする水平壁部46と、車両幅方向を板厚方向とする鉛直壁部48とで車両正面視で略L字状に形成されており、この基端部44における水平壁部46と鉛直壁部48との間の図示しない稜線がロッカ30の上面における稜線52に略重なる状態で基端部44がロッカ30へ結合されている。つまり、第1構成部材40は、ロッカ30と車両前後方向にて連続的に取り付けられている。なお、本実施形態に係る連結部24は、基本的に左右対称(車両幅方向の中間を通る車両前後方向線に対して左右対称)に構成されているので、図2では車両幅方向一方側(車両右側)を図示しており、以下の説明についても主に車両幅方向一方側について説明する。また、 本実施形態に係る連結部32(図1参照)は、基本的に連結部24の前後対称(車両前後方向の中間を通る車両幅方向線に対して前後対称)に構成されているので、詳細な説明を省略する。
第1構成部材40の基端部44と反対側の先端部54は、図4に示されるように、車両前後方向を板厚方向とする接合壁部56を含んで構成されている。この接合壁部56は、車両正面視で基端部44よりも車両上下方向及び車両幅方向の寸法が大きく設定されている(図2参照)。基端部44と先端部54(接合壁部56)とは、同一の部材によって継ぎ目無く一体に形成されている。
また、接合壁部56には、車両上端部及び車両下端部にそれぞれ複数の締結部58が形成されている。締結部58は、接合壁部56における締結部58以外の箇所に対してそれぞれ板厚が増加されている。したがって、締結部58の車両後方側面60は、接合壁部56における締結部58以外の箇所に対して車両後方側へ突出されている。
接合壁部56の締結部58には、板厚方向を軸方向として締結孔62が形成されている。この締結孔62は、一例として、接合壁部56の車両上端部に形成された締結部58では板厚方向に貫通した貫通孔とされており、接合壁部56の車両下端部に形成された締結部58では車両後方側へ向かって開口した非貫通孔とされている。
接合壁部56には、車両前方側へ向かってリブ64が形成されている。このリブ64は、車両上下方向を板厚方向とする複数の第1リブ66と、図2に示されるように、車両幅方向を板厚方向とする複数の第2リブ68とで構成されており、複数の第1リブ66及び複数の第2リブ68はそれぞれ互いに離間して配置されている。したがって、車両正面視で第1リブ66と第2リブ68とは、格子状に配置されている。なお、複数の第1リブ66の先端部は、車両正面視にて車両幅方向内側へ向かうに連れて車両後方側に位置するようにそれぞれ湾曲されている。また、図5に示されるように、複数の第2リブ68の先端部も、第1リブ66の先端部に合わせるように車両幅方向内側へ向かうに連れて車両後方側に位置している。さらに、第1構成部材40には、複数の第1リブ66における先端部の一部及び複数の第2リブ68における先端部の一部に沿うように基端部44からクロスメンバに亘って湾曲された第1蓋部材70が取り付けられている。以上の構成により、第1構成部材40は、基端部44から先端部54(接合壁部56)へ向かって車両幅方向及び車両上下方向に徐々に大きくなるように形成されている。なお、第1蓋部材70の車両下方側の端部には、略水平方向に沿いかつ車両前方へ向かって延設された折返部71が一体に形成されている。
また、図2に示されるように、接合壁部56の車両幅方向内側には、リヤクロスメンバ38の長手方向端部72が結合されている。具体的には、リヤクロスメンバ38の後側縦壁部74と接合壁部56の車両前方側面とが結合されている(図5参照)。なお、リヤクロスメンバ38の長手方向端部72には、車両前方側及び車両上方側から第1蓋部材70が重なるように結合されている。
