JP2007232381A - レーダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】近接する複数の低反射物体、高反射物体の速度差が大きい場合であっても、それぞれの正確な距離を測定することができるレーダ装置を提供する。
【解決手段】CPU18は、可変利得アンプ16のゲインを最大に設定してレーザ投光を指示し、受光強度をメモリ19に格納する。その後、可変利得アンプ16のゲインを低ゲインに設定してレーザ投光を指示し、受光強度をメモリ19に格納する。低ゲイン時の受光強度に最大ゲインと低ゲインの割合にあたる値を乗算し、この乗算値と最大ゲイン時の受光強度とを比較して、最大値を合成受光強度として採用する。
【選択図】図1

Description

この発明は、近赤外線レーザビームやミリ波等を照射し、その反射波を受信して物体との距離を測定するレーダ装置に関する。
自動車による交通事故を防止するため、近年、近赤外線レーザビームやミリ波等で前方をスキャンするレーダ装置を用い、その反射を受信して前方の物体(先行車、障害物、歩行者等)の有無およびその距離を検出する測距装置が実用化されている。
従来は、主に先行車との車間距離を検出して、先行車との車間距離を一定に保つクルージングコントロール(先行車に追従走行)や接触を避けるための緊急停止等が行われていた。
しかし、最近になって、先行車のみならず歩行者(自転車等も含む)を検出し、歩行者との接触を避けるための緊急停止等が行われるようになってきた。歩行者は、電磁波の反射強度が低く、先行車に比較して検出が困難であった。近赤外線レーザビームであればミリ波よりも歩行者を検出しやすいが、歩行者が高反射体の近くに存在する場合は、歩行者の反射とノイズの区別をすることができず、歩行者を検出することが困難であった。歩行者が単体で存在する場合はレーザ受光素子の受信強度(アンプのゲイン)を上げてこれを検出することができるが、高反射体が近くに存在する場合はゲインを上げると検出限界を超える(A/Dコンバータが飽和してしまう)ためにゲインを下げる必要があり、反射強度の低い歩行者を検出できなかった。
そこで、最大ゲインで複数回レーザスキャンをした後、ゲインを下げて(飽和しないようにゲインコントロールして)複数回レーザスキャンを行うレーダ装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開平7−146368号公報
特許文献1のレーダ装置は、まず最大ゲインで複数回レーザスキャンした結果を得て、その後ゲインコントロールして複数回レーザスキャンした結果を得る。最大ゲインの検出結果とゲインコントロール時の検出結果を別々に処理する。したがって、最大ゲインの検出結果を得てからゲインコントロール時の検出結果を得るまで時間的差が有り(例えば16msec差)、高反射物体と低反射物体(例えば歩行者と道路標識)に速度差が有る場合において、測定中に物体存在位置が変化するため、正確な距離を測定することができなかった。
この発明は、近接する複数の低反射物体、高反射物体の速度差が大きい場合であっても、それぞれの正確な距離を測定することができるレーダ装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、電磁波を照射する電磁波照射手段と、前記電磁波の照射方向からの反射波を受波して電気信号である受波信号に変換する電磁波受波手段と、前記電磁波受波手段が変換した受波信号を増幅した反射波信号を出力する増幅回路と、各区間毎に前記増幅回路のゲインを複数段階に切替えて前記電磁波照射手段に電磁波を照射させ、各区間に前記増幅回路が出力した反射波信号を合成して合成反射波信号を作成し、この合成反射波信号に基づいて物体の検出、および当該物体との距離を測定する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
この発明では、増幅回路のゲイン値を調整し、複数段階(例えば最大ゲイン時とそれよりも低い低ゲイン時)で反射波を検出する。制御部は、それぞれの反射波信号をメモリにバッファし、これらの反射波信号を合成し、合成反射波信号を算出する。例えば、最大ゲイン時に飽和してピークが検出できなければ、その反射物体に対応する測距領域については低ゲイン時の測定結果を用いて正確なピークを検出する。最大ゲインと低ゲインを連続して検出することで、低反射物体、高反射物体の速度差が大きい場合であっても、それぞれの正確な距離を測定することができる。
