JP6771704B2 - レーザレーダ装置 - Google Patents

レーザレーダ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6771704B2
JP6771704B2 JP2020533461A JP2020533461A JP6771704B2 JP 6771704 B2 JP6771704 B2 JP 6771704B2 JP 2020533461 A JP2020533461 A JP 2020533461A JP 2020533461 A JP2020533461 A JP 2020533461A JP 6771704 B2 JP6771704 B2 JP 6771704B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wind speed
control unit
laser
device control
reception
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020533461A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2020026920A1 (ja
Inventor
裕 梶山
裕 梶山
幹夫 高林
幹夫 高林
論季 小竹
論季 小竹
俊平 亀山
俊平 亀山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Application granted granted Critical
Publication of JP6771704B2 publication Critical patent/JP6771704B2/ja
Publication of JPWO2020026920A1 publication Critical patent/JPWO2020026920A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P5/00Measuring speed of fluids, e.g. of air stream; Measuring speed of bodies relative to fluids, e.g. of ship, of aircraft
    • G01P5/26Measuring speed of fluids, e.g. of air stream; Measuring speed of bodies relative to fluids, e.g. of ship, of aircraft by measuring the direct influence of the streaming fluid on the properties of a detecting optical wave
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S17/00Systems using the reflection or reradiation of electromagnetic waves other than radio waves, e.g. lidar systems
    • G01S17/88Lidar systems specially adapted for specific applications
    • G01S17/95Lidar systems specially adapted for specific applications for meteorological use
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S7/00Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00
    • G01S7/48Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S17/00
    • G01S7/483Details of pulse systems
    • G01S7/484Transmitters
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S7/00Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00
    • G01S7/48Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S17/00
    • G01S7/491Details of non-pulse systems
    • G01S7/493Extracting wanted echo signals
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01VGEOPHYSICS; GRAVITATIONAL MEASUREMENTS; DETECTING MASSES OR OBJECTS; TAGS
    • G01V3/00Electric or magnetic prospecting or detecting; Measuring magnetic field characteristics of the earth, e.g. declination, deviation
    • G01V3/12Electric or magnetic prospecting or detecting; Measuring magnetic field characteristics of the earth, e.g. declination, deviation operating with electromagnetic waves
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01VGEOPHYSICS; GRAVITATIONAL MEASUREMENTS; DETECTING MASSES OR OBJECTS; TAGS
    • G01V8/00Prospecting or detecting by optical means
    • G01V8/10Detecting, e.g. by using light barriers
    • G01V8/20Detecting, e.g. by using light barriers using multiple transmitters or receivers
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A90/00Technologies having an indirect contribution to adaptation to climate change
    • Y02A90/10Information and communication technologies [ICT] supporting adaptation to climate change, e.g. for weather forecasting or climate simulation

