JP2014189660A - 積層体、粘着ロール、および当該積層体を用いる粘着剤層含有積層構造体の製造方法 - Google Patents

積層体、粘着ロール、および当該積層体を用いる粘着剤層含有積層構造体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ナキワカレの発生が抑制された基材レス両面粘着積層体の提供。
【解決手段】軽剥離シート1、粘着剤層2および重剥離シート3を備え、粘着剤層2における一方の主面に軽剥離シートの剥離面が接し、他方の主面に重剥離シートの剥離面が接する長尺の積層体10であって、重剥離シートは、その主面を長尺方向に切断する少なくとも1本のスリットS1により形成された、互いに分離可能な部分シートである可分離部分シートを少なくとも2つ備え、可分離部分シートの1つは、重剥離シート3の幅方向端面の一方3Bを含む第1の端面含有部分シート31であり、第1の端面含有部分シート31の幅方向の長さL1は、第1の端面含有部分シート31以外の可分離部分シート全体の幅方向の長さL2よりも短く、第1の端面含有部分シート31を形成するスリットS1は、重剥離シート3とともに粘着剤層2を切断する積層体。
【選択図】図1

Description

本発明は、積層体に関するものであり、詳しくは基材レス両面粘着積層体、その積層体を巻収してなる粘着ロールおよびその積層体を用いる粘着剤層含有積層構造体の製造方法に関するものである。
基材レス両面粘着積層体は、長尺の粘着剤層の両面それぞれに、長尺の軽剥離シートおよび長尺の重剥離シートが積層されて構成されるものである。このような基材レス両面粘着積層体は、軽剥離シートを剥離除去した後に、露出した粘着剤層の一方の表面を被着体に貼付し、次いで重剥離フィルムを剥離除去し、それにより露出した粘着剤層の他方の表面にさらに他の被着体を貼付し、被着体同士を接合するものである。
基材レス両面粘着積層体は長尺方向に伸びた状態で保管される場合もあるが、多くの場合には、ロール状に巻き取った巻取体(粘着ロール)として保管され、この状態で市場流通する。この巻取体における基材レス両面粘着積層体の粘着剤層のそれぞれの主面には異なる種類の剥離シートが接触しているところ、粘着剤層には巻取り作業の際のテンションに基づく加圧力がこれらの剥離シートから付与された状態にある。
なお、本明細書において「主面」とは、シート形状を有する部材(具体例として、粘着剤層、剥離シートが挙げられる。)を構成する面のうち、面積が最も大きな対向する2面をいう。粘着剤層における主面は貼付面となる面であり、剥離シートにおける主面は粘着剤層がその上に形成される面およびこの面の反対側の面(対向面)である。
基材レス両面粘着積層体における問題として、軽剥離シートを剥離する際に、粘着剤層の軽剥離からの剥離が適切に行われず、粘着剤層が凝集破壊するなどして一部の粘着剤層が軽剥離シート上に残存する、いわゆるナキワカレとも呼ばれる剥離不良(本明細書において「残着現象」ともいう。)が挙げられる。
従来、このナキワカレを抑制するためには、粘着剤層に接する二種類の剥離シートにおける剥離剤層の組成を相違させることによってそれぞれの剥離シートの剥離力を相違させる手法が行われてきた(例えば特許文献1)。
特開2010−168425号公報
しかしながら、このように剥離剤層の組成を調整する手法によれば、粘着剤層の組成に応じて個別に剥離剤層の組成の最適化を行う必要がある。また、後述するように、剥離剤層の組成を調整するだけではかならずしもナキワカレは抑制されない場合もある。
そこで、本発明は、基材レス両面粘着積層体におけるナキワカレを効率的に抑制する新たな手段を提供することを目的とする。
本発明者らがナキワカレについて検討した結果、次の知見が得られた。
なお、本明細書において、基材レス両面粘着積層体における、その主面内の方向であって巻取りが行われる場合における巻取方向を長尺方向といい、この長尺方向に直交する主面内の方向を幅方向という。そして、長尺方向および幅方向の双方に直交する方向を断面方向という。
(A)ナキワカレには次の二種類がある。
i)スポットナキワカレ
粘着剤層の幅方向端部以外の領域に主として発生するナキワカレであり、粘着剤層を挟持する軽剥離シートの剥離力と重剥離シートの剥離力との差が小さい場合に発生する。スポットナキワカレが生じている基材レス両面粘着積層体を概念的に図5に示す。図5(a)および(b)に示されるように、基材レス両面粘着積層体50の軽剥離シート51を粘着剤層52から引き剥がすと、軽剥離シート51と重剥離シート53との間隔が開いたことに伴ってこれらのシートの間で粘着剤層52を構成する粘着性組成物52aが引き延ばされる。その一部は、軽剥離シート51と粘着剤層52との界面で剥離せず、粘着性組成物52aの内部で凝集破壊する。このとき、破断部よりも軽剥離シート51側に位置する粘着性組成物52aは軽剥離シート51上に残留し、スポット状の残留粘着剤52bとなる。
なお、本明細書において「軽剥離シートの剥離力」とは、厚さ38μmの軽剥離シートと、この軽剥離シートの剥離面上に積層された粘着剤層と、この粘着剤層の軽剥離シートと反対側の面にその剥離面が対向するように積層された厚さ38μmの重剥離シートとからなる、幅方向の長さ(本明細書において「幅長」ともいう。)が50mmの積層体である軽剥離力測定用積層体から、23℃相対湿度50%の条件下において、180°引きはがし法により軽剥離シートを剥離したときの剥離力を意味する。また、「重剥離シートの剥離力」とは、上記の軽剥離力測定用積層体における軽剥離シートを厚さ25μmのポリエステルフィルムに置き換えて得られる重剥離力測定用積層体を用いて、23℃相対湿度50%の条件下において、180°引きはがし法によりポリエステルフィルムを剥離したときの剥離力を意味する。なお、これらの剥離力の測定方法については、測定用積層体の製造方法も含めて、実施例の試験例1において詳しく説明する。
ii)端部ナキワカレ
端部ナキワカレは、粘着剤層の幅方向端部近傍の領域に発生するものであって、次の理由により発生すると考えられる。すなわち、図6に示されるように、基材レス両面粘着積層体60の粘着剤層62が、軽剥離シート61と重剥離シート63とに挟持された状態で断面方向に加圧力が加えられたり、加熱されたりすると、粘着剤層62を形成する粘着性組成物の一部62aが基材レス両面粘着積層体60の幅方向端部からはみ出す場合がある。なお、図6(a)では加圧力が加えられた状態を一具体例として示している。このはみ出した粘着性組成物62aの一部62bは、図6(b)に示されるように、軽剥離シート61の幅方向端部における端面(以下、「幅方向端面」という。)61aに濡れ広がり、この幅方向端面61aと濡れ広がった粘着性組成物62bとの界面64が形成される。この幅方向端面61aには、通常、特段の剥離処理は行われていないことから、この界面64において濡れ広がった粘着性組成物62bは軽剥離シート61に強く付着する。一方、重剥離シート63においても、その幅方向端面63aと濡れ広がった粘着性組成物62cとの界面65は形成され、その結果、基材レス両面粘着積層体60の幅方向端部では、軽剥離シート61と粘着剤層62との間の密着力は、重剥離シート63と粘着剤層62との間の密着力と同程度となってしまう。このとき、基材レス両面粘着積層体60から軽剥離シート61を剥離させようとすると、この軽剥離シート61の幅方向端面61aに濡れ広がった粘着性組成物62bは容易に剥離せず、図6(c)に示されるように、粘着剤層62の幅方向端部に位置する粘着性組成物の一部62dが軽剥離シート61とともに持ち上がる。この持ち上がった粘着性組成物62dがその内部で凝集破壊したり、粘着性組成物62と重剥離シート63との界面で剥離が生じたりすると、軽剥離シート61上にこの粘着性組成物62dが残留して、端部の残留粘着剤62eとなる。なお、幅方向端面61aと濡れ広がった粘着性組成物62bとの界面64の面積が広いなどの理由により、粘着性組成物62bの軽剥離シート61への付着力が大きい場合には、持ち上がった粘着性組成物62dに引きずられて、粘着剤層62における、より幅方向中央側に位置する粘着性組成物も軽剥離シート61側(図6では上側)に持ち上がり、その幅方向中央側に位置する粘着性組成物の内部で凝集破壊が発生することもある。このため、上記の付着力が大きい場合には、端部のみならず、幅方向中央部にまで至るナキワカレが発生することもある。
