JP6768499B2 - プレス装置およびプレス装置の制御方法 - Google Patents
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Description
順送型では、アンコイラ、レベラーおよびフィーダ等を有するコイルラインからプレス装置にコイル材が供給される(例えば、特許文献1参照。)。コイルラインでは、アンコイラ装置から送り出されたコイル材がレベラーによって巻き癖を矯正され、フィーダによってプレス装置に間欠送りされる。プレス装置には、複数の金型が装着されており、フィーダによって間欠送りされるコイル材が順に金型でプレス加工される。
一方、コイル材とシート材の双方を用いることが可能な、トランスファー・順送兼用のプレス装置の要望がある。この場合、コイル材を用いた順送プレス加工を行う際に、コイル材の端末処理を行うためにフィーダがプレス装置内のボルスタの上流近傍まで進入することが要求される。なお、端末処理とは、コイル材の先端のプレス装置への送り込みや、コイル材の末端のプレス装置への送り込みのことである。
フィーダをプレス装置内に進入させるためには、アプライト間の幅を広くしてフィードバーをフィーダの外側に退避させることが考えられるが、プレス装置の幅を必要以上に広くすることになり、プレス占有面積が大きくなるとともにコストも増大する。
<1.構成>
(1−1.プレスシステムの構成の概要)
図1は、本発明に係る実施の形態のプレスシステム1の側面図であり、図2は、図1の平面図である。
ディスタッカユニット移動機構6は、シート材101(後述する)をプレス加工する際には、ディスタッカユニット3をプレス装置4の上流近傍の使用位置P3に移動し、シート材101をプレス加工する際には、ディスタッカユニット3をプレス装置4から離間した退避位置P5に移動する。
なお、システム制御部10、コイルライン制御部20、ディスタッカ制御部30およびプレス制御部40は、制御装置9に設けられている。制御装置9は、CPU、メモリ、ディスプレイおよび操作部(キーボード、ボタンなど)を有する。
コイルライン2は、アンコイラ21と、レベラー22と、フィーダユニット23と、コイルライン制御部20と、を有する。アンコイラ21は、巻き回されたコイル材100を解きながら送り出す。レベラー22は、複数のローラ221を有しており、ローラ221の間を通過するコイル材100の巻き癖を矯正する。
ナット252はボールスクリュー251に螺合しており、フィーダ24に固定されている。ボールスクリュー251は搬送方向Xに沿って台座26に回転可能に配置されている。モータ253は、ボールスクリュー251に連結されており、モータ253の回転によりボールスクリュー251が回転する。また、図示していないが、レールが搬送方向Xに沿って台座26に固定され、レールとスライド可能に嵌合したブロックがフィーダ24に固定されている。
コイルライン制御部20は、システム制御部10からの信号に基づいて、アンコイラ21、レベラー22、およびフィーダ24(ローラ241)の駆動の制御を行う。また、コイルライン制御部20は、モータ253の駆動制御を行ってフィーダ24を移動させる。
フィーダユニット移動機構5は、図2に示すように、台座26およびフィーダ24をプレス装置4の上流近傍の使用位置P3から、プレス装置4から幅方向Y(クランプ方向ともいう)に離間した退避位置P4まで移動可能に構成されている(矢印A2参照)。
なお、フィーダユニット移動機構5は、システム制御部10によって制御される。具体的には、システム制御部10は、モータ93の回転制御などを行う。
図4は、搬送方向Xの上流側からディスタッカユニット3を視た図である。なお、図4では、ディスタッカユニット3は、プレス装置4にシート材101を供給するための使用位置P3に配置されている。また、図4では、ディスタッカユニット3を視認しやすくするためにアプライト45、ムービングボルスタ42を点線で示す。
ディスタッカ31は、シート材101が積層されたスタックから1枚のシート材101を分離してベルトコンベア32に移動する。ベルトコンベア32は、幅方向Yに沿って配置されており、ディスタッカ31によって分離されたシート部材をプレス装置4の上流側の位置に搬送する。ベルトコンベア32にて搬送されたシート材101は、図示しないストッパに当接し、所定の位置に位置決めされる。その後、図示しないリフタ装置が、シート材101の高さ方向の位置を、金型8の高さに合わせて移動する。
