JP2016114472A - 放射性廃液処理方法及び放射性廃液の処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機系の二次廃棄物の発生量を低減させることができる放射性廃液処理方法を提供する。【解決手段】放射性廃液処理方法S100は、放射性廃液に、無機系材料からなる粉末吸着剤を添加し、前記放射性廃液と前記粉末吸着剤とを混合することにより、前記放射性廃液中の放射性物質を前記粉末吸着剤に吸着させる吸着ステップS20と、吸着ステップのS20後に、前記放射性廃液に対して固液分離を施すことで、前記放射性廃液から前記放射性物質を吸着した前記粉末吸着剤を分離させる固液分離ステップS30と、固液分離ステップS30の後に、前記放射性物質を吸着した前記粉末吸着剤を無機系の固化材を用いて固化させる固化ステップS40と、を含む。【選択図】図2

Description

本発明は、放射性廃液処理方法及び放射性廃液の処理装置に関する。
原子力プラントの関連設備の補修・解体工事では、部材を構成する金属部品に付着した放射性物質を除染処理した後に生じる放射性廃液の処理を行っている。放射性廃液は、ろ過、イオン交換、蒸発濃縮等の工程を経て、放射性廃液中の放射性物質の濃縮処理を行った後に、濃縮後の放射性物質をセメント等で固化して安定した固体廃棄物として保管されている。
このような放射性廃液の処理方法として、例えば、特許文献1には、二酸化マンガン触媒の存在下で放射性廃液を酸化剤と接触させることで放射性廃液中の放射性物質を酸化・不溶化処理する方法が開示されている。この方法では、酸化・不溶化処理後の放射性廃液をフィルタに通水することでろ過して固液分離させ、不溶化された放射性物質を除去している。
特許第3729342号公報
ところで、放射性廃液中から放射性物質を除去するためにろ過処理やイオン交換処理を行う場合、ろ過膜及びイオン交換樹脂等の二次廃棄物が発生する。特に、イオン交換樹脂は、放射性廃液から効率的に放射性物質を除去することが可能なために、放射性廃液の処理に多く利用されている。有機物であるイオン交換樹脂は、放射性分解による水素発生が懸念されるため、セメント等で固化処理する際には、無機化処理が必要となる。
しかしながら、除染処理後に発生する放射性廃液を処理したイオン交換樹脂(除染廃液処理済イオン交換樹脂)は高線量であるため、無機化処理が困難である。そのため、処分場への搬出が困難であり、除染廃液処理済イオン交換樹脂は、各原子力プラントに設けられた保管庫に保管せざるを得ない状況である。したがって、除染廃液処理済イオン交換樹脂のような有機系の二次廃棄物の発生量を低減したいという要望がある。
本発明は、上記要望を解決するためになされたものであって、有機系の二次廃棄物の発生量を低減させることが可能な放射性廃液の処理方法を提供するものである。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明の一態様に係る放射性廃液処理方法は、放射性廃液に、無機系材料からなる粉末吸着剤を添加し、前記放射性廃液と前記粉末吸着剤とを混合することにより、前記放射性廃液中の放射性物質を前記粉末吸着剤に吸着させる吸着ステップと、前記吸着ステップの後に、前記放射性廃液に対して固液分離を施すことで、前記放射性廃液から前記放射性物質を吸着した前記粉末吸着剤を分離させる固液分離ステップと、前記固液分離ステップの後に、前記放射性物質を吸着した前記粉末吸着剤を無機系の固化材を用いて固化させる固化ステップと、を含む。
このような構成によれば、吸着ステップで無機系材料からなる粉末吸着剤に放射性廃液中の放射性物質を吸着させた後に、固液分離ステップで固液分離することで、放射性廃液中から放射性物質を粉末吸着剤とともに除去することができる。そして、除去した粉末吸着剤を無機系の固化材を用いて固化することで、無機系の二次廃棄物として処理することができる。したがって、放射性廃液中の放射性物質を有機系の材料を用いずに、無機系の材料のみで処理することができる。
