JP6768846B2 - 複合フィルムおよび有機電界発光装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複合フィルムに関する。より詳しくは、本発明は有機電界発光装置に用いることができる複合フィルムに関する。本発明はまた、上記複合フィルムを含む有機電界発光装置に関する。
有機電界発光素子は水分に弱いため、実用的な耐久性を得るためには、ガラスなどのバリア性を有する層で封止して微量の水分も遮断する必要がある。一方、有機電界発光素子は背面電極に金属膜を用いるため、ディスプレイとして応用した際に、外光反射や背景の映り込みの問題が生じる。その対応策として円偏光板を用いた反射防止フィルムを視認側に設けることが知られている。
ディスプレイに用いるフィルムとして、上記のバリア性と反射防止機能とを合わせ持つ構成としては、特許文献1に、偏光子とλ/4板として機能する位相差層とバリア層とバリア機能を有する粘着剤層とをこの順に備えた有機EL装置用円偏光板が開示されている。また、特許文献2には、偏光子と位相差層とを含む光学フィルムがさらに表面反射防止のための層を有し、この層が水蒸気バリア機能を有することが開示されている。
特開2016−105166号公報 特開2014−122984号公報
薄膜でかつ屈曲性のある有機電界発光素子は、可撓性のあるディスプレイへの応用が可能であり、その際、有機電界発光装置に設けるフィルムにも、可撓性を有するフィルムが望まれる。しかし、特許文献1に記載のフィルムは可撓性についての検討が不十分である。また、特許文献2に記載のフィルムは、反射防止機能を有するバリア層を用いているが、反射防止機能を有する組成は限られるため、十分なバリア性は得られていない。
本発明は、有機電界発光装置に用いることができる光学フィルムとして、光学機能性および高いバリア性を有するとともに優れた可撓性を有する複合フィルムを提供することを課題とする。本発明はまた、可撓性があるとともに耐久性が高い有機電界発光装置を提供することを課題とする。
本発明者は高いバリア性を有するフィルムの提供を可能とするために、窒化ケイ素を含む無機層をバリア層として含むフィルムの作製を試みた。しかし、このような層は緻密な膜であるため脆く割れやすい傾向があった。また、この層とともに位相差層などの他の層を積層すると、屈曲した際に層間の剥離や折れが生じた。そのため、本発明者らは、このようなバリア層の割れや、層間の剥離や折れが生じにくい構成についてさらに検討を重ね、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[12]を提供するものである。
[1]複合フィルムであって、
少なくとも一層の位相差層、基材、および無機層を含み、
上記位相差層は液晶化合物を含む組成物を硬化した層であり、
上記無機層は窒化ケイ素を含み、上記基材と上記複合フィルムの表面との距離が60μm以下であり、
上記基材以外の各層のGPaを単位とする弾性率E、μmを単位とする厚みt、および上記基材表面から層の中心までのμmを単位とする距離lの積E×t×lが下記式1を満たし、かつ上記基材以外の各層のE×t×lの合計SUM(E×t×l)が下記式2を満たす複合フィルム。
0.8≦E×t×l 式1
SUM(E×t×l)≦1500 式2
[2]さらに有機層を含み、上記無機層と上記有機層とが直接接している[1]に記載の複合フィルム。
[3]上記無機層は上記有機層表面に化学的気相成長法で形成された層である[2]に記載の複合フィルム。
[4]偏光子層を含み、上記位相差層の一層と上記偏光子層とが隣接している[1]〜[3]のいずれかに記載の複合フィルム。
[5]上記偏光子層が有機二色性色素を含む[4]に記載の複合フィルム。
[6]λ/2層およびλ/4層を含み、上記λ/2層および上記λ/4層が隣接している[1]〜[5]のいずれかに記載の複合フィルム。
[7]上記液晶化合物が円盤状液晶化合物である[1]〜[6]のいずれかに記載の複合フィルム。
[8]上記基材がシクロオレフィンポリマーフィルムである[1]〜[7]のいずれかに記載の複合フィルム。
[9]上記の少なくとも一層の位相差層、上記基材、および上記無機層をこの順に含む[1]〜[8]のいずれかに記載の複合フィルム。
[10]上記の少なくとも一層の位相差層、上記無機層、および上記基材をこの順に含む[1]〜[8]のいずれかに記載の複合フィルム。
[11][1]〜[8]のいずれかに記載の複合フィルムを含む有機電界発光装置であって、
上記の少なくとも一層の位相差層、上記基材、上記無機層、および有機電界発光素子をこの順で含む有機電界発光装置。
[12][1]〜[8]のいずれかに記載の複合フィルムを含む有機電界発光装置であって、
上記基材、上記無機層、上記の少なくとも一層の位相差層、および有機電界発光素子をこの順で含む有機電界発光装置。
本発明により、光学機能性および高いバリア性を有するとともに優れた可撓性を有する複合フィルムが提供される。また、本発明の複合フィルムを用いて、可撓性があるとともに耐久性が高い有機電界発光装置の作製が可能である。
以下、本発明の内容について詳細に説明する。
以下の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本明細書において、例えば、「45°」、「平行」、または「垂直」等の角度は、特に記載がなければ、厳密な角度との差異が5°未満の範囲内であることを意味する。厳密な角度との差異は、4°未満であることが好ましく、3°未満であることがより好ましい。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」との記載は、「アクリレートおよびメタクリレートのいずれか一方または双方」の意味を表す。「(メタ)アクリロイル基」等も同様である。
本明細書において、弾性率は、ナノインデンテーション法、または、ピコ秒超音波法を用いて測定した値とする。特に、無機層についてはピコ秒超音波法を用いて測定することが好ましい。
ナノインデンテーション法は、例えば、ハイジトロン(Hysitron)社製のナノインデンテーション装置にて、ダイヤモンド製キューブコーナー圧子(曲率半径150nm)などを用いて実施することができる。
ピコ秒超音波法は、参考文献:OPTICS LETTERS,Vol.24 p1305(1999)を参照して、以下の手順で行なうことができる。まず、試料表面に超音波発生用のAl膜20nmを成膜する。次に、Al膜に励起光を入射しAl膜表面で超音波を発生させる。超音波は膜中を膜厚深さ方向に伝搬し、積層界面で反射され、再び表面に戻ってくる。この間の時間を参考文献に記載の超高速測定用の光干渉計で計測し、その膜厚から音速cを求め、下記の式で弾性率を算出する。(但し、ρ=3440kg/m3、ポアソン比ν=0.3)
層の弾性率は、フィルム状で独立膜として取り出せるものは単体で、独立膜にならないものは基板上に成膜したもので測定するものとする。ここで、基板としては、ガラス基板や各種プラスチックフィルムを用いることができる。
本明細書において、厚みは、マイクロメーターまたは走査電子顕微鏡を用いて測定した値とする。層の厚みは10μm以上のときはマイクロメーターを用いて測定し、10μm未満のときは断面を切り出して走査電子顕微鏡を用いて測定すればよい。
本明細書において、位相差というときは、面内レタデーションを意味する。Re(λ)は、波長λnmにおける面内レタデーションを表す。Re(λ)はKOBRA 21ADHまたはWR(王子計測機器(株)製)において波長λnmの光をフィルム法線方向に入射させて測定した値を用いることができる。測定波長の選択にあたっては、波長選択フィルターをマニュアルで交換するか、または測定値をプログラム等で変換して測定することができる。
<<複合フィルム>>
本明細書において、「複合フィルム」という用語は、複数の層を含む積層フィルムであって、バリア性とともに光学機能性を有するフィルムを意味する。バリア性は、水分(水蒸気)を遮断する機能である。本発明の複合フィルムは酸素などのガスも遮断することが好ましい。光学機能性としては、複屈折性、光反射性、反射防止性、偏光状態制御性などが挙げられる。