ディスタッカ制御部30は、システム制御部10からの信号に基づいて、吸着パッド311の駆動、載置部321の上下位置、ベルトコンベア32の回転駆動、およびリフタ装置の制御を行う。
ディスタッカユニット移動機構6は、図2に示すように、ディスタッカユニット3をプレス装置4の上流近傍の使用位置P3から、プレス装置4から幅方向Yに離間した退避位置P5まで移動可能に構成されている(矢印A3参照)。なお、退避位置P5は、使用位置P3を挟んで、フィーダユニット23の退避位置P4の反対側に位置する。
なお、上述したレール94とレール98は繋がっている。
また、ディスタッカユニット移動機構6は、システム制御部10によって制御される。具体的には、システム制御部10は、モータ97の回転制御などを行う。
プレス装置4は、コイルライン2およびディスタッカユニット3の下流側に配置されており、図3に示すように、プレス装置本体41と、ムービングボルスタ42と、搬送機構43と、プレス制御部40と、バー退避機構49と、を有する。
プレス装置本体41は、ベッド44と、アプライト45と、クラウン46と、スライド47と、スライド駆動部48と、を有する。
ベッド44は、プレス装置4の土台を構成する。アプライト45は、柱状の部材であり、ベッド44上に4本配置されている。4本のアプライト45は、図2に示すように、平面視において矩形状の各頂点を形成するように配置されている。クラウン46は、4本のアプライト45によって上方に支持されている。スライド47は、クラウン46の下側に吊下されている。
スライド47の下面には、移動式のダイクランパ80によって上金型8aが取り付けられる。
ムービングボルスタ42は、下金型8bが載置される。フロアFおよびベッド44には、図示しないレールが敷設されている。ムービングボルスタ42は、レール上を自走可能な移動機構を有しており、図2に示すように、プレス位置P6と金型交換位置P7の間と移動する(矢印A4参照)。プレス位置P6とは、プレス装置本体41の内側であってプレス加工が行われる位置である。金型交換位置P7は、プレス装置本体41の外側であり金型8の交換が行われる位置である。ムービングボルスタ42は、金型8を交換する際には、アプライト45の間を通って幅方向Yに移動し、金型交換位置P7に配置される。
図5は、シート材101をプレス加工する場合における搬送機構43の一対のバー51を示す斜視図である。図6(a)は、図5のBB´間の矢示断面図であり、図6(b)は、図5のCC´間の矢示断面図である。図6(c)は、図5のDD´間の矢示断面図である。図7は、搬送機構43のボックス52(52a、52b)の内部構成を示す斜視図である。
搬送機構43は、トランスファフィーダであり、一対のバー51と、ボックス52(52a、52b)と、リフト駆動機構53と、クランプ駆動機構54と、フィード駆動機構55と、を有する。
一対のバー51は、シート材101をプレス加工する際に、アプライト45の内側であってムービングボルスタ42の上方に、搬送方向(フィード方向)Xに沿って互いに平行に配置されている。
フィード駆動機構55は、各々のバー51の第2端部51bに設けられている。フィード駆動機構55は、図6(b)に示すように、支持プレート551と、リニアモータ553とを有している。
なお、第1端部51aには、図6(c)に示すように、支持プレート552が設けられている。支持プレート552は、逆Uの字形状の部材であって、第1端部51aの上側を覆うように設けられている。支持プレート552はボックス52a内に配置されたリフト駆動機構53の2本のリフトバー531a(後述する)の下端に固定されている。支持プレート552は、その両側壁の内側にガイドホルダ552aを有している。第1端部51aの側面には搬送方向Xに沿ってガイドレール511cが設けられている。ガイドレール511cにガイドホルダ552aが嵌合することにより、第1端部51aは、支持プレート551に対して搬送方向Xに移動可能に構成される。
以上のように、バー51は、第1端部51aと中央部51cと第2端部51bを有し、第2端部51bに設けられているフィード駆動機構55によりスライドプレート512がフィード方向に移動する。
ボックス52aは、図3に示すように、プレス位置P6に配置されているときのムービングボルスタ42の搬送方向Xの上流側に配置されている。ボックス52bは、プレス位置に配置されているときのムービングボルスタ42の搬送方向Xの下流側に配置されている。ボックス52aは、第1端部51aの上側であって、上流側の2本のアプライト45に渡って固定されたフレーム部材70(図4参照)に固定されている。ボックス52bは、第2端部51bの下側であってベッド44上に配置されている。