また、上記放射性廃液処理方法では、前記固化ステップの前に、前記固液分離ステップで前記放射性物質を吸着した前記粉末吸着剤が分離された前記放射性廃液をフィルタに通水させるフィルタ通水ステップを含んでいてもよい。
このような構成によれば、フィルタ通水ステップにおいて固液分離ステップで粉末吸着剤が一度分離された放射性廃液をフィルタに通水させることで、固液分離ステップでは除去しきれずに放射性廃液中に残留した僅かな粉末吸着剤を放射性物質とともに高精度に分離することができる。
また、上記放射性廃液処理方法では、前記固液分離ステップで前記放射性物質を吸着した前記粉末吸着剤が分離された前記放射性廃液のpHを調整するpH調整ステップと、前記pH調整ステップの後に、前記放射性廃液で除染対象物を除染する再除染ステップとを含んでいてもよい。
このような構成によれば、放射性物質を吸着した粉末吸着剤が分離された放射性廃液のpHをpH調整ステップでpHを調整することで、再除染ステップにおいて粉末吸着剤が分離された放射性廃液を用いて除染対象物を除染することができる。したがって、粉末吸着剤が分離された放射性廃液を廃棄せずに、再び除染系統に戻して循環利用することができる。これにより、放射性廃液を効率的に使用して、最終的に処理しなければならない放射性廃液の処理量を低減することができる。
また、本発明の第二の態様に係る放射性廃液処理装置では、放射性廃液に、無機系材料からなる粉末吸着剤を添加し、前記放射性廃液と前記粉末吸着剤とを混合することにより、前記放射性廃液中の放射性物質を前記粉末吸着剤に吸着させる吸着部と、前記吸着部で処理された前記放射性廃液に対して固液分離を施すことで、前記放射性廃液から前記放射性物質を吸着した前記粉末吸着剤を分離させる固液分離部と、前記固液分離部で分離された前記放射性物質を吸着した前記粉末吸着剤を無機系の固化材を用いて固化させる固化部と、を備える。
本発明の放射性廃液処理方法によれば、無機系材料からなる粉末吸着剤を用いて放射性物質を吸着した後に固液分離して無機系の固化材を用いて固化させることで、無機系の二次廃棄物として処理でき、有機系の二次廃棄物の発生量を低減することができる。
本発明の第一実施形態における除染廃液処理装置を説明する模式図である。 本発明の第一実施形態における除染廃液処理方法を説明するフローチャートである。 本発明の第二実施形態における除染廃液処理装置を説明する模式図である。 本発明の第ニ実施形態における除染廃液処理方法を説明するフローチャートである。
《第一実施形態》
以下、本発明に係る第一実施形態について図1及び図2を参照して説明する。
放射性廃液処理装置は、ニッケルやコバルトなどの放射性物質を含有する放射性廃液から放射性物質を分離、除去する放射性廃液処理方法に用いられる装置である。
図1に示すように、第一実施形態の放射性廃液処理装置100は、除染対象物を除染する除染設備10と、除染設備10で除染処理後に排出される放射性廃液W1に粉末吸着剤Aを添加し、放射性廃液W1中の放射性物質を粉末吸着剤Aに吸着させる吸着部20と、放射性廃液W1から放射性物質を吸着した粉末吸着剤Aを分離させる液体サイクロン30(固液分離部)と、放射性物質を吸着した粉末吸着剤Aを固化させる固化部40と、粉末吸着剤Aが分離された放射性廃液のpHを調整するpH調整部50とを備えている。
除染設備10は、原子力プラント等を構成する金属部品の表面に付着したニッケルやコバルト等を含む放射性物質を酸性やアルカリ性の薬液で除去する除染処理が実施される。除染設備10で放射性物質の除去に使用された薬液は、放射性物質を含む放射性廃液W1となって除染設備10から排出される。