第2構成部材42は、第1構成部材40に車両前後方向にて連続的に取り付けられている。具体的には、連結部24では、第2構成部材42は第1構成部材40の車両後方側に配置されている。また、連結部32では、第2構成部材42は第1構成部材40の車両前方側に配置されている(図1参照)。第2構成部材42は、鋳造成形により車両平面視で略L字状に形成されている。第2構成部材42の車両後方側を構成する基端部80は、図3に示されるように、車両上下方向を板厚方向とする水平壁部82と車両幅方向を板厚方向とする鉛直壁部83とで車両正面視で略L字状に形成されており、この基端部80における水平壁部82と鉛直壁部との間の稜線84が後方側フレーム20の下面86における稜線88に略重なる状態で後方側フレーム20が基端部80に結合されている。つまり、第2構成部材42(連結部24)の稜線84は、後方側フレーム20の稜線88と車両前後方向で連続的に構成されている。なお、連結部32では、連結部24と車両前後方向で対称となるように、第2構成部材42(連結部24)の稜線84は、前方側フレーム16の図示しない稜線と車両前後方向で連続的に構成されている。
第2構成部材42の基端部80と反対側の先端部92は、第1構成部材40と同様に車両前後方向を板厚方向とする接合壁部90を含んで構成されている。この接合壁部90は、車両正面視で第1構成部材40の接合壁部56と略同一の形状に形成されている(図2も参照)。また、接合壁部90は、車両正面視で第2構成部材42における基端部80よりも車両上下方向及び車両幅方向の寸法が大きく設定されている。さらに、接合壁部90には、図4に示されるように、車両上端部及び車両下端部にそれぞれ第1構成部材40の締結部58に対応して複数の締結部98が形成されている。締結部98は、接合壁部90における締結部98以外の箇所に対してそれぞれ板厚が増加されている。したがって、締結部98の車両前方側面100は、接合壁部90における締結部98以外の箇所に対して車両前方側へ突出されている。
接合壁部90の締結部98には、板厚方向を軸方向として締結孔102が形成されている。この締結孔102は、一例として、接合壁部90の車両上端部に形成された締結部98では車両前方側に向かって開口した非貫通孔とされており、接合壁部90の車両下端部に形成された締結部98では板厚方向に貫通した貫通孔とされている。そして、接合壁部90の車両下端部に形成された締結部98には、車両後方側から締結具104が挿入されて第1構成部材40の接合壁部56の車両下端部に形成された締結部58に螺合されている。同様に、第1構成部材40の接合壁部56の車両上端部に形成された締結部98には、車両前方側から締結具104が挿入されて接合壁部90の車両上端部に形成された締結部98に螺合されている。これにより、第1構成部材40と第2構成部材42とは、互いに締結されている。なお、第1構成部材40における接合壁部56の車両前後方向に延びる複数の稜線のうちの一部の稜線は、対向する第2構成部材42における接合壁部90の車両前後方向に延びる複数の稜線のうちの一部の稜線と連続的に配置されている。また、第1構成部材40の接合壁部56における第2構成部材42に対向する面(車両後方側面)内の複数の稜線のうちの一部の稜線は、第2構成部材42の接合壁部90における第1構成部材40に対向する面(車両前方側面)内の複数の稜線のうちの一部の稜線と車両正面視で重なるように配置されている。換言すると、接合壁部56の車両後方側面内の一部の稜線と、接合壁部90の車両前方側面内の一部の稜線とは、車両前後方向で対向して配置されている。
接合壁部90には、車両後方側へ向かってリブ108が形成されている。このリブ108は、車両上下方向を板厚方向とする複数の第1リブ110と、車両幅方向を板厚方向とする複数の第2リブ112(図2、図3参照)とで構成されており、複数の第1リブ110及び複数の第2リブ112は、それぞれ互いに離間すると共に、車両正面視で第1構成部材40の第1リブ66と第2リブ68とに略重なるように配置されている(図5も参照)。したがって、車両正面視で第1リブ110と第2リブ112とは、格子状に配置されている。なお、図3に示されるように、複数の第1リブ110の先端部は、車両平面視にて車両幅方向外側へ向かうに連れて車両前方側に位置するようにそれぞれ湾曲されている。また、図5に示されるように、複数の第2リブ112の先端部も、第1リブ110の先端部に合わせるように車両幅方向外側へ向かうに連れて車両前方側に位置している。つまり、第2構成部材42は、基端部80から先端部92(接合壁部90)へ向かって車両幅方向及び車両上下方向に徐々に大きくなるように形成されている。