本発明の複合フィルムは、少なくとも一層の位相差層、基材、および無機層を含む。これらの層は、位相差層、基材、および無機層がこの順であるか、または位相差層、無機層、および基材がこの順であることが好ましい。
本発明の複合フィルムは、さらに有機層を含むことが好ましく、また、偏光子層を含むことが好ましい。本発明の複合フィルムは、配向膜を含んでいてもよい。本発明の複合フィルムは、上記層以外の他の層を含んでいてもよい。
本発明の複合フィルムにおいて、基材と複合フィルムの表面との距離は60μm以下である。ここで、複合フィルムの表面は、複合フィルムの両側の表面(おもて面および裏面)それぞれを意味する。すなわち、基材と複合フィルムの両側の2つの表面との距離がいずれも60μm以下である。基材と複合フィルムの表面との距離は、上記表面と基材の該当する表面側(該当する表面に近い側)の面との距離を意味する。基材と複合フィルムの表面との距離は、通常、基材の該当する面側に積層されている層(配向膜、接着性組成物により形成される層などを含む)の厚みの総計に該当する。すなわち、例えば、基材の片側に厚みt1μmの層と厚みt2μmの層とが積層されているとき、その積層により得られている表面と基材との距離は(t1+t2)μmである。また、基材の片側に厚みdμmの接着性組成物により形成される層を解して厚みt3μmの層が積層されているとき、その積層により得られている表面と基材との距離は(d+t3)μmである。
基材と複合フィルムの表面との距離は、30μm以下であることが好ましく、15μm以下であることがより好ましい。
本発明の複合フィルムは、基材以外の各層の弾性率E(GPa)、厚みt(μm)、および基材表面から層の中心までの距離l(μm)の積E×t×lが下記式1を満たし、かつ基材以外の上記の各層のE×t×lの合計SUM(E×t×l)が下記式2を満たす。
0.8≦E×t×l 式1
SUM(E×t×l)≦1500 式2
本発明者らは複合フィルムに用いられる複数の層が材料に応じて広範囲の弾性率(例えば0.001GPa〜100GPa)を有することに鑑み、これらを組み合わせたときに可撓性とともにバリア性を有する構成を鋭意検討していたところ、各層の弾性率と厚みと基材までの距離が、上記式1および式2が満たすように形成されているときに、可撓性とともにバリア性を有する複合フィルムが得られることを見出した。
本明細書において、「層の中心」とは層の厚み方向の中心を意味する。基材表面から層の中心までの距離l(μm)は、その層の厚みの2分の1に、その層と基材との間にある層(配向膜、接着性組成物により形成される層などを含む)の厚みの総計を足して求められる。すなわち、基材に厚みt1μmの層と厚みt2μmの層とが基材側からこの順で積層されているとき、厚みt1μmの層はlがt1/2であり、厚みt2μmの層はlがt1+t2/2である。また、基材に厚みdμmの接着性組成物により形成される層を介して厚みt3μmの層が積層されているとき、厚みt3μmの層はlがd+t3/2である。
式1は、基材以外の各層のE×t×lのうちの最小値が、0.8以上であることを示す。E×t×lの最小値は、0.8〜50であることが好ましく、0.8〜20であることがより好ましい。E×t×lは、0.8〜300であることが好ましく、0.8〜100であることがより好ましい。
SUM(E×t×l)は、1〜1500であることが好ましく、20〜300であることがさらに好ましい。
式1を満たし、かつ式2を満たすE×t×lを与える層は、基材以外の各層である。また、基材も式2を満たすE×t×lを与えることが好ましい。
本発明の複合フィルムに含まれている基材以外の層は、位相差層および無機層であり、さらに追加で含まれうる層として、有機層、偏光子層、表面反射防止層、防汚層、ハードコート層、抗菌層などが挙げられる。複数の層から構成される層については、その各層が式1を満たし、かつ、式2を満たすE×t×lを与える。例えば、本発明の複合フィルムが位相差層として、λ/4層およびλ/2層を含むとき、λ/4層およびλ/2層のそれぞれが、式1を満たし、式2を満たすE×t×lを与える。各層の積層のための接着性組成物、または、位相差層などを形成するための配向膜は、一般的に層を形成するが、ここでいう「基材以外の層」には含まれず、式1を満たしていなくてもよく、式2において考慮されない。
式1を満たし、かつ、式2を満たすE×t×lを与える層は、その層だけで最終的に必要な機能を有する層であればよい。例えば、接着層は積層のため、配向膜は位相差を形成するための補助的な層であり最終的に必要な機能を有する層には含まれない。
複合フィルムの厚みは1μm〜200μmであればよく、10μm〜130μmであることが好ましい。
<基材>
本発明の複合フィルムにおいて、基材は基材以外の層の支持体としての機能を有する。基材は、特に無機層または後述のバリア性積層体の支持体であることが好ましく、無機層またはバリア性積層体の形成の際の基材であることが好ましい。
基材の厚みは、1.0μm〜200μmであることが好ましく、10μm〜130μmであることがより好ましい。
基材の弾性率は0.01GPa〜100GPaであることが好ましく、0.1GPa〜50GPaであることがより好ましい。
本発明で使用される基材の材料に関しては特に制限はなく、種々の樹脂フィルムを使用することができ、例えば、トリアセチルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルブチラール系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ナイロン、芳香族ポリアミド等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体等のポリスチレン系樹脂、ジシクロペンタジエンの開環重合体の水素化物に代表されるシクロオレフィンポリマー(COP)、ジシクロペンタジエンとエチレンの共重合体およびその水素化物に代表されるシクロオレフィンコポリマー(COC)、ノルボルネン系重合体などの環状オレフィン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、アセテート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アリレート系樹脂、ポリオキシメチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、またはこれらの混合物等の透光性を持つ樹脂が挙げられる。基材の材料としてはシクロオレフィンポリマーが好ましい。
本発明の複合フィルムが有機電界発光装置に用いられる場合において、位相差層より視認側に配置される用途のとき、基材は、ポリエステル系樹脂、COP、COC、環状オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂が好ましく、位相差層より有機EL素子側に配置される場合には、COP、COC、環状オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂が好ましい。
<無機層>
無機層は、金属化合物を含む。無機層は複合フィルムのバリア性に主に寄与する層であればよい。
無機層における金属化合物の量は、無機層の総質量に対し、90質量%以上であればよく、95質量%以上であることが好ましく、99質量%以上であることがより好ましく、99.9質量%以上であることがさらに好ましい。無機層は実質的に金属化合物からなっていてもよい。
金属化合物としては、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属酸化窒化物または金属酸化炭化物が挙げられる。例えば、金属化合物としては、Si、Al、In、Sn、Zn、Ti、Cu、Ce、またはTaから選ばれる1種以上の金属を含む酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、酸化炭化物などを好ましく用いることができる。これらの中でも、Si、Al、In、Sn、Zn、Tiから選ばれる金属の酸化物、窒化物もしくは酸化窒化物が好ましく、特にSiまたはAlの酸化物、窒化物もしくは酸化窒化物が好ましい。上記金属化合物は、副次的な成分として他の元素を含有していてもよい。例えば、水素を含んでいてもよい。また、水酸基を有する窒化物等となっていてもよい。
