JP6766439B2 - 液体吐出装置 - Google Patents
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例えば、特許文献1には、光学検知手段により記録媒体の搬送異常を検出することで記録媒体と液体吐出部(記録ヘッド)との接触を抑制する液体吐出装置(インクジェット記録装置)が開示されている。
換言すると、接触する記録媒体の剛性が異なることによって圧電フィルムセンサーの変形の度合いが異なる場合であっても、記録媒体の属性情報に基づいて記録媒体を識別することにより、圧電フィルムセンサーの出力を、記録媒体に対応した適切なレベルとして検出することができる。
換言すると、接触する記録媒体の剛性や接触の速度(搬送速度)が異なることによって圧電フィルムセンサーの変形の度合いが異なる場合であっても、それらの状態を識別することにより、圧電フィルムセンサーの出力を、それらの状態に対応した適切なレベルとして検出することができる。
換言すると、接触する記録媒体の剛性や接触の速度(搬送速度や交差方向に移動する液体吐出部の移動速度)が異なることによって圧電フィルムセンサーの変形の度合いが異なる場合であっても、それらの状態を識別することにより、圧電フィルムセンサーの出力を、それらの状態に対応した適切なレベルとして検出することができる。
本実施形態に係る記録装置は、液体を記録媒体に吐出する液体吐出部と、記録媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、液体吐出部に設けられ、記録媒体の接触による変形の度合いに応じた出力をする圧電フィルムセンサーと、液体吐出部および/または搬送部の制御を行う制御部と、を備えている。また、制御部は、記録媒体と液体吐出部との接触の状態の度合いに応じて、より適切に液体吐出部および/または搬送部の制御ができる構成となっている。
以下に、圧電フィルムセンサーを取り付ける構成により異なる複数の実施例について具体的に説明する。
図1は、実施例1に係る記録装置1を表す概略側面図である。
図1で表されるように、本実施例の記録装置1は、記録媒体Pのセット部14から、記録媒体(記録媒体)Pの支持部であるプラテン2、プラテン3およびプラテン4を介して、記録媒体Pの巻取部15まで、記録媒体Pを搬送方向Aに搬送する。すなわち、セット部14から巻取部15までが記録装置1における記録媒体Pの搬送経路であり、プラテン2、プラテン3およびプラテン4は該搬送経路に設けられた記録媒体Pの支持部である。なお、セット部14は回転方向Cに回転して記録媒体Pを送出し、巻取部15は回転方向Cに回転して記録媒体Pを巻き取る。
そして、同様に、本実施例の巻取部15は記録媒体Pの記録面16が外側になるように巻き取るので、巻取部15の回転軸は回転方向Cに回転する。一方、記録面16が内側になるように巻き取る場合は、巻取部15の回転軸は回転方向Cとは逆回転して巻き取ることが可能である。
なお、本実施例の記録装置1は、ヒーター6を用いて、記録媒体Pの記録面16とは反対側の面17側から記録媒体Pをプレヒートする構成となっている。しかしながら、例えば、記録媒体Pの記録面16側から赤外線を照射して記録媒体Pを加熱可能なヒーターを用いて、記録面16側から記録媒体Pをプレヒートする構成としてもよい。
そして、駆動ローラー5と対向する位置には、交差方向Bの回転軸を有する従動ローラー7が設けられている。ローラー対を構成する駆動ローラー5と従動ローラー7とで記録媒体Pを挟持することができる。このような構成により、駆動ローラー5と従動ローラー7とで搬送部9を構成している。ここで、従動ローラーとは、記録媒体Pの搬送に伴って回転するローラーを意味する。
また、記録媒体Pを搬送方向Aに搬送する際は、駆動ローラー5は回転方向Cに回転し、従動ローラー7は回転方向Cとは逆方向に回転する。
