JP6767354B2 - 端子抜き取り治具 - Google Patents

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Description

本発明は、コネクタハウジングに収容されてランスにより係止された端子を抜き取る際に、ランスによる端子の係止を解除するための端子抜き取り治具に関するものである。
一般に、自動車のワイヤーハーネスの接続には、樹脂製のコネクタハウジングの内部に、後から金属製の端子を組み込んで構成したコネクタが用いられている。この種のコネクタは、コネクタハウジングの端子収容室に、電線の先端に取り付けた端子を後方から挿入し、端子収容室に設けられた可撓性のランスにより、端子を後方へ抜け止めした構造をなしている。
ところで、このようなコネクタにおいて、いったん組み込んだ端子を後で抜く必要が生じることがある。その場合、例えば、コネクタハウジングの前方からピン状の抜き取り治具を差し込んで、ランスによる端子の係止を解除し、その状態で、電線を後方へ引く。そうすることで、コネクタハウジングの端子収容室から端子を抜き取ることが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3976737号公報
ところが、コネクタハウジング内の前部空間からランスに向かって真っ直ぐにピン状の抜き取り治具を差し込めればよいが、傾いて挿入してしまうことがある。そうすると、コネクタハウジング内の前部空間に設けられたデリケートな部位(例えば、シール部やリブなど)に抜き取り治具の先端が接触して、そのデリケートな部位を傷めるおそれがある。
これに対し、抜き取り治具が傾かないように治具の形状を変えることが考えられる。しかしそうすると、コネクタハウジング内の特定の形状の前部空間に対する専用治具となってしまうため、前部空間の形状が異なる場合は、新たに専用治具を用意しなければならなくなるという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、コネクタハウジング内の前部空間の形状が異なるごとに専用品を用意しなくても、コネクタハウジング側のデリケートな部位を傷つけるおそれのない端子の抜き取り治具を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る端子抜き取り治具は、下記(1)〜(4)を特徴としている。
(1) コネクタハウジングに設けられたランスによる端子の係止を解除するための解除ピンを有する治具本体と、
前記治具本体に着脱可能に装着されるアタッチメントであって、前記解除ピンが前記コネクタハウジングの内部に挿入された際に当該アタッチメントの少なくとも一部が前記コネクタハウジングの内壁に接触することによって前記解除ピンを前記ランスに向けて案内するアタッチメントと、を備え、
前記アタッチメントは、
前記治具本体における第1位置と前記第1位置より前記治具本体の先端側に位置する第2位置との間において移動可能であるように前記治具本体に装着され、当該アタッチメントが前記第2位置にあるときに当該アタッチメントを前記治具本体に係止する係止部を有し、
筒状の前記アタッチメント後端開口前記治具本体の先端が挿入され
前記解除ピンが前記アタッチメントの前端開口から前方へ突出可能であるように、前記アタッチメントが前記治具本体に装着され
前記アタッチメントが前記第1位置にあるとき、前記解除ピンが当該アタッチメントの前端開口から前方へ突出し、
前記治具本体に属する一部分と前記アタッチメントに属する一部分とが互いに当接することによって前記アタッチメントが前記第1位置より前記治具本体の後端側に移動不能となるように、前記治具本体及び前記アタッチメントが構成される、
ことを特徴とする端子抜き取り治具。
(2) 上記(1)に記載の端子抜き取り治具において、
前記アタッチメントは、
当該アタッチメントが前記第1位置にある状態にて前記治具本体の前記解除ピンを前記コネクタハウジングの内部に挿入したときに前記コネクタハウジングの被当接部に接触することによって前記解除ピンの移動を規制する当接部を有し、
前記当接部から前記解除ピンの先端までの長さは、前記被当接部から前記ランスまでの長さに等しい、
ことを特徴とする端子抜き取り治具。
(3) 上記(1)または(2)に記載の端子抜き取り治具において、
前記アタッチメントが前記第2位置にあるとき、前記アタッチメントの内部に前記解除ピンの先端が収容される、
ことを特徴とする端子抜き取り治具。
(4) 上記(3)に記載の端子抜き取り治具において、
前記アタッチメントは、
弾性部材により前記第1位置から前記第2位置に向けて付勢される、
ことを特徴とする端子抜き取り治具。
上記(1)の構成の端子抜き取り治具によれば、治具本体にアタッチメントを装着することで、解除ピンをコネクタハウジング内ランスに向けて挿入する際に、アタッチメントの少なくとも一部をコネクタハウジング内に沿って案内させることができる。そのため、アタッチメントのガイド作用により解除ピンランスに向けて案内することができ、コネクタハウジング内に設けられたデリケートな部位に解除ピン接触するのを防ぐことができる。その結果、コネクタハウジング内設けられたデリケートな部位を傷めることがない。
更に、治具本体は共通利用し、アタッチメントを交換するだけで、コネクタハウジング形状の違いに容易に対応することができる。従って、コネクタハウジング形状の違いに応じて専用治具を用意する必要がない。
またアタッチメント樹脂で作れば、一般に樹脂製のコネクタハウジング内のデリケートな部位にアタッチメントが接触しても、コネクタハウジングを傷めないようにすることができる。つまり、アタッチメントを金属で作った場合と違い、樹脂と樹脂の接触になるため、コネクタハウジング内のデリケートな部位を傷めないようにすることができる。また、アタッチメントを樹脂で作る場合は、金属で作る場合と違って、加工形状の制約を受けにくくなり、コネクタハウジング形状の違いに細かく対応できる。そのため、アタッチメント案内作用による解除ピンの直進挿入性を高めることができ、解除ピンよる無用な接触を確実に回避できるようになる。
更に、治具本体に対するアタッチメントの装着位置を、第1位置から第2位置に切り換えたり、第2位置から第1位置に切り換えたりすることができる。第1位置から第2位置に切り換えた場合は、アタッチメントが治具本体に対して相対的に前側に位置することになるので、アタッチメントからの解除ピン突出寸法を小さくすることができる。あるいは、この場合、アタッチメントの内部に解除ピン収容できるようになる。その際、係止によってアタッチメントを第2位置に係止することができるので、その状態を安定保持することができる。
それに対し、第2位置から第1位置に切り換えた場合は、アタッチメントが治具本体に対して相対的に後側に位置することになるので、アタッチメントからの解除ピン突出寸法を大きくすることができる。従って、アタッチメントと解除ピンの寸法の設定の仕方によって、アタッチメントからの解除ピンの突出寸法の切り換えを行うことが可能なる。
従って、上記構成の端子抜き取り治具を次のように使うことができる。即ち、まず、アタッチメントを第2位置に保持した状態で、アタッチメントの少なくとも一部をコネクタハウジングの内部挿入させる。次にその状態で、アタッチメントに対して治具本体を相対的に第1位置に移動させる。そうすると、予めコネクタハウジングに挿入されたアタッチメントの案内作用を受けながら、解除ピンコネクタハウジング内のランスに向け挿入することができ、ランスによる端子の係止を解除することができる。また、作業終了後は、コネクタハウジングにアタッチメントを挿入させた状態のまま、アタッチメントに対して治具本体を相対的に第2位置に移動させる。その際も、アタッチメントの案内作用を受けながら解除ピン後退させることができる。従って、解除ピンコネクタハウジング内デリケートな部位に接触するのを防止することができる。