第2構成部材42には、車両上方側を覆うように第2蓋部材116が設けられている。この第2蓋部材116は、車両上下方向を板厚方向とする板材で構成されており、図2に示されるように、車両幅方向内側の端部は、接合壁部90の車両幅方向内側の端部から略車両前後方向に沿うように配置されている。また、第2構成部材42の車両幅方向外側の端部は、後方側フレーム20の車両幅方向外側に設けられた左右一対のホイルハウス120における車両幅方向内側面に沿っている。なお、第2蓋部材116の車両幅方向内側の端部には、ホイルハウス120における車両幅方向内側面に沿いかつ車両上方側へ向かって立設された折返部122が一体に形成されている。
(第1実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
本実施形態では、図1に示されるように、車両前部の骨格の一部を構成する前方側フレーム16と、車両中間部の骨格の一部を構成する中間フレーム22とは、連結部32によって車両前後方向に連結可能とされている。同様に、車両後部の骨格の一部を構成する後方側フレーム20と、中間フレーム22とは、連結部24によって車両前後方向に連結可能とされている。この連結部24、32は、中間フレーム22のロッカ30に車両前後方向にて連続的に取り付けられる第1構成部材40と、第1構成部材40に車両前後方向にて連続的に取り付けられる第2構成部材42とを有している。したがって、中間フレーム22と第1構成部材40との間及び前方側フレーム16又は後方側フレーム20と第2構成部材42との間に応力が集中するのを抑制することができる。そして、第1構成部材40の先端部54と、第1構成部材40の先端部54に対向する第2構成部材42の先端部92とを接合することで、前方側フレーム16及び後方側フレーム20と中間フレーム22とをそれぞれ車両前後方向に連結している。
ここで、第1構成部材40及び第2構成部材42は、それぞれの基端部44、80からそれぞれの先端部54、92に近づくに連れて車両幅方向及び車両上下方向の少なくとも一方に沿って徐々に大きくなるように形成されている。つまり、第1構成部材40と第2構成部材42とが結合する部位は、他の部位と比べて車両幅方向及び車両上下方向の寸法が大きくされていることから、入力される荷重に対する耐力が向上している。したがって、入力される荷重を他の骨格へ円滑に伝達することができる。これにより、フロアトンネルを備えていない車体構造において、荷重伝達効率を向上させることができる。
また、中間フレーム22は、車両前後方向に沿って延在するロッカ30と、ロッカ30を連結部24、32の第1構成部材40を介して車両幅方向に連結するフロントクロスメンバ34及びリヤクロスメンバ38とを有している。したがって、連結部24から中間フレーム22に入力された荷重を、第1構成部材40によってロッカ30とフロントクロスメンバ34又はリヤクロスメンバ38とへ双方に円滑に伝達させることができる。これにより、入力される荷重を分散させて骨格全体で荷重を受け止めることができる。
さらに、連結部24、32の第1構成部材40におけるロッカ30へ接合された部位と、第1構成部材40のフロントクロスメンバ34又はリヤクロスメンバ38へ接合された部位とは、一体で構成されていることから、ロッカ30とフロントクロスメンバ34又はリヤクロスメンバ38との間に応力が集中し易い継ぎ目が形成されない。したがって、第1構成部材40ひいては連結部24、32に応力集中するのを抑制することができる。
さらにまた、連結部24、32における第1構成部材40の先端部54近傍の車両前後方向に延びる複数の稜線のうちの少なくとも一つの稜線は、第2構成部材42の先端部92近傍の車両前後方向に延びる複数の稜線のうちの少なくとも一つの稜線と連続的に配置されている。したがって、連結部24、32へ車両前後方向に沿って荷重が入力されると、第1構成部材40から第2構成部材42へ又は第2構成部材42から第1構成部材40へ曲げ剛性の高い稜線に沿って荷重を円滑に伝達することができる。
