JP6770821B2 - 汚染土壌の浄化方法 - Google Patents

汚染土壌の浄化方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6770821B2
JP6770821B2 JP2016074298A JP2016074298A JP6770821B2 JP 6770821 B2 JP6770821 B2 JP 6770821B2 JP 2016074298 A JP2016074298 A JP 2016074298A JP 2016074298 A JP2016074298 A JP 2016074298A JP 6770821 B2 JP6770821 B2 JP 6770821B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hypochlorous acid
water
contaminated soil
acid water
soil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016074298A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017185423A (ja
Inventor
中村 信一
信一 中村
Original Assignee
株式会社オメガ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社オメガ filed Critical 株式会社オメガ
Priority to JP2016074298A priority Critical patent/JP6770821B2/ja
Publication of JP2017185423A publication Critical patent/JP2017185423A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6770821B2 publication Critical patent/JP6770821B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Water Treatment By Sorption (AREA)

Description

この発明は、放射性セシウムや重金属類その他の有害物質に汚染された土壌の浄化方法に関するものである。
従来、放射能汚染土壌の処理方法に関する提案があった(特許文献1)。
すなわち、原子力発電所等の放射線管理区域内で発生した放射性物質で汚染された廃棄物は、汚染レベルに関係なく全て放射性廃棄物に区分されて管理されている。この様に放射線管理区域内で発生した廃棄物は放射性廃棄物として管理され、最終的には所定の処理を施した後に放射性廃棄物の処分施設に埋設処分される。この埋設処分(最終処分)により一連の処理・処分が完了する。
放射性廃棄物は、通常はセメントなどにより固形化処理されて、上述の最終処分に供されるのが一般的である。
ところで、福島第一原子力発電所の事故では、発電所敷地外の周辺で大量の汚染土壌等が発生することになった。このように、発電所敷地外で発生した汚染土壌等は、除染作業により収集して仮置場ないしは中間貯蔵施設にて貯蔵するとともに、適切な処理を行って約30年間の貯蔵の後に最終的な処分に供されることになっている。
汚染土壌等は具体的には、建物などの除染や地表土を数センチ除去するなどの除染作業を通して集められ、フレコンパックなどに充填されて仮置き場に集積され、最大3年間仮置き場にて貯蔵保管される。その後、汚染土壌等は中間になっている。
環境省は、福島第一原子力発電所の事故による除染に伴って発生する汚染土壌等の量を、福島県内より約2,800万m3、その他の地域より約1,300万m3の合計約4,100万m3と推定している。この量は、東京ドーム約34杯分の量に相当し、非常に大量な量である。これらの多量の発生汚染土壌等は仮置き場にて約3年間保管された後に、中間貯蔵施設にて30年間保管しその後最終処分に供される。