吸着部20は、無機系材料からなる粉末吸着剤Aによって放射性廃液W1中の放射性物質を除去する。吸着部20は、放射性廃液W1と添加された粉末吸着剤Aとを混合することにより、放射性廃液W1中の放射性物質を粉末吸着剤Aに吸着させる。本実施形態の吸着部20は、放射性廃液W1と粉末吸着剤Aとが混合される混合容器21と、粉末吸着剤Aに放射性廃液W1中の放射性物質を吸着させる反応槽22とを有する。
混合容器21は、添加された粉末吸着剤Aを放射性廃液W1とともに攪拌する攪拌器である。本実施形態で混合容器21に添加される粉末吸着剤Aは、粉状の無機系材料が用いられる。粉状の無機系材料としては、例えば、粒径が0.3mm未満のゼオライトやリン酸塩やアンチモン酸塩が用いられることが好ましく、粒径が0.003mm〜0.3mmの範囲内であることがより好ましい。
反応槽22は、混合容器21で混合された粉末吸着剤Aと放射性廃液W1との混合溶液W2を貯蔵する貯蔵容器である。反応槽22では、粉末吸着剤Aに放射性廃液W1中の放射性物質が吸着するために所定時間にわたって混合溶液W2が貯蔵される。
液体サイクロン30は、反応槽22に貯蔵された混合溶液W2に対して固液分離を施す。液体サイクロン30は、放射性廃液W1から放射性物質が吸着した粉末吸着剤Aを遠心力によって分離させる。液体サイクロン30は、放射性物質が吸着した粉末吸着剤Aを固化部40に排出すると共に、粉末吸着剤Aが除去された放射性廃液W1を処理水W3としてpH調整部50に排出する。
固化部40は、液体サイクロン30で分離された放射性物質を吸着した粉末吸着剤Aを無機系の固化材を用いて固化させる。本実施形態の固化部40は、粉末吸着剤Aにセメント固化処理を施す。なお、固化部40は、セメント固化に限定されるものではなく、無機系の固化材を用いればよく、例えば、ガラス固化であってもよく、ゼオライトや酸化カルシウムやジオポリマー(アルミナシリカと高炉スラグの混合物)で固化してもよい。
pH調整部50は、液体サイクロン30で放射性物質を吸着した粉末吸着剤Aが分離された放射性廃液W1である処理水W3のpHが調整される。本実施形態のpH調整部50は、処理水W3のpHを計測し、計測した処理水W3にpHに合わせて、除染に適したpHとなるよう除染試薬を投入する。pH調整部50は、除染試薬として、例えば、シュウ酸やクエン酸や過マンガン酸が投入される。
次に、放射性廃液処理装置100を用いた放射性廃液処理方法S100について図2を参照して説明する。
放射性廃液処理方法S100は、無機系材料からなる粉末吸着剤Aを用いて放射性廃液W1中の放射性物質を除去する。図2に示すように、本実施形態の放射性廃液処理方法S100は、放射性廃液W1に粉末吸着剤Aを添加し、放射性廃液W1中の放射性物質を粉末吸着剤Aに吸着させる吸着ステップS20と、放射性廃液W1から放射性物質を吸着した粉末吸着剤Aを分離させる固液分離ステップS30と、分離された粉末吸着剤Aを固化させる固化ステップS40と、粉末吸着剤Aが分離された放射性廃液W1のpHを調整するpH調整ステップS50と、pHを調整した放射性廃液W1で除染対象物を除染する再除染ステップS10とを含んでいる。
吸着ステップS20は、放射性廃液W1に、無機系材料からなる粉末吸着剤Aを添加する。吸着ステップS20は、放射性廃液W1と粉末吸着剤Aとを混合することにより、放射性廃液W1中の放射性物質を粉末吸着剤Aに吸着させる。本実施形態の吸着ステップS20は、放射性廃液W1と粉末吸着剤Aとを混合する混合ステップS21と、混合ステップS21の後に粉末吸着剤Aに放射性廃液W1中の放射性物質を吸着させる反応ステップS22とを有する。
混合ステップS21は、混合容器21で放射性廃液W1に粉末吸着剤Aを添加して攪拌し、混合溶液W2を生成する。
