JP6772677B2 - タンディッシュ内溶鋼の加熱方法及びタンディッシュプラズマ加熱装置 - Google Patents
タンディッシュ内溶鋼の加熱方法及びタンディッシュプラズマ加熱装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6772677B2 JP6772677B2 JP2016169221A JP2016169221A JP6772677B2 JP 6772677 B2 JP6772677 B2 JP 6772677B2 JP 2016169221 A JP2016169221 A JP 2016169221A JP 2016169221 A JP2016169221 A JP 2016169221A JP 6772677 B2 JP6772677 B2 JP 6772677B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- molten steel
- amount
- tundish
- plasma
- graphite electrode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)
Description
以下に、スーパーヒートを、図10に示す通り、高温域、適正温度域、低温域に分類して説明する。
図10に示す高温域ではブレークアウトが発生し易いことから、これを防止するためには、スループットを低下させる必要があり、操業性及び生産性が低下する。一方、図10に示す低温域では、浸漬ノズル閉塞や鋳型内で温度不足による皮張り発生、鍋を返送しなければならない等操業、品質上大きな影響がある。
また、タンディッシュ内温度は、加熱しないと、時間経過に従って、溶鋼温度が下がるため、チャージ終了時点でも適正温度域となる様に、チャージ開始時点の温度を適正温度域内で適切に設定する必要がある。例えば、図10の上側の点線で示す様に、チャージ開始時点で、適正温度域の上限に設定できれば、チャージ終了時点でも、適正温度域内とすることができる。
しかし、チャージ開始時点の温度は、鋼種による転炉、二次精錬の操業条件のほか、溶鋼鍋や工程間のマッチングに依存するものであり、溶鋼温度はそれらの操業条件及び要因により常に変動することから、常時、チャージ開始時点の温度を適正温度域内で適切に設定することは困難である。例えば、図10の下側の点線で示す様に、チャージ開始時点で、適正温度域の中程度の温度となった場合は、鋳造時間がZの時点でノズルが閉塞して、鋳造が中止されるという事態になることがある。そこで、上述のタンディシュには、通過する溶鋼を加熱する手段として、プラズマ加熱装置が配設されている。
ここで、上述のタンディッシュに配設されるプラズマ加熱装置(タンディッシュプラズマ加熱装置)において、プラズマトーチとして黒鉛電極を用いた場合には、消耗した黒鉛の一部が溶鋼中に混入し、溶鋼の性状が変化してしまうおそれがある。そこで、従来のタンディッシュプラズマ加熱装置においては、例えば特許文献1,2に示すような金属製トーチが用いられていた。
このため、実際の操業時には、トーチ先端部(電極)やノズル部の溶損や亀裂により水漏れ等のトラブルが発生し、操業に支障をきたすことが懸念された。特に、高出力操業下では電極やノズル寿命が低下するという問題も発生し、従来は高出力操業は出来なかった。また、トーチを水冷していることから、溶鋼への着熱を効率よく行うことができないといった問題があった。
前記タンディッシュ内を通過する前記溶鋼の通過量Q(t/min)、
前記黒鉛電極の消耗量δ(g/kWh)、
消耗した前記電極のうち前記溶鋼中に混入する割合を規定する係数であり、前記黒鉛電極と溶鋼面との間の距離に応じて変わるピックアップ係数k、
プラズマ印加電力P(kW)、
前記溶鋼中へのカーボンピックアップ量〔C〕(ppm)、としたときに、
〔C〕=(n・k・δ・P)/(60・Q)
上記の式で示す前記溶鋼中へのカーボンピックアップ量〔C〕が所定値以下となるように、前記溶鋼の通過量Q及び前記プラズマ印加電力Pを制御することを特徴としている。
前記タンディッシュ内を通過する前記溶鋼の通過量Q(t/min)、
前記黒鉛電極の消耗量δ(g/kWh)、
消耗した前記電極のうち前記溶鋼中に混入する割合を規定する係数であり、前記黒鉛電極と溶鋼面との間の距離に応じて変わるピックアップ係数k、
プラズマ印加電力P(kW)、
前記溶鋼中へのカーボンピックアップ量〔C〕(ppm)、としたときに、
〔C〕=(n・k・δ・P)/(60・Q)