請求項2に記載の発明は、上記発明において、前記制御手段は、前記増幅回路の最大ゲイン時と各ゲイン段階のゲイン比で前記反射波信号を乗算して乗算信号をそれぞれ算出し、該乗算信号と最大ゲイン時の反射波信号のうち、最大となる信号を合成反射波信号として採用することを特徴とする。
この発明では、各ゲイン時の反射波信号の値に、最大ゲイン時のゲイン値との比を乗算して最大ゲイン時と同尺度の反射波信号を算出する。この乗算信号と最大ゲイン時の反射信号を比較し、最大値となる反射波信号を合成反射波信号として採用する。
請求項3に記載の発明は、前記電磁波照射手段は、照射強度を切替える機能を備え、前記制御手段は、前記電磁波照射手段の照射強度を、各区間毎のゲインに相関する照射強度で複数段階に切替えることを特徴とする。
この発明では、照射レベルを調整し、複数段階(例えば最大レベル時とそれよりも低い低レベル時)に切替える。制御部は、例えば高レベル照射時に、増幅回路の高ゲイン時と低ゲイン時と連続して反射波を検出した後、さらに低レベル照射時に低ゲインで反射波を検出する。これらの反射波信号を合成し、合成反射波信号を生成する。
請求項4に記載の発明は、照射強度を切替えて電磁波を照射する電磁波照射手段と、前記電磁波の照射方向からの反射波を受波して電気信号である受波信号に変換する電磁波受波手段と、前記電磁波受波手段が変換した受波信号を増幅した反射波信号を出力する増幅回路と、各区間毎に、前記電磁波照射手段に照射強度を複数段階に切替えて電磁波を照射させ、各区間に前記増幅回路が出力した反射波信号を合成して合成反射波信号を作成し、この合成反射波信号に基づいて物体の検出、および当該物体との距離を測定する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
この発明では、照射レベルを調整し、複数段階(例えば最大レベル時とそれよりも低い低レベル時)で反射波を検出する。制御部は、それぞれの照射レベル時の反射波信号を合成し、合成反射波信号を算出する。例えば、最大レベル時に飽和してピークが検出できなければ、その反射物体に対応する測距領域については低レベル時の測定結果を用いて正確なピークを検出する。最大レベルと低レベルを連続して検出することで、低反射物体、高反射物体の速度差が大きい場合であっても、それぞれの正確な距離を測定することができる。
この発明によれば、各区間毎に複数段階にゲインを切替え、これらの反射波信号を合成して合成反射波信号を算出するので、低反射物体を検出しながら、高反射物体のピークを正確に検出することができる。また、高ゲインと低ゲインを連続して検出することで、低反射物体、高反射物体の速度差が大きい場合であっても、それぞれの正確な距離を測定することができる。
図面を参照して本発明の実施形態であるレーザレーダ装置について説明する。
図1は、レーザレーダ装置の構成を示すブロック図である。レーザレーダ装置1は、レンズユニット11、リニアモータ12、レーザダイオード13、ドライバ14、フォトダイオード15、可変利得アンプ16、A/Dコンバータ17、CPU18、およびメモリ19を備えている。レンズユニット11は、リニアモータ12に接続される。レーザダイオード13は、ドライバ14に接続され、フォトダイオード15は、可変利得アンプ16に接続される。可変利得アンプ16の出力側はA/Dコンバータ17に接続される。CPU18には、リニアモータ12、ドライバ14、可変利得アンプ16、A/Dコンバータ17、およびメモリ19が接続されている。また、CPU18は、車両制御装置2と接続されている。
レーザダイオード13は、半導体赤外線レーザ素子であり、ドライバ14の設定する投光強度に基づいてレーザを照射する。フォトダイオード15は、赤外線領域に感度を有する受光素子であり、受光した赤外線の強度に応じた電気信号を可変利得アンプ16に出力する。レーザダイオード13、およびフォトダイオード15は、光軸が並行になるように設けられており、それぞれの光軸方向にレンズユニット11が設けられている。
レンズユニット11は、投光用のレンズと受光用のレンズを備えており、同じフレームに取り付けられている。レーザダイオード13、およびフォトダイオード15は、それぞれ投光用レンズ、受光用レンズの焦点に設けられている。したがって、レーザダイオード13の照射したレーザは、レンズユニット11の投光用レンズによってビーム状に自動車前方に照射される。フォトダイオード15は、自動車前方で反射したレーザビームを受光用レンズを経て受光する。