無機層としては、特に、Siを含む層が好ましい。より透明性が高く、かつ、より優れたバリア性を有しているからである。その中でも特に、窒化ケイ素を含む層が好ましい。
本発明の複合フィルムは、少なくとも一層の窒化ケイ素を含む層を無機層として含む。窒化ケイ素を含む層において、窒化ケイ素の量は、窒化ケイ素を含む層の総質量に対し、60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。
本発明の複合フィルムが複数の無機層を含む場合、複数の無機層を構成する金属化合物は同一であっても異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。すなわち、本発明の複合フィルムが複数の無機層を含む場合、複数の無機層はいずれも窒化ケイ素を含む層であることが好ましい。
無機層は、例えば、金属の酸化物、窒化物もしくは酸化窒化物が水素を含むことに基づいて、水素を含んでいてもよいが、前方ラザフォード散乱における水素濃度が30%以下であることが好ましい。
本発明により形成される無機層の平滑性は、1μm角の平均粗さ(Ra値)として3nm未満であることが好ましく、1nm以下がより好ましい。
無機層の形成方法は、薄膜を形成できる方法であればいかなる方法でもよい。無機層の形成方法の例としては、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的気相成長法(PVD)、熱CVD、光CVD、プラズマCVDなどの種々の化学的気相成長法(CVD)、めっきやゾルゲル法等の液相成長法などが挙げられる。本発明の複合フィルムが複数の無機層を含む場合、複数の無機層の形成方法は同一であっても異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。
無機層は基材または後述の有機層の表面に直接形成されることが好ましい。
無機層の厚みに関しては特に限定されないが、1層に付き、通常、5〜500nmの範囲内であり、好ましくは10〜200nm、さらに好ましくは15〜50nmである。
[バリア性積層体]
無機層はバリア性積層体を構成する層として本発明の複合フィルムに含まれていてもよい。
本明細書においてバリア性積層体は少なくとも1層の無機層および少なくとも1層の有機層を含む積層体を意味する。バリア性積層体は上記基材を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。
バリア性積層体は、2層以上の有機層と2層以上の無機層とが交互に積層しているものであってもよい。
バリア性積層体を構成する層数に関しては特に制限はないが、典型的には2層〜30層が好ましく、3層〜20層がさらに好ましい。
バリア性積層体の好ましい例としては、複合フィルムにおける基材側から、有機層および無機層;無機層、有機層、および無機層;有機層、無機層、および有機層;有機層、無機層、有機層、および無機層;無機層、有機層、無機層、有機層、および無機層;または有機層、無機層、有機層、無機層、および有機層を、それぞれこの順で有する構成のバリア性積層体などが挙げられる。
バリア性積層体における最も基材側の層は、基材表面に直接形成されたものであることが好ましい。
また、バリア性積層体は、有機層および無機層以外の他の構成層を含んでいてもよい。
バリア性積層体の厚みは0.5μm〜15μmであることが好ましく、1μm〜10μmであることがより好ましい。
バリア性積層体は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、バリア性積層体を構成する組成が厚み方向に有機領域と無機領域が連続的に変化するいわゆる傾斜材料層を含んでいてもよい。特に、特定の有機層とこの有機層の表面に直接形成される無機層との間に傾斜材料層を含みうる。傾斜材料層の例としては、キムらによる論文「Journal of Vacuum Science and Technology A Vol. 23 p971-977(2005 American Vacuum Society) ジャーナル オブ バキューム サイエンス アンド テクノロジー A 第23巻 971頁〜977ページ(2005年刊、アメリカ真空学会)」に記載の材料や、米国公開特許2004−46497号明細書に開示してあるように有機領域と無機領域が界面を持たない連続的な層等が挙げられる。以降、簡略化のため、有機層と有機領域は「有機層」として、無機層と無機領域は「無機層」として記述する。
(有機層)
バリア性積層体は、少なくとも1層の有機層を含む。バリア性積層体において、有機層は少なくとも1層の無機層と直接接していることが好ましい。
有機層は、好ましくは、重合性化合物を含む重合性組成物の硬化により形成することができる。
(重合性化合物)
上記重合性化合物は、エチレン性不飽和結合を末端または側鎖に有する化合物、および/または、エポキシまたはオキセタンを末端または側鎖に有する化合物であることが好ましい。重合性化合物としては、エチレン性不飽和結合を末端または側鎖に有する化合物が特に好ましい。エチレン性不飽和結合を末端または側鎖に有する化合物の例としては、(メタ)アクリレート系化合物、アクリルアミド系化合物、スチレン系化合物、無水マレイン酸等が挙げられ、(メタ)アクリレート系化合物が好ましく、特にアクリレート系化合物が好ましい。
(メタ)アクリレート系化合物としては、(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートやポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が好ましい。
スチレン系化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、4−ヒドロキシスチレン、4−カルボキシスチレン等が好ましい。
(メタ)アクリレート系化合物として具体的には、例えば特開2013−43382号公報の段落0024〜0036または特開2013−43384号公報の段落0036〜0048に記載の化合物を用いることができる。また、WO2013047524に記載の式(2)で表される式の化合物などのフルオレン骨格を有する多官能アクリルモノマーを用いることもできる。
(重合開始剤)
有機層形成のための重合性組成物は、重合開始剤を含んでいてもよい。重合開始剤を用いる場合、その含量は、重合に関与する化合物の合計量の0.1モル%以上であることが好ましく、0.5〜5モル%であることがより好ましい。このような組成とすることにより、活性成分生成反応を経由する重合反応を適切に制御することができる。光重合開始剤の例としてはBASF社から市販されているイルガキュア(Irgacure)シリーズ(例えば、イルガキュア651、イルガキュア754、イルガキュア184、イルガキュア2959、イルガキュア907、イルガキュア369、イルガキュア379、イルガキュア819など)、ダロキュア(Darocure)シリーズ(例えば、ダロキュアTPO、ダロキュア1173など)、クオンタキュア(Quantacure)PDO、ランベルティ(Lamberti)社から市販されているエザキュア(Ezacure)シリーズ(例えば、エザキュアTZM、エザキュアTZT、エザキュアKTO46など)等が挙げられる。
(シランカップリング剤)
有機層形成のための重合性組成物は、シランカップリング剤を含んでいてもよい。シランカップリング剤としては、ケイ素に結合するメトキシ基、エトキシ基、アセトキシ基等の加水分解可能な反応性基とともに、エポキシ基、ビニル基、アミノ基、ハロゲン基、メルカプト基、(メタ)アクリロイル基から選択される1つ以上の反応性基を有する置換基を同じケイ素に結合する置換基として有するものが好ましい。シランカップリング剤は、(メタ)アクリロイル基を有していることが特に好ましい。シランカップリング剤の具体例としては、WO2013/146069に記載の一般式(1)で表されるシランカップリング剤およびWO2013/027786に記載の一般式(I)で表されるシランカップリング剤などが挙げられる。