(B)スポットナキワカレについては、軽剥離シートの剥離力(本明細書において「軽剥離力」ともいう。)に対する重剥離シートの剥離力(本明細書において「重剥離力」ともいう。)の差を10mN/50mm以上とすることで、スポット状の残留粘着剤52bの発生を安定的に抑制でき、20mN/50mm以上とすればさらに安定的にその発生を抑制することができる。
(C)端部ナキワカレに関し、基材レス両面粘着積層体60の幅方向端部から粘着剤層62を形成する粘着性組成物の一部62aがはみ出すことを抑制することは容易ではない。基材レス両面粘着積層体60の巻取体からなる粘着ロールを形成しようとすれば、テープの長尺方向に加えたテンションに基づいて、巻取体の外側をなす剥離シートはその内側にある粘着剤層62を必然的に加圧してしまう。また、基材レス両面粘着積層体60の保管・使用環境における温度が高くなると、粘着剤層62の弾性率が低下し、流動性が高まる。このような場合には、上記粘着性組成物の一部62aのはみ出しは一層発生しやすくなる。
(D)以上説明したように、基材レス両面粘着積層体では、粘着性組成物のはみ出しを完全に回避することは事実上不可能である。そこで、本発明者らは、かかる基材レス両面粘着積層体における粘着性組成物のはみ出しを前提としつつ、端部ナキワカレが生じないようにする手段について検討した。その結果、基材レス両面粘着積層体において粘着性組成物がはみ出してその軽剥離シートの幅方向の端面に付着しても、その部分を剥離することなく、軽剥離シートに積層していた粘着剤層を表出させれば、端部ナキワカレの発生を抑制できるとの着想を得た。
(E)かかる着想に基づきさらに検討した結果、次の知見を得た。すなわち、重剥離シートの主面を長尺方向に切断するスリットを基材レス両面粘着積層体に設けて、重剥離シートを、長尺方向に互いに分離可能とされた部分シートである可分離部分シートを少なくとも2つ備えるものとし、これらの可分離部分シートのうちの1つを、軽剥離シートの幅方向端面の一方を含む第1の端面含有部分シートとする。そして、軽剥離シートに積層していた粘着剤層からなる面(本明細書において「軽剥離側粘着面」ともいう。)を表出させる際に、軽剥離シートとともにその第1の端面含有部分シートを剥離すれば、軽剥離シートの幅方向端面の一方上に濡れ広がった粘着性組成物をその端面から剥離させることなく、軽剥離側面粘着面を表出させることができる。それゆえ、かかる構成を備える基材レス両面粘着積層体は、端部ナキワカレが生じにくい。
以上の知見により完成された本発明は、第1に、軽剥離シート、粘着剤層および重剥離シートを備え、前記粘着剤層における一方の主面に前記軽剥離シートの剥離面が接し、他方の主面に前記重剥離シートの剥離面が接する長尺の積層体であって、前記重剥離シートは、その主面を長尺方向に切断する少なくとも1本のスリットにより形成された、互いに分離可能な部分シートである可分離部分シートを少なくとも2つ備え、前記可分離部分シートの1つは、前記重剥離シートの幅方向端面の一方を含む第1の端面含有部分シートであり、前記第1の端面含有部分シートの幅方向の長さは、前記第1の端面含有部分シート以外の前記可分離部分シート全体の幅方向の長さよりも短く、前記第1の端面含有部分シートを形成するスリットは、前記重剥離シートとともに前記粘着剤層を切断しており、前記軽剥離シートの剥離力Fと前記重剥離シートの剥離力Fとが下記式(1)から(3)を満たすことを特徴とする積層体を提供する(発明1)。
10mN/50mm≦F≦400mN/50mm (1)
20mN/50mm≦F≦200mN/50mm (2)
−F≧10mN/50mm (3)
上記発明(発明1)において、前記重剥離シートは、前記第1の端面含有部分シート以外に、前記可分離部分シートを2枚以上備えてもよい(発明2)。
上記発明(発明2)において、前記第1の端面含有部分シート以外の前記可分離部分シートの1つは、前記重剥離シートの幅方向端面の他方を含む第2の端面含有部分シートであり、前記第2の端面含有部分シートを形成するスリットは、前記重剥離シートとともに前記粘着剤層を切断していてもよい(発明3)。
上記発明(発明3)において、前記重剥離シートは、前記第1の端面含有部分シートおよび前記第2の端面含有部分シート以外に、前記可分離部分シートを1枚備えてもよい(発明4)。
上記発明(発明3)において、前記重剥離シートは、前記第1の端面含有部分シートおよび前記第2の端面含有部分シート以外に、前記可分離部分シートを2枚以上備えてもよい(発明5)。
上記発明(発明1)において、前記重剥離シートは、前記第1の端面含有部分シート以外に、前記可分離部分シートを1枚備えてもよい(発明6)。
上記発明(発明1から6)において、前記粘着剤層は基材レス粘着剤層であってもよい(発明7)。
上記発明(発明1から7)において、前記第1の端面含有部分シートを形成するスリットおよび前記第1の端面含有部分シートを形成するスリット以外のスリットの少なくとも1つは、前記前記重剥離シートとともに前記粘着剤層を切断してもよい(発明8)。
本発明は、第2に、上記発明(発明1から8)のいずれかに係る積層体を巻収してなる巻取体からなる粘着ロールを提供する(発明9)。
本発明は、第3に、上記発明(発明1から8)のいずれかに係る積層体から、少なくとも前記第1の端部含有部分シートとともに前記軽剥離シートを剥離して、前記積層体が備える前記粘着剤層の一方の面を表出させる第1の表出工程、前記第1の表出工程により表出させた前記粘着剤層の一方の面を、第1の部材が有する面の一つである第1の被着面に貼付して、前記第1の部材、前記粘着剤層および前記重剥離シートがこの順で配置された部分を有する粘着剤層含有積層構造体を得る第1の貼付工程を備えることを特徴とする粘着剤層含有積層構造体の製造方法を提供する(発明10)。
上記発明(発明10)において、前記第1の被着面が粘着剤層の面であり、前記粘着剤層含有積層構造体は粘着剤層の積層体を備えてもよい(発明11)。
上記発明(発明11)において、前記第1の被着面は、上記発明(発明1から8)のいずれかに係る積層体から、少なくとも前記第1の端部含有部分シートとともに前記軽剥離シートを剥離して表出させた前記粘着剤層の一方の面を含み、前記第1の貼付工程によって、前記重剥離シート、前記粘着剤層の積層体および前記重剥離シートがこの順で配置された部分を有する粘着剤層含有積層構造体を得てもよい(発明12)。
上記発明(発明12)において、前記粘着剤層含有積層構造体が備える2枚の前記重剥離シートは剥離力が相違し、それらの剥離力の差の絶対値は10mN/50mm以上であってもよい(発明13)。
上記発明(発明10)において、前記第1の被着面は粘着剤層の面以外の面であり、前記第1の貼付工程に続いて、前記第1の部材に貼付する前記粘着剤層の他方の面に貼付する前記重剥離シートを剥離して前記前記粘着剤層の他方の面を表出させる第2の表出工程、および前記第2の表出工程により表出させた前記粘着剤層の他方の面を第2の被着面に貼付する第2の貼付工程を備えてもよい(発明14)。
上記発明(発明14)において、前記第2の被着面が粘着剤層の面であってもよい(発明15)。
上記発明(発明15)において、前記第2の被着面は、上記発明(発明1から8)のいずれかに係る積層体から、少なくとも前記第1の端部含有部分シートとともに前記軽剥離シートを剥離して表出させた前記粘着剤層の一方の面を含み、前記第2の貼付工程によって、前記第1の部材、前記粘着剤層の積層体および前記重剥離シートがこの順で配置された部分を有する粘着剤層含有積層構造体を得てもよい(発明16)。
本発明の基材レス両面粘着積層体は、重剥離力の軽剥離力に対する差が10mN/50mm以上あるためスポットナキワカレを安定的に抑制することができる。
また、重剥離シートが第1の端面含有部分シートを備え、この第1の端面含有部分シートは、軽剥離シートともに分離されるため、基材レス両面粘着積層体の粘着剤層の幅方向端部の一方から粘着性組成物がはみ出して軽剥離シートの幅方向端面の一方上に濡れ広がっても、その濡れ広がった粘着性組成物をその軽剥離シートの幅方向端面から剥離させることなく軽剥離側粘着面を表出させることができる。それゆえ、本発明の基材レス両面粘着積層体は端部ナキワカレの発生をも抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る基材レス両面粘着積層体における幅方向断面を概念的に示す断面図である。 本発明の別の一実施形態に係る基材レス両面粘着積層体における幅方向断面を概念的に示す断面図である。 本発明のさらに別の一実施形態に係る基材レス両面粘着積層体における幅方向断面を概念的に示す断面図である。 本発明のさらにまた別の一実施形態に係る基材レス両面粘着積層体における幅方向断面を概念的に示す断面図である。 スポットナキワカレが発生している基材レス両面粘着積層体を概念的に示す断面図(a)および斜視図(b)である。 基材レス両面粘着積層体における端部ナキワカレの発生を概念的に示す図であり、(a)基材レス両面粘着積層体が加圧された状態を概念的に示す断面図、(b)基材レス両面粘着積層体の幅方向端部の側面に粘着剤組成物が濡れ広がった状態を概念的に示す断面図、および(c)端部ナキワカレが発生している基材レス両面粘着積層体を概念的に示す部分斜視図である。