リフト駆動機構53およびクランプ駆動機構54は、ボックス52a、52bの各々に設けられている。
リフト駆動機構53は、2つのバー本体部511のそれぞれに固定されたリフトキャリア531と、リフトキャリア531を支持するリフトビーム532と、リフトビームを上下させるリフトモータ533と、バランサーとしてのエアシリンダ534とを有している。
リフトビーム532は、幅方向Yに沿って配置された棒状の部材であり、一対のリフトバー531aの間に配置されている。リフトビーム532の左右端部における搬送方向Xの両側面には、幅方向Yに沿ってレール部材532aが設けられている。リフトバー531aには、レール部材532aを上下方向から挟むようにローラ(図示せず)が設けられている。これによりリフトキャリア531は、レール部材532aに沿ってリフトビーム532に支持されながら幅方向Yに移動できる。
クランプ駆動機構54は、主に、一対のクランプキャリア541と、ボールねじ542と、クランプモータ543などを有している。
クランプキャリア541は、幅方向Yに配置された2つのリフトキャリア531のそれぞれに固定されている。
なお、ボックス52bの内部構成は、ボックス52aの内部構成と上下反対且つ向かい合うように設けられている。
図8Aは、シート材101をプレス加工する際のバー51の状態を示す平面模式図である。図8Bは、コイル材100をプレス加工する際のバー51の状態を示す平面模式図である。図8Aおよび図8Bでは、スライド47は点線で示されている。
このように、クランパヘッド82は、スライド47の内側の支持位置P12と、スライド47の外側の退避位置P13を移動する。
このため、加工領域とは、ダイクランパ80を含む領域となり、例えば図8Aの二点鎖線で示された領域Rとなる。
支持部材移動機構60は、固定ボックス61と、スライド基板62と、ガイドレール63と、バー支持部材64(支持部材の一例)と、スライドシリンダ65等を有している。
コイル材100をプレス加工する際には、図9において実線で示す位置に配置されているバー支持部材64上に中央部51cが載置される(このときの中央部51cの位置が載置位置P14として示されている)。また、この状態の中央部51cが点線で図8Dに示されている。仮に、この状態においてプレス加工を行うとすると、バー51の中央部51Cが、退避位置P13に配置されているクランパヘッド82およびボックス81と干渉する。なお、図8Dに示すように、バー退避機構49は、搬送方向Xにおけるスライド47の下流側と上流側に配置されているため、ダイクランパ80と干渉しない。
上述したようにコイル材100をプレス加工する際には、バー51は第1端部51a、中央部51cおよび第2端部51bに分割され、中央部51cは、バー退避機構49によって退避させられる。一方、プレス装置4の上流側には、コイル材100の先端をプレス装置4に送り込むためにフィーダ24の先端が進入する。そのため、フィーダ24の先端が進入する空間を確保するために、第1端部51aはリフト駆動機構53によって上方に移動する。このように、リフト駆動機構53は、第1端部51aを退避する機構も兼ねており、第1退避機構の一例に対応する。
以上のように、シート材101のプレス加工を行う際にシート材101の搬送に用いられるバー51の第1端部51aが上方の退避位置P11に移動し、バー51の中央部51cをプレス加工領域の外側の退避位置P10に移動させることによって、トランスファプレスであるプレス装置4においてコイル材100のプレス加工を行うことが可能となる。
なお、退避位置P11は、大抵の場合、シート材101の搬送時の動作におけるバー51の最上位置よりも上方に位置するが、交換前および交換後の金型の形状によっては、この限りではない。
プレス制御部40は、スライド47を昇降移動させるスライド駆動部48、プレス装置4内においてシート材101を搬送する搬送機構43、および中央部51cをプレス領域外に退避させるバー退避機構49の制御を行う。
次に、本実施の形態のプレスシステム1の動作について説明するとともに、本発明のプレス装置の制御方法の一例についても述べる。図10は、本実施の形態のプレスシステム1の動作を示すフロー図である。図11(a)〜(d)は、動作を説明するためのプレスシステム1の状態を示す模式図である。
シート材101のプレス加工では、図11(a)に示すようにディスタッカユニット3が使用位置P3に配置されており、フィーダユニット23が図2に示す退避位置P4に配置されている。