シランカップリング剤の、重合性組成物の固形分(揮発分が揮発した後の残分)中に占める割合は、0.1〜30質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。
(有機層の作製方法)
有機層の作製のため、上記重合性組成物はまず、層状とされる。層状にするためには、通常、基材または無機層等の支持体の上に、重合性組成物を塗布すればよい。塗布方法としては、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、スライドコート法、或いは、米国特許第2681294号明細書に記載のホッパ−を使用するエクストルージョンコート法(ダイコート法とも呼ばれる)が例示され、この中でもエクストルージョンコート法が好ましく採用できる。
無機層の表面に有機層形成のための重合性組成物を塗布する際は、エクストルージョンコート法を用いて行なうことが好ましい。
塗布された重合性組成物は、次いで、乾燥してもよい。
重合性組成物は、光(例えば、紫外線)、電子線、または熱線を用いて硬化させればよく、光硬化させることが好ましい。特に、重合性組成物を25℃以上の温度(例えば、30〜130℃)をかけて加熱しながら、硬化させることが好ましい。加熱により、重合性組成物の自由運動を促進させることで効果的に硬化させ、かつ、基材フィルム等にダメージを与えずに成膜することができる。
照射する光は、高圧水銀灯もしくは低圧水銀灯に基づく紫外線が好ましい。照射エネルギーは0.1J/cm2以上が好ましく、0.5J/cm2以上がより好ましい。重合性化合物は空気中の酸素を原因とする重合阻害を受けるため、重合時の酸素濃度もしくは酸素分圧を低くすることが好ましい。窒素置換法を用いて重合時の酸素濃度を低下させる場合、酸素濃度は2%以下が好ましく、0.5%以下がより好ましい。減圧法を用いて重合時の酸素分圧を低下させる場合、全圧が1000Pa以下であることが好ましく、100Pa以下であることがより好ましい。また、100Pa以下の減圧条件下で0.5J/cm2以上のエネルギーを照射して紫外線重合を行うことが特に好ましい。
硬化後の重合性組成物における重合性化合物の重合率は20%以上であることが好ましく、30%以上がより好ましく、50%以上が特に好ましい。ここでいう重合率とはモノマー混合物中の全ての重合性基(例えば、アクリロイル基およびメタクリロイル基)のうち、反応した重合性基の比率を意味する。重合率は赤外線吸収法を用いて定量することができる。
有機層は、平滑で、膜硬度が高いことが好ましい。有機層の平滑性は1μm角の平均粗さ(Ra値)として3nm未満であることが好ましく、1nm未満であることがより好ましい。
有機層の表面にはパーティクル等の異物、突起が無いことが要求される。このため、有機層の成膜はクリーンルーム内で行われることが好ましい。クリーン度はクラス10000以下が好ましく、クラス1000以下がより好ましい。
有機層の硬度は高いことが好ましい。有機層の硬度が高いと無機層が平滑に成膜され、その結果としてバリア性が向上することがわかっている。有機層の硬度はナノインデンテーション法に基づく微小硬度として表すことができる。有機層の微小硬度は100N/mm以上であることが好ましく、150N/mm以上であることがより好ましい。
有機層の厚みについては特に限定はないが、脆性や光透過率の観点から、50nm〜5000nmが好ましく、100nm〜3500nmがより好ましい。
(有機層と無機層の積層)
有機層と無機層の積層は、所望の層構成に応じて有機層と無機層を順次繰り返し成膜することにより行うことができる。
<位相差層>
位相差層は位相差を有する層である。本発明の複合フィルムにおいて、位相差層は液晶化合物を含む組成物を硬化した層である。すなわち、位相差層は、液晶化合物の分子の配向に基づき発現した光学異方性を示す層である。
位相差層の形成に用いられる液晶化合物としては、位相差が長波長側より短波長側が大きい順波長分散性の液晶化合物や、反対に、位相差が短波長側より長波長側が大きい逆波長分散性を持つ液晶化合物が挙げられる。液晶化合物の例としては、特開2015−38598号公報の0041〜0105記載の化合物や、特表2010−522892号公報に記載の化合物を挙げることができる。
位相差層は、例えばλ/2層またはλ/4層であることが好ましい。特に、位相差層として順波長分散性の液晶化合物を用いた場合には、λ/2層とλ/4層を双方含むことが好ましい。また、位相差層として逆波長分散性を持つ液晶化合物を用いた場合には、λ/4層単体で用いることが好ましい。λ/4層に加えてポジティブCプレートを設けることもさらに好ましい。ポジティブCプレートによって斜め方向の光学特性を正面方向の光学特性に近づけることができ、光学特性が向上する。ポジティブCプレートに関しては特開2015−69156号公報段落0041、特開2016−53709号公報の段落0084からの記載、および特許第4592005号などを参照できる。
位相差層の形成に用いられる液晶化合物としては、棒状液晶化合物でも、円盤状液晶化合物でもよい。特に、順波長分散性を持つ場合は、λ/2層とλ/4層の2枚の位相差層に円盤状液晶化合物と円盤状液晶化合物の組合せ、または円盤状液晶化合物と棒状液晶化合物の組合せを用いることがより好ましい。液晶化合物は、重合性液晶化合物であることが好ましい。液晶化合物の例としては、特開2015−38598号公報の段落0041〜0105に記載の化合物が挙げられる。
液晶化合物を含む組成物は液晶化合物の他に必要に応じて重合開始剤、レベリング剤、界面活性剤、キラル剤などを含んでいてもよい。
液晶化合物を含む組成物および位相差層の形成方法については、特開2015―38598号公報の段落0036〜0112の記載を参照することができる。
位相差層の厚みは、特に限定はされないが、0.2μm〜10μmが好ましく、0.5μm〜5.0μmがより好ましく、1.0μm〜2.0μmがさらに好ましい。2つ以上の位相差層を含む場合は、2つ以上の位相差層の厚みの合計が上記範囲であることが好ましい。
(λ/4層)
本発明で使用されるλ/4層はλ/4機能を有する光学異方性層である。λ/4機能とはRe(λ)が、「Re(λ)=λ/4」を満たすことを意味する。この式は可視光域のいずれかの波長(例えば550nm)において達成されていればよいが、Re(550)が115nm〜155nmであることが好ましく、120nm〜145nmであることがより好ましい。この範囲であると後述するλ/2層と組み合わせたときに反射光の光漏れを視認されない程度まで低減できるため好ましい。
(λ/2層)
本発明で使用されるλ/2層はλ/2機能を有する光学異方性層である。λ/2機能とはRe(λ)が、「Re(λ)=λ/2」を満たすことを意味する。この式は可視光域のいずれかの波長(例えば550nm)において達成されていればよいが、Re(550)が230nm〜310nmであることが好ましく、240nm〜290nmであることがより好ましい。
本発明の複合フィルムが、λ/2層およびλ/4層の双方を含む場合、λ/2層の面内レタデーションRe1はλ/4層の面内レタデーションRe2に対して実質的に2倍であるように設定される。ここで「レタデーションが実質的に2倍である」とは「Re1=2×Re2±50nm」であることを意味する。ただし、「Re1=2×Re2±20nm」であることがより好ましく、「Re1=2×Re2±10nm」であることが更に好ましい。この式は可視光域のいずれかの波長において達成されていればよいが、波長550nmにおいて達成されていることが好ましい。この範囲であると、λ/4層と組み合わせたときに反射光の光漏れを視認されない程度まで低減できるため好ましい。
<配向膜>