反応ステップS22は、放射性廃液W1中の放射性物質が粉末吸着剤Aに吸着するまで、混合ステップS21において混合容器21で混合された混合溶液W2を所定時間にわたって貯蔵する。ここでいう所定時間は、添加する粉末吸着剤Aの種類や粒径に応じて、適宜設定されればよい。
固液分離ステップS30は、吸着ステップS20の後に、混合溶液W2に対して固液分離を施す。固液分離ステップS30は、イオン交換樹脂等の有機系材料を用いたフィルタを使用せずに、放射性廃液W1から放射性物質を吸着した粉末吸着剤Aを分離させる。本実施形態の固液分離ステップS30は、液体サイクロン30を用いて遠心力を利用して、混合溶液W2を粉末吸着剤Aと、放射性物質が除去された放射性廃液W1である処理水W3とに分離する。
固化ステップS40は、固液分離ステップS30の後に、放射性物質を吸着した粉末吸着剤Aを無機系の固化材を用いて固化させる。固化ステップS40は、有機系の固化材を用いずに、無機系の固化材のみで固化する。本実施形態の固化ステップS40は、固液分離ステップS30で混合溶液W2から分離された粉末吸着剤Aを、固化部40でセメント固化処理を行って固化する。
pH調整ステップS50は、固液分離ステップS30で放射性物質を吸着した粉末吸着剤Aが分離された放射性廃液W1である処理水W3のpHを調整する。本実施形態のpH調整ステップS50は、処理水W3のpHを計測し、計測した処理水W3にpHに合わせて、除染に適したpHとなるよう除染試薬を投入する。
再除染ステップS10は、pH調整ステップS50の後に、pHが調整された処理水W3で除染対象物を除染する。本実施形態の再除染ステップS10は、除染設備10でpHが調整された処理水W3を用いて除染対象物を除染し、放射性物質を含む放射性廃液W1を排出する。再除染ステップS10を実施後に、再び吸着ステップS20が実施されて放射性廃液W1が処理される。
上記のような放射性廃液処理装置100及び放射性廃液処理方法S100によれば、混合ステップS21において混合容器21内で放射性廃液W1に無機系材料からなる粉末吸着剤Aを添加して混合することで混合溶液W2を生成し、反応ステップS22で所定時間にわたって混合溶液W2を貯蔵するだけで粉末吸着剤Aに放射性廃液W1中の放射性物質を吸着させることができる。その後、放射性物質が吸着した粉末吸着剤Aを固液分離ステップS30で液体サイクロン30によって混合溶液W2から分離させることで、放射性廃液W1から放射性物質を粉末吸着剤Aとともに除去することができる。除去された粉末吸着剤Aに固化ステップS40でセメント固化処理を施すことで、放射性物質を含んだ粉末吸着剤Aを無機系の二次廃棄物として処理することができる。したがって、放射性廃液W1中の放射性物質をイオン交換樹脂等の有機系の材料を用いずに、無機系の材料のみで処理することができる。これにより、有機系の二次廃棄物の発生量を低減することができる。
また、粒径が0.3mm未満の粉状の無機系材料からなる粉末吸着剤Aを用いることで、0.3mm以上の粒子状の吸着剤を用いる場合に比べて、吸着剤の表面積を大きくすることができる。放射性廃液W1のpHが2から3程度である際に、無機系材料からなる粉末吸着剤Aでは放射性物質の吸着速度がそれほど速くない。ところが、粒径が0.3mm未満の粉状とすることで無機系材料からなる粉末吸着剤Aを用いた場合であっても、イオン交換樹脂を用いた場合と同等の処理速度で放射性廃液W1中の放射性物質を除去することができる。これにより、粉末吸着剤Aに対する放射性物質の吸着速度を向上させ、放射性廃液W1の処理速度を向上することができる。
また、粉末吸着剤Aの粒径を0.003mm以上とすることで、固液分離ステップS30で液体サイクロン30を用いて粉末吸着剤Aの分離効率が低下してしまうことを抑制することができる。これにより、混合溶液W2から放射性物質が吸着した粉末吸着剤Aを液体サイクロン30によって高い精度で効率的に除去することができる。