Description

この発明は、風速を算出するレーザレーダ装置に関するものである。
以下の非特許文献1には、風速を計測するレーザレーダ装置が開示されている。
レーザレーダ装置は、レーザ光を大気に送信したのち、大気中のエアロゾルに散乱された散乱光を受信し、散乱光の受信信号のドップラー周波数シフトを分析することで、エアロゾルの移動速度すなわち風速を計測している。
T. Ando et al., "All-fiber coherent Doppler technologies at Mitsubishi Electric Corporation," IOP Conference Series: Earth and Environmental Science, Volume 1, 2008.
レーザレーダ装置では、遠距離の位置の風速を計測する場合、光増幅器が、レーザ光の増幅率を上げて、レーザ光の出力を高める必要がある。また、広範囲かつリアルタイムに風速を計測する場合、ビームスキャナが、レーザ光を照射する方向(送信方向と呼ぶ)を例えば90度程度の広範囲かつ高速(例えば20度/秒)に切り替える必要がある。
ドップラーレーダ装置を長期間に亘って動作させる場合、光増幅器の製品寿命は、レーザ光の出力を高める動作条件で光増幅器を使用すると、レーザ光の出力が低い動作条件で光増幅器を使用するときよりも低下する。
また、ビームスキャナの製品寿命は、レーザ光の送信方向を広範囲かつ高速に切り替える動作条件でビームスキャナを使用すると、レーザ光の送信方向を狭範囲かつ低速に切り替える動作条件でビームスキャナを使用するときよりも低下する。
したがって、レーザレーダ装置では、製品性能の向上と製品寿命の向上との両立を図ることが困難であるという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、製品性能を満足する動作条件の下で、従来よりも製品寿命を長くすることができるレーザレーダ装置を得ることを目的とする。
この発明に係るレーザレーダ装置は、レーザ光を大気中に照射し、レーザ光に対する大気中からの散乱光を受信して、散乱光をヘテロダイン検波することで受信信号を得る光送受信部と、光送受信部により得られた受信信号を時間ゲートで分割する分割器、分割器により分割されたそれぞれの受信信号を周波数領域に変換することで、時間ゲートごとの受信スペクトルを得る周波数領域変換器、時間ゲートごとの受信スペクトルを積算する積算処理器、積算処理器により積算された受信スペクトルである積算後受信スペクトルの信号対雑音比を算出する信号対雑音比算出器、積算後受信スペクトルから、光送受信部により照射されたレーザ光に対する周波数シフトを算出する周波数シフト算出器、および、周波数シフトから、光送受信部によりレーザ光が照射された方向の風速を算出する風速演算器を有する信号処理装置と、風速に基づき、光送受信部および信号処理装置のいずれか一つ以上の動作を制御する機器制御部とを備えた。
この発明に係るレーザレーダ装置は、製品性能を満足する動作条件の下で、従来よりも製品寿命を長くすることができる。
この発明の実施の形態1に係るレーザレーダ装置の構成を示す図である。 実施の形態1に係るレーザレーダ装置が有する信号処理装置13の構成を示すブロック図である。 信号処理装置がソフトウェアまたはファームウェアなどで実現される場合の信号処理装置のハードウェア構成図である。 実施の形態1に係るレーザレーダ装置が有する機器制御部における第1の制御例を示すフローチャートである。 風速を計測する距離と受信スペクトルのSN比の関係を説明する図である。 機器制御部における第2の制御例を示すフローチャートである。 機器制御部における第3の制御例を示すフローチャートである。 機器制御部における第4の制御例を示すフローチャートである。 機器制御部における第5の制御例を示すフローチャートである。 機器制御部における第6の制御例を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2に係るレーザレーダ装置の構成を示す図である。 実施の形態2に係るレーザレーダ装置が有する信号処理装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3に係るレーザレーダ装置が有する信号処理装置の構成を示すブロック図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係るレーザレーダ装置を示す構成図である。レーザレーダ装置は、大きく分けて、光送受信部1と信号処理部11とを有する。
図1において、光送受信部1は、光源2、分配器3、パルス変調器4、光増幅器5、サーキュレータ6、送受光学系7、ビームスキャナ8、光合波器9および光受信機10を備えている。
光送受信部1は、レーザ光を大気中に照射し、大気中のエアロゾルにより散乱されたレーザ光、すなわち、照射したレーザ光に対する大気中からの散乱光を受信する。
光送受信部1は、散乱光をヘテロダイン検波することで、電気のアナログ信号である受信信号を得る。
光源2は、光ファイバを介して、分配器3と接続されている。光源2は、レーザ光を発振して、レーザ光を分配器3に出力する。
分配器3は、光ファイバを介して、パルス変調器4と接続され、また、光ファイバを介して、光合波器9と接続されている。分配器3は、光源2から出力されるレーザ光を2つに分配し、分配後の一方のレーザ光をローカル光としてパルス変調器4に出力し、分配後の他方のレーザ光を光合波器9に出力する。
パルス変調器4は、光ファイバを介して、光増幅器5と接続されている。パルス変調器4は、分配器3から出力されるレーザ光をパルス変調し、パルス波形のレーザ光を光増幅器5に出力する。
光増幅器5は、光ファイバを介して、サーキュレータ6と接続されている。光増幅器5は、パルス変調器4から出力されるレーザ光を増幅し、増幅後のレーザ光をサーキュレータ6に出力する。
サーキュレータ6は、光ファイバを介して、送受光学系7と接続され、また、光ファイバを介して、光合波器9と接続されている。サーキュレータ6は、光増幅器5から出力されるレーザ光を送受光学系7に出力し、送受光学系7から出力される散乱光を光合波器9に出力する。
送受光学系7は、サーキュレータ6から出力されるレーザ光のビーム径を広げ、ビーム径を広げたレーザ光をビームスキャナ8に出力するコリメートレンズなどの光学系である。また、送受光学系7は、ビームスキャナ8から出力される散乱光をサーキュレータ6に集光する。
ビームスキャナ8は、送受光学系7から出力されるレーザ光の送信方向を切り替えながら、レーザ光を大気に向けて送信する。また、ビームスキャナ8は、大気中のエアロゾルに散乱されたレーザ光を散乱光として受信し、散乱光を送受光学系7に出力する。
光合波器9は、分配器3から出力されるローカル光とサーキュレータ6から出力される散乱光との合波光を光受信機10に出力する。
光受信機10は、光合波器9から出力される合波光をヘテロダイン検波することで電気信号に変換し、変換した電気信号であるアナログの受信信号を信号処理部11に出力する。
信号処理部11は、アナログデジタル変換器(以下、「A/D変換器」と称する)12および信号処理装置13を備えている。信号処理部11には、光受信機10から出力される受信信号と、ビームスキャナ8が向く方向であるビーム方向とが入力される。
A/D変換器12は、光受信機10から出力される受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換し、デジタル信号であるデジタル受信信号を信号処理装置13に出力する。信号処理装置13は、A/D変換器12から出力されるデジタル受信信号を処理して風速を計測する。また、信号処理装置13は、光送受信部1を制御する。
図2は、実施の形態1に係るレーザレーダ装置が有する信号処理装置13の構成を示すブロック図である。
信号処理装置13は、レンジビン分割器(分割器)201、周波数領域変換器(以下、「FFT処理器」と称する)202、積算処理器203、信号対雑音比算出器(以下、「SN比算出器」と称する)204、計測可能距離算出器205、周波数シフト算出器206、風速算出器207、機器制御部14およびデータ記憶部208を有する。
レンジビン分割器201は、A/D変換器12およびFFT処理器202と接続されている。レンジビン分割器201は、A/D変換器12から出力されるデジタル受信信号を、任意に決められた個数のレンジビンに区切り、区切ったデジタル受信信号をFFT処理器202に出力する。レンジビンは、レーザレーダ装置からの距離に応じて区分された受信信号である。レンジビンに区切るということは、受信信号を一定時間で分割することである。レンジビンを時間ゲートとも呼ぶ。
FFT処理器202は、レンジビン分割器201および積算処理器203と接続されている。FFT処理器202は、レンジビン分割器201から出力されるそれぞれのレンジビンのデジタル受信信号を周波数領域に変換することで、レンジビンごとの受信スペクトルを得る。具体的には、FFT処理器202は、それぞれのレンジビンのデジタル受信信号を高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform )することで、レンジビンごとの受信スペクトルを算出する。FFT処理器202は、受信スペクトルを表すスペクトル信号を積算処理器203に出力する。受信スペクトルを単にスペクトルとも呼ぶ。
積算処理器203は、FFT処理器202、SN比算出器204および周波数シフト算出器206と接続されている。積算処理器203は、FFT処理器202から出力されるスペクトル信号を任意の回数だけ積算処理し、積算処理したスペクトル信号をSN比算出器204に出力する。積算処理では、各パルスで得られるデジタル受信信号におけるレンジビンごとのスペクトル信号を、各パルスの同じレンジビンごとに積算する。積算処理器203により積算された受信スペクトルを積算後受信スペクトルと呼ぶ。
SN比算出器204は、積算処理器203、計測可能距離算出器205および風速算出器207と接続されている。SN比算出器204は、積算処理器203より出力されるそれぞれのレンジビンの積算後のスペクトル信号から、レンジビンごとの信号対雑音比(以下、「SN比」と称する)を算出する。
計測可能距離算出器205は、SN比算出器204と接続されている。計測可能距離算出器205は、それぞれのレンジビンのSN比から、それぞれのレンジビンでの風速が計測可能であるか否かを判定し、風速を計測可能な最長の距離である計測可能距離を算出する。