中間貯蔵施設は、処理設備が併設されて汚染土壌等の処理が行われる計画となっている。福島県内で発生する2,800万m3の土壌を深さ10mのピットにて保管するとなれば、それだけで約2km×2kmの敷地が必要となる。
このような大量の汚染土壌を全量最終処分に供することは最終処分コスト及び最終処分場の確保などの観点より、大きな課題となっている。このため、これら大量の汚染土壌を分別や除染等の処理を行い各放射能濃度に応じて再利用も含めて適切に処置することが求められている。
ところで、発電所敷地外で発生する汚染土壌の物量は発電所敷地内で発生する汚染土壌の物量よりはるかに多い。そのため、これら汚染土壌を除染するには莫大な費用が発生してしまうという課題がある。したがって、発電所敷地外で発生した汚染土壌の除染は効率良く行い、低コストで除染を行うことが極めて重要である。
そこで従来提案の目的は、原子力発電所事故等により原子力発電所外周辺地の土壌や草木等が放射能で汚染され場合の管理および処理・処分を合理的に行うことができる放射能汚染土壌の処理方法を提供することにある。
上記課題を解決するために従来提案は、原子力発電所等の放射線管理区域外における放射能汚染土壌の処理方法において、前記放射能汚染土壌を汚染レベルごとに分別する工程と、分別された前記汚染レベルに応じて放射能濃度を低減する為の処理ないしは処分を施す工程とを有するというものである。
しかし、この提案では土壌から汚染物質を具体的に有効に分離することは出来ないという問題があった。
特開2014-137253号公報
そこでこの発明は、土壌から汚染物質を具体的に有効に分離することができる汚染土壌の浄化方法を提供しようとするものである。
前記課題を解決するためこの発明では次のような技術的手段を講じている。
(1)この発明の汚染土壌の浄化方法は、有害物質による汚染土壌に電解強酸性水、電解強アルカリ性水の順で及ぼすことにより、前記有害物質が収着した粘土・シルトの少なくとも一部を汚染土壌から剥離させて電解強酸性水又は/及び電解強アルカリ性水に移行せしめると共に、前記有害物質が収着した粘土・シルトが移行した電解強酸性水又は/及び電解強アルカリ性水を、分級機構により砂から分離するようにしたことを特徴とする。
この汚染土壌の浄化方法は、有害物質による汚染土壌に電解強酸性水、電解強アルカリ性水の順で及ぼすこととしているので、有害物質が収着した粘土・シルトの少なくとも一部を汚染土壌から剥離させることが出来る。
また、有害物質による汚染土壌に電解強酸性水、電解強アルカリ性水の順で及ぼすようにしたので、汚染土壌の環境のpHを急激に変動させることになり、粘土・シルトの荷電状態(土壌粒子のゼータポテンシャル)を変化させて粘土・シルトの水中への分散をし易くすることが出来る。
ここで、前記有害物質として、原発事故で降下したセシウム134、セシウム137などの放射性セシウムや、カドミウム、鉛、六価クロムなどの重金属類、PCBやダイオキシンなどの有機物を例示することが出来る。
前記電解強酸性水や電解強アルカリ性水は、有隔膜の電気分解機構により生成させることが出来る。具体的には、例えば有隔膜の陽極側に所定濃度の食塩水(0.5〜20%等)を流すと共に、同陰極側に水を流すことが出来る。
前記電解強酸性水の水素イオン濃度は例えばpH3以下が好ましく、前記電解強アルカリ性水の水素イオン濃度は例えばpH12以上が好ましい。前記電解強酸性水には、例えば電解生成塩素(Cl2、HOCl)が含まれることになる。なお、電解強酸性水と電解強アルカリ性水の酸・アルカリの強度は、汚染土壌に及ぼす時点で該当していたら足り、その後の経過は問わないものである。
前記汚染土壌に電解強酸性水、電解強アルカリ性水の順で及ぼす態様として、汚染土壌に電解強酸性水と電解強アルカリ性水を交互に及ぼすことを例示することが出来る。また、最初に汚染土壌を電解強酸性水に浸漬しておいて、次に前記汚染土壌に電解強アルカリ性水を及ぼすようにすることも出来る。
前記汚染土壌に電解強酸性水と電解強アルカリ性水を交互に及ぼす態様として、該土壌にかけ流したりシャワー状に噴霧したり浸漬したりすることを例示できる。
また、前記有害物質が収着した粘土・シルトの少なくとも一部を汚染土壌から剥離させて電解強酸性水又は/及び電解強アルカリ性水に移行せしめることとしているので、有害物質の処理を土壌処理(固体)から水処理(液体)へと質的に転換することが出来る。