また、連結部24、32における第1構成部材40の先端部54の第2構成部材42に対向する面内における複数の稜線のうちの少なくとも一つの稜線は、第2構成部材42の先端部92の第1構成部材40に対向する面内における複数の稜線のうちの少なくとも一つの稜線と車両正面視で略重なるように配置されている。したがって、連結部24、32へ車両前後方向に沿って荷重が入力されると、第1構成部材40から第2構成部材42へ又は第2構成部材42から第1構成部材40へ曲げ剛性の高い稜線に沿って荷重を円滑に伝達することができる。これらにより、フロアトンネルを備えていない車体構造において、荷重伝達効率をさらに向上させることができる。
また、連結部24、32における第1構成部材40と第2構成部材42とには、それぞれ車両前後方向に延設されたリブ64、108が形成されており、それぞれのリブ64、108は車両正面視で略重なるように配置されていることから、連結部24、32へ車両前後方向に沿って荷重が入力されると、リブ64及びリブ108の一方から入力される荷重をリブ64及びリブ108の他方が受け止めるため、荷重をより確実に伝達させることができる。
さらに、連結部24、32に設けられた複数の稜線のうちの少なくとも一つの稜線は、前方側フレーム16又は後方側フレーム20に設けられた複数の稜線のうちの少なくとも一つの稜線と車両前後方向に連続的に構成されていることから、前方側フレーム16又は後方側フレーム20から中間フレーム22へ及び中間フレーム22から前方側フレーム16又は後方側フレーム20へと曲げ剛性の高い稜線に沿って荷重を伝達することが可能となる。これらにより、フロアトンネルを備えていない車体構造において、荷重伝達効率をさらに向上させることができる。
また、連結部24、32における第1構成部材40と第2構成部材42とは、締結具104によって締結されることから、第1構成部材40と第2構成部材42との接合が溶接による場合と比べて容易となる。これにより、生産性を向上させることができる。
なお、上述した第1実施形態では、リブ64とリブ108とが車両正面視で略重なるように配置されているが、これに限らず、リブ64とリブ108とが重ならない位置に配置されていてもよい。
また、第1構成部材40と第2構成部材42とは、締結具104によって締結されているが、これに限らず、リベット等のその他の締結具や溶接により接合される構成としてもよい。
さらに、第1構成部材40には、ロッカ30と、フロントクロスメンバ34又はリヤクロスメンバ38とが取り付けられた構成とされているが、これに限らず、ロッカ30だけが取り付けられた構成としてもよいし、フロントクロスメンバ34又はリヤクロスメンバ38だけが取り付けられた構成としてもよい。さらにまた、連結部24、32では、第1構成部材40の接合壁部56と第2構成部材42の接合壁部90同士が接合する構成とされているが、これに限らず、ロッカ30の長手方向一端部とフロントサイドメンバ26又はリヤサイドメンバ28の長手方向一端部同士を接合させると共に、それぞれの長手方向一端部の外周面に端部に向かうに連れて外形が大きくなる補強部材を設けて、この補強部材同士を接合させる構成としてもよい。さらにまた、ロッカ30とフロントクロスメンバ34又はリヤクロスメンバ38との間に第1構成部材40が存在することでロッカ30とフロントクロスメンバ34又はリヤクロスメンバ38とが互いに離間している構成のみならず、ロッカ30とフロントクロスメンバ34又はリヤクロスメンバ38とが直接接合された状態で当該接合部を第1構成部材40が覆う構成としてもよい。
(変形例)
本実施形態では、連結部24の第1構成部材40と第2構成部材42とがそれぞれの接合壁部56、90同士を接合させる構成とされているが、これに限らず、図6に示されるように、一例として第1構成部材40の車両幅方向外側から車両後方側へ突出する突出部142を形成し、この突出部142が第2構成部材42の車両幅方向外側と当接又は接合される構成としてもよい。すなわち、突出部142は、連結部24における第2構成部材42側へ突出されると共に、第2構成部材42と車両幅方向にてラップされていることから、第1構成部材40及び第2構成部材42の一方に略車両幅方向に沿って荷重が入力された場合に、第2構成部材42と突出部142とが当接して荷重を伝達することができる。これにより、連結部24のせん断変形を抑制できる。