本発明について、実施形態を用いてさらに詳細に説明する。
1.基材レス両面粘着積層体
図1は本発明の一実施形態に係る基材レス両面粘着積層体、具体的には、一例として、粘着剤層が基材レスの粘着剤層からなり、その全体形状が長尺でテープ形状を有しているものにおける、その幅方向を含む切断面(本発明において、「幅方向断面」という。)を概念的に示す断面図である。
図1に示されるように、本発明の一実施形態に係る基材レス両面粘着積層体10は、軽剥離シート1、粘着剤層2、および重剥離シート3がこの順に積層されてなる構成を有する。ここで、軽剥離シート1の剥離面は粘着剤層2の一方の主面2A(軽剥離側面粘着面)に接し、重剥離シート3の剥離面は粘着剤層2の他方の主面に接している。
以下、各構成要素について説明する。
(1)粘着剤層
本実施形態に係る基材レス両面粘着積層体10が備える粘着剤層2は、粘着性組成物からなる層状体である。粘着剤層2を構成する粘着性組成物の組成は特に限定されない。主成分である粘着剤としてゴム系、アクリル系、シリコーン系、ウレタン系等の粘着剤が例示され、これらの一種類を使用してもよいし、二種類以上を使用してもよい。
上記のうちアクリル系の粘着剤についてやや詳しく説明すれば、官能基含有モノマーと、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル等の他のモノマーとを共重合して得られるアクリル系共重合体を主成分とする。必要に応じて溶媒、架橋剤、粘着付与剤、充填剤、着色剤、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤等をさらに含んでいてもよい。
官能基含有モノマーとしては、例えばアクリル酸、メタアクリル酸等のカルボキシル基含有モノマーやアクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタアクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル等の水酸基含有モノマーが挙げられる。官能基含有モノマーは、アクリル系共重合体を構成するモノマー全体を基準(100質量%)として、モノマー単位として0.3〜5.0質量%含むことが好ましい。アクリル系共重合体は、官能基を含有することにより、架橋剤との反応で凝集力を調整することができ、粘着性組成物のはみ出しを抑制するとともに、粘着力および耐熱性を向上させることができる。
粘着性組成物に使用される架橋剤としては、特に制限はなく、アクリル系の材料を主成分とする粘着性組成物において慣用されているものの中から適宜選択して用いられ、例えば、ポリイソシアネート化合物、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ジアルデヒド類、メチロールポリマー、アジリジン系化合物、金属キレート化合物、金属アルコキシド、金属塩などが用いられ、好ましくはポリイソシアネート化合物が用いられる。
充填剤は、光学特性、機械特性の調整などの観点から含有される場合もある。透過する光を拡散し、例えば、液晶表示装置において表示パネル全体を均一な明るさにするために、微粒子からなる充填剤が用いられる場合もある。そのような微粒子の具体例としては、シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、クレー、タルク、二酸化チタン等の無機系白色顔料;アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の有機系の透明または白色顔料等を挙げることができる。これらの中で、優れた光学特性を得る観点から、シリコーンビーズ、エポキシ樹脂ビーズ、ポリメチルメタクリレートビーズが好ましい。同様に、優れた光学特性を得る観点から、微粒子は光拡散が均一な球状の形状を有し、平均粒径が1〜10μmを有していることが好ましい。なお、この平均粒径は遠心沈降光透過法に基づく粒径であり、そのための測定装置として堀場製作所製CAPA−700が例示される。
粘着剤層2に係る粘着性組成物の23℃における貯蔵弾性率(G’)は特に限定されない。粘着剤層2の弾性率が低いほど端面へのはみ出し量が多くなるため、弾性率が低い粘着剤ほど本発明の効果が顕著に現れる。貼付適正を考慮すると、貯蔵弾性率(G’)は1.0×10−3MPa以上1.0×100MPa以下程度であることが好ましく、1.0×10−2MPaMPa以1.0MPaMPa以下程度であることがさらに好ましい。なお、貯蔵弾性率(G’)は、厚さ30μmの粘着性組成物の層を積層し、8mmφ×3mm厚の円柱状の試験片を作製し、ねじり剪断法により、下記の条件で測定したものである。
測定装置:Anton Paar社製動的粘弾性測定装置Physica MCR 300
周波数:1Hz
温度:23℃
粘着剤層2の断面方向長さ(以下、単に「厚さ」という。)は特に限定されない。粘着剤層2の厚さが厚いほど端面へのはみ出し量が多くなるため、その厚さが厚いほど本発明の効果が顕著に現れる。粘着剤層2の厚さは、用途に応じて適宜設定されるべきものであり、通常、1μm以上500μm以下程度とされ、5μm以上250μm以下であることが好ましい。
(2)軽剥離シート
本実施形態に係る基材レス両面粘着積層体10が備える軽剥離シート1は、軽剥離シート1の支持体となる軽剥離支持体1aと、軽剥離支持体1aにおける粘着剤層2に対向する側の主面上に構成された軽剥離剤層1bとを備える。軽剥離シート1における軽剥離剤層1b側の主面が剥離面をなしている。
軽剥離シート1は、剥離シートとして安定的に機能する、つまり剥離性を安定的に示す観点から、その剥離力(軽剥離力)Fが10mN/50mm以上200mN/50mm以下とされる。また、重剥離剤層3bの粘着剤層2に対する剥離力、すなわち、重剥離力Fとの関係が後述する条件を満たしてスポットナキワカレが生じる可能性が低減していることを前提として、15mN/50mm以上150mN/50mm以下であることが好ましく、20mN/50mm以上100mN/50mm以下であることがさらに好ましい。
軽剥離シート1は、上記の剥離力に関する条件を満たしている限り、他の構成は特に限定されない。
軽剥離シート1の支持体である軽剥離支持体1aの材質は特に限定されない。樹脂系の材料から構成されていてもよいし、紙系の材料から構成されていてもよい。樹脂系の材料から構成される場合における樹脂種は任意であり、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルペンテン、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、フッ素樹脂、ポリアミド、アクリル樹脂、ノルボルネン系樹脂、シクロオレフィン樹脂などが挙げられる。軽剥離支持体1aに係る樹脂系の材料は、これらの一種類から構成されていてもよいし、複数種類から構成されていてもよい。
軽剥離支持体1aが紙系の材料から構成される場合の具体例として、グラシン紙、コート紙、上質紙等の紙基材、および上記の紙基材にポリエチレン等の熱可塑性樹脂をラミネートしたラミネート紙が挙げられる。
光学特性(視認性)や機械特性を調整する観点から、軽剥離支持体1aは、粒状や短繊維状のフィラーを含有していてもよいし、顔料や染料を含有していてもよい。
軽剥離支持体1aの厚さも特に限定されない。過度に薄い場合には剥離作業性に劣り、過度に厚い場合には経済性の観点から不利となることを考慮して、適宜設定すればよい。通常その厚さは20〜250μm程度である。