また、有機系材料を用いたフィルタ等のろ材を用いずに、液体サイクロン30によって固液分離ステップS30で混合溶液W2から放射性物質が吸着した粉末吸着剤Aを分離させることで、フィルタ等の廃棄物の発生を抑制することができる。したがって、有機系の二次廃棄物の発生量を低減するだけでなく、無機系の二次廃棄物を含めた最終的に処理しなければならない廃棄物量を低減することができる。
また、固液分離ステップS30で分離された処理水W3のpHをpH調整ステップS50で計測して除染に適したpHとなるように除染試薬を投入して調整することで、再除染ステップS10において除染設備10で処理水W3を用いて除染対象物を除染することができる。したがって、処理水W3を廃棄せずに、再び除染系統に戻して循環利用することができる。これにより、放射性廃液W1を効率的に使用して、最終的に処理しなければならない放射性廃液W1の処理量を低減することができる。
《第二実施形態》
次に、図3及び図4を参照して第二実施形態の放射性廃液処理装置101及び放射性廃液処理方法S101について説明する。
第二実施形態においては第一実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。この第二実施形態の放射性廃液処理装置101及び放射性廃液処理方法S101は、固液分離ステップS30で液体サイクロン30を用いて分離された処理水W3をフィルタに通水させる点について第一実施形態と相違する。
第二実施形態の放射性廃液処理装置101では、図3に示すように、液体サイクロン30で放射性物質を吸着した粉末吸着剤Aが分離された放射性廃液W1が通水するフィルタ通水部60を備えている。
フィルタ通水部60は、液体サイクロン30で混合溶液W2から分離された処理水W3をフィルタに通水させる。本実施形態のフィルタ通水部60は、イオン交換樹脂等の有機系材料からなる高分子のフィルタを用いずに、無機系材料からなるフィルタを用いる。無機系材料からなるフィルタとしては、例えば、メタルフィルタやガラスフィルタが好ましい。フィルタ通水部60は、処理水W3中に僅かに残留している放射性物質が吸着した粉末吸着剤Aを固化部40に排出すると共に、粉末吸着剤Aが除去された処理水W3を再除去処理水W4としてpH調整部50に排出する。フィルタ通水部60から排出された粉末吸着剤Aは、液体サイクロン30から排出された粉末吸着剤Aとともに、固化部40でセメント固化処理が行われる。
次に、第二実施形態の放射性廃液処理方法S101について図4を参照して説明する。
第二実施形態の放射性廃液処理方法S101では、図4に示すように、固化ステップS40の前に、固液分離ステップS30で放射性物質を吸着した粉末吸着剤Aが分離された放射性廃液W1をフィルタ通水部60でフィルタに通水させるフィルタ通水ステップS60を含んでいる。
フィルタ通水ステップS60は、固液分離ステップS30において液体サイクロン30で混合溶液W2から分離された処理水W3をフィルタに通水させる。フィルタ通水ステップS60は、処理水W3中に僅かに残留している粉末吸着剤Aを排出して固化ステップS40を実施する。また、フィルタ通水ステップS60は、粉末吸着剤Aとともに放射性物質が除去された処理水W3を再除去処理水W4として排出して、pH調整ステップS50を実施する。
上記のような第二実施形態の放射性廃液処理装置101及び放射性廃液処理方法S101によれば、フィルタ通水ステップS60において液体サイクロン30で粉末吸着剤Aが一度分離された処理水W3をフィルタに通水させることで、液体サイクロン30では除去しきれずに処理水W3中に残留した僅かな粉末吸着剤Aを放射性物質とともに高精度に分離することができる。