レンズユニット11は、リニアモータ12によって(自動車進行方向に対して)左右に揺動可能になっている。リニアモータ12は、CPU18の制御によってレンズユニット11の揺動角度を設定する。上述したように、レーザダイオード13、フォトダイオード15は、投光用レンズ、受光用レンズの焦点(焦点面)に設けられているため、レンズユニット11が左右に揺動することにより、レーザレーダ装置1は、自動車前方の左右所定角度(例えば左右20度)にレーザビームを投光することができ、この反射光を受光することができる。
また、リニアモータ12は、レンズユニット11の揺動角度を検出し、この角度をCPU18に出力する。CPU18は、レンズユニット11の揺動角度からレーザビームの照射角度(方向)を検出することができる。
なお、レーザビームの投光角度が、水平(左右)方向の末端で垂直(上下)方向に変更されるようにしてもよい。垂直方向に投光角度を変更することで2次元スキャンを行うことができる。なお、水平方向にのみ1次元でスキャンする場合、レンズの特性を調整して自動車前方にさらに縦長のレーザビームを投光し、垂直方向の投光範囲を確保すればよい。
ドライバ14は、CPU18の制御に基づいてレーザダイオード13の投光強度を設定し、レーザ照射指示を行う。可変利得アンプ16は、フォトダイオード15が出力した電気信号を増幅するアンプであり、CPU18の指示によってゲインが調整される。A/Dコンバータ17は、可変利得アンプ16で増幅された電気信号を所定段階(例えば本実施形態では0〜255)の受光強度の情報に変換し、CPU18に出力する。A/Dコンバータ17は、上記所定段階のうち、最大値である255に対応するレベルの電気信号よりも高レベルの電気信号を受信した場合、全て255としてCPU18に出力する。
CPU18は、A/Dコンバータ17から受光強度の情報を入力し、メモリ19に一時保存する。メモリ19は、受光強度の情報を記録する複数の領域(a〜c)を有している。CPU18は、この受光強度が所定の閾値(以下、スレッシュ値と言う。)を超えた場合に自動車前方に物体が存在すると判断する。スレッシュ値は、ノイズによる受光強度の誤検出を無視できる程度の値に決定する。具体的には非投光時において、複数回受光強度を検出し、これらの平均値と、ばらつき(標準偏差)に定数を乗算した値と、を加算することで求める。
CPU18は、受光強度の情報から受光のタイミングを知ることができる。すなわち、CPU18は、時間継続的に受光強度の情報を受信し、これらの取得タイミングを記録する。CPU18は、レーザビーム投光を指示したタイミングと受光のタイミングの時間差を測定することで距離を測定することができる。CPU18は、時間軸において検出した反射強度のうちのピークを示すタイミングをその物体の存在位置として判断し、これを物体の距離として判断する。また、上述したようにCPU18は、レーザビームの照射角度を検出することができるため、これらの情報から、物体の存在およびその方向、距離を検出することができる。
また、CPU18は、物体の検出を時間継続的に複数回繰り返すことで、その物体の移動速度と移動方向(移動ベクトル)を求めることができ、同じ移動ベクトルを有する検出物を同一物体として判断することで、物体の大きさ(幅)を算出することができる。また、CPU18に車速度センサ(図示せず)を接続して自車の車速を検出することで、物体の対地速度を算出することも可能である。CPU18は、これらの物体の情報から、検出した物体が人であるか、車両であるか、道路標識であるか、等を判断して、物体の種類を認識する処理を行うことができる。
CPU18は、物体の種類を認識して、この物体の情報(方向、距離、速度、種類)を後段の車両制御装置2に送信する。車両制御装置2は、この物体の情報に基づいて、自車を先行車に追従させて車間距離を一定に保つクルージングコントロールや、歩行者との接触を避けるための緊急停止等を行う。
ここで、緊急停止を行う場合、レーダレーダ装置が物体との距離を正確に測定しなければ、ブレーキが間に合わない、あるいは不要なブレーキをかけてしまうといった危険性がある。従来は、高反射物体と低反射物体を同時に検出できるダイナミックレンジを有するレーザレーダ装置が無く、高反射物体(先行車両、道路標識等)の直近に低反射物体である歩行者が存在した場合、歩行者を検出することができない、または高反射物体の位置を正確に測定することができなかった。本実施形態のレーザレーダ装置は、可変利得アンプ16のゲインを制御し、高ゲイン(例えば最大ゲイン)と低ゲイン(例えば最大ゲインの1/16)で反射強度の検出を連続で行い、これらの検出値を合成して仮想的にダイナミックレンジを広げることが特徴である。