位相差層を形成する際には、組成物中の液晶化合物の分子を所望の配向状態にするために配向膜を利用してもよい。配向膜としては、ポリマー等の有機化合物からなるラビング処理膜や無機化合物の斜方蒸着膜、マイクログルーブを有する膜、あるいはω−トリコサン酸やジオクタデシルメチルアンモニウムクロライド、ステアリル酸メチルの如き有機化合物のラングミュア・ブロジェット法を用いた累積膜(LB膜)などが挙げられる。さらに光の照射で配向機能が生じる配向膜なども挙げられる。配向膜としては、ポリマー層の表面をラビング処理して形成されたものが好ましい。ラビング処理は、ポリマー層の表面を紙や布で一定方向に数回こすることにより実施される。配向膜に使用するポリマーの種類は、ポリイミド、ポリビニルアルコール、特開平9−152509号公報に記載された重合性基を有するポリマー等を好ましく使用することができる。配向膜として光配向膜を設けることも好ましい。光配向膜としては特に限定はされないが国際公開第2005/096041号の段落0024〜0043に記載されたポリアミド化合物やポリイミド化合物などのポリマー材料、特開2012−155308号公報に記載された光配向性基を有する液晶配向剤により形成される液晶配向膜、例えばRolic echologies社製LPP−JP265CPなどを任意に用いることができる。
配向膜の厚みは配向機能を提供できれる範囲であれば特に限定はなく、例えば、0.01μm〜5μmであることが好ましく、0.05μm〜2μmであることがさらに好ましい。
配向膜の弾性率は0.01GPa〜100GPaであることが好ましく、0.1GPa〜50GPaであることがより好ましい。
上述のように、配向膜は、式1を満たしていなくてもよく、式2を満たすE×t×lを与えていなくてもよいが、式1を満たしていてもよく、また、式2を満たすE×t×lを与えていてもよい。
<偏光子層>
偏光子層は、自然光を特定の直線偏光に変換する機能を有するいわゆる直線偏光膜であればよい。偏光子層としては、特に限定されないが、吸収型偏光子を利用することができる。
偏光子層の種類は特に制限はなく、通常用いられている偏光膜を利用することができ、例えば、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を利用した染料系偏光膜、およびポリエン系偏光膜、ワイヤーグリッドを用いた偏光子のいずれも用いることができる。ヨウ素系偏光膜、および染料系偏光膜は、一般に、ポリビニルアルコールにヨウ素または二色性染料を吸着させ、延伸することで作製される。
また、本発明に用いられる偏光子層として、サーモトロピック液晶と二色性色素、サーモトロピック液晶性二色性色素、またはリオトロピック液晶性二色性色素を用い、塗布工程を含む方法で作製した塗布型偏光膜を用いることも好ましい。塗布型偏光膜を用いることにより、ポリビニルアルコールを延伸した偏光膜に対して、さらなる薄膜化が実現できる。また、曲げ等の外力が付加された場合においても、光学特性の変化が少ない偏光板を提供できる。さらに、耐久性や耐光性に優れた偏光板の提供も可能となる。上述した塗布型偏光膜の厚みとしては、250nm以上であればよく、350nm以上が好ましく、450nm以上がより好ましい。また、4000nm以下が好ましく、2000nm以下がより好ましい。
上述したサーモトロピック液晶と二色性色素から作製される塗布型偏光膜は、ゲストホスト型塗布型偏光膜と呼ばれ、少なくとも1種の非着色性のホスト液晶化合物、および少なくとも1種のゲスト二色性色素組成物から形成される。非着色性のホスト液晶化合物が低分子の液晶化合物である場合、少なくとも1以上の重合性基を有していることが好ましく、棒状のネマチックまたはスメクチック液晶であることが好ましく、スメクチックB液晶であることがより好ましい。また、非着色性のホスト液晶化合物が高分子液晶化合物であるのも好ましい態様である。ゲストホスト組成物は、二色性色素の占める割合が60質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましく、20質量%以下であることが特に好ましい。上述したゲストホスト型塗布型偏光膜としては、特許第04719156号公報、特許第05566178号公報等に記載の塗布型偏光膜が挙げられる。
上述したサーモトロピック液晶性二色性色素から作製される塗布型偏光膜は、サーモトロピック液晶性二色性色素の少なくとも1種を含む二色性色素組成物から形成される。二色性色素組成物は、非着色性の液晶化合物の占める割合が30質量%以下であることが好ましい。上述したサーモトロピック液晶性二色性色素としては、特許第05566178号公報等に記載の光吸収性異方性膜に用いられるサーモトロピック液晶性二色性色素が挙げられる。
上述したリオトロピック液晶性二色性色素から作製される塗布型偏光膜は、リオトロピック液晶性二色性色素の少なくとも1種を含む二色性色素組成物から形成される。二色性色素組成物は、非着色性の液晶化合物の占める割合が30質量%以下であることが好ましい。上述したリオトロピック液晶性二色性色素としては、特開2006−3864号公報等に記載の光吸収性異方性膜に用いられるリオトロピック液晶性二色性色素が挙げられる。
<光学機能性フィルム>
本明細書において、位相差層、偏光子層、または位相差層および偏光子層を含む積層体を光学機能性フィルムということがある。
位相差層および偏光子層を含む積層体は反射防止層として用いることができる。画像表示装置では外光が画面に差し込むと、反射光が発生し映像が見えにくくなる。特に有機電界発光装置では金属電極を用いているためにその傾向が強い。金属電極などからの反射光は偏光板と位相差板を用いて視認側に到達することを防止することができるため、位相差層および偏光子層を含む積層体を用いて、本発明の複合フィルムに反射防止機能を付与することができる。画像表示装置において、位相差層および偏光子層は画像表示側(視認側)から、偏光子層および位相差層がこの順になるように配置されていればよい。
位相差層および偏光子層を含む積層体を反射防止層として用いるとき、本発明の複合フィルムは位相差層として、λ/2層とλ/4層とを含むことが好ましい。λ/2層とλ/4層との積層体および偏光子層の組み合わせを反射防止層として用いると特に反射防止機能が優れるからである。λ/2層とλ/4層とは画像表示側(視認側)から、λ/2層およびλ/4層がこの順であるように配置すればよい。これら位相差層は、直線偏光を持つ偏光子の吸収軸に対して、λ/2層の遅相軸が視認側から見て反時計回りに15°をなすように、また、λ/4層の遅相軸が反時計回りに75°をなすように設置されることが好ましい。用いる液晶材料の配向特性や反射防止性の許容値によっては、13°〜17°、73°〜77°、さらに許容される場合には、10°〜20°、70°〜80°としてもよい。
位相差層としてλ/4層のみを用いる場合は、直線偏光を持つ偏光子の吸収軸に対して、λ/4層の遅相軸が視認側から見て反時計回りに45°を成すように設置することが好ましい。用いる液晶材料の配向特性や反射防止性の許容値によっては、43°〜47°、さらに許容される場合には、40°〜50°としてもよい。
<他の層>
本発明の複合フィルムは、上述の層以外の他の層を含んでいてもよい。
他の層としては、表面反射防止層、防汚層、ハードコート層、抗菌層などが挙げられる。これらの層はいずれも、基材に対し、無機層とは反対側に配置されていることが好ましく、基材に対し、無機層とは反対側の最表面に設けられていることが好ましい。
<各層の積層のための接着性組成物>
接着性組成物としては硬化方式の観点からホットメルトタイプ、熱硬化タイプ、光硬化タイプ、反応硬化タイプ、硬化の不要な感圧接着タイプがあり、それぞれ素材としてアクリレート系、ウレタン系、ウレタンアクリレート系、エポキシ系、エポキシアクリレート系、ポリオレフィン系、変性オレフィン系、ポリプロピレン系、エチレンビニルアルコール系、塩化ビニル系、クロロプレンゴム系、シアノアクリレート系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリスチレン系、ポリビニルブチラール系などの化合物を使用することができる。作業性、生産性の観点から、硬化方式として光硬化タイプ、特に紫外線硬化タイプが好ましく、光学的な透明性、耐熱性の観点から、素材はアクリレート系、ウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系などを使用することが好ましい。