ここで、「ラインヘッド」とは、記録媒体Pの搬送方向Aと交差する交差方向Bに形成されたノズルの領域が、記録媒体Pの交差方向B全体をカバー可能なように設けられ、記録ヘッドまたは記録媒体Pを相対的に移動させて画像を形成する記録装置に用いられる記録ヘッドである。なお、ラインヘッドの交差方向Bのノズルの領域は、記録装置が対応している全ての記録媒体Pの交差方向B全体をカバー可能でなくてもよい。
なお、本実施例のヒーター8はプラテン3と対向する位置に設けられ、記録媒体Pの記録面16側を加熱可能な赤外線ヒーターであるが、このようなヒーターに限定されず、プラテン3側(面17側)から記録媒体Pを加熱可能なヒーターを用いてもよい。
図2は本実施例のキャリッジ11を表す概略平面図であり、図3はキャリッジ11を表す概略正面断面図である。
本実施例のキャリッジ11は、図2および図3で表されるように、該キャリッジ11の交差方向Bにおける両側端部に圧電フィルムセンサー32が設けられたスカート10が形成されている。なお、スカート10は、図3で表されるように、記録媒体Pと記録ヘッド12(ノズル形成面F)との間隔d1よりも記録媒体Pとスカート10の下面との間隔d2の方が狭くなるよう構成されている。
ただし、記録媒体Pとの接触位置に近い方が歪みは大きい傾向にあるので、例えば、本実施例のように、記録媒体Pと対向する位置に圧電フィルムセンサー32の取付部34(図3参照)を配置するなど、圧電フィルムセンサー32を記録媒体Pに対して近くに配置することが好ましい。さらには、圧電フィルムセンサー32を記録媒体Pに対して特に近くに配置するため、本実施例のように、圧電フィルムセンサー32の取付部34を、記録媒体Pと記録ヘッド12との間隔d1よりも記録媒体Pと取付部34の下面(スカート10の下面)との間隔d2の方が狭くなるよう配置することが好ましい。
なお、制御部18の制御により停止するインクの吐出の動作には、キャリッジ11の交差方向Bへの移動動作も含んでいる。
キャリッジ11の往復移動においては、停止状態から定速状態の速度まで加速する加速移動時と、定速移動時と、定速状態から停止状態まで減速する減速移動時と、がある。ここで、加速移動時と減速移動時においては、キャリッジ11に往復移動方向の力が加わるため、キャリッジ11が変形する(歪む)場合がある。このため、加速移動時と減速移動時においては、加速または減速に伴うキャリッジ11の変形を、記録媒体Pとキャリッジ11との接触に伴うキャリッジ11の変形と誤判断する虞がある。しかしながら、本実施例の記録装置1では、キャリッジ11は記録媒体Pの搬送方向Aと交差する交差方向Bに往復移動しながらインクを吐出可能であり、圧電フィルムセンサー32の変位の検出はキャリッジ11の往復移動における定速移動時においてのみ有効にされる。このため、前記誤判断を抑制することができる構成になっている。
なお、本実施例のように、圧電フィルムセンサー32は、取り付け対象に貼り付けて取り付けることができる。そこで、キャリッジ11に貼り付けることで、他の取り付け方法よりも精度よくキャリッジ11の歪みを検出することができる。
図4は、本実施例の記録装置1のブロック図である。
制御部18には、記録装置1の全体の制御を司るCPU19が設けられている。CPU19は、システムバス20を介して、CPU19が実行する各種制御プログラム等を格納したROM21と、データを一時的に格納可能なRAM22と、接続されている。
また、CPU19は、システムバス20を介して、キャリッジ11を移動させるためのキャリッジモーター25、セット部14の駆動源である送出モーター26、駆動ローラー5の駆動源である搬送モーター27、巻取部15の駆動源である巻取モーター28、を駆動させるためのモーター駆動部24と接続されている。
また、CPU19は、システムバス20を介して、ヒーター6、8および13を駆動するためのヒーター駆動部33と接続されている。
さらに、CPU19は、システムバス20を介して、入出力部31と接続されており、入出力部31は、圧電フィルムセンサー32、並びに、記録データ等を記録装置1に入力する外部装置であるPC29と接続されている。PC29は、後述する「入力部」としての機能を有する。