以下、本実施形態のレーザレーダ装置1の動作について詳細に説明する。図2は、高ゲイン時の受光強度検出を示した図である。同図(A)は、自動車前方に存在する物体を表し、同図(B)は受光強度を表したものである。同図において紙面左右の方向軸が自動車からの距離(投光してからの経過時間を換算したもの)を示す。また、同図(B)におけるグラフの縦軸は受光強度の段階(例えば0〜255)を示す。同図に示すように、この例においては自動車前方に高反射物体である道路標識が存在し、(自動車から見て)その後方に低反射物体である歩行者が存在する。
レーザレーダ装置1は、自動車前方にレーザビームを投光し、この反射強度を各距離毎に検出し、同図(B)に示すグラフのようにプロットする。なお、反射強度の距離分解能は、A/Dコンバータ17の時間分解能によって決定される。また、受光量は距離の4乗に応じて減衰するため、可変利得アンプ16は、投光からの時間経過に従って、これに相当する増幅を行う。
同図(B)に示すように、自動車前方に物体が存在すると、この物体が存在する距離(およびこの付近)において強い反射強度が検出される。この例では、道路標識の存在する位置付近と歩行者が存在する位置付近において受光強度がスレッシュ値(この例においては16)以上となる。道路標識が存在する付近においては、道路標識の反射強度が高すぎるために、複数の距離において最大値である255の値が検出される。これは、A/Dコンバータ17が出力最大値である255に対応するレベルの電気信号よりも高レベルの電気信号を全て255としてCPU18に出力するためである。歩行者が存在する付近においては、スレッシュ値を超える値が複数の距離において検出され、検出強度が極大となるピークが検出される。CPU18は、これらの受光強度の情報をメモリ19に記録する。
次に、図3は低ゲイン時の受光強度検出を示した図である。同図(A)は、自動車前方に存在する物体を表し、同図(B)は受光強度を表したものである。同図においても紙面左右の方向軸が自動車からの距離を示す。また、同図(B)におけるグラフの縦軸は受光強度の段階(例えば0〜255)を示す。同図において、図2と同様の距離に高反射物体である道路標識が存在し、その後方に低反射物体である歩行者が存在する。
図3では、道路標識の存在する位置付近において受光強度がスレッシュ値以上となるが、可変利得アンプ16のゲイン値を低く(例えば高ゲイン時の1/16)設定しているために、歩行者の存在する位置付近においては受光強度がスレッシュ値以下となる。道路標識の反射強度は高いが、可変利得アンプ16のゲイン値を低く設定しているため、極大となるピークが検出される。CPU18は、これらの受光強度の情報をメモリ19に記録する。
図2に示した高ゲイン時において、歩行者が存在する位置付近は、受光強度が極大となるピークが検出されるが、道路標識が存在する位置付近は反射強度が高すぎるために、複数の距離において最大値である255の値が検出され、ピークを検出できない。一方で図3に示した低ゲイン時において、道路標識が存在する位置付近は、受光強度が極大となるピークが検出されるが、歩行者が存在する位置付近は反射強度が低すぎるためにスレッシュ値以上となる値が検出できない。スレッシュ値以上となる値が検出できなければCPU18は、物体が存在しないと判断し、また、ピークを検出できない場合は物体の正確な距離を検出できない。
そこで、CPU18は、図2でメモリ19に記録した情報と、図3でメモリ19に記録した情報とを合成し、図4に示すような受光強度を算出する。図4は、合成受光強度の分布を示す図である。同図(A)は、自動車前方に存在する物体を表し、同図(B)は受光強度を表したものである。同図においても紙面左右の方向軸が自動車からの距離を示す。また、同図(B)におけるグラフの縦軸は受光強度の段階を示す。ただし、同図(B)の受光強度はA/Dコンバータ17から取得した値ではなくCPU18が算出した値を示す。
CPU18は、メモリ19に記録した低ゲイン時の受光強度を読み出して、これらの値に、高ゲインと低ゲインの割合にあたる値を乗算する。上述した例においては低ゲイン時は高ゲイン時の1/16のゲイン値であるため、CPU18は低ゲイン時の受光強度を16倍する。CPU18は、この乗算後の受光強度とメモリ19に記録した高ゲイン時の受光強度を比較し、受光強度の高いほうの値を合成受光強度の値として採用する。すなわち、合成受光強度は以下のような数式で表される。
c=max(a*16−A,b)