接着性組成物層は、高透明性接着剤転写テープ(OCAテープ)であってもよい。高透明性接着剤転写テープとしては、画像表示装置用の市販品、特に画像表示装置の画像表示部表面用の市販品を用いればよい。市販品の例としては、パナック株式会社製の粘着シート(PD−S1など)、日栄化工株式会社のMHMシリーズの粘着シートなどが挙げられる。
接着性組成物層から形成される層の厚みは、0.1μm〜10μmであることが好ましく、0.5μm〜5.0μmであることがより好ましい。
接着剤から形成される層の弾性率は0.001GPa〜50GPaであることが好ましく、0.01GPa〜10GPaであることがより好ましい。
上述のように、接着剤から形成される層は式1を満たす弾性率および厚みを有していなくてもよいが、有していることが好ましい。
<複合フィルムの用途:有機電界発光装置>
本発明の複合フィルムの用途は特に限定されないが、例えば、画像表示装置において好ましく用いることができる。本発明の複合フィルムは、特に、有機電界発光装置に用いることができ、有機電界発光素子を封止(密閉)して、常温常圧下における使用における水や酸素等の作用で経年劣化しうる有機電界発光素子を劣化から保護することができる。また、本発明の複合フィルムは、それが有する位相差層、または位相差層および偏光子層の積層体などの光学機能性フィルムに応じた反射防止機能などを有機電界発光装置に付与することができる。
有機電界発光装置は、一般的に、基板、有機電界発光素子、および封止基板を基板の厚み方向でこの順に含む部位を含む構造を有する。本明細書において、有機電界発光装置を「有機EL装置」、有機電界発光素子を「有機EL素子」ということがある。
複合フィルムは、基板または封止基板において用いられていればよく、封止基板において用いられていることが好ましい。
有機電界発光装置の構成については、特に限定されないが、トップエミッション型であることが好ましい。トップエミッション型であって、かつ封止基板が本発明の複合フィルムである有機電界発光装置が特に好ましい。
有機電界発光装置においては、無機層が基材に対して有機電界発光素子側にあるように複合フィルムが配置されていればよい。無機層がより有機電界発光素子側に近いことにより、水分の侵入を防ぎやすく、有機電界発光素子の耐久性を上げることができるからである。具体的には、位相差層、基材、無機層、および有機電界発光素子がこの順であるか、または基材、無機層、位相差層、および有機電界発光素子がこの順であればよい。基材、無機層、位相差層、および有機電界発光素子をこの順とすることにより、水分を原因とする位相差層の機能の劣化を防ぐこともできる。例えば、さらに偏光子層を含む複合フィルムを反射防止層として用いる場合において、偏光子層、基材、無機層、位相差層、および有機電界発光素子をこの順とするか、または基材、無機層、偏光子層、位相差層、および有機電界発光素子をこの順とすることにより、反射防止機能の劣化を防ぐことができる。後者の場合では、基材の無機層とは反対側の表面に表面反射防止層、防汚層、ハードコート層、抗菌層などの機能層を含んでいてもよい。
有機電界発光装置は、一般的には、例えば、(1)基板の1つの面の中央に有機電界発光素子を形成する(本明細書において有機電界発光素子が形成されている基板の上記の1つの面を「表面」ということがある);(2)(1)により得られた基板の表面の、有機電界発光素子の少なくとも周辺に封止剤を塗布する、または貼合する;(3)上記封止剤を用いて封止基板を基板と結合させることにより作製できる。すなわち、例えば、基板表面の中央に有機電界発光素子を形成し、次に上記表面の有機電界発光素子の外側に有機電界発光素子を完全に取り囲むように封止剤を塗布し、最後に基板に対して上記表面側から封止基板を封止剤を用いて基板に接着させ、封止することができる。
[基板、封止基板]
上述のように、有機電界発光装置の基板または封止基板において、本発明の複合フィルムが用いられる。本発明の複合フィルムが用いられていない、基板または封止基板としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)、ガラス(無アルカリガラス、ソーダライムガラス等)等の無機材料、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリカーボネート、ポリイミド樹脂(PI)、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、シクロオレフィンポリマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。基板として用いられる場合には、耐熱性の観点からポリイミド(PI)が好ましく、封止基板として用いられる場合には、ロールでの塗布適性の観点からは、ポリエステル樹脂が好ましく、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)が特に好ましい。また、光学特性の観点からは、シクロオレフィンポリマー、ポリカーボネートなどが特に好ましい。
基板は特に耐熱性を有するフィルム(例えばポリイミドフィルム)が好ましい。基板および封止基板はいずれも可撓性を有することが好ましい。
基板または封止基板としては、公知のガスバリアフィルムを用いてもよい。ガスバリアフィルムとして、上述の基材の表面に上述の無機層またはバリア性積層体を形成したものを用いることも好ましい。
有機電界発光装置は、基板がガスバリア性を有するフィルムであって、封止基板が本発明の複合フィルムであることが好ましい。
基板または封止基板の表面は、その上に設ける光拡散層との密着性を向上させるため、表面活性化処理を行うことが好ましい。表面活性化処理としては、例えばグロー放電処理、コロナ放電処理などが挙げられる。
基板または封止基板は、適宜合成したものであってもよいし、市販品を使用してもよい。
基板または封止基板の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましい。また、500μm以下が好ましく、300μm以下がより好ましく、150μm以下がさらに好ましい。
[有機電界発光素子]
有機電界発光素子は、陰極となる電極と陽極となる電極とを含み、さらに2つの電極の間に有機電界発光層とを含む構成を有する。
有機電界発光層は、少なくとも発光層を有し、さらに発光層以外の機能層として、正孔輸送層、電子輸送層、正孔ブロック層、電子ブロック層、正孔注入層、電子注入層等の各層を含んでいてもよい層を意味する。正孔輸送層および電子輸送層は、電荷輸送性とコストの観点からそれぞれ厚み500nm以下であることが好ましい。
封止基板として本発明の複合フィルムを有する有機電界発光装置において、基板側となる一方の電極は反射層を兼ねる反射電極であってもよい。また、封止基板側となる他方の電極は透明電極であることが好ましい。
有機電界発光層、有機電界発光層中の各層、各電極の作製材料としては公知の材料を用いることができ、例えば、特開2016-162485号公報の段落0069の記載を参照できる。
[基板と封止基板との封止]
基板と封止基板との接着のための封止剤としては、紫外線硬化性の樹脂が好ましく、封止剤の例としては、紫外線硬化性エポキシ樹脂、紫外線硬化性アクリレート樹脂等が挙げられる。例えばナガセケムテックス株式会社XNR5516Zなどが挙げられる。
また、封止剤としては封止フィルムを用いてもよい。封止フィルムとしては、薄いものが好ましい。一般にOCA(Optical Clear Adhesive)して知られる接着シートを用いてもよい。接着性とガスバリア性を兼ね備えた封止フィルムがより好ましい。市販の封止フィルムの例として、TESAテープ社の61562を挙げることができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