上記の式で示す前記溶鋼中へのカーボンピックアップ量〔C〕が所定値以下となるように、前記溶鋼の通過量Q及び前記プラズマ印加電力Pを制御する機能を有していることを特徴としている。なお、溶鋼通過量Qは、タンディッシュ内溶鋼量を一定量に保持する制御を行う方法が一般的であるため、タンディッシュから搬出する溶鋼量つまり操業中の鋳造サイズ(厚、幅)と鋳造速度から求めることができる。
ΔT=(60・P・η)/(Cp・Q)
上記の式で示すΔTが所定値となるように、前記溶鋼の通過量Q及び前記プラズマ印加電力Pを制御することが好ましい。
この場合、タンディッシュ内を通過する溶鋼の温度を確実に上昇させることができるとともに、溶鋼中へのカーボンピックアップ量〔C〕も抑制することが可能となる。よって、連続鋳造を安定して行うことができ、均一な高品質の鋳片を製造することが可能となる。
前記黒鉛電極と前記溶鋼面との間の距離Lが100mm未満の場合には、溶鋼中へのカーボンピックアップ量〔C〕が増加傾向を示すためである。一方、前記黒鉛電極と前記溶鋼面との間の距離Lが400mmを超えた場合には、プラズマアークが不安定になって溶鋼を十分に加熱することができなくなるおそれがある。
よって、前記黒鉛電極と前記溶鋼面との間の距離Lを100mm≦L≦400mmの範囲内とすることが好ましい。
黒鉛電極と溶鋼が非接触で加熱されている状況では、黒鉛電極の先端が昇華反応で損耗していくため、黒鉛電極と溶鋼面との距離Lを100mm以上とすることで溶鋼中へのカーボンピックアップ量〔C〕を数ppmと小さくすることができる。
上述の電流密度I/Sが10A/cm2未満の場合、プラズマアークが不安定になって溶鋼を十分に加熱することができなくなるおそれがある。また、電流密度I/Sが40A/cm2を超える場合には、黒鉛電極の温度が上昇し、大気中で酸化してしまい、電極が早期に劣化してしまうおそれがある。
よって、前記黒鉛電極の電流密度I/Sを10A/cm2≦I/S≦40A/cm2の範囲内とすることが好ましい。
この場合、黒鉛電極の先端側へと供給される不活性ガスの流量Gが、G≧100Nl/min以上とされているので、プラズマアークが安定して発生しやすくなり、溶鋼を十分に加熱することができる。
本実施形態であるタンディッシュ内溶鋼の加熱方法及びタンディッシュプラズマ加熱装置10は、図1に示すように、鋼の連続鋳造設備1において、取鍋2と鋳型3との間に配設されたタンディッシュ5内の溶鋼を加熱するものである。ここで、タンディッシュ5においては、取鍋2から供給された溶鋼を所定の温度にまで加熱し、加熱した溶鋼を鋳型3へと注入する。
この加熱室13の上部に、1本の黒鉛電極15が上下動可能に配設されている。黒鉛電極15は、概略円筒状をなしており、Ar、N2等の非酸化性ガスが供給されるガス流路16が設けられている。黒鉛電極15の直径は、例えば100mmから200mmの範囲内とされている。
ここで、本実施形態では、タンディッシュ5内を通過する前記溶鋼の通過量Q(t/min)、黒鉛電極15の消耗量δ(g/kWh)、溶鋼へのピックアップ係数k、プラズマ印加電力P(kW)、溶鋼中へのカーボンピックアップ量〔C〕(ppm)としたときに、
〔C〕=(n・k・δ・P)/(60・Q)
上記の式で示す溶鋼中へのカーボンピックアップ量〔C〕が所定値以下となるように、溶鋼の通過量Q及びプラズマ印加電力Pを制御する構成とされている。ここで、本実施形態では、1本の黒鉛電極15を用いていることから、n=1となる。
なお、溶鋼へのピックアップ係数kは、消耗した黒鉛電極15のうち溶鋼中に混入する割合を規定したものであり、前記黒鉛電極と溶鋼面との間の距離Lに応じて変わることが実験により確認されているため、当該タンディッシュプラズマ加熱装置10を用いて予め設定しておくことが好ましい。
ΔT=(60・P・η)/(Cp・Q)
上記の式で示すΔTが所定値となるように、溶鋼の通過量Q及びプラズマ印加電力Pを制御する構成とされている。なお、着熱効率ηは、当該タンディッシュプラズマ加熱装置10を用いて溶鋼温度を測定して予め実験で求めた値を使用することが好ましい。
このように、制御部19は、溶鋼中へのカーボンピックアップ量〔C〕と、溶鋼の温度上昇量ΔTとが、それぞれ所望の範囲内となるように、鋼種による操業上の制約条件や設備制約の範囲内で溶鋼の通過量Q及びプラズマ印加電力Pを制御する。
さらに、制御部19は、黒鉛電極15のガス流路16を介して加熱室13内へ供給されるAr、N2等の非酸化性ガスの流量Gを、G≧100Nl/minとなるように、制御する構成とされている。
まず、黒鉛電極15のガス流路16を介して、加熱室13内に、Ar、N2等の非酸化性ガスを導入する。そして、電源装置18から固定電極17及び黒鉛電極15に対して、プラズマ印加電力Pを供給する。すると、タンディッシュ5内の溶鋼と黒鉛電極15との間に、プラズマアークが発生し、タンディッシュ5内の溶鋼が加熱される。