軽剥離支持体1aの一方の主面上に形成される軽剥離剤層1bを形成する剥離剤組成物(以下、「軽剥離剤組成物」ともいう。)は、粘着剤層2に対して軽剥離性を示すことができれば、その組成は特に限定されない。シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系などの樹脂材料を主成分として用いることができるが、これらの中で、安価で安定した性能が得られるシリコーン系の樹脂材料が好ましい。その具体的な一例として、分子の末端および/または側鎖に炭素数2〜10のアルケニル基を備え、かつアリール基を有さないオルガノポリシロキサンに、架橋剤および触媒が加えられたものが挙げられる。このオルガノポリシロキサン(シリコーン樹脂)における炭素数2〜10のアルケニル基としては、ビニル基、ヘキセニル基、オクテニル基などが挙げられるが、ビニル基、ヘキセニル基が特に好ましい。上記の架橋剤としては、例えば1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子(ヒドロシリル基)を有するオルガノポリシロキサンの架橋剤が使用される。具体的には、ジメチルハイドロジェンシロキシ基末端封鎖ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基末端封鎖ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基末端封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、ポリハイドロジェンシルセスキオキサン等が挙げられる。架橋剤の含有量は、シリコーン樹脂100質量部に対して、0.1〜100質量部とすることが好ましく、0.3〜50質量部とすることがより好ましい。また、架橋剤に含まれるケイ素原子に結合した水素原子の数は、シリコーン樹脂中のアルケニル基の数に対して、1.0〜5.0(モル比)とすることが好ましく、1.2〜3.0(モル比)とすることがより好ましい。上記の触媒としては、例えば白金系化合物が使用される。白金系化合物の例としては、微粒子状白金、炭素粉末担体上に吸着された微粒子状白金、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸のオレフィン錯体、パラジウム、ロジウム触媒等が挙げられる。白金族金属系触媒は、通常、シリコーン樹脂および架橋剤の合計量に対し、白金系金属として1〜1000質量ppm程度添加される。
なお、軽剥離シート1の剥離力を調整する手段は特に限定されず、例えば、次のような因子を制御する方法が挙げられる。
・軽剥離剤組成物の主成分をなす樹脂材料の種類(シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系など)
・軽剥離剤組成物の主成分をなす樹脂材料の分子量
・軽剥離剤組成物の架橋密度(この架橋密度は、架橋剤の種類やその架橋反応進行前の含有量、架橋剤と反応する官能基の存在密度などにも影響される。)
・軽剥離剤組成物に含有される添加成分(具体的には、架橋しないおよび/または架橋しにくい低分子量体が例示される。)
・軽剥離剤層1bの厚さ
・軽剥離剤層1bの粘着剤層2との貼合面の表面粗さ
・軽剥離支持体1aの厚さ
・軽剥離支持体1aの可撓性(折れ曲がりやすさ)
・粘着剤層2を構成する粘着剤の種類
なお、後述する重剥離シート3における剥離力も、上記の軽剥離シート1の剥離力に関する因子と同様の因子を制御することにより調整することができる。
軽剥離支持体1aと軽剥離剤層1bとの間にプライマー層が積層されてもよい。プライマー層は、例えば有機アルミニウム化合物と有機ケイ素化合物との混合物で構成される。有機アルミニウム化合物としては例えばアルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、有機ケイ素化合物としては例えばγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが使用される。このようなプライマー層が設けられることにより、軽剥離支持体1aと軽剥離剤層1bとの密着性が悪い場合であっても、これらの間の密着性を向上させることができる。
また、プライマー層は、例えば金属アルコキシドおよび/または金属アルコキシド部分加水分解物縮合重合体により構成されてもよい。このようなプライマー層は帯電防止効果を有するため、基材レス両面粘着積層体10がロール状の巻取体からなる場合には、その巻取体から基材レス両面粘着積層体10を繰り出すときに静電気の発生を防止することができる。
なお、本実施形態に係る軽剥離シート1は、軽剥離支持体1aと軽剥離剤層1bとからなる構成であるが、少なくとも一方の主面が軽剥離性を有する剥離面である長尺のシート状部材である限り、軽剥離シート1は他の構成を有していてもよい。例えば、軽剥離支持体1a自体が軽剥離性を有しており、軽剥離支持体1aのみから軽剥離シート1が構成されていてもよい。
(3)重剥離シート
本実施形態に係る基材レス両面粘着積層体10が備える重剥離シート3は、重剥離シート3の支持体となる重剥離支持体3aと、重剥離支持体3aにおける粘着剤層2に対向する側の主面上に構成された重剥離剤層3bとを備える。重剥離シート3における重剥離剤層3b側の主面が剥離面をなしている。
重剥離シート3の幅長と粘着剤層2の幅長との関係は、重剥離シート3が粘着剤層2を幅方向において完全に覆っていること、すなわち、重剥離シート3の幅長≧粘着剤層2の幅長なる関係を満たしていればよい。特に、重剥離シート3の幅長=粘着剤層2の幅長なる関係が満たされていることが好ましい。
本実施形態において、重剥離シート3は、その主面3Aを長尺方向に切断する少なくとも1本のスリットにより形成された、互いに分離可能な部分シートである可分離部分シートを少なくとも2つ備える。図1に示される重剥離シート3は、1本のスリットS1によって、2つの可分離部分シート31,32に分割されている。
これらの可分離部分シート31,32のうちの1つは、重剥離シート3の幅方向端面の一方3Bを含む第1の端面含有部分シート31である。この第1の端面含有部分シート31の幅方向の長さL1は、第1の端面含有部分シート31以外の可分離部分シート全体、図1に示される例の場合には可分離部分シート32の幅方向の長さL2よりも短い。
また、このスリットS1によって、粘着剤層2も2つに分割されている。これらのうち、第1の端面含有部分シート31に積層する部分を「第1の端面含有粘着剤層21」ともいい、第1の端面含有粘着剤層21以外の部分を「粘着剤層主部22」という。粘着剤層主部22は、使用の際に、軽剥離シート1を剥離することによって、一方の主面が粘着剤層の一方の主面2Aとして表出して、その面が被着体に貼付される。
重剥離シート3がかかる構成を有する場合には、本実施形態に係る基材レス両面粘着積層体10から軽剥離シート1を剥離する作業を行うと、スリットS1によって他の部分と別体とされた第1の端面含有部分シート31および第1の端面含有粘着剤層21も、軽剥離シート1とともに、粘着剤層2における粘着剤層主部22と可分離部分シート32との積層体から分離し、粘着剤層主部22の面が軽剥離材側粘着面2Aとして表出する。
ここで、前述のように、端部ナキワカレは、軽剥離シート1を粘着剤層2から剥離する際に、軽剥離シート1の幅方向端面の一方1B上に濡れ広がった粘着性組成物2aが当該端面1Bから容易に剥離しないことに基づき発生する現象である。
したがって、図1に示されるように、粘着剤層2の幅方向端部の一方2Bから粘着性組成物2aがはみ出して軽剥離シート1の幅方向端面の一方1B上に濡れ広がっている場合であっても、第1の端面含有部分シート31および第1の端面含有粘着剤層21を、軽剥離シート1とともに、粘着剤層主部22と可分離部分シート32との積層体から分離することにより、軽剥離シート1の幅方向端面の一方1B上に濡れ広がった粘着性組成物2aが当該端面1Bから剥離する現象を生じさせることなく、粘着剤層主部22の軽剥離材側粘着面2Aを表出させることができる。それゆえ、本実施形態に係る基材レス両面粘着積層体10では、軽剥離シート1を剥離して軽剥離側粘着面2Aを表出させる際に、端部ナキワカレが原理的に発生しない。以下、使用時に剥離される可分離部分シートを、「剥離用部分シート」ともいう。図1に示される基材レス両面粘着積層体10では、第1の端面含有部分シート31が剥離用部分シートである。本明細書において、剥離用部分シートに積層する粘着剤層の部分を「剥離用粘着剤層」ともいう。図1では、第1の端面含有粘着剤層21が剥離用粘着剤層である。
剥離用部分シートが剥離用粘着剤層とともに軽剥離シート1を剥離する際に除去されるため、軽剥離シート1を剥離したことによって得られる重剥離シート3と粘着剤層2との積層体は、その粘着剤層側の面の全領域が軽剥離側粘着面2Aとなる。したがって、この積層体が備える粘着剤層2の全体を製品加工に使用することができる。