周波数シフト算出器206は、積算処理器203および風速算出器207と接続されている。周波数シフト算出器206は、積算処理器203より出力されるそれぞれのレンジビンのスペクトル信号から、光送受信部1により照射されたレーザ光に対する周波数シフトを算出する。
風速算出器207は、周波数シフト算出器206と接続されている。風速算出器207は、周波数シフト算出器206により算出される周波数シフトから、光送受信部1によりレーザ光が照射された方向の風速を算出する。算出される風速は、風ベクトルのレーザ光が照射された方向(視線方向とも呼ぶ)の成分である。また、風速算出器207は、複数の視線方向の風速(視線方向風速)から対象とする空間の風速ベクトルを算出する。
データ記憶部208は、受信信号211、受信スペクトル212、SN比213、計測可能距離214、周波数シフト215、風速216、増幅率217、積算時間218、スキャン速度219およびパルス幅220を記憶する。データ記憶部208に記憶されたデータは、信号処理装置13の各構成部が参照することができる。受信信号211は、デジタル化されて、レンジビンごとに分割されたデジタル受信信号である。受信スペクトル212は、パルスごとに、レンジビンごとの受信信号211から算出される受信スペクトルと、複数のパルスで得られるレンジビンごとの受信スペクトルを積算して得た積算後受信スペクトルとがある。SN比213は、積算された受信スペクトル212のSN比である。計測可能距離214は、計測可能距離算出器205により算出された計測可能距離である。周波数シフト215は、受信スペクトル212から検出された周波数シフトである。風速216は、周波数シフト215から算出される視線方向風速と、複数の視線方向風速から求めた空間ごとの風ベクトルとがある。風速216は、空間分布および時間分布が分るように記憶される。
増幅率217は、光増幅器5により参照される。光増幅器5は、レーザ光を増幅率217で増幅する。積算時間218は、積算処理器203により参照される。積算処理器203は、積算時間218だけスペクトル信号を積算する。スキャン速度219は、ビームスキャナ8により参照される。ビームスキャナ8は、スキャン速度219以下の速度でレーザ光の送信方向を変化させる。
機器制御部14は、積算された受信スペクトル212、SN比213および風速216のうちのいずれか1つ以上に基づき、光送受信部1および信号処理装置13のいずれか一つ以上の動作を制御する。
すなわち、機器制御部14は、積算された受信スペクトル212、SN比213および風速216のうちのいずれか1つ以上を参照して、レンジビン分割器201、積算処理器203、光源2、パルス変調器4、光増幅器5およびビームスキャナ8の動作のうちのいずれか1つ以上の動作を制御する。
機器制御部14は、信号処理装置13と同じコンピュータで動作するが、機能としては信号処理装置13の範囲外である。機器制御部14が動作を制御する対象は、機器制御部14を含まない信号処理装置13である。機器制御部14を、信号処理装置13とは別の計算機で実行するようにしてもよい。
信号処理装置13の各構成要素は、信号処理装置13がソフトウェア、ファームウェア、または、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで実現される。
ソフトウェアまたはファームウェアはプログラムとして、コンピュータのメモリに格納される。コンピュータは、プログラムを実行するハードウェアを意味し、例えば、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、あるいは、DSP(Digital Signal Processor)が該当する。
信号処理装置13の各構成要素の何れかは、専用のハードウェアで実現されてもよい。
ここで、信号処理装置13においてハードウェアで実現される構成要素は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、または、これらを組み合わせたものが該当する。
図3は、信号処理装置13がソフトウェアまたはファームウェアなどで実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。
信号処理装置13がソフトウェアまたはファームウェアなどで実現される場合、信号処理装置13の各構成要素の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムがメモリ31に格納される。そして、コンピュータのプロセッサ32がメモリ31に格納されているプログラムを実行する。
次に、図1に示すレーザレーダ装置の動作について説明する。
レーザレーダ装置は、ある特定の方向での距離に対する風速分布を計測するだけでなく、レーザ光の送信方向を切り替えることで、スキャンした領域全体における視線方向風速の分布(以下、「風速の空間分布」と称する)を計測する。
まず、光源2は、機器制御部14からレーザ光の発振指令に応じて、レーザ光を発振して、レーザ光を分配器3に出力する。分配器3は、光源2からレーザ光が入力されると、レーザ光を2つに分配する。分配器3は、分配後の一方のレーザ光をパルス変調器4に出力し、分配後の他方のレーザ光をローカル光として光合波器9に出力する。
パルス変調器4は、機器制御部14から出力される制御信号によってレーザ光のパルス幅などが設定される。パルス変調器4は、分配器3からレーザ光が入力されると、レーザ光をパルス変調し、設定されたパルス幅を有するパルス波形のレーザ光を光増幅器5に出力する。
図1に示すレーザレーダ装置では、光送受信部1が、パルス波形のレーザ光を光増幅器5に出力するパルス変調器4を備えている。しかし、これに限るものではなく、光送受信部1が、パルス変調器4の代わりに、連続波(CW:Continuous Waves)のレーザ光を光増幅器5に出力する変調器を備えるものであってもよい。CW方式の場合は、風速を測定する距離にビームを集光して、当該距離での風速を計測する。集光する距離を変えることで、距離ごとの風速を計測する。
光増幅器5は、機器制御部14から出力される制御信号によって増幅率が設定される。光増幅器5は、パルス変調器4からレーザ光が入力されると、設定された増幅率でレーザ光を増幅し、増幅後のレーザ光をサーキュレータ6に出力する。サーキュレータ6は、光増幅器5からレーザ光が入力されると、レーザ光を送受光学系7に出力する。
送受光学系7は、サーキュレータ6から出力されるレーザ光のビーム径を広げ、ビーム径を広げたレーザ光をビームスキャナ8に出力する。
ビームスキャナ8は、機器制御部14から出力される制御信号によってビームスキャン角度範囲、送信方向の切替時間およびスキャン速度(ビームスキャナ8における送信方向の切替速度)などが設定される。ビームスキャナ8は、送受光学系7から出力されるレーザ光の送信方向を、設定されたビームスキャン角度範囲で切り替えながら、レーザ光を大気に向けて送信する。ビームスキャナ8による送信方向の切り替えは、設定された切替時間が経過するごとに実施される場合もあれば、レーザ光を照射しながら送信方向を変更する場合もある。また、ビームスキャナ8によるレーザ光の送信方向は、設定されたスキャン速度で切り替えられる。
ビームスキャナ8から送信されたレーザ光は、大気中のエアロゾルに散乱される。このとき、大気中のエアロゾルは、移動しているので、エアロゾルに散乱されたレーザ光である散乱光の周波数は、エアロゾルの移動速度に相当する風速に応じてドップラーシフト(周波数シフト)を受ける。
ビームスキャナ8は、大気中のエアロゾルに散乱されたレーザ光である散乱光を受信し、散乱光を送受光学系7に出力する。
送受光学系7は、ビームスキャナ8から出力される散乱光をサーキュレータ6に集光する。サーキュレータ6は、送受光学系7から散乱光が入力されると、散乱光を光合波器9に出力する。光合波器9は、分配器3から出力されるローカル光とサーキュレータ6から出力される散乱光との合波光を光受信機10に出力する。光受信機10は、光合波器9から合波光が入力されると、合波光をコヒーレント検波し、検波して得られる電気信号であるアナログの受信信号を信号処理部11に出力する。
信号処理部11のA/D変換器12は、光受信機10から出力される受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換し、デジタル信号であるデジタル受信信号を信号処理装置13に出力する。信号処理装置13は、A/D変換器12から出力されるデジタル受信信号を複数のレンジビンに分割し、それぞれのレンジビンのデジタル受信信号をFFT処理器202に出力する。それぞれのレンジビンは、デジタル受信信号を時間で区切ったもので、レーザ光が散乱されるそれぞれのエアロゾルが存在する空間までの距離に対応している。レンジビンのことを時間ゲートとも呼ぶ。レンジビン(時間ゲート)の長さは、機器制御部14から出力される制御信号により設定される。
FFT処理器202は、レンジビン分割器201から出力されるそれぞれのレンジビンのデジタル受信信号を高速フーリエ変換することで、レンジビンごとの受信スペクトルを算出する。それぞれのレンジビンでのデジタル受信信号の受信スペクトルは、それぞれの距離での受信スペクトルに対応している。
また、積算処理器203は、SN比を高めるため、FFT処理器202が受信スペクトルを算出するごとに、データ記憶部208に記憶されている積算時間218の間、それぞれの距離での受信スペクトルを積算する。なお、積算時間218においては、ビームスキャナ8によって、レーザ光の送信方向が切り替えられず、ビームスキャナ8から同じ送信方向にレーザ光が送信されるものとする。
周波数シフト算出器206は、積算時間218が経過すると、それぞれの距離での受信スペクトルから周波数シフトを算出する。風速算出器207は、周波数シフト算出器206により算出される周波数シフトからそれぞれの距離での風速を算出する。スペクトルの周波数シフトは、ドップラー周波数に対応しており、周波数シフトから風速を算出することができる。風速算出器207が算出する風速は、風ベクトルをレーザ光の送信方向(視線方向)に投影した風速(視線方向風速)である。風速算出器207は、少なくとも3方向の視線方向風速から指定された空間(風速計測空間と呼ぶ)の風ベクトルを算出する。風速計測空間では、風ベクトルが同じであると仮定する。風速計測空間を通る少なくとも3方向で、風速計測空間内に存在するレンジビンを設定する。設定したレンジビンで算出された少なくとも3個の視線方向速度から、風速計測空間の風ベクトルを算出する。