さらに、前記有害物質が収着した粘土・シルトが移行した電解強酸性水又は/及び電解強アルカリ性水を、分級機構により砂から分離するようにしているので、電解強酸性水又は/及び電解強アルカリ性水中に移行した有害物質を土壌を構成する砂から分離することが出来る。
ここで、例えば前記粘土・シルトは、岩石が熱作用や化学作用を受けて変性した二次鉱物であって、その層間に陽イオン(例えば放射性セシウムや重金属類)が収着し易い性質を有するものである。
前記分級機構として、複数の貫通部を有するふるい方式や遠心手段を具備するサイクロン方式を例示することが出来る。
前記分級機構の目の態様として、メッシュ状(例えば網の目状)やスリット状(例えば細長線状)の貫通部が形成されているものを例示することが出来る。
(2)前記汚染土壌を、電解強酸性水が及ぼされる酸洗浄槽から電解強アルカリ性水が及ぼされるアルカリ洗浄槽へと移行せしめるようにし、前記各洗浄槽は有害物質が収着した粘土・シルトが透過できる貫通部を有する分級機構を具備するようにしてもよい。
このように、前記汚染土壌を、電解強酸性水が及ぼされる酸洗浄槽から電解強アルカリ性水が及ぼされるアルカリ洗浄槽へと移行せしめるようにすると、有害物質による汚染土壌に電解強酸性水、電解強アルカリ性水の順で及ぼすことが出来る。
また、前記各洗浄槽は有害物質が収着した粘土・シルトが透過できる貫通部を有する分級機構を具備するようにすると、有害物質が収着した粘土・シルトが移行した電解強酸性水又は/及び電解強アルカリ性水を砂から分離することが出来る。
(3)前記電解強アルカリ性水が及ぼされた汚染土壌からアルカリ性水を洗い流すアルカリ性水すすぎ槽を具備せしめるようにし、前記アルカリ性水すすぎ槽は有害物質が収着した粘土・シルトが透過できる貫通部を有する分級機構を具備するようにしてもよい。
このように、電解強アルカリ性水が及ぼされた汚染土壌からアルカリ性水を洗い流すアルカリ性水すすぎ槽を具備せしめるようにすると、電解強アルカリ性水が及ぼされた土壌の次工程への影響を緩和することが出来る。
また、前記アルカリ性水すすぎ槽は有害物質が収着した粘土・シルトが透過できる貫通部を有する分級機構を具備するようにすると、有害物質が収着した粘土・シルトが移行したすすぎ水を砂から分離することが出来る。
(4)前記分級機構からの排出水中の有害物質が収着した粘土・シルトを、活性炭に吸着させるようにしてもよい。
このようにすると、汚染土壌から有害物質を実際に選択的に分離して活性炭に移行させることが出来る。
(5)前記有害物質が収着した粘土・シルトを吸着した活性炭の焼却処理を行って減容化するようにしてもよい。
このようにすると、排出水中の有害物質を活性炭に吸着・濃縮しこれを焼却して減容化することが出来る。
この発明は上述のような構成であり、次の効果を有する。
有害物質が収着した粘土・シルトの少なくとも一部を汚染土壌から剥離させることが出来るので、土壌から汚染物質を具体的に有効に分離することができる汚染土壌の浄化方法を提供することが出来る。
また、有害物質による汚染土壌に電解強酸性水、電解強アルカリ性水の順で及ぼすようにしたので、汚染土壌の環境のpHを急激に変動させることになり、粘土・シルトの荷電状態を変化させて粘土・シルトの水中への分散をし易くすることが出来る。
汚染土壌を除染機1と除染機2とで、電解強酸性水が及ぼされる酸洗浄槽から電解強アルカリ性水が及ぼされるアルカリ洗浄槽へと移行せしめるようにしたので、これらの装置により有害物質による汚染土壌に電解強酸性水、電解強アルカリ性水の順で及ぼすことが出来る。
また、前記各洗浄槽は有害物質が収着した粘土・シルトが透過できる貫通部を有する分級機構を具備するようにしており、この機構により有害物質が収着した粘土・シルトが移行した電解強酸性水、電解強アルカリ性水を土壌から分離することが出来る。
この発明の汚染土壌の浄化方法の実施形態1を説明するシステム・フロー図。 この発明の汚染土壌の浄化方法の実施形態2を説明するシステム・フロー図。
以下、この発明の実施の形態を説明する。
〔実施形態1〕