また、フィルタ通水ステップS60では、フィルタ通水部60で無機系材料からなるフィルタを用いることで、フィルタ通水ステップS60を実施しても、有機系の二次廃棄物が増加してしまうことを防ぐことができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
なお、上記第一実施形態及び第二実施形態では、反応ステップS22として反応槽22で粉末吸着剤Aが添加された放射性廃液W1である混合溶液W2を所定時間にわたって貯蔵したが、このような構成に限定されるものではない。例えば、粉末吸着剤Aの種類や粒径に応じて、混合ステップS21において混合容器21で粉末吸着剤Aと放射性廃液W1とを混合するだけで、十分に放射性物質を粉末吸着剤Aに吸着可能な場合には、反応槽22を設置せずに反応ステップS22を実施しなくてもよい。
また、固液分離ステップS30では、液体サイクロン30を用いて遠心力を利用して粉末吸着剤Aを分離したがこのような構成に限定されるものではなく、有機系材料を用いたフィルタを使用せずに分離させることができればよい。例えば、固液分離ステップS30では、液体サイクロン30以外の遠心分離機や、重力を利用した沈降分離機を用いてもよい。
また、本実施形態では、pH調整ステップS50や再除染ステップS10を実施しているが、このような構成に限定されるものではなく、pH調整ステップS50や再除染ステップS10を実施せずに固液分離ステップS30後の処理水W3をそのまま廃棄してもよい。
100,101…放射性廃液処理装置 10…除染設備 W1…放射性廃液 A…粉末吸着剤 20…吸着部 21…混合容器 22…反応槽 30…液体サイクロン 40…固化部 50…pH調整部 W2…混合溶液 W3…処理水 S100,S101…放射性廃液処理方法 S20…吸着ステップ S21…混合ステップ S22…反応ステップ S30…固液分離ステップ S40…固化ステップ S50…pH調整ステップ S10…再除染ステップ 60…フィルタ通水部 W4…再除去処理水 S60…フィルタ通水ステップ

Claims (4)

  1. 放射性廃液に、無機系材料からなる粉末吸着剤を添加し、前記放射性廃液と前記粉末吸着剤とを混合することにより、前記放射性廃液中の放射性物質を前記粉末吸着剤に吸着させる吸着ステップと、
    前記吸着ステップの後に、前記放射性廃液に対して固液分離を施すことで、前記放射性廃液から前記放射性物質を吸着した前記粉末吸着剤を分離させる固液分離ステップと、
    前記固液分離ステップの後に、前記放射性物質を吸着した前記粉末吸着剤を無機系の固化材を用いて固化させる固化ステップと、を含む放射性廃液処理方法。
  2. 前記固化ステップの前に、前記固液分離ステップで前記放射性物質を吸着した前記粉末吸着剤が分離された前記放射性廃液をフィルタに通水させるフィルタ通水ステップを含む請求項1に記載の放射性廃液処理方法。
  3. 前記固液分離ステップで前記放射性物質を吸着した前記粉末吸着剤が分離された前記放射性廃液のpHを調整するpH調整ステップと、
    前記pH調整ステップの後に、前記放射性廃液で除染対象物を除染する再除染ステップとを含む請求項1または請求項2に記載の放射性廃液処理方法。
  4. 放射性廃液に、無機系材料からなる粉末吸着剤を添加し、前記放射性廃液と前記粉末吸着剤とを混合することにより、前記放射性廃液中の放射性物質を前記粉末吸着剤に吸着させる吸着部と、
    前記吸着部で処理された前記放射性廃液に対して固液分離を施すことで、前記放射性廃液から前記放射性物質を吸着した前記粉末吸着剤を分離させる固液分離部と、
    前記固液分離部で分離された前記放射性物質を吸着した前記粉末吸着剤を無機系の固化材を用いて固化させる固化部と、を備える放射性廃液処理装置。
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