上述の式 〔C〕=(n・k・δ・P)/(60・Q)
において、予め定めたn(黒鉛電極本数)、k(ピックアップ係数)、δ(黒鉛電極消耗量g/kWh)を用いて、横軸をプラズマ印加電力P、縦軸を溶鋼中へのカーボンピックアップ量〔C〕として、溶鋼の通過量Qに対するプラズマ印加電力P及びカーボンピックアップ量〔C〕の関係を示したグラフを図2に示す。このグラフから、溶鋼中へのカーボンピックアップ量と溶鋼の通過量Qとを設定することで、プラズマ印加電力Pが決定されることが分かる。
このグラフから、カーボン量の許容幅が例えば10ppm以下の場合には、直線Aの上側の領域となるように、プラズマ印加電力P及び溶鋼の通過量Qが設定される。また、カーボン量の許容幅が例えば30ppm以下の場合には、直線Bの上側の領域となるように、プラズマ印加電力P及び溶鋼の通過量Qが設定される。さらに、カーボン量の許容幅が例えば50ppm以下の場合には、直線Cの上側の領域となるように、プラズマ印加電力P及び溶鋼の通過量Qが設定される。但し、この際、鋼種による操業上の制約条件や連鋳機、プラズマ加熱装置の設備制約を考慮して鋳造速度やプラズマ印加電力Pを決定する。このように、鋼種におけるカーボン量の許容幅から、プラズマ印加電力P及び溶鋼の通過量Qを設定することが可能となる。
この図4から、操業上必要な温度上昇量Δを設定することで、溶鋼の通過量Q及びプラズマ印加電力Pを決定することが可能となる。
ここで、図5に、プラズマ印加電力P及び溶鋼の通過量Qを一定とした場合における、黒鉛電極15とタンディッシュ5内の溶鋼面との間の距離Lと、溶鋼中へのカーボンピックアップ量〔C〕との関係を示す。黒鉛電極15とタンディッシュ5内の溶鋼面との間の距離Lが100mm以上では、溶鋼中へのカーボンピックアップ量〔C〕が安定しているが、100mm未満となると、カーボンピックアップ量〔C〕が上昇していることが分かる。すなわち、黒鉛電極15とタンディッシュ5内の溶鋼面との間の距離Lが100mm未満となった場合には、溶鋼へのピックアップ係数kが大きくなる傾向にある。
これは、黒鉛電極と溶鋼が非接触で加熱されている状況では、黒鉛電極の先端が昇華反応で損耗していくが、黒鉛電極15とタンディシュ5の溶鋼面との距離Lを100mm未満になると黒鉛電極から昇華したカーボンの一部が溶鋼へピックアップするためと考えられる。以上により、黒鉛電極を使用する場合、黒鉛電極と溶鋼面との距離Lは100mm以上確保することが望ましい。ただし、製造する鋼種のカーボンレベルによっては、具体的には中〜高炭鋼種に適用する場合、カーボンピックアップ量〔C〕が50ppm以上を許容できる場合は、カーボン黒鉛電極15と溶鋼面との距離Lは100mm未満の適切な値に設定出来る。なお、本条件は基礎実験、実機試験で確認できている。
さらに、本実施形態においては、黒鉛電極15内部のガス流路16を介して加熱室13内へ供給されるAr、N2等の非酸化性ガスの流量Gを、G≧100Nl/minとしているので、プラズマアークが安定しやすくなり、溶鋼を十分に加熱することができる。
図6に示すタンディッシュプラズマ加熱装置110においては、一対の黒鉛電極115A、115Bを備えており、一方の黒鉛電極115Aが陰極とされ、他方の黒鉛電極115Bが陽極とされ、電源装置18に接続されている。そして、一方の黒鉛電極115A及び他方の黒鉛電極115Bがタンディッシュ5内の溶鋼面に近接されることにより、一方の黒鉛電極115Aと溶鋼面の間、他方の黒鉛電極115Bと溶鋼面の間で、それぞれプラズマアークが発生し、溶鋼が加熱されることになる。すなわち、本実施形態では、いわゆるツイントーチ式のプラズマ加熱装置とされている。
〔C〕=(n・k・δ・P)/(60・Q)
上記の式で示す溶鋼中へのカーボンピックアップ量〔C〕が所定値以下となるように、溶鋼の通過量Q及びプラズマ印加電力Pを制御する構成とされることになる。ここで、本実施形態では、2本の黒鉛電極115A、115Bを用いていることから、n=2となる。
上述の式から、横軸をプラズマ印加電力P、縦軸を溶鋼の通過量Qとして、溶鋼のカーボンピックアップ量〔C〕を区分けしたグラフを図7に示す。
このグラフから、カーボン量の許容幅が例えば10ppm以下の場合には、直線Aの上側の領域となるように、プラズマ印加電力P及び溶鋼の通過量Qが設定される。また、カーボン量の許容幅が例えば30ppm以下の場合には、直線Bの上側の領域となるように、プラズマ印加電力P及び溶鋼の通過量Qが設定される。さらに、カーボン量の許容幅が例えば50ppm以下の場合には、直線Cの上側の領域となるように、プラズマ印加電力P及び溶鋼の通過量Qが設定される。このように、鋼種におけるカーボン量の許容幅から、プラズマ印加電力P及び溶鋼の通過量Qを設定することが可能となる。