それぞれの距離での受信スペクトルから、それぞれの距離での風速を算出する処理、および視線方向速度から風ベクトルを算出する処理は、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
風速算出器207は、ビームスキャナ8がレーザ光の送信方向を切り替えるため、距離方向の風速分布だけでなく、風速の空間分布を算出することができる。
機器制御部14は、積算された受信スペクトル212、SN比213および風速216のうちのいずれか1つ以上に基づき、光送受信部1および信号処理装置13のいずれか一つ以上の動作を制御する。
以下、機器制御部14における制御例を具体的に説明する。
(1)第1の制御例
図4は、機器制御部14における第1の制御例を示すフローチャートである。図4の処理は、約10秒の周期で繰り返し動作する。
第1の制御例では、説明の簡単化のため、風速算出器207が、距離方向の風速分布を算出しているものとする。
機器制御部14は、信号処理部11により算出され、決められた積算時間で積算された、それぞれの距離でのスペクトルを解析することで、それぞれの距離についてのSN比を算出する(図4のステップST1)。スペクトルからSN比を算出する処理自体は、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
ここで、図5は、それぞれの距離とSN比の関係を示す説明図である。SN比は、図5に示すように、距離が長くなるほど、減少する。
SN比は、閾値Th以下の場合、風速算出器207による風速の算出精度が、所望の算出精度よりも低くなる。そのため、SN比が閾値Thよりも高い状態で、レーザレーダ装置を運用することが望ましい。SN比が閾値Thよりも高い状態での運用は、製品性能を満足する動作条件に相当する。
閾値Thは、事前に機器制御部14の内部メモリに格納されていてもよいし、データ記憶部208に記憶させていてもよい。閾値Thは、外部から設定および変更が可能なものであってもよい。
要求距離は、風速算出器207によって風速の算出が可能な空間までの距離である計測可能距離の要求値である。計測可能距離の要求値は、事前に機器制御部14の内部メモリに格納されていてもよいし、データ記憶部208に記憶させていてもよい。要求距離は、外部から設定および変更が可能なものであってもよい。
図5において、実線は、要求距離に対応するSN比が閾値Thよりも高い状態を示している。要求距離に対応するSN比が閾値Thよりも高ければ、風速算出器207によるその時点での計測可能距離が、計測可能距離の要求値よりも大きいことを示している。
点線は、要求距離に対応するSN比が閾値Thよりも低い状態を示している。要求距離に対応するSN比が閾値Thよりも低ければ、風速算出器207によるその時点での計測可能距離が、計測可能距離の要求値よりも小さいことを示している。
機器制御部14は、それぞれの距離についてのSN比を算出すると、それぞれの距離についてのSN比の中で、閾値Th以上である最も遠い距離でのSN比を決定する。
そして、機器制御部14は、閾値Th以上であるSN比の中で最も遠い距離を、風速算出器207によるその時点での計測可能距離として決定する(図4のステップST2)。
機器制御部14は、その時点での計測可能距離と、計測可能距離の要求値とを比較する(図4のステップST3)。
機器制御部14は、その時点での計測可能距離が計測可能距離の要求値よりも大きければ(図4のステップST3:YESの場合)、その時点での計測可能距離が計測可能距離の要求値と同じになるように、光増幅器5においてレーザ光を増幅する増幅率を下げるように制御する。機器制御部14が、光増幅器5においてレーザ光を増幅する増幅率を下げることで、光増幅器5におけるレーザ光の出力が低下する(図4のステップST4)。
具体的には、光増幅器5が、レーザ媒質および励起用半導体レーザを備える光増幅器であれば、機器制御部14は、励起用半導体レーザの駆動電流を低下させることで、光増幅器5におけるレーザ光の増幅率を下げるように制御する。
機器制御部14は、その時点での計測可能距離が計測可能距離の要求値以下であり(図4のステップST3:NOの場合)、その時点での計測可能距離と、計測可能距離の要求値とが等しければ(図4のステップST5:YESの場合)、光増幅器5におけるレーザ光の増幅率を維持する。機器制御部14が、光増幅器5におけるレーザ光の増幅率を維持することで、光増幅器5におけるレーザ光の出力は維持される(図4のステップST6)。
機器制御部14は、その時点での計測可能距離が計測可能距離の要求値と等しくない、すなわち要求値よりも小さい場合(図4のステップST5:NOの場合)、光増幅器5におけるレーザ光のその時点での増幅率が、設定可能な最大の増幅率であれば(図4のステップST7:YESの場合)、光増幅器5におけるレーザ光の増幅率を維持する。機器制御部14が、光増幅器5におけるレーザ光の増幅率を維持することで、光増幅器5におけるレーザ光の出力は維持される(図4のステップST6)。
機器制御部14は、光増幅器5におけるレーザ光のその時点での増幅率が、設定可能な最大の増幅率よりも小さければ(図4のステップST7:NOの場合)、その時点での計測可能距離が計測可能距離の要求値と同じになるように、光増幅器5におけるレーザ光の増幅率を上げるように制御する。機器制御部14が、光増幅器5におけるレーザ光の増幅率を上げることで、光増幅器5におけるレーザ光の出力を増加させる(図4のステップST8)。
具体的には、光増幅器5が、レーザ媒質および励起用半導体レーザを備える光増幅器であれば、機器制御部14は、励起用半導体レーザの駆動電流を増加させることで、光増幅器5におけるレーザ光の増幅率を上げるように制御する。
ここで、設定可能な最大の増幅率が、例えば、励起用半導体レーザの駆動電流が定格値であるときの増幅率であれば、励起用半導体レーザの駆動電流が定格値以下の範囲で、光増幅器5を動作させることができる。
励起用半導体レーザの駆動電流が定格値以下の範囲で、光増幅器5を動作させる場合、励起用半導体レーザの駆動電流が定格値よりも大きい場合と比べて、光増幅器5の寿命が長くなり、消費電力も低下する。
(2)第2の制御例
図6は、機器制御部14における第2の制御例を示すフローチャートである。
機器制御部14は、風速算出器207が、距離方向の風速分布を算出するごとに、距離方向の風速分布を保存し、風速分布の時間変化を解析する。なお、通常時には、風速は例えば1秒周期で算出する。
機器制御部14は、決められた周期で決められた時間範囲での風速値を読み込む(図6のステップST10)。機器制御部14は、風速分布の時間変化を表す指標として、例えば、決められた周期(例えば、2分)で、決められた時間範囲(例えば、至近の10分)における風速の標準偏差を算出する(図6のステップST11)。
標準偏差が小さければ、風速の時間変化が緩やかであるため、積算処理器203においてスペクトルを積算する積算時間を長くして、SN比を高めることが可能である。積算処理器203におけるスペクトルの積算時間を長くして、SN比を高めれば、光増幅器5におけるレーザ光の出力を低下させても、風速算出器207における風速分布の算出精度を維持することが可能である。例えば、風速を計測する周期を10秒にする。また、増幅率を例えば1/3に減少させる。
機器制御部14は、標準偏差と閾値Thを比較する(図6のステップST12)。
閾値Thは、事前に機器制御部14の内部メモリに格納されていてもよいし、データ記憶部208に記憶させていてもよい。閾値Thは、外部から設定および変更が可能なものであってもよい。他の閾値に関しても同様である。
機器制御部14は、標準偏差が閾値Thよりも小さければ(図6のステップST12:YESの場合)、光出力が低下中であるか否かをチェックする(図6のステップST13)。機器制御部14は、光出力が低下中でない場合(図6のステップST13:NOの場合)、積算処理器203におけるスペクトルの積算時間を長くするように制御し、光増幅器5におけるレーザ光の増幅率を下げることで、光増幅器5におけるレーザ光の出力を低下させる(図6のステップST14)。このとき、機器制御部14は、長くした積算時間が、ビームスキャナ8による送信方向の切替時間よりも長くなれば、送信方向の切替時間を長くするように制御する。光増幅器5におけるレーザ光の出力が低下することで、光増幅器5の寿命が長くなり、消費電力も低下する。機器制御部14は、光出力が低下中である場合(図6のステップST13:YESの場合)、低下中を維持する。
機器制御部14は、標準偏差が閾値Th以上であれば(図6のステップST12:NOの場合)、光出力が低下中か否かをチェックする(図6のステップST15)。機器制御部14は、光出力が低下中である場合(図6のステップST15:YESの場合)、積算処理器203におけるスペクトルの積算時間を通常の値に戻すように制御する。機器制御部14は、光増幅器5におけるレーザ光の増幅率を通常の値に戻すと同時に、光増幅器5におけるレーザ光の出力を増加させる(図6のステップST16)。機器制御部14は、光出力が低下中でない場合(図6のステップST15:YESの場合)、光増幅器5および信号処理部11におけるそれぞれの通常時の動作を維持する。
(3)第3の制御例
図7は、機器制御部14における第3の制御例を示すフローチャートである。
機器制御部14は、風速算出器207が、距離方向の風速分布を算出するごとに、距離方向の風速分布を保存し、風速分布の時間変化を解析する。
機器制御部14は、決められた周期で決められた時間範囲での風速値を読み込む(図7のステップS20)。機器制御部14は、風速分布の時間変化を表す指標として、例えば、決められた周期(例えば、2分)で、決められた時間範囲(例えば、至近の10分)における風速の標準偏差を算出する(図7のステップST21)。
標準偏差が小さければ、風速の時間変化が緩やかであるため、ビームスキャナ8における送信方向の切替速度を遅くしても、風速算出器207における風速分布の算出精度を維持することが可能である。
機器制御部14は、標準偏差と閾値Thを比較する(図7のステップST22)。
機器制御部14は、標準偏差が閾値Thよりも小さければ(図7のステップST22:YESの場合)、スキャン速度が低下中か否かをチェックする(図7のステップST23)。機器制御部14は、スキャン速度が低下中でない場合(図7のステップST23:NOの場合)、ビームスキャナ8のスキャン速度を低下させるように制御する(図7のステップST24)。例えば、通常時にはスキャン速度が10度/秒であるのを、3度/秒に低下させる。
ビームスキャナ8が、例えば、モータ駆動式のウェッジスキャナまたはミラー型スキャナであれば、スキャン速度が低下することで、モータが故障に至るまでのビームスキャナ8の寿命を長くすることができる。