次に、ステップS20において、システム制御部10から信号を受信したプレス制御部40は、バー退避機構49を制御して中央部51cを幅方向Yの外側に移動する。金型交換位置P7では、例えばコイル材100をプレス加工するための金型に載せかえられるが、中央部51cを外側に退避させることによって、金型交換作業の際に中央部51cと金型との接触を防ぐことが出来る。なお、中央部51cの外側への移動は、上記ムービングボルスタ42を金型交換位置P7に移動させる前にプレス位置P6において行われてもよい。
次に、ステップS50において、システム制御部10は、フィーダユニット移動機構5に信号を送信してモータ93を制御し、フィーダユニット23を退避位置P4から使用位置P3に移動する。この状態が、図11(b)に示されている。
次に、ステップS80において、システム制御部10から信号を受信したコイルライン制御部20は、モータ253を駆動してフィーダ24を台座26に対して搬送方向Xに移動させる。これによって、フィーダ24の先端がプレス装置4内に進入しムービングボルスタ42の上流側近傍に位置する。この状態が、図11(d)に示されている。
また、コイル材100の末端をプレス装置4内に送り込む際には、フィーダ24はプレス装置4に進入しムービングボルスタ42の上流近傍に移動する(図11(d)と同様の状態)。
以上のように、シート材101のプレス加工を行う際にシート材101の搬送に用いられるバー51の第1端部51aが上方の退避位置P11に移動し、バー51の中央部51cをプレス加工領域の外側の退避位置P10に移動させることによって、トランスファプレスであるプレス装置4においてコイル材100の端末処理が可能となる。
また、プレス装置4の上流側に設けられた第1端部51aを上方に移動させているため、幅を広げることなくコンパクトな構成でフィーダ24が進入可能な空間を確保することができる。
(3−1)
本実施の形態のプレス装置4は、コイル材100およびシート材101の一方の素材を選択的にプレス加工可能なプレス装置4であって、一対のバー51と、リフト駆動機構53(第1退避機構の一例)とを備える。一対のバー51は、中央部51c(保持部の一例)と、第1端部51aと、第2端部51bと、を有する。中央部51c(保持部の一例)は、シート材101を保持可能である。第1端部51aは、素材の搬送方向Xにおける中央部51cの上流側であって中央部51cと着脱可能である。第2端部51bは、搬送方向Xにおける中央部51cの下流側であって中央部51cと着脱可能である。リフト駆動機構53は、コイル材100のプレス加工を行う際に、第1端部51aを上方の退避位置P11(第1退避位置の一例)に移動させる。
以上のように、第1端部51aを退避させることによって、バー51とフィーダ24との干渉を避けることができるため、コイル材100のプレス加工を行う際にフィーダ24をプレス装置4内に進入させることが可能となる。また、第1端部51aを上方に退避させているため、プレス装置4の幅を必要幅(プレス加工する素材の幅などから決定される幅)以上に広くする必要がない。そのため、コンパクトな構成でコイル材100およびシート材101をプレス加工可能となる。
本実施の形態のプレス装置4は、バー退避機構49(第2退避機構の一例)を更に備える。バー退避機構49は、コイル材100のプレス加工を行う際に、一対のバー51の中央部51cをプレス加工が行われる領域の外側の退避位置P10(第2退避位置の一例)に退避させる。
対して、バー51の中央部51cをプレス加工する領域から退避することができ、コイル材100のプレス加工を行うことが可能となる。
本実施の形態のプレス装置4は、ムービングボルスタ42を更に備える。ムービングボルスタ42には、バー退避機構49(第2退避機構の一例)が設けられ、プレス加工が実施されるプレス位置P6と金型8の交換が実施される金型交換位置P7との間を移動可能である。バー退避機構49は、バー支持部材64(支持部材の一例)と、支持部材移動機構60と、を有する。バー支持部材64は、バー51の中央部51cを支持する。支持部材移動機構60は、バー支持部材64をプレス加工が行われる領域の外側に移動させる。
ここで、金型交換の際には、シート材101を保持するフィンガー102も交換することが多いためバー51の中央部51cを金型8とともにムービングボルスタ42によって金型交換位置P7に移動するが、この際に中央部51cを支持する支持部材としてバー退避機構49を用いることができる。