次に、実施例2の記録装置について、図面を参照して詳細に説明する。
図5は本実施例の記録装置1の要部を表す概略正面断面図であり、実施例1の記録装置1の図3に対応する図である。なお、上記実施例1と共通する構成部材は同じ符号で示しており、詳細な説明は省略する。また、本実施例の記録装置1は、圧電フィルムセンサー32およびスカート10の構成以外は、実施例1の記録装置1と同様の構成である。
一方、本実施例の記録装置1は、図5で表されるように、キャリッジ11の両側端部のスカート10各々に2つの圧電フィルムセンサー32aおよび32bが設けられている。さらに詳細には、本実施例の各々のスカート10には、圧電フィルムセンサー32が圧電フィルムセンサー32aおよび32bと複数設けられ、圧電フィルムセンサー32aは取付部34aに取り付けられており、圧電フィルムセンサー32bは取付部34bに取り付けられている。そして、図5で表されるように、各圧電フィルムセンサー32の取付部34aおよび34bは、方向Dにおける厚みが異なっており各々剛性が異なっている。すなわち、剛性の異なる部分に圧電フィルムセンサー32が設けられていることにより、各圧電フィルムセンサー32の変位の検出基準が等しい(各圧電フィルムセンサー32の変位判断をする閾値は1つで値が等しい)場合でも、圧電フィルムセンサー32が設けられている位置の変形程度は異なるため、複数の基準で記録媒体Pとキャリッジ11との接触程度を判断できる構成になっている。このため、記録媒体Pとキャリッジ11との接触程度に応じて、異なる方法で液体吐出動作を停止することができる構成になっている。
次に、実施例3の記録装置について、図面を参照して詳細に説明する。
図6は本実施例の記録装置1の要部を表す概略正面断面図であり、実施例1の記録装置1の図3に対応する図である。なお、上記実施例1および2と共通する構成部材は同じ符号で示しており、詳細な説明は省略する。また、本実施例の記録装置1は、圧電フィルムセンサー32およびスカート10の構成以外は、実施例1の記録装置1と同様の構成である。
一方、本実施例の記録装置1は、図6で表されるように、キャリッジ11の両側端部のスカート10は曲面形状をしており、圧電フィルムセンサー32は、曲面に貼り付けられている。
圧電フィルムセンサー32は、フィルム状なので曲面に貼り付けることが可能である。また、キャリッジ11が曲面を有することによって、例えば、記録媒体Pとキャリッジ11とが接触した場合の両者の損傷を小さくすることなどが可能になる。本実施例のスカート10は搬送方向Aから見て(正面視で)下側に凸状となる曲面を有する構造であり、キャリッジ11を交差方向Bに往復移動させた際の記録媒体Pとキャリッジ11との激しい接触を抑制できる構成になっている。キャリッジ11を往復移動している際に記録媒体Pとキャリッジ11とが接触した場合に、該曲面により記録媒体Pを押し下げる方向に該記録媒体Pに力を加えることができるためである。
このため、本実施例の記録装置1のキャリッジ11は曲面を有するが、圧電フィルムセンサー32は曲面に貼り付けられている。すなわち、無理に平面部を構成することなくキャリッジ11が曲面を有する構成とすることができており、キャリッジ11の構成の自由度を広げている。
次に、実施例4の記録装置について、図面を参照して詳細に説明する。
図7は本実施例の記録装置1の要部を表す概略平面図であり、実施例1の記録装置1の図2に対応する図である。図8は、本実施例の記録装置1の要部を表す概略正面断面図であり、実施例1の記録装置1の図3に対応する図である。なお、上記実施例1〜3と共通する構成部材は同じ符号で示しており、詳細な説明は省略する。また、本実施例の記録装置1は、圧電フィルムセンサー32およびスカート10の構成以外は、実施例1の記録装置1と同様の構成である。
一方、本実施例の記録装置1は、図7および図8で表されるように、周辺部35は、取付部34と分離したバンパー35aとして設けられている。