また、ビームスキャナ8が、例えば、スイッチ式のビームスキャナであれば、スイッチの切替速度を落とす(小さくする)ことで、スイッチが故障となる切替回数に至るまでの時間を長くして、スイッチとしての寿命を長くすることができる。
機器制御部14は、標準偏差が閾値Th以上であれば(図7のステップST22:NOの場合)、スキャン速度が低下中か否かをチェックする(図7のステップST25)。機器制御部14は、スキャン速度が低下中である場合(図7のステップST25:YESの場合)、ビームスキャナ8のスキャン速度を通常の値に戻す(図7のステップST26)。機器制御部14は、スキャン速度が低下中でない場合(図7のステップST25:YESの場合)、ビームスキャナ8における通常時のスキャン動作を維持する。
(4)第4の制御例
図8は、機器制御部14における第4の制御例を示すフローチャートである。
機器制御部14は、風速算出器207が距離方向の風速分布を算出するごとに、距離方向の風速分布を保存する。複数の方向での距離に対する風速分布を風速算出器207が算出すると、風速の空間分布の標準偏差を算出する。例えば、2方向で、例えば3個のレンジビンの風速が計算できたものとする。方向1でのレンジビンごとの風速を、近い方からv1、v2、v3のように計測できたとする。方向1とは異なる方向である方向2で、レンジビンごとの風速を、近い方からv4、v5、v6のように計測できたとする。風速v1〜v6の標準偏差を空間分布の大きさを表す指標として算出する。
機器制御部14は、決められた個数(例えば3方向)のビーム方向の各距離の風速値(レンジビンの個数は例えば5個)を読み込む(図8のステップST30)。ST30は、例えば新たな1方向での各距離の風速が計測できた際に、実施される。
機器制御部14は、読み込んだ各距離、各ビーム方向に含まれている複数の風速値の標準偏差を算出する(図8のステップST31)。
標準偏差が小さければ、風速の空間変化が緩やかである。したがって、風速の急激な変化を生じる可能性が低いため、積算処理器203におけるスペクトルの積算時間を長くして、SN比を高めることが可能である。積算処理器203におけるスペクトルの積算時間を長くして、SN比を高めれば、光増幅器5におけるレーザ光の出力を低下させても、風速算出器207における空間分布の算出精度を維持することが可能である。
機器制御部14は、標準偏差と閾値Thを比較する(図8のステップST32)。
機器制御部14は、標準偏差が閾値Thよりも小さければ(図8のステップST32:YESの場合)、光出力が低下中か否かをチェックする(図8のステップST33)。機器制御部14は、光出力が低下中でない場合(図8のステップST33:NOの場合)、積算処理器203におけるスペクトルの積算時間を長くするように制御し、光増幅器5におけるレーザ光の増幅率を下げることで、光増幅器5におけるレーザ光の出力を低下させる(図8のステップST34)。このとき、機器制御部14は、長くした積算時間が、ビームスキャナ8による送信方向の切替時間よりも長くなれば、送信方向の切替時間を長くするように制御する。光増幅器5におけるレーザ光の出力が低下することで、光増幅器5の寿命が長くなり、消費電力も低下する。
機器制御部14は、光出力が低下中である場合(図8のステップST33:YESの場合)、光増幅器5および信号処理部11におけるそれぞれの光出力を低下中での動作を維持する。
機器制御部14は、標準偏差が閾値Th以上であれば(図8のステップST32:NOの場合)、光出力が低下中か否かをチェックする(図8のステップST35)。機器制御部14は、光出力が低下中である場合(図8のステップST35:YESの場合)、積算処理器203におけるスペクトルの積算時間を通常の値に戻すように制御する。機器制御部14は、光増幅器5におけるレーザ光の増幅率を通常の値に戻すと同時に、光増幅器5におけるレーザ光の出力を増加させる(図8のステップST36)。機器制御部14は、光出力が低下中でない場合(図8のステップST35:YESの場合)、光増幅器5および信号処理部11におけるそれぞれの通常時の動作を維持する。
(5)第5の制御例
図9は、機器制御部14における第5の制御例を示すフローチャートである。第5の制御例では、第4の制御例と同様に、風速の空間分布を算出する。第5の制御例では、風速の空間分布に応じてビームスキャナ8のスキャン速度を制御する。
機器制御部14は、決められた個数(例えば3方向)のビーム方向の各距離の風速値(レンジビンの個数は例えば5個)を読み込む(図9のステップST40)。ST40は、例えば新たな1方向での各距離の風速が計測できた際に、実施される。
機器制御部14は、読み込んだ各距離、各ビーム方向に含まれている複数の風速値の標準偏差を算出する(図9のステップST41)。
標準偏差が小さければ、風速の空間変化が緩やかである。したがって、風速の急激な変化を生じる可能性が低いため、ビームスキャナ8における送信方向の切替速度を遅くしても、風速算出器207における空間分布の算出精度を維持することが可能である。
機器制御部14は、標準偏差と閾値Thを比較する(図9のステップST42)。
機器制御部14は、標準偏差が閾値Thよりも小さければ(図9のステップST42:YESの場合)、スキャン速度が低下中か否かをチェックする(図9のステップST43)。機器制御部14は、スキャン速度が低下中でない場合(図9のステップST43:NOの場合)、ビームスキャナ8のスキャン速度を低下させるように制御する(図9のステップST44)。例えば、通常時にはスキャン速度が10度/秒であるのを、3度/秒に低下させる。ビームスキャナ8のスキャン速度が低下することで、ビームスキャナ8の寿命が長くなる。
機器制御部14は、標準偏差が閾値Th以上であれば(図9のステップST42:NOの場合)、
スキャン速度が低下中か否かをチェックする(図9のステップST45)。機器制御部14は、スキャン速度が低下中である場合(図9のステップST45:YESの場合)、ビームスキャナ8のスキャン速度を通常の値に戻す(図9のステップST46)。機器制御部14は、スキャン速度が低下中でない場合(図9のステップST45:YESの場合)、ビームスキャナ8における通常時のスキャン動作を維持する。
(6)第6の制御例
図10は、機器制御部14における第6の制御例を示すフローチャートである。第6の制御例では、第4の制御例と同様に、風速の空間分布を算出する。第6の制御例では、風速の空間分布に応じてパルス幅および時間ゲートの長さを制御する。
機器制御部14は、決められた個数(例えば3方向)のビーム方向の各距離の風速値(レンジビンの個数は例えば5個)を読み込む(図10のステップST50)。ST50は、例えば新たな1方向での各距離の風速が計測できた際に、実施される。
機器制御部14は、読み込んだ各距離、各ビーム方向に含まれている複数の風速値の標準偏差を算出する(図10のステップST51)。
標準偏差が小さければ、風速の空間変化が緩やかである。したがって、風速の急激な変化を生じる可能性が低いため、パルス変調器4によりパルス変調されるレーザ光のパルス幅を長くするとともに、信号処理部11におけるレンジビン分割器201で使用する時間ゲートの長さを長くして距離分解能を粗くする。距離分解能を粗くすることで、SN比を高めることが可能である。
レーザ光のパルス幅を長くして、時間ゲートの長さを長くすることで、信号処理部11により時間ゲート内のデジタル受信信号がフーリエ変換される際の周波数帯域絞込み効果が高くなるため、SN比が高くなる。周波数帯域は、時間ゲートの長さに逆比例する。
SN比が高くなれば、光増幅器5におけるレーザ光の出力を低下させても、風速算出器207における空間分布の算出精度を維持することが可能である。
機器制御部14は、標準偏差と閾値Thを比較する(図10のステップST52)。
機器制御部14は、標準偏差が閾値Thよりも小さければ(図10のステップST52:YESの場合)、光出力が低下中か否かをチェックする(図10のステップST53)。機器制御部14は、光出力が低下中でない場合(図10のステップST53:NOの場合)、パルス変調器4によりパルス変調されるレーザ光のパルス幅を長くし、時間ゲートの長さを長くするように制御する。同時に、機器制御部14は、光増幅器5におけるレーザ光の増幅率を下げることで、光増幅器5におけるレーザ光の出力を低下させる(図10のステップST54)。光増幅器5におけるレーザ光の出力が低下することで、光増幅器5の寿命が長くなり、消費電力も低下する。
機器制御部14は、光出力が低下中である場合(図10のステップST53:YESの場合)、光増幅器5および信号処理部11におけるそれぞれの光出力を低下中での動作を維持する。
機器制御部14は、標準偏差が閾値Th以上であれば(図10のステップST52:NOの場合)、光出力が低下中か否かをチェックする(図10のステップST55)。機器制御部14は、光出力が低下中である場合(図10のステップST55:YESの場合)、パルス変調器4のパルス幅、時間ゲートの長さおよび光増幅器5の増幅率を通常の値に戻すように制御する(図10のステップST56)。機器制御部14は、光出力が低下中でない場合(図10のステップST55:NOの場合)、光増幅器5および信号処理部11におけるそれぞれの通常時の動作を維持する。
以上の実施の形態1は、積算された受信スペクトル212、SN比213および風速216のうちのいずれか1つ以上に基づき、光送受信部1および信号処理装置13のいずれか一つ以上の動作を制御する機器制御部14を備えるように、レーザレーダ装置を構成した。したがって、レーザレーダ装置は、製品性能を満足する動作条件の下で、機器制御部14を備えない場合よりも製品寿命を長くすることができる。
SN比とは異なる指標を使用して、受信スペクトルに対して風速が計測可能か否かを判断するようにしてもよい。その場合には、機器制御部14は、受信スペクトルに基づき、光送受信部1および信号処理装置13のいずれか一つ以上の動作を制御することになる。
以上のことは、以下の実施の形態でも同様である。
実施の形態2.
実施の形態2では、信号処理装置13Aが、外部から大気の状態を表す外部情報を取得し、大気の状態が光送受信部1の停止条件に該当すれば、光送受信部1の動作を停止させる機能を備えるように、実施の形態1のレーザレーダ装置を変更した構成について説明する。
図11は、この発明の実施の形態2に係るレーザレーダ装置を示す構成図である。図12は、実施の形態2に係るレーザレーダ装置が有する信号処理装置13Aの構成を示すブロック図である。図11および図12において、図1および図2と同一符号は同一または相当部分を示し、説明を省略する。