第1の端面含有部分シート31は軽剥離シート1とともに除去されるため、第1の端面含有部分シート31の幅方向の長さL1が、第1の端面含有部分シート31以外の可分離部分シート全体の幅方向の長さL2、特に剥離用部分シートの幅方向の長さよりも長い場合には、経済性の観点から好ましくない。第1の端面含有部分シート31の幅方向の長さL1の具体的長さは、軽剥離シート1(特に軽剥離支持体1a)の材質および厚さ、粘着剤層2の材質および厚さ、重剥離シート3(特に重剥離支持体3a)などにより適宜決定されるべきものであり、確定的に決定されるものではない。通常、0.1〜50mm程度の範囲に設定され、作業性および経済性の双方を高める観点から、0.5mm以上20mm以下とすることが好ましい。すなわち、可分離部分シートのうち重剥離シート3の幅方向端面を含むシート(剥離用部分シート)を形成するスリットは、重剥離シート3の幅方向端部を起点として、幅方向中央部側に0.5mm以上20mm以下の位置に配置されることが好ましい。
スリットS1は、重剥離シート3および粘着剤層2を長尺方向に分離可能としている限り、軽剥離シート1の一部を切断していてもよい。なお、軽剥離シート1全体が切断されている場合には、スリットS1によって基材レス両面粘着積層体10が長尺方向にトリミングされてしまうため、基材レス両面粘着積層体10にスリットS1によって分離可能とされた少なくとも2つの可分離部分シートを形成することができない。したがって、基材レス両面粘着積層体10に対して行われる切断が軽剥離シート1全体を切断する場合は、その切断行為によってスリットS1が形成されることはない。
図2は本発明の別の一実施形態に係る基材レス両面粘着積層体10における幅方向断面を概念的に示す断面図である。
図2に示されるように、本実施形態に係る基材レス両面粘着積層体10には、2つのスリットS1,S2が設けられている。これらのスリットS1,S2によって、重剥離シート3は、第1の端面含有部分シート31以外に、2枚の可分離部分シート33,34を備える。これらの2枚の可分離部分シート33,34のうち、1枚の可分離部分シート34は、重剥離シート3の幅方向端面の他方3Cを含む第2の端面含有部分シート34である。したがって、図2に示される基材レス粘着テープ10では、第1の端面含有部分シート31および第2の端面含有部分シート34が剥離用部分シートである。
また、スリットS1,S2によって、重剥離シート3と同様に粘着剤層2も3分割され、第1の端面含有粘着剤層21、粘着剤層2の幅方向端面の他方2Cを含む第2の端面含有粘着剤層23、およびこれらに挟まれた粘着剤層2の部分として、粘着剤層主部22が形成されている。すなわち、図2に示される基材レス粘着テープ10では、第1の端面含有粘着剤層21および第2の端面含有粘着剤層23が剥離用粘着剤層である。
重剥離シート3がかかる構成を有する場合には、本実施形態に係る基材レス両面粘着積層体10から軽剥離シート1を剥離する作業を行うと、軽剥離シート1とともに、第1の端面含有部分シート31および第1の端面含有粘着剤層21、ならびに第2の端面含有部分シート34および第2の端面含有粘着剤層23も、粘着剤層2における粘着剤層主部22と可分離部分シート32との積層体から分離し、粘着剤層主部22の面が軽剥離材側粘着面2Aとして表出する。
したがって、図2に示されるように、粘着剤層2の幅方向端部の一方2Bから粘着性組成物2aがはみ出して軽剥離シート1の幅方向端面の一方1B上に濡れ広がるとともに、粘着剤層2の幅方向端部の他方2Cから粘着性組成物2bがはみ出して軽剥離シート1の幅方向端面の他方1C上に濡れ広がっている場合であっても、第1の端面含有部分シート31および第1の端面含有粘着剤層21、ならびに第2の端面含有部分シート34および第2の端面含有粘着剤層23を、軽剥離シート1とともに、粘着剤層主部22と可分離部分シート32との積層体から分離することにより、軽剥離シート1の幅方向端面の一方1B上に濡れ広がった粘着性組成物2aが当該端面1Bから剥離する現象および軽剥離シート1の幅方向端面の他方1C上に濡れ広がった粘着性組成物2bが当該端面1Cから剥離する現象を生じさせることなく、粘着剤層主部22の軽剥離材側粘着面2Aを表出させることができる。それゆえ、本実施形態に係る基材レス両面粘着積層体10では、軽剥離シート1を剥離して軽剥離側粘着面2Aを表出させる際に、端部ナキワカレが原理的に発生しない。
第2の端面含有部分シート34の幅方向の長さは、特に限定されず、第1の端面含有部分シート31の幅方向の長さL1と同様に適宜設定されるべきものである。通常、0.1〜50mm程度の範囲に設定され、作業性および経済性の双方を高める観点から、0.5mm以上20mm以下とすることが好ましい。すなわち、可分離部分シートのうち重剥離シート3の幅方向端面を含むシート(第1の端面含有部分シート31、第2の端面含有部分シート34)を形成するスリット(スリットS1、スリットS2)のそれぞれは、そのシートに含まれる重剥離シート3の幅方向端部を起点として、幅方向中央部側に0.5mm以上20mm以下の位置に配置されることが好ましい。
なお、基材レス両面粘着積層体10の幅方向端面を形成する際の切断方法に依存して、切断面近傍に加わる厚さ方向の力が変動する場合もある。例えば、切断方法が、1枚の切断刃を移動させて切断する方法、すなわち押し切りである場合には、その刃の先端のテーパー形状に依存して、切断面近傍に加わる厚さ方向の力が変動する。
これに対し、切断方法が、2枚の刃を用いたはさみ切りである場合には、近位な刃が可動刃であるときに切断面近傍に加わる厚さ方向の力が大きくなりやすい。このため、はさみ切りの場合には、同一の切断装置で基材レス両面粘着積層体10の粘着剤層2における両方の幅方向端部を切断すると、各端部は力学的に互いに異なった環境で切断されることになる。この点を具体的に説明すれば、基材レス両面粘着積層体10の粘着剤層2の幅方向端部の一方2Bでは粘着性組成物のはみ出し量が多く、幅方向端部の他方2Cではそのはみ出し量が少ないという場合が生じうる。この場合において、幅方向端部の他方2Cでのはみ出し量が十分に少なく、その幅方向端部の他方2Cでは端部ナキワカレが生じる可能性が十分に低いときには、図1に示される基材レス両面粘着積層体10のように、可分離部分シート32が重剥離シート3の幅方向端部の他方3Cを含んでいてもよい。
続いて、図3および4を用いて、本発明の他の実施形態に係る基材レス両面粘着積層体10の構造を簡単に説明する。図3は本発明のさらに別の一実施形態に係る基材レス両面粘着積層体10における幅方向断面を概念的に示す断面図である。図4は本発明のさらにまた別の一実施形態に係る基材レス両面粘着積層体10における幅方向断面を概念的に示す断面図である。
図3に示されるように、基材レス両面粘着積層体10の重剥離シート3が備える剥離用部分シート以外の可分離部分シート35,36は2枚以上あってもよい。なお、図3に示される基材レス両面粘着積層体10では、2つの可分離部分シート35,36を分離するスリットS3は、粘着剤層2を分割しておらず、剥離用粘着剤層をなす第1の端面含有粘着剤層21および第2の端面含有粘着剤層23以外の粘着剤層の部分は、図2に示される基材レス両面粘着積層体10と同様に、粘着剤層主部22のみである。可分離部分シートが2枚以上ある場合には、それらの可分離部分シートが一体である場合に比べて、一枚当たりの可分離部分シートの面積を相対的に小さくすることができる。このため、可分離部分シートを剥離する工程において、粘着剤層2が剥離する可分離部分シートに引きずられて変形するといった不具合が生じにくい。特に、粘着剤層2を他の粘着剤層に貼付して粘着剤層の積層体を形成する際には、基材レス両面粘着積層体10がかかる構成を備えることが好ましい。
図4に示される基材レス両面粘着積層体10は、2枚の可分離部分シート35,36を備え、それらの可分離部分シート35,36を形成するために設けられたスリットS1,S2,S3によって粘着剤層2も分離可能とされ、具体的には、部分粘着層24,25が形成されている。この場合には、1枚の軽剥離シート1上に、長尺方向に互いに分離可能とされた、粘着層と重剥離シートとからなる積層体が多数配置されてなる積層構造体を得ることができ、1枚の原反から複数の短幅テープを製造することが実現される。
重剥離シート3の支持体である重剥離支持体3aの材質は特に限定されない。その詳細は軽剥離支持体1aの場合と同様であるから、説明を省略する。
重剥離支持体3aの厚さも特に限定されない。軽剥離支持体1aの場合と同様に適宜設定されるべきものであって、通常その厚さは20〜250μm程度である。