ここでaは低ゲイン時の受光強度、bは高ゲイン時の受光強度、cは合成受光強度を示す。Aはオフセット値であり、ノイズ量を考慮した値である。このオフセット値は、ノイズによる影響を除去できるように、実験により算出すればよい。このようにして、各距離における合成受光強度を算出することで、図4に示すような受光強度分布を算出することとなり、高ゲイン時に255となって検出できなかった受光強度についても、低ゲイン時の値に乗算計算をすることによって正確な値を検出することができる。
次に、上記の受光強度の検出動作について図5のフローチャートを用いて詳細に説明する。図5は、レーザレーダ装置1のスキャン動作を示すフローチャートである。まず、CPU18は、可変利得アンプ16のゲインを高ゲイン(最大ゲイン)に設定する(s11)。その後、CPU18は、ドライバ14に投光(ここでは最大強度)を指示し、レーザダイオード13がレーザを投光する(s12)。フォトダイオード15は自動車前方の光を受光し、電気信号を出力する。この電気信号は、可変利得アンプ16で増幅され、A/Dコンバータ17で受光強度の情報に変換される。CPU18は、この受光強度を入力する(s13)。この受光強度の情報は、図2で示したように受光強度の距離分布を示す。CPU18は、この受光強度の情報をメモリ19のエリアb(図1参照)に格納する(s14)。このように、まず高ゲインでレーザ投受光を行う。
その後、CPU18は、メモリエリアbに受光強度の最大値である255のデータが格納されているか否かを判断する(s15)。メモリエリアbに255のデータが格納されている場合は、図2に示したように、A/Dコンバータ17の出力最大値を超えているレベルの電気信号が入力されていると判断する。この場合、CPU18は、可変利得アンプ16のゲインを低ゲイン(最大ゲインの1/16)に設定する(s16)。その後、CPU18は、ドライバ14に投光(上記s12における投光強度と同じ強度)を指示し、レーザダイオード13がレーザを投光する(s17)。CPU18は、受光強度を入力する(s18)。CPU18は、この受光強度の情報をメモリ19のエリアa(図1参照)に格納する(s19)。このように、高ゲインで受光強度が最大値を示した場合は、低ゲインでレーザ投受光を行う。
その後、図4で説明したように、CPU18は、メモリエリアaに格納されている受光強度に高ゲインと低ゲインの割合にあたる値(ここでは16)を乗算し、この乗算後の受光強度とメモリエリアbに記録した高ゲイン時の受光強度を比較し、受光強度の高いほうの値を合成受光強度の値として採用し、合成受光強度を算出する(s20)。CPU18は、算出した合成受光強度をメモリエリアcに格納する(s21)。ここでは例えば以下の様な数式によりメモリエリアcに格納する合成受光強度を決定する。
c=max(a*16−16,b)
ここでオフセット値はスレッシュ値と同じ16を採用しているが、この値に限定するものではない。なお、s15でメモリエリアbに255のデータが格納されていないと判断した場合は、s17〜s21の処理を行わずに、メモリエリアbに格納されているデータをそのままメモリエリアcに格納する(s22)。つまり、高ゲイン時に受光強度が最大値を示していなければ、低ゲインのレーザ投受光は行わない。投光回数を減らすことで、レーザダイオード13の負荷を減らすことができる。
その後、CPU18は、所定回数の計測(s11〜s21の処理)を行ったか否かを判断する(s23)。この計測回数の基準はどのような数であってもよいが、例えば20回程度とする。なお、s15でメモリエリアbに255のデータが格納されていないと判断した場合は、低ゲイン時の計測を行わない構成であるが、この場合も計測1回として判断する。
所定回数の計測がなされていれば、所定角度の計測を行ったか否かを判断する(s24)。上述したように、レーザレーダ装置1は、自動車前方の左右所定角度(例えば左右20度)にレーザビームを投受光することができ、所定角度毎の領域に分割して計測を行うことができる。角度分解能は、必要とされる精度に応じて任意に設定すればよい。s24の処理では、例えば左右に20度の角度で計測を行ったか否か、すなわち1スキャンを完了したか否かを判断する。所定角度の計測がなされていなければ、CPU18は、リニアモータ12を駆動させて計測領域を変更し(s25)、s11から処理を繰り返す。
所定角度の計測がなされていれば、CPU18は、検出した物体の認識処理を行う(s26)。この認識処理は、検出した物体が人であるか、車両であるか、道路標識であるか、等を判断する処理である。CPU18は、検出した物体の情報(方向、距離、大きさ、対地速度)から物体の種類を推定する。例えばメモリ19に記録されている各物体の情報(例えば道路標識の大きさ、対地速度)と比較し、検出した物体がこれに該当する場合に物体の種類を推定する。推定した物体の情報(方向、距離、速度、種類)は、車両制御装置2に送信され、クルージングコントロールや緊急停止などに用いられる。