本実施の形態のプレス装置4は、スライド47と、クラウン46と、複数のアプライト45と、を更に備える。スライド47は、上金型8aが下面に取り付け可能である。クラウン46は、スライド47の上方に配置され、スライド47を昇降可能に支持する。複数のアプライト45は、クラウン46をスライド47の上方に支持する。図9に示すように、退避位置P10(第2退避位置の一例)は、搬送方向Xに対して垂直な幅方向においてアプライト45の内側面45aよりも外側に位置する。
これにより、バー51の中央部51cをプレス加工する領域から退避することができ、コイル材100のプレス加工を行うことが可能となる。
本実施の形態のプレス装置4は、リフト駆動機構53を更に備える。リフト駆動機構53は、第1端部51aの上側に配置されており、シート材101の搬送を行う際に一対のバー51の第1端部51aを上下方向に移動する。リフト駆動機構53は、第1退避機構を兼ねており、コイル材100のプレス加工を行う際に、第1端部51aを上方の退避位置P11(第1退避位置の一例)に移動させる。
このように、バー51のリフト駆動機構53を用いてバー51の第1端部51aを上方に退避させることができる。
本実施の形態のプレス装置4の制御方法は、コイル材100およびシート材101の一方の素材を選択的にプレス加工可能なプレス装置の制御方法であって、ステップS60(第1退避ステップの一例)と、ステップS70(発信ステップの一例)と、を備える。ステップS60(第1退避ステップの一例)は、コイル材100のプレス加工を行う際に、シート材101を保持する中央部51c(保持部の一例)と、素材の搬送方向Xにおける中央部51cの上流側であって中央部51cと連結および分離可能な第1端部51aと、搬送方向Xにおける中央部51cの下流側であって中央部51cと連結および分離可能な第2端部51bと、を有する一対のバー51の第1端部51aを上方の退避位置P11(第1退避位置の一例)に移動させる。ステップS70(発信ステップの一例)は、ステップS60(第1退避ステップの一例)が完了すると、コイル材100をプレス装置4に供給するフィーダ24をプレス装置4に進入させるトリガーとしての信号を発信する。
以上のように、第1端部51aを退避させることによって、バー51とフィーダ24との干渉を避けることができるため、コイル材100のプレス加工を行う際にフィーダ24をプレス装置4内に進入させることが可能となる。また、第1端部51aを上方に退避させているため、プレス装置4の幅を必要幅(プレス加工する素材の幅などから決定される)以上に広くする必要がない。そのため、コンパクトな構成でコイル材100およびシート材101をプレス加工可能となる。
本実施の形態のプレス装置4の制御方法は、ステップS10、S20、およびS30(第2退避ステップの一例)を更に備える。ステップS10、S20、およびS30は、コイル材100のプレス加工を行う際に、一対のバー51の中央部51cをプレス加工が行われる領域の外側の退避位置P10(第2退避位置の一例)に退避させる。
これにより、バー51の中央部51cをプレス加工する領域から退避することができ、コイル材100のプレス加工を行うことが可能となる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記実施の形態では、リフト駆動機構53が第1端部51aを退避位置P11に移動させているが、第1端部51aは、ボックス52aごと上方に移動してもよい。すなわち、ボックス52a、リフト駆動機構53、およびクランプ駆動機構54が、上下方向に沿って移動させてもよい。ボックス52aを上下方向に移動する構成としては様々な構成を用いることが可能であり、例えば、油圧シリンダや、ボールネジの構成を用いることができる。
上記実施の形態では、バー51がフィード方向Xに移動しているが、バー51の全体は動かず、バー51の上部に設けられたスライドプレートのみがフィード方向Xに移動する構成であってもよい。
(C)
上記実施の形態では、ボックス52bは第2端部51bの下方に配置されているが、ボックス52aと同様に、第2端部51bの上方に配置されていてもよい。
上記実施の形態におけるバー退避機構49では、バー支持部材64はスライドシリンダ65によって自動で移動可能に構成されているが、使用者の押釦の操作によってバー支持部材64が外側に移動する方がより好ましい。また、バー支持部材64は、手動で移動可能に構成されてもよい。また、上記実施の形態のフィーダユニット移動機構5、ディスタッカユニット移動機構6、およびフィーダ移動機構25はモータによって自動で駆動可能に構成されているが、手動であってもよい。