重剥離支持体3aの一方の主面上に形成される重剥離剤層3bを形成する剥離剤組成物(以下、「重剥離剤組成物」ともいう。)は、重剥離力F(重剥離層3bの粘着剤層2に対する剥離力)と軽剥離力F(軽剥離剤層1bの粘着剤層2に対する剥離力)とが下記式(1)の関係を有することを実現できる限り、任意である。
−F≧10mN/50mm (1)
重剥離力Fと軽剥離力Fとが上記式(1)の関係を満たすとき、スポットナキワカレの発生が安定的に抑制される。スポットナキワカレの発生をさらに安定的に抑制する観点から、上記式(1)の右辺は20mN/50mmであることが好ましく、30mN/50mmであれば特に好ましい。
重剥離力Fは、剥離性を安定的に示す観点から、上記式(1)を満たすことを前提として、20mN/50mm以上400mN/50mm以下であることが好ましく、30mN/50mm以上300mN/50mm以下であることがより好ましく、40mN/50mm以上200mN/50mm以下であることがさらに好ましい。
なお、重剥離支持体3aと重剥離剤層3bとの間にプライマー層が積層されてもよい。その詳細は軽剥離支持体1aと軽剥離剤層1bとの間におけるプライマー層と同様であるから説明を省略する。
なお、本実施形態に係る重剥離シート3は、重剥離支持体3aと重剥離剤層3bとからなる構成であるが、少なくとも一方の主面が重剥離性を有する剥離面である長尺のシート状部材である限り、重剥離シート3は他の構成を有していてもよい。例えば、重剥離支持体3a自体が重剥離性を有しており、重剥離支持体3aのみから重剥離シート3が構成されていてもよい。
2.基材レス両面粘着積層体の製造方法
本実施形態に係る基材レス両面粘着積層体は上記の特性を備える限り、その製造方法は特に限定されない。
図1に示される基材レス両面粘着積層体10を具体例としてその製造方法の一例を説明する。まず、軽剥離シートを与える層状体、粘着剤層を与える層状体および重剥離シートを与える層状体がこの順番で積層された長尺の積層体を用意する。その方法は特に限定されず、例えば、粘着剤層を形成するための液状の組成物(本明細書において「塗工液」ともいう。)を用意し、重剥離シートを与える層状体の一方の主面上にこの塗工液を塗布し、得られた塗膜を乾燥させるなどの工程を実施して、塗膜から粘着剤層を与える層状体を形成し、その粘着剤層を与え層状体における重剥離シートを与える層状体に対向する面と反対側の面上に、軽剥離シートを与える層状体を貼付する、といった方法が挙げられる。
次に、上記の長尺の積層体について、幅方向の両端をトリミングして、軽剥離シート1、粘着剤層2および重剥離シート3からなる所定の幅の原反を用意する。続いて、その原反の重剥離シート3側の面における、幅方向端部の一方3Bから所定の長さだけ中央寄りの位置に切断刃を接触させ、重剥離シート3および粘着剤層2を長尺方向に2つに切断するスリットS1を設ける。その結果、第1の端部含有部分シート31および可分離部分シート32からなる重剥離シート3ならびに第1の端部含有粘着剤層21および粘着剤層主部22からなる粘着層2を備える基材レス両面粘着積層体10が得られる。
なお、スリットS1を設けるための切断では、軽剥離シート1が切断されない限り、軽剥離シート1にもスリットS1に係る切断部が存在していてもよい。
図2に示される基材レス両面粘着積層体10の場合には、幅方向端部の他方3Cから所定の長さだけ中央寄りの位置にも切断刃を接触させて、重剥離シート3および粘着剤層2を長尺方向に3つに切断するスリットS1およびS2を設ける。その結果、第1の端部含有部分シート31、第2の端部含有部分シート34および可分離部分シート33からなる重剥離シート3、ならびに第1の端部含有粘着剤層21、第2の端部含有粘着剤層23および粘着剤層主部22からなる粘着層2を備える基材レス両面粘着積層体10が得られる。
図3に示される基材レス両面粘着積層体10の場合には、さらに、重剥離シート3の幅方向中央部近傍の位置にも切断刃を接触させて、重剥離シート3および粘着剤層2を長尺方向に4つに切断するスリットS1,S2およびS3を設ける。その結果、第1の端部含有部分シート31、第2の端部含有部分シート34および2つの可分離部分シート35,36からなる重剥離シート3、ならびに第1の端部含有粘着剤層21、第2の端部含有粘着剤層23および粘着剤層主部22からなる粘着層2を備える基材レス両面粘着積層体10が得られる。
図4に示される基材レス両面粘着積層体10を得るためには、上記の場合においてスリットS3を軽剥離シート1に到達するように設ければよい。その結果、第1の端部含有部分シート31、第2の端部含有部分シート34および2つの可分離部分シート35,36からなる重剥離シート3、ならびに第1の端部含有粘着剤層21、第2の端部含有粘着剤層23および2つの粘着剤層主部24,25からなる粘着層2を備える基材レス両面粘着積層体10が得られる。
3.粘着剤層含有積層構造体
本実施形態に係る基材レス両面粘着積層体を用いることにより、粘着剤層含有積層構造体を製造することができる。本明細書において、「粘着剤層含有積層構造体」とは、本実施形態に係る基材レス両面粘着積層体が備える粘着剤層をその構造の一部として備える積層構造体である。
以下、本実施形態に係る基材レス両面粘着積層体が図2に示される基材レス両面粘着積層体10である場合、すなわち、重剥離シート3が剥離用部分シートをなす第1の端部含有部分シート31および第2の端部含有部分シート34ならびに可分離部分シート33からなり、粘着剤層2が第1の端部含有粘着剤層21、第2の端部含有粘着剤層23および粘着剤層主部22からなる場合を具体例として、粘着剤層含有積層構造体を製造する方法を説明する。
(1)方法1
本実施形態に係る粘着剤層含有積層構造体が、第1の部材、粘着剤層2および重剥離シート3を備える場合には、かかる構造体を製造する方法の1つ(本明細書において「方法1」ともいう。)は、次の2つの工程を備える。
まず、本実施形態に係る基材レス両面粘着積層体10から、少なくとも第1の端部含有部分シート31とともに軽剥離シート1を剥離して、基材レス両面粘着積層体10が備える粘着剤層2の一方の面2A(具体的には、粘着剤層主部22の一方の面)を表出させる(第1の表出工程)。このとき、第1の端面含有粘着剤層21も軽剥離シート1とともに剥離される。
次に、上記の第1の表出工程により表出させた粘着剤層2の一方の面2A(具体的には、粘着剤層主部22の一方の面)を、第1の部材が有する面の一つである第1の被着面に貼付して、第1の部材、粘着剤層2および重剥離シート3がこの順で配置された部分を有する粘着剤層含有積層構造体を得る(第1の貼付工程)。
この方法1において、第1の被着面が粘着剤層の面であってもよい。この場合には、粘着剤層含有積層構造体は粘着剤層の積層体を備える。この第1の被着面を与える粘着剤層は、本実施形態に係る基材レス両面粘着積層体10の粘着剤層2であってもよいし、別の粘着剤層であってもよい。このように、粘着剤層を積層させることにより、層厚が大きく品質に優れる粘着剤層を備える粘着剤層含有積層構造体を簡便に製造することができる。
塗工液を塗布して、得られる塗膜を乾燥などすることにより粘着剤層を形成する手段のみで、層厚が大きな粘着剤層を形成しようとすると、塗工液が溶剤を含有するタイプの組成物である場合には、粘着剤層内に溶剤が残留しやすく、これが使用時に気泡を発生させたり、粘着剤層および/またはこれに接する層状体を変質させたりする可能性がある。また、塗工液がいわゆる溶剤レスタイプであって、組成物内の成分を適度に重合させることにより粘度を高めたり粘着性を発現させたりする組成物である場合には、重合の際に通常は不可避的に発生する体積収縮に起因して、粘着剤層が変形したり、粘着剤層および/またはこれに接する層状体に残留応力が発生してその機械的・光学的特性を低下させたりする可能性がある。
方法1により形成される粘着剤層含有積層構造体のように、積層体として粘着剤層を得る場合には、上記のような問題が生じにくい。したがって、光学的に均一であって、層厚が大きい、たとえば200μm以上、さらには400μm以上の粘着剤層を備える積層構造体を形成する方法として、方法1は好適である。
第1の被着面が、基材レス両面粘着積層体10から、少なくとも第1の端部含有部分シート31とともに軽剥離シート1を剥離して表出させた粘着剤層2の一方の面2A(具体的には、粘着剤層主部22の一方の面)を含む場合には、上記の第1の貼付工程によって、重剥離シート3、粘着剤層の積層体(粘着剤層2と粘着剤層2とが積層してなる。)および重剥離シート3がこの順で配置された部分を有する粘着剤層含有積層構造体が得られる。