なお、上記においては、高ゲイン、低ゲインの2段階で投受光を行う例について説明したが、さらにゲインを下げて、複数段階で投受光を行う構成としてもよい。例えば高ゲイン、中ゲイン、低ゲインの3段階で投受光を行うようにしてもよい。また、最大ゲインから順に、受光強度が255を下回るまでゲインを繰り返し下げて計測をしてもよい。
また、上記においては、高ゲイン、低ゲインで1回ずつ投受光を行う場合に1回の計測(高ゲイン時のみも含む)であると説明したが、さらに複数回の投受光を行うようにしてもよい。投受光の回数を増やし、これらの受光強度を積算すればノイズの影響を低減することができる。物体が存在する場合は投受光毎に同程度の反射強度を検出するが、ノイズである場合は、投受光する度に異なる反射強度を検出するため、これらを積算することで物体の反射強度のみが強調され、ノイズの影響を除去することができる。
また、上記においては、可変利得アンプ16のゲインを変更して投受光を行う例について説明したが、レーザダイオード13の投光強度を変更して投受光を行うようにしてもよい。この場合、図5のフローチャートにおいて、s11の処理でCPU18は、ドライバ14の投光強度を最大に設定し、s16の処理でドライバ14の投光強度を最大よりも小さく(例えば1/16程度)に設定すればよい。無論、低ゲイン測定の後にさらにドライバ14の投光強度を下げて計測するようにしてもよい。例えば高ゲイン、低ゲインの投受光を行った後、ドライバ14の投光強度を下げて3段階で投受光を行うようにすればよい。
なお、本発明の実施形態では、レーザレーダ装置を自動車に適用した例を示したが、自動車以外に、鉄道車両、船舶等に適用することも可能である。また、本実施形態においてはレーザレーダ装置について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、マイクロ波等で前方をスキャンするレーダ装置であってもよい。
レーザレーダ装置の構成を示すブロック図 高ゲイン時の受光強度検出を示した図 低ゲイン時の受光強度検出を示した図 合成受光強度の分布を示した図 レーザレーダ装置1のレーザスキャン動作を示すフローチャート
符号の説明
1−レーザレーダ装置
2−車両制御装置
11−レンズユニット
12−リニアモータ
13−レーザダイオード
14−ドライバ
15−フォトダイオード
16−可変利得アンプ
17−A/Dコンバータ
18−CPU
19−メモリ

Claims (4)

  1. 電磁波を照射する電磁波照射手段と、
    前記電磁波の照射方向からの反射波を受波して電気信号である受波信号に変換する電磁波受波手段と、
    前記電磁波受波手段が変換した受波信号を増幅した反射波信号を出力する増幅回路と、
    各区間毎に前記増幅回路のゲインを複数段階に切替えて前記電磁波照射手段に電磁波を照射させ、各区間に前記増幅回路が出力した反射波信号を合成して合成反射波信号を作成し、この合成反射波信号に基づいて物体の検出、および当該物体との距離を測定する制御手段と、
    を備えたレーダ装置。
  2. 前記制御手段は、前記増幅回路の最大ゲイン時と各ゲイン段階のゲイン比で前記反射波信号を乗算して乗算信号をそれぞれ算出し、該乗算信号と最大ゲイン時の反射波信号のうち、最大となる信号を合成反射波信号として採用する請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記電磁波照射手段は、照射強度を切替える機能を備え、
    前記制御手段は、前記電磁波照射手段の照射強度を、各区間毎のゲインに相関する照射強度で複数段階に切替える請求項1、または請求項2に記載のレーダ装置。
  4. 照射強度を切替えて電磁波を照射する電磁波照射手段と、
    前記電磁波の照射方向からの反射波を受波して電気信号である受波信号に変換する電磁波受波手段と、
    前記電磁波受波手段が変換した受波信号を増幅した反射波信号を出力する増幅回路と、
    各区間毎に、前記電磁波照射手段に照射強度を複数段階に切替えて電磁波を照射させ、各区間に前記増幅回路が出力した反射波信号を合成して合成反射波信号を作成し、この合成反射波信号に基づいて物体の検出、および当該物体との距離を測定する制御手段と、
    を備えたレーダ装置。
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