図1に示すように、この実施形態の汚染土壌の浄化方法は、有害物質による汚染土壌1(保管放射能汚染土壌としてフレコンバッグ2に収容)を5mm以下に分級(放射能濃度が20,000Bq/kg以上であった)して、電解強酸性水3、電解強アルカリ性水4の順で及ぼすことにより、前記有害物質が収着した粘土・シルトの少なくとも一部を汚染土壌1から剥離させて電解強酸性水3、電解強アルカリ性水4に移行せしめるようにした。
前記有害物質として、原発事故で降下したセシウム134、セシウム137などの放射性セシウムを含む土壌を処理した。前記粘土・シルトは、岩石が熱作用や化学作用を受けて変性した二次鉱物であって、その層間に陽イオン(放射性セシウム)が収着し易い性質を有する。
前記電解強酸性水3や電解強アルカリ性水4は、有隔膜の電気分解機構(電解水生成装置5)により生成させた。すなわち、有隔膜の陽極側に所定濃度(約3%)の食塩水を流すと共に(電解強酸性水3が生成)、同陰極側に水を流した(電解強アルカリ性水4が生成)。そして、前記電解強酸性水3の水素イオン濃度はpH3以下になるよう調整し、前記電解強アルカリ性水4の水素イオン濃度はpH12以上になるよう調整した(電流密度6A/dm2)。
前記電解強酸性水3には、電解生成塩素(Cl2、HOCl)が含まれることになる(残留塩素濃度は数百ppmであった)。この電解生成塩素が汚染土壌1中の有機物を分解することにより、有害物質が収着している粘土・シルトが土壌から剥離し易くなる。
前記汚染土壌1に電解強酸性水3、電解強アルカリ性水4の順で及ぼす態様として、汚染土壌1に電解強酸性水3と電解強アルカリ性水4を交互に2回及ぼすようにした(除染機1と除染機2)。また、前記汚染土壌1に電解強酸性水3と電解強アルカリ性水4を交互に及ぼす態様として、該土壌にかけ流し浸漬するようにした。
そして、前記有害物質が収着した粘土・シルトが移行した電解強酸性水3、電解強アルカリ性水4を、分級機構6により砂から分離するようにした。前記分級機構6として、複数の貫通部を有するふるい方式を採用した。前記分級機構6の目の態様として、スリット状(細長線状)の貫通部7(図2参照)が形成されているものを使用した。
具体的には汚染土壌1を、先ず除染機1で、電解強酸性水3が及ぼされる酸洗浄槽8から電解強アルカリ性水4が及ぼされるアルカリ洗浄槽9へと移行せしめるようにし(土壌は図示右方向に移動)、前記各洗浄槽は有害物質が収着した粘土・シルトが透過できる貫通部7を有する分級機構6(1mm回転スクリーン)を具備するようにした。前記回転スクリーンはモータMにより回転駆動される。
前記1mm回転スクリーンの目を透過した1mm未満の土壌には、放射能濃度が高い粘土・シルトが含まれており、これを電解酸性水除去装置と電解アルカリ性除去装置に移行させ、pH調整したりPACを添加したりして有害物質を含む粘土・シルトを沈降分離した。これは高濃度放射性土壌であり、放射能濃度が30,000Bq/kg以上であった。
前記除染機1のアルカリ洗浄槽9から排出された汚染土壌1を、除染機2の電解強酸性水3が及ぼされる酸洗浄槽8から電解強アルカリ性水4が及ぼされるアルカリ洗浄槽9へと移行せしめるようにし(土壌は図示右方向に移動)、前記各洗浄槽は有害物質が収着した粘土・シルトが透過できる貫通部7を有する分級機構6(120μm回転スクリーン)を具備するようにした。前記回転スクリーンはモータMにより回転駆動される。
この除染機2のアルカリ洗浄槽9から排出された土壌の放射能濃度は、3,000Bq/kg以下にまで低減されていた(除染埋戻し土壌10)。
一方、120μm回転スクリーンの目を透過した120μm未満の土壌には、放射能濃度が高い粘土・シルトが含まれており、これを電解酸性水除去装置と電解アルカリ性除去装置に移行させ、pH調整したりPACを添加したりして有害物質を含む粘土・シルトを沈降分離した。これは高濃度放射性土壌11であり、放射能濃度が30,000Bq/kg以上であった。
このように汚染土壌1を除染機1と除染機2とで、電解強酸性水3が及ぼされる酸洗浄槽8から電解強アルカリ性水4が及ぼされるアルカリ洗浄槽9へと移行せしめるようにしたので、これらの装置により有害物質による汚染土壌1に電解強酸性水3、電解強アルカリ性水4の順で及ぼすことが出来た。
