JP4902327B2 - 汚染土壌の浄化方法 - Google Patents
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Description
すなわち、塩素含有廃棄物を処理して得られる生成塩を用いて汚染土壌を浄化する汚染土壌の浄化方法であって、塩化カリウムと臭化カリウムを含有してなる前記生成塩および酸を含む水溶液を用いて重金属を含む汚染土壌を洗浄し、この汚染土壌から重金属を除去する工程を有し、前記生成塩は、前記塩素含有廃棄物をセメント原料として再生する際に生成、回収された、塩化カリウムと臭化カリウムとを合計で50重量%以上含む回収塩であり、前記水溶液はpHが1〜6の範囲であり、かつ、この水溶液のハロゲンイオンの濃度が0.01モル/リットル以上かつ0.1モル/リットル以下であることを特徴とする。
前記生成塩に含まれる塩化カリウムおよび臭化カリウムの合計含有率は50重量%以上であるのが好ましい。前記水溶液はpHが1〜6の範囲であり、かつ、この水溶液のハロゲンイオンの濃度が0.01〜2モル/リットルであることが好ましい。
前記水溶液は、前記汚染土壌を洗浄した後に、再度汚染土壌の洗浄に循環利用されることが好ましい。
塩素含有廃棄物を処理して得られる生成塩を含有してなることを特徴とする。
本発明の汚染土壌の浄化剤によれば、多量の浄化剤を使用する汚染土壌の浄化に塩素含有廃棄物に含まれるアルカリ金属のハロゲン化物を利用することによって、汚染土壌の洗浄を低コストに行なうことができる。
図2は、本発明の汚染土壌の浄化方法を示す流れ図である。まず、重金属に汚染された土壌を洗浄槽に投入する。次いで、この浄化槽の汚染土壌に浄化剤を連続して満遍なく散布する(B−1)。これにより、浄化剤に含まれる臭化カリウムや塩化カリウムなどのアルカリ金属のハロゲン化物と、汚染土壌に含まれる重金属とが、弱酸性の環境下で錯体化合物を形成して浄化剤に溶出することとなり、したがって、汚染土壌から重金属が除去される。この洗浄時においては、汚染土壌と浄化剤との接触を十分に行なうために、汚染土壌を洗浄槽中で撹拌しつつ浄化剤を散布し、汚染土壌の浄化を効率的に行なうことも好ましい。
表1中の回収塩(結晶)とは、セメント焼成装置の塩素バイパス装置から回収された回収塩(生成塩)を脱塩装置によって処理した結晶状塩である。
水洗濾液とは、セメント焼成装置の塩素バイパス装置のダストを脱塩装置によって水洗した際に生じた濾液である。
スラリーとは、上記水洗濾液からカルシウム成分を除去し、加熱、濃縮を行なったスラリー状塩である。
上述した3種類の塩類をそれぞれ用いて、ハロゲンイオン濃度が0.1モル/リットル,1.0モル/リットル,2.0モル/リットルとなる3種類の溶液を調製し、これらをそれぞれ20重量部混合、攪拌して水溶液を得た。更に、塩酸を用いてこれらの水溶液のpHを3に調整し、それぞれ3種類のハロゲンイオン濃度の実施例1〜3の浄化剤を得た。
一方、比較例として、蒸留水、塩化カリウム溶液、臭化カリウム溶液のそれぞれについて、ハロゲンイオン濃度が0.1モル/リットル,1.0モル/リットル,2.0モル/リットルとなる3種類の溶液を用意して、3段階のハロゲンイオン濃度からなる比較例1〜3の浄化剤を得た。
このようにして調製された、3段階のハロゲンイオン濃度からなる実施例1〜3および比較例1〜3の浄化剤を用いて、鉛が含まれた汚染土壌に対してこれらの浄化剤を散布しつつ撹拌し、土壌中の鉛成分を溶出させて、回収された廃液に含まれる鉛成分の濃度を測定した。そして、これら廃液中の鉛成分の濃度から汚染土壌に含まれる鉛の除去率を算出した。実施例1〜3および比較例1〜3のハロゲンイオン濃度別の、土壌に含まれる鉛の除去率を表2に示す。