<<実施例1〜11および比較例1〜4のフィルムの作製>>
表1に示す層構成で作製した。
各層の作製方法および積層方法は下記のとおりである。
<基材>
COP(シクロオレフィンポリマー)基材を、環状ポリオレフィン樹脂(ARTON、JSR社製)を用いて溶液製膜法によって作製した。下記組成を撹拌しながら混合し、塗布液を作製した。
作製した塗布液をベルト流延装置を用い、温度22℃でステンレスバンド支持体に均一に流延した。ステンレスバンド支持体で、残留溶剤量が100%になるまで溶媒を蒸発させ、剥離張力180N/mでステンレスバンド支持体上から剥離ロールによって剥離した。剥離した流延膜を60℃に保ちながら搬送張力180N/mでMD方向(Machine direction:流れ方向)に延伸した。このときのMD方向への延伸率は10%であった。次に、テンターで幅方向に25%延伸しながら195℃で乾燥した。最後に、120℃で搬送張力100N/mで搬送しながら乾燥し、厚み40μmのCOP基材を得た。
PET(ポリエチレンテレフタレート)基材としては、東洋紡社製のA4300(厚み50μm)を使用した。
<無機層>
(バリア性積層体A)
TMPTA(トリメチロールプロパントリアクリレート;ダイセルセルテック社製)、シランカップリング剤(KBM−5103、信越化学社製)および重合性酸性化合物(KARAMER PM−21、日本化薬社製)を、質量比14.1:3.5:1で混合してなる組成物を調製した。
この組成物18.6gと、紫外線重合開始剤(ランベルティ社製、ESACURE KTO46)1.4gと、2−ブタノン180gとを混合して、有機層形成用組成物を調製した。
有機層形成用組成物を、用意した基材の表面に塗布した。有機層形成用組成物の塗布は、ワイヤーバーを用い、塗膜の厚みが20μmとなるように行った。
有機層形成用組成物を塗布した後、室温で放置することにより、乾燥を行なった。
次いで、窒素置換法を用いて酸素濃度を0.1%としたチャンバー内で高圧水銀ランプの紫外線を照射(積算照射量約1J/cm2)することで、有機層形成用組成物を硬化させ、基材の表面に厚み4000nm±50nmの有機層を形成した。
形成した有機層の表面に、無機層として、厚み30nmの窒化ケイ素膜を形成した。
無機層(窒化ケイ素膜)の形成は、一般的なCCP(容量結合プラズマ方式)−CVD装置を用いて行った。原料ガスは、シランガス(流量160sccm)、アンモニアガス(流量370sccm)、水素ガス(流量590sccm)、および窒素ガス(流量240sccm)を用いた。成膜圧力は40Paとした。電源は周波数13.56MHzの高周波電源を用い、プラズマ励起電力を2.5kWとした。
作製した有機層/無機層の積層体の上に、さらに有機層形成用組成物の厚みを2000nm±50nmにする以外は上記と同様のプロセスで有機層/無機層の積層体を積層した。
以上のとおり、基材の上に、有機層を有し、その上に無機層を有するように、有機層と無機層との組み合わせを2組有するバリア性積層体Aを作製した。
(バリア性積層体B)
有機層の厚みを1000nm±50nmにする以外は上記と同様のプロセスで有機層/無機層の組合を1組有するバリア性積層体Bを作製した。
(バリア層C)
λ/4層Bの表面にスパッタ法を用いてSiO2膜を150nm形成し、バリア層Cとした。成膜条件は、アルゴンガス40sccm、RF電力250W、真空度は7.5×10-1Paであった。
<接着性組成物>
実施例および比較例のフィルムにおいて、位相差層および偏光子層(偏光子層Aおよび偏光子層B)はいずれも剥離性支持体に成膜後、転写を用いて積層した。転写の際、下記表3の組成の接着性組成物を使用した。この接着性組成物を積層面に#2のワイヤーバーで、硬化後の厚みが1μmとなるように塗布した後、位相差層または偏光子層を貼り合わせた。続いて、紫外線を6000mJ/cm2の積算露光量で照射することで接着性組成物を硬化させた。その後、剥離性支持体を剥離し、積層体を得た。
ただし、比較例3のフィルムの偏光子層Cとλ/2層Aとの積層には、OCA(3M社製 8146−1)を用いた。また、比較例4のCOP基材とλ/4層A、λ/4層Aとλ/2層Aの積層には、OCA(3M社製8146−2)を用いた。
<位相差層>
(λ/2層A)
以下(1)〜(3)の手順で、作製した。
(1)セルロースアセテートフィルムのアルカリ鹸化処理
セルロースアセテートフィルムを、温度60℃の誘電式加熱ロールを通過させフィルム表面温度を40℃に昇温した。続いて、このフィルムのバンド面に下記表4に示す組成のアルカリ溶液を、バーコーターを用いて塗布量14mL/m2で塗布し、110℃に加熱したスチーム式遠赤外線ヒーター(ノリタケカンパニーリミテド社製)の下に、10秒間搬送した。続いて、同じくバーコーターを用いて、このフィルムに純粋を3mL/m2で塗布した。次いで、ファウンテンコーターを用いた水洗とエアナイフを用いた水切りを3回繰り返した後に、70℃の乾燥ゾーンに10秒間搬送して乾燥し、アルカリ鹸化処理した。
(2)配向膜の形成
鹸化処理した長尺状のセルロースアセテートフィルム(剥離性支持体)に、下記表5の組成の配向膜塗布液を#14のワイヤーバーで連続的に塗布した。60℃の温風で60秒、更に100℃の温風で120秒乾燥した。得られた配向膜に連続的にラビング処理を施した。このとき、長尺状のフィルムの長手方向と搬送方向は平行である、フィルム長手方向とラビングローラーの回転軸とのなす角が15°、45°、75°のいずれかになるように調節した。作製した配向膜の厚みは0.5μmであった。
(3)層形成(塗布、硬化)
下記表6の円盤状液晶化合物を含む塗布液を上記作製した配向膜の表面にワイヤーバーで連続的に塗布した。フィルムの搬送速度は36m/minとした。塗布液の溶媒の乾燥および円盤状液晶化合物の配向熟成のために、120℃の温風で90秒間加熱した。続いて、80℃にてUV照射を行い、液晶化合物の配向を固定化した。層の厚みが3.6μmとなるように調節しRe(550)が270nmであるλ/2層Aを得た。
(λ/4層A)
上記λ/2層Aの作製と同様の材料と手順で、層の厚みが1.8μmとなるように調整しRe(550)が135nmであるλ/4層Aを得た。
(λ/4層B)
上記λ/2層Aの作製と同様の手順で配向膜を作製した。下記表の棒状液晶化合物を含む塗布液を上記作製した配向膜の表面にワイヤーバーで連続的に塗布した。フィルムの搬送速度は36m/minとした。塗布液の溶媒の乾燥および棒状液晶化合物の配向熟成のために、70℃の温風で120秒間加熱した。続いて、40℃にてUV照射を行い、液晶化合物の配向を固定化した。層の厚みが1.2μmとなるように調節しRe(550)が118nmであるλ/4層Bを得た。
(λ/4層C)
厚み50μmの市販の長尺状ノルボルネン系樹脂フィルム(ゼオノア、日本ゼオン社製)を1.52倍に延伸することでRe(550)が140nm、厚み35μmのλ/4層Cを得た。
(ポジティブCプレート)
λ/2層Aと同様にセルロースアセテートフィルムのアルカリ鹸化処理をした。この基板に下記組成の配向膜塗布液を#8のワイヤーバーで連続的に塗布し、60度で60秒、さらに100℃の温風で120秒、塗布面を乾燥し配向膜を形成した。形成した配向膜の表面のラビング処理を行なった。
下記表の棒状液晶化合物を含む塗布液を上記作製した配向膜の表面にワイヤーバーで連続的に塗布した。塗布液の溶媒の乾燥および棒状液晶化合物の配向熟成のために、60℃の温風で60秒間加熱した。続いて、UV照射を行い液晶化合物の配向を固定化した。層の厚みが1.5μmとなるように調節し、ホメオトロピック配向のポジティブCプレートを得た。
<偏光子層>
(偏光子層A)
市販のポリイミドフィルムの表面に、ポジティブCプレートと同様の組成の配向膜1形成用塗布液を用いて配向膜1aを形成し、さらに配向膜1a表面にラビング処理を施した。
下記の組成の二色性色素偏光子用塗布液1を調製した。
―――――――――――――――――――
二色性色素偏光子用塗布液1の組成
―――――――――――――――――――
二色性色素PB−7 50質量部
二色性色素C−3 30質量部