上記()の構成の端子抜き取り治具によれば、アタッチメントを第1位置に位置させた状態で治具本体の解除ピンをコネクタハウジングに挿入した際に、コネクタハウジングの被当接部にアタッチメントの当接部が当たることによって、解除ピンの挿入深さを規制することができる。従って、解除ピンを深く挿入し過ぎてランスなどを傷めるおそれがなくなる。
上記()の構成の端子抜き取り治具によれば、アタッチメントを第2位置に位置させることで、解除ピンの先端をアタッチメントの内部に収容することができる。しかも係止により、アタッチメントをその位置に保持しておくことができる。従って、解除ピンの先端を保護キャップなどで覆わなくても、アタッチメントで保護キャップの代わりをすることができ、安全確保が図れる。
上記()の構成の端子抜き取り治具によれば、アタッチメントを弾性部材により第1位置から第2位置に向けて付勢しているので、弾性部材の付勢力に抗する押出力を加えることで、アタッチメントを第2位置から第1位置に移動させることができる。従って、第1位置にアタッチメントを移動させて、解除ピンアタッチメントから突き出させることにより、解除ピンによるランスの係止解除操作を行うことができる。そして解除操作後は、押出力を解除すると、弾性部材の付勢力によって自動的にアタッチメントが第2位置に移動し、解除ピンの先端がアタッチメント内に収容される。
本発明によれば、治具本体にアタッチメントを装着することにより、アタッチメントの案内作用によって、解除ピンの先端を傾かずに真っ直ぐにランスに向けて挿入することができる。そのため、コネクタハウジング内の前部空間に設けられたデリケートな部位に解除ピンの先端が接触するのを防ぐことができ、デリケートな部位を傷めることがない。また、治具本体は共通に利用し、アタッチメントを交換するだけで、コネクタハウジング内の前部空間の形状の違いに容易に対応することができる。従って、コネクタハウジング内の前部空間の形状の違いに応じて専用治具を用意する必要がない。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1(a)、(b)は、本発明の第1実施形態の端子抜き取り治具の説明図で、図1(a)はアタッチメントを治具本体に装着する前の状態を示す斜視図、図1(b)はアタッチメントを治具本体に装着した後の状態を示す斜視図である。 図2(a)〜(c)は、第1実施形態の端子抜き取り治具の作用説明図で、図2(a)はアタッチメントの先端がコネクタハウジング内の前部空間に嵌入される直前の状態を示す側断面図、図2(b)は図2(a)の要部拡大図、図2(c)はアタッチメントがコネクタハウジング内の前部空間に嵌入されて、解除ピンの先端が図示略のランスの位置まで挿入されている状態を示す側断面図である。 図3は、本発明の第1実施形態の比較例として、アタッチメントを装着していない治具本体のみでランスの係止解除作業を行おうとした場合に想定される問題の説明図およびその要部拡大図である。 図4(a)〜(d)は、本発明の第2実施形態の端子抜き取り治具の説明図で、図4(a)はアタッチメントを治具本体に装着する前の状態を示す斜視図、図4(b)はアタッチメントを治具本体に装着した上で第1位置に保持した状態を示す斜視図、図4(c)はアタッチメントの正面図、図4(d)は図4(c)のX−X矢視断面図である。 図5(a)、(b)は、第2実施形態の端子抜き取り治具の作用説明図で、図5(a)はアタッチメントを第2位置に保持した上でアタッチメントの先端をコネクタハウジング内の前部空間に嵌入させた状態を示す側断面図およびその要部拡大図、図5(b)はアタッチメントをコネクタハウジング内の前部空間に嵌入させた上で解除ピンの先端を図示略のランスの位置まで挿入した状態を示す側断面図である。 図6(a)、(b)は、本発明の第3実施形態の端子抜き取り治具の説明図で、図6(a)はアタッチメントを治具本体に装着する前の状態を示す斜視図、図6(b)はアタッチメントを治具本体に装着した上で第2位置に保持した状態を示す斜視図である。 図7(a)、(b)は、第3実施形態の端子抜き取り治具の作用説明図で、図7(a)はアタッチメントを第2位置に保持した上でアタッチメントの先端をコネクタハウジング内の前部空間に嵌入させた状態を示す側断面図、図7(b)はアタッチメントをコネクタハウジング内の前部空間に嵌入させた上で解除ピンの先端を図示略のランスの位置まで挿入した状態を示す側断面図である。
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
<第1実施形態>
まず、第1実施形態の端子抜き取り治具について、図1〜図3を参照して説明する。
図1(a)、(b)は、本発明の第1実施形態の端子抜き取り治具の説明図で、図1(a)はアタッチメントを治具本体に装着する前の状態を示す斜視図、図1(b)はアタッチメントを治具本体に装着した後の状態を示す斜視図である。
図1(a)、(b)に示すように、第1実施形態の端子抜き取り治具1は、治具本体10と、樹脂製のアタッチメント20と、を備えている。
治具本体10は、樹脂等で構成された角柱状の保持部11と、保持部11の長手方向の一端面(以下、この面を「前端面14」という)から前方に突き出した1本の解除ピン12と、を備えている。解除ピン12は、金属製で基端部が保持部11に埋設固定されている。
解除ピン12の基端側の所定長さの範囲は、保持部11よりも断面サイズの小さい四角柱状のピン本体12aとして構成されている。また、解除ピン12の先端側は、ピン本体12aよりも更に断面サイズの小さい四角柱状あるいは帯板状の挿入部13として構成されている。挿入部13の断面サイズがピン本体12aの断面サイズよりも小さく設定されていることで、挿入部13の後端とピン本体12aの前端との境界には段部15が設けられている。また、挿入部13の先端13aには、解除ピン12の挿入方向の力を係止解除方向の力としてランス(図示略)に効率良く伝えるための傾斜面が設けられている。
ここで、保持部11の前端面14から解除ピン12の挿入部13の先端13aまでの長さをL1(以下、保持部11に埋設された部分の長さを無視して、このL1を解除ピン12の全長という)、ピン本体12aの長さをL2、挿入部13の長さをL3とすると、
L1=L2+L3
の関係が成立している。
また、保持部11の前端に近い位置の両側面には、アタッチメント20の位置決め用の係止孔18(孔でなく係止凹部であってもよい)が係止手段として設けられている。但し、第1実施形態では、この係止孔18は利用しない。
一方のアタッチメント20は、樹脂の一体成形品で構成されている。アタッチメント20は、略楕円柱状のアタッチメント本体21を有している。アタッチメント本体21の外周形状は、後述するコネクタハウジング内の前部空間の断面形状に対応した形状に設定されていればよく、楕円形でも円形でも角形でもよい。
アタッチメント本体21の軸線方向の両端面は、軸線方向と直交する平坦面である前端面23Aと後端面23Bとして形成されている。アタッチメント本体21の軸線方向と直交する断面の中心には、解除ピン12の四角柱状のピン本体12aに嵌まる四角孔22が、軸線方向に沿って平行に形成されている。この四角孔22は、アタッチメント本体21の前端面23Aから後端面23Bまで貫通して設けられている。
また、アタッチメント本体21の外周面の所定位置(例えば、上面と下面)には、軸線方向に沿って小リブ24、25が設けられている。これらの小リブ25、25は、後述するコネクタハウジング内の前部空間にアタッチメント20を嵌入する際に、スムーズな嵌入を促すものとして設けられている。
以上の要素を持つこのアタッチメント20は、後端面23Bから前端面23Aまで一定の断面形状に形成されている。そして、後端面23Bから前端面23Aまでの長さMが、
M<L2<L1
の関係を満たすように設定されている。
なお、治具本体10の解除ピン12の全長L1やアタッチメント20の長さ寸法Mは、作業対象となるコネクタハウジングの寸法に応じて決められている。そのため、これらコネクタハウジングとの関係で決まる寸法については、以下の作用の説明の中で述べる。
<作用の説明>
図2(a)〜(c)は、第1実施形態の端子抜き取り治具の作用説明図で、図2(a)はアタッチメントの先端がコネクタハウジング内の前部空間に嵌入される直前の状態を示す側断面図、図2(b)は図2(a)の要部拡大図、図2(c)はアタッチメントがコネクタハウジング内の前部空間に嵌入されて、解除ピンの先端が図示略のランスの位置まで挿入されている状態を示す側断面図である。また、図3は、本発明の第1実施形態の比較例として、アタッチメントを装着していない治具本体のみでランスの係止解除作業を行おうとした場合に想定される問題の説明図およびその要部拡大図である。
<比較例:アタッチメントを装着していない場合の問題>
第1実施形態の端子抜き取り治具1の作用を説明する前に、まず、アタッチメント20を装着していない比較例について図3を参照して説明する。
図3に概略構成を示すように、コネクタハウジング100は、樹脂で一体に成形された部品であり、単数あるいは複数の端子収容室101を有している。端子収容室101は、前後方向に長い挿入孔として形成されており、端子収容室101には、コネクタハウジング100の後方から、電線の先端に取り付けられた端子(不図示)が挿入される。図示しない端子は、コネクタハウジング100の後方から端子収容室101に挿入されることで、端子収容室101に設けられた可撓性のランス102によって、後方に抜けないように係止される。
コネクタハウジング100内には、端子収容室101の前側に位置させて前部空間105が設けられている。この前部空間105は、相手コネクタのハウジングが嵌合される空間であったり、相手コネクタの端子が挿入される空間であったりする。ここでは、相手コネクタのハウジングが嵌合される嵌合空間(嵌合穴)である場合を説明する。
この前部空間105の奥部(コネクタハウジング100の前方から見て後端側)には、シール部107が設けられている。このシール部107は、相手コネクタのハウジングが前部空間105に嵌合された際に、両コネクタの電気接触部を包囲する空間をシールするための部分である。また、前部空間105には、必要に応じてリブが設けられている場合もある。これらシール部107などは、例えば、防水コネクタの防水性能を確保する上でデリケートな部位であるため、端子抜き取り治具の先端が接触した場合に損傷するおそれがある。
例えば、図3に示すように、アタッチメント20を装着してない治具本体10のみを用いて、端子収容室101のランス102の係止解除操作を行う場合について検討してみる。この場合、コネクタハウジング100内の前部空間105の大きさに対して解除ピン12の挿入部13が細い。そのため、図示のように傾いた姿勢で解除ピン12の挿入部13を挿入してしまうことがあり得る。
そうした場合、そのまま解除ピン12を挿入すると、拡大図のA円部で示すように、解除ピン12の挿入部13の先端13aがシール部107に接触して、シール部107を傷めたり変形させてしまうおそれがある。
また、解除ピン12の挿入部13を真っ直ぐに挿入し得た場合であっても、ランス102が奥まった位置にあると作業者にとって見にくい。そのため、作業者は、注意深くランス102に向けて解除ピン12を挿入しなければならず、作業性が悪い。
<第1実施形態:アタッチメントを装着した場合の作用>
この点、治具本体10にアタッチメント20を装着することで、シール部107などを傷めるおそれを回避することができる。また、作業の容易化も図れる。以下にその作業の要領を説明する。
端子抜き取り作業を行う場合、それに先立って、予め、図1(b)に示すように、治具本体10にアタッチメント20を装着する。即ち、アタッチメント20の四角孔22を、治具本体10の解除ピン12の先端から四角柱状のピン本体12aの基端側に嵌め込む。そして、アタッチメント20の後端面23Bを、治具本体10の保持部11の前端面14に密着させる。
この状態で、図2(a)、(b)に示すように、解除ピン12の先端側の挿入部13を、コネクタハウジング100内の前部空間105にコネクタハウジング100の前方から挿入する。ここで、予め、解除ピン12の全長L1やアタッチメント20の長さMは、次のように設定してあるものとする。
具体的には、アタッチメント20の前端がコネクタハウジング100の前部空間105に嵌まり始めるまでは、挿入部13の先端13aがシール部107に届かないように寸法を設定してある。即ち、図2(b)に示すように、アタッチメント20の前端面23Aからの解除ピン12の突出長さL4(=L1−M)が、コネクタハウジング100の前端面100aからシール部107までの長さH1よりも小さくなるように設定してある。つまり、
H1>L4
となっている。
そして、解除ピン12の挿入に併せて、図2(b)に示すように、アタッチメント20を、その前端部からコネクタハウジング100の前部空間105の内部へ徐々に嵌入させて行く。そうすると、アタッチメント20の外周が、コネクタハウジング100の前部空間105の内周壁に沿って嵌入されて行く。それにより、アタッチメント20による案内作用が働き、解除ピン12が傾くことなく真っ直ぐにランス102(図3参照)に向かって挿入される。これにより、ランス102による端子の係止が解除されることになる。
なお、ランス102の係止を解除するために解除ピン12の挿入部13が挿入される経路は、端子に邪魔されずにランス102の係止を解除できる最適な位置に設定されている。例えば、端子の収容位置の側方にその経路が確保されている。また、ランス102には、端子と直接係合する部位の側方に、ランス102と一体的に解除片(不図示)が設けられている。そして、解除ピン12の挿入部13が挿入されてきたとき、挿入部13の先端13aがその解除片を押圧変位させることにより、ランスを非係止位置(係止解除位置)に撓ませることができるようになっている。従って、図3においてはランス102の位置が明示されているが、図2においては、断面の位置の違いにより、ランスが明示されていない。
解除ピン12をコネクタハウジング100に挿入するに従い、やがて治具本体10の保持部11の前端面14がコネクタハウジング100の前端面100aに突き当たる。これにより、解除ピン12のコネクタハウジング100に対する挿入深さが規制される。ここでは、コネクタハウジング100の前端面100aが被当接部に相当し、治具本体10の保持部11の前端面14が被当接部に当接する当接部に相当する。
この挿入規制位置にあるとき、アタッチメント20の前端がシール部107に届かないように、コネクタハウジング100の前端面100aからシール部107までの長さH1と、アタッチメント20の長さMの関係が設定されている。つまり、
H1>M
となっている。
また、解除ピン12を挿入規制位置まで挿入した状態で、ランス102(図3参照)による係止を解除できるように、コネクタハウジング100の前端面100aからランス102までの距離H2(図3参照)に応じて、解除ピンの全長L1が設定されている。つまり、
H2=L1
となっている。
以上の説明のように、本実施形態の端子抜き取り治具1によれば、次の効果を得ることができる。
即ち、治具本体10にアタッチメント20を装着することによって、コネクタハウジング100への解除ピン12の挿入時に、アタッチメント20で解除ピン12の挿入方向を案内することができる。つまり、解除ピン12の無用な傾きを抑制して、シール部107などのデリケートな部分に解除ピン12の先端13aが接触するのを防止することができる。従って、端子抜き取り作業時に、シール部107などのデリケートな部分を保護することができ、作業中における無用な損傷や変形を防止できる。
また、シール部107などを傷つけるおそれがないため、余計な気遣いをしながら注意深く作業を進める必要がなく、作業の容易化が図れる。つまり、前部空間105の奥側にあるランス102への挿入経路が作業者にとって見えにくくても、容易にランス102に解除ピン12の先端を誘導できる。そのため、余計な気遣い作業を抑制することができる。
また、本実施形態の端子抜き取り治具1によれば、治具本体10は共通に利用し、アタッチメント20を交換するだけで、コネクタハウジング100内の前部空間105の形状の違いに容易に対応することができる。従って、コネクタハウジング100内の前部空間105の形状の違いに応じて、専用治具を用意する必要がなく、コスト低減に寄与することができる。
また、解除ピン12は金属で作る必要があるものの、アタッチメント20は樹脂で作ることができる。そのため、樹脂製のコネクタハウジング100内のデリケートな部位に接触しても、相手を傷めないようにすることができる。つまり、金属で作った場合と違い、樹脂と樹脂の接触になるため、コネクタハウジング100内のデリケートな部位を極力傷めないようにすることができる。
また、アタッチメント20を樹脂で作る場合は、金属で作る場合と違って、加工形状の制約を受けにくくなり、コネクタハウジング100内の前部空間105の形状の違いに細かく対応できる。そのため、アタッチメント20をコネクタハウジング100内に嵌入した際の案内作用による解除ピン12の直進挿入性を高めることができ、解除ピン12の先端による無用な接触を確実に回避できるようになる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の端子抜き取り治具について、図4および図5を参照して説明する。
図4(a)〜(d)は、本発明の第2実施形態の端子抜き取り治具の説明図で、(a)はアタッチメントを治具本体に装着する前の状態を示す斜視図、(b)はアタッチメントを治具本体に装着した上で第1位置に保持した状態を示す斜視図、(c)はアタッチメントの正面図、(d)は(c)のX−X矢視断面図である。
図4(a)、(b)に示すように、第2実施形態の端子抜き取り治具2は、治具本体10と、樹脂の一体成形品よりなるアタッチメント30と、を備えている。
前述した第1実施形態の端子抜き取り治具1では、楕円柱形状のアタッチメント20を使用した。これに対し、図4(a)に示すように、第2実施形態の端子抜き取り治具2では、ボックス型のアタッチメント30を使用している。この点だけが第1実施形態と異なり、治具本体10は共通のものを使用している。よって、アタッチメント30の構成についてのみ説明する。但し、治具本体10の解除ピン12の長さなどは、使用するアタッチメント30や、対象となるコネクタハウジングに応じて定められているので、その都度説明する。
このアタッチメント30は、図4(a)〜(d)に示すように、四角ボックス型のアタッチメント本体31を有している。アタッチメント本体31は、上板31aと下板31bと左右側板31cとを有する四角筒形をなしており、後端が開放し、前端が前端壁32で塞がれている。アタッチメント本体31の前端壁32の前面には、アタッチメント本体31より断面サイズの小さい筒形の嵌入部35が突設されている。この筒形の嵌入部35の内部通路35aは、アタッチメント本体31の内部空間に連通している。
アタッチメント本体31の内部空間は、後端開口33から、治具本体10の四角柱状の保持部11を収容できる大きさの四角断面に形成されている。また、筒形の嵌入部35の内部通路35aは、アタッチメント本体31の内部空間に治具本体10の保持部11を収容した際に、解除ピン12のピン本体12aを挿通できる大きさの四角断面に形成されている。また、筒形の嵌入部35の外周は、コネクタハウジングの前部空間に嵌入できる断面形状および断面サイズに形成されている。
図4では、筒形の嵌入部35の外周は、四角断面に形成されているが、コネクタハウジングの前部空間の断面形状に対応した形になっていれば、形状は問わない。
アタッチメント本体31の両側壁31cの適当箇所には窓31mが設けられている。両側壁31c、31dの窓31mの無い部分の内面には、軸線方向に間隔をあけて2つの係止凸部37、38が設けられている。2つの係止突起37、38は、長手方向に沿った同一直線上に並んでいる。前側の係止凸部を第1の係止凸部37といい、後側の係止凸部を第2の係止凸部38という。係止凸部37、38は、治具本体10の保持部11の側面に設けられた係止孔18に選択的に係合する部分であり、係止手段に相当する。
ここで使用する治具本体10の保持部11の係止孔18の位置は、図4(a)に示すように定められている。即ち、保持部11の前端面14から解除ピン12の先端13aまでの長さ(解除ピン12の全長)をL11、前端面14から係止孔18までの長さをL12とすると、係止孔18から解除ピン12の先端13aまでの長さL13は、
L13=L11+L12
である。
また、アタッチメント30の各部の寸法は、図4(d)に示すように定められている。即ち、嵌入部35の前端壁32の外面(前面)からの突出寸法をM11、前端壁32の肉厚をM12、前端壁32の内面(後面)と前側の第1の係止凸部37との間の距離をM13、第1の係止凸部37と後側の第2の係止凸部38との間の距離をM14とすると、嵌入部35の前端から第2の係止凸部38までの距離M15は、
M15=M11+M12+M13+M14
となる。また、第2の係止凸部38から前端壁32の内面(後面)までの距離M16は、
M16=M13+M14
となる。
そして、治具本体10の係止孔18から解除ピン12の先端13aまでの長さL13と、アタッチメント30の嵌入部35の前端から第2の係止凸部38までの距離M15との関係が、
M15≧L13
となるように設定されている。また、第2の係止凸部38から前端壁32の内面までの距離M16は、治具本体10の係止孔18から解除ピン12の先端13aまでの長さL13に対し、
M16<L13
となるように設定されている。
なお、本実施形態に使用する治具本体10の解除ピン12の全長L11やアタッチメント30の各種寸法は、作業対象となるコネクタハウジングの寸法に応じて決められている。そのため、これらコネクタハウジングとの関係で決まる寸法については、以下の作用の説明の中で述べる。
<作用の説明>
図5(a)、(b)は、第2実施形態の端子抜き取り治具の作用説明図で、図5(a)はアタッチメントを第2位置に保持した上でアタッチメントの先端をコネクタハウジング内の前部空間に嵌入させた状態を示す側断面図およびその要部拡大図、図5(b)はアタッチメントをコネクタハウジング内の前部空間に嵌入させた上で解除ピンの先端を図示略のランスの位置まで挿入した状態を示す側断面図である。
この第2実施形態の端子抜き取り治具2を使用する場合は、予め、治具本体10とアタッチメント30とを組み合わせておく。即ち、解除ピン12の先端をアタッチメント30の後端開口33から挿入し、嵌入部35の内部通路35aに解除ピン12の先端13aを通すと共に、治具本体10の保持部11をアタッチメント本体31の内部空間に挿入する。この状態で、治具本体10とアタッチメント30は長手方向に相対的にスライド自在に組み合わされている。
図5(a)は、アタッチメント30を治具本体10に対し前側にスライドさせて、第2位置に保持した状態を示している。この第2位置にアタッチメント30をスライドさせると、前側と後側の2つの係止凸部37、38のうち、後側の第2の係止凸部38が治具本体10の係止孔18に係合する。これにより、アタッチメント30が第2の位置に安定保持される。
この第2位置にあるとき、アタッチメント30の嵌入部35の前端から第2の係止凸部38までの距離M15と、治具本体10の係止孔18から解除ピン12の先端13aまでの長さL13との関係が、
M15≧L13
であることから、アタッチメント30の内部に解除ピン12が収容される。従って、解除ピン12の先端を保護する保護キャップの役目をアタッチメント30がすることになり、安全が確保される。
また、アタッチメント30の第2の係止凸部38から前端壁32の内面までの距離M16と、治具本体10の係止孔18から解除ピン12の先端13aまでの長さL13との関係が、
M16<L13
であることから、アタッチメント30の嵌入部35から前端壁32の肉厚(M12)を含む範囲(M11+M12)までの間に必ず、解除ピン12の先端13aが位置することになる。そのため、解除ピン12が安定した姿勢でアタッチメント30内に収容保持される。また、次の操作(治具本体10の押し出し操作)の際にも、解除ピン12の先端13aを、安定した状態でスムーズにアタッチメント30の外側に押し出すことができる。
アタッチメント30を第2位置に保持した状態で、図5(a)に示すように、アタッチメント30の嵌入部35を、端子抜き取り対象のコネクタハウジング100の前部空間105に嵌入する。そして、アタッチメント30の前端壁32を、コネクタハウジング100の前端壁100aに突き当てる。ここでは、コネクタハウジング100の前端壁100aが被当接部に相当し、アタッチメント30の前端壁32の前面(外面)が当接部に相当する。
このように、アタッチメント30の前端壁32がコネクタハウジング100の前端壁100aに当接することで、コネクタハウジング100に対してアタッチメント30が位置決め(挿入規制)される。ここで、アタッチメント30の嵌入部35は、根元までコネクタハウジング100の前部空間105の中に嵌入される。しかし、嵌入部35の前端壁32からの突出寸法M11が、コネクタハウジング100の前端壁100aからシール部107までの寸法H1よりも小さく設定されている(M11<H1)ので、嵌入部35の前端がシール部107に接触することはない。
次に、この状態から、アタッチメント30に対して治具本体10を前側の第1位置に向けてスライドさせる(押し出す)。そうすると、図5(b)に示すように、治具本体10の解除ピン12のピン本体12aが嵌入部35の内部通路35aで案内されることにより、解除ピン12の先端13aが真っ直ぐにランス102に向かって挿入される。従って、解除ピン12の先端13aが傾いて挿入されることにより、シール部107に接触してシール部107を傷めるようなことがない。
解除ピン12の先端13aをコネクタハウジング100の奥部に挿入するに従い、やがて治具本体10の保持部11の前端面14がアタッチメント30の前端壁32の内面(後面)に突き当たる。これにより、解除ピン12のコネクタハウジング100に対する挿入深さが規制される。
この段階において、アタッチメント30の前側の係止凸部37が治具本体10の係止孔18に係合し、アタッチメント30が治具本体10に対し第1位置に保持固定される。反対に、アタッチメント30に対し治具本体10が第1位置に保持固定される。なお、このように解除ピン12を挿入規制位置まで挿入した状態で、ランス102(図3参照)による係止を解除できるように、コネクタハウジング100の前端からランス102までの距離H2(図3参照)に応じて、アタッチメント30の前端壁から突出している解除ピン12の突出寸法L14が設定されている。つまり、
H2=L14
となっている。これにより、ランス102による端子の係止が解除されることになる。
また、作業終了後は、治具本体10をアタッチメント30に対して後方にスライドさせる。そうすると、図5(a)に示すように、解除ピン12が先端13aまで含めてアタッチメント30の内部に収容される。従って、アタッチメント30が解除ピン12の保護キャップの役割をすることになり、治具本体10の安全確保が図れる。
この場合、アタッチメント30の嵌入部35をコネクタハウジング100の前部空間105に嵌入させたままの状態で、治具本体10を後方にスライドさせることにより、アタッチメント30の内部に解除ピン12を収容することができる。従って、アタッチメント30の嵌入部35で案内しながら、解除ピン12を傾くことなく真っ直ぐに後退させることができる。そのため、治具本体10を後方へスライドさせるのに伴って、解除ピン12の先端13aがシール部107などに触れるのを防止することができる。
以上の説明のように、本実施形態の端子抜き取り治具2によれば、次の効果を得ることができる。
即ち、治具本体10にアタッチメント30を装着することによって、コネクタハウジング100への解除ピン12の挿入時に、アタッチメント30の嵌入部35により解除ピン12の挿入方向を案内することができる。つまり、解除ピン12の無用な傾きを抑制して、シール部107などのデリケートな部分に解除ピン12の先端13aが接触するのを防止することができる。従って、端子抜き取り作業時に、シール部107などのデリケートな部分を保護することができ、作業中における無用な損傷や変形を防止できる。
また、シール部107などを傷つけるおそれがないため、余計な気遣いをしながら注意深く作業を進める必要がなく、作業の容易化が図れる。つまり、前部空間105の奥側にランス102への挿入経路が見えなくても、容易にランス102に解除ピン12の先端13aを誘導できる。そのため、余計な気遣い作業を抑制することができる。
また、不使用時には、アタッチメント30により、解除ピン12の先端13aを保護することができるので、保護キャップが無くても安全確保が図れる。
また、本実施形態の端子抜き取り治具2によれば、治具本体10は共通に利用し、アタッチメント30を交換するだけで、コネクタハウジング100内の前部空間105の形状の違いに容易に対応することができる。従って、コネクタハウジング100内の前部空間105の形状の違いに応じて、専用治具を用意する必要がなく、コスト低減に寄与することができる。
また、解除ピン12は金属で作る必要があるものの、アタッチメント30は樹脂で作ることができる。そのため、樹脂製のコネクタハウジング100内のデリケートな部位に接触しても、相手を傷めないようにすることができる。つまり、金属で作った場合と違い、樹脂と樹脂の接触になるため、コネクタハウジング100内のデリケートな部位を極力傷めないようにすることができる。また、アタッチメント30を樹脂で作る場合は、金属で作る場合と違って、加工形状の制約を受けにくくなり、コネクタハウジング100内の前部空間105の形状の違いに細かく対応できる。そのため、アタッチメント30をコネクタハウジング100内に嵌入した際の案内作用による解除ピン12の直進挿入性を高めることができ、解除ピン12の先端による無用な接触を確実に回避できるようになる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態の端子抜き取り治具について、図6および図7を参照して説明する。
図6(a)、(b)は、本発明の第3実施形態の端子抜き取り治具の説明図で、図6(a)はアタッチメントを治具本体に装着する前の状態を示す斜視図、図6(b)はアタッチメントを治具本体に装着した上で第2位置に保持した状態を示す斜視図である。また、図7(a)、(b)は、第3実施形態の端子抜き取り治具の作用説明図で、図7(a)はアタッチメントを第2位置に保持した上でアタッチメントの先端をコネクタハウジング内の前部空間に嵌入させた状態を示す側断面図、図7(b)はアタッチメントをコネクタハウジング内の前部空間に嵌入させた上で解除ピンの先端を図示略のランスの位置まで挿入した状態を示す側断面図である。
図6(a)、(b)に示すように、第3実施形態の端子抜き取り治具3は、治具本体10と、樹脂の一体成形品よりなる治具本体カバー50(以下、単に「カバー」という)と、樹脂の一体成形品よりなるアタッチメント60と、カバー50とアタッチメント60との間に介装されたコイルバネ(弾性部材)70と、を備えている。
前述した第2実施形態では、第1位置から第2位置に治具本体を戻すときに手動でスライドさせる場合を説明した。これに対し、本第3実施形態では、第1位置から第2位置に治具本体を戻すのをバネの力で行うようにしている。この点が第2実施形態との違いであるが、バネを配置し支持する関係で、治具本体10に予め樹脂製のカバー50を装着することにしている。
治具本体10は共通のものを使用しているので、治具本体10についての説明は省略する。但し、治具本体10の解除ピン12の長さなどは、使用するカバー50やアタッチメント60、対象となるコネクタハウジングに応じて定められているので、その都度説明する。
まず、カバー50について説明する。
図6および図7に示すように、カバー50は、治具本体10の保持部11を収容する角筒部51を有している。角筒部51の前端壁52の前面には、四角筒状の嵌入筒部55が突設されている。この嵌入筒部55は、治具本体10の解除ピン12の四角柱状のピン本体12aの嵌まる四角孔55aを有している。
角筒部51の後端は後端壁53で塞がれている。但し、角筒部51の一方の側壁から後端壁53を経て他方の側壁にスリット59が設けられており、このスリット59を開くことで、後端から角筒部51の中に治具本体10の保持部11をちょうど収容できるようになっている。そして、角筒部51の中に治具本体10の保持部11を収容した状態で、保持部11の前端面14がカバー50の前端壁52により規制され、保持部11の後端壁がカバー50の後端壁53により規制される。また、解除ピン12は、後端側のピン本体12aが嵌入筒部55の四角孔55aに嵌まった状態で、先端側が嵌入筒部55から前方に突き出す。このような形で、カバー50の中に治具本体10がガタ付きなく収容される。
また、カバー50の角筒部51の上壁と下壁の外面には、前方を向いた段部56が設けられている。角筒部51の段部56の後側は、上下方向の断面サイズの大きな後側スライド筒部54とされ、角筒部51の段部56の前側は、後側スライド筒部54より上下方向の断面サイズの小さな前側スライド筒部58とされている。上下の段部56には、それぞれコイルバネ70の一端部(後端部)を安定保持し得るバネ受部57が設けられている。
このような構成のカバー50が治具本体10に装着されることで、第2実施形態における治具本体に相当するカバー付き治具本体5が構成されている。
次にアタッチメント60について説明する。
図6および図7に示すように、このアタッチメント60は、カバー付き治具本体5のカバー50が挿入される四角ボックス型のアタッチメント本体61を有している。アタッチメント本体61は、上板61aと下板61bと左右側板61cとを有する四角筒形をなしており、後端が開放し、前端が前端壁62で塞がれている。アタッチメント本体61の前端壁62の前面には、アタッチメント本体61より断面サイズの小さい筒形の嵌入部65が突設されている。この筒形の嵌入部65の内部通路65aは、アタッチメント本体61の内部空間に連通している。
アタッチメント本体61の内部空間は、後端開口63から、カバー付き治具本体5のカバー50の角筒部51を収容できる大きさの四角断面に形成されている。また、前端に配置された筒形の嵌入部65の内部通路65aは、アタッチメント本体61の内部空間にカバー付き治具本体5のカバー50の角筒部51を収容した際に、カバー50の前端の嵌入筒部55を挿通できる大きさの四角断面に形成されている。また、筒形の嵌入部65の外周は、コネクタハウジングの前部空間に嵌入できる断面形状および断面サイズに形成されている。
図6では、アタッチメント60の筒形の嵌入部65の外周は、四角断面に形成されているが、コネクタハウジングの前部空間の断面形状に対応した形になっていれば、形状は問わない。
アタッチメント本体61の両側壁61cの内面には、図7(a)に示すように、1つの係止凸部68が設けられている。この係止凸部68は、カバー50のスリット59を通して、治具本体10の保持部11の側面に設けられた係止孔18に係合することができるように設けられている。この係止凸部68は係止手段に相当する。
また、図7(a)に示すように、アタッチメント本体61の上板61aと下板61bの内面には、後方を向いた段部66が設けられている。アタッチメント本体61の段部66の後側は、上下方向の断面サイズの大きな後側スライド穴部64とされ、アタッチメント本体61の段部66の前側は、後側スライド穴部64より上下方向の断面サイズの小さな前側スライド穴部69とされている。アタッチメント本体61の後側スライド穴部64には、カバー50の後側スライド筒部54がスライド自在に収容される。アタッチメント本体61の前側スライド穴部69には、カバー50の前側スライド筒部58がスライド自在に収容される。上下の段部66には、それぞれコイルバネ70の他端部(前端部)を安定保持し得るバネ受部67が設けられている。
そして、アタッチメント60とカバー付き治具本体5を組み合わせた状態で、アタッチメント本体61の内部のバネ受部67とカバー50のバネ受部57との間に、コイルバネ70が圧縮状態で介装される。アタッチメント60の内部にカバー付き治具本体5を組み込んだ状態で、アタッチメント60とカバー付き治具本体5は、長手方向に相対的にスライド自在となる。スライド範囲は、アタッチメント60がカバー付き治具本体5の前方にスライドした第1位置と、アタッチメント60がカバー付き治具本体5の後方にスライドした第2位置との間である。コイルバネ70は、アタッチメント60とカバー付き治具本体5を相対的に第2位置に付勢している。そして、第2位置にあるとき、アタッチメント60の係止凸部68がカバー50のスリット59を通して治具本体10の係止孔18に係合し、それにより、アタッチメント60とカバー付き治具本体5とを第2位置に保持する。
ここで使用する治具本体10の保持部11の係止孔18の位置は、図6(a)に示すように定められている。即ち、保持部11の前端面14から解除ピン12の先端13aまでの長さ(解除ピン12の全長)をL11、前端面14から係止孔18までの長さをL12とすると、係止孔18から解除ピン12の先端13aまでの長さL13は、
L13=L11+L12
である。
また、図7(a)に示すように、アタッチメント60の嵌入部65の先端から係止凸部68までの長さをM25とすると、治具本体10の係止孔18から解除ピン12の先端13aまでの長さL13との関係が、
M25≧L13
となるように設定されている。また、係止凸部68から前端壁62の内面までの距離M26は、治具本体10の係止孔18から解除ピン12の先端13aまでの長さL13に対し、
M26<L13
となるように設定されている。
その他に、アタッチメント60の前端壁62のからの嵌入部65の突出寸法はM21、前端壁62の肉厚はM22、また、カバー50の前端壁52の肉厚はM23とされている。
なお、本実施形態に使用する治具本体10の解除ピン12の全長L11やカバー50やアタッチメント60の各種寸法は、作業対象となるコネクタハウジングの寸法に応じて決められている。そのため、これらコネクタハウジングとの関係で決まる寸法については、以下の作用の説明の中で述べる。
<作用の説明>
この第3実施形態の端子抜き取り治具3を使用する場合は、予め、カバー付き治具本体5とアタッチメント60とを組み合わせておく。即ち、解除ピン12の先端をアタッチメント60の後端開口63から挿入し、嵌入部65の内部通路65aに解除ピン12の先端13aを通すと共に、カバー付き治具本体5の角筒部51をアタッチメント本体61の内部空間に挿入する。この状態で、治具本体10とアタッチメント30は長手方向に相対的にスライド自在に組み合わされている。
図7(a)は、アタッチメント60をカバー付き治具本体5に対し前側にスライドさせて(つまり、カバー付き治具本体5をアタッチメント60に対して矢印Y1のように後側にスライドさせて)、第2位置に保持した状態を示している。この第2位置にアタッチメント60をスライドさせると、係止凸部68がカバー50のスリット59(図6参照)を介して治具本体10の係止孔18に係合する。これにより、アタッチメント60が第2の位置に安定保持される。このとき、カバー50の後側スライド筒部54は、アタッチメント60の後側スライド穴部64の内部に、ある程度の長さだけ挿入された状態にある。
この第2位置にあるとき、アタッチメント60の嵌入部65の前端から係止凸部68までの距離M25と、治具本体10の係止孔18から解除ピン12の先端13aまでの長さL13との関係が、
M15≧L13
であることから、アタッチメント60の内部に解除ピン12が収容される。従って、解除ピン12の先端を保護する保護キャップの役目をアタッチメント60がすることになり、安全が確保される。
また、アタッチメント60の係止凸部68から前端壁62の内面までの距離M26と、治具本体10の係止孔18から解除ピン12の先端13aまでの長さL13との関係が、
M16<L13
であることから、アタッチメント60の嵌入部65から前端壁62の肉厚(M22)を含む範囲(M21+M22)までの間に必ず、解除ピン12の先端13aが位置することになる。そのため、解除ピン12が安定した姿勢でアタッチメント60内に収容保持される。また、次の操作(カバー付き治具本体5の押し出し操作)の際にも、解除ピン12の先端13aを、安定した状態でスムーズにアタッチメント60の外側に押し出すことができる。
アタッチメント60を第2位置に保持した状態で、図7(a)に示すように、アタッチメント60の嵌入部65を、端子抜き取り対象のコネクタハウジング100の前部空間105に嵌入する。そして、アタッチメント60の前端壁62を、コネクタハウジング100の前端壁100aに突き当てる。ここでは、コネクタハウジング100の前端壁100aが被当接部に相当し、アタッチメント60の前端壁62の前面(外面)が当接部に相当する。
このように、アタッチメント60の前端壁62がコネクタハウジング100の前端壁100aに当接することで、コネクタハウジング100に対してアタッチメント60が位置決め(挿入規制)される。ここで、アタッチメント60の嵌入部65は、根元までコネクタハウジング100の前部空間105の中に嵌入される。しかし、嵌入部65の前端壁62からの突出寸法M21が、コネクタハウジング100の前端壁100aからシール部107までの寸法H1よりも小さく設定されている(M21<H1)ので、嵌入部65の前端がシール部107に接触することはない。
次に、この状態から、アタッチメント60に対して治具本体10を前側の第1位置に向けてスライドさせる。つまり、図7(b)の矢印Y2で示すようにカバー付き治具本体5を前方に押し出す。そうすると、カバー付き治具本体5の解除ピン12のピン本体12aが、嵌入部65の内部通路65aで案内されることにより、解除ピン12の先端13aが真っ直ぐにランス102に向かって挿入される。
同時に、カバー50の前側スライド筒部58が、アタッチメント60の前側スライド穴部69に嵌入されていく。従って、解除ピン12の先端13aがコネクタハウジング100の前部空間105に傾いて挿入されることにより、シール部107に接触してシール部107を傷めるようなことがない。
解除ピン12の先端13aをコネクタハウジング100の奥部に挿入するに従い、やがてカバー付き治具本体5のカバー50の前端壁52の前面がアタッチメント60の前端壁62の内面(後面)に突き当たる。これにより、解除ピン12のコネクタハウジング100に対する挿入深さが規制される。この位置が、第1位置である。この段階に至る最終過程で、カバー50の前端の嵌入筒部55が、アタッチメント60の嵌入部65の内部通路65aに嵌入される。従って、その嵌入による案内作用により、より安定して解除ピン12の先端13aがランスに向けて真っ直ぐに挿入される。
アタッチメント60に対してカバー付き治具本体5がこの第1位置にあるとき、アタッチメント60の前端壁52から前方に突出した解除ピン12の先端13aまでの長さL22は、治具本体10の解除ピン12の全長L11から、カバー50の前端壁52の肉厚M23と、アタッチメント60の前端壁62の肉厚M22を引いた値である。つまり、
L22=L11−(M22+M23)
である。
また、カバー付き治具本体5のカバー50の前端壁52からの解除ピン12の突出寸法L21を基準に考えると、
L22=L21−M22
である。ここで、L21は
L21=L11−M23
で求められる。
なお、このように解除ピン12を挿入規制位置まで挿入した状態で、ランス102による係止を解除できるように、コネクタハウジング100の前端からランス102までの距離H2(図3参照)に応じて、アタッチメント60の前端壁62から突出している解除ピン12の突出寸法L22が設定されている。つまり、
H2=L22
となっている。これにより、ランス102による端子の係止が解除されることになる。
また、作業終了後は、カバー付き治具本体5に対する押し出し力を解除する。そうすると、図7(a)に示すように、コイルバネ70の付勢力により、アタッチメント60に対してカバー付き治具本体5が自動的に後方にスライドさせられる。そして、アタッチメント60の係合凸部68の位置に治具本体10の係止孔18が係合し、アタッチメント60カバー付き治具本体5が図7(a)に示す第2位置に保持される。この第2位置にあるとき、解除ピン12はアタッチメント60の内部に完全に収容される。従って、アタッチメント60が解除ピン12の保護キャップの役割をすることになり、カバー付き治具本体5の安全確保が図れる。
この場合、アタッチメント60の嵌入部65をコネクタハウジング100の前部空間105に嵌入させたままの状態で、カバー付き治具本体5の前方への押し出し力を解除することにより、コイルバネ70の付勢力により自動的にアタッチメント60の内部に解除ピン12を収容することができる。従って、アタッチメント60の嵌入部65で案内しながら、解除ピン12を傾くことなく真っ直ぐに後退させることができる。そのため、カバー付き治具本体5を後方へスライドするのに伴って、解除ピン12の先端13aがシール部107などに触れるのを防止することができる。
なお、作業終了後に、カバー付き治具本体5に対する押し出し力を解除するのと同時に、アタッチメント60をコネクタハウジング100から抜いてもよい。その場合は、コイルバネ70の付勢力により瞬時に解除ピン12がアタッチメント60の内部に収容されるので、解除ピン12の先端13aがシール部107などに接触するおそれはない。
以上の説明のように、本実施形態の端子抜き取り治具3によれば、次の効果を得ることができる。
即ち、治具本体10にカバー50を取り付けたカバー付き治具本体5にアタッチメント30を装着することによって、コネクタハウジング100への解除ピン12の挿入時に、アタッチメント60の嵌入部65により解除ピン12の挿入方向を案内することができる。つまり、解除ピン12の無用な傾きを抑制して、シール部107などのデリケートな部分に解除ピン12の先端13aが接触するのを防止することができる。従って、端子抜き取り作業時に、シール部107などのデリケートな部分を保護することができ、作業中における無用な損傷や変形を防止できる。
また、シール部107などを傷つけるおそれがないため、余計な気遣いをしながら注意深く作業を進める必要がなく、作業の容易化が図れる。つまり、前部空間105の奥側にランス102への挿入経路が見えなくても、容易にランス102に解除ピン12の先端13aを誘導できる。そのため、余計な気遣い作業を抑制することができる。
また、不使用時には、コイルバネ70の力で自動的にアタッチメント60が、解除ピン12の先端13aを保護するので、保護キャップが無くても安全確保が容易に図れる。
また、本実施形態の端子抜き取り治具3によれば、治具本体10やカバー50は共通に利用し、アタッチメント60を交換するだけで、コネクタハウジング100内の前部空間105の形状の違いに容易に対応することができる。従って、コネクタハウジング100内の前部空間105の形状の違いに応じて、専用治具を用意する必要がなく、コスト低減に寄与することができる。
また、解除ピン12は金属で作る必要があるものの、アタッチメント60は樹脂で作ることができる。そのため、樹脂製のコネクタハウジング100内のデリケートな部位に接触しても、相手を傷めないようにすることができる。つまり、金属で作った場合と違い、樹脂と樹脂の接触になるため、コネクタハウジング100内のデリケートな部位を極力傷めないようにすることができる。また、アタッチメント60を樹脂で作る場合は、金属で作る場合と違って、加工形状の制約を受けにくくなり、コネクタハウジング100内の前部空間105の形状の違いに細かく対応できる。そのため、アタッチメント60をコネクタハウジング100内に嵌入した際の案内作用による解除ピン12の直進挿入性を高めることができ、解除ピン12の先端による無用な接触を確実に回避できるようになる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、上記実施形態では、アタッチメント30、60に係止凸部37、38、68が設けられ、治具本体10に係止孔18が設けられている場合を示したが、アタッチメント30、60側に係止凹部または係止孔が設けられ、治具本体10側に係止凸部が設けられていてもよい。
ここで、上述した本発明に係る端子抜き取り治具の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]〜[5]に簡潔に纏めて列記する。
[1] コネクタハウジング(100)の内部に収容されてランス(102)により係止された端子を抜き取るために、前記コネクタハウジング(100)内の前部空間(105)から前記ランス(102)に向けて挿入され、先端で前記ランス(102)による端子の係止を解除する解除ピン(12)を備える治具本体(10)と、
前記治具本体(10)に着脱可能に装着され、前記解除ピン(12)が前記コネクタハウジング(100)の前部空間(105)に挿入された際に、少なくとも一部が前記前部空間(105)の内周壁に沿って嵌入されることで、前記解除ピン(12)の先端(13a)の挿入位置を案内するアタッチメント(20、30、60)と、
を備える、
ことを特徴とする端子抜き取り治具(1、2、3)。
[2] 上記[1]に記載の端子抜き取り治具であって、
前記アタッチメント(30、60)は、前記治具本体(10)における第1位置と該第1位置より前記治具本体の先端側に位置する第2位置との間で移動可能に装着され、前記アタッチメント(30、60)と前記治具本体(10)の間に、少なくとも前記アタッチメント(30、60)が前記第2位置にあるときに該アタッチメント(30、60)を前記治具本体(10)に係止する係止手段(係止孔18、係止凸部38、68)が設けられている、
ことを特徴とする端子抜き取り治具(2、3)。
[3] 上記[2]に記載の端子抜き取り治具であって、
前記アタッチメント(30、60)に、該アタッチメント(30、60)が前記第1位置にある状態で前記治具本体(10)の前記解除ピン(12)を前記コネクタハウジング(100)の前記前部空間(105)に挿入したときに前記コネクタハウジング(100)の被当接部(前端壁100a)に突き当たることで挿入を規制する当接部(32、62)が設けられ、
前記当接部(32、62)から前記解除ピン(12)の先端(13a)までの長さ(L14、L22)が、前記被当接部(前端壁100a)から前記ランス(102)までの長さ(H2)に等しく設定されている、
ことを特徴とする端子抜き取り治具。
[4] 上記[2]または[3]に記載の端子抜き取り治具であって、
前記アタッチメントが前記第2位置にあるとき、前記アタッチメントの内部に前記解除ピンの先端が収容される、
ことを特徴とする端子抜き取り治具(2、3)。
[5] 上記[4]に記載の端子抜き取り治具であって、
前記アタッチメント(60)は、弾性部材(コイルバネ70)により前記第2位置に付勢されている、
ことを特徴とする端子抜き取り治具(3)。
1,2,3 端子抜き取り治具
10 治具本体
12 解除ピン
13a 先端
18 係止孔(係止手段)
20,30,60 アタッチメント
32,62 前端壁(当接部)
38,68 係止凸部(係止手段)
70 コイルバネ(弾性部材)
100 コネクタハウジング
100a 前端壁(被当接部)
102 ランス
105 前部空間

Claims (4)

  1. コネクタハウジングに設けられたランスによる端子の係止を解除するための解除ピンを有する治具本体と、
    前記治具本体に着脱可能に装着されるアタッチメントであって、前記解除ピンが前記コネクタハウジングの内部に挿入された際に当該アタッチメントの少なくとも一部が前記コネクタハウジングの内壁に接触することによって前記解除ピンを前記ランスに向けて案内するアタッチメントと、を備え、
    前記アタッチメントは、
    前記治具本体における第1位置と前記第1位置より前記治具本体の先端側に位置する第2位置との間において移動可能であるように前記治具本体に装着され、当該アタッチメントが前記第2位置にあるときに当該アタッチメントを前記治具本体に係止する係止部を有し、
    筒状の前記アタッチメント後端開口前記治具本体の先端が挿入され
    前記解除ピンが前記アタッチメントの前端開口から前方へ突出可能であるように、前記アタッチメントが前記治具本体に装着され
    前記アタッチメントが前記第1位置にあるとき、前記解除ピンが当該アタッチメントの前端開口から前方へ突出し、
    前記治具本体に属する一部分と前記アタッチメントに属する一部分とが互いに当接することによって前記アタッチメントが前記第1位置より前記治具本体の後端側に移動不能となるように、前記治具本体及び前記アタッチメントが構成される、
    端子抜き取り治具。
  2. 請求項1に記載の端子抜き取り治具において、
    前記アタッチメントは、
    当該アタッチメントが前記第1位置にある状態にて前記治具本体の前記解除ピンを前記コネクタハウジングの内部に挿入したときに前記コネクタハウジングの被当接部に接触することによって前記解除ピンの移動を規制する当接部を有し、
    前記当接部から前記解除ピンの先端までの長さは、前記被当接部から前記ランスまでの長さに等しい、
    端子抜き取り治具。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の端子抜き取り治具において、
    前記アタッチメントが前記第2位置にあるとき、前記アタッチメントの内部に前記解除ピンの先端が収容される、
    端子抜き取り治具。
  4. 請求項3に記載の端子抜き取り治具において、
    前記アタッチメントは、
    弾性部材により前記第1位置から前記第2位置に向けて付勢される、
    端子抜き取り治具。
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