例えば、本実施形態では、電源装置として直流電源を用いるものとして説明したが、これに限定されることはなく、交流電源を用いてもよい。また、第一の実施形態において直流電源を用いた場合、黒鉛電極側を陽極、固定電極側を陰極としてもよい。
さらに、タンディッシュや蓋部の構成については、本実施形態で例示したものに限定されることはなく、他の構造のものであってもよい。
図1に示すタンディッシュプラズマ加熱装置を用いて、タンディッシュ内の溶鋼の加熱を実施した。タンディッシュは、容量30tとした。
ここで、黒鉛電極の直径を150mm、ガス流路の内径を10mmとした。ガス流路に供給する非酸化性ガスは、アルゴンとし、流量を400Nl/minとした。
このグラフから、黒鉛電極と溶鋼面との間の距離Lが100mm以上となると、溶鋼中へのカーボンピックアップ量〔C〕が安定することが確認される。そこで、黒鉛電極と溶鋼面との間の距離Lを300mmとし、下記の式から溶鋼へのピックアップ係数kを算出した。なお、ここで電極損耗量δは広く知られている文献である「工業加熱vol.35 No.6 56頁」を参照して、δ=4g/kWhを使用した。
k=(60・Q)・〔C〕/(n・δ・P)
また、炭素含有量200ppm±50ppmの鋼種の溶鋼を用いて、溶鋼中へのカーボンピックアップ量〔C〕が30ppm以下となるように、溶鋼の通過量Q及びプラズマ印加電力Pを制御したものを△として、図9にプロットした。
さらに、炭素含有量1000±100ppmの鋼種の溶鋼を用いて、溶鋼中へのカーボンピックアップ量〔C〕が50ppm以下となるように、溶鋼の通過量Q及びプラズマ印加電力Pを制御したものを×として、図9にプロットした。
これに対し、プラズマ加熱を行わずに、スループットQ=4t/minで、チャージ開始時点のスーパーヒートが20℃で、鋳造を行った。その結果、鋳造途中でノズルが閉塞し、チャージ終了まで完鋳することができなかった。
15、115A、115B 黒鉛電極
19 制御部
Claims (7)
- タンディッシュ内を通過する溶鋼をプラズマアークによって加熱するタンディッシュ内溶鋼の加熱方法であって、
n本の黒鉛電極を前記溶鋼面に近接し、前記溶鋼と前記黒鉛電極との間にアークを発生させて前記溶鋼を加熱する際に、
前記タンディッシュ内を通過する前記溶鋼の通過量Q(t/min)、
前記黒鉛電極の消耗量δ(g/kWh)、
消耗した前記電極のうち前記溶鋼中に混入する割合を規定する係数であり、前記黒鉛電極と溶鋼面との間の距離に応じて変わるピックアップ係数k、
プラズマ印加電力P(kW)、
前記溶鋼中へのカーボンピックアップ量〔C〕(ppm)、としたときに、
〔C〕=(n・k・δ・P)/(60・Q)
上記の式で示す前記溶鋼中へのカーボンピックアップ量〔C〕が所定値以下となるように、前記溶鋼の通過量Q及び前記プラズマ印加電力Pを制御することを特徴とするタンディッシュ内溶鋼の加熱方法。 - 前記溶鋼への着熱効率η、
前記溶鋼の温度上昇量ΔT、
前記溶鋼の比熱Cp、
としたときに、
ΔT=(60・P・η)/(Cp・Q)
上記の式で示すΔTが所定値となるように、前記溶鋼の通過量Q及び前記プラズマ印加電力Pを制御することを特徴とする請求項1に記載のタンディッシュ内溶鋼の加熱方法。 - 前記黒鉛電極と前記溶鋼面との間の距離Lが、
100mm≦L≦400mm
の範囲内とされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のタンディッシュ内溶鋼の加熱方法。 - プラズマ印加電流I(A)、
前記黒鉛電極断面積S(cm2)としたとき、
前記黒鉛電極の電流密度I/Sが、
10A/cm2≦I/S≦40A/cm2
の範囲内とされていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のタンディッシュ内溶鋼の加熱方法。 - 前記黒鉛電極は、内部にガス流路を備えており、このガス流路を介して前記黒鉛電極の先端側へと供給される非酸化性ガスの流量Gが、G≧100Nl/min以上とされていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のタンディッシュ内溶鋼の加熱方法。
- タンディッシュ内を通過する溶鋼をプラズマアークによって加熱するタンディッシュプラズマ加熱装置であって、
n本の黒鉛電極と、この黒鉛電極に電力を印加する電源と、前記黒鉛電極へのプラズマ印加電力P及び前記タンディッシュ内を通過する前記溶鋼の通過量Qを制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、