また、前記各洗浄槽は有害物質が収着した粘土・シルトが透過できる貫通部7を有する分級機構6を具備するようにしており、この機構により有害物質が収着した粘土・シルトが移行した電解強酸性水3、電解強アルカリ性水4を砂から分離することが出来た。
次に、この実施形態の汚染土壌の浄化方法の使用状態を説明する。
この汚染土壌の浄化方法は、有害物質による汚染土壌1に電解強酸性水3、電解強アルカリ性水4の順で及ぼすこととしているので、有害物質が収着した粘土・シルトの少なくとも一部を汚染土壌1から剥離させることができ、土壌から汚染物質を具体的に有効に分離することができるという利点を有する。
また、有害物質による汚染土壌1に電解強酸性水3、電解強アルカリ性水4の順で及ぼすようにしたので、汚染土壌1の環境のpHを急激に変動させることになり、粘土・シルトの荷電状態(土壌粒子のゼータポテンシャル)を変化させて粘土・シルトの水中への分散をし易くすることが出来るという利点を有する。
さらに、前記有害物質が収着した粘土・シルトの少なくとも一部を汚染土壌1から剥離させて電解強酸性水3、電解強アルカリ性水4に移行せしめることとしているので、有害物質の処理を土壌処理(固体)から水処理(液体)へと質的に転換することが出来るという利点を有する。
その上、前記有害物質が収着した粘土・シルトが移行した電解強酸性水3、電解強アルカリ性水4を、分級機構6により砂から分離するようにしているので、電解強酸性水3、電解強アルカリ性水4中に移行した有害物質を土壌を構成する砂から分離することが出来るという利点を有する。
〔実施形態2〕
次に、実施形態2を前記実施形態との相違点を中心に説明する。
図2に示すように、この実施形態の汚染土壌の浄化方法は、前記電解強アルカリ性水4が及ぼされた汚染土壌1から、工業用水12でアルカリ性水を洗い流すアルカリ性水すすぎ槽13を具備せしめるようにし、前記アルカリ性水すすぎ槽13は有害物質が収着した粘土・シルトが透過できる貫通部7を有する分級機構6を具備するようにした。
このように、電解強アルカリ性水4が及ぼされた汚染土壌1からアルカリ性水を洗い流すアルカリ性水すすぎ槽13を具備せしめるようにしたので、電解強アルカリ性水4が及ぼされた土壌の次工程(除染機2、除染機2排出)への影響を緩和することが出来る。
また、前記アルカリ性水すすぎ槽13は有害物質が収着した粘土・シルトが透過できる貫通部7を有する分級機構6を具備するようにしており、有害物質が収着した粘土・シルトが移行したすすぎ水を砂から分離するようにした。
さらに、前記分級機構6からの排出水中の有害物質が収着した粘土・シルトを、活性炭に吸着させるようにしており、汚染土壌1から有害物質を実際に選択的に分離して活性炭に移行させるようにした(図示せず)。
その上、前記有害物質が収着した粘土・シルトを吸着した活性炭の焼却処理を行って減容化するようにしており、排出水中の有害物質を活性炭に吸着・濃縮しこれを焼却して減容化するようにした(図示せず)。
<技術の概要>
埋戻しが可能な放射性セシウム濃度が3,000Bq/kg以下の除染土壌と、濃縮土壌とに分離する技術と、その仕組みを明らかにした。この方法の特徴は、材料は、安価な「水」と「食塩」と非常に少ない電気使用量(低電圧で維持費も低価格)で実行可能であり、使用した水も回収・再利用できる点にある。
放射能汚染土壌の除染・減容化方法として、除染効果や顕在性の面から水洗法と粒度選別法の組み合わせが有望視されており、水洗で容易に落ちない土壌物質に付着した放射性セシウムの剥離、洗浄を促進するための提案が色々となされているが、これらの方法では微細な粘度質に強固に結合した放射性セシウムを選択的に除染・減容化できていない。
しかし、本除染・減容化技術は、放射性セシウムをイオンの形で取り出すのではなく、「放射性セシウムが固着した非常に細かい粘土粒子」として、汚染土壌から剥離して、濃縮する技術であり、当社の開発した電気分解技術を応用した「水」と「食塩」と「少ない電気使用量」で可能にした、安価で画期的な除染・減容化技術である。
土壌から汚染物質を具体的に有効に分離することが出来ることによって、種々の汚染土壌の浄化方法に利用することが出来る。
1 汚染土壌
3 電解強酸性水
4 電解強アルカリ性水
6 分級機構
7 貫通部
8 酸洗浄槽
9 アルカリ洗浄槽
13 アルカリすすぎ槽