信号処理装置13Aには、雨量計41およびカメラ42が接続され、気象情報44が入力される。信号処理装置13Aは、外部情報を取得する外部情報取得部209を有する。外部情報取得部209は、雨量計41およびカメラ42と接続され、気象情報44を取得する機能を有する。信号処理装置13Aは、外部情報により風速を計測することが不可能または適切でないと判断される場合、風速の計測を停止する。データ記憶部208Aは、計測を停止する条件である計測停止条件221を記憶する。
雨量計41は、レーザレーダ装置の近傍に設置されている。雨量計41は、レーザレーダ装置の近傍の雨量を観測して、雨量の観測値を信号処理装置13Aに出力する。カメラ42は、光送受信部1からレーザ光が送信される方向を撮像し、撮像結果であるカメラ画像を信号処理装置13Aに出力する。気象情報44は、気象関連機関から有線または無線で送信されてくる情報である。
機器制御部14Aは、図1に示す機器制御部14と同様に、信号処理部11により算出されるスペクトルまたは風速算出器207により算出される風速に基づいて、光送受信部1の動作を制御する。
また、機器制御部14Aは、図1に示す機器制御部14と同様に、積算された受信スペクトル212、SN比213および風速216のうちのいずれか1つ以上に基づき、光送受信部1および信号処理装置13のいずれか一つ以上の動作を制御する。
さらに、機器制御部14Aは、雨量計41から出力される雨量の観測値、カメラ42から出力されるカメラ画像または気象情報44に基づいて、光送受信部1からレーザ光が送信される方向の大気の状態を監視する。
機器制御部14Aは、大気の状態が光送受信部1の動作を停止する条件である計測停止条件221に該当すれば、光送受信部1の動作を停止させる機能を有する。データ記憶部208Aが計測停止条件221を記憶せずに、機器制御部14Aがその内部に光送受信部1の動作を停止する条件を記憶してもよい。
次に、図11に示すレーザレーダ装置の動作について説明する。
ただし、雨量計41、カメラ42および信号処理装置13A以外は、図1に示すレーザレーダ装置と同様であるため、ここでは、雨量計41、カメラ42および信号処理装置13Aの動作のみを説明する。
機器制御部14Aは、雨量計41から雨量の観測値が入力されると、雨量の観測値と計測停止条件221の一部として記憶された閾値Thを比較する。雨量が多い状態では、光送受信部1から出力されるレーザ光が多くの雨滴に散乱されるため、レーザ光の送信距離が短くなり、要求距離での風速の計測ができなくなることがある。閾値Thは、要求距離での風速の計測ができる最大の雨量に対応する値である。雨量の観測値が閾値Thよりも大きい場合は、光増幅器5におけるレーザ光の増幅率を最大に設定しても、要求距離での風速を計測することが不可能である。
機器制御部14Aは、雨量の観測値が閾値Th以下であれば、図1に示す機器制御部14と同様に、積算された受信スペクトル212、SN比213および風速216のうちのいずれか1つ以上に基づき、光送受信部1および信号処理装置13Aのいずれか一つ以上の動作を制御する。
機器制御部14Aは、雨量の観測値が閾値Thよりも大きい場合、計測停止条件に該当すると判断して、光増幅器5の動作を停止させる。このとき、機器制御部14Aは、ビームスキャナ8の動作を停止させるとともに、信号処理部11Aの動作も停止させる。
機器制御部14Aは、光増幅器5の動作を停止させたのち、雨量の観測値が閾値Th以下になれば、光増幅器5、ビームスキャナ8および信号処理部11Aにおけるそれぞれの動作を再開させる。
カメラ42は、光送受信部1からレーザ光が送信される方向を撮像し、撮像結果であるカメラ画像を信号処理装置13Aに出力する。
機器制御部14Aは、カメラ42からカメラ画像が入力されると、カメラ画像を解析して視程を求める。カメラ画像から視程を求める処理自体は、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
機器制御部14Aは、視程と閾値Thを比較する。例えば、濃霧が発生している状態では、視程が小さくなり、要求距離での風速の計測ができなくなることがある。閾値Thは、光増幅器5におけるレーザ光の増幅率を最大に設定した場合に、要求距離での風速の計測ができる最小の視程に対応する値である。閾値Thは、計測停止条件221の一部として記憶される。
機器制御部14Aは、視程が閾値Th以上である場合、図1に示す機器制御部14と同様に、積算された受信スペクトル212、SN比213および風速216のうちのいずれか1つ以上に基づき、光送受信部1および信号処理装置13Aのいずれか一つ以上の動作を制御する。
機器制御部14Aは、気象関連機関から送信されてきた気象情報44を受信する。
機器制御部14Aは、気象情報44が、光送受信部1からレーザ光が送信される方向の雨量が閾値Thよりも大きい旨を示している場合、計測停止条件に該当すると判断して、光増幅器5の動作を停止させる。閾値Thは、計測停止条件221の一部としてデータ記憶部208A記憶されている。閾値Thは、雨量計41で計測する雨量に対する閾値Thと同じでもよいし、異なってもよい。
機器制御部14Aは、気象情報44が、その後、光送受信部1からレーザ光が送信される方向の雨量が閾値Th以下である旨を示せば、光増幅器5、ビームスキャナ8および信号処理部11Aにおけるそれぞれの動作を再開させる。
また、機器制御部14Aは、気象情報44が、光送受信部1からレーザ光が送信される方向の視程が閾値Th10よりも小さい旨を示している場合、計測停止条件に該当すると判断して、光増幅器5の動作を停止させる。閾値Th10は、カメラ42が撮像したカメラ画像から求める視程に対する閾値Thと同じでもよいし、異なってもよい。
機器制御部14Aは、気象情報44が、その後、光送受信部1からレーザ光が送信される方向の視程が閾値Th10以上である旨を示せば、光増幅器5、ビームスキャナ8および信号処理部11Aにおけるそれぞれの動作を再開させる。
以上の実施の形態2は、信号処理装置13Aが、光送受信部1からレーザ光が送信される方向の大気の状態を監視し、大気の状態が光送受信部1の停止条件に該当すれば、光送受信部の動作を停止させるように、レーザレーダ装置を構成した。したがって、レーザレーダ装置は、要求距離での風速を計測することが不可能な状況において、無駄な動作を回避することができるようになり、従来よりもレーザレーダ装置の寿命が長くなる。
実施の形態3.
実施の形態3は、機器制御部14の代わりに、機器制御部14Bを備え、機器制御部14Bが、光源2及びビームスキャナ8などの機器の動作を、長寿命になるように変更する条件(動作変更条件と呼ぶ)を、レーザレーダ装置の動作実績のデータに基づき調整する動作変更条件調整部230を有するように、実施の形態1のレーザレーダ装置を変更した構成について説明する。
図13は、この発明の実施の形態3に係るレーザレーダ装置が有する信号処理装置13Bの構成を示すブロック図である。実施の形態1の場合の図1Aと異なる点を説明する。信号処理装置13Bが有するデータ記憶部208Bは、機器制御部14Bが光送受信部1および信号処理装置13Bのいずれか一つ以上の動作を制御するための動作変更条件222を記憶する。動作変更条件222とは、例えば実施の形態1の第1の制御例において、SN比と比較される閾値Thなどである。機器制御部14Bは、動作変更条件222を参照して、実施の形態1の機器制御部と同様に動作する。データ記憶部208Bは、機器制御部14Bが、積算された受信スペクトル212、信号対雑音比213および風速216のうちのいずれか1つ以上に基づき、光送受信部1および信号処理装置13Bのいずれか1つ以上の動作を制御する動作変更条件222を記憶する動作変更条件記憶部である。動作変更条件は、動作変更条件を論理形式で記述するものでもよいし、動作条件を変更するかどうかを判断する閾値などを記憶するものでもよい。
信号処理装置13Bは、レーザレーダ装置の動作実績を記憶する動作実績記憶部225と、動作実績に基づき動作変更条件222を調整する動作変更条件調整部230とを有する。動作実績とは、動作変更条件を変更した際の動作状況に関するデータ、動作条件を変更した内容、動作条件を変更した後の動作状況に関するデータを少なくとも含むデータである。
動作変更条件調整部230は、例えば1月ごとに動作して、過去の決められた期間(例えば6ヶ月)の動作実績のデータを処理して、動作変更条件222をより機器の長寿命化がもたらし得るような条件になるように調整する。例えば、風速の時間変化の標準偏差σTに対する閾値Thが3m/秒であり、計測されたσTが閾値Th未満になり、スキャン速度を10度/秒の通常値から3度/秒に変更したとする。変更後においてもσTが閾値Th未満であることが、動作実績データから判明した場合に、動作変更条件調整部230はスキャン速度を低下させる時の値を例えば2度/秒に変更するように動作変更条件222を調整する。
信号処理装置13Bが、動作変更条件調整部230を有することで、装置全体の長寿命化に向けた制御を随時改善することができる。なお、実施の形態2のレーザレーダ装置が、動作変更条件調整部230を有するように変更してもよい。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
この発明は、例えば、遠距離の位置の風速を計測する機能、または、広範囲かつリアルタイムに風速を計測する機能といった製品性能を満足する動作条件の下で、従来よりも製品寿命を長くすることができるので、レーザレーダ装置に用いるのに適している。
1 光送受信部、2 光源、3 分配器、4 パルス変調器、5 光増幅器、6 サーキュレータ、7 送受光学系、8 ビームスキャナ、9 光合波器、10 光受信機、11 信号処理部、12 A/D変換器、13,13A,13B 信号処理装置、14,14A ,14B 機器制御部、31 メモリ、32 プロセッサ、41 雨量計、42 カメラ、44 気象情報、201 レンジビン分割器、202 FFT処理器、203 積算処理器、204 SN比算出器、205 計測可能距離算出器、206 周波数シフト算出器、207 風速算出器、208,208A,208B データ記憶部、209 外部情報取得部、211 受信信号、212 受信スペクトル、213 SN比、214 計測可能距離、215 周波数シフト、216 風速、217 増幅率、218 積算時間、219 スキャン速度、220 パルス幅、221 計測停止条件、222 動作変更条件、225 動作実績記憶部、230 動作変更条件調整部。