なお、突出部142は、第1構成部材40に設けられた構成とされているが、これに限らず、第2構成部材42側に設けられかつ第1構成部材40へ突出された構成としてもよい。また、突出部142は、第1構成部材40の車両幅方向外側に配置されているが、これに限らず、車両幅方向内側に配置されてもよいし、車両上下方向の少なくとも一方に配置されてもよい。
(第2実施形態)
次に、図7〜図10を用いて、本発明の第2実施形態に係る車両骨格構造について説明する。なお、前述した第1実施形態と基本的に同一構成部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
この第2実施形態に係る車両骨格構造は、基本的な構成は第1実施形態と同様とされ、連結部150の内部に中空部152が設けられている点に特徴がある。
すなわち、図7に示されるように、左右一対の連結部150は、第1構成部材154と、第2構成部材156とを含んで構成されている。第1構成部材154は、中間フレーム22(図7では不図示)側に配置されていると共に、車両正面視で略L字状に形成されている。第1構成部材154の車両前方側を構成する基端部158は、車両上下方向を板厚方向とする水平壁部160と、車両幅方向を板厚方向とする鉛直壁部162とで車両正面視で略L字状に形成されており、この基端部158における水平壁部160と鉛直壁部162との間の稜線164がロッカ30の上面における稜線52(図2参照)に略重なる状態で基端部158がロッカ30へ結合されている。なお、水平壁部160と鉛直壁部162とは、車両後方側へ延設されかつ後述する接合壁部166に接合されている。
図8に示されるように、第1構成部材154の基端部158と反対側の先端部168は、車両前後方向を板厚方向とする接合壁部166を含んで構成されている。この接合壁部166は、車両正面視で基端部158よりも車両上下方向及び車両幅方向の寸法が大きく設定されており、接合壁部166の車両上方側端部の近傍に水平壁部160と鉛直壁部162の車両後方側端部がそれぞれ接合されている。したがって、水平壁部160は、基端部158から先端部168に向かうに連れて車両上方側へ湾曲されていると共に、鉛直壁部162は、基端部158から先端部168に向かうに連れて車両幅方向内側へ湾曲されている。これにより、基端部158と先端部168(接合壁部166)とは、一体的に形成されている。
また、第1構成部材154の車両幅方向内側には、リヤクロスメンバ38の長手方向端部72が車両上方側から重ねられて結合されている。
第2構成部材156は、第1構成部材154の車両後方側に配置されていると共に、車両平面視で略L字状に形成されている。第2構成部材156の基端部159は、一例として、第2構成部材156の車両後方側に配置された後方側フレーム20と一体的に形成されている。なお、前後対称に設けられた図示しない連結部の第2構成部材156は、前方側フレーム16と一体的に形成されている。
図8に示されるように、第2構成部材156の先端部172は、第1構成部材154と同様に車両前後方向を板厚方向とする接合壁部174を含んで構成されている。この接合壁部174は、車両正面視で第1構成部材154の接合壁部166と略同一の形状に形成されている。また、接合壁部174は、第2構成部材156における基端部159よりも車両上下方向及び車両幅方向の寸法が大きく設定されている。
図9に示されるように、第2構成部材156の接合壁部174には、板厚方向に貫通された開口部及び被嵌合部としての貫通孔180が形成されている。また、第1構成部材154には、図10に示されるように、貫通孔180に対応した位置に、車両後方側に開口した中空部152が形成されている。この貫通孔180及び中空部152には、サスペンションアーム182の一部が車両前方側へ挿入されている。
この中空部152の外周縁部には、車両後方側へ突出して第2構成部材156の貫通孔180に挿入されると共に、第2構成部材156の貫通孔180の内周壁面に当接する嵌合部184が設けられている。
(第2実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
上記構成によっても、連結部150の内部に中空部152が設けられている点以外は第1実施形態の車両骨格構造と同様に構成されているので、第1実施形態と同様の効果が得られる。