具体的には、取付部34は、記録媒体Pと対向するように交差方向Bに延在する板状体であり、その一方の端部が、実施例1における取付部34と同じ高さ位置(記録媒体Pと取付部34の下面との間隔が間隔d2となる位置)に配置されるように、キャリッジ11の交差方向Bにおける両側端部に固定されている。取付部34の固定された端部を除く周辺は、バンパー35aにガードされ、取付部34の他方の端部は、片持ち梁の自由端部として構成される。圧電フィルムセンサー32は、その長手方向が交差方向Bとなるように取付部34の上面(記録媒体Pと対向する面の反対の面)に貼り付けられている。
例えば、プラテン3の上面を搬送される記録媒体Pに、記録媒体Pと取付部34の下面との間隔d2を超える高さhの皺が発生し、記録媒体Pが取付部34の下面に接触して取付部34を変形させた場合に、圧電フィルムセンサー32からは、取付部34の変形量に応じた圧電フィルムセンサー32の変位(変形)に基づく値の出力が得られる。
また、記録媒体Pの剛性および取付部34の下面に接触する前の記録媒体Pの皺の高さhが同じであっても、記録媒体Pの皺が取付部34に接触(衝突)する速度が異なる場合には、圧電フィルムセンサー32の出力が異なってくる。
そこで、本実施形態では、接触する状態の度合いの識別を行い、識別した状態に応じた制御を可能としている。以下に、接触する状態の度合いの識別を行うための要素により異なる複数の制御例について説明する。
本制御例は、制御部18が、圧電フィルムセンサー32の出力、および記録媒体Pの属性情報に基づいて、キャリッジ11(液体吐出部)および/または搬送部9の制御を行うことを特徴としている。
具体的には、予め、記録装置1が対象とする記録媒体Pの種類毎に、発生が予想される記録媒体Pの皺の高さhと圧電フィルムセンサー32の出力の大きさとの相関関係を評価しておき、その相関関係を関数あるいはテーブルとして準備しておく。準備された関数、あるいはテーブルは、記録媒体Pの種類毎に、ROM21(図4参照)に記憶させておく。すなわち、ROM21は、複数の記録媒体Pの属性情報を記憶する「記憶部」としての機能を有する。なお、「記憶部」としては、例えば、PC29が備えるハードディスクドライブ(HDD)や、システムバス20に接続することで利用可能なハードディスクドライブ(HDD)などであっても良い。
また、記録媒体Pの属性情報は、記録媒体Pの剛性などの物理定数であっても良い。この場合に、記録媒体Pの皺の高さhと圧電フィルムセンサー32の出力の大きさとの相関関係を示す関数あるいはテーブルは、記録媒体Pの剛性によって決定される関数あるいはテーブルであれば良い。PC29から、使用する記録媒体Pの属性情報として、記録媒体Pの剛性値を入力することで、制御部18は、同様の制御を行うことができる。
本制御例は、制御部18が、圧電フィルムセンサー32の出力、記録媒体Pの属性情報、および記録媒体Pの搬送速度に基づいて、キャリッジ11(液体吐出部)および/または搬送部9の制御を行うことを特徴としている。
具体的には、予め、記録装置1が対象とする記録媒体Pの種類毎に、発生が予想される記録媒体Pの皺の高さhと圧電フィルムセンサー32の出力の大きさとの相関関係を、搬送速度によって決定される関数あるいはテーブルとして評価し準備しておく。準備された関数、あるいはテーブルは、記録媒体Pの種類毎に、ROM21(図4参照)に記憶させておく。
PC29から、記録する記録媒体Pの属性情報を入力することで、制御部18は、ROM21から、この属性情報に紐付けられた該当する関数あるいはテーブルを取得することができる。制御部18は、圧電フィルムセンサー32の出力および該当する関数あるいはテーブルに基づき、圧電フィルムセンサー32の出力が得られた時点の記録媒体Pの搬送速度から、接触する記録媒体Pの皺の高さhを推定することができる。また、制御部18は、接触する記録媒体Pの皺の推定された高さhに対応した制御を行うことができる。