この場合には、粘着剤層含有積層構造体から重剥離シート3を剥離する際にスポットナキワカレが生じる可能性を低減させる観点から、粘着剤層含有積層構造体の両端をなす2つの重剥離シート3は互いに異なる剥離力を有することが好ましく、その差の絶対値は10mN/50mm以上であることがより好ましい。
(2)方法2
方法1に係る粘着剤層含有積層構造体が、第1の部材、粘着剤層2および重剥離シート3を備え、第1の被着面は粘着剤層の面以外の面である場合には、かかる構造体を経て第1の部材および粘着剤層2を備えた粘着剤層含有積層構造体を製造する方法の1つ(本明細書において「方法2」ともいう。)は、上記の方法1において説明した第1の表出工程および第1の貼付工程に加えて、次の2つの工程を備える。
まず、第1の貼付工程に続いて、第1の部材(その被着面である第1の被着面は粘着剤層の面以外の面である。)に貼付する粘着剤層2の他方の面2Dに貼付する重剥離シート3を剥離して、粘着剤層2の他方の面2Dを表出させる(第2の表出工程)。
次に、第2の表出工程により表出させた粘着剤層2の他方の面2Dを第2の被着面に貼付する(第2の貼付工程)。
このように貼付することにより、第1の被着面を有する第1の部材および粘着剤層2からなる積層体を、第2の被着面に積層させることができる。ここで、第2の被着面が粘着剤層の面である場合には、この第2の被着面に係る粘着剤層と粘着剤層2とからなる粘着剤層の積層体を備える粘着剤層含有積層構造体を得ることができる。かかる方法2によって得られた粘着剤層の積層体も、方法1によって得られた粘着剤層の積層体と同様に、その厚さが厚い場合でも問題が発生しにくいものとなる。
第2の被着面が、図2に示される基材レス両面粘着積層体10から、少なくとも第1の端部含有部分シート31とともに軽剥離シート1を剥離して表出させた粘着剤層2の一方の面2A(具体的には、粘着剤層主部22の一方の面)を含む場合には、前記第2の貼付工程によって、第1の部材、粘着剤層2の積層体および重剥離シート3がこの順で配置された部分を有する粘着剤層含有積層構造体を得ることができる。かかる粘着剤層含有積層構造体では、重剥離シート3を剥離する際にスポットナキワカレが生じにくい。
4.粘着ロール
本実施形態に係る基材レス両面粘着積層体は、長尺方向が伸びた状態であってもよいが、ロール状に巻収してなる巻取体の状態であってもよい。
この巻取体、すなわち粘着ロールは保管しやすいという利点を有する。その一方、ロール状に巻収する際に与えられた長尺方向のテンションに基づき、粘着ロールにおける基材レス両面粘着積層体10における粘着剤層2は、軽剥離シート1および重剥離シート3により加圧されている。このため、粘着剤層2を構成する粘着性組成物は流動して基材レス両面粘着積層体10の幅方向端部からはみ出しやすくなっている。この傾向は、粘着剤層が厚く、軟質である(すなわち、粘着剤層を形成する粘着性組成物の貯蔵弾性率が低い)場合に顕著となる。このような場合においても、本実施形態に係る基材レス両面粘着積層体10は、粘着剤層2の軽剥離シート1側の面2Aを表出させる際に端部ナキワカレが発生しにくい。
5.用途
本実施形態に係る基材レス両面粘着積層体の用途は特に限定されないが、ナキワカレに基づく粘着剤層の部分欠損や厚さの局所的異常部分が発生しにくいことから、光学用途等に好適に使用することができる。具体例を示せば、偏光子などを他の光透過性基材に貼付するための粘着剤層、厚い粘着剤が使用されるエアギャップ用粘着剤層、電子部品における部品貼付用粘着剤層が挙げられる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
〔実施例1〕
(1)塗工液の調製
(メタ)アクリル酸エステル系重合体を主成分とする粘着剤主剤(アクリル酸ブチル、アクリル酸を重合に用いる単量体成分として、この順に90:10の質量比で共重合した共重合体、固形分44質量%)100質量部と、エポキシ系架橋剤(三菱ガス化学製TETRAD−C)0.025質量部と、溶剤としてのメチルエチルケトン30質量部とを混合して、塗工液を調製した。
(2)塗工品の作製
厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート製基材フィルムの一方の主面上に厚さ0.1μmのシリコーン系の剥離剤層が形成されてなる剥離シート(リンテック社製SP−PET382150、幅長1000mm)を重剥離シートとして用意した。また、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート製基材フィルムの一方の主面上に厚さ0.1μmのシリコーン系の剥離剤層が形成されてなる剥離シート(リンテック社製SP−PET382120、幅長1000mm)を軽剥離シートとして用意した。
上記の重剥離シートにおける剥離剤層側の主面上に上記の塗工液をロールナイフコーターにて粘着剤幅が980mmになるように塗布し、90℃で5分間乾燥して、厚さ50μmの基材レスの粘着剤層を得た。この粘着剤層と重剥離シートとからなる積層体の粘着剤層側の主面に上記の軽剥離シートにおける剥離剤層側の主面を貼合して、重剥離シート、粘着剤層および軽剥離シートがこの順に配置されてなる積層体を得た。
(3)裁断品の作製
この積層体の幅方向に裁断して、裁断品(幅長120mm)を作製した。このトリミングによって、裁断品の幅方向の端面は、両面ともに、重剥離シートの断面、基粘着剤層の断面および軽剥離シートの断面により構成されるものとなった。
(4)ハーフカット品の作製
この裁断品に対して、その重剥離シートの主面の双方の幅方向端部から幅方向中央寄りに5mmの位置に押し刃を用いて、長尺方向にハーフカットを行うことにより重剥離シートおよび粘着剤層に2つのスリットを形成しながら(以下、この工程を「ハーフスリット工程」ともいう。)、巻き取った。なお、巻取り時のテンションは50Nであった(以下同じ)。こうして、3枚の可分離部分シートからなる、具体的には、剥離用部分シートとしての第1の端部含有部分シートおよび第2の端部含有部分シートならびにこれらの間に位置する可分離部分シートからなる重剥離シートを備える、基材レス両面粘着積層体の巻取体からなる粘着ロールを得た。
〔比較例1〕
ハーフスリット工程を行わない、すなわち、軽剥離シートが3枚の可分離部分シートからなるものとしなかったこと以外は実施例1と同様の操作を行い、粘着ロールを作成した。
〔比較例2〕
実施例1において、軽剥離シートを与える材料に代えて、実施例1において重剥離シートを与える材料として用いたリンテック社製SP−PET382150を使用する以外は実施例1と同様の操作を行い、2枚の重剥離シートに粘着剤層が挟持された積層体からなる粘着ロールを作成した。
〔試験例1〕(剥離力の測定)
実施例1と同様の製造方法により、幅長50mmの軽剥離力測定用積層体を作製した。すなわち、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート製基材フィルムの一方の主面上に厚さ0.1μmのシリコーン系の剥離剤層が形成されてなる剥離シート(リンテック社製SP−PET382150)を重剥離シートとして用意した。また、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート製基材フィルムの一方の主面上に厚さ0.1μmのシリコーン系の剥離剤層が形成されてなる剥離シート(リンテック社製SP−PET382120)を軽剥離シートとして用意した。上記の重剥離シートにおける剥離剤層側の主面上に、実施例1において調製した塗工液を、ロールナイフコーターにて塗布し、90℃で1分間乾燥して、厚さ50μmの粘着剤層を得た。この粘着剤層と重剥離シートとからなる積層体の粘着剤層側の主面に、上記の軽剥離シートにおける剥離剤層側の主面を貼合して、重剥離シート、粘着剤層および軽剥離シートがこの順に配置されてなる積層体を得た。この積層体を裁断することによって、幅長50mmの軽剥離力測定用積層体を得た。
23℃、相対湿度50%の条件下において、JIS Z0237に準拠した測定面側の剥離シート(軽剥離シート)を折り曲げた180°引きはがし法により、上記の軽剥離シートを剥離して、軽剥離力(単位:mN/50mm)を測定した。
上記の軽剥離力測定用積層体と同様の積層体を別途用意し、その軽剥離シートを剥離して、厚さ25μmのポリエステルフィルム(東洋紡社製PET25A4100)に貼り替え、これを重剥離力測定用積層体とした。この重剥離力測定用積層体から、23℃、相対湿度50%の条件下において、JIS Z0237に準拠した貼り替えにより貼合したポリエステルフィルムを折り曲げた180°引きはがし法により、ポリエステルフィルムを剥離して、重剥離力(単位:mN/50mm)を測定した。