Claims (10)

  1. レーザ光を大気中に照射し、レーザ光に対する大気中からの散乱光を受信して、前記散乱光をヘテロダイン検波することで受信信号を得る光送受信部と、
    前記光送受信部により得られた受信信号を時間ゲートに分割する分割器、前記分割器により分割されたそれぞれの前記時間ゲートの受信信号を周波数領域に変換することで、前記時間ゲートごとの受信スペクトルを得る周波数領域変換器、前記時間ゲートごとの受信スペクトルを積算する積算処理器、前記積算処理器により積算された受信スペクトルである積算後受信スペクトルの信号対雑音比を算出する信号対雑音比算出器、前記積算後受信スペクトルから、前記光送受信部により照射されたレーザ光に対する周波数シフトを算出する周波数シフト算出器、および、前記周波数シフトから、前記光送受信部によりレーザ光が照射された方向の風速を算出する風速算出器を有する信号処理装置と、
    前記風速に基づき、前記光送受信部および前記信号処理装置のいずれか一つ以上の動作を制御する機器制御部とを備えたレーザレーダ装置。
  2. 前記光送受信部は、
    レーザ光を出力する光源と、
    前記光源から出力されるレーザ光をパルス変調するパルス変調器と、
    前記パルス変調器によりパルス変調されたレーザ光を増幅する光増幅器と、
    前記光増幅器により増幅されたレーザ光の送信方向を切り替えるビームスキャナとを含んでおり、
    前記機器制御部は、前記風速に基づき、前記分割器、前記積算処理器、前記光源、前記パルス変調器、前記光増幅器および前記ビームスキャナのそれぞれの動作のうちのいずれか1つ以上の動作を制御することを特徴とする請求項1記載のレーザレーダ装置。
  3. 前記機器制御部は、前記風速の時間変化に基づいて、前記光増幅器においてレーザ光を増幅する増幅率を制御するとともに、前記積算処理器において受信スペクトルを積算する積算時間を制御することを特徴とする請求項2記載のレーザレーダ装置。
  4. 前記機器制御部は、前記風速の時間変化に基づいて、前記ビームスキャナにおける送信方向の切替速度を制御することを特徴とする請求項2または請求項3記載のレーザレーダ装置。
  5. 前記機器制御部は、前記風速の空間分布に基づいて、前記光増幅器においてレーザ光を増幅する増幅率を制御するとともに、前記積算処理器において受信スペクトルを積算する積算時間を制御することを特徴とする請求項2から請求項4のうちのいずれか1項記載のレーザレーダ装置。
  6. 前記機器制御部は、前記風速の空間分布に基づいて、前記ビームスキャナにおける送信方向の切替速度を制御することを特徴とする請求項2記載のレーザレーダ装置。
  7. 前記機器制御部は、前記風速の空間分布に基づいて、前記パルス変調器によりパルス変調されるレーザ光のパルス幅、前記光増幅器においてレーザ光を増幅する増幅率および前記時間ゲートの長さのそれぞれを制御することを特徴とする請求項2から請求項6のうちのいずれか1項記載のレーザレーダ装置。
  8. 前記光送受信部からレーザ光が照射される方向の大気の状態を取得する外部情報取得部をさらに備え、
    前記機器制御部は、前記大気の状態が前記光送受信部の停止条件に該当する場合、前記光送受信部の動作を停止させることを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載のレーザレーダ装置。
  9. 前記光増幅器は、レーザ媒質および励起用半導体レーザを有しており、
    前記機器制御部は、前記励起用半導体レーザの駆動電流を制御することで、前記増幅率を制御することを特徴とする請求項3、請求項5および請求項7のうちのいずれか1項記載のレーザレーダ装置。
  10. 前記光送受信部および前記信号処理装置における動作実績を記憶する動作実績記憶部と、
    前記風速に基づき、前記光送受信部および前記信号処理装置のいずれか1つ以上の動作を制御する動作変更条件を、前記動作実績記憶部に記憶された動作実績に基づいて調整する動作条件調整部とをさらに備えた請求項1から請求項9のうちのいずれか1項記載のレーザレーダ装置。
JP2020533461A 2018-08-01 2019-07-24 レーザレーダ装置 Active JP6771704B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018145124 2018-08-01
JP2018145124 2018-08-01
PCT/JP2019/029051 WO2020026920A1 (ja) 2018-08-01 2019-07-24 レーザレーダ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6771704B2 true JP6771704B2 (ja) 2020-10-21
JPWO2020026920A1 JPWO2020026920A1 (ja) 2020-10-22