次に、表1に示した3種類の形態(回収塩、水洗濾液、スラリー)の塩類をそれぞれ用いて、pHが1,3,6となるように塩酸で調製した3種類の水溶液から実施例4〜6の浄化剤を得た。
一方、蒸留水、塩化カリウム溶液、臭化カリウム溶液のそれぞれについて、pHが1,3,6となるように塩酸で調製した比較例4〜6の浄化剤を得た。
このようにして調製された、3段階のpHからなる実施例4〜6および比較例4〜6の浄化剤を用いて、鉛が含まれた汚染土壌に対してこれらの浄化剤を散布しつつ撹拌し、土壌中の鉛成分を溶出させて、回収された廃液に含まれる鉛成分の濃度を測定した。そして、これら廃液中の鉛成分の濃度から汚染土壌に含まれる鉛の除去率を算出した。実施例4〜6および比較例4〜6のpHの違いによる、土壌に含まれる鉛の除去率を表3に示す。
更に、浄化剤に多価の陽イオンを含有させた際の鉛の除去率を調べた。検証にあたって、本発明の実施例7〜11と比較例7〜9の浄化剤を用意した。各実施例および比較例の浄化剤の概要は以下の通りである。
実施例7: 表1に示した回収塩を用い、ハロゲンイオン濃度が0.1モル/リットルとなる水溶液を20重量部混合した。
実施例8: 表1に示した回収塩を用い、塩化カルシウムを添加し、ハロゲンイオン濃度が0.1モル/リットルとなる水溶液を20重量部混合した。
実施例9: 表1に示した水洗濾液を用い、ハロゲンイオン濃度が0.1モル/リットルとなる水溶液を20重量部混合した。
実施例10: 表1に示した水洗濾液を用い、塩化カルシウムを添加し、ハロゲンイオン濃度が0.1モル/リットルとなる水溶液を20重量部混合した。
実施例11: 表1に示したスラリーを用い、ハロゲンイオン濃度が0.1モル/リットルとなる水溶液を20重量部混合した。
比較例7: 塩化カリウム水溶液である。
実施例8: 蒸留水である。
実施例9: 塩化カルシウム水溶液である。
このような実施例7〜11および比較例7〜9の浄化剤を用いて、鉛が含まれた汚染土壌に対してこれらの浄化剤を散布しつつ撹拌し、土壌中の鉛成分を溶出させて、回収された廃液に含まれる鉛成分の濃度を測定した。そして、これら廃液中の鉛成分の濃度から汚染土壌に含まれる鉛の除去率を算出した。表4に、それぞれの浄化剤の塩素イオン、臭素イオン、カルシウムイオンの各濃度と、土壌に含まれる鉛の除去率を示す。
Claims (2)
- 塩素含有廃棄物を処理して得られる生成塩を用いて汚染土壌を浄化する汚染土壌の浄化方法であって、
塩化カリウムと臭化カリウムを含有してなる前記生成塩および酸を含む水溶液を用いて重金属を含む汚染土壌を洗浄し、この汚染土壌から重金属を除去する工程を有し、
前記生成塩は、前記塩素含有廃棄物をセメント原料として再生する際に生成、回収された、塩化カリウムと臭化カリウムとを合計で50重量%以上含む回収塩であり、
前記水溶液はpHが1〜6の範囲であり、かつ、この水溶液のハロゲンイオンの濃度が0.01モル/リットル以上かつ0.1モル/リットル以下であることを特徴とする汚染土壌の浄化方法。 - 前記水溶液は、前記汚染土壌を洗浄した後に、再度汚染土壌の洗浄に循環利用されることを特徴とする請求項1に記載の汚染土壌の浄化方法。
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