なお、記録媒体Pの搬送速度は、制御部18が制御する搬送モーター27(図4参照)によって決まる値であるため、制御部18において導出することができる。
なお、本制御例は、主としてラインヘッドを備える記録装置に有用である。ラインヘッドを備える記録装置の場合には、圧電フィルムセンサー32を、ラインヘッドの交差方向Bに延在する一方の辺(搬送方向Aの上流側)に複数取り付けることが好ましい。
本制御例は、制御部18が、圧電フィルムセンサー32の出力、記録媒体Pの属性情報、記録媒体Pの搬送速度、および交差方向Bに移動するキャリッジ11(液体吐出部)の移動速度に基づいて、キャリッジ11(液体吐出部)および/または搬送部9の制御を行うことを特徴としている。
具体的には、予め、記録装置1が対象とする記録媒体Pの種類毎に、発生が予想される記録媒体Pの皺の高さhと圧電フィルムセンサー32の出力の大きさとの相関関係を、搬送速度およびキャリッジ11(液体吐出部)の移動速度によって決定される関数あるいはテーブルとして評価し準備しておく。準備された関数、あるいはテーブルは、記録媒体Pの種類毎に、ROM21(図4参照)に記憶させておく。
PC29から、記録する記録媒体Pの属性情報を入力することで、制御部18は、ROM21から、この属性情報に紐付けられた該当する関数あるいはテーブルを取得することができる。制御部18は、圧電フィルムセンサー32の出力および該当する関数あるいはテーブルに基づき、圧電フィルムセンサー32の出力が得られた時点の記録媒体Pの搬送速度およびキャリッジ11(液体吐出部)の移動速度から、接触する記録媒体Pの皺の高さhを推定することができる。また、制御部18は、接触する記録媒体Pの皺の推定された高さhに対応した制御を行うことができる。
なお、キャリッジ11(液体吐出部)の移動速度は、制御部18が制御するキャリッジモーター25(図4参照)によって決まる値であるため、制御部18において導出することができる。
上述した制御例では、識別された接触の状態として、接触する記録媒体Pの皺の高さhが推定されると説明したが、識別された接触の状態としては、接触する記録媒体Pの皺の高さhというパラメーターに限定する必要は無い。推定される記録媒体Pの皺の高さhを想定した制御仕様を対応させる接触の度合いとして、例えば、その度合いに応じたレベル値をパラメーターとしても良い。簡単な例としては、接触無し=0、損傷が危惧されない軽い接触=1、損傷が危惧される接触=2、などの数値を割り当てることができる。つまり、検出された圧電フィルムセンサー32の出力値に対して、該当する度合いが決定される閾値を前述した関数あるいはテーブルに備えておく方法でも良い。
このフローチャートは、記録媒体Pの接触を検知した場合の制御部18の制御シーケンスを含んでいる。
まず、記録装置1を起動する(ステップS1)。
次に、記録媒体Pをセットする(ステップS2)。
次に、PC29から記録ジョブを指定する(ステップS3)。記録ジョブとは、記録装置1に記録動作を実行させるために必要な情報のデータパッケージであり、記録する画像データ、記録品質(きれい、高精細など)、記録量(記録部数など)、記録媒体P(記録媒体Pの属性情報)などを指定する情報が含まれている。
圧電フィルムセンサー32が、記録媒体Pの接触を検知しない場合(ステップS6でNoの場合)は、記録を継続し、記録ジョブで指定された記録が完了した場合(記録の完了を判定するステップS7でYesの場合)には、記録動作を完了する。
記録媒体Pの接触の度合いが危険レベル(例えば、上述した損傷が危惧される接触=2のレベル)の場合(ステップS9でYesの場合)には、キャリッジ11が移動可能か判定する(ステップS10)。
なお、ステップS10でのキャリッジ11の移動可否の判定は、制御部18がキャリッジモーター25のモーター負荷をセンスすることにより行うことができる。
記録装置1のオペレーターがエラー表示に従った適切な処置(記録媒体Pのメンテナンス)を行い(ステップS13)、記録を再開させる(ステップS14)。