二色性色素C−19 20質量部
含フッ素化合物C 0.3質量部
クロロホルム 1130質量部
―――――――――――――――――――
ラビング処理を施した配向膜1aの面上に、スピンコーターを用いて2000rpmで二色性色素偏光子用塗布液1を10秒間キャストした。
次いで、塗膜の温度を160℃に維持した状態で15秒間熟成した後、室温まで冷却し、配向膜1aの上に偏光子層Aを形成した。形成された偏光子層Aの厚みは1.5μmであり、ラビング方向に対して吸収軸が平行に配向していた。
(偏光子層B)
仮支持体である厚み100μmのPETフィルム(ノバクリア、三菱樹脂化学社製)上に、PVA(NH26、日本合成社製)溶液を塗布し、乾燥させた。乾燥後のPVA層の厚みは10μmであった。これをヨウ素を含む水溶液中で染色した後、ホウ酸を含む水溶液中で速比の異なるロール間にて約5倍に一軸延伸して厚み2μmの長尺状の偏光子を得た。偏光子におけるヨウ素濃度(質量%)とカリウム濃度(質量%)との比K/Iは0.402であった。仮支持体およびPVA層を、ホウ酸を含む水溶液中から取り出し温風乾燥し、偏光子層Bを得た。
(偏光子層Cと基材TACとの積層体)
市販のポリビニルアルコールフィルム(VF−PS、クラレ社製)を、ヨウ素を含む水溶液中で染色した後、ホウ酸を含む水溶液中で速比の異なるロール間にて約6倍に一軸延伸して厚み30μmの長尺状の偏光子Cを得た。偏光子Cにおけるヨウ素濃度(質量%)とカリウム濃度(質量%)との比K/Iは0.402であった。この偏光子Cの片面に保護フィルムとして厚み80μmのTACフィルム(TD80UL、富士フイルム社製)を、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて貼り合わせ、TAC(基材)と偏光子層Cとの積層体を得た。
<フィルムの積層方法>
実施例1〜9、11、比較例1〜2において、λ/2層A、λ/4層A、B、C、偏光子層A、B、C、ポジティブCプレートは上記の接着性組成物を用いて積層した。実施例10ではλ/2層A、λ/4層AはOCA(8146−1、3M社製)を用いて積層した。また、比較例3ではλ/2層A、λ/4層A、は上記接着性組成物を用いて積層したが、偏光子層Cは上記OCAを用いて積層した。比較例4ではλ/2層A、λ/4層Aは、上記OCAを用いて積層した。
<弾性率>
各層の弾性率はナノインデンテーション法(Hysitron社製)を用いて評価した。フィルム状で独立膜として取り出せるものは単体を、独立膜にならないものは表10中に記載の基板(測定基材)上に成膜し、測定を実施した。また、バリア性積層体無機層Aの弾性率はピコ秒超音波法によって測定した。結果を表10に示す。
<層の厚み>
10μm以上の層の厚みは、マイクロメーター(ミツトヨ社製)で測定した。10μm未満のものは断面を切り出し、走査電子顕微鏡(日立ハイテクノロジー社製)を用いて測定した。結果を表10に示す。
<<実施例1〜11および比較例1〜4のフィルムの評価>>
以下の手順、および基準で評価した。結果を表12に示す。
[可撓性の評価]
JIS K 5600−5−1に準拠したマンドレル法を用いて複合フィルムの可撓性を下記の基準で評価した。
A:マンドレル半径が5mm未満で1000回以上曲げても剥離や折れ、フィルムの破損が生じない
B:マンドレル半径が5mm以上10mm未満の範囲で1000回以上曲げても剥離や折れ、フィルムの破損が生じない
C:マンドレル半径が10mm以上で1000回以上曲げても剥離や折れ、フィルムの破損が生じない
[有機EL素子の耐久性]
有機EL素子を特開2016-162485記載の通りの方法で作製した。複合フィルムのバリア面(バリア層)が近い側にディスペンサー(SHOTmini200SX、武蔵エンジニアリング社製)を用いてUV硬化型エポキシ系接着剤(XNR5516Z、ナガセケムテックス株式会社製)を全面に塗布した。有機EL素子の光取り出し側と複合フィルムの接着剤塗布面を向かい合わせ、GB(グローブボックス)中でこれらを貼合した。その後365nmのUV光を積算で6000mJ/cm2となるようにあて、接着剤を硬化させた。60℃90%の湿熱条件下で保管し、100時間後の全発光面積に対するダークスポットの占有率を算出した。以下の基準を設け有機EL素子の耐久性を評価した。
A:ダークスポットの占有率が5%未満である。
B:ダークスポットの占有率が5%以上20%未満である。
C:ダークスポットの占有率が20%以上である。
上記の結果から、厚みが小さくかつ弾性率が低い層の存在によりE×t×lの最小値が小さくなり、バリア性が低下して有機ELの耐久性が低下していることがわかる(比較例1)。また、厚みが大きく、かつ基材との距離が大きい層が存在するとSUM(E×t×l)が増加して、可撓性が低下していることがわかる(比較例2、3)。比較例4に見られるように、厚みが小さい層を用いても接着性組成物の厚い層を形成した上に積層すると基材との距離が大きくなってSUM(E×t×l)が増加し可撓性が低下する。

Claims (12)

  1. 複合フィルムであって、
    少なくとも一層の位相差層と、基材と、無機層とを含み、
    前記位相差層は液晶化合物を含む組成物を硬化した層であり、
    前記基材がシクロオレフィンポリマーフィルムまたはポリエチレンテレフタレートフィルムであり、
    前記基材の厚みが40〜50μmであり、
    前記無機層は窒化ケイ素を含み、
    前記基材と前記複合フィルムの表面との距離が60μm以下であり、
    前記基材以外の各層のGPaを単位とする弾性率E、μmを単位とする厚みt、および前記基材表面から層の中心までのμmを単位とする距離lの積E×t×lが下記式1を満たし、前記基材以外の各層のE×t×lの合計SUM(E×t×l)が下記式2を満たし、前記弾性率Eは、ナノインデンテーション法を用いて測定された値であり、ただし、前記無機層の前記弾性率Eはピコ秒超音波法を用いて測定された値である、複合フィルム。
    0.8≦E×t×l 式1
    SUM(E×t×l)≦1500 式2
  2. さらに有機層を含み、前記無機層と前記有機層とが直接接している請求項1に記載の複合フィルム。
  3. 前記無機層は前記有機層表面に化学的気相成長法で形成された層である請求項2に記載の複合フィルム。
  4. さらに偏光子層を含み、前記位相差層の一層と前記偏光子層とが隣接している請求項1〜3のいずれか一項に記載の複合フィルム。
  5. 前記偏光子層が有機二色性色素を含む請求項4に記載の複合フィルム。
  6. 前記少なくとも一層の位相差層としてλ/2層およびλ/4層を含み、前記λ/2層と前記λ/4層とが隣接している請求項1〜5のいずれか一項に記載の複合フィルム。
  7. 前記液晶化合物が円盤状液晶化合物である請求項1〜6のいずれか一項に記載の複合フィルム。
  8. 前記基材がシクロオレフィンポリマーフィルムである請求項1〜7のいずれか一項に記載の複合フィルム。
  9. 前記少なくとも一層の位相差層、前記基材、および前記無機層をこの順に含む請求項1〜8のいずれか一項に記載の複合フィルム。
  10. 前記少なくとも一層の位相差層、前記無機層、および前記基材をこの順に含む請求項1〜8のいずれか一項に記載の複合フィルム。
  11. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の複合フィルムと、
    有機電界発光素子と、
    を含む有機電界発光装置であって、
    前記少なくとも一層の位相差層、前記基材、前記無機層、および前記有機電界発光素子をこの順で含む有機電界発光装置。
  12. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の複合フィルムと、
    有機電界発光素子と、
    を含む有機電界発光装置であって、
    前記基材、前記無機層、前記少なくとも一層の位相差層、および前記有機電界発光素子をこの順で含む有機電界発光装置。
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