前記タンディッシュ内を通過する前記溶鋼の通過量Q(t/min)、
前記黒鉛電極の消耗量δ(g/kWh)、
消耗した前記電極のうち前記溶鋼中に混入する割合を規定する係数であり、前記黒鉛電極と溶鋼面との間の距離に応じて変わるピックアップ係数k、
プラズマ印加電力P(kW)、
前記溶鋼中へのカーボンピックアップ量〔C〕(ppm)、としたときに、
〔C〕=(n・k・δ・P)/(60・Q)
上記の式で示す前記溶鋼中へのカーボンピックアップ量〔C〕が所定値以下となるように、前記溶鋼の通過量Q及び前記プラズマ印加電力Pを制御する機能を有していることを特徴とするタンディッシュプラズマ加熱装置。 - 前記制御部は、
前記溶鋼への着熱効率η、
前記溶鋼の温度上昇量ΔT、
前記溶鋼の比熱Cp
としたときに、
ΔT=(60・P・η)/(Cp・Q)
上記の式で示すΔTが所定値となるように、前記溶鋼の通過量Q及び前記プラズマ印加電力Pを制御することを特徴とする請求項6に記載のタンディッシュプラズマ加熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016169221A JP6772677B2 (ja) | 2016-08-31 | 2016-08-31 | タンディッシュ内溶鋼の加熱方法及びタンディッシュプラズマ加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016169221A JP6772677B2 (ja) | 2016-08-31 | 2016-08-31 | タンディッシュ内溶鋼の加熱方法及びタンディッシュプラズマ加熱装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018034180A JP2018034180A (ja) | 2018-03-08 |
JP6772677B2 true JP6772677B2 (ja) | 2020-10-21 |
Family
ID=61564946
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016169221A Active JP6772677B2 (ja) | 2016-08-31 | 2016-08-31 | タンディッシュ内溶鋼の加熱方法及びタンディッシュプラズマ加熱装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6772677B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7469613B2 (ja) | 2020-03-02 | 2024-04-17 | 日本製鉄株式会社 | プラズマ加熱装置及びプラズマ加熱方法 |
CN113714495B (zh) * | 2020-05-25 | 2022-11-11 | 上海梅山钢铁股份有限公司 | 连铸中间包直流等离子电弧加热控制方法 |
CN114433804B (zh) * | 2022-04-08 | 2022-07-05 | 北京奥邦新材料有限公司 | 中间包等离子加热电弧控制方法、装置及控制系统 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6195755A (ja) * | 1984-10-16 | 1986-05-14 | Kawasaki Steel Corp | タンデイシユ内溶融金属の加熱方法 |
WO1989007499A1 (en) * | 1988-02-09 | 1989-08-24 | The Broken Hill Proprietary Company Limited | Superheating and microalloying of molten metal by contact with a plasma arc |
JP2576304Y2 (ja) * | 1992-05-30 | 1998-07-09 | 川崎製鉄株式会社 | 直流ア−クによる取鍋内溶鋼加熱装置 |
JP3035125B2 (ja) * | 1993-06-07 | 2000-04-17 | 住友重機械工業株式会社 | タンディッシュの電気加熱装置 |
JP2978372B2 (ja) * | 1993-07-27 | 1999-11-15 | 新日本製鐵株式会社 | 連続鋳造設備におけるタンディッシュ内溶鋼のプラズマ加熱制御装置 |
JP3385156B2 (ja) * | 1996-03-21 | 2003-03-10 | 川崎製鉄株式会社 | 連続鋳造用タンデイッシュ内溶鋼のプラズマ加熱方法 |