Claims (1)

  1. 有害物質による汚染土壌(1)に電解強酸性水(3)、電解強アルカリ性水(4)の順で及ぼすことにより、汚染土壌(1)の環境のpHを急激に変動させ、粘土・シルトの荷電状態を変化させ、前記有害物質が収着した粘土・シルトの少なくとも一部を汚染土壌(1)から剥離させて電解強酸性水(3)又は/及び電解強アルカリ性水(4)に移行せしめると共に、前記有害物質が収着した粘土・シルトが移行した電解強酸性水(3)又は/及び電解強アルカリ性水(4)を、分級機構(6)により汚染土壌(1)から分離するようにし、
    前記汚染土壌(1)を、電解強酸性水(3)が及ぼされる酸洗浄槽(8)から電解強アルカリ性水(4)が及ぼされるアルカリ洗浄槽(9)へと移行せしめるようにし、前記各洗浄槽は有害物質が収着した粘土・シルトが透過できる貫通部(7)を有する分級機構(6)を具備するようにし、
    汚染土壌(1)を、除染機1で、電解強酸性水(3)が及ぼされる酸洗浄槽(8)から電解強アルカリ性水(4)が及ぼされるアルカリ洗浄槽(9)へと移行せしめるようにし、前記各洗浄槽は有害物質が収着した粘土・シルトが透過できる貫通部(7)を有する分級機構(6)を具備するようにし、
    前記除染機1のアルカリ洗浄槽(9)から排出された汚染土壌(1)を、除染機2の電解強酸性水(3)が及ぼされる酸洗浄槽(8)から電解強アルカリ性水(4)が及ぼされるアルカリ洗浄槽(9)へと移行せしめるようにし、前記各洗浄槽は有害物質が収着した粘土・シルトが透過できる貫通部(7)を有する分級機構(6)を具備するようにした
    ことを特徴とする汚染土壌の浄化方法。
JP2016074298A 2016-04-01 2016-04-01 汚染土壌の浄化方法 Active JP6770821B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016074298A JP6770821B2 (ja) 2016-04-01 2016-04-01 汚染土壌の浄化方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016074298A JP6770821B2 (ja) 2016-04-01 2016-04-01 汚染土壌の浄化方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017185423A JP2017185423A (ja) 2017-10-12
JP6770821B2 true JP6770821B2 (ja) 2020-10-21