なお、手動の移動を可能にする場合には、インターロックが設けられている方が好ましい。
上記実施の形態では、コイルライン2のコイルライン制御部20と、プレス装置4のプレス制御部40と、ディスタッカユニット3のディスタッカ制御部30は、システム制御部10とともに制御装置9に設けられているが、コイルライン制御部20、プレス制御部40、およびディスタッカ制御部30が単独で設けられていてもよい。例えば、コイルライン2、プレス装置4、ディスタッカユニット3のそれぞれに制御装置が設けられており、その制御装置内にそれぞれの制御部が設けられていてもよい。
4 :プレス装置
49 :バー退避機構49(第2退避機構の一例)
51 :バー
51a :第1端部
51b :第2端部
51c :中央部(保持部の一例)
53 :リフト駆動機構(第1退避機構の一例)
54 :クランプ駆動機構
55 :フィード駆動機構
60 :支持部材移動機構
64 :バー支持部材(支持部材の一例)
100 :コイル材
101 :シート材
102 :フィンガー
P11 :退避位置
Claims (8)
- コイル材およびシート材の一方の素材を選択的にプレス加工可能なプレス装置であって、
前記シート材を保持可能な保持部と、前記素材の搬送方向における前記保持部の上流側であって前記保持部と連結および分離可能な第1端部と、前記搬送方向における前記保持部の下流側であって前記保持部と連結および分離可能な第2端部と、を有する一対のバーと、
前記コイル材のプレス加工を行う際に、前記第1端部を上方の第1退避位置に移動させる第1退避機構と、を備えた、
プレス装置。 - 前記コイル材のプレス加工を行う際に、前記一対のバーの前記保持部を前記プレス加工が行われる領域の外側の第2退避位置に退避させる第2退避機構を更に備えた、
請求項1に記載のプレス装置。 - 前記第2退避機構が設けられ、前記プレス加工が実施されるプレス位置と金型の交換が実施される金型交換位置との間を移動可能なムービングボルスタを更に備え、
前記第2退避機構は、
前記バーの前記保持部を支持する支持部材と、
前記支持部材を前記プレス加工が行われる領域の外側に移動させる支持部材移動機構と、を有する、請求項2に記載のプレス装置。 - 上金型が下面に取り付け可能なスライドと、
前記スライドの上方に配置され、前記スライドを昇降可能に支持するクラウンと、
前記クラウンを前記スライドの上方に支持する複数のアプライトと、を更に備え、
前記第2退避位置は、前記搬送方向に対して垂直な幅方向において前記アプライトの内側面よりも外側に位置する、
請求項2に記載のプレス装置。 - 前記第1端部の上側に配置されており、前記シート材の搬送の際に前記一対のバーの前記第1端部を上下方向に移動するリフト駆動機構を更に備え、
前記リフト駆動機構は、前記第1退避機構を兼ねており、前記コイル材のプレス加工を行う際に、前記第1端部を上方の前記第1退避位置に移動させる、
請求項1に記載のプレス装置。 - 前記第1端部の上側に配置されており、前記シート材の搬送の際に前記一対のバーの前記第1端部を上下方向に移動するリフト駆動機構と、
前記第1端部の上側に配置されており、前記シート材の搬送の際に前記一対のバーの前記第1端部を前記搬送方向および前記上下方向と直交する幅方向に移動するクランプ駆動機構と、を更に備え、
前記第1退避機構は、前記コイル材のプレス加工を行う際に、前記リフト駆動機構および前記クランプ駆動機構を上方に移動させる、
請求項1に記載のプレス装置。 - コイル材およびシート材の一方の素材を選択的にプレス加工可能なプレス装置の制御方法であって、
前記コイル材のプレス加工を行う際に、シート材を保持する保持部と、前記素材の搬送方向における前記保持部の上流側であって前記保持部と連結および分離可能な第1端部と、前記搬送方向における前記保持部の下流側であって前記保持部と連結および分離可能な第2端部と、を有する一対のバーの前記第1端部を上方の第1退避位置に移動させる第1退避ステップと、
前記第1退避ステップが完了すると、前記コイル材を前記プレス装置に供給するフィーダを前記プレス装置に進入させるトリガーとしての信号を発信する発信ステップとを、備えた
プレス装置の制御方法。 - 前記コイル材のプレス加工を行う際に、前記一対のバーの前記保持部を前記プレス加工が行われる領域の外側の第2退避位置に退避させる第2退避ステップを更に備えた、
請求項7に記載のプレス装置の制御方法。
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