また、連結部150には、中空部152及び貫通孔180が形成されていることから、連結部の重量を低減することができる。これにより、軽量化を図ることができる。
さらに、連結部150の中空部152及び貫通孔180には、サスペンションアーム182の一部が挿入されていることから、省スペース化を図ることができる。これにより、車両のスペースを効率的に利用できる。
さらにまた、連結部150における第1構成部材154及び第2構成部材156のいずれか一方には、嵌合部184が形成されていると共に、第1構成部材154及び第2構成部材156のいずれか他方には、嵌合部184が車両前後方向に沿って挿入されかつ嵌合される貫通孔180が形成されている。したがって、第1構成部材154と第2構成部材156とを結合する際に、嵌合部184を貫通孔180に挿入することで位置決めが容易となる。また、嵌合部184から貫通孔180へ又は貫通孔180から嵌合部184へ荷重の伝達が可能となることから、第1構成部材154及び第2構成部材156の一方に略車両上下方向や略車両幅方向に沿った荷重が入力された場合に、第1構成部材154及び第2構成部材156の他方へ荷重をより伝達させることができる。これにより、全方位から入力される荷重の荷重伝達効率を向上させることができる。
また、連結部150の第2構成部材156は、前方側フレーム16及び後方側フレーム20の少なくとも一方と一体で形成されていることから、第2構成部材156を前方側フレーム16及び後方側フレーム20の少なくとも一方へ取り付ける作業が不要となる。したがって、組立工程での工程を削減することができる。これにより、生産性を向上させることができる。
なお、上述した第2実施形態では、中空部152が第1構成部材154に形成された構成とされているが、これに限らず、中空部152が第2構成部材156に設けられても良いし、中空部152が第1構成部材154及び第2構成部材156の両方に設けられていてもよい。また、中空部152内にサスペンションアーム182以外が挿入されていてもよいし、中空部152内に何も挿入されない構成としてもよい。
また、嵌合部184は、第1構成部材154に設けられかつ第2構成部材156の貫通孔180に嵌合される構成とされているが、これに限らず、第2構成部材156に嵌合部184用の図示しない嵌合穴を形成して当該嵌合穴に嵌合部184を嵌合させる構成としてもよい。また、嵌合部184を第2構成部材156に設けてかつ第1構成部材154に形成された中空部152やその他に形成された図示しない嵌合穴に嵌合された構成としてもよい。
さらに、上述した第1、第2実施形態では、連結部24、32、150は、第1構成部材40、154にクロスメンバが取り付けられた構成とされているが、これに限らず、第2構成部材42、156にクロスメンバが取り付けられた構成としてもよい。また、連結部24、32、150にクロスメンバが取り付けられていない構成としてもよい。
また、第1構成部材40、154及び第2構成部材42、156は、基端部44、80、158、159から先端部54、92、168、172へ向けて車両上下方向及び車両幅方向に徐々に大きくなる構成とされているが、これに限らず、車両上下方向及び車両幅方向の少なくとも一方だけが徐々に大きくなる構成としてもよい。
さらに、第1構成部材40、154におけるロッカ30へ接合された基端部44と、第1構成部材40、154におけるクロスメンバへ接合された部位とは、継ぎ目がなく一体で構成されているが、これに限らず、それぞれの部位が別体で構成され継ぎ目を有する構成としてもよい。
さらにまた、第1構成部材40、154における接合壁部56、166の複数の稜線のうち一部の稜線は、対向する第2構成部材42、156における接合壁部90、174の稜線と連続するように配置されているが、これに限らず、これらの稜線が非連続とされていてもよい。
また、連結部24、32、150の少なくとも一つの稜線は、前方側フレーム16又は後方側フレーム20又は中間フレーム22の少なくとも一つの稜線と連続的に構成されているが、これに限らず、これらの稜線が非連続とされてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。