Family

ID=69231633

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020533461A Active JP6771704B2 (ja) 2018-08-01 2019-07-24 レーザレーダ装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6771704B2 (ja)
WO (1) WO2020026920A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2020209279A1 (ja) * 2019-04-08 2021-04-30 三菱電機株式会社 風計測ライダ装置
CN113176581A (zh) * 2021-03-15 2021-07-27 北京华信科创科技有限公司 一种多普勒脉冲激光测风装置、方法及系统

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020208896A1 (ja) * 2019-04-08 2020-10-15 三菱電機株式会社 風計測ライダ装置

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2942046B2 (ja) * 1991-12-26 1999-08-30 シャープ株式会社 光学的測距センサー
JP3581911B2 (ja) * 1996-06-07 2004-10-27 コニカミノルタホールディングス株式会社 移動走行車
JP4712188B2 (ja) * 2000-12-26 2011-06-29 株式会社アイ・エヌ・シー・エンジニアリング レーザレーダ監視方法
WO2009046717A2 (en) * 2007-10-09 2009-04-16 Danmarks Tekniske Universitet Coherent lidar system based on a semiconductor laser and amplifier
GB0815066D0 (en) * 2008-08-18 2008-09-24 Qinetiq Ltd Eye safe lidar
JP5881099B2 (ja) * 2011-10-06 2016-03-09 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 光学式遠隔気流計測装置の有色ノイズ低減方法とその装置
CN104335068B (zh) * 2012-06-25 2016-04-06 三菱电机株式会社 风测量相干雷达装置
JP6584523B2 (ja) * 2015-11-18 2019-10-02 三菱電機株式会社 レーザレーダ装置
US20190018144A1 (en) * 2016-01-27 2019-01-17 Mitsubishi Electric Corporation Coherent lidar

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2020209279A1 (ja) * 2019-04-08 2021-04-30 三菱電機株式会社 風計測ライダ装置
CN113176581A (zh) * 2021-03-15 2021-07-27 北京华信科创科技有限公司 一种多普勒脉冲激光测风装置、方法及系统

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2020026920A1 (ja) 2020-10-22
WO2020026920A1 (ja) 2020-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6771704B2 (ja) レーザレーダ装置
US9804265B2 (en) Radar device
JP5549560B2 (ja) Fm−cwレーダ装置、ペアリング方法
EP3296765B1 (en) Laser radar device and wind speed observation method
JP6429723B2 (ja) レーザレーダ装置及び観測方法
JP6366880B2 (ja) レーザレーダ装置
US10884130B1 (en) LIDAR system noise calibration and target detection
JP2008020203A (ja) レーダ装置
JP2007279017A (ja) レーダ装置
KR20190091828A (ko) 레이더의 안테나 반사손실 보상 장치 및 방법과, 그를 이용하는 레이더 장치
JP7164624B2 (ja) 風計測ライダ装置
JPH10148669A (ja) Fmレーダ装置
JP2014066548A (ja) レーザレーダ装置
US11555902B1 (en) Techniques for automatic gain control in a frequency domain for a signal path for a frequency modulated continuous wave (FMCW) light detection and ranging (LIDAR) system
US20230168381A1 (en) Radar Detection Method and Related Apparatus
JP3273530B2 (ja) 気象状況を推定することができる距離計測装置および距離計測方法
JP6429733B2 (ja) レーザレーダ装置
JP2015194356A (ja) 距離測定装置
JP2000275340A (ja) レーザレーダ装置
KR20190135267A (ko) Cw 레이더 및 cw 레이더를 이용한 거리 측정 방법
JP2007232381A (ja) レーダ装置
JP4266810B2 (ja) 風速ベクトル算出装置
US11353573B2 (en) Ranging module
JP2007170859A (ja) レーダ装置
JP2004037474A (ja) レーザレーダ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200714

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200714

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20200714

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20200730

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200901

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200929

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6771704

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250