JP2001340943A (ja) * | 2000-06-01 | 2001-12-11 | Sumitomo Metal Ind Ltd | タンディッシュ内溶鋼の温度制御方法 |
JP6278265B2 (ja) * | 2014-04-07 | 2018-02-14 | 新日鐵住金株式会社 | タンディッシュプラズマ加熱装置及びタンディッシュ内溶鋼の加熱方法 |
-
2016
- 2016-08-31 JP JP2016169221A patent/JP6772677B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018034180A (ja) | 2018-03-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6772677B2 (ja) | タンディッシュ内溶鋼の加熱方法及びタンディッシュプラズマ加熱装置 | |
JP6278265B2 (ja) | タンディッシュプラズマ加熱装置及びタンディッシュ内溶鋼の加熱方法 | |
JP6611331B2 (ja) | チタンまたはチタン合金からなるスラブの連続鋳造方法 | |
JP5690015B1 (ja) | タンディシュ内溶鋼の加熱方法 | |
CN114054704A (zh) | 一种控制重轨钢冶炼过程的中间包钢水温度的方法 | |
JP5408417B2 (ja) | フェロニッケル製錬用電気炉の操業方法 | |
CN113714495B (zh) | 连铸中间包直流等离子电弧加热控制方法 | |
JP4746412B2 (ja) | 連続鋳造方法 | |
JPS5841939B2 (ja) | 加熱装置及び加熱方法 | |
JP6834554B2 (ja) | タンディッシュ内溶鋼の加熱方法 | |
JP6819144B2 (ja) | タンディッシュプラズマ加熱装置 | |
JP7013111B2 (ja) | 低炭素フェロクロムの製造方法 | |
JP4456284B2 (ja) | プラズマトーチを用いた溶鋼の加熱装置 | |
JP2007024396A (ja) | 誘導加熱溶解炉 | |
JPS6195755A (ja) | タンデイシユ内溶融金属の加熱方法 | |
JPS59202142A (ja) | タンデイツシユ浸漬ノズルの加熱方法 | |
AU656575B2 (en) | Heating method and apparatus | |
JP6050173B2 (ja) | プラズマ加熱制御装置とプラズマ加熱制御方法 | |
JP3849471B2 (ja) | タンディッシュ内溶鋼の均一加熱方法 | |
KR101301384B1 (ko) | 연속주조용 몰드 | |
JP2903602B2 (ja) | 溶鋼槽の予熱方法 | |
JP2002283016A (ja) | プラズマトーチを用いたタンディッシュ内溶鋼の加熱装置 | |
JPH04310534A (ja) | 鉱物繊維製造方法及び装置 | |
JP6800780B2 (ja) | プラズマトーチ、溶湯加熱装置及び溶湯加熱方法 | |
JPS6184312A (ja) | 溶鋼のア−ク加熱方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20181019 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190415 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200318 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200324 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200413 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200630 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200817 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200901 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200914 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6772677 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |