JP6766925B1 - ロール状粘着シート - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、巻きズレ、糊のはみ出し及びトンネル状の浮きの発生が抑制されたロール状粘着シートを提供することを課題とする。【解決手段】本発明は、第1の剥離シート、粘着剤層及び第2の剥離シートをこの順で有する積層シートをロール状に巻回してなるロール状粘着シートであって、粘着剤層の幅は200mm以上であり、粘着剤層の120℃における剪断貯蔵弾性率G'は、3.5×104Pa未満であり、ロール状粘着シートのPAROtester2(スイス・プロセク社製)と付属のインパクト装置D形を用いて測定した巻硬さが400以上600未満であり、積層シートにおいて、第1の剥離シートの両端部及び第2の剥離シートの両端部には各々5〜20mm幅の粘着剤層非積層領域が存在している、ロール状粘着シートに関する。【選択図】図2

Description

本発明は、ロール状粘着シートに関する。
従来、電子機器や各種装置を構成する部品の固定には、粘着シートが使用されている。部品の固定に用いられる粘着シートとしては、基材の片面又は両面に粘着剤層が設けられた粘着シートが用いられている。また、基材レスの両面粘着シートも多用されている。
基材レスの両面粘着シートにおいては、通常、粘着剤層の両面にそれぞれ剥離シートが積層されている。両面粘着シートを使用する際には、一方の剥離シートを剥離した後、露出した粘着剤層を被着体に貼着し、次いで、他方の剥離シートを剥離した後、露出した粘着剤層を他の被着体に貼着する。このようにして、2つの被着体を接合する。
基材レスの両面粘着シートは、長尺方向に伸びた状態で保管される場合もあるが、ロール状に巻き取った巻回体(粘着ロール)として保管されたり、流通する場合もある。例えば、特許文献1には、軽剥離シート、粘着剤層及び重剥離シートを備えた積層体を巻き取った粘着ロールが開示されている。
特開2014−189660号公報
基材レスの両面粘着シートは、支持体となる基材を有していないため柔軟性が高い傾向にある。このため、基材レスの両面粘着シートの巻取り作業の際に付与されるテンションにより、粘着剤層が意図せずに広がったり、剥離シートからはみ出たりすることがある。また、ロール状として保管をしている際に、巻きズレが生じる場合もある。一方で、粘着剤層を硬くした場合、ロール状体においてトンネル状の浮きが発生するなども不具合が生じる場合がある。
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、両面粘着シートをロール状体とした場合であっても、巻きズレ、糊のはみ出し及びトンネル状の浮きの発生が抑制されたロール状粘着シートを提供することを目的として検討を進めた。
上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明者らは、第1の剥離シート、粘着剤層及び第2の剥離シートをこの順で有する積層シートをロール状に巻回してなるロール状粘着シートにおいて、粘着剤層の120℃における剪断貯蔵弾性率G'を所定値未満とし、ロール状粘着シートの巻硬さを所定範囲とし、かつ、第1の剥離シートの両端部及び第2の剥離シートの両端部に各々5〜20mm幅の粘着剤層非積層領域を設けることにより、巻きズレ、糊のはみ出し及びトンネル状の浮きの発生が抑制されたロール状粘着シートが得られることを見出した。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[1] 第1の剥離シート、粘着剤層及び第2の剥離シートをこの順で有する積層シートをロール状に巻回してなるロール状粘着シートであって、
粘着剤層の幅は200mm以上であり、
粘着剤層の120℃における剪断貯蔵弾性率G'は、3.5×104Pa未満であり、
ロール状粘着シートのPAROtester2(スイス・プロセク社製)と付属のインパクト装置D形を用いて測定した巻硬さが400以上600未満であり、
積層シートにおいて、第1の剥離シートの両端部及び第2の剥離シートの両端部には各々5〜20mm幅の粘着剤層非積層領域が存在している、ロール状粘着シート。
[2] 第1の剥離シート及び第2の剥離シートは、それぞれ離型層を有する、[1]に記載のロール状粘着シート。
[3] 粘着剤層の厚みが25μm以上である、[1]又は[2]に記載のロール状粘着シート。
[4] 第1の剥離シートの厚みをAとし、粘着剤層の厚みをBとし、第2の剥離シートの厚みをCとした場合、A/Bの値は0.2〜2であり、C/Bの値は、0.2〜2である、[1]〜[3]のいずれかに記載のロール状粘着シート。
[5] 粘着剤層はアクリル系粘着剤層、ウレタン系粘着剤層、シリコ−ン系粘着剤層及びポリエステル系粘着剤層から選択される少なくとも1種である、[1]〜[4]のいずれかに記載のロール状粘着シート。
本発明によれば、巻きズレ、糊のはみ出し及びトンネル状の浮きの発生が抑制されたロール状粘着シートを得ることができる。
図1は、第1の剥離シート、粘着剤層及び第2の剥離シートをこの順で有する積層シートの構成を説明する断面図である。 図2は、ロール状粘着シートの構成を説明する概略図である。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は「〜」前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
(ロール状粘着シート)
本発明は、第1の剥離シート、粘着剤層及び第2の剥離シートをこの順で有する積層シートをロール状に巻回してなるロール状粘着シートに関する。本発明のロール状粘着シートにおいて、粘着剤層の幅は200mm以上であり、粘着剤層の120℃における剪断貯蔵弾性率G'は、3.5×104Pa未満である。また、ロール状粘着シートのPAROtester2(スイス・プロセク社製)と付属のインパクト装置D形を用いて測定した巻硬さは400以上600未満である。そして、第1の剥離シート、粘着剤層及び第2の剥離シートをこの順で有する積層シートにおいて、第1の剥離シートの両端部及び第2の剥離シートの両端部には各々5〜20mm幅の粘着剤層非積層領域が存在している。なお、本明細書においては、ロール状粘着シートのことを、粘着ロールもしくは、ロール状体(巻回体)ということもできる。また、本明細書において、第1の剥離シートと第2の剥離シートをまとめて、剥離シートと呼ぶこともある。
図1は、第1の剥離シート、粘着剤層及び第2の剥離シートをこの順で有する積層シートの構成を説明する断面図である。図1に示されるように、積層シート50は、第1の剥離シート10と、粘着剤層20と、第2の剥離シート30をこの順で有する。本発明において、粘着剤層20の幅は200mm以上である。そして、第1の剥離シート10の両端部及び第2の剥離シート30の両端部には各々5〜20mm幅の粘着剤層非積層領域が存在している。すなわち、第1の剥離シート10は少なくとも210mm以上の幅を有し、同様に第2の剥離シート30は少なくとも210mm以上の幅を有する。
図1において、粘着剤層非積層領域の幅はNとして示されている。図1においては、第1の剥離シート10の両端部に存在する2つの粘着剤層非積層領域と、第2の剥離シート30の両端部に存在する2つの粘着剤層非積層領域の幅をすべて同じ幅Nとして表記しているが、それぞれの粘着剤層非積層領域の幅は異なる幅であってもよい。積層シート50においては、図1においてNで表されている幅は、5mm以上であればよく、6mm以上であることが好ましく、7mm以上であることがより好ましい。また、図1においてNで表されている幅は、20mm以下であればよく、19mm以下であることが好ましく、18mm以下であることがより好ましい。
図1においては、粘着剤層20は基材レスの両面粘着シートであり、本実施形態において、粘着剤層20は基材レスの単層の両面粘着シートであることが好ましい。但し、粘着剤層20は、粘着剤層を複数積層した多層の粘着シート、粘着剤層と粘着剤層の間に他の粘着剤層を積層した多層の粘着シート、粘着剤層と粘着剤層の間に支持体を積層した多層の粘着シート、支持体の片面に粘着剤層が積層し、他方の面に他の粘着剤層が積層した多層の粘着シートであってもよい。但し、粘着シートが支持体を有する場合、支持体として透明な支持体を用いたものが好ましい。
粘着剤層の120℃における剪断貯蔵弾性率G'は、3.5×104Pa未満であればよく、3.0×104Pa以下であることが好ましい。なお、粘着剤層の120℃における剪断貯蔵弾性率G'は、1.0×103Pa以上であることが好ましい。粘着剤層の120℃における剪断貯蔵弾性率G'を上記範囲内とすることで、粘着剤層を含む積層シートをロール状に巻き取った際に、剥離シートと粘着剤層の間にトンネル状の浮きが発生することを効果的に抑制することができる。
粘着剤層の120℃における剪断貯蔵弾性率G'は、動的粘弾性装置を用いて測定する。動的粘弾性装置としては、例えば、Rheogel−E4000(株式会社ユービーエム製)を用いることができる。具体的には、動的粘弾性装置の固体剪断試験用治具に粘着剤層を貼り付けて、固体剪断モード、周波数1Hz、歪み1.0%の条件で、20℃〜150℃までの温度領域における粘着剤層の剪断貯蔵弾性率G’を測定する。そして、この時の120℃における剪断貯蔵弾性率G’の値を120℃の剪断貯蔵弾性率の値とする。
粘着剤層の120℃における剪断貯蔵弾性率G'を上記範囲内に調整する方法としては、粘着剤層を構成するモノマー成分として、ホモポリマーとした際のガラス転移温度(Tg)が低く、架橋密度を高くしすぎることのないモノマーを用いることが好ましい。例えば、2−エチルヘキシルアクリレート等をモノマー成分としたアクリル系粘着剤を用いて粘着剤層を構成することが挙げられる。
図2は、ロール状粘着シートの構成を説明する概略図である。図2に示されるように、本発明のロール状粘着シート100は、第1の剥離シート10と、粘着剤層20と、第2の剥離シート30をこの順で有する積層シート50を巻回することで構成される。図2においては、第1の剥離シート10が積層シート50をロール状に巻き取った際にロールの外周面側に配され、第2の剥離シート30が積層シート50をロール状に巻き取った際にロールの内周面側に配される。
ここで、ロール状粘着シートについて、PAROtester2(スイス・プロセク社製)と付属のインパクト装置D形を用いて測定した場合の巻硬さは400以上600未満である。ロール状粘着シートの巻硬さは、400以上であればよく、420以上であることが好ましく、450以上であることがより好ましい。また、ロール状粘着シートの巻硬さは、600未満であればよく、580以下であることが好ましい。ロール状粘着シートの巻硬さを上記範囲内とすることにより、粘着剤層を含む積層シートをロール状に巻き取った際に、粘着剤層を構成する糊のはみ出しをより効果的に抑制することができる。
ロール状粘着シートの巻硬さは、PAROtester2(スイス・プロセク社製)と付属のインパクト装置D形を用いて測定される値である。具体的には、インパクト装置D形をロールに対して垂直に接触させることで、インパクト装置内にあるインパクトボディーをロールに向かって落下させ、その時の反発力を測定することで巻硬さをする。本明細書においては、ロールの幅方向に等間隔で5点測定して、その平均値の一桁目を四捨五入した値を巻硬さとする。なお、ロール状粘着シートの巻硬さの測定は室温(23±2℃)で行う。
本発明のロール状粘着シートは、上記構成を有するものであるため、巻きズレ、糊のはみ出し及びトンネル状の浮きの発生が抑制されている。本発明においては、粘着剤層の120℃における剪断貯蔵弾性率G'と、ロール状粘着シートの巻硬さをコントロールし、さらに、第1の剥離シートの両端部及び第2の剥離シートの両端部に各々5〜20mm幅の粘着剤層非積層領域を設けることにより、巻きズレ、糊のはみ出し及びトンネル状の浮きの発生を抑制することができる。
また、本発明のロール状粘着シートは、上記構成を有するものであるため、その製造方法を容易とし、結果としてロール状粘着シートの生産効率を高めることができる。具体的には、積層シートの製造を容易とし、さらに積層シートを巻き取る際には工程汚れが発生することを抑制することができる。
本実施形態において、粘着剤層の厚みは、25μm以上であることが好ましく、50μm以上であることがより好ましく、75μm以上であることがさらに好ましい。また、粘着剤層の厚みは、400μm以下であることが好ましく、350μm以下であることがより好ましい。このように、粘着剤層の厚みを上記範囲内とすることにより、糊のはみ出しと、トンネル状の浮きの発生の両方をより効果的に抑制することができる。
本実施形態において第1の剥離シートの厚みをAとし、粘着剤層の厚みをBとし、第2の剥離シートの厚みをCとした場合、A/Bの値は0.2〜2であり、C/Bの値は、0.2〜2であることが好ましい。A/Bの値とC/Bの値を上記範囲内とすることにより、糊のはみ出しと、トンネル状の浮きの発生の両方をより効果的に抑制することができる。
<剥離シート>
剥離シートとしては、剥離シート用基材とこの剥離シート用基材の片面に設けられた離型層(剥離剤層)とを有する剥離性積層シート、あるいは、低極性基材としてポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルムが挙げられる。中でも、剥離シートは、離型層(剥離剤層)を有するシートであることが好ましい。
剥離性積層シートにおける剥離シート用基材には、紙類、高分子フィルムが使用される。剥離シート用基材は、高分子フィルムであることが好ましく、高分子フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム等を用いることが好ましい。離型層を構成する剥離剤としては、例えば、汎用の付加型もしくは縮合型のシリコーン系剥離剤や長鎖アルキル基含有化合物が用いられる。特に、反応性が高い付加型シリコーン系剥離剤が好ましく用いられる。シリコーン系剥離剤としては、具体的には、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24−4527、SD−7220等や、信越化学工業(株)製のKS−3600、KS−774、X62−2600などが挙げられる。また、シリコーン系剥離剤中にSiO2単位と(CH33SiO1/2単位あるいはCH2=CH(CH3)SiO1/2単位を有する有機珪素化合物であるシリコーンレジンを含有することが好ましい。シリコーンレジンの具体例としては、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24−843、SD−7292、SHR−1404等や、信越化学工業(株)製のKS−3800、X92−183等が挙げられる。
剥離シートとしては、市販品を用いてもよい。例えば、帝人デュポンフィルム(株)製の離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムである重セパレータフィルムや、帝人デュポンフィルム(株)製の離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムである軽セパレータフィルムを挙げることができる。
積層シートにおいては、粘着剤層の両表面に剥離力が互いに異なる1対の剥離シートを有することが好ましい。すなわち、剥離しやすくするために、第1の剥離シートと第2の剥離シートとの剥離性を異なるものとすることが好ましい。一方からの剥離性と他方からの剥離性とが異なると、剥離性が高い方の剥離シートだけを先に剥離することが容易となる。その場合、貼合方法や貼合順序に応じて第1の剥離シートと第2の剥離シートの剥離性を調整すればよい。なお、通常は、粘着剤層の厚みや剥離シートの厚みが厚くなるとロール状粘着シートの外周面と内周面の周長差が大きくなり、剥離性が高い方の剥離シート側にトンネル状の浮きが発生しやすくなるが、本発明においては、ロール状粘着シートの外周面と内周面の周長の差が大きい場合であっても、トンネル状の浮きが発生することが抑制される。
剥離シートの厚みは、25μm以上であることが好ましく、38μm以上であることがより好ましく、50μm以上であることがさらに好ましい。また、剥離シートの厚みは、250μm以下であることが好ましく、200μm以下であることがより好ましく、150μm以下であることがさらに好ましい。このように、剥離シートの厚みを上記範囲内とすることにより、ロール状粘着シートの巻硬さを所望の範囲内に調整しやすくなる。
<粘着剤層>
粘着剤層を構成する粘着剤として特に限定されるものではないが、粘着剤はアクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコ−ン系粘着剤及びポリエステル系粘着剤から選択される少なくとも1種であることが好ましい。中でも、粘着剤層は、アクリル系粘着剤であることが好ましく、(メタ)アクリル共重合体を含むことがより好ましい。特に粘着剤層は、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートを主組成として含むことが好ましい。なお、本明細書において、“(メタ)アクリル”とは、アクリルおよびメタクリルの双方、または、いずれかを表す。
粘着剤層のゲル分率は、20%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましく、40%以上であることがさらに好ましく、50%以上であることが特に好ましい。ゲル分率を測定する際には、まず、粘着剤組成物を剥離シート上に塗工した後、粘着剤層を金属メッシュ(150メッシュ)に包んだ状態で酢酸エチルに浸し、40℃で24時間放置する。そして、取り出した粘着剤層を100℃で1時間乾燥させ、酢酸エチル浸漬前後の重量比率を算出し、下記式からゲル分率を算出する。
ゲル分率(%)=酢酸エチル浸漬後の粘着剤層の重量/酢酸エチル浸漬前の粘着剤層の重量×100
<(メタ)アクリル共重合体>
(メタ)アクリル共重合体は、架橋性官能基を有する(メタ)アクリレートに由来する単位を含むものであることが好ましい。なお、本明細書および特許請求の範囲において、「単位」は重合体を構成する繰り返し単位(単量体単位)である。
架橋性官能基は、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、アミド基、エポキシ基及びイソシアネート基から選択される少なくとも1種であることが好ましく、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基およびエポキシ基から選択される少なくとも1種であることがより好ましい。
カルボキシ基含有単量体単位としては、アクリル酸、メタクリル酸が挙げられる。
ヒドロキシ基含有単量体単位は、ヒドロキシ基含有単量体に由来する繰り返し単位である。ヒドロキシ基含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、(メタ)アクリル酸モノ(ジエチレングリコール)などの(メタ)アクリル酸[(モノ、ジ又はポリ)アルキレングリコール]、(メタ)アクリル酸モノカプロラクトンなどの(メタ)アクリル酸ラクトンが挙げられる。
アミノ基含有単量体単位としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、アリルアミン等のアミノ基含有単量体に由来する繰り返し単位が挙げられる。
エポキシ基含有単量体単位としては、(メタ)アクリル酸グリシジル等のグリシジル基含有単量体に由来する繰り返し単位が挙げられる。
(メタ)アクリル共重合体は、さらに、非架橋性(メタ)アクリル酸エステル単位を含むものであることが好ましい。非架橋性(メタ)アクリル酸エステル単位は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する繰り返し単位であることが好ましい。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸n−ウンデシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル等が挙げられる。これらは1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
(メタ)アクリル共重合体は、必要に応じて、上述した単量体単位以外に、他の単量体単位を有してもよい。他の単量体は、上述したアクリル単量体と共重合可能なものであればよく、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、安息香酸ビニルのようなカルボン酸ビニルエステル類やスチレン等が挙げられる。
(メタ)アクリル共重合体の重量平均分子量は、10万〜200万が好ましく、20万〜150万がより好ましい。重量平均分子量は、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)により測定し、ポリスチレン基準で求めた値である。(メタ)アクリル共重合体としては、市販のものを用いてもよく、公知の方法により合成したものを用いてもよい。
<架橋剤>
粘着剤層を形成する粘着剤組成物は、架橋剤を含むことが好ましい。架橋剤は、例えば熱により(メタ)アクリル共重合体と反応する架橋剤であることが好ましい。
架橋剤としては、例えば、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、アジリジン化合物、金属キレート化合物、ブチル化メラミン化合物などの公知の架橋剤の中から、(メタ)アクリル共重合体が有する架橋性官能基との反応性を考慮して適宜選択できる。たとえば架橋性官能基としてヒドロキシ基を含む場合は、ヒドロキシ基との反応性から、イソシアネート化合物を用いることができる。
イソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。ジイシアネートは2官能のまま用いてもよいし、アダクト、ヌレート、ビュレットなどの3官能誘導体にして用いても良い。
エポキシ化合物としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、テトラグリシジルキシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
粘着剤組成物は、架橋剤としてキレート架橋剤を用いてもよい。キレート架橋剤は、金属キレート架橋剤であることが好ましく、アセチルアセトン金属キレート化合物がより好ましい。アセチルアセトン金属キレート化合物が含み得る金属としては、ニッケル、クロム、鉄、チタン、亜鉛、コバルト、マンガン、銅、スズ、ジルコニウム等を挙げることができる。具体的なアセチルアセトン金属キレート系化合物としては、アルミニウムトリスアセチルアセトナート、第二鉄トリスアセチルアセトナート、ジルコニウムトリスアセチルアセトナート、チタントリスアセチルアセトナートなどを挙げることができる。
<溶剤>
粘着剤層を形成する粘着剤組成物は、溶剤を含んでいてもよい。この場合、溶剤は、粘着剤組成物の塗工適性の向上のために用いられる。溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類;ジクロロメタン、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロプロパン等のハロゲン化炭化水素類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルアルコール、ジアセトンアルコール等のアルコール類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、酪酸エチル等のエステル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート等のポリオール及びその誘導体が挙げられる。
<他の成分>
粘着剤層は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の他の成分を含有してもよい。他の成分としては、粘着剤用の添加剤として公知の成分を挙げることができる。例えば可塑剤、酸化防止剤、金属腐食防止剤、粘着付与剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系化合物等の光安定剤等の中から必要に応じて選択できる。また、着色を目的に染料や顔料を添加してもよい。
可塑剤としては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、安息香酸ビニルのようなカルボン酸ビニルエステル類やスチレン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等が挙げられる。これら酸化防止剤は1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
金属腐食防止剤としては、粘着剤の相溶性や効果の高さから、ベンゾリアゾール系樹脂を好ましい例として挙げることができる。
粘着付与剤として、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂、フェノール系樹脂、石油樹脂などが挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば、メルカプトアルコキシシラン化合物(例えば、メルカプト基置換アルコキシオリゴマー等)などが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物などが挙げられる。ただし、後硬化時の活性エネルギー線に紫外線を用いる場合は、重合反応を阻害しない範囲で添加することが好ましい。
(ロール状粘着シートの製造方法)
本発明のロール状粘着シートの製造方法は、第1の剥離シート上に粘着剤組成物(塗工液)を塗工して塗膜し、該塗膜を硬化させて粘着剤層を形成する工程と、粘着剤層の一方の露出面に第2の剥離シートを貼合して、積層シートを得る工程と、積層シートをロール状に巻き取る工程とを含む。なお、第1の剥離シート上に粘着剤組成物(塗工液)を塗工する際には、第1の剥離シートの幅方向両端部に各々5〜20mm幅の粘着剤未塗工部(両端の糊なし部)が形成されるように塗工する。また、粘着剤層の一方の露出面に第2の剥離シートを貼合する際にも第2の剥離シートの幅方向両端部に各々5〜20mm幅の粘着剤未塗工部(両端の糊なし部)が形成されるように貼合する。このような工程を経ることで、第1の剥離シートの両端部及び第2の剥離シートの両端部に各々5〜20mm幅の粘着剤層非積層領域が形成された積層シートが得られることになる。
例えば、ロール状粘着シートの作製には、第一給紙部、ダイコーターヘッド、乾燥炉、第二給紙部及び貼合機を備えた塗工機を用いることができる。まず、第一給紙部に第1の剥離シートのロールをセットして、この第1の剥離シートの離型処理面側に粘着剤組成物を塗工する。粘着剤組成物の塗工は、公知の塗工装置を用いて実施できる。塗工装置としては、例えば、ブレードコーター、エアナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ロッドブレードコーター、リップコーター、ダイコーター、カーテンコーター等が挙げられる。
第1の剥離シート上に粘着剤組成物を塗工する際には、第1の剥離シートの両端に各々5〜20mm幅の粘着剤未塗工部(両端の糊なし部)が形成されるように塗工する。これは、上述した塗工装置において塗工幅を設定することで達成される。
次いで、粘着剤組成物を塗工して得られる塗膜を硬化させて粘着剤層を形成する。硬化工程は、熱乾燥工程であってもよい。塗膜の加熱には、加熱炉、赤外線ランプ等の公知の加熱装置を用いることができる。粘着剤組成物に溶剤が含まれている場合、熱乾燥工程において、溶剤が揮発する。
硬化工程を経て得られる粘着剤層の一方の露出面には、第2の剥離シートが貼合される。貼合する際には、塗工機に備え付けられた貼合機を用いて第2の剥離シートを貼合してもよい。貼合の際には、第2の剥離シートの両端部に各々5〜20mm幅の粘着剤未塗工部(両端の糊なし部)が形成されるように貼合する。このようにして、第1の剥離シート、粘着剤層及び第2の剥離シートをこの順で有する積層シートが得られる。
また、上記の製造工程では、粘着剤組成物として水系エマルション型粘着剤や無溶剤型粘着剤(紫外線硬化型粘着剤やホットメルト粘着剤)を用いてもよい。この場合、水系エマルション型粘着剤では上記と同様の設備でロール状粘着シートを製造できるが、紫外線硬化型粘着剤の場合は上記乾燥炉の変わりUVランプを並べたゾーンを設けるなど粘着剤種類に応じて適宜最適な工程を採用することが好ましい。
上述したような方法で得られた積層シートをロール状に巻回することで、ロール状粘着シートが得られる。巻回する際には、積層シートを芯(コア)に巻き取ることが好ましい。芯(コア)は、第1の剥離シート及び第2の剥離シートの幅と同等以上の幅を有しているものを用いることが好ましい。また、巻き取りの長さは、50m以上であることが好ましく、100m以上であることがさらに好ましい。巻き取りの長さは、6000m以下であることが好ましい。
積層シートをロール状に巻回する際には、巻取り張力(テンション)を適宜調節することが好ましい。具体的には、巻取り張力(テンション)はロール状粘着シートのPAROtester2(スイス・プロセク社製)と付属のインパクト装置D形を用いて測定した巻硬さが400以上600未満となるように調整する。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
(実施例1)
[粘着剤組成物の調製]
東洋インキ社製「BPS6377OP」180質量部に対して東洋インキ社製の架橋剤「BXX5627」1.2質量部を添加して均一になるまで攪拌して粘着剤組成物(塗工液)を得た。
[ロールの作製]
ロール状粘着シートの作製には、第一給紙部、ダイコーターヘッド、乾燥炉、第二給紙部及び貼合機を備えた塗工機を用いた。まず、第一給紙部に第1の剥離シートロール(王子エフテックス社製、RL−07(2)厚み75μm、幅1000mm、長さ1000m)をセットして、この第1の剥離シートの離型処理面側にダイコーターヘッドを用いて上記粘着剤組成物を塗工した。この際、第1の剥離シートの両端に7mmの粘着剤未塗工部(両端の糊なし部)ができるように塗工した。具体的には、塗工幅を986mmとし、乾燥後の粘着剤層の厚みが100μmとなるよう塗工した。次いで、塗工機に備え付けられた乾燥炉にて溶剤分を揮発させることで、乾燥を行った。続いて第二給紙部にセットされた第2の剥離シート(王子エフテックス社製、RL−07(L)厚み75μm、幅1000mm、長さ1000m)を乾燥炉から出てきた粘着剤層上に第2の剥離シートの離型層側が接するように貼合した。貼合する際には、塗工機に備え付けられた貼合機を用いて貼合した。その後、直径6インチ、幅1050mmのABSコアに巻回した。この際、コアの端がそれぞれ25mmはみ出すよう巻き取りを行った。巻き長さが200mになったところで切り離し、巻取りエンド部をテープにて等間隔に3点、巻取りが緩まないように留めた。このようにして、第1の剥離シート/粘着剤層/第2の剥離シートからなる積層シートをロール状に巻回してなるロール状粘着シートであって、両端に7mmの粘着剤のない粘着剤層非積層領域を備えた200m巻きのロール状粘着シートを作製した。このようにして作製したロール状粘着シートを23℃、相対湿度50%の環境下で7日間静置することにより架橋反応を終了させて評価用ロールAとした。この評価用ロールAの、PAROtester2(スイス・プロセク社製)と付属のインパクト装置D形を用いて測定した巻硬さは550であった。
(実施例2)
両端の粘着剤層非積層領域が18mmになるように粘着剤組成物の塗工幅を964mmに変更し、さらに、巻硬さが実施例1より柔らかくなるように巻取り張力を若干緩めた以外は実施例1と同様にして、ロール状粘着シート及び評価用ロールBを得た。この評価用ロールBの、PAROtester2(スイス・プロセク社製)と付属のインパクト装置D形を用いて測定した巻硬さは450であった。
(実施例3)
[粘着剤組成物の調製]において、東洋インキ社製「SP−700」180質量部に対して東洋インキの架橋剤「BXX5627」0.95質量部を添加して均一になるまで攪拌して粘着剤組成物を調製した。さらに、第1および第2の剥離シートの厚さをそれぞれ100μmに変更し、さらに乾燥後の粘着剤層の厚みが175μmとなるように上記粘着剤組成物を塗工した以外は実施例1と同様にして、ロール状粘着シート及び評価用ロールCを得た。この評価用ロールCの、PAROtester2(スイス・プロセク社製)と付属のインパクト装置D形を用いて測定した巻硬さは570であった。
(実施例4)
両端の粘着剤層非積層領域が18mmになるように粘着剤組成物の塗工幅を964mmに変更し、さらに、巻硬さが実施例3より柔らかくなるように巻取り張力を緩めた以外は実施例3と同様にして、ロール状粘着シート及び評価用ロールDを得た。この評価用ロールDのPAROtester2(スイス・プロセク社製)と付属のインパクト装置D形を用いて測定した巻硬さは430であった。
(比較例1)
両端の粘着剤層非積層領域が2mmになるように粘着剤組成物の塗工幅を996mmに変更した以外は実施例1と同様にして、ロール状粘着シート及び評価用ロールEを得た。この評価用ロールEのPAROtester2(スイス・プロセク社製)と付属のインパクト装置D形を用いて測定した巻硬さは550であった。
(比較例2)
両端の粘着剤層非積層領域が23mmになるように粘着剤組成物の塗工幅を954mmに変更した以外は実施例2と同様にして、ロール状粘着シート及び評価用ロールFを得た。この評価用ロールFのPAROtester2(スイス・プロセク社製)と付属のインパクト装置D形を用いて測定した巻硬さは450であった。
(比較例3)
両端の粘着剤層非積層領域が10mmになるように粘着剤組成物の塗工幅を980mmに変更し、実施例2よりさらに巻取り張力を緩めた以外は実施例2と同様にして、ロール状粘着シート及び評価用ロールGを得た。この評価用ロールGのPAROtester2(スイス・プロセク社製)と付属のインパクト装置D形を用いて測定した巻硬さは380であった。
(比較例4)
[粘着剤組成物の調製]において、綜研化学社製の粘着剤「SKダイン2094」180質量部に対して綜研化学の架橋剤「E−AX」0.45質量部を添加して均一になるまで攪拌して粘着剤組成物を調製した。さらに、両端の粘着剤の粘着剤層非積層領域が10mmになるように該粘着剤組成物の塗工幅を980mmに変更した以外は実施例3と同様にしてロール状粘着シート及び評価用ロールHを得た。この評価用ロールHの、PAROtester2(スイス・プロセク社製)と付属のインパクト装置D形を用いて測定した巻硬さは450であった。
(比較例5)
両端の粘着剤層非積層領域が6mmになるように粘着剤組成物の塗工幅を988mmに変更し、実施例1より巻取り張力を強めた以外は実施例1と同様にしてロール状粘着シート及び評価用ロールIを得た。この評価用ロールIのPAROtester2(スイス・プロセク社製)と付属のインパクト装置D形を用いて測定した巻き硬さは620であった。
(測定方法)
(剪断貯蔵弾性率)
実施例及び比較例で得た評価用ロールから積層シートを10mm×8mmの大きさに切り出し、動的粘弾性装置Rheogel−E4000(株式会社ユービーエム製)の固体剪断試験用治具に粘着剤層のみを貼り付けて、固体剪断モード、周波数1Hz、歪み1.0%の条件で、20℃〜150℃までの温度領域における粘着剤層の剪断貯蔵弾性率G’を測定した。この時の120℃における剪断貯蔵弾性率G’の値を120℃の剪断貯蔵弾性率の値とした。
(巻硬さ)
実施例及び比較例で得た評価用ロールを水平な台に、ロールの幅方向が台に平行となるように静置して、PAROtester2(スイス・プロセク社製)と付属のインパクト装置D形を用いて巻硬さを測定した。この際、取り扱い説明書に従って測定を行った。具体的には、インパクト装置D形をロールに対して垂直に接触させることで、インパクト装置内にあるインパクトボディーをロールに向かって落下させ、その時の反発力を測定することで巻硬さを測定した。ロールの幅方向に等間隔で5点測定して、その平均値の一桁目を四捨五入した値を巻硬さとした。なお、巻硬さの測定は室温(23±2℃)で行った。
(評価方法)
(巻きズレ)
実施例及び比較例で得た評価用ロールを水平な台の上に、幅方向が台に対して垂直になるように立てて置いた。24時間後に巻取りの上端のエッジ部の下方へのズレの有無を評価した。
○:上端のエッジ部の位置がずれていない又は5mm未満のズレが生じた
×:上端のエッジ部の位置に5mm以上のずれが発生した
(糊のはみ出し)
実施例及び比較例で作製した評価用ロールを40℃、相対湿度30%の環境に10日間静置して端面から糊のはみ出しがないか目視で観察して下記基準で評価した。
○:糊のはみ出しがない
×:糊がはみ出している
(トンネル(浮きの発生))
実施例及び比較例で作製した評価用ロールを40℃、相対湿度30%の環境に10日間静置して剥離シートと粘着剤層の間にトンネル状の浮きが発生していないか目視で観察して下記基準で評価した。
○:トンネル状の浮きは発生していない
×:トンネル状の浮きが発生している
Figure 0006766925
実施例で得られたロール状粘着シートにおいては、巻きズレの発生と糊のはみ出しが抑制されており、かつ剥離シートと粘着剤層の間にトンネル状の浮きが発生していなかった。
10 第1の剥離シート
20 粘着剤層
30 第2の剥離シート
50 積層シート
100 ロール状粘着シート

Claims (4)

  1. 第1の剥離シート、粘着剤層及び第2の剥離シートをこの順で有する積層シートをロール状に巻回してなるロール状粘着シートであって、
    前記粘着剤層の幅は200mm以上であり、
    前記粘着剤層の120℃における剪断貯蔵弾性率G’は、3.5×10Pa未満であり、
    前記ロール状粘着シートのPAROtester2(スイス・プロセク社製)と付属のインパクト装置D形を用いて測定した巻硬さが400以上600未満であり、
    前記積層シートにおいて、前記第1の剥離シートの両端部及び前記第2の剥離シートの両端部には各々5〜20mm幅の粘着剤層非積層領域が存在しており、
    前記第1の剥離シートの厚みをAとし、前記粘着剤層の厚みをBとし、前記第2の剥離シートの厚みをCとした場合、A/Bの値は0.2〜2であり、C/Bの値は、0.2〜2である、ロール状粘着シート。
  2. 前記第1の剥離シート及び前記第2の剥離シートは、それぞれ離型層を有する、請求項1に記載のロール状粘着シート。
  3. 前記粘着剤層の厚みが25μm以上である、請求項1又は2に記載のロール状粘着シート。
  4. 前記粘着剤層はアクリル系粘着剤層、ウレタン系粘着剤層、シリコ−ン系粘着剤層及びポリエステル系粘着剤層から選択される少なくとも1種である、請求項1〜のいずれか1項に記載のロール状粘着シート。
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