軽剥離力および重剥離力の測定結果を表1に示す。
〔試験例2〕(貯蔵弾性率の測定)
実施例1により得た粘着ロールについて、軽剥離シートおよび重剥離シートを剥離して得られた粘着剤層を積層し、8mmφ×3mm厚の円柱状の試験片を作製した。ねじり剪断法により、下記の条件でこの試験片の貯蔵弾性率を測定した。測定の結果、粘着剤層の貯蔵弾性率は0.13MPaであった。
測定装置:Anton Paar社製動的粘弾性測定装置Physica MCR 300
周波数:1Hz
温度:23℃
〔試験例3〕(軽剥離シートの剥離性評価)
実施例および比較例により得た粘着ロールのそれぞれについて、一部繰り出して、軽剥離シートを剥離した。このとき、ナキワカレが発生したか否かを観察した。ナキワカレが発生した場合には、ナキワカレの種別(端部、スポット、これらの双方)についても確認した。評価結果を表1に示す。
Figure 2014189660
表1から明らかなように、本発明の要件を満たす、実施例で得られた基材レス両面粘着積層体にはナキワカレが発生しなかった。
本発明の基材レス両面粘着積層体は、光学素子の貼合用部材などの用途に好適に使用することができる。
10…基材レス両面粘着積層体
S1…スリット
S2…スリット
S3…スリット
1…軽剥離シート
1a…軽剥離支持体
1b…軽剥離剤層
1B…軽剥離シート1の幅方向端面の一方
1C…軽剥離シート1の幅方向端面の他方
2…粘着剤層
2A…軽剥離側粘着面(粘着剤層2の一方の主面)
2B…粘着剤層2の幅方向端部の一方
2C…粘着剤層2の幅方向端部の他方
2D…粘着剤層2の他方の主面
2a…濡れ広がった粘着性組成物
2b…濡れ広がった粘着性組成物
21…第1の端面含有粘着剤層
22…粘着剤層主部
23…第2の端面含有粘着剤層
24…粘着剤層主部
25…粘着剤層主部
3…重剥離シート
3a…重剥離支持体
3b…重剥離剤層
3B…重剥離シート3の幅方向端面の一方
3C…重剥離シート3の幅方向端面の他方
31…第1の端面含有部分シート
32…可分離部分シート
33…可分離部分シート
34…第2の端面含有部分シート
35…可分離部分シート
36…可分離部分シート
50…基材レス両面粘着積層体
51…軽剥離シート
52…粘着剤層
52a…粘着性組成物
52b…スポット状の残留粘着剤
53…重剥離シート
60…基材レス両面粘着積層体
61…軽剥離シート
61a…軽剥離シートの幅方向端面
62…粘着剤層
62a…はみ出した粘着性組成物
62b…はみ出した粘着性組成物62aのうち軽剥離シート61側に濡れ広がった粘着性組成物
62c…はみ出した粘着性組成物62aのうち重剥離シート63側に濡れ広がった粘着性組成物
62d…粘着剤層62の幅方向端部に位置する粘着性組成物の一部
62e…端部の残留粘着剤
63…重剥離シート
63a…重剥離シート63の幅方向端面
64…軽剥離シート61の幅方向端面61aと濡れ広がった粘着性組成物62bとの界面
65…重剥離シート63の幅方向端面63aと濡れ広がった粘着性組成物62cとの界面

Claims (16)

  1. 軽剥離シート、粘着剤層および重剥離シートを備え、前記粘着剤層における一方の主面に前記軽剥離シートの剥離面が接し、他方の主面に前記重剥離シートの剥離面が接する長尺の積層体であって、
    前記重剥離シートは、その主面を長尺方向に切断する少なくとも1本のスリットにより形成された、互いに分離可能な部分シートである可分離部分シートを少なくとも2つ備え、
    前記可分離部分シートの1つは、前記重剥離シートの幅方向端面の一方を含む第1の端面含有部分シートであり、
    前記第1の端面含有部分シートの幅方向の長さは、前記第1の端面含有部分シート以外の前記可分離部分シート全体の幅方向の長さよりも短く、
    前記第1の端面含有部分シートを形成するスリットは、前記重剥離シートとともに前記粘着剤層を切断しており、
    前記軽剥離シートの剥離力Fと前記重剥離シートの剥離力Fとが下記式(1)から(3)を満たすことを特徴とする積層体。
    10mN/50mm≦F≦400mN/50mm (1)
    20mN/50mm≦F≦200mN/50mm (2)
    −F≧10mN/50mm (3)
  2. 前記重剥離シートは、前記第1の端面含有部分シート以外に、前記可分離部分シートを2枚以上備える、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記第1の端面含有部分シート以外の前記可分離部分シートの1つは、前記重剥離シートの幅方向端面の他方を含む第2の端面含有部分シートであり、前記第2の端面含有部分シートを形成するスリットは、前記重剥離シートとともに前記粘着剤層を切断している、請求項2に記載の積層体。
  4. 前記重剥離シートは、前記第1の端面含有部分シートおよび前記第2の端面含有部分シート以外に、前記可分離部分シートを1枚備える、請求項3に記載の積層体。
  5. 前記重剥離シートは、前記第1の端面含有部分シートおよび前記第2の端面含有部分シート以外に、前記可分離部分シートを2枚以上備える、請求項3に記載の積層体。
  6. 前記重剥離シートは、前記第1の端面含有部分シート以外に、前記可分離部分シートを1枚備える、請求項1に記載の積層体。
  7. 前記粘着剤層は基材レス粘着剤層である、請求項1から6のいずれか一項に記載の積層体。
  8. 前記第1の端面含有部分シートを形成するスリットおよび前記第1の端面含有部分シートを形成するスリット以外のスリットの少なくとも1つは、前記前記重剥離シートとともに前記粘着剤層を切断している、請求項1から7のいずれか一項に記載の積層体。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載される積層体を巻収してなる巻取体からなる粘着ロール。
  10. 請求項1から8のいずれか一項に記載される積層体から、少なくとも前記第1の端部含有部分シートとともに前記軽剥離シートを剥離して、前記積層体が備える前記粘着剤層の一方の面を表出させる第1の表出工程、
    前記第1の表出工程により表出させた前記粘着剤層の一方の面を、第1の部材が有する面の一つである第1の被着面に貼付して、前記第1の部材、前記粘着剤層および前記重剥離シートがこの順で配置された部分を有する粘着剤層含有積層構造体を得る第1の貼付工程を備えること
    を特徴とする粘着剤層含有積層構造体の製造方法。
  11. 前記第1の被着面が粘着剤層の面であり、前記粘着剤層含有積層構造体は粘着剤層の積層体を備える請求項10に記載の粘着剤層含有積層構造体の製造方法。
  12. 前記第1の被着面は、請求項1から8のいずれか一項に記載される積層体から、少なくとも前記第1の端部含有部分シートとともに前記軽剥離シートを剥離して表出させた前記粘着剤層の一方の面を含み、前記第1の貼付工程によって、前記重剥離シート、前記粘着剤層の積層体および前記重剥離シートがこの順で配置された部分を有する粘着剤層含有積層構造体を得る、請求項11に記載の粘着剤層含有積層構造体の製造方法。
  13. 前記粘着剤層含有積層構造体が備える2枚の前記重剥離シートは剥離力が相違し、それらの剥離力の差の絶対値は10mN/50mm以上である、請求項12に記載の粘着剤層含有積層構造体の製造方法。
  14. 前記第1の被着面は粘着剤層の面以外の面であり、
    前記第1の貼付工程に続いて、
    前記第1の部材に貼付する前記粘着剤層の他方の面に貼付する前記重剥離シートを剥離して前記前記粘着剤層の他方の面を表出させる第2の表出工程、および
    前記第2の表出工程により表出させた前記粘着剤層の他方の面を第2の被着面に貼付する第2の貼付工程を備える、請求項10に記載の粘着剤層含有積層構造体の製造方法。
  15. 前記第2の被着面が粘着剤層の面である、請求項14に記載の粘着剤層含有積層構造体の製造方法。
  16. 前記第2の被着面は、請求項1から8のいずれか一項に記載される積層体から、少なくとも前記第1の端部含有部分シートとともに前記軽剥離シートを剥離して表出させた前記粘着剤層の一方の面を含み、前記第2の貼付工程によって、前記第1の部材、前記粘着剤層の積層体および前記重剥離シートがこの順で配置された部分を有する粘着剤層含有積層構造体を得る、請求項15に記載の粘着剤層含有積層構造体の製造方法。
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