Family

ID=60043721

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016074298A Active JP6770821B2 (ja) 2016-04-01 2016-04-01 汚染土壌の浄化方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6770821B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019162572A (ja) * 2018-03-19 2019-09-26 株式会社東芝 汚染除去装置、および、汚染除去方法

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3078107B2 (ja) * 1992-04-07 2000-08-21 日本原子力研究所 放射性廃棄物の減容処理方法
JP2001149913A (ja) * 1999-11-24 2001-06-05 Shimizu Corp 汚染土壌の洗浄方法
JP2006255515A (ja) * 2005-03-15 2006-09-28 Nippo Corporation:Kk 重金属汚染土壌の浄化方法
JP2006326434A (ja) * 2005-05-24 2006-12-07 Eco Techno:Kk 汚染土壌の浄化方法
JP2008080181A (ja) * 2006-09-25 2008-04-10 Hitachi Plant Technologies Ltd 土壌洗浄方法及び装置
JP4902327B2 (ja) * 2006-12-04 2012-03-21 住友大阪セメント株式会社 汚染土壌の浄化方法
JP2013103206A (ja) * 2011-11-16 2013-05-30 National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology 汚染土壌の浄化方法
JP6220114B2 (ja) * 2011-11-30 2017-10-25 荏原工業洗浄株式会社 放射性セシウム固体状被汚染物の除染方法及び装置
JP6083591B2 (ja) * 2012-06-22 2017-02-22 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 放射性セシウム汚染土壌の分級・洗浄効果を向上させる除染方法
JP2014134403A (ja) * 2013-01-08 2014-07-24 Masaharu Sato セシウム汚染物の除染方法
JP6137887B2 (ja) * 2013-03-14 2017-05-31 大成建設株式会社 放射性物質を含む土壌の除染方法
JP6199154B2 (ja) * 2013-10-28 2017-09-20 株式会社本間組 放射性物質の除去装置
JP6381102B2 (ja) * 2013-12-13 2018-08-29 株式会社オメガ 汚染土壌の浄化方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017185423A (ja) 2017-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5925016B2 (ja) 放射性セシウムが付着した可燃物から放射性セシウムを除去する除染方法
JP4766719B1 (ja) 最終処分場の浸出水の処理方法
CN103137231A (zh) 用于被放射性铯污染的固体状材料的去污染方法和设备
JP5746407B1 (ja) ヒ素を含む泥水の浄化方法及び浄化装置
WO1995015566A1 (en) Process for the treatment of particulate material
KR900000343B1 (ko) 방사성오염금속의 제염방법(除染方法)
JP2014163843A (ja) 洗浄用酸の再生利用方法および再生処理設備
Valdovinos et al. Treatment methods for radioactive wastes and its electrochemical applications
JP6770821B2 (ja) 汚染土壌の浄化方法
JP5062579B1 (ja) 放射性物質を含む汚染土壌処理システム。
KR100934929B1 (ko) 재생성 전해 연마 제염과 전기 흡착 및 증착을 이용한제염폐액 처리
CA2064224A1 (en) Method of removing ions
JP2012247407A (ja) 高レベル放射能汚染水からの放射能沈殿除去技術と水の浄化技術
JP6381102B2 (ja) 汚染土壌の浄化方法
JP5956745B2 (ja) 放射性セシウムを含有する水溶液から放射性セシウムを除去する方法
KR20180079539A (ko) 우라늄으로 오염된 물질의 세척방법
JP6474679B2 (ja) ヒ素を含む泥水の浄化方法及び浄化装置
WO2012165025A1 (ja) 放射性物質により汚染された塵芥、土砂及び土壌の洗浄除染方法
JP2509654B2 (ja) 化学除染廃液処理方法
JP2016114472A (ja) 放射性廃液処理方法及び放射性廃液の処理装置
WO2013021475A1 (ja) カルシウムスケールの防止方法
JP2018058071A (ja) 汚染土壌の浄化方法
JP2013160752A (ja) 放射能物質に汚染された除去土壌を正常な土壌に戻す方法
KR102308557B1 (ko) 해체 원전의 오염토양 제염방법
JP6683668B2 (ja) 放射性金属廃棄物の除染方法

Legal Events

Date Code Title Description
A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20160422

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180425

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190322

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190402

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190531

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190820

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191120

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20191120

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20191128

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20191129

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20200124

C211 Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211

Effective date: 20200203

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20200707

C23 Notice of termination of proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23

Effective date: 20200831

C03 Trial/appeal decision taken

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03

Effective date: 20200928

C30A Notification sent

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012

Effective date: 20200928

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200928

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6770821

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250