なお、ステップS11にてキャリッジ11をプラテン3に対向する領域の外の退避領域に移動させるのは、オペレーターのメンテナンス作業をやり易くするためである。
液体吐出部(キャリッジ11)には、記録媒体Pの接触による変形の度合いに応じた出力をする圧電フィルムセンサー32が備えられ、制御例1では、制御部18は、圧電フィルムセンサー32の出力および記録媒体Pの属性情報に基づいて、液体吐出部(キャリッジ11)および/または搬送部9の制御を行う。そのため、接触する記録媒体Pの剛性が異なることによって圧電フィルムセンサー32の変形の度合いが異なる場合であっても、記録媒体Pの属性情報に基づいて記録媒体Pを識別することにより、より適切に液体吐出部(キャリッジ11)および/または搬送部9の制御を行うことができる。
換言すると、接触する記録媒体Pの剛性が異なることによって圧電フィルムセンサー32の変形の度合いが異なる場合であっても、記録媒体Pの属性情報に基づいて記録媒体Pを識別することにより、圧電フィルムセンサー32の出力を、記録媒体Pに対応した適切なレベルとして検出することができる。
換言すると、接触する記録媒体Pの剛性や接触の速度(搬送速度)が異なることによって圧電フィルムセンサー32の変形の度合いが異なる場合であっても、それらの状態を識別することにより、圧電フィルムセンサー32の出力を、それらの状態に対応した適切なレベルとして検出することができる。
換言すると、接触する記録媒体Pの剛性や接触の速度(搬送速度や交差方向Bに移動する液体吐出部(キャリッジ11)の移動速度)が異なることによって圧電フィルムセンサー32の変形の度合いが異なる場合であっても、それらの状態を識別することにより、圧電フィルムセンサー32の出力を、それらの状態に対応した適切なレベルとして検出することができる。
実施形態1では、「入力部」としてのPC29から、記録する記録媒体Pの属性情報を入力するとして説明したが、この構成に限定するものではなく搬送部9によって搬送される記録媒体Pを識別する「識別部」を備え、識別部から得られる情報によって記録媒体Pの属性情報を取得する構成であっても良い。
識別部としては、記録媒体Pの反射特性と表面の凹凸情報の組合せにより、記録媒体Pの種類を判別できるイメージセンサーおよび情報処理部を備えた装置が利用できる。
Claims (5)
- 液体を記録媒体に吐出する液体吐出部と、
前記記録媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、
前記液体吐出部に設けられ、前記記録媒体の接触による変形の度合いに応じた出力をする圧電フィルムセンサーと、
前記圧電フィルムセンサーの前記出力および前記記録媒体の属性情報に基づいて前記記録媒体の高さを推定し、前記液体吐出部および/または前記搬送部の制御を前記記録媒体の前記高さに基づいて行う制御部と、を備えることを特徴とする液体吐出装置。 - 前記制御部が、前記記録媒体の搬送速度に基づいて、前記制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
- 前記液体吐出部が、前記搬送方向と交差する交差方向に移動しながら前記液体を吐出可能であり、
前記制御部が、前記交差方向に移動する前記液体吐出部の移動速度に基づいて、前記制御を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体吐出装置。 - 前記記録媒体の属性情報を入力する入力部を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
- 複数の前記記録媒体の属性情報を記憶する記憶部と、
前記搬送部によって搬送される前記記録媒体を識別する識別部と、を備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
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